研究主題「実践的・体験的な活動を通して生活を工夫する能力や態度を育てるため の家庭分野の指導の在り方について
−ロールプレイング、1枚のポートフォリオ評価を授業に取り入れて−」
東京都教職員研修センター 企画部企画課
新 宿 区 立 落 合 中 学 校 教 諭 寺 島 京 子
Ⅰ
研究のねらい
近年わが国では、核家族化、少子高齢化が急速に進んでいる。このような社会の急激な変化 に伴い、多くの人が抱いている家庭生活に対する不安は大きく、保護者からも中学校技術・家 庭科「家庭分野」の学習に期待が寄せられている。このような背景から「わたしたちの成長と 家族」の授業を行うにあたっては、身近な生活の課題を認識させ、解決に向けて努力する姿勢 を身に付けさせることが必要である。また、生活に関連した具体的な課題から実践的・体験的 な活動を取り入れた学習を展開させることが必要であると考えられる。
一方、生徒の現状を考えると毎日の生活の中で、家族や家庭生活の意義を実感できない、人 とのかかわりが少ない、自己肯定感がもてないなどが挙げられる。
そのために必要なこととして、生徒が自立した主体的な生活を営むためには、多くの人が自 分の成長を支えてくれたことに気付き、自分も生活を支える一員としての自覚をもち、生活を よりよくしようとする態度を育てることが大切である。
そこで実践的・体験的な活動を取り入れた指導計画を立て、相手の立場や気持ちを理解させ、
人とのかかわりを考えさせるためにロールプレイングを行った。また、生徒自身が学習全体を 見通して課題を把握し、学習の気付きを共有化させ、学習をさらに深めるために1枚のポート フォリオ評価を取り入れた。このような実践をし、生徒自身が学習の課題を自分の生活の課題 としてとらえ、実生活の中で生かそうとする意欲が育ち、具体的な実践につながると考え、研 究主題を設定した。
Ⅱ 研究の内容と方法
仮 説 家 庭 分 野 の 「 家 族 と 家 庭 生 活 」 の 指 導 に お い て 、 ロ ー ル プ レ イ ン グ 、 1 枚 の ポ ー ト フ ォ リ オ 評 価 を 取 り 入 れ た 学 習 を 行 う こ と に よ り 、 自 ら の 成 長 を 振 り 返 り 家 族 と 家 庭 生 活 に つ い て 考 え 、 生 活 を 工 夫 する 能 力 や 態 度を 育 て る こ とが で き る で あろ う 。
中 学 校 技 術 ・ 家 庭 科 の 「 家 庭 分 野 」 に お け る 家 族 と 家 庭 生 活
(1)「 わ た し た ち の 成 長 と 家 族 」 に お い て ロ ー ルプ レ イ ン グ 、 1 枚 の ポ ー ト フ ォ リ オ 評 価 を 授 業 に 取 り 入 れ 、 生 活 を 工 夫 す る 能 力 や 態 度 を 育 て る 指 導 の 在 り 方 を 明 ら か に す る 。
1 基 礎 研 究
・学 習 指 導 要 領 の 分 析 を す る 。
・家 族 と 家 庭 生 活 の 指 導 に 関 す る 先 行 研 究 を 調 べ る 。
2 実 践・授 業 研究
・ 生 徒 の 興 味 ・関 心 を 喚 起 す る ロ ー ル プ レ イ ン グ を 取 り 入 れ た 3 年 間 の 指 導 計 画 を 作 成 す る 。
・指 導 方 法 の 工 夫 と し て ロ ー ル プ レ イ ン グ 、1 枚 の ポ ー ト フ ォ リ オ 評 価 を 授 業 に 取 り 入 れ 、 有 効 性 を 検 証 す る 。
・B 1「 わ た し た ち の 成 長 と 家 族 」の た め の 生 徒 用 の 1 枚 の ポ ー ト フ ォ リ オ 評 価 用 紙 を 作 成 す る 。
・生 活 を 工 夫 す る 能 力 や 態 度 を 育 て る た め に ロ ー ル プ レ イ ン グ 、1 枚 の ポ ー ト フ ォ リ オ 評 価 を 取 り 入 れ た 授 業 の 検 証 を 行 い 、 生 徒 の 変 容 を 見 取 る 。 時 期 : 平 成 19 年 1 月 対 象 : 新 宿 区 立 落 合 中 学 校 第 2 学 年 77 名
① 実 践 的・体 験 的 な 活 動 と し て 、ロ ー ル プ レ イ ン グ 、1 枚 の ポ ー ト フ ォ リ オ 評 価 を 授 業 に 取 り 入 れ た 指 導 方 法 の 工 夫 に よ り 、自 分 の 成 長 を 振 り 返 り 、人 と の か か わ り や 家 族 の 役 割 な ど に 気 付 く こ と が で き た か 。
② 学 ん だ こ と を 生 活 に 生 か そ う と す る 能 力 や 態 度 の 育 成 に つ な が っ た か 。
検 証 の 視 点
①
Ⅲ 研究の結果と考察
1 基礎研究
(1)学習指導要領の分析
・
学 習指 導 要領 及び 解 説の 内容 か ら、 内容 B 「家 族と 家 庭生 活」 に つい て本 研 究と のか かわ りを中心に分析した。
(2)先行研究の分析
・
平成 11 年度以降の家庭分野「家族と家庭生活」における学習についての研究では、生徒の
「家族と家庭生活」に対する興味・関心が高いことが分かった。
・
「家族と家庭生活」の学習を行う中で、高齢者を理解するための学習を年間指導計画の中に 位置づけている学校もあることが分かった。
(3)基礎研究のまとめ
・
生 徒の 興 味・ 関心 が 高い 「家 族 と家 庭生 活 」の 学習 を 進め るに あ たっ ては 、 興味 ・関 心を 持続させる指導方法の工夫が必要であるととらえた。
・
ロ ー ル プ レ イ ン グ 、 1 枚 の ポ ー ト フ ォ リ オ 評 価 を 授 業 に 取 り 入 れ る こ と に よ り 、 実 践 的 ・ 体験的な活動をし、実生活に近づけた指導ができると考えた。
2 実践研究
(1) ロールプレイングを取り入れた3年間の指導計画
全学年でロールプレイングを取り入れた3年間の指導計画を作成した。【補助資料①】
ロールプレイングを通して具体的な生活の場面を考えることで、生活を支えていく一員として の自覚をもたせたいと考えた。作成にあたっては、以下のことに配慮した。
(2) 指導方法の留意点
【ロールプレイング】
① 生 徒に とっ て 身近 な課 題 を取 り上 げ 、実 生活 に 結び 付け て 考え られ る よう にし た 。 班 内を2〜3人のグループに分け各自が責任をもって役になることを確認した。
② 課 題の 解決 と いう こと を 認識 させ 、 自分 たち と 他の グル ー プの 解決 の 違い など を 学 ば せ、共有化させた。
③ 演じるときに、絶対にやってはいけないことなどを約束事として全員で確認した。
【1枚のポートフォリオ評価】
① 紙面の項目への記入を繰り返すことにより、学習内容を確認させ自己の変容に気付か せた。
② プライバシーに配慮し、回収・配布時も中身が他の生徒に見えないことで安心感を与え、
思ったことを書けるよう形式を工夫し3つ折りとした。
③ 3時間で1枚のポートフォリオ評価を完結させるために、記入しやすい紙面の構成を 考えた。
④ 授業への期待につながるような表紙の作成をした。
第3学年
・ 第 2 学 年 の 学 習 を さ ら に 発 展 さ せ る こ と が で き る 指 導 計 画 を 作 成 し た 。
・ 地 域 の 一 員 と し て の 自 覚 を 育 て 、 具 体 的 な 活 動 を 通 し て 地 域 と の か か わ り 方 を 学 ぶ 指 導 計 画 を 作 成 し た 。
第2学年
・ 内 容 A の 衣 に 関 す る 学 習 と 内 容 B の 学 習 を 中 心 と し た 。
・ 家 族 や 周 囲 の 人 々 と の か か わ り 方 を 学 ん で い く こ と が 、 生 徒 の 発 達 段 階 に 合 致 す る と 考 え 指 導 計 画 を 作 成 し た 。
第1学年
・ 生 徒 の 身 近 な 生 活 と 関 連 さ せ て い く た め 、 内 容 A の 食 に 関 す る 学 習 を 中 心 に 指 導 計 画 を 作 成 し た 。
②
(3) 検証授業の実施【学習指導案は研究成果物に掲載】
実 施 時 期 平成 19 年1月 対 象 第2学年 77 名
題 材 名 「わたしたちの成長と家族について考えよう」
題 材 の 目 標 自分の成長と家族や家庭生活とのかかわりについて考える。
主 な 学 習 内 容 ・活 動 指 導 上 の 留 意 点
( 1 時 間 目 )
・ 幼 児 と い う こ と ば か ら 考 え ら れ る こ と を 1 枚 の ポ ー ト フ ォ リ オ 評 価 に 記 入 す る 。
・「 た っ た ひ と つ の た か ら も の 」の 話 を 聞 き 、心 に 残 っ た こ と を メ モ す る 。
・ 自 分 の 成 長 、 幼 児 、 家 族 、 家 庭 生 活 か ら キ ー ワ ー ド だ と 思 う こ と を 付 せ ん 紙 に 記 入 し た 。 記 入 し た 付 せ ん 紙 を 持 ち 寄 り 同 じ 要 素 を も つ も の を 班 活 動 で ま と め て い く 。
・ 付 せ ん 紙 の 作 業 か ら 気 付 い た こ と な ど を 班 で 話 し 合 い 発 表 す る 。
・ 思 い 付 い た こ と を 書 く よ う に さ せ る 。( 書 け な い 場 合 は 、 自 分 が 幼 か っ た こ ろ の こ と を 思 い 出 さ せ る 。)
・ 自 分 の 成 長 や 家 族 、 家 庭 生 活 を な ど を 考 え な が ら 話 を 聞 か せ る 。
・分 類 作 業 で は 、相 手 の 考 え に 気 付 く こ と や 、気 付 き を 共 有 化 さ せ る 。
( 班 で の 話 し 合 い 、 発 表 な ど )
・付 せ ん 紙 に 書 い た キ ー ワ ー ド で ま と め ら れ な い も の が あ っ て も 、学 習 に 関 連 し て い る も の が あ る こ と に 気 付 か せ る 。( 机 間 指 導 の 際 に 気 付 か せ て い く よ う こ と ば か け を す る 。)
( 2 時 間 目 )
・ 班 内 を 2 分 し 、 課 題 の 解 決 に 向 け て ロ ー ル プ レ イ ン グ の 台 本 を 作 り 、 班 内 で 発 表 を す る 。
・ 幼 児 へ の 思 い や 家 族 の 役 割 に つ い て 気 付 い た こ と を 1 枚 の ポ ー ト フ ォ リ オ 評 価 に ま と め 、 発 表 す る 。
・ロ ー ル プ レ イ ン グ で は 、よ り よ い 課 題 解 決 の 方 向 に な る こ と を 確 認 さ せ る 。( 何 が 課 題 で あ る の か 、 ど の よ う な 解 決 方 法 が あ る の か 、 十 分 に 意 見 交 換 を さ せ て い く 。)
・ 役 の 気 持 ち に な っ て そ れ ぞ れ の 立 場 を 考 え さ せ る 。( 自 分 の 成 長 を 振 り 返 り 、 ど ん な 人 と か か わ り が あ っ た の か を 思 い 出 さ せ る 。)
( 3 時 間 目 )
・す べ て の 班 が ロ ー ル プ レ イ ン グ の 発 表 を す る 。
・ 発 表 後 、 班 ご と に 幼 児 と 家 族 の か か わ り や 役 割 に つ い て 話 し 合 い 発 表 を す る 。
・ 学 習 の ま と め を 1 枚 の ポ ー ト フ ォ リ オ 評 価 に 記 入 す る 。
・ 演 じ る と き の 注 意 な ど を 確 認 し 発 表 を さ せ る 。
・ 発 表 を 通 し て 自 分 の 学 ん だ こ と を 確 認 さ せ る 。
・ 課 題 の 解 決 に は い ろ い ろ な 方 法 が あ る こ と に 気 付 か せ る 。
・学 習 全 体 を 通 し て 、自 分 の 中 の 変 化 に 気 付 か せ 、家 庭 で の 実 践 に つ な げ さ せ る 。( 1 枚 の ポ ー ト フ ォ リ オ 評 価 の 記 述 か ら 考 え さ せ る 。)
(4) 生徒の変容
学習を進めていく中で、幼児を守ってあげたい、かわいがりたい、ロールプレイングで親の 気持ちが少し分かったなど、自分も生活を支えていく一員としての自覚が芽生えてきたことが、
班での話し合い活動や1枚のポートフォリオ評価の記述から確認した。
③ 1 時 間 目 学 ん だ こ と を 整 理 さ せ る 。
⑥ 2 時 間 目 台 本 を 書 く 。
⑧ 2 時 間 目 班 内 で ロ ー ル プ レ イ ン グ を 評 価 す る 。
【1枚のポートフォリオ評価の自由記述より】
⑨ 2 時 間 目 授 業 の 始 め と 同 じ 問 い 掛 け か ら 記 載 量 の 変 化 を つ か む 。
④ 2 時 間 目 授 業 の 始 め の 段 階 で 思 っ て い る こ と を 書 く 。
② 1 時 間 目 付 せ ん 紙 の 作 業 か ら 気 付 い た こ と を 班 で 話 し 合 う 。
【図1 1枚のポートフォリオ評価用紙の一部を掲載 補助資料③④】
【注 ①〜⑨は、記入する順序を示している。】
① 1 時 間 目 教 員 の 話 か ら 心 に 残 っ た こ と を 記 入 す る 。
⑤ 2 時 間 目 役 割 を 決 め る 。
⑦ 2 時 間 目 班 内 で ロ ー ル プ レ イ ン グ を し て 、 役 の 気 持 ち を 書 く 。
学 習 を 始 め る 前 の 「 幼 児 」 に 対 す る 印 象 の 記 述
小 さ い 、 よ く 泣 く 、 こ と ば が 分 か り づ ら い な ど 見 た だ け の 印 象 で 記 述 を し て い る 生 徒 が 多 か っ た 。
③
か
以上のような「生徒の変容」より、生徒は学んだことを確実に生活に生かそうとしているこ とを、ロールプレイングや1枚のポートフォリオ評価の取組みの様子から、明らかにすること ができた。
(5) 検証授業の分析と考察
視 点 ① 実 践 的 ・ 体 験 的 な 活 動 と し て 、 ロ ー ル プ レ イ ン グ 、 1 枚 の ポ ー ト フ ォ リ オ 評 価 を 授 業 に 取 り 入 れ た 指 導 の 工 夫 に よ り 、 自 分 の 成 長 を 振 り 返 り 、 人 と の か か わ り や 家 族 の 役 割 な ど に 気 付 く こ と が で き た か 。
① ロールプレイングを体験する中で自分の幼いころを思い出し、人とのかかわりや家族 の役割などの気付きや考えを深めたことが分かった。
② 1枚のポートフォリオ評価に記入したことを比較し、自分の考えの変化を実感した。さ ら に 班 で の 話 し 合 い か ら 自 分 の 成 長 に 気 付 き 、 家 族 ・ 周 囲 の 人 の 接 し 方 が 幼 児 を よ り よ い方向に育てていくことにつながると実感したことが分かった。
視 点 ② 学 ん だ こ と を 生 活 に 生 か そ う と す る 能 力 や 態 度 の 育 成 に つ な が っ た か 。
① 演じることによって、それぞれの立場に立った気持ちで話をすることができた。自分 が家族に何かしたいと思うようになった。これは、友達とかかわり合って演じたことか ら気付いたり、自分の成長を振り返ったりする中で、家族の一員としての自覚が芽生え た結果であり、今後もこのような学習の継続をしていく必要性があると考える。
② 授業後も課題の解決について友達同士で自分の経験を交えた話をしたり、他の班の台 本と見比べたりするなど意欲的に取り組んだことが分かった。
Ⅳ
今後の課題
今後もロールプレイング、1枚のポートフォリオ評価を家庭分野の全授業の中で継続して行 い 、 他の 単 元 に おい て も 検 証を 進 め て いく 。 ま た 、1 枚 の ポ ート フ ォ リ オ評 価 に 書 かせ る に あ た って は 、 適 切な 分 量 を 授業 内 容 か ら考 え る 。 今回 の 学 習 が学 習 指 導 要領 の 内 容 B2 、 B 3の導入になっていくよう一層研究を深めていく。
さらに、他教科との関連を図りながら、生活を工夫する能力や態度を育てるための指導の方 法を工夫していきたい。
家 族 の 温 か さ 、 思 い や り 68%
幼 児 の こ と 46%
命 の 尊 さ 、 感 謝 す る 気 持 ち 28%
家 庭 生 活 に 生 か そ う と し て い る 。 こ れ か ら の 家 庭 分 野 の 学 習 や 学 校 生 活 に 生 か そ う と し て い る 。
・ 自 分 の 家 の 弟 や 妹 と の 接 し 方 を 考 え た い 。
・ 親 へ 感 謝 の 気 持 ち を も っ た 。
・ 子 ど も も 親 も 大 切 な の で 、 ど ち ら も 大 事 に し た い 。
・ 家 族 の 役 割 を 再 認 識 し た 。
・ 幼 児 の 気 持 ち を 知 る と 兄 弟 の 接 し 方 も 変 わ る と 思 う 。
・誰 も が 将 来 、幼 児 に か か わ る と 思 う の で 、し っ か り と 考 え て い き た い 。
・ 幼 児 に 興 味 を も っ た 。
・ 幼 稚 園 実 習 に 向 け て 、 幼 児 に 優 し く 接 す る よ う に し た い 。
・ 班 で の 話 し 合 い は 、難 し か っ た が 他 の 人 の 意 見 を 聞 き 、い ろ い ろ な 考 え を 知 っ た 。
・ 何 が あ っ て も 命 は 大 事 に し た い 。
・ 幼 児 と 接 し て 何 を 考 え て い る の か 知 り た い 。
・小 さ い 頃 は 友 達 の こ と を 考 え な か っ た け ど 、こ れ か ら は 友 達 も 家 族 と 同 じ よ う に 大 切 に し て い き た い 。
・ も っ と 人 の 気 持 ち を 考 え ら れ る よ う に な り た い 。
・家 族 や 友 達 な ど 、人 と 人 と の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン が 大 切 だ と 思 っ た 。
④
生 徒 の 感 想
・ 「自 分 の 成 長 に は 家 族 や 親 せ き の 人 、 近 所 の お ば さ ん な ど 多 く の 人 が 助 け て く れ た ん だ な と 思 っ た 。こ れ か ら は 自 分 た ち が 周 り の 人 た ち を 助 け て い く 番 だ と 思 う 。今 ま で は 何 も 考 え ず に 毎 日 を 送 っ て い た し 、楽 し か っ た ら そ れ で い い と 思 っ て い た 。だ け ど こ れ か ら は 、家 の 中 や 町 会 で も 何 か 自 分 が で き る こ と は 積 極 的 に や り た い 。 」
生 徒 の 感 想
・「 家 族 と い う の は 、 私 た ち に と っ て な く て は な ら な い か け が え の な い 存 在 だ し 、 常 に 守 ら れ 支 え ら れ て き た こ と を 実 感 し た 。 現 代 で は 軽 々 し く 「 死 」 と い う こ と ば が 冗 談 と し て 出 て き た り す る け れ ど 、 こ の 授 業 で 命 の 重 さ を 実 感 で き る よ い 機 会 に な っ た と 思 う 。」
生 徒 の 感 想
・「 ロ ー ル プ レ イ ン グ で 自 分 も こ ん な 時 期 が あ っ た の か な あ と 思 い 返 し た 。 幼 い 頃 は 親 は う る さ い と 思 っ て い た け ど 、 親 の 立 場 に な る と 心 配 で き っ と た ま ら な い ん だ ろ う な と 思 う 。 こ ど も の 存 在 が い か に 大 切 か が わ か っ た 。 命 や 家 族 の 大 切 さ も よ く わ か っ た 。」
【「学習を振り返って」の項目から生徒が学んだことをまとめた結果】
【 生 徒 数 77 名 「 学 習 を 振 り 返 っ て 」 の 記 述 か ら 分 析 し た 結 果 】 (複 数 回 答 )
第1学 年 (35時間) わたしたちの 食生活 A (1)8時間 *食事の取り方 *栄養素の働き *食品に含まれる栄養素 *バランスのとれた食生活 わたしたちの 食品の選択 と調理A(2) *食品の選択
17時間*食事づくりに挑戦 *野菜を使った日常食の調理 さつま汁の調理実習 *肉を使った簡単な日常食の調理 しょうが焼きの調理実習 *魚を使った日常食の調理 魚の煮つけの調理実習 *よりよい食生活をめざして 室内環境の 整 備 と住 まい方 A (4) *住まいの働き
10時間*家族と住まいのかかわり *健康で心地よく住むために *安全に住むために *よりよい住まい方の工夫
第2学 年 (35時間) わたしたちの 衣生活 A (3)17時間 *衣服の働き *衣服を選ぶ *衣服の手入れと補修 *補修の計画と再利用 *これからの衣生活 わたしたちの 消費と環境 B(4)7時間 *消費生活 *商品の選択と購入 *販売方法と支払い方法 *消費者としての自覚 *環境への影響 *生活の工夫 わたしたちの 成長と家族 B(1)3時間 *わたしの成長と家族や 周囲の幼児の成長
幼児の発達と家族B(2)8時間*幼児の心身の発達 *幼児の生活と遊び *幼児と生活習慣 *遊び道具づくり *幼児の過ごす場
第3学 年 (17. 5 時 間) わたしたちと家族、地 域 B(3)6時間 *家族とのかかわり *家族や家庭の働き *よりよい家族関係 *家庭と地域とのかかわり 幼児との 交 流 B(5)11. 5 時間 *幼児のいる施設訪問 *おやつづくり *幼児服の工夫 *絵本づくり *交流体験発表会
3年間の指導計画と実践的・体験的な 活動例(ロールプレイングの取り入れ方)
補助資料 ①
食生活を考える場合 *わたしの食生活をチェ ックしてみよう。 *食事の取り方を考えよ う。 *食品と栄養素を考えよ う。 *栄養素を考えて献立を 立てよう。 調理実習を考える場合 *調理分担を考えて作 業をしてみよう。 *エコクッキングにチ ャレンジしよう。 *これからの食生活を 考えよう。 住まいを考える場合 *高齢者や高齢者のいる 家族にインタビューし よう。 *幼い子どもの安全な住 まいを考えよう。 *家族で分担、年末の大 掃除計画を立てよう。 *我が家の住まい、ここ を改善しよう
。
衣生活を考える場合 *こんな服装で行った らどうなる? *汚れた衣類はどうす る? *捨てるにはもったい ない、どうする?
消費や環境を考 える場合 *買い物をする ときの情報を 考えよう。 *さまざまな販 売方法を知ろ う。 *消費者として 困った時は。 *エコ家族の一 日を考えよう。 幼児や幼児の成長を支え る家族を考える場合 *成長するってどんなこ とだろう? *食べ物の好き嫌いをな くすにはどうする? *幼児の好きな遊は何だ ろう? *幼児の生活習慣を手助 けをする家族の役割っ て何だろう?
家族、地域を考える場合 *いろいろな家族を考えよ う。 *家族のコミュニケーショ ンをとる方法を考えよう。 *子どもの成長と家庭の働 きを考えよう。 *地域の行事を手伝おう。 *地域のルールを考えよう。
幼児との交 流を考える 場合 *幼児と触 れ合うに は? *施設訪問 のマナー は大丈夫 かな? *幼児と接 していて 困ったこ とは、どう 対応する かな? *幼児同士 のトラブ ルは、どう する? 指導上のポイント(ロールプレイングについて)
*ロールプレイングの意義は、 その場の雰 囲気をつかませた り、 考えさせたりすることである。 その際、 その時間のね らいは何かを逸脱しないよう注意をする。 *初めて行うときは、 生徒自身が恥ずかしがったり、 なかな か取り組めなかったりするため、 ヒントを 与えるなど工夫 が必要である。 *1つの課題に対してそれぞれの班では、 どのようにして課 題解決にいたったかを比べさせる方法、 異 なる課題を演じ て皆で共有化する方法など、 場面に応じてやり方を工夫す る。 *実際に小道具を使う、 着替 えて演じるなど小さな工夫でそ の場の雰囲気をつかみ、 課題 解決への糸口になるように工 夫する。 *ロールプレイングの取組み状況では、 教 員の観察はもちろ んのこと、 生徒 の自己評価や相互評価などを組み合わせて 評価することも有効である。
自分の成 長や家族、 家庭生活 を考える 場合 *幼児同 士のけん か、家族の 対応は? *食べ物 の好き嫌 いをなく すには?
指導計画 評価計画(全11時間)
内容時数小題材名学習目標評価規準評価方法関工技知 1
1232
4563
784
9105
11126
131415 7〜8161718 9〜1019202111
2223246 ・幼児の成長を考える 3
・幼児のことばや生 活習慣について理解 する。
13幼児のことばや生活習慣の特徴について、関心をも ち、自分の課題を見付けることができる。(関・意・ 態)14工夫して分かりやすくまとめている。(工・創) 15自分の課題について調べることができる。(技) 7,8
・幼児と遊ぶ
・幼児の年齢や発達 に応じた接し方や遊 び方について理解し 適切に遊ぶことがで きる。
16自分の課題を見付け、幼児とふれあおうとしている。 (関・意・態)17幼児と楽しく遊ぶ工夫を考えることが できる。(工・創)18幼児の年齢や発達に応じたかかわ り方を理解している。(知・理) 9,10
・遊び道具の製作
・幼児の心身の発達 に応じた遊び道具を 製作する。
19遊び道具づくりに関心をもち、計画的に製作すること ができる。(関・意・態)20遊び道具を幼児の心身の発 達や安全を考え工夫している。(工・創)21幼児の心身 の発達に応じた遊び道具を製作することができる。 (技)
11 ・幼児の過ごす場を考える
・幼児にとってより よい環境を考える。
22幼児にとってよりよい環境について関心をもち、自分 の課題を見付けることができる。(関・意・態)23幼児 にとってのよりよい環境を工夫して分かりやすくまとめ ている。(工・創)24幼児にとってのよりよい環境につ いて調べたり、気付いたりしたことをまとめ、発表する ことができる。(技)B2
1時間目 ・活動状況、1枚の ポートフォリオ評価 の記入状況 2時間目 ・活動状況、ロール プレイングの話し合 いの様子、1枚の ポートフォリオ評価 の記入状況 3時間目 ・活動状況、ロール プレイングの発表の 様子、1枚のポート フォリオ評価の記入 状況 4時間目 ・活動状況、1枚の ポートフォリオ評価 の記入状況 5時間目 ・活動状況、発表の 様子、1枚のポート フォリオ評価の記入 状況 6時間目 ・活動状況、発表の 様子、1枚のポート フォリオ評価記入状 況 7,8時間目 ・活動状況の観察、 観察レポートの点検 9,10時間目 ・活動状況の観察、 遊び道具の製作、遊 び道具の製作レポー ト 11時間目 ・活動状況の観察、 発表の様子、1枚の ポートフォリオ評価 の記入状況、ペー パーテスト
1自分の成長と家族や家庭生活とのかかわりを考えようと している。(関・意・態)2自分の成長について理解した こと、気付いたことをまとめている。(技)3自分の成長は 家族や多くの人に支えられてきたことに気付いている。 (知・理)
・自分の成長を振り 返り、家族や家庭生 活について考えを深 める。
9幼児の身体の発達の特徴について、積極的に考えようと している。(関・意・態)10幼児の身体の発達の特徴に ついて、自分の成長と比べながら考えようとしている。 (知・理)・幼児の身体の発達 について理解する。 ・幼児の成長を考える 1 4
・私たちの成長と家族 5
評価計画
・ロールプレイング の発表を通して幼児 や幼児を取りまく家 族について考える。
・ロールプレイングをしよう 2 3
11幼児の心の発達の特徴について、積極的に考えようと している。(関・意・態)12幼児の心の発達の特徴につ いて、自分の成長と比べながら考えようとしている。 (知・理)・幼児の心の発達に ついて理解する。 ・幼児の成長を考える 2
B1
7発表を通して自分の成長を振り返り、幼児や家族につい て考えようとしている。(関・意・態)8ロールプレイン グの内容を分かりやすく発表することができる。(技)・課題のよりよい解 決に向けてロールプ レイングの仕方を考 える。 ・ロールプレイングから考える
1
4自分の考えをもち、積極的に話し合いに取り組んでい る。(関・意・態)5人とのかかわりについて工夫したり 考えたりしている。(工・創)6幼児に対する家族の役割 を考え、理解を深めることができる。(知・理)補助資料②
4時間目以降は、 B2用の1枚の ポートフォリオ評 価用紙の作成をす る。
11 ロールプレイングの発表をしよう 1 幼児ということばからどんなことが思い
付きますか? 12 わたしたちの成長と家族の学習を振り返っ てみよう。(分かったこと、考えたことな ど学習を終えた今の気持ちを書こう)
班 内 容 解決の仕方 感 想 ○を付けよう 1 2
○を付けよう A B C
○を付けよう 1 2
○を付けよう A B C
○を付けよう 1 2
○を付けよう A B C
○を付けよう 1 2
○を付けよう A B C
○を付けよう 1 2
○を付けよう A B C
○を付けよう 1 2
○を付けよう A B C
○を付けよう 1 2
○を付けよう A B C
○を付けよう 1 2
○を付けよう A B C
わたしたちの成長と家族
2年 組 番 氏名生まれた 時は?
幼いころはど んな子どもだ ったかな? 今、近所に 幼児は、い るかな? 幼児期っ ていつだ ろう? ことばは、 いつごろか ら話すのか な? わたしたち は、どのよ うに成長し たの
かな?
お世話に なった人 は誰だろ う?
家族の役 割って何 だろう?
好きな遊び
は何だった かな
? いっしょに 遊んだの
は、だれか な?
補助資料 ③
先生より
年 月 日作成
2 先生の話から心に残ったことを書こう
ロールプレイングをしてみよう 8 役名( )演じてみてどんな気持 5 幼児にとって家族の役割って何だろう? ちになったかな?役の気持ちになって 書いてみよう 6 実際に役割を分担して演じてみよう 9 班内の発表で気付いたことをまとめて 3 付せん紙を分ける班の活動から気付いたこと、 みよう 考えたことを書こう 7 台本を考えてみよう 4 今日のまとめ 自分の成長を振り返ったとき、どんなことに 気が付きましたか?
役割 登場人物を演じる人 1 2 3 1 自分たちのロールプレイングはどうでしたか? A とてもよかった B よかった C 不十分 2 その理由は何ですか? 3 他のグループのロールプレイングはどうでした か? A とてもよかった B よかった C 不十分 4 その理由は何ですか? 10 幼児にとって家族の役割って何だろ う?
−ロールプレイング、1枚のポートフォリオ評価を授業に取り入れて−」
補助資料 ④