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横裂10㎜以上

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第66回年次学術講演会(平成23年度). Ⅳ‑105. シェリング傷横裂深さ測定精度向上への取り組みについて 東日本旅客鉄道(株) 正会員 ○寺島 令 東日本旅客鉄道(株)正会員 篠田勝己・魚地眞道・松崎秀樹・和泉大祐 東京計器レールテクノ(株) 本間一哉・國分精二 (株)山崎歯車製作所 山崎清水 表 1 改訂後のシェリング傷判定. 1.はじめに. 判定 ランク 損傷種別. JR東日本におけるレール損傷管理は、平成22年度に シェリング傷に対する横裂進展速度の解析結果を踏まえ. B. C. 反射法. 水平裂20㎜以上 または横裂10㎜以上. 水平裂35㎜以上 または横裂15㎜以上. 透過法. 横裂10㎜以上. 横裂15㎜以上. シェリ ング. 改訂を行った(表 1) 。これは近年の研究により、シェリン. CC. 水平裂85㎜以上 または横裂30㎜以上 横裂30㎜以上. グ傷の水平裂長と横裂深さには相関性がないことが解明 され、より折損への関与が大きい横裂深さをレール頭部横 裂測定器(以下、FG-50E)による超音波パルス透過法(以 下、透過法)で探傷することにより、ランク判定を可能と したものである(図 1) 。 過去に実施された破断試験の結果(図 2)より、FG-50E. 図 1 シェリング傷とFG-50E. の測定結果と横裂深さに高い相関が見られ、信頼性のある. 破断後深さ (mm) 25. 20. 機器である一方、その操作は健全部の透過率を基準とした. 切 断 後 横 15 裂 深 さ. エコーの受信波形(以下、A スコープ)で傷の最深位置を. 15. (. 特定しているため、傷以外の健全部での基準感度調整やレ. 20. m m. y = 1.2125x - 3.4125 R2 = 0.7598. ). ール表面でのエコーの減衰が判定結果に影響し、測定実施. 10. 者により測定誤差を生じやすい面がある(図 3) 。. 5. 10 y = 1.253x - 5.7711 R2 = 0.7974 5. 5. 10. 15. 20. 5. 10. 15. FG測定深さ(mm). そこで、透過法探傷時の測定精度向上を目的とした機器. 図 2 測定結果との相関. 類の改良及び開発に取り組んだ。. 20. 25 測定深さ(mm). 図 3 測定実施者による誤差. 2.レール頭部横裂探傷時の課題 FG-50E での測定フローを以下に示す。この中で測定 結果に影響する項目を下記の 3 つに特定し改善に取り組 むこととした。 ①レール頭側面下地処理不足. 図 4 開発した特殊ブラシと研磨装置. による透過エコーの不安定. 3.レール側面研磨装置の開発. 化、基準感度、探傷範囲の超. レール側面部から適切に超音波を入射するには、レール. 音波入射への影響. 側面のサビやペンキ等を取除く下地処理が必須である。敷. ②レール側面と探触子間の接. 設されているレールの側面には、経年により生じる微小な. 触媒質の不足(レール摩耗. 凹凸があり、現在、ハンドグラインダーや金ヤスリ等によ. も一要因)によるエコーの 未入射現象. り凹凸内のサビ等を除去しているが、深い研磨痕を残さず. ェ. に下地処理する作業は難しい。研磨むらも出やすく、手間. ③Aスコープでの健全部での. が掛かるため、下地処理の延長を延ばすには限界があった。. 感度調整ミス及び深さの誤. そこで、下地処理の省力化を目的に、レール頭部の曲率. 読. (R13)部分も研磨可能な機器を開発した(図 4、以下. キーワード. レール探傷、透過法、レール頭部横裂. 連絡先. 〒260-8551 千葉県千葉市中央区新千葉1丁目3番24 号. ‑209‑. TEL. 043-225-9145.

(2) Ⅳ‑105. 土木学会第66回年次学術講演会(平成23年度). 開発品) 。 開発に際しては、レールへの接触圧力やブラシ毛の耐久 性、飛散防止の安全性を考慮した樹脂性の特殊ブラシを考 案した。性能試験は、実際のレールを開発品で研磨し、1 m当たりの適切な研磨速度を超音波透過率で確認した。 その結果、概ね20秒/m程度で透過率を安定させるこ とが確認できた。100mを約33分のペースであり、連 続探傷の下地処理としては十分な作業効率である(図 5)。 4.FG-50E 及び画像式超音波探傷器の改良点. 5 秒/m. ポータブル画像式超音波探傷器(以下、ソノチェッカー). 20秒/m. には、超音波パルス反射法(以下、反射法)用の断面画像 表示機能(以下、B スコープ)があり、視覚的に判定し易 くなっている。しかし透過法の B スコープ表示は輝度表示 のみであり、実用的ではなかった(図 6)。そこで、走査位 置毎のエコーピークを線画し、超音波の入射と透過の状態. 図 5 性能試験と研磨仕上がり状況. をチャートで確認可能な画面を開発した(図 7) 。 また、レール摩耗に対応した形状の探触子を作成し、レ. Aスコープ. ール摩耗形状に合わせて探触子 健全部. の組み替えを可能とした。. 傷. これにより、安定したエコー が得られ、探傷可能範囲を拡大 することが出来た(図 8) 。. 図 6 開発前画面. 5.開発成果 本開発により、以下の成果が得られた。. Bスコープ. ・ レール下地処理の作業効率化と研磨仕上がり状態の安 図 7 開発後画面. 定化が図られた。. 図 8 レール摩耗対応探触子 破断後深さ (mm) 25. ・ FG-50E 走査中にエコー透過率チャートの変動状況か らレールと探触子の接触状態を確認可能となった。. 20. ・ エコー減衰で推測していた横裂深さを数値で得られる 15. ようになり、横裂深さ特定作業が簡略化された。 ・ 健全部での感度調整の実施履歴が画面上で確認可能と. 10 y = 1.1141x - 2.0168 R2 = 0.9235. なり、探傷検査結果への信頼度が向上した。. 5 5. これらより、透過法による横裂傷深さ測定誤差を払拭で. 10. 15. 図 9 改良後測定実施者による誤差の検証. き、測定精度向上を図ることができたと考える。測定実施. 20. 25 測定深さ(mm). 者による測定誤差も改良前に比べ小さく抑えられている. ことから、透過法によるきしみ割れ発生区間への連続的な. ことが確認できた(図 9) 。. レール頭部横裂探傷検査が実施できる可能性がある。. 6.今後の展開. レール頭頂面付近に適した探触子の形状、研磨装置と. 近年、きしみ割れからの急進性の横裂進展によるレール. FG-50E の一体化、探傷測定値の出力方などを検討し、今. 折損が問題となっている。しかし、きしみ割れは、レール. 後の展開へと繋げていきたい。. 頭頂面付近の傷であるため反射法での探傷が困難であり、. 参考文献. 発生延長も曲線単位と長くなることが多い。今回の開発に. 岩澤仁:JR東日本におけるレール損傷管理,新線路 2010 年 7 月号,. より、FG-50E に適した下地処理が連続的に可能となった. pp. ‑210‑. 9-11,2011.

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