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濃尾平野における夏季の降水特性についてCharacteristics of summertime rainfall in the Nobi Plain

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Academic year: 2021

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C05

濃尾平野における夏季の降水特性について

Characteristics of Summertime Rainfall in the Nobi Plain

〇草川敬之・竹見哲也

〇Takayuki KUSAGAWA, Tetsuya TAKEMI

The characteristics of summertime rainfall under a synoptically undisturbed condition in the Nobi Plain were investigated. The Radar-AMeDAS precipitation data are used to investigate the distribution of rainfalls. The analysis period is July and August from 2003 to 2010. Among the period, 137 days without synoptic disturbances are extracted.Rainfalls in the Nobi Plain show clear diurnal cycle during the extracted days in the early afternoon. Precipitation tends to increase over the mountains to the north of the Nobi Plain. Later in the afternoon, precipitation amount becomes maximum over the south slope of the mountains around 1700 JST. In the early evening, precipitation decreases over the mountains, while increases over the plain. In particular, precipitation over the plain becomes maximum at 1900 JST.

1.はじめに 日本では夏季に局地的な短時間強雨によって甚 大な被害が生じることがある。この局地的な短時 間強雨は、ときとして台風や前線といった総観規 模擾乱を伴わずに発生し、その予測が困難である。 また、名古屋では強雨が近年、増加傾向にあると も言われており(戸川ほか 2008)、名古屋都市圏 における強雨による気象災害を軽減するために強 雨そのものの特性を調べる必要がある。しかし、 多くの先行研究は関東地方を対象に調べており、 他の地域を調べた研究は少ない。そこで本研究で は、名古屋が存在する濃尾平野における降水の特 性及びその発生環境場について調べた。 2.解析手法 降水特性を調べるために解析雨量、環境場を調 べるためにアメダスデータと MSM データを用いた。 本研究では 2003~2010 年の 7 月および 8 月のデー タを用いた。総観規模擾乱の影響が弱い日の条件 を「梅雨明け以降の日かつ中部日本周辺域(東経 130.0 度~140.0 度,北緯 30.0 度~40.0 度)に台 風や低気圧の中心や前線などの擾乱が存在しない 日」と設定し、解析期間の中から条件に合致する 日を抽出した。その結果、137 日の解析対象日を 抽出した。また、この解析対象日を濃尾平野にお いて降水が発生する日(降水日)と発生しない日 (晴天日)に分けて、それぞれの環境場の違いを 調べた。 3.結果 濃尾平野における降水には明瞭な日変化が見ら れることが分かった。濃尾平野の北や北東に位置 する山地では、午後に降水量が増加する様子が見 られ、17 時に最も降水が発生しやすいことが分か った。一方、平野では、18 時まで降水が発生しに くいが、19 時に降水が発生しやすくなることが分 かった。また、平野北部において降水が特に発生 しやすくなることが明らかになった。 濃尾平野で降水が発生する環境場として、700 ~800hPa の大気層において水蒸気が多いことが 分かり、この水蒸気は南寄りの風によって運ばれ ている様子が見られた。また、様々な安定度指数 を調べたところ、多くの指数は降水が発生しない 日に比べて降水が発生している日の方が不安定で あることを示し、潜在不安定であった。 図 1 17 時(左)と 19 時(右)の濃尾平野における平 均降水強度[mm/h]の分布図。

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