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無限大ポテンシャルによる閉じ込め問題

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Academic year: 2022

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(1)

無限大ポテンシャルによる閉じ込め問題

著者名(日) 手塚 洋一

雑誌名 東洋大学紀要. 自然科学篇

号 46

ページ 1‑20

発行年 2002‑03

URL http://id.nii.ac.jp/1060/00002466/

Creative Commons : 表示 ‑ 非営利 ‑ 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by‑nc‑nd/3.0/deed.ja

(2)

手 塚  洋  一*

Confinement with Infinite Potentials

Hirokazu TEzuKA

Abstract

 Dirac equatiolls with potentials which become infinite at large distance are studied. Both scalar and vector potentia、ls are discussed. Differillg from the Schr6dillger equation、 a Dirac equation with potentials exhil)its some strange bellaviors due to the second power potential terms, It is concluded that infinite scalar potentials always confille a particle independent of their signs、 while vector potelltials calulot.

1 はじめに

 ポテンシャルを持つDirac方程式がしばしば不思議な振る舞いを示すことはよく知られ ている。1つにはKleinパラドックスとよばれる現象がある。1次元のベクトル型の井戸 型ポテンシャルによる粒子の散乱問題で、入射粒子のフラックスに比べ、透過粒子のフラッ クスのほうが大きくなるという問題である。これは94年の東洋大学紀要教養課程篇(自然 科学)に詳しく述べられているように、相対論的な運動方程式の特徴である。

 もうひとつ別の例としては、距離とともに無限大に強くなるような引力型多項式ポテン シャルによる粒子の閉じ込め問題がある。相対論的には、スカラーポテンシャルに比べ、

ベクトルポテンシャルの方が大きければそのポテンシャル内に粒子を閉じ込めておけない というものである。 このような議論はクオークの閉じ込め問題に関連して、相対論的な Dirac方程式、および非相対論的なSchr6dinger方程式を使って検討されてきた。また、

格子ゲージ理論にもとつく数値計算でも閉じ込め型のポテンシャルが予言されている。ポ テンシャルの種類と粒子の閉じ込め問題に関しては、すでにHTezukaによって調和振動

*東洋大学自然科学研究室 〒351−8510埼玉県朝霞市岡2−11−10

Natural Science Laboratory, Toyo University,11−100ka 2, Asaka−shi、 Saitama,351−8510,

JAPAN

(3)

2 手 塚  洋

子型、線形、およびrn型のポテンシャルでの議論があり、粒子を閉じ込めるためにはベク トルポテンシャルより大きなスカラーポテンシャルが必要であることが指摘されている。

 この論文ではより一般的な無限遠発散型のスカラーポテンシャル、ベクトルポテンシャ ルを考え、粒子の閉じ込め問題を議論する。ポテンシャルの働きを見るためには、非相対 論的近似をしたほうがわかりやすくなる場合もあるので、まずポテンシャルを持つDirac 方程式を非相対論的な運動方程式に書き直す。速度依存性を持つポテンシャルやL−Sカポ テンシャルが自動的に導かれる。さらに二乗ポテンシャル項や他の相対論的補正項も無限 発散型のポテンシャルの場合には重要な働きをすることがわかる。特に二乗ポテンシャル は粒子の閉じ込め問題に関して本質的な役割を果たすことがわかる。

2 非相対論的Dirac方程式

 無限遠発散型のポテンシャル内に閉じ込められている質量mの粒子を考える。スカラー ポテンシャルをS(r)、ベクトルポテンシャルをV, (r)とすると、ポテンシャルはそれぞれ 運動方程式内の4元運動量pμを

P  一→ρμ一Vf,(r)

質量mを

      m−→m+sθ と置き換えることによって導入される。

 対応するDirac方程式は

{7μPμ一午慨(7 )−TTI−s(7 )}Φ(ザ)=o

(2.1)

(2.2)

(2.3)

と書ける。7μはDiracの午行列で、ρμは相対論的粒子の4元運動量を表す。粒子の波動 関数はΦ(r)と記載されている。議論を簡単にするため、ベクトルポテンシャルは空間成 分を持たず、第0成分だけであると仮定する。

Vp(γ )=し「(7 )δμo (2.4)

さらにスカラーポテンシャルSピ)、ベクトルポテンシャルV(r)は角度依存性を持たず、

球対称であると仮定する。するとDirac方程式(2.3)はエネルギーEを持つ定常状態の 運動方程式に書き換えることができる。

[α・P+β {m+s(r)}+v(T )]Ψ(r)=EΨ(r) (2.5)

α、βはDirac行列であり、pは3次元の波動関数Ψ(r)で表される粒子の3元運動量で

ある。

 この論文では無限遠発散型ポテンシャル、すなわちr→ooにたいしてS(r)→±oO、

V(ザ)→土○◇となるようなポテンシャルを考える。スカラーポテンシャルに対してliln S(r)

       r 一ナOc

(4)

=+∞、となるものは見かけ上の質量Tn +S(r)が距離rとともに増大するので引力的とよ ばれる。同じくベクトルポテンシャルに対してはlim V(r)=+o◇なる形のポテンシャル       T −oo

はエネルギーが距離rとともに大きくなるので引力的とよばれる。逆にlim S(r)=−oO、

      T−→〔)O limレ(T:)=−ooとなるポテンシャルはそれぞれ斥力的とよばれる。

T−c)c

 球対称のポテンシャルの場合には4元スピノールを

      ・(・)一(ζ;∴)) (…)

と上成分と一ド成分に分けて書くことによって、Dirac方程式(2.5)を動径座標アだけを変 数とする2成分Dirac方程式に分解できる。

      [{E−L・r(・)}一{rn,+S(・)}1⑭一一禦+簿メ・) (27)

       [{E−v(・)}+{m+S(・)}]F・」・(・)一∂G念(7 )+:⑭ (…)

ただし、e、ゴ、 mはそれぞれ軌道角運動量、全角運動量ならびにその第3成分である。量         1

子数・は元=/㌔に対し

      ・−T(・+1)   (…)

で定義される。

 式(2.8)から、下成分は

      馳一{E.V(。)}÷{m+,(r)}{∂G券(「)+:⑭}(・・1・)

と書けるので、これを方程式(2.7)に代入すると上成分Geゴ(r)に対する2階の微分方程式

   禦[蕊耀㌧ω}1禦

       [{E−v(r)}2−{・1+・θ}2]剛

         +十・+{   dS(r)  dV(r)    dr   drE−v(r)}十{m十s(γ・)}1卿)(…1)

が求まる。

(5)

4 手  塚  洋

 この相対論的運動方程式(2.11)を、さらに、全エネルギーEを静止質量γnと束縛エ ネルギーεに

       E=m十ε        (2.12)

と分解し、束縛状態でεは静止質量mに比べ十分小さいと仮定し、非相対論近似し整理す

ると

      dS(r) dV(r)

   一.⊥d2G・・(r)+  dr−dr dG・j(r)

2m  dr2

+{s(・)+vω}G・」・(・)+{

2γn{2m十S(r)−V(r)}   dr       s(r)2−v(r)2

2m

dS(r)

}G・」・(・)

dV(r)

 1e(1+の

       κ十1   dr   dr

+売r・Ge・(「)+ ・m{・m+5(r).レ(。)}Ge・(「)

    dS(r) dV(r)

!  dT  dr

r2m{2m十S(r)−V(r)}

    ε

Geゴ(r)+−v(r)Geゴ(r)=εGeゴ(r)

    m

(2.13)

となる。

 左辺の第1項は運動エネルギー項、第2項は速度依存項である。第3項は1乗のポテン シャル項で、Schr6dinger方程式に通常現れるポテンシャルに対応している。第4項は二 乗ポテンシャル項で相対論的な効果を示す項である。第5項は遠心力ポテンシャルとよば れるものに相当し、第6項はL−S力に対応している。最後の第7、第8項も相対論的な補 正項である。特に最後の項は1乗のポテンシャル項の相対論的補正項であるが、非相対論 的近似を行う場合にはε《mとして無視される。これが非相対論的Dirac方程式で、相 対論的効果として二乗ポテンシャル項(左辺第4項)が特徴的である。

 以下、相対論的運動方程式(2.11)および非相対論的運動方程式(2.13)を見比べなが ら議論する。

3 スカラーポテンシャルのみの場合:V(r)=0

 まずベクトルポテンシャルV(r)がなく、スカラーポテンシャルS(r)のみが存在する場 合を考える。興味があるのは粒子がそのポテンシャル内に閉じ込められるかどうかである。

無限発散型のポテンシャルを考えているから、これはポテンシャル内に安定な束縛状態が 存在しうるかどうかということと同値である。

 ベクトルポテンシャルV(r)がない場合の相対論的Dirac方程式(2.11)は       dS(r)

     ♂…芦ω一E+元≒ω∂宰)一[E2−{m・・ω}〕⑭

(6)

      dS(r)

      +κ(1。;κ)G・j(r)+:E+荒s(。)G・j(r)

となる。同じく非相対論近似した運動方程式(2ユ3)は

1∂2砺(r)

dS(r)

2m  dr2

   dr

2m{2m十S(r)}   dr        dS(r)

       s(r)2

dGeフ(r)

    +s(r)Ge, (r)+

      Geゴ(r)

      2m

+蒜(1+eア2)⑭+〒、m{、m+、ピ)}⑭一・⑭

(3.1)

(3.2)

となる。左辺の第1項の運動エネルギー項と第2項の速度依存項を除いた残りの項を有効 ポテンシャルと定義する。

      dS(r)

      U・ff・(・)−S(・)・・li(Xi:2+蒜 (ilf/−ge)+チ,m{,=)}(33)

第1項、第3項はSchr6dinger方程式に通常現れる中心力ポテンシャルと遠心力ポテン シャルに対応している。最後の項はL−S力とその相対論的補正項である。

 非相対論的運動方程式は

       dS(r)

  一亮禦)+,m{  dr2m+s(r)}dG;:ω働剛一・G・」・(・)(34)

となる。

 距離rとともに無限大に大きくなるスカラーポテンシャルS(7 )を考えているのである から十分大きなrにたいしては、有効ポテンシャル(3.3)の第3項は他の項に比べ無視で きることは明らかである。またそのような領域では二乗ポテンシャル項S(r)2は一乗項の 大きさIS(r)1よりはるかに大きいことも明らかであろう。

 次に、二乗ポテンシャル項と最後のポテンシャルの微分を含む項との大きさを比較す る。スカラーポテンシャルS(r)はrとともに無限大に発散すると仮定されているから、

       dS(r)

      dS(r)

S(r)→ooなら

      >0であり、S(r)→一 ∞なら

       〈0である。すなわち、ど         d r

       dr

ちらにしても・の大きいところで働く最終項の主要な部分∂ G£)/rS(・)は常・・正とな・・

そこで、次には

      dS(r)

      ge ;r)・s(・)2    (…)

を満たすS(r)が存在するかどうか検討する。rdr>0であるから、この式は

dS(r)

   >rdrs( r)3 (3.6)

(7)

6 手 塚 洋 と書き直せる。両辺を積分して

 1   r2

2S(。)・>i+c°nst・ (3.7)

が得られる。r→ocでこの式を満たすS(ザ)が存在しないことは明らかであろう。それゆ え r→Ocで

      dS(r)

      論《S(・)2    (…)

と結論できる。

      s(r)2        が最  rの大きなところでは、有効ポテンシャル(3.3)のなかで二乗ポテンシャル項

       27n        dGe.ノω 大の寄与をすることがわかった。また束縛状態を考えているからr→oOで

       →O       dl・

となり・ま巡9)/s(・)《s(・)・であるから瀬依存項に乗ポテ・シ・・レ項・り小 さくなることは明らかである。

 漸近的な有効ポテンシャルの最大寄与項

tu。ff・(・)一芸i2

(3.9)

はr→○◇で常に正の無限大となり、粒子はこのポテンシャル内に5(7−)の符号にかかわら ず閉じ込められる。

 具体的な線形ポテンシャル、調和振動子ポテンシャルを使って、それらのオリジナルの ポテンシャルが引力型か斥力型かにかかわらず粒子が閉じ込められることを確かめる。

 スカラーポテンシャルS( r)が負の場合には、有効ポテンシャル(3.3)の最後の項および 速度依存項(32)の分母が2m+S(r)=0を満たすrで0になるようにみえる。この特異 性は見せかけのもので、式(2.8)の左辺が0になるために起こるものであり、この項を式

(2.10)で分母に持ってきたために起こる発散である。この左辺の存在にかかわらず、この 点で(拓(r)は存在し、それゆえ、Feゴ(r)も(2,7)から決まる。非相対論的な議論ではεは 静止質量mに比べ十分小さく無視されているが、この見かけ上の特異点は相対論的にはも ちろんエネルギーに依存する。どちらの場合にも、Gり(r)は存在し、有効ポテンシャルや 速度依存項に現れる特異点は見かけ上のものである。同じような特異性は正のスカラーポ テンシャルの場合に、式(2.7)の左辺に現れる。

3.1 引力的線形ポテンシャル

 線形ポテンシャルはクオークの閉じ込めポテンシャルとして相対論的にも、非相対論的 にもよく使われている。

 相対論的に引力的線形ポテンシャルS(r)=αr(ただしαは正の定数とする)を導入す

(8)

ると、相対論的運動方程式(3ユ)は

      禦)mr#.t+。。d禦一{E・一(m剛・}⑭

       +κ(1十κr2)鋼)+:E+li+。。砺(r)

となり、非相対論的な運動方程式(3.4)は

   一㍊圭(「)+2,n( α2nz十ar)∂G念(T)+・u・ff晦)一・G・,・(r)

となり、有効ポテンシャルは

       U・f.・(・)一㎝÷÷(!}ltlyl, e)+:、m(,X+。,)

と定義される。

r→oOでの漸近的運動方程式は

        一亮∂2箒iω+㊤+窟)GeJ(・)一・⑭

(3.10)

(3.11)

(3.12)

(3.13)

となる。この漸近的方程式は引力型の調和振動子ポテンシャルと引力型の線形ポテンシャ ルを持つ非相対論的なSchr6dinger方程式と同じくなる。ポテンシャルの主要な項はr2 に比例する項で、これは非相対論的議論の調和振動子に対応している。漸近的波動関数は       a 2

       G幻(r)〜e−5「 −m「      (3.14)

となり、距離7 とともにガウス関数のように減少する。それゆえ、ポテンシャル内で粒子 は束縛状態を作り、実質その内に閉じ込められる。

 ポテンシャルの係数をα=m2、角運動量をe=0、κ=−1として有効ポテンシャ

ルu・ff (「)を図1に してある・距離「の大きいところでは・有効ポテンシ・ レu・f・(・)

は主として珪玲万・2で決まる・願・一・での負の無限醗散は欄論的硫項

 1   α

一F2,。(・ m,+a, )のためである・(L≡S項は・=−1では存在しない・)すなわち・粒子は

調和振動子ポテンシャル内に閉じ込められる。実際に相対論的運動方程式(3.10)に対し、

数値計算した結果が斥力ポテンシャルの場合とともに表1に示されている。

3.2 斥力的線形ポテンシャル

 斥力的線形ポテンシャルの場合を扱う。ポテンシャルをS(1・)=一αザ(α>0)とおいて、

(9)

8 手 塚  洋

20

15

10

5

U/mO

一5

一10

一15

一20

0 1

  ノ  /2nd

2  3  4

r(1/m)

5

        図1 有効引力的線形ポテンシャル(3.12)

線形の引力的スカラーポテンシャルS(r)=αrに対し、質量nz、ポテンシャル の係数α=m2、角運動量ゼ=O、κ=−1の場合の有効ポテンシャルを示す。

横軸は1/m単位の距ee rである。縦軸は各ポテンシャルの大きさを質量mで 割ったものとして表されている。

太実線は全有効ポテンシャルU,ff(r)、点線(1st)は1乗ポテンシャル項(3.12 の第1項)、破線(2nd)は2乗ポテンシャル項(3.12の第2項)、1点破線(LS)

は補正項も含めたL−S項(3.12の最終項)である。この場合はL−S項はなく、

補正項のみが残る。

相対論的運動方程式(3.1)は d2砺(r)

dr2

al.2?一。。∂G券(「)一{E2−(m−・ r)2}砺(・)

+κ(1十κ窒Q)G・、(r)+:E+二.。FGeゴ(r)

となり、非相対論的な運動方程式(3.2)は

,:禦)、m(÷諸ω一働÷触)

+蒜(! /−ge)⑭一:,m(,二.。。)G・・(・)一ε⑭

(3.15)

(3.16)

(10)

有効ポテンシャルは

u。ff(・)一一叶㌃・・荒(!}1/lye)竺 α

7−2m(2m一αr)

(3.17)

となる。図2にα=m2、 e=0、κ=−1の場合が示されている。

20

15

10

5

U/mO

一5

一10

一15

一20

 0

2nd !

//@    u

一 、  ←   、    1     工      一       ・

1s±

1 2  3

r(1/m)

4 5

       図2 有効斥力的線形ポテンシャル(3.17)

線形の斥力的スカラーポテンシャルS(r)=−arに対し、質量m、ポテンシャ ルの係数α=m2、角運動量e=0、κ=−1の場合の有効ポテンシャルを示す。

横軸は1/m単位の距離rである。縦軸は各ポテンシャルの大きさを質量mで 割ったものとして表されている。

太実線は全有効ポテンシャルU。ff(T )、点線(1st)は1乗ポテンシャル項(3.17 の第1項)、破線(2nd)は2乗ポテンシャル項(3.17の第2項)、1点破線(LS)

は補正項も含めたL−S項(3.17の最終項)である。この場合はL−S項はない。

rの大きなところでは2乗ポテンシャル項が支配的になっていることがわかる。

      2m        2

 相対論的補正項を含んだL−S項のためにr=一=一で発散するように見えるが、す       α    m

でに議論したように、式(2.8)の左辺が0となるための見かけ上の発散である。(κ=−1 の場合L−S項は消える。)原点r→0で正の無限大に発散するのも相対論的補正項を含ん だL−S項のためである。ポテンシャルの一次の項S(r)=一αrは斥力であるが、有効ポテ

ンシ。ル全体では引加に働く.。れ{ま距駈の大きいところで、2穎珊2一三・

      2m       2m が最も大きくなるからである。通常使われるSchr6dinger方程式ではこの2乗ポテンシャ

(11)

10 手 塚 洋

ル項は存在せず、主要な項はポテンシャルの一次の項S(r)=一αrで斥力となるため、こ のようなポテンシャルに対しては束縛状態は存在しない。

 r→oOで、方程式(3.16)の残る項は

        一譜i圭ω+(…÷)G・j・(・)一ε鋤θ (318)

となるから、おおざっぱに言って、もともとの斥力的な力にもかかわらず、粒子は調和振 動子型の引力的ポテンシャル内に閉じ込められる。漸近的な波動関数は

       砺ω一・一号T2+nir     (3.19)

となり、r→ocでガウス関数のように減少する。

 実際に線形のスカラーポテンシャルS(r)=±αrに対し、質量m、ポテンシャルの係数 α=m2、角運動量e=0、κ=−1の場合に、数値計算で相対論的運動方程式(3.10)お よび(3.15)を解き、このポテンシャルの束縛状態を求めた。表1に示されるように、引 力的な場合も斥力的な場合も、束縛状態が存在していることが確かめられる。

表1線形のスカラーポテンシャルの束縛エネルギーε=E−m(κ=−1)

励起準位引力的S(r)=α7一斥力的S(r)=一αr

      ε/m     ε加0ーワ﹈∩δ4▲﹁D

1.40 2.32 2.99 3.54 4.03 4.46

0.76 1.47 2.05 2.56 3,01 3.42

 このように強いポテンシャル(α=m2)を仮定した場合には、ε《mという非相対論 的な近似はあまりよくないことが数値計算の結果わかる。解の存在の議論には非相対論的 近似した方程式も有用であるが、数値計算には相対論的な運動方程式を使わなくてはなら

ない。

3.3 引力的調和振動子ポテンシャル

 調和振動子ポテンシャルもしばしばクオークの閉じ込めポテンシャルとして使われてい る。相対論的に詳しく議論されたものもある。

 相対論的運動方程式(3.1)は、引力的調和振動子ポテンシャルS(・i7)=αr2 (α〉〔〕)の 場合には

     卍…舞θ一E÷〆雲(「)一{E2−(m・∋2}G・,・・(・)

      +κ(1十κ r2)G・(・)÷÷。。、⑭  (・…)

(12)

U/m 35D

300

250

200

150

100

50

0

一50

 0

1 2  3

「(1/m)

ン2nd

4 5

      図3 有効引力的調和振動子ポテンシャル(3.21)

調和振動子型の引力的スカラーポテンシャルS(r)=ar2に対し、質量TIL、ポテ ンシャルの係数α=m3、角運動量4=0、κ=−1の場合の有効ポテンシャル

を示す。

横軸は1/γTZ単位の距離rである。縦軸は各ポテンシャルの大きさを質量mで 割ったものとして表されている。

太実線は全有効ポテンシャルU。ff(1−)、点線(1st)は1乗ポテンシャル項(3.21 の第1項)、破線(2nd)は2乗ポテンシャル項(3.21の第2項)、1点破線(LS)

は補正項も含めたL−−S項(3.21の最終項)である。この場合はL−S項はない。

である。

 有効ポテンシャルUeff(r)は

        U・ff・(・ )−ar・÷+:ψ(!/1・ge)+n,(,=、)

となり、非相対論的運動方程式は

    一一LEIt Gg,iGej(・)+ ・・     2

     2m   dr2    m(2m十αr2)  dr       2m      +亮〃(1十er2)G・(・)+m(,二:。。、)G・」・(・)一・砺θ

で与えられる。ア→o⑮での漸近的運動方程式は

        一亮禦)+(…÷)G・(・)一εG・(・)

∂砺ω+。。・砺㊥+」こr・砺ω

(3.21)

(3.22)

(3.23)

(13)

12 手 塚  洋

となる。主たる項はr2ではなく、r4に比例する項である。粒子はこのポテンシャル内に 閉じ込められ、漸近的波動関数は

       a 3

       Gej(r)〜e−5「 −m「       (3.24)

となる。調和振動子ポテンシャルを持つSchr6dinger方程式とは異なり、r→oOに対し       3ガウス関数のようには収束せず、e一τにしたがって収束する。

 図3にα=m3、角運動量e=0、κ=−1の場合の有効ポテンシャルを図示してある。

この場合、線形ポテンシャルの場合とは異なり補正項つきのL−S力は原点発散しないため、

4=0で遠心力ポテンシャルが存在しない場合には、原点r=0で発散することはない。

 実際の数値計算の結果は、斥力的な場合の結果とともに表2に示してある。

3.4 斥力的調和振動子ポテンシャル

 斥力的ポテンシャルS(r)=一αr2(α>0)に対して、相対論的運動方程式(3.1)は

     禦)−E+≒=G念ぴ)一{E2−(m−ar2)2}G・」(・)

       +κ(1十κr2)⑭÷+二≒G・ω (3・25)

有効ポテンシャルσ。ff(r)は

       U・ff・(・)一㎡÷+素 (!}i/1−ge)−m(、二三㎡)(・・26)

となり、非相対論的運動方程式は

    一:禦)−m(,=)flCtl・lz2e」r(r)一㎡砺ω+㍍砺@)

     ヰ:ψ(i,f/ge)卿)−m(=〆)砺ピ)一・鋤) (…7)

である。図4にα=m3、 e=0、κ=−1の場合が図示されている。κ=−1ではL−S項

は瀧るが、椛項のため、見か、ナ上の発散がr−_一互に存在する.斥力的な1

      

乗卿一一ar・にもかかわ・ず、大きな距駈で働な・乗項鷲一㍍のため・

有効ポテンシャル全体は引力的に働く。

 r→ooでの漸近的な方程式は

       一:雫)+(一・・2+㌃づ卿一・G・j・(r) (・・28)

となり、漸近的波動関数は

       a 3

       Gej(r)〜e−9「+n; 「      (3.29)

(14)

U/m 400

300

200

100

0

一100

  0

z

2∩dz u

LS

.  一  _

一一A

@   −  一  一       −

、  一A  〜  一

1st

1 2  3

r(1/m)

4 5

      図4 有効斥力的調和振動子ポテンシャル(3.26)

調和振動子型の斥力的スカラーポテンシャルS(r)=−ar2に対し、質量m、ポ テンシャルの係数α=m3、角運動量e=0、κ=−1の場合の有効ポテンシャ ルを示す。

横軸は1/m単位の距ee rである。縦軸は各ポテンシャルの大きさを質量mで 割ったものとして表されている。

太実線は全有効ポテンシャルU。ff(r)、点線(1st)は1乗ポテンシャル項(3.26 の第1項)、破線(2nd)は2乗ポテンシャル項(3.26の第2項)、1点破線(LS)

は補正項も含めたL−S項(3.26の最終項)である。この場合はL−S項はない。

表2 調和振動子型のスカラーポテンシャルの束縛エネルギーε=E−m(κ=−1)

励起準位引力的S(r)=αr 斥力的S(r)=一αr        ε/m      ε/m

01234

1.40

2.90 4.09 5,15 6.12

1.44 2.67 3.77 4.76 5.68

となり、粒子は引力的な有効ポテンシャル内に閉じ込められる。

 調和振動子型のスカラーポテンシャル5(r)=±αr2の場合に、質量m、ポテンシャルの 係数α=m3、角運動量ψ=0、κ=−1に対し、相対論的運動方程式(3.20)および(3.25)

(15)

14 手  塚  洋

を数値的に解いた結果が表2に示されている。

 線形ポテンシャルの場合と同様に、このように強いポテンシャル(α=m3)ではε/m>1 となり、ε《mを仮定した非相対論的近似はよくないことがわかる。

4 ベクトルポテンシャルのみの場合:S(T)=0

 スカラーポテンシャルS(r)が存在せず、ベクトルポテンシャルV(r)のみの場合には非 相対論的Dirac方程式(2.13)は

      ∂γ(r)

1d2砺ω   dr  砲戊(r)

       +γ(r)Gej(r)

2m   dγ・2     2m{27η一し「(r)}   (i7・

      dV( r)

一袈2砺ω+去 (≒;の⑭一κ… 2m{,II.14i−i7(}・5.IV。)}卿)

   dV(r)

+、m{  drQm−V(r)}G

烽メ)÷ぴ)⑭一・鋤)

となり、有効ポテンシャルは         v(r)2

       1e(1+e)

σeガ(r)=γ(7 )一

       十一        ア2          2m

      2m

dV(r)

E   dr

r2m{2m−V(r)}

 ε+−v(r)

 m

(4.1)

(4.2)

である。第1項はポテンシャルの1乗項であり、第2項が相対論的効果である2乗項であ る。第3項は遠心力ポテンシャルであり、第4項は補正項つきのL−S項である。最後の項 は1乗ポテンシャル項の相対論的補正項であるが、非相対論的近似では通常ε《mと仮 定され、この項は無視される。

 非相対論的なSchr6dinger方程式には、第1項と遠心力ポテンシャルは含まれるが、第 2項の2乗ポテンシャル項は含まれない。非相対論的には1乗項が粒子の閉じ込め問題に 最大の寄与をするが、相対論的には2乗項が1乗項に代わって本質的な役割をはたす。

 無限遠r→ooで発散するベクトルポテンシャルを考える。スカラーポテンシャルの場 合にすでに議論してきたように、この場合、有効ポテンシャルのなかで距離rの大きいとこ       v(r)2

       である。この項は1乗ポテンシャルγ(r)の符ろで最大の寄与をするのは2乗項一        2m、

号にかかわらず常に負となり、斥力的に働く。これはすでに引力的調和振動子ポテンシャ ルでShibata−Tezukaが、一般的な多項式ポテンシャルでTezukaが証明したように、

ベクトルポテンシャルではけっして粒子を閉じ込めることができないことを意味する。

 例えば、引力的線形ポテンシャルV(r)=αrの場合、有効ポテンシャルは u。ff(・)・・=・・÷・+:(!}i/lye)E   α

r2m(2m一αr)

(4.3)

(16)

となり、図5にα=m2、 Z=0、κ=−1の場合を示してある。

   2m

      2

 r=一=一での発散は式(2.8)の左辺が0になるための見かけ上のものである。1乗

項が引5的でCるにもかかわらず、麟の大きなと。ろでの2頼.乙・のために有効

      27n

ポテンシャル全体では斥力的に働く。それ故、粒子を閉じ込めておくことはできない。

30

20

10

U/mO

一10

一20

一30

1st

   一  ■   一

 →−,一kS

、  、 u

2∩d

o 1 2  3

r(1/m)

4 5

      図5 有効引力的線形ベクトルポテンシャル(4.3)

線形の引力的ベクトルポテンシャルレ(r)=arに対し、質量m、ポテンシャル の係数α=m2、角運動量e=0、κ=−1の場合の有効ポテンシャルを示す。

横軸は1/ n〜単位の距99 rである。縦軸は各ポテンシャルの大きさを質量mで 割ったものとして表されている。

太実線は全有効ポテンシャルσ。∬(r)、点線(lst)は1乗ポテンシャル項(4.3の 第1項)、破線(2nd)は2乗ポテンシャル項(4.3の第2項)、1点破線(LS)は 補正項も含めたL−S項(4.3の最終項)である。この場合はL−S項はない。

5 スカラーポテンシャルとベクトルポテンシャルが符号が等しく大きさも

等しい場合:S(7 )=V(r)

 スカラーポテンシャルS(r)とベクトルポテンシャルV( r)が符号も大きさも等しい場合 にはDirac方程式(2.11)で大きなキャンセルが起き、相対論的な運動方程式は

・/2Gゴ(・)

       κ(1+κ)

d,・一{・・2−E2+2(E⊥m)Sω}卿)+ ,・

       隅(r) (5.1)

(17)

16 手  塚  洋

となる。非相対論的近似をしたDirac方程式(2.13)は

     一=芦( 「)+・・晒(・)+蒜(1。i/i;−Qe)Ge」(r)一・Gl、(・)

(5.2)

となり、速度依存項、L−S力およびその相対論的補正項などは消える。運動方程式はポテン シャル2S(r)と遠心力ポテンシャルを含むSchr6dinger方程式と同じくなる。引力的線形 ポテンシャル、引力的調和振動子型ポテンシャルを使った相対論的な計算はすでになされ ている。もちろん結果は非相対論的なSchr6dinger方程式によるものと同じである。ポテ

ンシャルS(r)、V(r)が引力的で無限遠で発散するなら、粒子はその中に閉じ込められる。

6 スカラーポテンシャルとベクトルポテンシャルが反符号で大きさが等し

い場合:v(r)=−s(r)

 スカラーポテンシャルS(r)とベクトルポテンシャルV(r)が、符号が異なり大きさが等 しい場合には相対論的なDirac方程式(2.11)は

雫)−E竃=)一{E2−m,2+・(E−m)s(・)}・G,j・(r)

       +禦⑭÷+《怠)G、」・(,)  (6.1)

となり、非相対論的運動方程式は 1d2砺(T)

dS(r)

2m, dr2  κ十1十

  r  2m{m一ト5「(r)}

 ε

一一刀ir)Gεゴ(り=εGεゴ(r)

 η1、

    dr

 2m{m十S(r)}   dγ・

dS(r)         dS(r)

d「  砺(r)−  d「

     1e(1+り

dGei(r)

      Geゴ(り     十一

        r2      2m

砺(r)

2m{m−←S(r)}   r

(6.2)

となる。左辺の最後の項は1乗ポテンシャルのエネルギーに依存する相対論的補正項であ る。S(r)十V(r)=0であるから、1乗ポテンシャルの主要な項はなくなる。

       ε

 εが0でないなら、一一S(r)は距離 rとともに無限大に発散する。S(r)がr→ocで下       m

の関係式

      dS(r)

      妾)・1・s(・)1   (…)

      ε

を満たすことはないから、(6.2)式で最大の寄与をする項は一一S(r)である。

      m

(18)

r−・・でS(r)一・・ならば正のエネルギーεを持つ粒子は.Es(,)の項のために        閉じ込められることはない。しかしεはポテンシャルによっては負になることもあり、そ

の場合には、束縛状態が存在し、粒子を閉じ込めることはできるかのようにみえる。しか しながら、この状態の粒子は外部からエネルギーを受けることによって正のεを持つこと ができ、その場合にはポテンシャルが反転し、斥力的に働く。すなわち、このようなポテ

ンシャルはエネルギーを与えることによって、必ずεを正にすることができるので、粒子 を安定に閉じ込めておくことはできない。

  r→oOでS(r)→−oOとなる場合には、正のεを持つ粒子は閉じ込められるように見 えるが、負のεに対しては閉じ込められない。粒子の閉じ込めの可能性はポテンシャルの 形に依存するが、常に正の固有値しか存在しないようなポテンシャルに対しては粒子を閉

じ込めておける。

7 まとめ

 無限遠で発散するポテンシャルを持つDirac方程式を使って粒子の閉じ込め問題を議論 した。議論を整理するため、スカラーポテンシャルS(r)のみが存在する場合、ベクトルポ テンシャルの第0成分V(r)のみが存在する場合、スカラーポテンシャルとベクトルポテ ンシャルの大きさが等しい場合とにわけて議論した。

 スカラーポテンシャルの場合にはその符号にかかわらず(すなわち、引力的か斥力的か にかかわらず)ポテンシャルの2乗の項のために、常に粒子を閉じ込める方向に働くこと が示せた。閉じ込め問題に関してはベクトルポテンシャルが存在しなかった場合の議論は 距離の大きなところで絶対値としてベクトルポテンシャルよりスカラーポテンシャルが大 きい場合IS(r)1>IV(r)1には、すべて成り立つことは自明であろう。すなわち、 r→oo で絶対値としてベクトルポテンシャルより大きなスカラーポテンシャルが存在し、そのス カラーポテンシャルが無限大に発散するならば、その符号にかかわらず常に粒子を閉じ込 めることが証明された。また逆に、無限大発散型のベクトルポテンシャルでは、その符号 にかかわらず常に粒子を閉じ込めることができないことも証明される。

 斥力的に無限遠で発散するスカラポテンシャルの場合に、相対論的運動方程式(3.1)な らびに非相対論的運動方程式(3.2)に見かけ上の特異点が現れる。すでに議論したように、

この特異性は見せかけのもので、式(2.8)の左辺が0になるために起こるものである。こ の左辺の存在にかかわらず、この点でGej(r)は存在し、それゆえ、 Fej(r)も(2.7)から決

まる。

 この特異性を回避するためには、相対論的運動方程式として上成分Gej(r)に関するもの を残すのではなく、下成分Fej(r)に関する運動方程式として解けばよい。上成分Gej(r)

を消去することによって、(2.11)に対応する相対論的運動方程式として

(19)

18 手 塚  洋  一

禦一1詳馨司禦

  [{E−v(・)}2−{m+5ぴ)}2]酬

+:卜1.ぷ嵩当触)

(7.1)

が求ま・・距蜘の大きなところで働く主要な項は一 m{E−v(r)}2−{m+s(・)}2]で あり、Gej(r)に関する運動方程式(2.11)と同じである。そのためすでに行われた上成分 Gej(r)に関する閉じ込めにかかわる議論は全く同様に下成分Fe」(r)に対しても有効であ る。ポテンシャルの2乗項のため無限大に発散するスカラーポテンシャルではその符号に かかわらず常に粒子を閉じ込めることが証明される。

 この運動方程式(7.1)では斥力的(負符号)スカラーポテンシャルの場合に分母の発散 が起こらないので、このような場合には、数値計算を行うにはこの方程式を使ったほうが 便利である。しかしながら逆に引力的(正符号)無限遠発散型スカラーポテンシャルの場合 に見かけ上の発散が現れる。この特異性も見せかけのもので、式(2.7)の左辺が0になる ために起こるものであり、この左辺の存在にかかわらず、この点でFej(r)もGぴr)も存 在する。

 実際の数値計算では、引力的スカラーポテンシャルの場合には運動方程式(2.11)、斥力 的スカラーポテンシャルの場合には運動方程式(7.1)を使った。

 非相対論的運動方程式(2.13)を見ればわかるように、第3項の1乗ポテンシャル項はス カラーポテンシャルもベクトルポテンシャルも同符号であり、それぞれのオリジナルの引 力的または斥力的性質がそのまま反映される。ところが第4項の2乗ポテンシャル項はス カラーに関しては正、ベクトルに関しては負の符号を持ち、この符号はそれぞれのポテン シャルの1乗の項の符号にかかわらず決まり、スカラーとベクトルでは常に反符号になる。

 無限遠発散型ポテンシャルの場合にDirac方程式(2.11)の右辺の主要な項はrの大き なところではS(r)2−V(r)2であり、スカラーポテンシャルはその符号にかかわらず常に 引力的に働き、ベクトルポテンシャルは斥力的に働く。このため、IS(r)1>IV(r)1なら常 に粒子を閉じ込めることができる。1乗ポテンシャルS(r)、V(r)での 引力的 、 斥力 的 、またはその符号はこの場合、距離の大きいところでは意味を持たない。

 ポテンシャルの大きさが有限で、その主要な項がS(r)2−V(r)2ではなく2m{S(r)+V(r)}

と考えられる場合には状況は非相対論的なSchr6dinger方程式での議論と同一になる。粒 子がポテンシャル内に閉じ込められるかどうかはポテンシャルの符号、形状に依存する。

 相対論的な運動方程式(2.11)から非相対論的な運動方程式(2.13)に変換するさい、左辺 の.どを無視した.有限の固有エネルギーεe、対しては、無遠轍型ポテ。シ。,レの

  2m

(20)

場合に、。の項は明らかに大きな雌のと。ろで,頬Sω2 CV(・)2

       2 m       2m

く式(2.13)の左辺の第2、第6、第7項の分母で27ηεを無視してある。

なところで2m{S(r)一γ(r)}に比べ無視できることは明らかであろう。

の場合には、分子が0となるためこの項は出現しない。

より小さい。同じ この項もrの大き

S(r)一.V(r)=0

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参照

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