セイコーインスツルメンツ株式会社
1S-24C08A/16Aは、低消費電流・ワイドレンジ動作の2ワイヤシリアル
E
2PROMです。容量は8K、16Kビットで、構成はそれぞれ1K語
×
8ビット,
2K語
×
8ビットです。
ページライト、シーケンシャルリードが可能です。
5V
±
10%動作時、バイトライト、ページライト共、書き込み時間は1 ms
Max.と短時間です。
■ パッケージ
• 8-Pin DIP (パッケージ図面コード :DP008-A、DP008-E)
• 8-Pin SOP (パッケージ図面コード :FJ008-D、FJ008-E)
■ ピン配置図
■ 端子説明
端子番号 端子名 DIP SOP 端子説明 A0 1 1 S-24C08AはNC (無接続)*, S-24C16AはGND接続 A1 2 2 GND接続 A2 3 3 S-24C08Aはアドレス入力 S-24C16AはGND接続 GND 4 4 グランド SDA 5 5 シリアルデータ入出力 SCL 6 6 シリアルクロック入力 WP 7 7 ライトプロテクト入力 VCC接続 :プロテクト有効 GND接続 :プロテクト無効 VCC 8 8 電源CMOS 2
ワイヤ シリアルE
2PROM
S-24C08A/16A
■ 特 長
・低消費電流 スタンバイ時 : 1.0 µA Max. (VCC=5.5 V) 読み出し時 : 0.8 mA Max. (VCC=5.5 V, f=400kHz) 0.4 mA Max. (VCC=4.5 V, f=100kHz) ・広動作電圧範囲 書き込み : 2.5 ∼ 5.5 V 読み出し : 1.8 ∼ 5.5 V ・ページライト機能 16バイト (S-24C08A, S-24C16A) ・シーケンシャルリード機能 ・書き換え回数 : 105回 ・データ保持 : 10年 ・ライトプロテクト機能 (S-24C08A, S-24C16A) ・S-24C08A : 8Kビット ・S-24C16A : 16Kビット ※1K, 2K, 4Kビット品については別途データシートをご用 意しております。(S-24C0XAシリーズ) 図1 8-Pin DIP Top view VCC GN SCL A1 A2 SDA A0 1 2 3 4 5 6 7 8 WP 8-Pin SOP Top view A0 A1 A2 GND WP VCC SCL SDA 3 4 1 2 6 5 8 7 S-24C08AFJA-zz-uuw S-24C16AFJA-zz-uuw χχ S-24C08ADPA-zz-uuw S-24C16ADPA-zz-uuw 表1 * 使用の際はGNDに接続、 またVCCに接続してくだ さい。 ※ zzおよび uuw は送品形態等によって異なります。 ■外形寸法図, ■発注指定を参照してください。製造中止品および廃止品
■
ブロック図
■ 絶対最大定格
■ 推奨動作条件
表3
項 目 記号 条 件 Min. Typ. Max. 単位
電 源 電 圧 VCC 読み出し動作 書き込み動作 1.8 2.5 − − 5.5 5.5 V V 高レベル入力電圧 VIH VCC=2.5 ∼ 5.5 V VCC=1.8 ∼ 2.5 V 0.7×VCC 0.8×VCC − − VCC VCC V V 低レベル入力電圧 VIL VCC=2.5 ∼ 5.5 V VCC=1.8 ∼ 2.5 V 0.0 0.0 − − 0.3×VCC 0.2×VCC V V 動 作 温 度 Topr −40 − +85 °C 項 目 記 号 定 格 単位 電 源 電 圧 VCC −0.3 ∼+7.0 V 入 力 電 圧 VIN −0.3 ∼ VCC+0.3 V 出 力 電 圧 VOUT −0.3 ∼ VCC V 保存温度(バイアス時) Tbias −50 ∼+95 °C 保 存 温 度 Tstg −65 ∼+150 °C 図2 VCC GND シリアルクロック 制御回路 デバイスアドレス コンパレータ アドレス カウンタ Yデコーダ データ出力 ACK出力 制御回路 ハイボルテージジェネレータ スタート/ストップ 検出回路 データレジスタ E2PROM X デ コ ー ダ セレクタ SCL SDA A2* DIN DOUT R / W LOAD INC COMP LOAD WP * S-24C08Aの場合 表2
製造中止品および廃止品
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3■ 端子容量
表4
(Ta=25°C, f=1.0 MHz, VCC=5 V)
項
目 記 号 条 件 Min. Typ. Max. 単位
入 力 容 量 CIN VIN=0 V (SCL, A0, A1, A2, WP) − − 10 pF
入 出 力 容 量 CI / O VI / O=0 V (SDA) − − 10 pF
■ 書き換え回数
表5
項
目 記 号 Min. Typ. Max. 単位
書 き 換 え 回 数 NW 10 5 − − 回/語
■ DC電気的特性
表6 VCC=4.5 V ∼ 5.5V VCC=2.5 ∼ 4.5V VCC=1.8 ∼ 2.5 VMin. Typ. Max. Min. Typ. Max. Min. Typ. Max.
読み出し時消費電流 ICC1 − − 0.8 f=400kHz − − 0.4 f=100kHz − − 0.3 f=100kHz mA 書き込み時消費電流 ICC2 − − 4.0 f=400kHz − − 3.5 f=100kHz mA 表7 VCC=4.5 V ∼ 5.5 V VCC=2.5 ∼ 4.5 V VCC=1.8 ∼ 2.5 V
Min. Typ. Max. Min. Typ. Max. Min. Typ. Max.
待機時消費電流 ISB VIN=VCC or GND − − 1.0 − − 0.6 − − 0.4 µA 入力リーク電流 ILI VIN=GND ∼ VCC − 0.1 1.0 − 0.1 1.0 − 0.1 1.0 µA 出力リーク電流 ILO VOUT=GND ∼ VCC
−
0.1 1.0 − 0.1 1.0 − 0.1 1.0 µA 低レベル 出力電圧 VOL IOL=3.2mA IOL=1.5mA IOL=100µA − − − − − − 0.4 0.3 0.1 − − − − − − 0.4 0.3 0.1 − − − − 0.5 0.1 V V V カレント アドレス 保持電圧 VAH 1.5 − 5.5 1.5 − 4.5 1.5 − 2.5 V 記号 記号 単位 単位 項 目 項 目 条 件製造中止品および廃止品
■ AC電気的特性
表9
VCC=1.8V∼ 5.5V VCC=4.5V∼ 5.5V
Min. Typ. Max. Min. Typ. Max.
SCLクロック周波数 fSCL 0 − 100 0 − 400 kHz SCLクロック”L”時間 tLOW 4.7 − − 1.3 − − µs SCLクロック”H”時間 tHIGH 4.0 − − 0.6 − − µs SDA出力遅延時間 tAA 0.3 − 3.5 0.3 − 1.0 µs SDA出力保持時間 tDH 0.3 − − 0.3 − − µs スタートコンディションセットアップ時間 tSU.STA 4.7 − − 0.6 − − µs スタートコンディションホールド時間 tHD.STA 4.0 − − 0.6 − − µs データ入力セットアップ時間 tSU.DAT 100 − − 50 − − ns データ入力ホールド時間 tHD.DAT 0 − − 0 − − ns ストップコンディションセットアップ時間 tSU.STO 4.7 − − 0.6 − − µs SCL / SDA立ち上がり時間 tR − − 1.0 − − 0.3 µs SCL / SDA立ち下がり時間 tF − − 0.3 − − 0.3 µs バス解放時間 tBUF 4.7 − − 1.3
−
− µs ノイズサプレッション時間 tI−
−
100−
−
100 ns 入力パルス電圧 0.1×VCC ∼ 0.9×VCC 入力パルス立上がり・ 立ち下がり時間 20ns 出力判定電圧 0.5×VCC 出力負荷 100pF+プルアップ抵抗1.0kΩ 表8 測定条件 VCC R=1.0kΩ SDA C=100pF 図3 出力負荷回路 図4 バスタイミング SCL SDA IN SDA OUT tBUF tR tSU.STO tSU.DAT tHD.DAT tDH tAA tHIGH tLOW tHD.STA tSU.STA tF 項 目 記 号 単位製造中止品および廃止品
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5 表 10VCC=4.5 ∼ 5.5V VCC=2.5 ∼ 4.5V
Min. Typ. Max. Min. Typ. Max.
書き込み時間 tWR -- 0.8 1.0 -- 4.0 5.0 ms
■ 各端子の機能説明
1. アドレス入力 (A2) 端子
S-24C08Aでは、A2 ピンを GND または VCCに接続してスレーブアドレスを設定します。従って、S-24C08A では 2 通りの
スレーブアドレスを設定することができます。また、S-24C16A ではアドレス入力はありませんのでスレーブアドレスの設 定はできません。 設定したスレーブアドレスは、マスターデバイスから送られてくるスレーブアドレスと一致するかを照合することで、バス 上に複数接続されたデバイスの中から、ひとつを選択することが可能となります。 アドレス入力端子は必ず、GND または VCCに接続固定する必要があります。 2. SDA (シリアルデータ入出力) 端子 SDA端子は双方向にシリアルデータ転送を行うためのもので、信号入力端子と、Nch 型トランジスタオープンドレイン出力 端子から構成されています。 通常 SDA ラインは、抵抗で VCC 電位にプルアップし、他のオープンドレインあるいはオープンコレクタ出力のデバイスと ワイアードオア接続して使用します。 3. SCL (シリアルクロック入力) 端子 SCL端子はシリアルクロック入力端子であり、SCL クロック入力信号の立ち上がり、立ち下がりエッジで信号処理を行いま すので、立ち上がり時間・立ち下がり時間には十分注意を払い、スペックを守って下さい。 4. WP端子 S-24C08A・S-24C16A では WP (ライトプロテクト入力) 端子となります。ライトプロテクト機能を使用しない場合は、必 ず WP 端子を GND に接続しておきます。 ライトプロテクト機能を使用する場合には、WP 端子を VCC 電位にします。 各端子の等価回路については、アプリケーションノート「EEPROM:S-24CxxA シリーズの使用方法」をご参照ください。 図5 ライトサイクルタイミング SCL SDA D0 書き込みデータ アクノリッジ ストップ コンディション スタート コンディション tWR 項 目 記 号 単位
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■ 動作説明
1. スタートコンディション SCLラインが”H”レベルの時に、SDA ラインが”H”から”L”へ変化することで、スタートコンディションとなります。 全ての動作は、スタートコンディションではじまります。 2. ストップコンディション SCLラインが”H”レベルの時に、SDA ラインが”L”から”H”へ変化することで、ストップコンディションとなります。 読み出しシーケンスの際、ストップコンディションを受け取ると、読み出し動作は中断され、デバイスはスタンバイモード となります。 書き込みシーケンスの際、ストップコンディションを受け取ると、書き込みデータの取り込みを終了し、EEPROM の書き 換え動作が開始します。 3. データ転送 SCLラインが”L”である期間に SDA ラインを変化させることで、データ転送を行います。 SCLラインが”H”である期間に SDA ラインが変化すると、スタートあるいはストップコンディションとして認識されます。 図6 スタート・ストップコンディション tSU.STA tHD.STA t SU.STO スタート コンディション ストップ コンディション SCL SDA 図7 データ転送タイミング tSU.DAT tHD.DAT SCL SDA製造中止品および廃止品
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7 4. アクノリッジ データ転送は、8 ビット連続して転送されます。引き続き、9 番目のクロックサイクル期間において、データを受信するシ ステムバス上のデバイスは、SDA ラインを”L”にして、データを受信したというアクノリッジ信号を返します。 EEPROMの書き換え動作中は、アクノリッジ信号は返しません。 5. デバイスアドレッシング 通信を行うために、システム上のマスターデバイスは、スレーブデバイスに対して、スタートコンディションを発生させま す。引き続き、7 ビット長のデバイスアドレスと 1 ビット長のリード / ライト命令コードを、SDA バス上に送出します。 デバイスアドレスの上位 4 ビットはデバイスコードと呼び、“1010”に固定されています。 続く 3 ビット (P2、P1、P0) は、ページアドレスと呼びます。(但し S-24C08A では P2 はスレーブアドレス A2 となります。) この 3 ビット (P2、P1、P0) で、S-24C08A と S-24C16A はそれぞれ 4 つ又は 8 つの 256 バイトのメモリブロックの内いず れかを選択します。 図8 アクノリッジ出力タイミング 1 8 9 アクノ リッジ 出力 tAA tDH スタート コンディション SCL (EEPROM入力) SDA (マスター出力) SDA (EEPROM出力) 図9 デバイスアドレス ページ アドレス 1 0 1 0 A2 P1 P0 R/W デバイスコード S-24C08A S-24C16A MSB LSB 1 0 1 0 P2 P1 P0 R/W製造中止品および廃止品
6. 書き込み動作 6.1 バイトライト EEPROMが、スタートコンディションに続き、7 ビット長のデバイスアドレスと、リード / ライト命令コードの“0” を受け取ると、アクノリッジを発生します。 続けて、8 ビット長のワードアドレスを受け取り、アクノリッジを発生します。 さらに、8 ビットの書き込みデータを受け取り、アクノリッジを発生した後、ストップコンディションを受け取るこ とで、指定したメモリアドレスの EEPROM の、書き換え動作が開始します。 EEPROMの書き換え動作中は、全ての動作は禁止され、アクノリッジ信号は返しません。 6.2 ページライト S-24C08Aと S-24C16A は、最大 16 バイトのページ書き込みが可能です。 基本的なデータ転送手順は、バイトライトと同様ですが、8 ビットの書き込みデータをページサイズ分、連続して受 け取ることで、ページライトを行います。 EEPROMが、スタートコンディションに続き、7 ビット長のデバイスアドレスと、リード / ライト命令コード“0” を受け取ると、アクノリッジを発生します。 続けて、8 ビット長のワードアドレスを受け取り、アクノリッジを発生します。 さらに、8 ビットの書き込みデータを受け取り、アクノリッジを発生した後、続けて次のワードアドレスに相当する 8 ビットの書き込みデータを受け取り、アクノリッジを発生します。 以後、連続的に 8 ビットの書き込みデータの受け取りと、アクノリッジの発生を繰り返し、最大ページサイズ分の書 き込みデータを受け取ることができます。 最後に、ストップコンディションを受け取ることで、指定したメモリアドレスからはじまる、書き込みデータを受け 取ったページサイズに相当する EEPROM の、書き換え動作が開始します。 図10 バイトライト S T A R T 1 0 1 0 W R I T E S T O P DEVICE
ADDRES WORD ADDRESS DATA
R / W M S B SDA LINE
ADR INC (ADDRESS INCREMENT) P2 P1 P0 W7W6W5W4W3W2W1W0 D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1 D0 A C K L S B A C K A C K 0 (S-24C08AではP2はA2となります) 図11 ページライト S T A R T 1 0 1 0 W R I T E S T O P DEVICE
ADDRES WORD ADDRESS (n) DATA (n)
R / W M S B SDA LINE ADR INC P2 P1 P0 W7W6W5W4W3W2W1W0 D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1 D0 A C K L S B A C K A C K 0 D7 D0 D7 D0 ADR INC A C K ADR INC A C K DATA (n+1) DATA (n+x) (S-24C08AではP2はA2となります)
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9 S-24C08Aと S-24C16A においては、ワードアドレスの下位 4 ビットは、8 ビットの書き込みデータを受け取る毎に、 自動的にインクリメントされます。 書き込みデータが 16 バイトを越える場合であっても、ワードアドレスの上位 4 ビットとページアドレス (P2、P1、 P0) は変化せず、ワードアドレスの下位 4 ビットがロールオーバーし、書き込みデータは重ね書きされます。 6.3 アクノリッジポーリング アクノリッジポーリングは、EEPROM の書き換え動作の終了を知るために用います。 ストップコンディションを受け取り、いったん EEPROM の書き換え動作が開始すると、全ての動作は禁止され、マ スターデバイスの送出する信号に応答することはできません。 従って、マスターデバイスは EEPROM (スレーブデバイス) に対してスタートコンディション・デバイスアドレス・ リード / ライト命令コードを送出し、スレーブデバイスの応答を検出することで、EEPROM の書き換え動作の終了 を知ることができます。 すなわち、スレーブデバイスがアクノリッジを返さなければ、書き換え動作中であることを示し、アクノリッジを返 せば、書き換え動作が終了したということを知ることができます。 アクノリッジポーリングの際にマスターデバイスが送出するリード / ライト命令コードは、リード命令の“1”を用 いることを推奨します。 6.4 ライトプロテクト S-24C08A、S-24C16A はライトプロテクト機能を有しており、CPU の暴走や誤動作の際に内容が誤って書き換えら れないようにメモリを保護します。 WP端子が VCC に接続されている時は、全メモリ領域 への書き込みを禁止します。 WP 端子が GND に接続されている時は、ライトプロテクト機能は無効となり、全メモリ領域の書き込み動作が可能 となります。ライトプロテクト機能を使用しない場合は、必ず WP 端子を GND に接続しておきます。製造中止品および廃止品
7. 読み出し動作 7.1 カレントアドレスリード EEPROM は、書き込み・読み出し動作共、最後にアクセスしたメモリアドレスを保持しています。メモリアドレス は、電源電圧がカレントアドレス保持電圧 VAH 未満にならない限り保持されます。 従って、マスターデバイスが EEPROM のアドレス・ポインターの位置を認識しているのであれば、ワードアドレス を指定することなしに、現在のアドレス・ポインターのメモリアドレスより、データを読み出すことができます。こ れをカレントアドレスリードと呼びます。 カレントアドレスリード動作に先立ち、EEPROM 内部のアドレスカウンタの内容が n 番地である場合で説明します。 EEPROMが、スタートコンディションに続き、7 ビット長のデバイスアドレスと、リード / ライト命令コードの“1” を受け取ると、アクノリッジを発生します。但し、S-24C08A / 16A ではページアドレス(P1、P0) / (P2、P1、P0)は 無効となり、現在のアドレスポインタのメモリアドレスが有効となります。 続けて、SCL クロックに同期してアドレス n 番地の 8 ビット長のデータが、EEPROM より出力されます。 このとき、8 ビット目のデータが出力されている SCL クロックの立ち下がりエッジで、アドレスカウンタがインクリ メントされ、アドレスカウンタの内容は n+1 番地となります。 この後に、マスターデバイスがアクノリッジを出力しないで、ストップコンディションを送出することで読み出し動 作は終了します。 EEPROMのアドレスポインタの認識に関して、以下の点に注意を払う必要があります。 読み出し動作の際には、8 ビットめのデータが出力されている SCL クロックの立ち下がり毎に、EEPROM のメモリ アドレスカウンタは自動的にインクリメントされていきますが、書き込み動作の際には、8 ビットめの書き込みデー タを受け取った SCL クロックの立ち下がり毎に、メモリアドレスの上位ビット ( ワードアドレスの上位 4 ビットと ページアドレス) は固定され、インクリメントされないことに注意してください。 図12 カレントアドレスリード S T A R T 1 0 1 0 R E A D S T O P DEVICE ADDRES R / W M S B SDA LINE ADR INC P2 P1 P0 D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1 D0 A C K L S B 1 DATA NO ACK from Master Device (S-24C08AではP2はA2となります)
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11 7.2 ランダムリード ランダムリードは、任意のメモリアドレスのデータを読み出す場合に用いられる手法です。 先ず、メモリアドレスを EEPROM のアドレスカウンタにロードするために、以下の要領でダミーライトを行います。 EEPROMが、スタートコンディションに続き、7 ビット長のデバイスアドレスと、リード / ライト命令コードの“0” を受け取るとアクノリッジを発生します。 続けて、8 ビット長のワードアドレスを受け取り、アクノリッジを発生します。ここまでの動作で、EEPROM のアド レスカウンタにメモリアドレスがロードされます。 バイト書き込み・ページ書き込み動作の場合は、この後書き込みデータを受け取ることになりますが、ダミーライト では、データの受け取リを行いません。 ダミーライトによって、EEPROM のメモリアドレスカウンタにメモリアドレスがロードされましたので、以降マス ターデバイスは新たにスタートコンディションを送出し、カレントリードと同様の動作をさせることで、任意のメモ リアドレスからはじまるデータの読み出しを行うことができます。 すなわち、EEPROM がスタートコンディションに続き、7 ビット長のデバイスアドレスと、リード / ライト命令コ ードの“1”を受け取ると、アクノリッジを発生します。 続けて、SCL クロックに同期して 8 ビット長のデータが、EEPROM より出力されます。 この後に、マスターデバイスがアクノリッジを出力しないで、ストップコンディションを送出することで読み出し動 作は終了します。 図13 ランダムリード S T A R T 1 0 1 0 W R I T E S T O P DEVICEADDRES WORD ADDRESS (n)
R / W M S B SDA LINE P2 P1 P0 W7W6W5W4W3W2W1W0 A C K L S B A C K A C K 0 1 0 1 0 P2 P1 P0 1 D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1 D0 DATA (n) DUMMY WRITE DEVICE ADDRES R E A D NO ACK from Master Device ADR INC S T A R T (S-24C08AではP2はA2となります)
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7.3 シーケンシャルリード カレントリード・ランダムリードどちらにおいても、EEPROM がスタートコンディションに続き、7 ビット長のデバ イスアドレスと、リード / ライト命令コードの“1”を受け取ると、アクノリッジを発生します。 続けて、SCL クロックに同期して 8 ビット長のデータが、EEPROM より出力される際、8 ビットめのデータが出力 されている SCL クロックの立ち下がりエッジで、EEPROM のメモリアドレスカウンタは自動的にインクリメントさ れます。 その後、マスターデバイスがアクノリッジを送出すると、次のメモリアドレスのデータを出力します。 マスターデバイスがアクノリッジを送出することで、順次 EEPROM のメモリアドレスカウンタはインクリメントさ れ、連続してデータを読み続けることができます。これをシーケンシャルリードと呼びます。 読み出し動作を終了させるためには、マスターデバイスがアクノリッジを出力しないで、ストップコンディションを 送出することで行います。 シーケンシャルリードでは、連続してデータを読み続けることができますが、このときメモリアドレスカウンタが最 終ワードアドレスに到達すると、次いで先頭メモリアドレスにロールオーバーします。 図14 シーケンシャルリード R E A D S T O P DEVICE ADDRES R / W ADR INC D7 D0 A C K A C K A C K 1 D7 D0 ADR INC A C K ADR INC SDA LINE DATA (n) D7 D0 D7 D0
DATA (n+1) DATA (n+2) DATA (n+x) NO ACK from Master Device
ADR INC
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13 8. アドレスインクリメント メモリアドレスカンタが自動的にインクリメントされる詳細なタイミングは、読み出し動作では、8 ビットめの読み出しデ ータが出力されている SCL クロックの立ち下がりエッジです。 書き込み動作では、8 ビットめの書き込みデータを取り込む際の SCL クロックの立ち下がりエッジです。 図15 読み出し動作時アドレスインクリメントタイミング SCL SDA R / W=1 アドレスインクリメント 8 9 1 8 9 D7出力 D0出力 ACK出力 図16 書き込み動作時アドレスインクリメントタイミング SCL SDA R / W=0 アドレスインクリメント 8 9 1 8 9 D7入力 D0入力 ACK出力 ACK出力セイコーインスツルメンツ製I2Cバス・ICを購入した場合、フィリップスの持つI2C特許権の下、I2Cバス・システム内
でこれらのICを使用するためのライセンスが与えられます。ただしそのバス・システムが、フィリップスの規定する I2C仕様に準拠している場合に限ります。 本ICを使用して製品、またシステムを作る場合、その製品やシステムの構成によっては、特許に抵触する可能性があ ります。 当社と致しましては、I2Cバスを使用した製品やシステムが特許に抵触した場合、その責任は負いかねます。
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■ 諸特性
1. DC特性 1.3 リード時消費電流ICC1―周囲温度Ta 1.1リード時消費電流ICC1―周囲温度Ta Ta (℃) 200 100 VCC=5.5 V fscl=100 kHz DATA=0101 0 -40 0 85 ICC1 (µA) Ta (℃) 200 100 VCC=3.3 V fscl=100 kHz DATA=0101 0 -40 0 85 ICC1 (µA) 1.2 リード時消費電流ICC1―周囲温度Ta Ta (℃) 400 200 VCC=5.5 V fscl=400 kHz DATA=0101 0 -40 0 85 ICC1 (µA) 1.4 リード時消費電流ICC1―周囲温度Ta Ta (℃) 60 40 VCC=1.8 V fscl=100 kHz DATA=0101 0 -40 0 85 ICC1 (µA) 1.5 リード時消費電流ICC1―電源電圧VCC 200 100 0 2 3 4 5 6 7 Ta=25℃ fscl=100 kHz DATA=0101 VCC (V) ICC1 (µA) 1.6 リード時消費電流ICC1―電源電圧VCC 400 200 0 2 3 4 5 6 7 Ta=25℃ fscl=400 kHz DATA=0101 VCC (V) ICC1 (µA) 1.7リード時消費電流ICC1―クロック周波数fscl 400 200 0 ICC1 (µA) VCC=5.0 V Ta=25℃ 100K 200K fscl(Hz) 300K 400K 1.8 プログラム時消費電流ICC2―周囲温度Ta Ta (℃) 1.0 0.5 VCC=5.5 V fscl=100 kHz 0 -40 0 85 ICC2 (mA)製造中止品および廃止品
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15 1.9 プログラム時消費電流ICC2―周囲温度Ta Ta (℃) 3.0 1.5 VCC=5.5 V fscl=400 kHz 0 -40 0 85 ICC2 (mA) 1.10 プログラム時消費電流ICC2―周囲温度Ta Ta (℃) 1.0 0.5 VCC=3.3 V fscl=100 kHz 0 -40 0 85 ICC2 (mA) 1.11 プログラム時消費電流ICC2―周囲温度Ta Ta (℃) 1.0 0.5 VCC=2.5 V fscl=100 kHz 0 -40 0 85 ICC2 (mA) 1.12 プログラム時消費電流ICC2―電源電圧VCC 1.0 0.5 0 2 3 4 5 6 7 Ta=25℃ fscl=100 kHz VCC (V) ICC2 (mA) 1.13 プログラム時消費電流ICC2―電源電圧VCC 3.0 1.5 0 2 3 4 5 6 7 Ta=25℃ fscl=400 kHz VCC (V) ICC2 (mA) 1.14 待機時消費電流ISB―周囲温度Ta 10-6 10-7 10-8 10-9 10-10 VCC=5.5 V 10-11 Ta (℃) -40 0 85 ISB (A) 1.15 入力リーク電流ILI―周囲温度Ta Ta (℃) 1.0 0.5 VCC=5.5 VA0, A1, A2, SDA SCL, TEST/WP=0V 0 -40 0 85 ILI (µA) 1.16 入力リーク電流ILI―周囲温度Ta Ta (℃) 1.0 0.5 0 -40 0 85 VCC=5.5 V
A0, A1, A2, SDA SCL, TEST/WP=5.5V ILI
(µA)
1.17 出力リーク電流ILO―周囲温度Ta Ta (℃) 1.0 0.5 VCC=5.5 V SDA=0V 0 -40 0 85 ILO (µA) 1.18 出力リーク電流ILO―周囲温度Ta Ta (℃) 1.0 0.5 VCC=5.5 V SDA=5.5 V 0 -40 0 85 ILO (µA) 1.19 低レベル出力電圧VOL―周囲温度Ta Ta (℃) 0.3 0.2 VCC=4.5 V IOL=2.3 mA -40 0 85 VOL (V) 0.1 1.20 低レベル出力電圧VOL―周囲温度Ta Ta (℃) 0.03 0.02 VCC=1.8 V IOL=100 µA -40 0 85 VOL (V) 0.01 1.21 低レベル出力電流IOL―周囲温度Ta Ta (℃) 20 10 VCC=4.5 V VOL=0.45 V 0 -40 0 85 IOL (mA) 1.22 低レベル出力電流IOL―周囲温度Ta Ta (℃) 1.0 0.5 VCC=1.8 V VOL=0.1 V 0 -40 0 85 IOL (mA) Ta=25℃
A0, A1, A2, SDA SCL, TEST/WP端子 1.0 0 2.0 3.0 VIH (V) 1 2 3 4 5 6 7 VCC (V) 1.23 HIGH入力反転電圧VIH―電源電圧VCC VCC=5.0 V
A0, A1, A2, SDA SCL, TEST/WP端子 1.0 0 2.0 3.0 VIH (V) Ta (℃) 1.24 HIGH入力反転電圧VIH―周囲温度Ta -40 0 85
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セイコーインスツルメンツ株式会社
17 Ta=25℃A0, A1, A2, SDA SCL, TEST/WP端子 1.0 0 2.0 3.0 VIL (V) 1 2 3 4 5 6 7 VCC (V) 1.25 LOW入力反転電圧VIL―電源電圧VCC 1.0 0 2.0 3.0 VIL (V) Ta (℃) 1.26 LOW入力反転電圧VIL―周囲温度Ta -40 0 85 Ta=5.0V
A0, A1, A2, SDA SCL, TEST/WP端子
2. AC特性 2.2書き込み時間tWR―電源電圧VCC 2.1最大動作周波数fmax―電源電圧VCC 2.4書き込み時間tWR―周囲温度Ta 2.3書き込み時間tWR―周囲温度Ta 10K 2 3 4 5 Ta=25℃ VCC (V) fmax (Hz) 1 2 2 3 4 5 6 7 Ta=25℃ VCC (V) tWR (ms) 1 100K 1M Ta (℃) 1.5 1.0 VCC=4.5 V -40 0 85 0.5 tWR (ms) Ta (℃) 4 3 VCC=2.5 V -40 0 85 2 tWR (ms) 2.6 SDA出力遅延時間tPD―周囲温度Ta 2.5 SDA出力遅延時間tPD―周囲温度Ta Ta (℃) 1.5 1.0 VCC=4.5 V -40 0 85 0.5 tPD (µs) Ta (℃) 1.5 1.0 VCC=2.7 V -40 0 85 0.5 tPD (μs) 2.7 SDA出力遅延時間tPD―周囲温度Ta Ta (℃) 3.0 2.0 VCC=1.8 V -40 0 85 1.0 tPD (µs) 1 4 3 5
製造中止品および廃止品
セイコーインスツルメンツ株式会社
19■ 発注指定
S-24C0xA yyy - zz -uu w
P
コード
なし
(
パッケージ工程の識別)
S
書換え回数
01
:
10
5回
テーピング仕様
なし(DIPおよびマガジン入りSOPの場合)
TB
パッケージ略号
DPA
:
DIP
FJA
:
SOP
製品名
S-24C08A
:
8kビット
S-24C16A
:
16kビット
製品名
パッケージ
テープ方向
書換え回数
P
コード
パッケージ/テープ
/リール図面
−
01
なし
DP008-A
DPA
なし
−
01
S
DP008-A
DP008-E
−
01
なし
FJ008-D
S-24C08A
FJA
−
TB
−
01
S
FJ008-D
FJ008-E
DPA
なし
−
01
なし
DP008-A
S-24C16A
FJA
−
TB
−
01
なし
FJ008-D
注)
1. FJ (SOP)
ではパッケージ寸法は公差の範囲で同一です。
2.
詳細は弊社営業あるいは代理店にお問い合わせ下さい。
製造中止品および廃止品
1 4 8 5 0.5±0.1 2.54 1.0 1.5 0°~15° 0.3 +0.1 -0.05 7.62 9.3(9.6max) No.:DP008-A-P-SD-1.0
製造中止品および廃止品
No. : DP008-E-P-SD-2.0 0.5±0.1 2.54 1.0 1.5 0.25±0.05 7.62 9.3(9.6max.) 1 4 5 8 0° to 15°
製造中止品および廃止品
l Reel Specifications
l Tape Specifications
Unit : mm
ø2.0±0.05 ø1.55±0.05 4.0±0.1(10-pitches : total 40.0±0.2) 0.3±0.05 2.1±0.1 8.0±0.1 5°max. 6.7±0.1 2.0±0.05 No. FJ008-D-R-SD-1 0 No. : FJ008-D-C-SD-1.0 0.4±0.05 1.27 1 4 8 5 No. : FJ008-A-P-SD-2.0 5.02±0.2 0.20±0.05 5 8 1 4 TB Feed direction 2±0.5 13.5±0.5 60° 2±0.5 ø13±0.2 ø21±0.8 Winding core 2000 pcs./reel製造中止品および廃止品
5 8 1 4 TB Feed direction
l Reel Specifications
l Tape Specifications
Unit : mm
2000 pcs./reel No.: FJ008-A-P-SD-2.0 ø1.6 ø1.5 0.3±0.05 2.1±0.1 8.0±0.1 6.4±0.1 2.0±0.05 +0.1 -0.0 +1.0 -0.1 5°max. 4.0±0.1(10 pitches : total 40.0±0.2) 5.02±0.2 1 4 8 5 0.4±0.05 1.27 0.20±0.05 No.: FJ008-E-C-SD-1.0 No.: FJ008-E-R-SD-1.0 2±0.5 ø13 ø20.2min. +0.5-0.2 12.8 18.2 +0.6 -0.4 +0.6 -0.4 Winding core製造中止品および廃止品
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