リ ビ ア 造 船 需 要 調 査

全文

(1)

リ ビ ア 造 船 需 要 調 査

2007 年 3 月

社団法人 日 本 中 小 型 造 船 工 業 会

助 成

(2)

は じ め に

こ の 調 査 を 行 な う 前 の 小 職 に と っ て リ ビ ア と は 、カ ダ フ ィ 大 佐 の 率 い る 野 蛮 で 近 寄 り が た い 国 と い う イ メ ー ジ で し か な か っ た 。し か し 、調 査 を 進 め て い く う ち に 、ま た 実 際 に 現 地 の 状 況 を 見 た り 、人 々 と 接 し た り す る う ち に イ メ ー ジ は 極 端 に 変 わ り 、 今 で は 一 種 の 親 近 感 さ え 感 じ て い る 。

リ ビ ア の 経 済 は 、石 油 ビ ジ ネ ス に 支 え ら れ て 大 変 活 況 で あ る 。社 会 シ ス テ ム も カ ダ フ ィ 大 佐 の 強 力 な リ ー ダ ー シ ッ プ の 下 、敬 虔 な イ ス ラ ム 教 の 信 仰 と も 相 俟 っ て 強 固 で 安 定 的 で あ る 。

事 実 、ト リ ポ リ の 町 は 雑 然 と し な が ら も 活 気 に 溢 れ 、か つ 治 安 上 何 の 不 安 も 感 じ ら れ な か っ た 。失 業 率 は 高 い が 人 々 に 殺 伐 と し た 雰 囲 気 は な く 、ホ テ ル や レ ス ト ラ ン の 従 業 員 な ど も 極 め て 友 好 的 で あ る 。こ の 点 、一 昨 年 に 調 査 を 行 な っ た ア ル ジ ェ リ ア と は 大 分 雰 囲 気 が 違 っ た 。

今 回 の 調 査 で 接 触 し た 人 々 や 先 の「 リ ビ ア - 日 本 造 船 交 流 会 議 」に 参 加 し て く れ た 人 々 は 、総 じ て ま じ め で 熱 心 で あ り 英 国 等 へ の 留 学 経 験 も あ っ て 英 語 も 堪 能 で あ る 。経 済 制 裁 が 解 除 さ れ た こ の ビ ッ ク チ ャ ン ス に 何 と か 成 功 を 納 め よ う と い う 強 い 気 概 が 感 じ ら れ る 。

し か し 、一 方 で 経 済 制 裁 下 の 経 済 低 調 期 の 影 響 や そ も そ も の 文 化 の 違 い も あ っ て 、彼 ら と の 間 で 大 き な ギ ャ ッ プ を 感 じ る こ と が あ る 。発 信 さ れ て い る 情 報 も 少 な く リ ビ ア と の 間 で 実 際 に ビ ジ ネ ス を し よ う と す れ ば 、ま だ ま だ 大 変 な 苦 労 が あ る と 思 わ れ る が 、何 と か 船 舶 関 係 の ビ ジ ネ ス が 実 現 す れ ば と 祈 っ て い る 。 当 該 レ ポ ー ト が そ の き っ か け に な れ ば 幸 い で あ る 。

ジ ェ ト ロ ・ パ リ ・ セ ン タ ー 船 舶 部

( 社 団 法 人 日 本 中 小 型 造 船 工 業 会 共 同 事 務 所 )

デ ィ レ ク タ ー 岩 本 泉

ア シ ス タ ン ト イ ザ ベ ル ・ コ ン テ

(3)

目 次

1. リビア国 概 要 ··· 1

2. リビア海 運 の現 状··· 3

2-1 海 運 会 社 ··· 3

2-2 石 油 海 上 生 産 ・貯 蔵 設 備(FPSO 等)··· 5

2-3 その他 の海 運 活 動··· 5

2-4 造 船 ・修 繕 施 設 ··· 6

2-5 リビアの港 湾 ··· 6

3. リビア経 済 の状 況 及 び展 望··· 7

3-1 最 近 の経 済 動 向 ··· 7

3-2 輸 出 入 ··· 8

3-3 石 油 ・ガス部 門 ··· 9

3-4 将 来 の成 長 見 通 し··· 13

4. リビア海 運 業 の発 展 の可 能 性 ··· 15

4-1 原 油 タンカー ··· 15

4-2 プロダクトタンカー ··· 15

4-3 LNG 運 搬 船 ··· 16

4-4 LPG 運 搬 船··· 16

4-5 オフショア支 援 船··· 17

4-6 海 上 生 産 ・貯 蔵 設 備(FPSO 等) ··· 17

4-7 港 湾 支 援 船··· 17

4-8 造 船 ・修 繕 設 備 ··· 18

5. その他 留 意 点··· 19

5-1 海 外 投 資 促 進 法··· 19

5-2 民 営 化 ··· 19

5-3 主 要 な組 織 ・事 業 体··· 20

5-4 金 融 機 関 ··· 21

5-5 現 地 パートナー··· 21

(4)

6. リビア-日 本 造 船 交 流 会 議 ··· 22

6-1 会 議 出 席 者··· 22

6-2 積 極 的 な意 見 交 換 ··· 22

6-3 会 議 の成 果··· 23

7. まとめ··· 24

7-1 造 船 需 要 のまとめ··· 24

7-2 当 面 の方 針 (提 案 ) ··· 25

別 添 資 料 別 添 資 料 1 リビア国 基 礎 データ··· 29

別 添 資 料 2 アンカーハンドリング・サプライボート一 般 配 置 図··· 34

別 添 資 料 3 海 外 投 資 奨 励 法 ··· 35

別 添 資 料 4 リビア-日 本 造 船 交 流 会 議 出 席 者··· 66

別 添 資 料 5 リビア-日 本 造 船 交 流 会 議 アクションプラン ··· 68

(5)

1. リビア国概要

リ ビ ア( 正 式 名“the Great Socialist People’s Libyan Arab Jamahiriya”「 大 リ ビ ア ・ ア ラ ブ 社 会 主 義 人 民 ジ ャ マ ー ヒ リ ー ヤ 国 」)の 基 礎 デ ー タ は 別 添 資 料 1 の と お り で あ る 。

こ れ ら の デ ー タ に 基 づ き 、 最 初 に 、 船 舶 の 需 要 を 調 査 す る 上 で リ ビ ア 国 に 関 す る 重 要 点 を 整 理 し て お く と 以 下 の と お り で あ る 。

○ 1969 年 カ ダ フ ィ 大 佐 ( 当 時 大 尉 ) に よ る ク ー デ タ ー に よ り 王 制 が 廃 止 さ れ 、1977 年 、 ジ ャ マ ー ヒ リ ー ヤ ( 大 衆 に よ る 共 同 体 制 の 意 ) と 呼 ば れ る 政 体 の 社 会 主 義 国 と な っ た 。

○ 国 家 体 制 は カ ダ フ ィ 大 佐 の 下 、 イ ス ラ ム 教 と 豊 か な 石 油 資 源 に よ っ て 強 固 で 安 定 し て い る 。

○ 1980年 代 か ら テ ロ 支 援 国 家 と 見 な さ れ て 米 国 及 び 国 連 の 経 済 制 裁 を 受 け た が 、近 年 、 同 制 裁 は 解 除 さ れ 対 外 関 係 は 急 速 に 正 常 化 し つ つ あ る 。

○ 経 済 制 裁 下 に お い て 停 滞 し た 経 済 を 立 て 直 す た め 、 外 資 の 積 極 的 な 導 入 、 国 有 企 業 の 民 営 化 に よ り 、 石 油 に 依 存 し て い る 経 済 の 多 様 化 を 推 進 し 経 済 全 体 の 発 展 を 図 る 方 針 。

○ リ ビ ア 中 央 銀 行(Central Bank of Libya)の 最 新 デ ー タ に よ れ ば 、2005 年 の 一 人 当 た り GDP は 、6,899 ド ル で ア フ リ カ に お い て ト ッ プ ク ラ ス ( 既 に ODA 卒 業 国 )。GDP 成 長 率 も 2006 年 5.0%と 安 定 し て 高 い 値 を 示 し て い る 。

図 1-1 リ ビ ア 国 の 位 置

リ ビ ア 国

(6)

○ 確 認 石 油 埋 蔵 量 は 世 界 第 9位 で あ る が 、国 土 の 7 割 が 未 探 鉱 と 言 わ れ て お り 、将 来 的 に 石 油 輸 出 の ポ テ ン シ ャ ル は 極 め て 高 い 。 ま た 、 産 出 す る 石 油 の 質 が 高 く ( 低 硫 黄 油 )、比 較 的 浅 い 層 に 堆 積 し て い る た め 産 出 コ ス ト も 安 く 見 積 も ら れ て お り 、量 の み な ら ず 質 的 な 面 か ら も 大 変 有 望 視 さ れ て い る 。

こ の よ う な 状 況 か ら 、

( 1 ) 石 油 を 中 心 と し て 海 上 荷 動 き は 今 後 間 違 い な く 活 発 化 す る 。 そ れ に 伴 っ て 国 内 の 海 運 会 社 が 成 長 す る の で は な い か 。 そ こ に 船 舶 需 要 は 生 ま れ な い か 。

( 2 ) 特 に 政 府 の 民 営 化 推 進 の 方 針 に よ っ て 、 民 間 の 海 運 会 社 が 伸 び な い か 。 民 間 海 運 会 社 の 現 状 、 将 来 展 望 は ど う か 。

( 3 ) 港 湾 サ ー ビ ス の 分 野 で も 、 タ グ ボ ー ト 等 の サ ー ビ ス ボ ー ト の 需 要 が 増 す の で は な い か 。

( 4 ) オ フ シ ョ ア ( 海 上 油 田 ) 関 連 で も 、 探 鉱 や 生 産 活 動 に お い て 船 舶 需 要 が あ る の で は な い か 。

( 5 ) 石 油 資 源 に よ り 裕 福 な 政 府 は 、 国 営 企 業 へ の 直 接 の 資 金 提 供 や 、 民 間 企 業 へ の 補 助 金 の 供 与 、 債 務 保 証 等 の 公 的 な ス キ ー ム に よ っ て 、 海 運 関 連 企 業 の 資 金 調 達 を 積 極 的 に バ ッ ク ア ッ プ す る の で は な い か 。

等 が 造 船 需 要 に 関 し て 期 待 さ れ る 。 こ の レ ポ ー ト は こ れ ら の 点 を 調 査 す る た め の も の で あ る 。

(7)

2. リビア海運の現状

ま ず 、 リ ビ ア 海 運 の 現 状 を 見 て み た い 。 リ ビ ア の 海 運 業 は 現 在 の と こ ろ 比 較 的 小 規 模 で あ る 。入 手 可 能 な 情 報 に よ る と 、1,000 総 ト ン 以 上 の 船 舶 は 22 隻 で 、そ の 内 訳 は ア フ ラ マ ッ ク ス タ ン カ ー3 隻 、 貨 物 船 9 隻 、LPG 運 搬 船 3 隻 、 貨 客 船 2 隻 、 一 般 タ ン カ ー1 隻 、RO/RO 船 2 隻 、FPSO/FSO タ ン カ ー2 隻 等 と な っ て い る 。 こ れ ら の 船 舶 の 運 航 は ご く 少 数 の 企 業 が 握 っ て い る 。

2-1 海 運 会 社

(1) General National Maritime Transport Company (GNMTC)

GNMTCは リ ビ ア 国 内 で 活 動 し て い る 主 た る 海 運 事 業 者 で あ り 、1975年 に 設 立 さ れ た リ ビ ア 政 府 100%所 有 の 国 営 会 社 で あ る 。最 盛 期 に は 40 隻 の 船 隊 を 有 し て い た が( 我 が 国 か ら も 12 隻 の 輸 入 実 績 あ り )、経 済 制 裁 下 に お い て 業 績 が 悪 化 し 、船 隊 の 老 朽 化 も 問 題 と な っ て い た 。

こ の よ う な 状 況 を 改 善 す る た め GNMTC は 、 経 済 制 裁 解 除 後 に 、36 隻 の 新 造 船 を 含 む 船 隊 更 新 計 画 を 独 自 に 発 表 し て い た が 、 そ の 後 、 同 計 画 は 白 紙 撤 回 さ れ 、 大 幅 な 従 業 員 の リ ス ト ラ 、 老 朽 船 の 処 分 等 組 織 縮 小 が 敢 行 さ れ た 。 事 務 所 も ト リ ポ リ 市 内 中 央 の 8 階 建 て ビ ル か ら 、海 岸 部 の 平 屋 に 移 転 し て い る 。こ の 結 果 、2005 年 の 時 点 で 、所 有 船 舶 は 以 下 の 6 隻 と な っ て い た 。

表 2-1 GNMTC 所 有 船 舶 (2005年 末 時 点 )

船 名 船 種 建 造 年 ト ン 数 造 船 所 船 級

Tazerbo LPG 1996 3,210DWT 神 例 造 船 NK Attahaddi LPG 1992 4,392DWT 神 例 造 船 NK El Djazair 貨 物 船 1987 9,614DWT 旭 洋 造 船 NK Jaref 貨 物 船 1987 9,561DWT 旭 洋 造 船 NK Garnata フ ェ リ ー 1974 13,868GT 不 詳 LR Mashhouda プ ロ ダ ク ト タ ン カ ー 1997 8,955DWT STX造 船 LR

提 供 :GNMTC

2005年 12 月 に 総 裁 の Capt.Jamal El-Malhuf と 面 談 し た 際 に ヒ ア リ ン グ し た と こ ろ に よ れ ば 、組 織 の 見 直 し は 一 段 落 し た と し て 、当 面 の 5カ 年 の 再 建 計 画 と し て 3 隻 の ア フ ラ マ ッ ク ス タ ン カ ー 及 び 3 隻 の 30,000~35,000DWT プ ロ ダ ク ト タ ン カ ー ( い ず れ も 中 古 船 ) の 購 入 を 計 画 し て い る と の こ と で あ っ た 。 新 造 船 建 造 に つ い て は 将 来 的 に は 関 心 は あ る が 当 面 具 体 的 な 計 画 は な い と の こ と で あ っ た 。

そ の 後 2006 年 2 月 、 同 社 は そ の 計 画 に 沿 っ て 3 隻 の 中 古 の ア フ ラ マ ッ ク ス タ ン カ ー

(8)

を 購 入1し て い る 。National Oil Corporation (NOC、 後 述 5-2 参 照)向 け チ ャ ー タ ー 用 で あ る 。 当 該 フ ァ イ ナ ン ス は 、 フ ラ ン ス の Calyon Bank2が 引 き 受 け て い る 。 融 資 額 は 総 額 で 2億 USド ル と 言 わ れ て い る が 、NOC と の 5 年 間 の チ ャ ー タ ー 契 約 に よ っ て 交 渉 は 比 較 的 容 易 に ま と ま っ た 模 様 で あ る 。こ れ ら 3 隻 の 船 籍 は マ ル タ に 置 か れ て い て 、登 録 上 の 船 主 は 、

そ れ ぞ れ 在 マ ル タ の Libyan Crude Carrier Ltd.、Libyan Ocean Carrier Ltd.及 び Libyan Oil Carrier Ltd.と な っ て い る 。

表 2-2 GNMTC が 新 た に 調 達 し た ア フ ラ マ ッ ク ス タ ン カ ー

船 名 船 種 建 造 年 ト ン 数 造 船 所 船 級

Ebn Batuta 原 油 タ ン カ ー 2002 112,679DWT 現 代 三 湖 LR Intisar 原 油 タ ン カ ー 2002 112,668DWT 現 代 三 湖 LR El Gurdabia 原 油 タ ン カ ー 2002 99,999DWT 現 代 三 湖 LR

出 所 :Intertanko

図 2-1 GNMTCの 事 務 所 ( 青 い 屋 根 の 建 屋 )

(2) T.A.Mariner shipping management LTD.

2000年 に 設 立 さ れ た 民 間 海 運 会 社 。最 近 い く つ か の 民 間 海 運 会 社 が 設 立 さ れ て い る が 、 そ の 中 で 最 も 将 来 有 望 視 さ れ て い る3。本 社 を サ イ プ ラ ス に 置 き 、運 航 す る 船 舶 も サ イ プ ラ ス 船 籍 。 現 在 以 下 の 2 隻 を 運 航 ( 所 有 者 は グ ル ー プ 企 業 )。

1 1 隻 6,900万 ド ル と い わ れ て い る 。

2 Credit Lyonnais Indosuez groupの 投 資 部 門 の 子 会 社 。 リ ビ ア に 最 初 に 支 店 を 開 設 し た 海 外 銀 行 。

3 実 質 的 な オ ー ナ ー は カ ダ フ ィ 大 佐 の 四 男 と の 情 報 も あ る 。

(9)

表 2-3 T.A.Mariner shipping manegement社 の 船 舶

船 名 船 種 建 造 年 ト ン 数 造 船 所

Durban 一 般 貨 物 コ ン テ ナ 1992 3,972GT SEDEF GEMI( ト ル コ ) Sirtica プ ロ ダ ク ト タ ン カ ー 1992 28,840DWT KHERSON( ウ ク ラ イ ナ )

提 供 : 同 社

こ れ に 加 え て 、30,000DWTク ラ ス の プ ロ ダ ク ト タ ン カ ー2 隻( 中 古 船 )の 購 入 を 計 画 中 。 ま た 、 将 来 の 構 想 (5 年 程 度 の タ イ ム ス パ ン ) と し て 、

○ ア フ ラ マ ッ ク ス タ ン カ ー (2隻 )

○ ス エ ズ マ ッ ク ス タ ン カ ー (1隻 )

○ 一 般 貨 物 / コ ン テ ナ 船 (1 隻 )

の 建 造 を 検 討 し て い る 。 タ ン カ ー に つ い て は 、 い ず れ も NOC 社 と の チ ャ ー タ ー 契 約 を ベ ー ス と す る も の 。

ま た 、 同 社 は 、 海 運 業 の 他 に 石 油 関 連 の オ フ シ ョ ア 業 務 に も 参 入 し て い る 。 現 在 、 TOTAL の 海 上 掘 削 基 地 向 け に 2 隻 の ア ン カ ー ハ ン ド リ ン グ ・ サ プ ラ イ ボ ー ト を 傭 船 し て い る が 、今 後 の こ の 分 野 の 需 要 増 を 見 込 ん で 、2007 年 中 頃 に 竣 工 の 予 定 で Astrollos Espanoles( ス ペ イ ン ) に お い て 新 造 1 隻 を 建 造 中4。 更 に 、 追 加 の 1 隻 の 建 造 を 計 画 し て お り 、 我 が 国 造 船 所 で の 建 造 を 希 望 し て い る ( 同 社 提 供 の 同 船 一 般 配 置 図 は 別 添 資 料 2)。

2-2 石 油 海 上 生 産 ・ 貯 蔵 設 備(FPSO 等)

石 油 会 社 2 社 が 石 油 の 生 産 及 び 貯 蔵 の た め 、 リ ビ ア 沖 合 に て タ ン カ ー を 運 航 ( 運 営 ) し て い る 。

ENI(旧 AGIP)社 は ト リ ポ リ 沖 合 い 160 キ ロ の Bouri 領 域 で VLCC( 大 型 原 油 タ ン カ ー ) 級 の 海 上 貯 蔵 ・ 陸 揚 げ 用 タ ン カ ー を 1 隻 所 有 し て い る 。

TOTAL社 は リ ビ ア 西 部 の 沖 合 い 100 キ ロ の NC-137 領 域 に お い て 、 生 産 、 貯 蔵 、 船 積 み を 行 な う FPSO タ ン カ ー “Farwah” を 運 航 し て い る 。 こ れ は ア フ ラ マ ッ ク ス ク ラ ス で 、2003年 イ ザ ー ル 建 造 の も の 。

2-3 そ の 他 の 海 運 活 動

小 型 船 を 運 航 し て い る 会 社 も 数 社 あ る 。政 府 所 有 の General Company for Towing and Marine Servicesは 、少 な く と も 7 隻 の 港 湾 補 助 曳 船 を 運 航 し て い る 。NOC社 の 様 々 な 子 会 社 が タ ン カ ー 補 助 用 の タ グ ボ ー ト を 複 数 有 し て い る 。 ま た 、 ご く 少 数 の 漁 業 会 社 が 少 数 の 漁 船 を 有 し て い る 。

リ ビ ア が 関 与 し て い る 輸 送 業 者 は 他 に も 数 社 あ る 。 リ ビ ア と ア ル ジ ェ リ ア 政 府 が 共 同 保 有 し て い た Caltram社 は 1974年 に 設 立 さ れ 、当 初 は 6隻 の 船 舶 を 運 航 し て い た 。2005 年 に 破 産 宣 告 し 、同 社 が 保 有 し て い た 2 隻 の RO/RO 船(Tajura、Ghargaia)の 状 態 は 不 明 で あ る 。

4 同 社 に よ れ ば 、 本 船 の フ ァ イ ナ ン ス は イ タ リ ア の 市 中 銀 行 に よ り 提 供 。

(10)

2003 年 、 リ ビ ア 政 府 所 有 の 金 融 会 社 LAFICO が 家 畜 の 運 搬 船 を 運 営 し て い る Siba Shipsの 株 式 を 取 得 し た 。Siba Ships 社 の 拠 点 は イ タ リ ア で あ る 。 同 社 の 株 式 が 残 存 し て い る の か 、 売 却 さ れ た の か は 不 明 で あ る 。

NOCの 海 外 に お け る 精 油・貿 易 部 門 を 担 う TAMOIL は 、NOC の タ ン カ ー 需 要 の う ち 大 部 分 を 統 括 し て い る 。 イ タ リ ア 、 ス イ ス 、 ド イ ツ に 精 油 所 を 所 有 し て お り リ ビ ア か ら 原 油 を 輸 入 し て い る 。TAMOIL は 船 舶 を 所 有 し て お ら ず 、専 ら チ ャ ー タ ー に よ っ て 輸 送 船 を 調 達 し て い る 。同 社 は 2004年 に 原 油 輸 送 を 182回 、プ ロ ダ ク ト 輸 送 を 89 回 行 な っ た 。 原 油 輸 送 の 平 均 貨 物 量 は 86,000 ト ン 、 プ ロ ダ ク ト 輸 送 で は 30,300 ト ン で あ っ た 。 NOC は 保 有 す る TAMOIL の 株 式 の 一 部 を 売 却 予 定 で あ る こ と が 確 認 さ れ て い る 。

2-4 造 船 ・ 修 繕 施 設

リ ビ ア に は 特 筆 す べ き 造 船 施 設 や 船 舶 修 繕 施 設 は な い 。 リ ビ ア 船 舶 の 修 理 は マ ル タ の Malta Drydocks で 行 な わ れ る こ と が 多 い 。 地 中 海 の 中 央 部 分 に 面 し た リ ビ ア の 地 理 的 な メ リ ッ ト を 生 か し 、 リ ビ ア 内 に 本 格 的 な 施 設 を 建 設 し た い と の 潜 在 的 な 意 向 は 各 方 面 に あ る よ う で あ る が 、 ま だ 、 具 体 的 な 動 き は 見 ら れ な い 。

ロ シ ア が 最 近 リ ビ ア へ の 造 船 施 設 建 設 の 援 助 を 申 し 出 た と の 情 報 が あ る 。 ロ シ ア の 代 表 団 が 2005年 半 ば に リ ビ ア を 訪 問 し 、 年 間 25 隻 か ら 50 隻 の 漁 船 を 建 造 で き る 造 船 所 の 建 設 に つ い て 話 し 合 っ た も の と 見 ら れ て い る 。 そ の 際 、 タ ン カ ー 、 貨 物 船 、 化 学 薬 品 運 搬 船 の 建 造 協 力 に 関 し て も 議 論 が な さ れ た と の 情 報 も あ る が 、そ の 詳 細 は 不 明 で あ る 。

2-5 リ ビ ア の 港 湾

リ ビ ア の 主 な 港 湾 は 、 西 か ら(1)ザ ワ ラ 、(2)ト リ ポ リ 、(3)ホ ム ス 、(4)ミ ス ラ タ 、(5) シ ル テ 、(6)ベ ン ガ ジ 、(7)ダ ル ナ 、(8)ト ブ ル ク( 下 図 参 照 )で 、政 府 所 有 企 業 Socialist Ports Company(SPC)が 完 全 所 有 し 、 管 理 ・ 運 営 し て い る 。SPC に よ れ ば 、33 隻 の タ グ ボ ー ト 及 び 28 隻 の そ の 他 の サ ー ビ ス ボ ー ト が あ る が 、い ず れ も 1980 年 以 前 の 建 造 で あ り 老 朽 化 が 進 ん で い る 。SPC 側 は こ れ ら 船 舶 の 更 新 を 希 望 し て い る が 、建 造 計 画 の 具 体 化 に は 至 っ て い な い 。

一 方 、 リ ビ ア 政 府 は 海 外 の タ ー ミ ナ ル オ ペ レ ー タ ー を 招 致 し て 港 湾 施 設 の マ ネ ジ メ ン ト を 引 き 継 が せ る と の 計 画 を 立 て て い る と い う 指 摘 も あ る 。 そ の 一 環 で シ ル テ に コ ン テ ナ 積 み 替 え 拠 点 を 設 立 す る と い う 計 画 案 が あ る が 、 今 後 の 方 針 は 不 透 明 で あ る 。

(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8)

(11)

3. リビア経済の状況及び展望

リ ビ ア 海 運 業 の 展 望 は 一 重 に リ ビ ア 経 済 、 特 に 石 油 ・ ガ ス 部 門 の 健 全 性 と 成 長 に か か っ て い る 。 以 下 に 示 す よ う に 、 近 年 の リ ビ ア 経 済 の 実 績 は 非 常 に 強 固 な も の で あ る 。 制 裁 解 除 、 経 済 の 改 革 ・ 開 放 へ の 努 力 、 そ し て 世 界 の 石 油 価 格 の 急 騰 等 、 全 て の 要 因 が プ ラ ス に 作 用 し て い る 。 特 に 石 油 ・ ガ ス 生 産 部 門 で の 成 長 が 顕 著 で あ る 。

3-1 最 近 の 経 済 動 向

リ ビ ア の 国 内 総 生 産(GDP)は 、過 去 5 年 間 を 通 じ て か な り の ペ ー ス で 成 長 し て き て い る 。2006 年 、GDPは 5%成 長 、448 億 ド ル に 達 す る 見 込 み で あ る 。 名 目 で 2003 年 以 降 ほ ぼ 2 倍 と な っ て お り 、 目 覚 し い 業 績 と い え る 。

出 所 :IMF 図 3-1 リ ビ ア の GDP成 長 率

そ の 他 マ ク ロ 指 標 も 好 調 で あ る 。リ ビ ア は 国 際 通 貨 準 備 を 着 実 に 増 や し て い る 。2005 年 末 の 国 際 通 貨 準 備 高 は 総 計 393 億 ド ル を 確 保 し た 。 こ れ は 2002 年 末 時 点 の 準 備 金 の 2.6 倍 に 当 た る 。 政 府 は 健 全 か つ 黒 字 の 財 政 バ ラ ン ス を 維 持 し て き て お り 、 政 府 債 務 残 高 の GDP比 は 1%と 驚 異 的 な 値 と な っ て い る5

雇 用 も 拡 大 し 、 労 働 者 数 は 2001 年 の 146 万 人 か ら 2004 年 の 160 万 人 に 伸 び た 。 こ れ は ほ ぼ 10%の 増 加 率 で あ る 。総 雇 用 の う ち 、外 国 人 労 働 者 数 は 減 少 し 、リ ビ ア 人 労 働 者 数 が 増 え て い る 。 ま た 、 イ ン フ レ の 抑 制 も 効 い て い る と 思 わ れ る 。1998 年 か ら 2004 年 に か け て 年 間 2~3%の デ フ レ を 経 験 し 、 そ の 後 2 年 間 の 消 費 者 物 価 上 昇 率 は 年 率 2.5

~3%で 推 移 し て い る 。

た だ し 、い く つ か の 問 題 点 も 残 っ て い る 。30%と 予 想 さ れ る 高 い 失 業 率 は 、年 平 均 2.3%

の 人 口 増 加 が 重 な り 更 に 状 況 が 悪 化 し て い る 。 ま た 、 経 済 的 多 様 性 が ほ と ん ど な く 、 石

5 中 東 お よ び 中 央 ア ジ ア の 石 油 輸 出 国 の 政 府 債 務 残 高 のGDP比 は 平 均 40%で あ る 。 2002 Avg.

1.7%

9.1%

4.6%

3.5%

5.0%

1998- 2003 2004 2005 2006

1998 年 ~ 2002年 平 均

2003年 2004 年 2005年 2006 9.1%

1.7%

4.6%

3.5%

5.0%

(12)

油 生 産 か ら 得 ら れ る 収 益 に 大 き く 依 存 し て い る こ と に よ り 、 経 済 は 依 然 と し て 大 部 分 が 国 家 統 制 下 に あ る 。過 去 6 年 間 を 通 じ て 、石 油 生 産 は リ ビ ア GDP( 下 記 図 参 照 )の 28%

か ら 33%の 割 合 を 占 め て お り 、残 り の 多 く も 石 油・ガ ス に 関 す る 経 済 活 動 に よ り 間 接 的 に 得 ら れ る も の に よ っ て い る 。 リ ビ ア へ の 民 間 投 資 は 非 常 に 少 な く 、GDPの 2%に 過 ぎ な い 。 リ ビ ア の 雇 用 の 四 分 の 三 は 公 共 部 門 が 担 っ て い る 。 ま た 、 政 府 系 機 関 が 提 供 す る サ ー ビ ス は GDP の 16%の 割 合 を 占 め て い る 。

出 所 :IMF 図 3-2 リ ビ ア の GDP に 占 め る 石 油 生 産 の 割 合

し か し 全 体 と し て 見 れ ば 、 リ ビ ア 経 済 は 国 際 通 貨 基 金 (IMF) か ら 上 向 き だ と す る 評 価 を 得 て き た 。 近 年 の 評 価 で 、IMF は 次 の よ う に コ メ ン ト し て い る 。

「 リ ビ ア の 好 ま し い マ ク ロ 経 済 的 経 済 動 向 を 歓 迎 す る 。 … 近 年 の 構 造 改 革 を 歓 迎 し 、 リ ビ ア 政 府 に は こ の 好 ま し い 財 務 状 況 を 有 効 に 活 用 す る よ う 推 奨 す る 。」

3-2 輸 出 入

リ ビ ア の 貿 易 黒 字 は 実 質 拡 大 し て い る 。2005 年 の 輸 出 高 は 総 計 310 億 ド ル 、 輸 入 高 は 108 億 ド ル で あ る 。 輸 出 は 石 油 ・ ガ ス が 大 半 を 占 め て い る 。 輸 出 額 の 4%を 除 い て 全 て は 炭 化 水 素 関 連 で あ る 。 対 し て 、 輸 入 は は る か に 多 様 性 を 極 め て い る 。 輸 入 を 構 成 す る 最 大 要 素 は 機 械 装 置 と 輸 送 設 備 ( 自 動 車 等 ) で あ り 、 過 去 5 年 間 に 最 も 伸 び た 分 野 で あ る 。 そ の 他 の 主 な 輸 入 品 は 、 一 般 原 材 料 、 食 品 、 動 物 、 化 学 薬 品 、 そ の 他 多 岐 に 渡 る 製 造 品 等 で あ る 。

30.5% 29.0% 28.0%

32.6% 32.9% 32.2%

2000 2001 2002 2003 2004 2005

(13)

輸 入 輸 出

2000

2001

2002

2003

2004 0%

25%

50%

75%

100%

2000

2001

2002

2003

2004 0%

25%

50%

75%

100%

機 械 装 置・輸 送 設 備 原 料 食 品・動

石 油・油 脂 そ の 他 製 造 品 化 学 薬 品

粗 製 品 飲 料 ・ タ バ コ 鉱 物 燃

料 ・ 潤 滑 油

炭 化 水 素 そ の 他

区 分 2000 2001 2002 2003 2004

輸 入 100 100 100 100 100

機 械 装 置 ・ 輸 送 設 備 41.0 42.3 43.0 48.0 48.0

原 料 16.2 15.9 19.8 20.9 19.9

食 品 ・ 動 物 20.1 17.1 15.0 13.4 14.1

動 物 ・ 植 物 性 油 ・ 油 脂 3.7 1.9 0.9 3.1 1.9

そ の 他 製 造 品 8.6 13.6 9.0 7.1 9.8

化 学 薬 品 7.2 6.5 8.5 5.3 4.0

粗 製 品 、 非 食 用 燃 料 2.6 2.2 2.1 1.4 1.4

飲 料 ・ タ バ コ 0.3 0.4 0.4 0.1 0.2

鉱 物 燃 料 ・ 潤 滑 油 0.3 0.1 1.3 0.7 0.7

輸 出 100 100 100 100 100

炭 化 水 素 96.6 96.1 98.1 96.6 95.7

そ の 他 3.4 3.9 1.9 3.4 4.3

出 所 : 国 際 通 貨 基 金 「Country Report06/137」2006 年 4月 図 3-3 リ ビ ア の 対 外 貿 易 構 成 ( 貿 易 の 比 率 )

3-3 石 油 ・ ガ ス 部 門

石 油 ・ ガ ス 部 門 は リ ビ ア 経 済 に お い て 依 然 と し て 有 力 な 推 進 力 と な っ て い る 。 こ の 部 門 で 発 生 す る 事 項 に よ っ て リ ビ ア の 経 済 発 展 、 ひ い て は 将 来 の 輸 送 需 要 の 状 況 を 予 測 す る こ と が で き る 。

リ ビ ア の 石 油 の 確 認 埋 蔵 量 は 391 億 バ レ ル と 推 定 さ れ 、 世 界 の 石 油 備 蓄 の 3.3%に 相 当 す る 。 推 定 埋 蔵 量 は 過 去 20 年 間 で 大 幅 に 増 え て お り 、 リ ビ ア は 埋 蔵 対 生 産 比 63%を 有 し て お り 、こ れ は 世 界 平 均 41%を 大 幅 に 上 回 っ て い る 。こ の 比 率 は リ ビ ア が 現 在 の 生 産 率 を 継 続 で き る 年 数 を 示 し て お り 、 生 産 可 能 な 年 数 は 63 年 間 と い う こ と で あ る 。

(14)

世 界 備 蓄 量

(%

リ ビ ア の 石 油 埋 蔵 量

mmb:10億 バ レ ル )

出 所 :BP「Statistical Review of World Energy」2006 年 6月

図 3-4 リ ビ ア の 石 油 埋 蔵 量

2005 年 の リ ビ ア の 石 油 生 産 は 日 量 平 均 170 万 バ レ ル で あ っ た 。 こ れ は 同 年 中 の 世 界 の 総 石 油 生 産 量 の 2.1%に 相 当 す る 。 生 産 レ ベ ル は 1970 年 代 に 起 こ っ た 生 産 激 減 の 後 、 1980年 代 初 頭 以 降 緩 や か に 増 加 し て き て い る 。リ ビ ア は 2007年 ま で に 日 量 200万 バ レ ル 、2010 年 ま で に は 日 量 300 万 バ レ ル ま で 石 油 生 産 を 伸 ば す 計 画 で あ る こ と を 発 表 し て い る 。 新 た な 油 田 鉱 区 を 開 発 す る と と も に 、 既 存 の 鉱 区 を 拡 大 し 産 出 量 の 増 加 に 備 え る た め に は 300 億 ド ル の 投 資 が 必 要 で あ る と 推 定 さ れ て い る 。

出 所 :BP「Statistical Review of World Energy」2006 年 6月 図 3-5 リ ビ ア の 石 油 生 産 (1965年 ~2005年 )

リ ビ ア は 石 油 生 産 量 の ほ ぼ 90%を 輸 出 し て い る 。2005 年 に 生 産 さ れ た 石 油 6 億 バ レ ル の う ち 、5 億 3,200 万 バ レ ル の 原 油 お よ び 石 油 精 製 品 が 輸 出 さ れ た 。NOCの 調 べ に よ る と 、 リ ビ ア に お け る 石 油 製 品 の 国 内 消 費 は 年 間 約 7,000 万 バ レ ル で あ る 。 石 油 精 製 品 の 他 、 特 に 燃 料 油 、 ナ フ サ 及 び ジ ェ ッ ト 燃 料 の よ う な 石 油 精 製 品 も 多 少 輸 出 し て い る 。

2.8%

2.9%

3.3%

21.3 mmb

29.5 mmb

39.1 mmb 1985

1995

2005 1985

1995

2005

1965 1967

1969 1971

1973 1975

1977 1979

1981 1983

1985 1987

1989 1991

1993 1995

1997 1999

2001 2003

2005 0

500 1000 1500 2000 2500 3000 3500

0%

2%

4%

6%

8%

Oil Production

% of World Production

1,000バレル 世界の石油生産量(%

(15)

輸 入 ガ ソ リ ン は 生 産 能 力 と 消 費 需 要 の 差 を 穴 埋 め し て い る 。 リ ビ ア は 1990 年 代 初 頭 以 降 、 制 裁 の 影 響 に よ り 精 製 装 置 の 輸 入 が で き な く な っ て お り 、 ガ ソ リ ン の 国 内 生 産 量 が 頭 打 ち と な っ て い た 。

表 3-1 リ ビ ア の 石 油 生 産 及 び 輸 出

( 単 位 :100万 バ レ ル ) 区 分 石 油 生 産 石 油 輸 出 輸 出 比 率 ( % )

2000 493 473 96%

2001 480 444 93%

2002 438 386 88%

2003 560 491 88%

2004 591 528 89%

2005 600 532 89%

出 所 : Secretariat of Oil, National Oil Corp(IMF調 べ )

ま た 、 リ ビ ア は ガ ス 埋 蔵 量 に つ い て も 相 当 量 を 保 持 し て い る 。 確 認 さ れ て い る 埋 蔵 量 は ほ ぼ 1.5 兆 立 方 メ ー ト ル に 達 し て お り 、世 界 の ガ ス 埋 蔵 総 量 の 0.8%で あ る 。近 隣 諸 国 の ガ ス 埋 蔵 量 は 、 ア ル ジ ェ リ ア が 4.6 兆 立 方 メ ー ト ル 、 エ ジ プ ト が 1.9 兆 立 方 メ ー ト ル で あ る 。

世 界 備 蓄

( % )

リ ビ ア の ガ ス 埋 蔵 量

Tcm

出 所 :BP「Statistical Review of World Energy」2006 年 6月 図 3-6 リ ビ ア の ガ ス 埋 蔵 量 ( 単 位 : 1 兆 立 方 メ ー ト ル )

リ ビ ア は 2005 年 、 天 然 ガ ス 117 億 立 方 メ ー ト ル 生 産 し 、 こ れ は 全 世 界 の 天 然 ガ ス 生 産 の 0.4%に 相 当 し た 。2005年 の 生 産 量 は 2004年 の 生 産 レ ベ ル か ら 約 80%跳 ね 上 が り 、 そ れ ま で の 年 と 比 べ て 際 立 っ た 増 加 を 見 せ た 。

0.6%

0.9%

0.8%

0.63 Tcm

1.31 Tcm

1.49 Tcm 1985

1995

2005 1985

1995

2005

(16)

出 所 :BP「Statistical Review of World Energy」2006 年 6 月 図 3-7 リ ビ ア の ガ ス 生 産 (1971年 ~2005年 )

リ ビ ア で 生 産 さ れ る 天 然 ガ ス の 約 四 分 の 三 は 国 内 で 消 費 さ れ て い る か 輸 出 さ れ て い る 。 そ し て 、 生 産 ガ ス の 四 分 の 一 は 燃 焼 さ れ て い る 。 今 後 、 国 内 エ ネ ル ギ ー 生 産 向 け の 動 力 供 給 と し て 、 徐 々 に 石 油 の 代 わ り に 天 然 ガ ス を 用 い て い く 方 針 を 立 て て い る 。

出 所 :National Oil Corporation (IMF調 べ ) 図 3-8 リ ビ ア の 天 然 ガ ス 廃 棄 量

2005年 、リ ビ ア は 液 化 天 然 ガ ス(LNG)を 8 億 7,000 万 立 方 メ ー ト ル 輸 出 し た 。そ の 輸 出 量 の 全 て は ス ペ イ ン 向 け で あ っ た 。 こ れ は LNG の 生 産 を 行 な っ て い る 国 の う ち 最 小 の 輸 出 量 で あ り 、2005 年 中 に 行 な わ れ た 全 LNG 貿 易 の リ ビ ア の 占 め る 割 合 は 0.5%未 満 で あ る 。 皮 肉 な こ と に 、 リ ビ ア は LNG の 輸 出 を 開 始 し た 2 番 目 の 国 で あ る 。 ア ル ジ ェ リ ア の 輸 出 開 始 が 1964年 、リ ビ ア は 次 い で 1971年 で あ る 。ア ル ジ ェ リ ア は 現 在 LNG を 約 260 億 立 方 メ ー ト ル 輸 出 し て い る 。 リ ビ ア の LNG 輸 出 量 は 制 裁 措 置 に よ っ て 必 要 な 装 置 の 輸 入 が で き な か っ た た め に 深 刻 な 制 限 を 受 け た 。 リ ビ ア は グ リ ー ン ス ト リ ー ム

1971 1973

1975 1977

1979 1981

1983 1985

1987 1989

1991 1993

1995 1997

1999 2001

2003 2005 0

3 6 9 12

0%

1%

2%

Gas Production

% of World Production

10億 立 方 メ ー ト ル 世 界 の 生 産 量 ( % )

ガ ス 生 産

世 界 の 生 産

79% 84% 84% 74% 72%

21% 16% 16% 26% 28%

2000

2001

2002

2003

2004

Used Flared

燃 焼 使 用

(17)

海 中 ガ ス パ イ プ ラ イ ン6を 介 し て イ タ リ ア 向 け に ガ ス の 輸 出 を 開 始 す る 。 お よ そ 80 億 立 方 メ ー ト ル の 天 然 ガ ス が こ の パ イ プ ラ イ ン を 経 由 し て 年 間 輸 出 さ れ る 予 定 で あ る 。

ま た 、 リ ビ ア は デ ー タ が 入 手 で き る 最 新 の 年 で あ る 2004 年 、 約 180 万 ト ン の 尿 素 、 メ タ ノ ー ル 、ア ン モ ニ ア を 輸 出 し た 。こ れ ら の 石 油 化 学 製 品 貿 易 量 は 2000 年 か ら 2004 年 の 間 、 ほ ぼ 横 ば い で あ る 。

表 3-2 リ ビ ア の 石 油 化 学 製 品 輸 出

( 単 位 :1,000メ ー ト ル ト ン ) 区 分 2000 2001 2002 2003 2004

メ タ ノ ー ル 674 592 715 659 600

ア ン モ ニ ア 141 132 152 196 138

尿 素 814 740 718 775 758

合 計 2,164 1,863 1,819 2,022 1,819 出 所 :National Oil Corporation (IMF調 べ )

3-4 将 来 の 成 長 見 通 し

リ ビ ア は 、 経 済 の 改 革 と 開 放 と い う 政 府 の 政 策 に 勢 い を 得 て 今 後 5 年 間 か ら 10 年 間 は 実 質 的 な 経 済 成 長 を 達 成 す る 公 算 が 大 き い 。 主 と し て 石 油 ・ ガ ス 部 門 が こ の 成 長 を 支 え る こ と に な る だ ろ う 。 前 述 の 通 り 、 政 府 は 2010 年 ま で に 石 油 生 産 高 を 約 2 倍 に 伸 ば し 、LNG輸 出 を 増 加 さ せ 、石 油 精 製 能 力 を 拡 大 す る 方 針 を 発 表 し て い る 。こ れ ら の 計 画 を 実 行 す る た め 海 外 投 資 を 積 極 的 に 招 き 入 れ る 戦 略 を と っ て い る 。

リ ビ ア 政 府 は 鉱 区 の 探 鉱 権 を 国 際 入 札 で 外 国 企 業 に 競 売 す る こ と を 開 始 し た 。2005 年 に は 2 回 の 入 札 が 行 な わ れ た 。2005 年 1 月 の 第 1 回 石 油 ・ ガ ス 鉱 区 入 札 で は 、 Occidental Petroleum、Chevron、Hess が 主 な 落 札 者 で あ っ た 。こ れ ら 3 社 の 米 国 企 業 は 、15 ヵ 所 あ る 探 鉱 ブ ロ ッ ク の う ち 11 ヵ 所 を 落 札 し た 。 そ の 他 の 探 鉱 権 は イ ン ド 、 カ ナ ダ 、イ ン ド ネ シ ア 、オ ー ス ト ラ リ ア の 企 業 が 獲 得 し た 。同 年 10 月 の 第 2 回 入 札 で は 、 ア ジ ア と 欧 州 の 国 々 よ り 積 極 果 敢 な オ フ ァ ー を 引 き 寄 せ た 。 探 鉱 権 を ENI、 日 本 の 三 菱 ・Japex、Satoil、TOTAL、ONGC、Pertamina、NorskHydro、British Gasが 獲 得 し た 。こ の 入 札 に よ る こ れ ら の 企 業 の 投 資 額 は 合 計 で 4 億 8,200 万 ド ル と な っ た 。そ の 後 、2006 年 12 月 に 第 3 回 の 入 札 が 行 な わ れ 我 が 国 企 業 も 更 に 落 札 に 成 功 し て い る 。こ の よ う に 新 た な 油 田 の 開 発 の た め に 外 資 の 積 極 的 な 導 入 が 始 ま っ て い る 。

リ ビ ア 政 府 は ま た 、LNG生 産 設 備 の 機 能 向 上 と 拡 大 の た め に も 民 間 投 資 を 利 用 す る 計 画 を 立 て て い る 。Shell は 少 な く と も 1 億 ド ル を 投 資 し 、Marsa El Brega LNG 工 場 を グ レ ー ド ア ッ プ し て 年 間320万 ト ン の 元 来 の 生 産 能 力 ま で 立 て 直 す 方 針 を 発 表 し て い る 。

6 シ シ リ ア 島 ま で の 520kmを 結 ぶ イ タ リ ア - リ ビ ア 間 の 海 底 パ イ プ ラ イ ン

(18)

現 工 場 で は 年 間 75 万 ト ン の 生 産 に 留 ま っ て い る 。

Shellは リ ビ ア の ガ ス 探 査 の た め 1 億 8,000 万 ド ル の 事 業 も 開 始 し て い る 。LNG 工 場 機 能 向 上 プ ロ ジ ェ ク ト は 工 場 供 給 用 と し て 使 用 す る 「 利 益 の 上 が る ガ ス 量 」 探 索 に 左 右 さ れ る 。ま た 、石 油 会 社 は「Shell が 新 た な LNG プ ロ ジ ェ ク ト を 開 発 す る 更 な る 可 能 性 が あ る 」 と 指 摘 し て い る 。Marathon Oilと Repsol も リ ビ ア の 輸 出 用 LNG を 開 発 す る 可 能 性 を 模 索 中 で あ る 。

リ ビ ア 国 内 の 精 油 所 の 大 幅 な 機 能 向 上 と 規 模 拡 大 を 図 る 計 画 も あ る 。NOC社 は 石 油 精 製 機 能 を ア ッ プ す る た め に は 今 後 5 年 か ら 8 年 の 間 に 35 億 ド ル の 投 資 が 必 要 と な る と 予 測 し て い る 。NOCは ポ リ プ ロ ピ レ ン 、ブ タ ジ エ ン 、ベ ン ゼ ン 、ポ リ エ チ レ ン を 製 造 す る 石 油 化 学 製 品 工 場 の 設 立 も 狙 っ て い る 。当 該 工 場 開 発 に は 8 億 ド ル の 投 資 が 必 要 と 予 想 さ れ て い る 。 民 間 部 門 が こ の 精 製 機 能 拡 大 プ ロ グ ラ ム に 参 加 す る こ と が 期 待 さ れ て い る 。

リ ビ ア は 石 油 ・ ガ ス 部 門 の 域 を 超 え 、 欧 州 と ア フ リ カ の 間 の 経 済 的 仲 介 者 と し て の 地 位 を 獲 得 し よ う と 試 み て い る 。 し か し な が ら 、 リ ビ ア 南 方 の 奥 地 は 過 疎 地 で あ り 、 現 在 ま で の と こ ろ 、 経 済 活 動 も あ ま り 行 わ れ て い な い 。

石 油 ・ ガ ス 部 門 以 外 の 将 来 の 発 展 の 見 通 し は 不 透 明 で あ る が 、 こ れ ら の 地 域 に は 、 鉄 鉱 石 、 ボ ー キ サ イ ト 、 チ タ ニ ウ ム 等 の 資 源 が 豊 富 と も 言 わ れ て お り 、 将 来 、 こ れ ら の 資 源 ビ ジ ネ ス が 活 発 化 す る 可 能 性 が あ る 。

(19)

4.リビア海運業の発展の可能性

前 章 で 述 べ た 石 油 生 産 等 の 発 展 を 達 成 し た 場 合 に は 、 輸 送 需 要 が 発 生 す る 。 原 油 タ ン カ ー が 増 大 す る 原 油 の 輸 送 に 必 要 と な る 。 プ ロ ダ ク ト タ ン カ ー は 追 加 的 な 精 製 油 製 品 の 輸 送 に 必 要 と な る で あ ろ う 。LNG 運 搬 船 も ガ ス 輸 出 に 必 要 と な る 。 リ ビ ア 沖 合 い の 石 油 ・ ガ ス 探 査 ・ 開 発 の た め に 作 業 支 援 船 や 支 援 設 備 が 求 め ら れ る よ う に な る 。 海 上 生 産 お よ び 貯 蓄 用 の 浮 体 ユ ニ ッ ト も オ フ シ ョ ア の 石 油 掘 削 施 設 と し て 必 要 と な る 可 能 性 も あ る 。 港 湾 作 業 支 援 船 も 増 加 す る 港 で の 活 動 に 対 応 し て 必 要 と な る で あ ろ う し 、 造 船 及 び 修 繕 施 設 も 将 来 的 な 海 運 業 の 運 営 に 必 要 と 思 わ れ る 。 こ こ で は 、 石 油 等 の 増 産 計 画 に 応 じ て 、 一 定 の 仮 定 の 下 に 、 想 定 さ れ る 船 舶 の 需 要 を 試 算 し て み る 。

4-1 原 油 タ ン カ ー

予 測 さ れ る 日 産300万 バ レ ル の 原 油 生 産 量 の 輸 送 に は 、タ ン カ ー の 追 加 が 必 要 と な る 。 必 要 な タ ン カ ー 数 を 以 下 の 仮 定 に 基 づ き 算 定 し て み る 。

〇 80%の 原 油 が 輸 出 さ れ 、20%が 現 地 の 精 油 所 供 給 向 け に 留 保 さ れ る 。

〇 輸 出 原 油 の 50%が ア フ ラ マ ッ ク ス タ ン カ ー で 北 欧 へ 行 き 、 同 タ ン カ ー1 隻 が リ ビ ア と 北 欧 と の 間 を 年 間 20 往 復 す る 。

〇 輸 出 原 油 の 50%が 米 国 メ キ シ コ 湾 に VLCC 規 模 の タ ン カ ー で 運 ば れ 、 同 タ ン カ ー1 隻 が リ ビ ア と メ キ シ コ 湾 と の 間 を 年 間 10 往 復 す る 。

〇 輸 送 需 要 の 50%が リ ビ ア 所 属 の タ ン カ ー で 賄 わ れ 、50%が 世 界 市 場 に お け る チ ャ ー タ ー ・ タ ン カ ー で 行 わ れ る 。

〇 GNMTC が 最 近 購 入 し た ア フ ラ マ ッ ク ス ・ タ ン カ ー3 隻 が リ ビ ア 貿 易 に 100%使 用 さ れ る 。

上 記 仮 定 に よ る と 、 予 測 さ れ る リ ビ ア で の 原 油 生 産 に 際 し て 、 追 加 で お よ そ ア フ ラ マ ッ ク ス タ ン カ ー12 隻 、VLCC タ ン カ ー10 隻 の 購 入 が 必 要 と な る 。 こ の 予 測 結 果 は 、 仮 定 の い ず れ か が 変 更 さ れ れ ば 異 な っ て く る 。

4-2 プ ロ ダ ク ト タ ン カ ー

精 油 生 産 の 大 部 分 は 、 お そ ら く リ ビ ア 国 内 向 け と な ろ う が 、 精 油 所 で 製 造 さ れ た 製 品 が 国 内 需 要 を 超 過 し 、 輸 出 さ れ る こ と は 確 実 で あ る 。 超 過 し た 精 油 生 産 処 理 の た め の タ ン カ ー の 必 要 数 を 以 下 の 仮 定 に 基 づ き 予 測 し た 。

〇 精 油 生 産 は 平 均 日 産 60 万 バ レ ル と な る 。 そ の う ち 、50 万 バ レ ル が 国 内 で 販 売 さ れ る 。10 万 バ レ ル が 国 内 需 要 の 超 過 分 と し て 輸 出 に 回 る 。

〇 超 過 分 は 地 中 海 沿 岸 諸 国 に 販 売 さ れ る 。

(20)

〇 輸 送 需 要 の 50%は リ ビ ア 所 有 船 舶 が 担 い 、残 る 50%は 世 界 市 場 の チ ャ ー タ ー 船 が 当 て ら れ る 。

上 記 仮 定 に よ る と 、超 過 分 の 精 製 品 生 産 高 は 25,000 重 量 ト ン か ら 40,000 重 量 ト ン 規 模 の 製 品 輸 送 タ ン カ ー1 隻 か ら 2 隻 分 の 需 要 を 生 み 出 す 可 能 性 が あ る 。

ま た 、 国 内 の 精 製 油 の 輸 送 に タ ン カ ー が 使 わ れ る 場 合 も 想 定 さ れ る 。 通 常 、 国 内 輸 送 は 自 国 の 海 運 会 社 に 留 保 さ れ る の で ( い わ ゆ る 「 カ ボ タ ー ジ ュ 」 政 策 )、 こ の 場 合 に は 、 そ の 輸 送 量 に 応 じ た タ ン カ ー が リ ビ ア 側 に 新 た に 必 要 と な る 。 現 時 点 に お け る プ ロ ダ ク ト タ ン カ ー は 、GNMTC の 所 有 す る “Mashhouda” の み で あ る と こ ろ 、T.A.Mariner shipping management 社 ( 以 下 「Mariner社 」) が 、2隻 の 中 古 船 の 購 入 を 計 画 し て い る(2-2 の 項 参 照 )。国 内 の 輸 送 量 が こ れ ら の タ ン カ ー の 投 入 に よ っ て も 賄 い 切 れ な い 場 合 に は 、 こ こ に も 更 な る 需 要 が 発 生 す る 。

4-3 LNG 運 搬 船

Brega LNG 工 場 を 元 来 の レ ベ ル 年 間 320 万 ト ン ま で 機 能 向 上 す る こ と に よ り 、LNG 運 搬 船 の 需 要 が 生 ま れ る 。 輸 送 需 要 を 以 下 の 仮 定 に 基 づ き 予 測 し た 。

〇 LNG 生 産 高 が 年 間 320 万 ト ン ま で 増 加 ( 又 は 、 年 間 700 万 立 方 メ ー ト ル ) し 、 そ の 全 て を 輸 出 す る 。

〇 80%は 米 国 メ キ シ コ 湾 の タ ー ミ ナ ル に 送 ら れ 、残 る 20%は 地 中 海 沿 岸 諸 国 の タ ー ミ ナ ル へ 輸 出 さ れ る 。

〇 工 場 生 産 高 の 全 て は リ ビ ア 所 属 船 舶 に て 輸 送 さ れ る 。

上 記 仮 定 に よ る と 、機 能 向 上 を 果 た し た Brega工 場 は 標 準 サ イ ズ(140,000m3)の LNG 運 搬 船 4 隻 分 の 需 要 を 生 み 出 す と 考 え ら れ る 。 仮 定 が 変 更 さ れ れ ば 船 舶 需 要 も 異 な る 。

4-4 LPG 運 搬 船

Berga LNG 工 場 の 機 能 向 上 に よ り 、 ガ ス ・ フ ロ ー か ら 得 ら れ る LPGお よ び ナ フ サ が 増 加 す る 。Shell に よ れ ば 、Brega 工 場 は 日 産 50,000 バ レ ル の ナ フ サ と 日 産 40,000 バ レ ル の LPG を 生 産 す る 能 力 が あ る と し て い る 。 輸 送 需 要 を 以 下 の 仮 定 に 基 づ き 予 測 し た 。

〇 LPG は 沿 岸 タ ン カ ー に よ っ て 国 内 向 け に 運 搬

〇 ナ フ サ は 輸 出 さ れ 、50%は 北 欧 へ 、 残 る 50%は 米 国 メ キ シ コ 湾 へ 輸 出

〇 ナ フ サ 輸 出 の 輸 送 の 50%は リ ビ ア 所 属 の 船 舶 に よ り 、残 る 50%は 世 界 市 場 で チ ャ ー タ ー さ れ た 船 舶 で 輸 送

(21)

上 記 仮 定 に よ る と 、1 隻 か ら 2 隻 の 小 型 タ ン カ ー が リ ビ ア の 港 間 の 沿 岸 輸 送 に 必 要 と さ れ 、 手 ご ろ な サ イ ズ の タ ン カ ー2 隻 ま た は 3 隻 (30,000 か ら 50,000 重 量 ト ン ) が ナ フ サ の 輸 出 に 必 要 と な る 。 仮 定 が 変 更 さ れ れ ば 船 舶 需 要 も 異 な る 。

4-5 オ フ シ ョ ア 支 援 船

リ ビ ア 沖 合 い に お け る 鉱 区 探 査 ・ 開 発 活 動 の 増 加 に と も な い 、 多 様 な 支 援 船 の 需 要 が 生 ま れ て く る 。 ア ン カ ー ハ ン ド リ ン グ タ グ ( 揚 錨 船 ) や オ フ シ ョ ア プ ラ ッ ト フ ォ ー ム 用 支 援 ・ 供 給 船 、 乗 組 員 輸 送 船 、 作 業 船 な ど の 需 要 が 挙 げ ら れ る 。

現 在 、2 つ の オ フ シ ョ ア 施 設 で 生 産 活 動 が 行 な わ れ て い る が(2-3 参 照 )、2005年 に 探 鉱 権 が 落 札 さ れ た 25 鉱 区 の う ち 4 鉱 区 は オ フ シ ョ ア 鉱 区 で あ り 、 探 鉱 の た め に は こ の 主 の 支 援 船 が 必 要 に な る 。 ま た 、 将 来 的 に 油 田 が 発 見 さ れ 生 産 活 動 が 開 始 さ れ る 場 合 に は 引 き 続 き 支 援 船 が 必 要 と な る 。操 業 中 の 2 施 設 に お い て は 、そ れ ぞ れ 4 隻 の ア ン カ ー ハ ン ド リ ン グ ・ サ ポ ー ト 船 が 運 用 さ れ て お り 、 そ の う ち 6 隻 は イ タ リ ア 系 企 業 、 残 り の 2 隻 は Mariner 社 が 運 航 し て い る (2-2 参 照 )。

Mariner社 は 、近 々 開 始 さ れ る 探 鉱 作 業 用 に 、今 後 3 年 間 に 8 隻 以 上 の ア ン カ ー ハ ン ド リ ン グ タ グ が 必 要 に な る と み て お り 、 こ の 種 船 舶 の 建 造 に 意 欲 的 で あ る 。

4-6 海 上 生 産 ・ 貯 蔵 設 備(FPSO 等)

リ ビ ア 沖 合 い の 海 上 貯 蓄 に は 少 な く と も タ ン カ ー1 隻 が 必 要 と な る 。ENI は 現 在 オ フ シ ョ ア で 運 航 し て い るVLCC規 模 の 貯 蓄 ユ ニ ッ ト を 新 し い 貯 蔵 タ ン カ ー と 交 換 す る 予 定 で あ る 。ま た 、ENI は 同 区 に お け る 将 来 的 な 計 画 と し て FPSO 船 を 配 置 す る こ と に つ い て 評 価 検 討 を 行 な っ て い る と こ ろ で あ る 。

オ フ シ ョ ア で の 探 査 が 増 加 す る に つ れ 、 海 上 生 産 及 び 貯 蓄 用 船 舶 に 関 す る 追 加 需 要 も 浮 上 し て く る 可 能 性 が あ る 。 し か し な が ら 、 将 来 的 な 需 要 に つ い て は 近 々 行 な わ れ る 探 査 活 動 の 成 功 と 今 後 発 見 さ れ る 地 点 ・ 水 深 に 左 右 さ れ る 。

4-7 港 湾 支 援 船

リ ビ ア で 活 動 し て い る タ グ ボ ー ト は 現 在 40 隻 あ る 。 既 存 の タ グ ボ ー ト の う ち 、12 隻 は 1970 年 代 も し く は そ れ 以 前 か ら 使 わ れ て お り 、14 隻 は 1980 年 代 か ら 、残 る 14 隻 は 1990年 以 降 に 建 造 さ れ た も の で あ る 。こ れ ら 老 朽 船 の 多 く は 今 後 5年 か ら 10 年 の 間 に 新 し い タ グ ボ ー ト と 交 換 さ れ る 必 要 が あ る 。 ま た 、 貿 易 量 の 増 加 に よ っ て 港 湾 内 交 通 が 増 加 す る と 、 タ グ ボ ー ト の 需 要 が 更 に 高 ま る こ と が 予 想 さ れ る 。 入 港 船 舶 が 大 型 化 す れ ば 、 現 在 の も の よ り 、 馬 力 の 大 き な も の が 必 要 と な る 。

(22)

4-8 造 船 及 び 修 繕 設 備

既 述 の よ う に 、 リ ビ ア に は 大 き な 造 船 又 は 船 舶 修 繕 施 設 は 存 在 し な い 。 大 型 船 関 連 の 修 繕 工 事 の 全 て は リ ビ ア 国 外 の 施 設 で 行 な わ れ て い る 。 今 後 と も 、 大 型 船 の 建 造 が 可 能 な 造 船 所 を 所 有 す る 必 要 性 は 考 え 難 い 。 し か し な が ら 、 リ ビ ア 国 内 で 運 航 す る 内 航 船 の 修 繕 施 設 、小 型 船 の 建 造 需 要 が あ る こ と は 明 確 で あ る 。オ フ シ ョ ア 支 援 船 、タ グ ボ ー ト 、 漁 船 等 が そ の 対 象 で あ る 。 将 来 的 に は 、 ま ず 、 こ の 種 の 船 舶 に 対 応 可 能 な 程 度 の 修 繕 設 備 が 必 要 と な る で あ ろ う 。

(23)

5. その他留意点

リ ビ ア 関 係 の ビ ジ ネ ス を 実 現 す る 上 で 、 そ の 他 留 意 す べ き 点 を 整 理 し て お く 。

5-1 海 外 投 資 促 進 法

リ ビ ア 政 府 は 、 経 済 を 開 放 し 外 国 企 業 に よ る 自 国 企 業 へ の 投 資 を 促 進 す る 方 針 を 公 表 し て き た 。そ の 礎 石 と な る の が 海 外 投 資 奨 励 法(1997年 第 5法 )( 別 添 資 料 3)で あ る 。 当 該 法 律 の 概 要 は 以 下 の と お り で あ る 。

〇 経 済 の 多 様 化 、技 術 者 に 対 す る ト レ ー ニ ン グ の 奨 励 、地 域 開 発 の 実 現 等 を 目 的 と す る 。

( 第 1 条 )

〇 投 資 案 件 に お け る 海 外 か ら の 投 資 に 適 用 す る ( 第 2 条 )

〇 兌 換 可 能 な 外 国 通 貨 、 機 器 、 材 料 、 輸 送 手 段 、 パ テ ン ト 等 投 資 案 件 に 供 給 さ れ る あ ら ゆ る 形 態 の 投 資 を 対 象 と す る ( 第 4 条 )

〇Libyan Foreign Investment Board(LFIB:リ ビ ア 外 国 投 資 審 議 会)を 設 立 し( 第5条 )、

当 審 議 会 は 投 資 を 促 進 す る た め に 、 投 資 案 件 を 審 議 し 、 必 要 な 勧 告 等 を 行 な う ( 第 6 条 )

〇 投 資 は 輸 出 の 促 進 、 雇 用 の 創 出 等 の 要 件 を 満 た す こ と が 必 要 で ( 第 7 条 )、 製 造 業 、 医 療 、 観 光 、 サ ー ビ ス 及 び 農 業 の 分 野 で 認 め ら れ る ( 第 8条 )。

〇LFIB に よ っ て 認 め ら れ た 投 資 に つ い て は 、 輸 入 関 税 免 除 、 一 定 期 間 の 所 得 税 免 除 、 再 投 資 す る 場 合 の 利 益 へ の 課 税 免 除 等 の 優 遇 措 置 の 適 用 を 受 け る ( 第 10 条 )。

〇 そ の 他 、プ ロ ジ ェ ク ト 終 了 後 の 再 輸 出 等 の 手 続( 第 12 条 )、商 業 登 録 等 の 免 除( 第 13 条 )、 土 地 使 用 の 特 例 ( 第 15 条 )、 兌 換 可 能 な 口 座 ( 第 16 条 ) 等 を 定 め る 。

5-2 民 営 化

民 営 化 は 政 府 の 重 要 な 目 標 で あ る 。 国 有 企 業 の 所 有 権 を 全 て ま た は 一 部 譲 渡 す る こ と に よ っ て 民 営 化 を 成 し 遂 げ よ う と し て い る 。民 営 化 検 討 委 員 会 が 設 立 さ れ 、2003年 以 来 、 国 有 企 業 40 社 余 り の 民 営 化 が 行 な わ れ て き た 。

こ れ ま で の と こ ろ 海 事 分 野 で は 民 営 化 は 進 ん で い な い が 、 リ ビ ア 政 府 は 採 算 性 に 注 目 し て 産 業 育 成 を 図 る ( つ ま り 儲 か る 分 野 を 重 点 的 に 育 成 す る ) と の 方 針 で あ り 、 海 運 業 等 の 海 事 産 業 を 特 別 な 保 護 対 象 と し て い る わ け で は な い と 考 え ら れ る 。

General People’s Committee( 全 国 人 民 委 員 会 )7は 、2005年 に 民 間 部 門 を 関 与 さ せ て SPC(2-6 参 照 ) を 解 体 、 再 建 し よ う と す る 計 画 を 一 旦 は 拒 絶 し て い る が 、 海 外 の タ ー ミ ナ ル オ ペ レ ー タ ー を 誘 致 し て 港 湾 運 営 を 引 き 継 が せ る こ と に 継 続 的 に 関 心 は 持 ち 続 け て い る と 見 ら れ て い る 。

ま た 、現 時 点 ま で GNMTCは 表 向 き 民 営 化 候 補 と は な っ て い な い 。実 際 、直 近 の ア フ

7 内 閣 に 当 た る リ ビ ア 政 府 組 織

(24)

ラ マ ッ ク ス タ ン カ ー3 隻 の 購 入 は 、 同 社 が 海 外 の 民 間 銀 行 か ら の フ ァ イ ナ ン ス の 提 供 を 受 け て 成 し 得 て い る も の の 、 リ ビ ア に お け る 主 た る 外 航 海 運 会 社 と し て の ス テ ー タ ス を 維 持 し て い く と い う こ と を 示 唆 し て い る も の と 考 え ら れ る 。 同 社 が 新 規 に 購 入 し た 船 舶 に よ っ て 少 な く と も 業 績 を 上 げ て い く こ と が で き れ ば 、 政 府 も 採 算 性 が 高 い 会 社 と し て 所 有 し 続 け る の で は な い か と 思 わ れ る 。

政 府 は 、 民 間 企 業(Mariner 社 等)8 と の 競 争 に 晒 す こ と に よ っ て 同 社 の 業 績 を 改 善 さ せ よ う と し て い る と 考 え ら れ 、こ の 点 か ら す る と 今 後 政 府 が GNMTC に 対 し 民 間 企 業 以 上 の 優 遇 措 置 を 講 じ る こ と は 考 え 難 い 。

経 済 開 放 を 進 め る と の イ ニ シ ア テ ィ ヴ の 一 方 で 、 海 外 か ら の 投 資 を 誘 致 し よ う と す る 政 府 の 関 心 に 関 し て は そ れ と 相 反 す る シ グ ナ ル も 引 き 続 き 存 在 す る 。 指 導 者 カ ダ フ ィ 大 佐 は 最 近 の ス ピ ー チ で リ ビ ア 経 済 の 中 に 存 在 す る 外 国 人 の 役 割 に 関 す る 見 解 を 表 明 し た 。 リ ビ ア の 通 信 社 の 情 報 に よ る と 、「 リ ビ ア 経 済 に お け る 外 国 人 の 役 割 を 制 限 し 、リ ビ ア の 富 が 可 能 な 限 り 多 く 国 内 に と ど ま る こ と を 確 実 に し た い 」 と 語 っ た と の こ と で あ る 。

5-3 主 要 な 組 織 ・ 事 業 体

(1) Libyan Maritime Transport&Ports Authority

Genaral People’s Committee for Transport and Telecommunications( リ ビ ア 運 輸 通 信 大 臣 ) の 下 で 海 運 、 造 船 、 港 湾 等 海 事 分 野 を 担 当 す る 行 政 組 織 。GNMTC、SPC 等 の 海 事 関 係 の 国 営 企 業 を 傘 下 に 置 く 。

(2) National Oil Corporation(NOC)

1970年 制 定 の 第 24 法 に よ り 設 立 さ れ た National Oil Corporation(NOC) は リ ビ ア の 石 油 産 業 に お い て 中 心 的 存 在 で あ る 。NOC は 石 油 産 業 を 運 営 、リ ビ ア 国 内 の 石 油 生 産 の 半 分 以 上 を 管 理 、様 々 な 子 会 社 を 通 じ て 5 つ の 精 油 所 を 操 業 、究 極 的 に リ ビ ア 貿 易 を 扱 う タ ン カ ー 需 要 の 決 定 に 際 し て 主 要 な 役 割 を 担 っ て い る 。NOC に よ る 各 種 調 達 は 過 去 20 年 間 に わ た り 海 外 に 置 か れ た 組 織 を 通 じ て 行 な わ れ て き た 。

〇 在 ロ ン ド ン の Umm Al-Jawaby は 1983年 に 設 立 さ れ 、 そ れ ま で リ ビ ア で 行 な わ れ て き た 外 国 の 石 油 会 社 の 購 買 機 能 を 引 き 継 い だ 。 同 社 の 購 買 活 動 は 年 間 10 億 ド ル に 近 い 規 模 で 行 な わ れ て い る 。

〇 在 デ ュ ッ セ ル ド ル フ の Mediterranean Oil Serviceは 1988年 に 創 立 さ れ 、NOC 荷 代 わ っ て 船 舶 用 機 器 の 購 入 も 含 め た 調 達 サ ー ビ ス を 提 供

〇 在 ロ ッ テ ル ダ ム の Oilinvestは 、経 済 制 裁 の 期 間 中 の 精 油 能 力 の 向 上 の た め 1988 年 に 設 立 さ れ た 。Oilinvestの 子 会 社 Tamoilは 欧 州 で い く つ か の 精 油 所 と 小 売 店 を 経 営 し て い る 。 ま た 、 相 当 量 の タ ン カ ー 運 送 を 管 理 し て い る 。

8 海 運 関 係 者 の 中 に は 、Mariner社 が 将 来 GNMTCを 吸 収 す る と の 見 方 も あ り 、GNMTCの 業 績 が 上 が っ た 後 に こ の よ う な 形 で 民 営 化 さ れ る 可 能 性 は あ る 。

(25)

制 裁 解 除 に と も な い 、NOC の 運 営 体 制 が 再 編 成 さ れ つ つ あ る 。 上 記 3 つ の 事 業 体 が そ の 地 位 を 保 持 す る か 否 か 、 ト リ ポ リ に 集 中 し た 調 達 活 動 に 取 っ て 代 わ ら れ る の か は 不 明 で あ る が 、 い ず れ に し ろ 、 タ ン カ ー の チ ャ ー タ ー も 含 め た 石 油 産 業 の 中 心 で あ り 続 け る こ と は 明 ら か で あ る 。

5-4 金 融 機 関

リ ビ ア 中 央 銀 行(Central Bank of Libya)が 金 融 政 策 を 担 当 し 、 か つ 、 全 て の 政 府 系 金 融 機 関 を コ ン ト ロ ー ル し て い る 。 政 府 所 有 の 商 業 銀 行 は 6 行 、 国 営 銀 行 は 48 行 あ る 。 政 府 所 有 の 商 業 銀 行 の う ち 最 大 な も の は Libyan Arab Foreign Bank で あ り 、30 ヵ 国 以 上 の 国 に 子 会 社 や 関 連 会 社 を 有 し て い る 。 他 に 、Jumhuriyya Bank、National Commercial Bank、Sahara Bank、Umma Bank、Wahda Bankが あ る 。

2005年 の 法 律 第 3 号 に よ り 、海 外 銀 行 の 参 入 の 仕 組 み が で き た が 、こ れ ま で に 銀 行 設 立 の ラ イ セ ン ス を 取 得 し た と こ ろ は な い 。 わ ず か な 銀 行 が 支 店 を 設 置 し た に 過 ぎ な い 。 そ の う ち の 一 番 の り が 、既 述 の よ う にCredit Lyonnais Indosuezの 子 会 社 で あ るCalyon Bank で あ り 、2006 年 に は GNMTCの ア フ ラ マ ッ ク ス タ ン カ ー3 隻 購 入 の た め の フ ァ イ ナ ン ス を 担 当 し た 。 こ の 他 に リ ビ ア で 営 業 し て い る 民 間 の 銀 行 と し て 、Arab Banking Corporation、Amen Bank、Islamic Banking Corporation、Apicorp 等 が 挙 げ ら れ る 。 こ れ ら の 銀 行 は リ ビ ア に お け る プ ロ ジ ェ ク ト に フ ァ イ ナ ン ス を 提 供 し て い る 。

リ ビ ア の 銀 行 サ ー ビ ス は 、 こ れ ま で 貿 易 融 資 の み の 非 常 に 限 ら れ た サ ー ビ ス し か 提 供 し て こ な か っ た が 、 近 年 サ ー ビ ス を 多 角 化 し つ つ あ る 。 民 営 化 主 導 の 一 環 と し て 、 商 業 活 動 の 発 展 を 奨 励 す る 目 的 で 70 億 ド ル 基 金 を 設 立 し 、 金 融 部 門 に 融 資 を 提 供 す る と い う 提 案 が な さ れ て い た が 、 そ の 後 の 状 況 は 不 明 で あ る 。

船 舶 購 入 向 け の 資 金 調 達 を 行 な う 能 力 は 、 リ ビ ア で 登 録 さ れ た 船 舶 に 抵 当 権 を 設 定 す る 海 外 の 貸 し 手 に と っ て 受 け 入 れ 可 能 な 法 的 ・ 制 度 的 枠 組 み の 欠 落 に よ っ て 影 響 を 受 け て い る 。 リ ビ ア で 登 録 さ れ た 船 舶 は 、 こ の よ う な 制 度 的 な 欠 陥 の た め 、 融 資 の 担 保 条 件 を 満 た さ な い と 思 わ れ る 。 こ の た め 、 民 間 海 運 会 社 は 、 リ ベ リ ア 、 マ ル タ 等 の オ ー プ ン レ ジ ス ト リ ー 制 度 の 国 に 船 籍 を 登 録 す る こ と が 必 要 に な る も の と 考 え ら れ る 。

事 実 、民 間 銀 行 の 融 資 を 受 け たGNMTCの 3隻 の タ ン カ ー も マ ル タ に 登 録 さ れ 、ま た 、 Mariner 社 の 船 舶 は 全 て サ イ プ ラ ス に 登 録 さ れ て い る 。 こ の 様 な 便 宜 置 籍 に よ り 、 船 舶 ビ ジ ネ ス に お い て は リ ビ ア の 制 度 等 に 起 因 す る カ ン ト リ ー リ ス ク は 回 避 で き る 可 能 性 が あ る 。

5-5 現 地 パ ー ト ナ ー

リ ビ ア に お け る ビ ジ ネ ス に は 、 人 間 関 係 が 非 常 に 重 要 と 考 え ら れ る 。 ア ポ イ ン ト 取 得 な ど も 知 人 の 紹 介 が な い と う ま く 行 か な い ケ ー ス も 多 い 。 ま た 、 業 界 が 非 常 に 小 さ い た め 、 関 係 者 は ほ と ん ど 顔 馴 染 み と い っ た 状 況 で あ る 。

ビ ジ ネ ス を ス ム ー ズ に 進 め る 上 で 現 地 の パ ー ト ナ ー は 必 要 不 可 欠 な 存 在 と 思 わ れ る 。

Updating...

参照

関連した話題 :