YAKUGAKU ZASSHI 一般論文
プラミペキソール徐放錠の先発・後発医薬品におけるPTP 包装シートの使用性およ
び製剤特性の比較検討
Comparison of the Pharmaceutical Characteristics of Brand-name and Generic Pramipexole Extended-release Tablets and their PTP Package Usability
秋山 滋男*a, 毎田 千恵子b, 宮本 悦子c, 土井 信幸d Shigeo Akiyama*a, Chieko Maidab, Etsuko Miyamotoc, Nobuyuki Doid
a東京薬科大学 薬学部 実務実習教育センター, 〒192-0392 東京都八王子市堀之 内1432-1.
aCenter for Experiential Pharmacy Practice, Tokyo University of Pharmacy and Life Sciences; 1432-1 Horinouchi, Hachioji, Tokyo 192-0392, Japan.
b北陸大学 薬学部 医療薬学講座,
bFaculty of pharmaceutical sciences, Hokuriku University;Ho-3, Kanagawa, Kanazawa, Ishikawa 920-1181, Japan.
c特定非営利活動法人 健康・環境・教育の会 アカンサス薬局
cAcanthus Pharmacy, Nonprofit Organization Health & Welfare ・ Eco-Protect ・ Area Contribution・Refresh Education・Town Communication;1-8-18 Ishibiki,Kanazawa, Ishikawa 920-0935, Japan.
YAKUGAKU ZASSHI Advance Publication by J-STAGE DOI:10.1248/yakushi.19-00029
Ⓒ 2019 The Pharmaceutical Society of Japan
Advance Publication June 13, 2019
d高崎健康福祉大学 薬学部 地域医療薬学研究室
dLaboratory of Community Healthcare, Faculty of Pharmacy, Takasaki University of Health
and Welfare;60 Nakaorui, Takasaki, Gunma 370-0033, Japan.
Summary
The pramipexole extended-release (long acting) tablet, a D2 receptor agonist commonly used for the treatment of Parkinson's disease, has increasingly demonstrated usability for patients with long acting performance and patient adherence improvements. As a generic drug it is sold by six companies while a brand name drug is also marketed. As these formulations are hygroscopic it is described as such in package inserts so that tablets will only be removed from the PTP (Press-Through Package) immediately before ingestion. It is often dispensed in ODP (One-Dose Packaging) as determined by a patient's physical functions and symptom characteristics. With ODP, quality control and ease of removal from the PTP are important factors. In this study we examined the stability of tablets in the ODP (25℃ RH75%) while also comparing the ease of handling of the seven products currently marketed in Japan. In the tablets’ ODP, changes such as swelling and decreases in tablets hardness were observed in six formulations. Differences were found among the products in comparison of packaging material, required tablet extrusion strength, and ease of removal. Given the differences in PTP materials and hygroscopicity it is suggested that pharmacists must not only consider the drug formulations of products but also contribute to improvements in medication adherence for patients with poor hand-finger function.
Key words : usability; stability; pramipexole; press-through package; long-acting tablet; generic drug
緒言 パーキンソン病は進行性の運動障害を特徴とする疾患であり, 治療薬には主にドパ ミン製剤が使用されている. しかし, ドパミン製剤は長期間服用によりジスキネジア などの運動合併症の出現が問題となる1). 運動合併症が生じる要因の一つに, ドパミ ン製剤は半減期が短く血中濃度が持続しないためドパミン受容体への刺激が間歇的 になることが考えられることから, 持続的にドパミン受容体を刺激することにより運 動合併症の軽減または予防できるとの報告がある2). プラミペキソール速放錠は, パ ーキンソン病治療薬として開発された非麦角系ドパミンD2 受容体作動薬である.こ の治療薬はパーキンソン病未治療あるいは軽症のパーキンソン病患者に対する初期 治療に対して使用されることが多く, ドパミン系運動性合併症の発現を遅らせること が認められている. 2011年4月には, 1日1回のプラミペキソール徐放錠(ミラペックス ®LA錠0.375mg)が登場し, 24 時間にわたり安定した血中濃度が維持できることから, 速放錠に比べて有用性が高いことが示されている3). さらに, 1日3回から1日1回の服 用回数の軽減は服薬アドヒアランスを向上させることが報告されている4). この徐放 性製剤は, 副作用をモニタリングする観点から, 初回投与量を0.375 mgと規定し, そ の後の患者の状態や経過を観察しながら増量する. したがって, パーキンソン病患者 がプラミペキソール徐放錠を服用開始する際, 初回は必ず0.375 mg錠を使用する. プ ラミペキソール徐放錠の0.375 mgは先発医薬品(以下先発)の他に, 後発医薬品(以 下後発)6社, 併売1社を含む計8社から発売されている. 先発のミラペックス®LA錠は 吸湿性の影響を防ぎ品質を保持する目的からアルミブリスター包装で構成されてい るがこのPTP(Press Through Package)包装シート(以下PTP)の特徴としてPTPにポ
ケットがあるため, 錠剤が視覚で確認できず, 患者からしばしば錠剤の位置が特定し づらい, 押し出し難い, 押し出し力が必要と言った意見が聞かれる. パーキンソン病患者は, 一般に手指の動きが悪いため, PTP から錠剤やカプセル剤 を取り出すことが困難な場合がある. その結果, 患者の服薬アドヒアランスに影響を 及ぼす可能性が考えられる 4). PTP からの錠剤の取り出しやすさの要因には, 剤形や 形状, 大きさ,硬度, 各医薬品の PTP の材質や押し出し強度等があり, これらを新製品 情報として後発の1 社が公開している5). そこで本研究では, プラミペキソール徐放錠 0.375 mg の先発および後発について, 患者自らがPTP を開封することを想定して, 押し出し強度を測定し比較検討するとと もに, 健常人を対象とした PTP からの押し出しのしやすさについてアンケート調査を 行なった. また, PTP の視認性についての比較検討を行った. さらに, 一包化調剤時の 製剤の安定性を検討し, 製剤評価を行った. 方法 1. 試験製剤 試験製剤は, 先発(A: ミラペックス®LA 錠, 日本ベーリンガーインゲルハイム株式 会社, 東京, Lot No:689102), 後発(B: 大原薬品工業株式会社, 甲賀, Lot No:HL02, C: 日本ジェネリック株式会社, 東京, Lot No:608710, D: 第一三共エスファ株式会社, 東京, Lot No: E9A0002, E: 東和薬品株式会社, 門真, Lot No:A004, F: 共和薬品工業
株式会社, 大阪, Lot No:1604, G: 沢井製薬株式会社, 大阪, Lot No:16201)の市販品を 購入し使用した(Fig 1A, Fig 1B).
2. 外観変化の比較 各試験における0, 14, 28, 56 および 84 日目に目視にて破損や砕け, ヒビ等の外観変 化を確認した. 3. 質量および硬度の測定 本試験対象医薬品を一包化調剤した状態を想定してPTP から取り出し, 25 ℃ 相対 湿度(以下RH)60 %および 25 ℃ RH 75 %の定温恒温器内(Hiflex FX420N, FX430N, 楠 本化成株式会社, 東京)に保管した. 0, 14, 28, 56 および 84 日目に質量(電子天秤: WPE204, メトラートレド社, 東京)および硬度(ロードセル型錠剤硬度計, 岡田精工 株式会社, 東京)を測定した. なお, 硬度変化の評価については平成 11 年 8 月 20 日付 「錠剤・カプセル剤の無包装状態での安定性試験法について(答申)」(日本病院薬 剤師会61 に準拠し, 硬度変化が 30 %未満の場合は「変化なし」, 硬度変化が 30 %以 上で硬度が2.0 kg 重以上の場合は「変化あり(規格内)」, 硬度変化が 30 %以上で硬 度が 2.0 kg 重未満の場合は「変化あり(規格外)」とした. 4. PTP の材質および厚さの測定 PTP の材質は赤外分光光度計(FT/IR-4100, IRT-5000, 日本分光株式会社, 東京)に より測定した. また, PTP のポケット高, 間口, 天面の測定は測定投影機 (PJ-H30, 二 次元データ処理装置 QM-Data200, 株式会社ミツトヨ, 川崎)を使用した. 5. 押し出し強度の測定
PTP からの押し出し強度は,電動スタンド(MX2-500N-L)にデジタルフォースゲー ジ(ZTS100N, 株式会社イマダ, 豊橋)をセットし, 速度(50mm/min)の条件で測定 した. 本装置では, 取り付けた治具(直径 5 mm)にかかる負荷を計測できる機器であ り, PTP を 1 錠毎にカットし一般健常人の PTP 開封速度に近いと思われる一定の速度 (50 mm/min)で降下させ, PTP が破れて錠剤が見えた段階での荷重の最大値を押し出 し強度(N)とした6). 6. 健常人を対象とした各医薬品の押し出しやすさ等に関するアンケート調査 被験者には A と G を対象に利き手の親指で錠剤を押し出し, もう一方の手は PTP を支えるのみとし, PTP から 5 錠を取り出した後に「押し出しやすさ」, 「押し出す際 の力の大小」を比較してもらい, 所定の用紙への記載を依頼した. さらに G とその他 の後発について同様に比較し検討した. なお本研究は, 「人を対象とする医学系研究 に関する倫理指針(平成26 年)」を遵守して実施し, 高崎健康福祉大学研究倫理委員 会にて承認(承認番号 2921)を得て実施した. 7. 各医薬品の PTP デザインの比較 健常人を対象に, 各医薬品の PTP デザインの見やすさの検討を行なった. PTP の表 面と裏面をそれぞれ1 分間目視した後, 見易さの順位について用紙への記入を依頼し た. 見やすい順に 1 位 7 点, 2 位 6 点, 3 位 5 点, 4 位 4 点, 5 位 3 点, 6 位 2 点, 7 位 1 点と してスコア化した. 8. 統計解析 押し出し力およびPTP のデザイン評価は Dunnett`s test の多重比較検定法を用いた. 押し出しやすさおよび力の入れやすさについては Macnemar’s test を用いて解析を行
った. なお, 有意水準は危険率 P<0.01 および P<0.05 とした. 統計解析ソフトは IBM® SPSS® Statistics Version 23 を使用した. 結果 1. 外観変化 各製剤について肉眼的外観変化の結果を Table 1A に示す. 25 ℃ RH 60 %および 25 ℃ RH 75 %の条件下 14 日目で外観に変化を生じているものが認められた. 25 ℃ RH 60 %では A, B, D, E, 25 ℃ RH 75 %では B のみが 84 日目までは外観上の変化であ る破損や砕け, ヒビ等は認められなかったが多くは膨潤した状態であった. 2. 質量変化 各医薬品の質量の実測値および初期値(0 日目)に対する吸湿率を Table 1B に示す. 25 ℃ RH 60 %の条件下では吸湿率は 10 %未満であり, 25 ℃ RH 75 %の条件下では 14 %未満であった. いずれの条件下においても 14 日目以降の質量の増加は認められ なかった. 3. 硬度変化 Table 1C に 25 ℃ RH 60 % および 25 ℃ RH 75 %の各日数における硬度の実測値, Table 1D は 25 ℃ RH 60 % および 25 ℃ RH 75 %における 0 日目からの硬度変化率を 示す. 25 ℃ RH 60 %および 25 ℃ RH 75 %の実測値において硬度 2.0 kg 重未満のもの は認められなかった. 硬度変化においては, 25 ℃ RH 60 %の条件下 14 日目において A, F, G の 3 医薬品が 30 %未満であり, 84 日目においても 30 %未満であった. 一方, 25 ℃ RH 75 %の条件下では, 14 日目で全ての医薬品の硬度変化率は 30 %以上であり,
F は硬度の測定不能であった. これらの結果から, 25 ℃ RH 75 %の条件下での F は測 定不可であり, それ以外のすべての医薬品で硬度変化 30 %未満かつ硬度 2.0 kg 重未満 のものは認められなかった(Table 1D). 4. PTP の材質および厚さ A は, ポリアミド(NY), アルミニウム(AL), ポリ塩化ビニル(PVC)の 3 層構 造. 後発の B, C, D, E は PVC / ポリクロロトリフロエチレン (PCTFE)の 2 層構造, F はポリプロピレン(PP)/環状ポリオレフィン (COC)/ PP の3層, G は PVC / ポリ 塩化ビニリデン(PVDC) / ポリエチレン(PE)/PVC の 4 層構造であった. PTP の厚 みは最も薄いA が 102 μm, 次いで G の 230 μm,最も厚い F が 300 μm, それ以外の医 薬品はすべて251 μm であった(Table 2A). PTP のポケット高, 間口, 天面は測定投影 機にて測定した結果, A はポケット間口が最も長かったものの, 天面およびポケット 高は最も短かった(Table 2B). 5. PTP での押し出し力の測定 PTP からの押し出し力は G が最も強度が低く, 一方, D, F は押し出し力が有意に高か った(Dunnett`s test *P<0.05)(Fig 2).
6. 各種プラミペキソール錠の押し出しやすさに関するアンケート調査
本調査に同意の得られた健常人9 名を対象にアンケート調査を行った結果, A と G の比較では, すべての被験者で G の方が押し出しやすく, 押し出すときの力が必要な いとの回答であった. また, G とその他後発との押し出しやすさおよび押し出すとき の力が必要なさの比較では, B との比較で 100%,C, D, E, F との比較で 88.9%であり,
有意に G が押し出しやすく, 押し出しするときの力が必要ないとの結果であった. (Macnemar's test *P<0.05). 7. 各医薬品の PTP デザインの比較 各医薬品のPTP デザインの見やすさでは, PTP の表面では, A と比較して F, G と見や すさのスコアに差はなかったが, B, C, D, E は有意にスコアが低かった(Dunnett`s test *P<0. 05)(Fig 3A). 一方 PTP の裏面はすべての後発に比べて先発の A は有意にス コアが高かった(Dunnett`s test *P<0. 05)(Fig 3B).
考察 平成 27 年の国勢調査の報告によると 65 歳以上の総人口に占める割合は 26.6 % と平成22 年の調査結果 23.0 %に比べ上昇傾向を示している7).65 歳以上の総人口に占 める割合は今後さらに増加すると予想され, パーキンソン病患者についても同様に高 齢化が進捗することが予想される8). パーキンソン病治療薬のドパミン受容体作動薬 であるプラミペキソール錠 0.375 mg 徐放錠は速放錠と比較して持続的ドパミン刺激 が得られることが示唆されている9)ほか, 1 日 1 回の服用方法であることから治療効 果および服薬アドヒアランスの向上が期待される. Takanashi らの報告10)では, 徐放錠 と速放錠で患者と介護者へどちらが良いかアンケート調査を行なったところ, いずれ の場合においても,およそ6 割が徐放錠を好むことを報告している. また, 1 日 1 回と 1 日 3 回服用のドパミン製剤の服用回数の比較した検討において, 1 日 1 回では正確に 服用できているが1 日 3 回ではアドヒアランスが低下することが報告されており11), 今後,さらにプラミペキソール徐放錠の有用性が期待される.
パーキンソン病では手指動作が不自由となるため, 医薬品を取り出しにくいといっ た状況になる場合も多い. パーキンソン病の服薬状況の調査報告12)では6種類以上服 用している患者が約17 %, 24 %が15錠以上服用していることから, 服薬アドヒアラン スを高めるため, 一包化調剤が有用であると考えられる. しかしながら, 製剤の安定 性の問題から一包化調剤が適さない場合もあるため, PTPからの押し出し強度が低く, 開封しやすい材質が望まれる. 先述したが, 検討したプラミペキソール徐放錠は市場に提供されているすべての製 剤に対して添付文書項目の適用上の注意の薬剤交付時において, 湿度の影響をさける ために服用直前にPTPから取り出すよう指導するように記載されているが, 患者の身 体機能を配慮し, 処方において一包化調剤が指示されている. 今回, このことを踏ま えた上でPTPから取り出し, 他の製剤とともに分包することを前提に検討した. その 結果, 25 ℃ RH 60 %および25 ℃ RH 75 %の条件でいずれも14日目で外観変化を生 じているものが認められた. 84日目では25 ℃ RH 60 %では4医薬品, 25 ℃ RH 75 % ではBのみが外観上の変化がなく, それ以外の多くは錠剤が膨潤した状態であった. これは水分を吸湿したことによる影響であることが示唆された. 錠剤の硬度変化にお いては25 ℃ RH 60 %, 25 ℃ RH 75 %の条件下で規格外の医薬品は認められなかっ たが, 25 ℃ RH 75 %3ヶ月の条件下では, 全ての医薬品で30 %以上の硬度変化を認め た. 硬度の実測値はプラミペキソール徐放錠の各インタビューフォームに記載されて いる数値よりも低かった. これらの結果は先発および後発全ての製剤において, 一包 化調剤の場合, 製剤安定性が損なわれるため, 分包した状態での交付は適さず, PTPの
ままで交付しなければならないことが確認できたが,実際の調剤では,本製剤のよう に安定性の問題からシートごと錠剤を切り離し,他の薬剤を分包したパッケージにホ ッチキス止めをする場合もある. その際,患者が薬の取り出しに支障がないことを薬 剤師は確認することが必要である.
次に, PTPの材質における医薬品間の比較では, 先発がAL等の3成分, 後発はPVC, PCTFE, PVDC, PE, PP, COC等であり多層を形成していた. このようにPTPが多層の成 分により構成されている理由として, プラミペキソール徐放錠は湿度の影響を受けや すいために薬剤の品質を保持する目的で多層構造といった防湿加工を施していると 考えられる. PTPの厚みの比較では最も薄いものがA が102 μm, ついでGで230 μm, 最も厚いものはFの300 μmであった. Gは4層構造にも関わらずPTPの厚みが他の後 発に比べ薄かった. Gの製剤に使用されているPTPは, スミライト®VSL4606で, この 製品は防湿性が高いほか同様の4層構造であるVSL4603に比べ押し出し力もさらに 改善されたPTPであるため, PTPの押し出し力においても, Gの24.0 ± 2.9kgと他社に比 べ押し出し力が軽減されていると考えられる.さらに, 健常人を対象とした, 押し出し やすさおよび押し出す時の力の必要なさについてのアンケート結果では, 押し出し力 がほぼ同等であったAとGを比較した場合, Gの方がすべての被験者で押し出しやす いという回答を得た. 押し出し強度はAとGはほとんど変わらないものの, Gは錠剤形 状を外観で目視可能であること, A, G共に錠剤の長径は9 mmと同じであるが, ポケッ ト間口が長いこと, アルミニウム製で押し出し強度は低い反面,押し出しの際に柔ら かいことがGの方が押し出しやすい結果となったと考える. 後発間における比較では
PTPからの押し出し力は最大およそ1.5倍の差が認められたほか, Gはその他の後発と 比較して有意に押し出しやすく,押し出すときの力が必要ないとの結果であったこと から, 後発の選択の際, これらの情報を加味した選択をすることが重要と考える. PTPの視認性の比較では, 表面がAとF, Gは有意な差は認められず, Aと同様に視認 性の評価が高かった. これは, 薬剤の安定性を保持する目的に赤色のPTPとしている B,C,D,Eと比較してF, GのPTPが透明であることが見やすいことが要因であると考え られた. 裏面の評価ではAが他の製剤に比べて視認性が良い評価であった. Aの視認性 の評価が高い理由として, 医薬品名の文字数が少ないこと, PTPが後発品よりも大き いこと, 10錠PTPでの検討であったことが考えられた(Fig 1A, Fig 1B). 今回は10錠PTP のみの検討であったため, 今後2錠あるいは1錠PTPでの視認性の検討が必要と考える. 本結果から, パーキンソン病患者の治療薬であるプラミペキソール徐放錠の先発お よび後発ともに一包化調剤は適していないため分包した状態で調剤薬を交付しない 方が望ましいことが明らかとなった. また, 錠剤の押し出し力や押し出す時の力の必 要性すなわち使用感については後発の中でも押し出し力に差が認められGが先発や他 の後発に比べ優れていた. パーキンソン病患者に対する調剤薬を交付する際,プラミ ペキソール徐放錠を選択する場合, 薬剤師は各薬剤の無包装状態での安定性等の医薬 品情報や,今回の結果であるPTPからの押し出し力の結果を考慮して医薬品を選択す ることが重要であると考える. 厚生労働省は小児の誤嚥を防ぐ対策としてチャイルドレジスタンス包装を推奨し ており13), PTPではプッシュスルータイプやピールプッシュタイプがある14). 一方で,
押し出し力がさらに必要となるため, 手指機能の低下している疾患の患者にとっては 取り出し難くなる. 今後, 小児の誤嚥の対策も考慮しつつ, 手指機能の低下している 患者がより押し出しやすい包装を検討する必要があるが, そのためには, パーキンソ ン病患者を含めそれぞれの疾患や年齢を考慮した押し出しやすい包装, 薬剤の安定性 を考慮したPTPの選択がなされることともに,服薬アドヒアランスを意識した医薬品 のPTPの開発が望まれる. 利益相反 秋山滋男 (協和化学工業株式会社から指定寄付金および受託研究費,講演料を受 領,日東メディック株式会社から指定寄付金を受領),毎田千恵子(協和化学工業株 式会社から指定寄付金). REFERENCES
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Fig 1A. PTP packaging design on the front of each packet
A B C D E F G
Color figure can be accessed in the online version.
Fig 1B. PTP packaging design on the back of each packet
A B C D E F G
Color figure can be accessed in the online version.
Fig 2. Comparison of the force required to push out a tablet from PTP. The
vertical axis shows extrusion force (N); error bars indicate standard deviation *, P <0.05 vs. A. Dunnett’s test (n = 3, mean ± S. D.)
Fig 3A. Comparison of print visibility of PTP packages (front side) of each medicine. Comparison of scores on the vertical axis shows the ease of readability score level *, P <0.05 vs A Dunnett’s test (n = 9, mean ± S. D.)
Fig 3B.Comparison of print visibility on the PTP package (back side) of each medicine. Comparison of scores on the vertical axis shows the ease of readability score level *, P <0.05 vs A Dunnett’s test (n = 9, mean ± S. D.)
Score
Score
Score
0 5 10 A B C D E F GTable 1A.Changes in appearance of each medicine (n = 5, mean ± S. D.) Medicine Time (day) 25℃RH60% 25℃RH75% A 0 - - 14 - - 28 - Swell slightly 56 - - 84 - - B 0 - - 14 - - 28 - - 56 - - 84 - - C 0 - - 14 - Swell, Adhesion 28 - Swell 56 - Swell 84 Swell Swell D 0 - - 14 - Adhesion slightly 28 - - 56 - Swell 84 - Swell E 0 - - 14 - - 28 - Swell
56 - Swell, Bulge at the edge
84 Swell, Bulge at the edge
F 0 - -
14 Swell, Adhesion slightly Printing blur, Swell, Adhesion 28 Swell, Adhesion slightly Printing blur, Adhesion
56 Swell Swell, Print color change
(Amber→green)
84 Swell Swell, Print color change
(Amber→green)
G 0 - -
14 - Swell, Adhesion slightly
28 - Swell, Bulge at the edge
56 Swell, Rough skin Swell, Deformation, Rough skin
Table 1B.Changes in the moisture absorption rate of each drug 25 ℃ RH 60% (upper row) 25 ℃ RH 75% (lower row) (n = 5, mean ± S. D.)
Moisture absorption (%) Medicine/Time(day) 14 28 56 84 A 103.88 104.01 104.00 104.08 108.91 108.79 108.08 108.41 B 107.62 107.60 107.69 107.79 113.07 112.84 112.27 112.46 C 108.01 108.06 108.06 108.14 113.36 113.30 112.67 112.87 D 107.79 107.83 107.91 107.95 113.15 113.05 112.55 112.72 E 107.75 107.89 107.82 107.89 113.19 113.08 112.01 112.55 F 104.64 104.69 104.64 104.72 109.69 109.52 108.80 108.98 G 105.27 105.34 105.32 105.38 110.37 110.27 109.61 109.78
Table 1C.Tablet hardness change (kg) 25 ℃ RH 60% (upper row) 25 ℃ RH 75% (lower row) mean ± standard deviation (n = 5, mean ± S. D.)
Medicine/ Time(day) 0 14 28 56 84 A 10.31±0.87 8.56±0.25 8.62±0.50 9.54±0.95 9.19±0.72 6.45±0.54 6.19±0.41 7.04±0.24 6.73±0.55 B 18.68±1.10 11.80±0.58 6.38±0.51 11.34±0.38 6.79±0.22 12.85±0.98 7.36±0.53 12.11±0.46 7.44±0.15 C 19.68±0.97 12.52±0.68 12.62±0.74 13.34±0.56 12.87±0.38 6.75±0.52 7.03±0.26 7.85±0.26 7.65±0.41 D 22.78±0.88 13.40±0.40 14.54±0.66 15.03±0.91 14.83±0.31 7.18±0.32 7.44±0.30 8.73±0.41 8.12±0.33 E 23.21±1.18 14.32±0.76 7.08±0.20 14.54±0.98 7.41±0.21 15.13±0.55 8.81±0.44 15.07±0.45 8.12±0.37 F 12.64±0.39 10.71±0.35 - 11.26±0.49 - 12.09±0.34 - 11.75±0.26 - G 10.42±0.46 8.68±0.20 6.28±0.19 8.71±0.41 6.52±0.19 9.12±0.51 7.95±0.30 8.93±0.41 7.36±0.22 Table 1D.Tablet hardness change rate (%) 25 ℃ RH 60% (upper row) 25 ℃ RH 75% (lower row) mean ± standard deviation (n = 5, mean ± S. D.)
Medicine/ Time(day) 0 14 28 56 84 A 100.00±8.43 82.94±2.92 83.53±5.80 92.44±9.96 89.05±7.83 62.84±8.44* 60.07±6.72* 68.18±8.46* 65.21±8.23* B 100.00±5.91 63.17±4.98* 60.66±3.33* 34.15±7.96* 36.33±3.29* 68.74±7.59* 39.38±8.50* 64.81±3.83* 39.82±1.94* C 100.00±4.91 63.61±5.47* 64.13±5.92* 34.29±2.48* 35.74±3.69* 67.76±4.20* 39.88±3.31* 65.37±2.93* 38.85±5.42* D 100.00±3.88 58.82±2.98* 63.84±4.51* 65.98±0.61* 65.09±2.10* 31.56±4.41* 32.68±4.03* 38.32±4.72* 35.63±4.03* E 100.00±5.07 62.13±5.30* 63.11±6.74* 30.54±2.75* 31.55±4.41* 65.68±3.65* 38.32±4.73* 65.41±2.96* 35.63±4.04* F 100.00±3.07 84.69±3.23 89.05±4.37 - - 95.66±2.83 - 92.92±2.25 - G 100.00±4.40 83.33±2.30 83.61±4.70 87.55±5.56 85.73±4.59 60.30±2.95* 62.65±2.92* 76.36±3.74 70.67±3.00
Table 2A.Thickness of the extruded part of PTP packaging for each product and its material
Medicine Thickness Material
A 102 µm NY/ AL/ PVC B 251 µm PVC / PCTFE C 251 µm PVC / PCTFE D 251 µm PVC / PCTFE E 251 µm PVC / PCTFE F 300 µm PP / COC / PP G 230 µm PVC / PVDC / PE / PVC
Table 2B.PTP packaging pocket structure of each medicine Tablet A B C D E F G Major diameter (mm) 9.0 9.1 9.1 9.1 9.1 9.1 9.0 Thickness (mm) 4.1 4.4 4.4 4.4 4.4 4.5 4.5 Weight (mg) 250 240 240 240 240 250 250 PTP A B C D E F G Frontage (mm) 14.20 11.96 11.95 12.03 11.99 12.36 12.93 Top(mm) 9.57 10.16 10.17 10.15 10.11 10.78 11.52 Hight (mm) 4.37 5.33 5.28 5.32 5.34 4.60 5.09 Major diameter Thickness Hight Frontage Top Hight