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都市中心街路におけるイメージ構造よりとらえた景観計画手法の構築

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Academic year: 2021

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0 10 20 30 40

50   (%)

0 20 40 60 80 100

60 40 20 0 20 40 60

4丁目交差点からの距離 4丁目交差点

都市中心街路におけるイメージ構造よりとらえた景観計画手法の構築

−街路ファサードにおける色彩の布置とイメージ形成との関係性Ⅱ−

日大生産工(院) ○三沢 浩二  日大生産工    大内 宏友

The construction of landscape planning technique of looking at image structure in city main street

− Relation of color arrangement and image formation in street facade Ⅱ−

Koji MISAWA, Hirotomo OHUCHI

1.はじめに 

 本稿は前稿に引き続くものである。前稿では、

銀座の中心街路における外来者の行動特性を、

圏域図示法

*1

を用いて作成した行動強度図より 各類型ごとに分析を行った。本稿では、前稿で 導き出した各類型ごとの行動強度特性と銀座地 域のメインストリートである晴海通り・中央通 りの街路ファサードにおける色彩認知の布置と の関係性について比較、分析を行う。

2.分析

 銀座地域の晴海通り・中央通りの街路ファサ ードの色彩調査より得られたアクセントカラー

*2

の分布位置と既往研究より得られた各類型の 色彩認知とを比較することで外来者が認知して いる色彩の位置を把握する。

2.1.色彩認知の布置と行動強度特性との比較  色彩調査の際に作成した立面図にアクセント カラーを配色し、各類型の認知の高い色彩をプ ロットしていく。尚、色彩認知調査ではカラー チャート

*3

を直接選んでもらい、街路ファサー ドの色彩調査ではカラーチャートを色票にし壁 面を測色しているため、比較が容易である。認 知されている色彩の位置をプロットし、プロッ トした点を多項式近似曲線で示すことにより、

色彩認知の布置の傾向を視覚的に確認できる。

色彩認知と行動範囲の強弱との関係を以下に示 す。

【類型Ⅰ】晴海通り・中央通り全ての街路ファ サードにおいて、行動強度が高い範囲では低層 の色彩を認知し、逆に行動強度が低い範囲では

高層の色彩を認知していた(図‑1、図‑2、図‑3、

図‑4)。またその中でも色相R、色相RP、色相 PBの色彩の割合が多い。

色彩認知の多項式近似曲線 アクセントカラーの分布 各類型の色彩認知分布 行動強度の強弱

図‑3 中央通り東側アクセントカラー分布図 ‑類型Ⅰ 図‑1 晴海通り北側アクセントカラー分布図 ‑類型Ⅰ

25 20 15 10 5 0 5 10 15 20

(m)25 4丁目交差点からの距離

0 20 40 60 80 100  (%)

0 10 20 30 40 50

(m)

4丁目交差点

図‑2 晴海通り南側アクセントカラー分布図 ‑類型Ⅰ 100

0 20 40 60 80   (%)

4丁目交差点

(m)

0 10 20 30 40 50

0 10

10 5 5 15

15 20

20

25 25(m)

4丁目交差点からの距離

 

(2)

4丁目交差点

(m)

(m)

0 10 20 30 40

50   (%)

0 20 40 60 80 100

60 40 20 0 20 40 60

4丁目交差点からの距離

図‑8 晴海通り北側アクセントカラー分布図 ‑類型Ⅲ

25 20 15 10 5 0 5 10 15 20

(m)

25 4丁目交差点からの距離

0 20 40 60 80 100  (%)

0 10 20 30 40

(m)50

4丁目交差点

図‑9 晴海通り南側アクセントカラー分布図 ‑類型Ⅲ 100

0 20 40 60 80   (%)

4丁目交差点

(m)

0 10 20 30 40 50

0 10

10 5 5 15

15 20

20

25 (m)25

4丁目交差点からの距離 図‑5 晴海通り北側アクセントカラー分布図 ‑類型Ⅱ

図‑6 中央通り東側アクセントカラー分布図 ‑類型Ⅱ

図‑7 中央通り西側アクセントカラー分布図 ‑類型Ⅱ

25 20 15 10 5 0 5 10 15 20

(m)25 4丁目交差点からの距離

0 20 40 60 80 100  (%)

0 10 20 30 40

(m)50

4丁目交差点

(m)

(m)

0 10 20 30 40

50   (%)

0 20 40 60 80 100

60 40 20 0 20 40 60

4丁目交差点からの距離 4丁目交差点

4丁目交差点

(m)

(m)

0 10 20 30 40

50   (%)

0 20 40 60 80 100

60 40 20 0 20 40 60

4丁目交差点からの距離

【類型Ⅱ】行動強度の強弱の範囲に関係なく色 彩を認知している。主に1m〜15mといった低 層・中層の色彩を認知している(図‑5、図‑6、

図‑7)。また、晴海通り南側立面では認知して いる色彩はほとんどなかった。

【類型Ⅲ】銀座4丁目交差点付近の行動強度の 高い範囲で高層の色彩を認知し、行動強度の低 い範囲では主に低層の色彩を認知している(図‑

8、図‑9、図‑10、図‑11)。その中でも色相G、

色相Bの割合が多い。

図‑4 中央通り西側アクセントカラー分布図 ‑類型Ⅰ

(m)

(m)

図‑10 中央通り東側アクセントカラー分布図 ‑類型Ⅲ 0

10 20 30 40

50   (%)

0 20 40 60 80 100

60 40 20 0 20 40 60

4丁目交差点からの距離 4丁目交差点

図‑11 中央通り西側アクセントカラー分布図 ‑類型Ⅲ 4丁目交差点

(m)

(m)

0 10 20 30 40

50   (%)

0 20 40 60 80 100

60 40 20 0 20 40 60

4丁目交差点からの距離

(3)

図‑16 晴海通り北側アクセントカラー分布図 ‑類型Ⅴ

25 20 15 10 5 0 5 10 15 20

(m)

25 4丁目交差点からの距離

0 20 40 60 80 100  (%)

0 10 20 30 40

(m)50

4丁目交差点

図‑17 晴海通り南側アクセントカラー分布図 ‑類型Ⅴ 100

0 20 40 60 80   (%)

4丁目交差点

(m)

0 10 20 30 40 50

0 10

10 5 5 15

15 20

20

25 (m)25

4丁目交差点からの距離

(m)

(m)

図‑18 中央通り東側アクセントカラー分布図 ‑類型Ⅴ 0

10 20 30 40

50   (%)

0 20 40 60 80 100

60 40 20 0 20 40 60

4丁目交差点からの距離 4丁目交差点

図‑19 中央通り西側アクセントカラー分布図 ‑類型Ⅴ 4丁目交差点

(m)

(m)

0 10 20 30 40

50   (%)

0 20 40 60 80 100

60 40 20 0 20 40 60

4丁目交差点からの距離

図‑12 晴海通り北側アクセントカラー分布図 ‑類型Ⅳ

25 20 15 10 5 0 5 10 15 20

25(m)

4丁目交差点からの距離

0 20 40 60 80 100  (%)

0 10 20 30 40

(m)50

4丁目交差点

図‑13 晴海通り南側アクセントカラー分布図 ‑類型Ⅳ 100

0 20 40 60 80   (%)

4丁目交差点

(m)

0 10 20 30 40 50

0 10

10 5 5 15

15 20

20

25 25(m)

4丁目交差点からの距離

(m)

(m)

図‑14 中央通り東側アクセントカラー分布図 ‑類型Ⅳ 0

10 20 30 40

50   (%)

0 20 40 60 80 100

60 40 20 0 20 40 60

4丁目交差点からの距離 4丁目交差点

図‑15 中央通り西側アクセントカラー分布図 ‑類型Ⅳ 4丁目交差点

(m)

(m)

0 10 20 30 40

50   (%)

0 20 40 60 80 100

60 40 20 0 20 40 60

4丁目交差点からの距離

【類型Ⅳ】行動強度の高い範囲では低層の色彩 を、行動強度の低い範囲では中層・高層の色彩 を認知している(図‑12、図‑13、図‑14、図‑

15)。その中でも色相R、色相RPの割合が多い。

【類型Ⅴ】行動強度の高い範囲では高層の色彩 を、行動強度の低い範囲では低層・中層の色彩 を認知している(図‑16、図‑17、図‑18、図‑

19)。その中でも色相R、色相Yの割合が多い。

(4)

   R   YR    Y     GY    G     BG    B    PB     P    RP  Neutral V

S B P Vp Lgr L Gr Dl Dp Dk トーン色相

調査用カラーチャート(Hue&Tone system)

3.まとめ

 既往研究の心理量分析による5つの類型の色 彩認知と、それを踏まえて導き出した各類型の 行動特性と物理量調査で得られた晴海通り・中 央通りの街路ファサードのアクセントカラーと の比較により以下のような関係がみられた。

 各類型の色彩認知の位置と行動強度とを比較 すると大きく3つの傾向がみられた(図‑20)。

【TYPE①】行動強度に関係なく低層・中層 の色彩を認知する型

【TYPE②】行動強度が高い範囲で低層の色 彩を認知し、逆に行動強度が低くなる高層の色 彩を認知する型

【TYPE③】TYPE②と全く逆の型で、行 動強度が高い範囲で高層の色彩を認知し、逆に 行動強度が低くなると低層の色彩を認知する型  よって、銀座に訪れる外来者【TYPE①】

は、低・中層といった歩行しながら目に入りや すい色を認知し、【TYPE②】は、頻繁に訪 れる範囲(行動強度が高い範囲)から遠方で高 層に位置する色彩も認知し、【TYPE③】で は、頻繁に訪れる範囲の真上や向い側の建物と いった高層に位置する色彩を認知しているとい える。 

 以上のことから、銀座地域に訪れる外来者が 街路ファサードのどの位置の色彩を認知してい るかが明確になった。今後の展開として、既往 研究の渋谷、原宿地域も同様の手法を用いて分 析することにより、外来者の色彩認知構造をよ り普遍的な観点で明確にし、街路景観の計画手 法の判断指標になるよう検討、研究していく予 定である。

注釈

*1 圏域図示法

 対象地域の範囲を示す適切なスケールの地図を提示し、その上に被 験者の特定の領域、または境界点、分節点を記入してもらうものであ る。よって評価空間の把握を目的とするものといえる。

*2 アクセントカラー

 強調色。建物の中で全体の約10%を占める色。建物を引き締める色。

*3 カラーチャート

 色の3属性である色相、明度、彩度のうち、明度と彩度を合わせて トーンとして表現し、色を色相×トーンで表した表。有彩色について 10色相×12トーンに区分した120色と無彩色について明度10段階に区 分した10色、計130色で構成される。

<色相>

R(Red) YR(Yellow Red) Y(Yellow) GY(Green Yellow) G(Green)  BG(Blue Green) B(Blue) PB(Purple Blue) P(Purple) RP(Red  Purple)

<トーン> 

派手:V(Vivid さえた)S(Strong つよい)

明るい: B(Bright あかるい)P(Pale うすい)Vp(Very Pal とても うすい)

地味:Lgr(Light grayish あかるい灰みの)L(Light あさい)Gr(

Grayish 灰みの)Dl(Dull にぶい)

暗い:Dp(Deep こい)Dk(Dark 暗い)Dgr(Darkgrayish 暗い灰みの

引用文献

1)富田雅美、田胡智子、大内宏友:都市景観における街区の色彩構成 と環境認知及び行動特性との相関について−銀座・原宿地域における ケーススタディ−、日本建築学会技術報告集 第17号、pp.279‑282、

2003.06

2)田胡智子、大内宏友:都市景観における街区の色彩構成と環境認知 及び行動特性との関係性−銀座・原宿・渋谷地域における色彩認知3 Dモデルの構築−、第26回情報・システム・利用・技術シンポジウム(論 文)、pp1‑6、2003.12

3)三沢浩二、柳瀬英江、大内宏友:都市景観における街区の色彩構成 と環境認知及び行動特性について−銀座の晴海通り・中央通りにおけ る街区の色彩構成−、日本建築学会大会学術講演梗概集 F‑1、pp.285

〜pp.286、2006 参考文献

1)奥俊信:景観と視覚・心理、日本建築学会総合論文誌 第3号、

pp139‑142, 2005.2

2)Kevin Lynch:The Image of the City、MIT Press、1960、

丹下健三他共訳:都市のイメージ、岩波書店、1968 3)Roger M Downs & David Stea:IMAGE AND ENVIRONMENT、

Aldine Publishing、1973、曾田忠宏他共訳:鹿島出版会、1976 4)日本色彩学会:色彩用語辞典、東京大学出版社、2003

凡例

類型Ⅱ

TYPE① TYPE② TYPE③

色彩認知位置 街並み

交差点 行動範囲

類型Ⅳ 類型Ⅰ 類型Ⅲ 類型Ⅴ

頻 度 目 的 年 齢 少ない

  公的     下がる

    多い   私的 上がる

図−20 行動特性と認知色彩の布置との関係

参照

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