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―安全への配慮を考えた生活を実践できる力を育てる―
菊谷 愛
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, 「 」 ,「 」
東日本大震災の復興支援が進む中 世の中の関心は 安心・安全 に向かっているが 安心・安全 を意識して生活している生徒は少なく,自分事として捉えていない現状が見られる。このような現状 では災害時に適切な判断をして実行動を起こしていけるのか懸念される。社会の変化を敏感に感じ取 り,自分事として捉えることができる力は現代社会において求められることではないだろうか。そこ で,本研究では安全で快適な生活を営むための基礎的・基本的な技術を定着させて実生活で活用でき るようにするために,授業や実習の中で自分のまわりで起こる出来事を具体的にイメージさせ安全を 意識しながら取り組ませることにした。自分が直面する状況や問題を時間先取りで把握しておくこと で,不意の出来事にも適切な対応ができるようになりさらには備えを行っていこうとする態度にもつ ながっていくであろうと考えた。そして身に付けた危険回避能力を実生活で主体的に活用できる生徒 の育成を目指したい。
安全・安心 危険回避能力 不易流行 災害イマジネーション
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㧝 ⎇ⓥਥ㗴ߦࠃߖߡ 㧝ߪߓߦ
, いつまでも変化しない本質的なものを忘れずに 新しく変化しているものを取り入れていく「不易 流行」は,日常の家庭生活の中で非常に関わりの 深い部分であると言える。社会の変化や科学技術 の進展に伴って,家庭生活のあり方が大きく変化 しているが,このような時でこそ「不易流行」を 忘れてはならないのではないかと感じる。
学習指導要領には家庭分野の学習のねらいとし て「家庭や家族の機能の理解 「衣食住などの生活」
」 にかかわる基礎的・基本的な知識及び技術の習得
「生活の自立を目指し,家庭生活をよりよく豊か に創造しようとする能力と態度の育成」とし,社 会の変化や科学技術の進展に伴って,家庭生活が 大きく変化しているが,これらの変化に主体的に 対応していく力の重要性をあげている。生徒が生 活の自立を目指す中では,人々に支えられて生活 していることに気づかせ,家族の一員として自覚 をもたせることが必要になる。そこで社会の変化 に敏感になれるようにするために,今年度は毎授 業の導入で「家庭分野(衣食住)の不易と流行」
について調べてきたことを発表する時間を設けた。
現代は,消費者の生活スタイルも衣食住の生活に 対する価値観も多様化してきている。この「不易 と流行」の発表においても,生徒があげるテーマ は決して一様ではなく,衣・食・住生活への関心
が多岐に渡っていた。特に人を取り巻く「安全・
安心」な環境を得ることは誰もが望んでいること であり,発表を「安全・安心」でまとめる生徒が 多かった。そこで本研究においては,特に「他者 と関わる」場面を設定し,事前にシミュレーショ ンを行う学習活動を重視し,コミュニケーション をはかりながら安全に対する意識を高めていける ようにした。交流実習と調理実習においては,身 につけた知識と技術を活用しながらも起こりうる 問題に関わる場面を設定した。例えば 「A家族・, 家庭と子どもの成長」の(3)ウ幼児とのかかわ り方の工夫では,遊具からの転落事故やプール遊 びの水難事故などを想定し,発生してから自分が どのように動いて対処していくのを予め時系列で 記入させてから,ふれ合い体験に臨ませた。同様 に「B食生活と自立」の(3)ア日常食の調理で は,調理実習中の火災をイメージしたり 「C衣生, 活・住生活と自立」の(3)ア布を用いた物の製 作段階でミシンやアイロンを取り扱う際に地震が 起こることを想定したり 「D身近な消費生活と環, 境」の(1)イ適切な選択・購入では通信販売の トラブルを想定したりした。自分が直面する状況 や問題を時間先取りで把握しておくことで,不意 の出来事にも適切な対応ができるようになり,さ らには日頃から備えていこうとする態度にもつな がっていくであろうと考えた。そしてこの身に付 けた危険回避能力を実生活で主体的に活用できる
生徒の育成を目標に本主題を設定した。
安全の視点を取り入れた授業サイクル
�����の��
�������を�������の授業の��
ア)災害イマジネーションを使って自分が直面す る課題を時間先取りで把握する。
・もしも調理実習中に地震が起こったら…
・事故や災害を想定して幼児を安全に迎え入れ る準備を考えよう
・校内危険箇所調べ
イ)立場の違う人との交流を通して安全に対する 意識を高める。
・特別支援学校の生徒と一緒に「チヂミ」を作 ろう
・小学生と一緒に「丁稚羊羹」を作ろう
・幼稚園を訪問して幼児と遊ぼう ウ)製作品を実生活で活用する。
・避難所生活に役立つポンチョの製作実習
�授業���������を取り入れ�����
����を�り����イ�������
���の��を�����取り��������
�������
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事故や災害を時系列でイメージし,具体的に発
, 生前後の動きをグループで役割を決めて考えさせ シミュレーションさせることで,自分の動きを確 認できるであろう。さらにシミュレーションを互 いに交流させることで,危険に敏感になりどのよ
, うに回避すべきか考えることができるようになり 実生活でも活用する力につなげることができるで あろう。
� 授業����
������た安全�����の��を�����
�������の��
,「 」 ( )
この題材は C衣生活・住生活と自立 の 1 衣服の選択と手入れ(2)住居の機能と住まい方
(3)衣生活,住生活などの生活の工夫で構成し ている。本題材では,まず室内環境や家庭内事故 に関する実験や調査,観察を通して,安全・安心
・快適な住まい方の基礎的・基本的な知識を身に つけさせ,次にそれらの知識を基に家庭での実践 を図るとともに,住生活を安全で豊かにするため の非常持ち出し用ポンチョの製作を取り入れ,安 全で快適な住まい方を工夫する構成としている。
住まいにとって安全であることは第一条件であ るが実際には,家庭内事故で特に幼児や高齢者が 事故で亡くなるケースがある。また地震だけでな く台風や竜巻など自然災害によって,毎年多くの 死者・負傷者を出し続けている国土に住んでいる という現実をふまえた上で身近な問題として対応 していく力が求められている。本題材では,住居 の機能と住まい方に関する学習を通して,安全に 配慮した室内環境の整え方を知るとともに,主体 的によりよい住生活の工夫や災害への備えをおこ なっていこうとする態度を育みたいと考えた。こ こでは調理実習中に震度5の地震が起こったらど うするかという具体的な場面を設定してシミュレ ーションを行った。いつ起こるかも予測できない 災害に備える心構えを意識させ,被害を最小限に おさえるための危険回避能力を身に付けさせるこ とをねらいとし,本題材を設定した。
��������全�����
第1次 社会生活の目的に応じた衣服の着用の 工夫を考えよう ― 2時間
~いろいろな仕事着の観察とTPO~
第2次 浴衣の着付けをしよう ― 4時間
~和服と洋服それぞれの材料や状態に応 じた手入れと計画的な活用~
第3次 家族が快適に住まえる室内環境を考えよ
う ― 3時間
~校舎内の衛生環境・音の測定~
第4次 災害への備えを考えよう ― 7時間
(本時1/7)~調理中に地震が起こることを想 定し安全な住まい方の工夫を考えよう~
~避難所生活に役立つポンチョの製作~
第5次 補修の技術を学ぼう ― 2時間
~製作品を振り返りよりよい作品にする イ)立場の違う人との交流を通して安全に対する
意識を高める。
・特別支援学校の生徒と一緒に「チヂミ」を作ろう
・小学生と一緒に「丁稚羊羹」を作ろう
・幼稚園児を中学校に招待しよう
・幼稚園を訪問して幼児と遊ぼう
技 術 ・ 家 庭
�� �� 時 の 展 開
「もしも調理実習中に地震が発生したら」の1時間の学習過程 ま
と め
本時のふり返りをする。
6.
「安全」「室内環境」「工夫」の3文字を使って 今日学んだことを
100
字以内でまとめる。本時のキーワードとなる「安全 「室内環境 「工夫」の3文字を」 」 使って,今日学んだことを
100
字以内で書かせる。本時は地震発生前後の安全な室内環境の工夫を考えることを示す。
・災害イマジネーションツールを配布する。
・災害状況をイメージするための設定条件を示す。
5
日時: 本日の7時間目 調理実習中 地震: 震度グループのメンバーの作業設定を示し,調理室に移動してシミュレーショ
★
ンしながら間取り図に記入していくように促す。
作業: メンバー1 流し台で鍋に水を入れて火にかけた時。
メンバー2 まな板の上で包丁を使って切っている時。
メンバー3 皿を4枚食器棚から取って持ってきている時。
メンバー4 食卓をぬれ布巾で拭いている時。
・家庭科室の間取り図を配布する。
・緊急地震速報が
30
秒前から流れる設定で考えさせる。グループで考えた発災直前直後の安全な動きをわかりやすい表現で発表さ
★ せる。
・自分の役割と同じ役割の生徒の動きをくわしく観察させる。
・他のグループの発表を見て,気づいた点やよりよい工夫のアドバイスをワ ークシートに書かせる。
・特に安全な動きの発表の中で生じる家具の配置や避難経路の問題に気づか せて記入させる
◆災害発生前後の状況をイメージして安全な調理空間を考え工夫
できる。 【生活を工夫し創造する能力】
学級全体で地震発生1分前から1分後までの安全な動きをシミュレーション させる。
・緊急地震速報を意識させる。
2. 本時の課題を知る。
災害イマジネーションツールに発災前後 の時間経過の中で自分の周りで起こる事 柄を具体的に考えて書く。
地震発生前後の動きをグループで交
3.
流し,安全な調理空間にするための 工夫を,間取り図に記入する。
調理室に移動して,作業をシミュレ ーションしながら考える。
. グループで考えた地震発生1分前から1
4
分後までの安全な動きを発表する。
他のグループの発表を見て,気づいた点 やよりよい工夫のアドバイスを書いて発 表する。
. アドバイスを聞いて整理する。他からの
5
アドバイスを受けたことは,学級全体で するシミュレーションの時に取り入れる もしも調理実習中に地震が発生し
地震発生前後の動きを予想して 展
開
4枚の写真を比較できるように電子黒板に提示する。
・写真を使って共通点をマークしながら発表させる。
・気象庁震度階級関連解説表を使って震度5の地震の人間の行動の特徴や 屋内の状況とライフラインについて説明する。
震度5の地震後の台所の写真4枚を見て屋
1.
。 内の地震後の状況の特徴を考え発表する
・電子レンジやガス台がひっくり返る。
・ガラスや食器が割れて散乱している。
・流し台の下の扉から包丁が飛び出す。
導 入
指導上の留意点,★思・判・表を伸ばす方策,◆評価 学習内容と学習活動
���学習の��と��
本時の学習を通して,住生活をより安全にそし て豊かに送れるような力を身につけさせ,これが 実生活においてよりよい生活を工夫し創造する力 につながっていくものと考えた。本時の学習活動 には,安全な調理空間の工夫を考えて,災害発生 前後の状況を想定して自分の動きを確認し,シミ ュレーションする活動をグループで行い話し合わ せた。この際に災害発生前後の動きを「災害イマ ジネーションツール (資料1)を活用しながら確」
認させた。このことで災害に対するイメージが広 がり,備えるための心の準備が整えられて,シミ ュレーション発表では,時系列による確かな動き が見られた。同時に調理室の家具の配置や窓ガラ スなどにも注意をひくことにつなげることができ た。またシミュレーション発表で他者の動きを観 察し,気づいたことや良いところをアドバイスさ せたことで,自分の考えを見直し,発表では他者 の動きを取り入れたり,よりよい工夫をしたりす ることにつなげることができた。
ま と め
本時のふり返りをする。
6.
「安全」「室内環境」「工夫」の3文字を使って 今日学んだことを
100
字以内でまとめる。本時のキーワードとなる「安全 「室内環境 「工夫」の3文字を」 」 使って,今日学んだことを
100
字以内で書かせる。本時は地震発生前後の安全な室内環境の工夫を考えることを示す。
・災害イマジネーションツールを配布する。
・災害状況をイメージするための設定条件を示す。
5
日時: 本日の7時間目 調理実習中 地震: 震度グループのメンバーの作業設定を示し,調理室に移動してシミュレーショ
★
ンしながら間取り図に記入していくように促す。
作業: メンバー1 流し台で鍋に水を入れて火にかけた時。
メンバー2 まな板の上で包丁を使って切っている時。
メンバー3 皿を4枚食器棚から取って持ってきている時。
メンバー4 食卓をぬれ布巾で拭いている時。
・家庭科室の間取り図を配布する。
・緊急地震速報が
30
秒前から流れる設定で考えさせる。グループで考えた発災直前直後の安全な動きをわかりやすい表現で発表さ
★ せる。
・自分の役割と同じ役割の生徒の動きをくわしく観察させる。
・他のグループの発表を見て,気づいた点やよりよい工夫のアドバイスをワ ークシートに書かせる。
・特に安全な動きの発表の中で生じる家具の配置や避難経路の問題に気づか せて記入させる
◆災害発生前後の状況をイメージして安全な調理空間を考え工夫
できる。 【生活を工夫し創造する能力】
学級全体で地震発生1分前から1分後までの安全な動きをシミュレーション させる。
・緊急地震速報を意識させる。
2.
本時の課題を知る。災害イマジネーションツールに発災前後 の時間経過の中で自分の周りで起こる事 柄を具体的に考えて書く。
地震発生前後の動きをグループで交
3.
流し,安全な調理空間にするための 工夫を,間取り図に記入する。
調理室に移動して,作業をシミュレ ーションしながら考える。
. グループで考えた地震発生1分前から1
4
分後までの安全な動きを発表する。
他のグループの発表を見て,気づいた点 やよりよい工夫のアドバイスを書いて発 表する。
. アドバイスを聞いて整理する。他からの
5
アドバイスを受けたことは,学級全体で するシミュレーションの時に取り入れる 展
開
4枚の写真を比較できるように電子黒板に提示する。
・写真を使って共通点をマークしながら発表させる。
・気象庁震度階級関連解説表を使って震度5の地震の人間の行動の特徴や 屋内の状況とライフラインについて説明する。
震度5の地震後の台所の写真4枚を見て屋
1.
。 内の地震後の状況の特徴を考え発表する
・電子レンジやガス台がひっくり返る。
・ガラスや食器が割れて散乱している。
・流し台の下の扉から包丁が飛び出す。
導 入
指導上の留意点,★思・判・表を伸ばす方策,◆評価 学習内容と学習活動
地震発生前後の動きを予想して,安全な調理空間にするための工夫を考えよう。
もしも調理実習中に地震が発生したら,あなたは何をすることができるか考えよう。
資料1 災害イマジネーションツール:地震発生前後の動きを「 どうするか」
シミュレーション
「調理実習中に地震起こったら まず火を消して, 」
シミュレーション
「出口を確保して,カーテンを開けて避難」
「校内危険箇所調べ」
� ��実���
「��を��に����る��をし�う」
�1�����の理�
この題材は 「A家族・家庭と子どもの成長」の,
( )1「自分の成長と家族」,( )2「家庭と家族関係」,
(3 「幼児の生活と家族」の相互の関連を図った) 題材である。本題材は (3 「幼児の生活と家族」, )
のア~エの関連を図り,幼児と触れ合うなどの活 動を通して幼児の心身の発達に関する知識を身に 付けそれを活用して,幼児の遊び道具の製作を行 い,製作したものを用いて幼児を中学校へ招待し 安全な関わり方を工夫する構成とした。昨今,社 会の変化にともなって核家族化や少子化,都市化 などが進み様々な問題が起きており,子どもたち の成育環境も大きな影響を受けている。また子ど もを育てることに不安や困難を抱える親や児童虐 待も増え問題になっている。このような社会の中 で,社会を構成する一員として子どもが安心して 暮らせる環境をつくっていくことはとても重要な ことであり,生徒にも幼児が安全で安心して暮らせ るようにするために将来自分ができることは何か を問い続けたい。幼児と関わる授業を終えた後,幼 児のことを「かわいい」の一言で済ますのではな く,心身ともに成長することで人権を尊重する視 点から「守り育てる役割を果たす」という気持ち が湧き出るような授業を行いたい。
第3学年では5月に併設の附属幼稚園で2時間 幼児と触れ合う体験を行った。この体験学習では,
幼児と接することを通して幼児を知ることが目的 であったため,幼稚園教諭が主導となって日常の 園児の生活や遊びの時間を設定していただき交流 することができた。生徒は普段身近に幼児がいな いので,幼児の発達段階に合わせた形や大きさに なっている机や椅子,トイレ,遊具を見て驚いた り,同時に生活習慣のしつけができる機能性を持 ち合わせていることに感心したりしていた。幼稚 園には子育てに必要な要素や工夫が至る所に見ら れ,この学習後の生徒の感想には特に幼稚園教諭 の丁寧で細やかな指導についての記述が多く見ら れた 「幼稚園の先生は園児のことをすごくよく見。 ていた 「遊具の取り合いをしている園児を納得さ。」 せられるまで言い聞かせていた 「強制せず園児の。」 主張を聞いてから“こうした方がいいと思うよ”
と言っていた 」など幼稚園教諭の園児を一人の人。 間として大切に接する姿から,子育ては「かわい い」という思いだけで良いとするものではなく,
真剣に子どもと向き合うものであるということを 学んだようである。その後の「幼稚園児を中学校 へ招待しよう」の遊びの計画では,ふれ合い体験 学習で交流した園児と幼稚園教諭のことを思い出 しながら,ただ楽しませる遊びだけでなく発達段 階に応じた遊びを真剣に考える姿が見られた。本 題材の学習を通して,生徒がこれまでの学習で身に つけたことをこれからの自分にできることとして 考え実生活で生かそうとする態度を身につけさせ
技 術 ・ 家 庭
たいと考え本題材を設定した。
���学習���全1�時間�
第1次 自分の幼児期を振り返ろう ― 4時間
~中学生と幼児の生活を比較しよう~
~絵本の読み聞かせをしよう~
~幼児との触れ合い体験の準備をしよう~
第2次 幼児と触れ合い体験をしよう ―2時間
~幼稚園を訪問し,幼児と一緒に遊ぼう~
第3次 幼児との触れ合い体験で学んだことを
交流しよう ―2時間
第4次 幼児を安全に迎え入れる準備をしよう
―3時間
~幼児の発達に応じた安全に配慮した遊び~
(本時3/3)~安全な遊びや関わり方の工夫~
第5次 幼児を中学校に招待しよう ―2時間 第6次 幼児について学んだことをまとめ発表し
よう ― 2時間
� � � � 時 の 展 開
「幼児を安全に迎え入れる準備をしよう」の1時間の学習過程
・次時は「幼稚園児を中学校に招待しよう」の授業であることと 幼児を安全に迎え入れる心構えをしておくように告げる。
本時のまとめと次時の予告をする。
6.
ま と め
・計画をたてた遊びや遊び道具の安全性を実物を使いながら各項 目ごとに点検しチェックシートに記入させる。
・災害シミュレーションを使って避難指示の声かけをする役割,
誘導する役割など避難を最小限におさえる工夫を具体的に考え させる。
★災害シミュレーションを詳しく書きながらグループで交流させ る。
・シミュレーションで発表する者には,始めに「計画している遊 び」と「避難方法」で安全に配慮していることについて口頭で 発表させてから,当日の役割どおりの動きをさせる。
・シミュレーションを見る者には「安全に配慮した動きをしてい るか」の視点を重視させる。
・シミュレーションを見た者から気づいたことを意見させる。活 発に意見が出るように促す。
★当日の動きをシミュレーションさせることで幼児の関わり方を
。 具体的にイメージさせる
幼児の
◆ 生活を工夫し創造する能力 :災害シミュレーション[ ] (
)
発達に合わせた安全な遊び方や関わり方を工夫している。・3・4・5歳児の年齢によって関わり方が異なることをマトリックス 図で明確に示す。
・他者の意見や発表をふまえて,自分の考えの改善点や問題点に 気づかせる。
・ビデオ映像に出てくる幼稚園の先生や地域の人が幼児と関わる 姿で気付いたことを発表させる。
★ビデオ映像から気付いたことをマトリックス図の自分の欄に追 加記入させる。
本時の課題を知る。事故や地震への
2.
備えについてグループで話し合う。
・事故 計画をたてた幼児との遊びや遊 び道具で安全に配慮しているこ とをチェックシートに書く。
・地震 幼児の動線を考えて危険箇所や 地震が発生した時の避難方法に ついて話し合う。災害シミュレ ーションに記入して災害時の幼 児と自分の動きをイメージする 幼児と遊んでいる時に事故や地震が
3.
起こったら,どのような行動をとるの がよいか話し合ったことをシミュレー
, 。
ションして グループごとに発表する
・自分の安全を確保しつつ,幼児を誘導す る動きをシミュレーションする。
・幼児役は他のグループの生徒が演じる。
各グループの発表内容(安全な遊びや地
4.
) ,
震後の避難 をマトリックス図にまとめ 対象の3・4・5歳児の発達に合ってい るか検証する。
幼稚園児の避難訓練の映像を視聴する。
5.
幼稚園の先生や地域の人が幼児を補助して いる姿に注目する。
事故や災害を想定して,幼児を安 展
開
・幼児のからだの大きさや運動の成長によって起こしやすい事故 は変わっていくことをデータから読み取らせる (溺水・転倒,転。 落・誤飲,窒息・火災)
幼児の起こしやすい室内事故を考え
1.
る。厚生労働省人口動態統計データ から事故の特徴を読み取る。
導 入
指導上の留意点,★思・判・表を伸ばす方策,◆評価 学習内容と学習活動
・次時は「幼稚園児を中学校に招待しよう」の授業であることと 幼児を安全に迎え入れる心構えをしておくように告げる。
本時のまとめと次時の予告をする。
6.
ま と め
・計画をたてた遊びや遊び道具の安全性を実物を使いながら各項 目ごとに点検しチェックシートに記入させる。
・災害シミュレーションを使って避難指示の声かけをする役割,
誘導する役割など避難を最小限におさえる工夫を具体的に考え させる。
★災害シミュレーションを詳しく書きながらグループで交流させ る。
・シミュレーションで発表する者には,始めに「計画している遊 び」と「避難方法」で安全に配慮していることについて口頭で 発表させてから,当日の役割どおりの動きをさせる。
・シミュレーションを見る者には「安全に配慮した動きをしてい るか」の視点を重視させる。
・シミュレーションを見た者から気づいたことを意見させる。活 発に意見が出るように促す。
★当日の動きをシミュレーションさせることで幼児の関わり方を
。 具体的にイメージさせる
幼児の
◆ 生活を工夫し創造する能力 :災害シミュレーション(
[ ] )
発達に合わせた安全な遊び方や関わり方を工夫している。・3・4・5歳児の年齢によって関わり方が異なることをマトリックス 図で明確に示す。
・他者の意見や発表をふまえて,自分の考えの改善点や問題点に 気づかせる。
・ビデオ映像に出てくる幼稚園の先生や地域の人が幼児と関わる 姿で気付いたことを発表させる。
★ビデオ映像から気付いたことをマトリックス図の自分の欄に追 加記入させる。
本時の課題を知る。事故や地震への
2.
備えについてグループで話し合う。
・事故 計画をたてた幼児との遊びや遊 び道具で安全に配慮しているこ とをチェックシートに書く。
・地震 幼児の動線を考えて危険箇所や 地震が発生した時の避難方法に ついて話し合う。災害シミュレ ーションに記入して災害時の幼 児と自分の動きをイメージする 幼児と遊んでいる時に事故や地震が
3.
起こったら,どのような行動をとるの がよいか話し合ったことをシミュレー
。
,
ションして グループごとに発表する
・自分の安全を確保しつつ,幼児を誘導す る動きをシミュレーションする。
・幼児役は他のグループの生徒が演じる。
各グループの発表内容(安全な遊びや地
4.
,
)
震後の避難 をマトリックス図にまとめ 対象の3・4・5歳児の発達に合ってい るか検証する。
幼稚園児の避難訓練の映像を視聴する。
5.
幼稚園の先生や地域の人が幼児を補助して いる姿に注目する。
展 開
・幼児のからだの大きさや運動の成長によって起こしやすい事故 は変わっていくことをデータから読み取らせる (溺水・転倒,転。 落・誤飲,窒息・火災)
幼児の起こしやすい室内事故を考え
1.
る。厚生労働省人口動態統計データ から事故の特徴を読み取る。
導 入
指導上の留意点,★思・判・表を伸ばす方策,◆評価 学習内容と学習活動
事故や災害を想定して,幼児を安全に迎え入れるための工夫を考えよう。
��������と��
本時の学習活動では 幼児を安全に迎え入れる, 準備の工夫を考えて 災害発生前後の状況を想定, しながら動きを確認する活動をグループで話し合 わせることでアイデアを深めさせた またこれを。 他者へ発信・交流させることで 他者の考えに対, して 気づいたことや良いところをアドバイスす, ることで 自分の考えを見直させた このように, 。 他者の考えを受け入れて共感したり ちがいを理, 解したりすることで よりよい工夫の理解を深め, させるのがねらいである さらにこの話し合いの。
( ) 場面では災害イマジネーションツール 資料2 を活用することで自他をつなぎ 問題の所在や改, 善すべきポイントを理解することにつなげた。
資料2「災害イマジネーションツール:幼児と遊んでいる時 に地震が起きたらどうする」
シミュレーション「幼児を安全に避難させるには」
[生徒のふり返りノートより]
・始めに人数を確認しておき地震の時はみんな 集めて人数がそろっているかをしっかり確認 しておくことが大切だと思った。また避難す る時に幼児がパニックになる場合もあるので
もしもの時は落ち着いて誘導するようにした いと思う。
・常に安全かどうか危険がないか気を配りわか りやすく説明して大きな声で指示をする。
・自分たちだけがわかるように話すのではなく てゆっくり優しく話しかけて,安心させてあ げるように触れてあげるといいと思った。
・何が起きても大丈夫かのようにその時の指示 や声かけ,動きなど班の中で担当分けをして おくのが大事だと思った。
「幼児と安全に遊ぼう」
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����避��を��る����������
立場の違う人との交流を通して安全に対する 意識を高めさせる。
「A家族・家庭と子どもの成長」の(2)ア家庭や 家族の基本的な機能,家庭生活と地域とのかかわ りの題材として「特別支援学校の生徒と一緒にチ ヂミを作ろう」を行った。家庭生活は地域の人々 とのつながりの中で成り立っており,相互のかか わりによって,生活をよりよくすることができる
。 ことについて気付かせるために本題材を設定した 特別支援学校中学部の生徒10人を中学校に招き,
一緒に調理実習を行った。中学生4人に対して特 別支援学校の生徒1人の5人グループで調理を行 った。事前授業として,聾の重複障害の子どもを 取り巻く人々をさまざまな角度から描いたアニメ
「どんぐりの家」を視聴させた。そして地域の人 々(高齢者・障害者・外国人・幼児)と共に安全 に楽しく関わることができる地域の行事について 考えさせた。これらの人々と一緒に楽しめる内容 や安全に過ごすためにする介助やサポートの仕方 などについてKJ法を活用して話し合わせた。そ の際に,車椅子が通れるスロープを作ることや手 話をできる人に来てもらうこと,外国語での案内 板を作る等の意見が出た。この時に特別支援学校 の生徒と交流する時は,安全に調理ができるよう
技 術 ・ 家 庭
, にするために引率の先生に話しかけるのではなく 生徒とコミュニケーションをとっていくことの重 要性に気付かせられるようにした。
「特別支援学校の生徒さんと一緒にチヂミを作ろう」 また今年度は調理実習を中心に小・中合同授業 を行った。小学校と中学校の連携を図った授業の 概要は次の通りである。
・平成24年10月30日の5・6限
附属小5年い組40名と附属中1年A組の生徒20名
・平成24年11月9日の3・4限
附属小5年ろ組40名と附属中1年B組の生徒20名
・平成24年11月12日の3・4限
附属小5年は組40名と附属中1年C組の生徒20名 いずれも中学生が訪問し 合同で 丁稚羊羹作りと, 「 煎茶を入れよう の調理実習を行った 中学生が小」 。 学生に丁稚羊羹の作り方を教え 協力して実習に取, り組んだ この授業後に 中学生に 今後も小学生。 , 「 と一緒に授業を受けたいですか」と質問したとこ ろ,75%が「受けたい 、25%が「受けたくない」」 と答えた。一緒に授業を「受けたい」理由は次の 通りであった。
・年下の人とやることで、リーダー的思考を使 えて気遣いの心もできる。
・中学生がしっかりしなければいけないという 責任感が持てる。
など 自分の成長に役立つと考えたり 自分の立場, , や役割を認識したりしていたことがわかる。
・自分より小さい子に教えると自分がどれくら い人に教えることができるのかわかるから。
・小学生ならではのアイデアなどが得られた。
など,自分自身の技術の習得程度を確認できるこ と 人に教えることは自分の技術の習得にも役立つ, と考えていたことがわかる。
・見知らぬ年下の人とコミュニケーションを とるのもよい経験になると思うから。
・コミュニケーションをとることで話もはず み、楽しく調理することができるから。
・ おいしい 「ありがとう」と言ってくれて「 」 うれしかったから。
など,コミュニケーションのとり方を学ぶことが できたこと 人と関わる楽しさを感じたことがあげ,
られていた。
一方 小学生と一緒に授業を 受けたくない 理, 「 」 由は次の通りであった。
・正直に言うと,効率が悪いので。
・調理台が低かった。
・小学生がほとんど勝手にやってしまうから。
・小学生のペースに合わせなければならない。
・言った事をやってくれないから。
など,他者と協力して実習を行うことの難しさを あげていた。また 「僕はまだ経験が足りず、上手, に小学生を教えることができない という感想もあ」 りここからは 自分の技術の習得程度をふり返りな, がら 経験が十分でないと小学生に教えることは難, しいことを実感した様子がうかがえる 中学生は小。 学生に教えることで 自分自身をふり返ることがで, き 自分自身の持っている技術を確認し 新たな課, , 題を発見することができた また コミュニケーシ。 , ョンの取り方を学びながら 人と関わる難しさと楽, しさを感じていた。
小学生と中学生が協力して学習に取り組んだ経験 は 技術の習得だけではなく 家庭科教育の目的の, , 一つでもある 人と関わる力 を身につけさせるた「 」
。 ,
めにも効果的であったと思われる 今回の授業で 小学生と少し年上の先輩である中学生が一緒に協力 して実習を行ったことにより 地域で友だちや異年, 齢 他者との交流が少ない子どもたちが 望ましい, , 人間関係を作り上げていくために必要なコミュニケ ーションの取り方を学んだり 他者と協力して製作, をしたり物を作り上げたりしていくことの難しさと 楽しさを学ぶことができた。
「小学生に郷土料理を教えよう」
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シミュレーションをする前に災害イマジネーシ ョンツールを使って災害状況を的確にイメージさ せた。このツールは,東京大学の目黒公郎教授の
「目黒巻」をヒントに作成した 「目黒巻」は様々。 な時刻や場所,季節や天候に応じて発災からの時 間経過の中で,自分の周辺で起こる災害状況を具 体的にイメージできるように,自分を主人公とし た物語を作るものである。物語をハッピーエンド
に変えるために必要な事前・事後の対策が見えて
。 きてそれらの効果や優先順位がわかるようになる この「目黒巻」を簡略し,授業中に災害が起こる ことを設定して,発災前後の動きをグループで役 割を決めて考えさせられるようにした。災害イマ ジネーションツールで時系列に行動を記入してい くことで,自分の動きを確認することができ,さ らにシミュレーションをすることによって,その 動きでよかったのかどうかを確かめることにつな げられた。またシミュレーションを互いに交流す ることでよりよい危険回避を考えられるようにな った。
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社会の変化を敏感に感じ取り,自分事として捉 えさせる態度が社会の変化に主体的に対応してい く力と捉え,今年度1・2年生の毎時の授業のは じめに「家庭分野の不易と流行」について調べて きたことを発表させる時間を持った。発表時間は 1人3分以内で,授業の導入で名簿順に毎時2~
3人ずつ口頭発表させた。テーマは家庭分野の内 容(衣食住生活)であれば何でもよいこととしテ ーマに掲げた内容にある「不易と流行」について 説明させるようにした。この時発表を聴く生徒に はプリントに不易と流行の部分について聞き分け て記入するように指示した。(資料4)今年度は1
・2年生238人を対象に行い1人年間2回の発表を 行うことができた。資料3は発表テーマの内容を クラス別に表したものである。テーマの内容を
「衣 「食 「住 「生活」に分類して示した。テー」 」 」 マのうち最も多かったのは,1年生では「食」2 年生では「住」であった。これは家庭分野の学習 内容に一致しており授業で学んだことをきっかけ としてそこから深めようとする姿が窺える。また 具体的なテーマは「食」では“塩麹と漬け物 “釜” 戸と炊飯器とパン調理器 「住」では“畳とフロー” リング 「衣」では“ステテコからデコテコへ “” ” アンティーク着物とリサイクル着物”,「生活」で は“団扇と扇風機 “ポストの歴史”など様々でク”
。 ラス内ではこのテーマが重複することがなかった
資料3[不易と流行のテーマ1・2年生238人対象]
資料4 [不易と流行 聞き取りノート]
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日本は,大きな天災が繰り返し発生する国であ る。また平穏に生活を送っている日常でも予測で きない災害や危険は至る所に潜んでいる。確実に やってくる天災から自分の命や家族の命を守るた めにはどのような心構えが必要なのか,適切な準 備とは何かを自分事として考えておく事は非常に 重要なことである。危険回避能力は,災害が起こ っても「死なない」ようにすることであるとよく 言われている。危険を察知し「死なない」ように するためには,日常の変化を敏感に感じ取ること が必要である。本研究では,授業中に「災害が起 こったらどうするか」を考えさせ予め心がける必 要性を理解させることはできたが 「災害が起ころ, うとしていることを瞬時に気付かせる」ことが今 後さらに重要になると考える。例えば調理実習中 にガス漏れの臭いに気付いたり,生鮮食品の鮮度 を見た目で理解したり,消防車の音に反応するな ど,味や匂いや見た目,音や触覚など五感を働か せて,変化に気付き積極的に回避に努める態度の 育成を目指していきたいと思う。
[引用・参考文献]
■「間違いだらけの地震対策」目黒公郎著: 株)( 旬報社 (2007)
■「災害イメージトレーニングツ-ル目黒巻」東 京大学生産技術研究所 目黒研究室
■「ぼくの街に地震がきた-大震災シミュレーシ ョン」名古屋 裕 国崎信江 目黒公郎 著 コミックポプラ社
■上越市古城保育園で津波の避難訓練 画像