論
文
阪神 淡 路 大 震 災 の復 旧
・
復 興 と奈 良大 学 防 災 調査
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碓井 照子*
Ter ukoUs ui
1奈 良 大 学 防 災 調 査 の 概 要
1. 1調 査 回数と調 査対 象
奈 良大 学 防 災調 査 団 は震 災後3週 問 目の1995年2月9日 か ら被 災 地 に 入り道 路 を塞ぐ瓦 礫 の
分 布 状 況 、 つ ま り交 通 不 能 箇 所 の現 状と倒 壊した 家屋 の 撤 去状 況 を調 査 した の が 始 ま りで あ っ
た。 こ の調 査 は、 防 災GI S活 動と して、 政 府 の推 進 す るGI S政 策 の 一一つ の契 機 に な った もの で も
あ る。
調 査 活動 は、 図1で 示した とお り震 災直 後 か ら10年 以 上 に亘 り継 続 して実 施 され ており、2006
年4月 で35回 実 施した こ と に な る。2006年 以 降 は、 年1回 の調 査 に な る が 、 こ れ は ほ とん どの
地 域 で 更 地 の減 少 率 が 一・定状 態 に な り、1年 毎 で も大 きな 変化 が見られ な くなっ た か らで あ る。
この 調 査 は、 地 震 か ら時 間が 経 過 す る ほ ど そ の調 査 問 隔 が長くな っ て お り、瓦 礫 の撤 去と新 築
が 急 速 に見られ た1995年2月 か ら7月 まで の5回 の 調査 は1ヶ 月毎 に実 施 して い るが 、 その 後 、
1999年 まで の6回 か ら22回 の 調 査 にお い て は、3ヶ 月毎 に調 査し、23回 の調 査 か らは 、6ヶ 月
毎 に調 査 を実 施 して い る。2006年 以 降 は、1年 ご と に調 査 す る計 画 で あ る。
図1に よ る と、 新 築 率 が 、 更 地 率 を上 回 った 調 査 年 ・月 に は、 地 域 別 な差 異 が 見られ る。 最
も早 い の は、 神 戸 市 東灘 区 と西 宮市 で1996年10月( 第10回 調 査) で あ る。 芦 屋 市 が こ れ に続 き、
1997年1月( 第11回 調 査) で あり、 西 宮 市 ・芦 屋 市 ・東 灘 区 は、 被 災 地 域 にお い て は、 最も復
興 が早 い地域 で あ る。1997年10月( 灘 区) 、1998年1月( 須 磨 区) は 、 上 記 の3地 域 よ りも1年
以 上 遅 れ て い る 。 そ の 後 、1999年7月 に 中 央 区 、 兵 庫 区 で 更 地 率 と新 築 率 の 逆 転 が 見られ 、 最
も復 興 が 遅 れ た の が 長 田 区 で2000年10月( 第24回 調 査) で あ る。 新 築 率 と更 地 率 の 逆 転 時 期 か
ら第1地 区( 西 宮 市 ・芦屋 市 ・東灘 区) 、 第2地 区( 灘 区 ・須 磨 区) 、 第3地 区( 中 央 区・兵 庫
区) 、 第4地 区( 長 田 区) に 分 類 さ れ、 そ れ ぞ れ 、 第1地 区 が 震 災 後1年 目 に は逆 転して い る
の に対し、 第2地 区 は 、2年 目、 第3地 区 は 、3年 目、 第4地 区 は、5年 目 とい うず れ が 見 ら
平成18年9月7日 受 理*文 学 部 地 理 学 科 教 授
調査回 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35
年 度. 月
糠
鋤 一
1995. 10 1996. 01 1996. 04 1996. 07 1996. 10 1997. 01
灘i
1999. 01 1999. 04 1999. 07 1999. 10 2000. 04 2000. 10 2001. 04 2001. 10
i l i i l 一
<トー一 一 一 一西 宮 市 、 東 灘 区( 10回) <トー 一一芦 屋 市( 11回)
3ヶ 月 毎 ← 灘 区( 14回)
<ト ー 一 一 須 磨 区( 15回)
ぐ一 一 一一 中 央区 ・兵 庫区( 21回)
← 長 田区( 24回)
図1防 災調 査 の 実 施年 ・月 と新 築 率 〉更 地 率 に な っ た調 査 年・月
地 理 学 科1, 2, 3年 生に 参 加を 呼び かけ て いる 。
れ る。
この 震 災 地 域 にお け る復 興 の 東 西 地 域 差
は 、1年 目か ら5年 目 まで 見 られ た が 、
長 田 区 で の 更 地 率 と新 築 率 の 逆 転 現 象 が
見られ て からは、 復 興 の 速 度 に見られ た
東 西 地 域 差 は む しろ解 消し、どの地 域 に
も一 定比 率( 20%) の 更 地 が 残 存 す る と
い う傾 向が 見られ る よ うに な っ た の で あ
る。
調 査 地域 は、 図2に 示 した 範 囲で あ り、
地 震 被 害 が激しか っ た神 戸 市須 磨 区 、 長
田 区 、兵 庫 区 、 中央 区 、灘 区 、 東灘 区 、
芦屋 市 、西 宮 市( 山 間 部 は 除く) で 、 そ
の 地域 を87区画 か らな る調 査 地域 に分 割
し、 各 調査 員 が1棟 単 位 で 現 地 調査 す る
悉 皆 調 査 で あ る 。 調 査 対 象 は、 阪 神 淡 路
大 震 災 で建 物 が 倒壊し瓦 礫 が 撤 去 され た
場 所 に建 設 され る仮 設 や 新 築 建 物 の 状 況
や 更 地 の 利 用 形 態 と して の 駐 車 場 、 更 地
か ら道 路 な どへ の 転 用 、 空 き地 と して の
更 地 な ど瓦 礫 が 撤 去 され た場 所 の 震 災 後
の 変 化を1棟 単 位 毎 に 調 査したもの で あ
る。 図3は 、 防 災 調 査 勧 誘 の チ ラ シで あ
る。 碓 井 ゼミの 学 生 が 中心 に な り、 主 に
本 調 査 の瓦 礫 撤 去 と は主 に家 屋 の 解 体 撤 去 を意 味 す るが 、 地 震 に よ り家 屋 が 全 壊し瓦 礫 を撤
去した場 合と行 政 的 に は半 壊と判 定 さ れ たが 、 解 体 ・撤 去した場 合 の2種 類 の ケ ー スが あ る。
しか し、 行 政 的 に は全 壊と判 定 さ れ て も家 屋 を解 体 す る こ とな く補 修 さ れ た場 合 は本 調 査 に は
入 っ て い な い。 行 政 の損 壊 判 定 は、 市 町村 ご とに そ の判 定 基 準 が 異 な る ゆ え に、 本 調 査 の瓦 礫
撤 去 地 点 は、 瓦礫を撤 去しな けれ ば な らな い ほ ど深 刻 な損壊 を うけ た家 屋 が 対象とな っ ており、
被 害 実 態 を客 観 的 に示して い る とい え る。
現 地 調 査 で は、 道 路 や 建 物 枠 を 示 したGI Sデ ー タ に調 査 地 点( 瓦 礫 撤 去 箇 所) を 記 入した も
の をGI Sで 出力し利 用 した 。 ベ ー ス マ ップ と して 、 国 土 地 理 院発 行 の 数 値 地 図2500( 空 間 デ ー
タ基 盤) の 道 路 中心 線 と道 路縁( 街 区線) 、神 戸 市 、 芦 屋 市 、 西 宮 市 か ら提 供され た1/ 2500DM
の震 災前 の建 物 枠 をGI Sソ フトで重 ね合 わせ て 作 成 した 。GI Sソ フトは、 調 査 の 初 期 には 日立 中
央研 究 所 と京 都 大 学 防 災研 究 所 の 共 同 開 発 さ れ た災 害 管 理 空 間 情 報 シ ス テ ム で あ るGI Sソ フ ト
碓井 阪神淡路大震災の復旧・復興 と奈良大学 防災調査
A
1細 ♂瓢 湖 蹴
鱗.
』 獄
凡例
C=コ ≡随 区域線
調査区 域( 87区 画)
図2調 査 地 域( 87区 画)
のDi MSI S( Di s as t er Management Spat i al
I nf or mat i onSys t em) を 使 用した 。DI MSI Sは パ ソ コ
ンベ ー ス だ が 、 当 時 の 奈 良 大 学 情 報 処 理 セン タ ーは
す べてUNI Xの ワ ーク ステ ー ショ ン であ っ た た め 、
米 国ESRI 社 ・パスコ社からARCI NFOラ イ セ ンス10
本を 震 災 対 応 時 のボ ラ ン ティ ア 支 援として 利 用 許 可
を 受け 、15ラ イ セン ス でGI Sデ ータ ベ ース を 作成 し
た 。2001年 度 ま で はARCI NFOとAr c Vi ew、2002年
度 から はAr c GI Sを 使 用 して 復 興デ ー タ ベ ー ス を 作 成
して いる 。
1. 2調 査 資 料 と調 査 項 目
調 査 時 に は、 学 生1人 に調 査 封 筒 が 渡 され るが 、
そ の調 査 封 筒 の 内容 は、 調 査 地 図: Ar c GI Sで 出力し
た前 回 調 査 時 の地 図 、 調 査 用 紙: 調 査 地 図 に記 入 さ
れ た 更 地 が 変更した場 所 に関 す る 調査 項目の詳 細 を
記 入 した もの) 、 航 空 写真:
住 宅 地 図:
繍 騰
堰
1995年2月 か ら始ま った 、奈 良大学 防災調 査団 に よる現 地調 査 も今回 の秋 の調査 で、20回 目を向 える こと とな りま した 。
現在 で も我 々が 、Gl Sソ フ トウ ェア を利用して作成 す る大規 模GI Sデ ー タベー スは 、兵庫 県や 神戸 市に復 興 デー タベー ス と して提供 され 、地域 復興 を支援してい るので す。
コン ピュー ター を扱 った ことの ない学 生諸 君 も、 この活 動に 対 して何 も心 配す る必要 は あ りま せん 。碓井 ゼ ミス タッ フが、 諸君ら一 人一 人の担 当者 となり、パ ソ コンの基 本操 作、wi ndows のデ ー タ入力 の仕方 な どを付 き添 って 、説明 をい た します。
将 来、技 術 系で就 職 を希望 す る人や 、よ り社会 に貢 献 した地 理学 がやりた い人 は、説 明会 を行 いま すの で必ず 足 を運ん で下
さい 。
日 時11月5・6・7日 の 放課 後( 16時30分 ∼)
場所A130教 室
図3防 災調 査 ポ ス ター
調 査 地 図 と同 地点 の航 空 写 真( 調 査 地域 に よっ て ない 場 合 もあ る) 、
調 査 地 域 に相 当 す るゼンリ ンの 住 宅 地 図( 調 査 地 域 に よっ て な い場 合もあ る) で あ
る。 調 査 地 図 に は、 瓦 礫 撤 去 場 所 の 状 態 が 以 下 の よ うな マ ー ク( シ ンボ ル) で 示され て い る。
■( 大) は 、 個 人 仮 設( 個 人 で 建 て た 仮 設 プ レハ ブ 、 テ ン ト、 コ ンテ ナ 、 震 災 直 後 は見 られ た
が 、 現 在 で は 減 少) 、 ■( 小) は 更 地 、◆ は 駐 車 場 、 ▲ は 行 政 仮 設( 行 政 が 建 て た仮 設 住 宅 、
公 共 施 設 の み) ● は瓦礫 撤 去 箇 所 で は な く公 共 用 地( 学 校 、 病 院 、 役 場 、 公 民 館 、 公 営 グ ラ ウ
ン ドな ど道 路 も含 む) に 震 災 直 後 、 仮 設 住 宅 や テ ン トな どが 建 て られ た場 所 で 現 在 は、 これ ら
はす べ て 撤 去 され て い るが 、 震 災 当 時 の 状 況 が 記 録 と して 残 され て い る。 ★ は新 築 で あ る。
調 査 者 は、 表1に 示 した 調 査 資 料 を参 考 に し なが ら、 各 マ ー クで 表 示 され てい る ポ イ ン トが
どの よ う な状 態 か を調 査 し、 摘 要 番 号 をつ けて 調 査 用 紙 へ 記 入 す る。 た だ し、 更 地 の 状 態 で 変
化 が な い場 合 は調 査 用 紙 に は未 記 入 で 摘 要 番 号 を振 る必 要 は ない 。 そ れ 以 外 の 場 合 は調 査 用 紙
のマ ー クか ら線 をの ば し、 摘 要 番 号 を① か ら順 番 に振 る。 そして 調 査 用 紙 へ そ の 摘 要 番 号 を書
き、 表1に 示 した調 査 項 目 につ い て 詳細 な情 報 を調 査 用 紙 に記 入 す る。 摘 要 番 号( TEKI YOU)
につ い て は、 調 査 時 点 で は、 便 宜 的 に① か ら番 号 を振 るが 、 入 力 時 点 で は、 前 回の 適 用 番 号 の
末 尾 番 号 か ら適 用 番 号 を振 る の で 注 意 が 必 要 で あ る。 つ ま り、 表1のTEKI YOUは 、 更 地 か ら
表1調 査 項 目
I D ブ イ ー ル ド名 内容 入力方法 選択項 目
2 TEKI YOU 摘要番号 直接入力
3 SYURUI 種類 6種か ら選 択
20: 個 人 仮 設32: 更 地44: 駐 車 場 53: 行 政 仮 設65: 公 共 用 地86: 新 築
5 SETAI SUU 世帯数 直接 入力
11 HYOUSATSU 表札 直接入力
12 GYOUSHU 建物業種分類 13種 類 か ら選 択
住 宅・工 場・商 店・公 共 施 設・駐 車 場・住 宅 商 店・住 宅 工 場・工 場 商 店・住 宅 工 場 商 店・公 園・道 路・不 明・そ の 他
13 KOUZOU 建物構 造分類 7種類 か ら選 択
木造 ・鉄筋鉄骨 ・プ レ ハ ブ ・テン ト ・ コン テ ナ ・不 明 ・そ の 他
14 KAI SUU 建物階数 直接入力
15 KOUJ I UMU 工 事 有 無 コード4種 類 か ら選 択
0: 工 事 な し1: 基 礎 工 事 中2: 建 築 中 3: 解 体 中
16 BI KOU 備考 直接入力
17 SHI KI CHI F 敷 地 変 更 コード 4種か ら選 択 0: 変 更 なし1: 統 合2: 道 路3: 不 明
18 SHI KI CHI N 敷地変更内容 直接入力
SYURUI 業種 構 造 階数 備考
20 個人仮設
住 宅・住 宅 商 店・住 宅 工 場・住 宅 工 場 商 店
プレ ハ ブ ・テント・コ ン テ ナ
1以上
32 更地 空白 空白 0の み
44 駐車場 駐車場 空白 0のみ
屋 根 な し
簡 易 エ レベ ー タ付 の 場 合
駐車場 鉄 筋 鉄 骨・そ の 他・不 明 1以上 屋 根 つ き、 車 庫 な ど
53 行政仮設 住 宅・公 共 施 設
プレ ハ ブ ・テント・コ ン テ ナ
1以上
65 公共用地 公共施設 木 造・鉄 筋 鉄 骨 1以上
公 園・道 路 空白 0以 上
86 新築
住 宅・住 宅 商 店・住 宅 工場 ・住 宅 工場 商 店
木 造・鉄 筋 鉄骨 1以上
碓井: 阪 神淡路大震 災の復 旧 ・復興 と奈 良大学 防災調 査
新 築 な ど に変 化した 地 点 につ い て番 号 を 振 る も の で、 例 え ば 、 前 回 の 摘 要 番 号 末 尾 が120の場
合 、調 査 時 に記 入した調 査 用 紙 の① 番 は、 入 力 時点 で121番 に な る こ と を示して い る。しかし、
複 数 の調 査 ポ イ ン トが 一 つ の大きな ビ ル な どに な っ て い た場 合 は 、 そ の ビル に 含 まれ る調 査 ポ
イ ン トを一 つ の大きな 円 で 囲み 、 そ こから引き出 した線 に摘 要 番 号 を1つ 降り、調 査 用 紙 へ は
1つ の デ ー タ と して記 入 す る。 図4参 照 。 そ して敷 地 変 更 コードを1と して 、 表1の 敷 地 変 更
内容 の欄 に記 入した。 つ ま り、 す で に更 地 が 新 築 に変 化し摘 要 番 号 が振られ て い る ケ ー ス で こ
れ らの新 築 が 統 合され て マ ンシ ョ ンな どに変 化して い る場 合 は 、 元 よ り振られ て い る摘 要番 号
は無 視し、 新し く振り直 す 必 要 が あ る。 そ して、 統 合され た場 合 は ど こ と ど こが統 合され た の
か わか る よ う に表1のSHI KI CHI Nに 、 統 合 され た も とのFI D番 号 を入 力し、 統 合 前 の状 態 が復
元 可 能 な よ うに して い る。 こ の よ う な場 合 は、 土 地 区画 整 理 事 業 な どで 、 マ ン シ ョ ン建 設 以前
に短 期 間 の み新 築( プ レハ ブ な どの簡 単 な家 屋 が 多 い) さ れ た ケ ー ス が多 い。こ こで は 更地 や
土 地 の統 合 等 が 変 化して い っ た順 序 を知 る た め に新 旧 の摘 要 番 号 で判 断 が可 能 にす る た め 、 旧
の摘 要 番 号 を残して い る の で あ る。FI D番 号とは 、ARCGI Sの オ ートナ ンバ ー 機 能 に よ り 自動
的 に ポ イ ン トに振られ たI D番 号 で 調 査 地 域 ご との ポ イ ン トの 個 別 番 号 とは 別 で あり、注 意 す る
必 要 が あ る。
特 に ■( 大) は( 個 人 仮 設) 、 ▲( 行 政 仮 設) は 、今 で は ほ とん ど存 在して い な いが 、 前 回
まで の調 査 に よ るエ ラ ー の蓄 積と考 え られ る場 合 が あ る の で特 に注 意して調 査し、誤 りが あ る
場 合 は修 正した。
ま た、 使 用して い る調 査 地 図 の地 図 デ ー タは震 災 前 の古 い もの で、 現 在 は 区 画整 備 が行 わ れ
調 査 地 点 上 が 道路 に な って い る場 合もあ り、 その よ う な整備 事 業 地 域 に含 まれ る 調査 地 域 で は、
航 空 写 真 を 印刷して調 査 の参 考 資 料 に した。 さ らに、 表2に は 、調 査 項目へ の記 入 方法 を示し
た。
乙尊
婁
( 書 き 込 み 注 意 点)
複 数 の ポ イントが 大き な 建 物 に な っ て い た 場 合
は 、 地 図 上 に 建 物 を 囲 ん で 、 同 じ摘 要 番 号 を振り、
同じ属 性 を つ け て くだ さ い。
種 類 の65: 公 共 用 地 は 公 園 、 道 路 、 学 校 用 地 に
な っ た と きに 適 用して く だ さい 。
ポ イ ントの 場 所 が 道 路 に な っ た 場 合 は65: 公 共
用 地 に して 、業 種 を 道 路 に し、SHI KI TI Fを
2に して 、 敷 地 内 容 に 詳 細 を 書 い て くだ さい 。
図4複 数 の 瓦礫 箇 所 にマ ンシ ョンが 建 設 され た り道 路 、 公 共施 設 にな っ た場 合 の 記 入 例
表2調 査項 目の記入方法
I D 内容 説明
2 摘要番号
調 査 ポ イ ン トが 更 地 以 外 の 何 らか の 建 物 だ っ た場 合 に 調 査 地 図へ 線 を 引 き、 番 号 を 1か ら順 に 振ります 。 同 時 に調 査 用 紙 へ 摘 要 番 号 を 記 入 し、 そ の 調 査 ポ イ ン トの 状 態 を記 入 し ます 。 更 地 の 場 合 は 番 号 を割り振りませ ん 。
3 種類 他 項 目の 調 査 内 容 か ら この 値 を決 定 し ます 。 別 紙 資 料 を参 考 に して 記 入 し ます 。
5 世帯数
調 査 ポ イ ン トに当 た る建 物 が 保 有 す る世 帯 数 を記 入 す る の で 、 二 世 帯 住 宅 と判 断 さ れ る場 合 は2、 マ ンシ ョンな どの場 合 は ポ ストの 数 か ら世 帯 数 を調 査 して くだ さい 。 工 場・商 店・工 場 商 店・公 共 施 設・駐 車 場・公 園・道 路・不 明 の 場 合 は0に なりま す 。
11 表札
個 人 宅 はそ の 表 札 を調 べ 、 マンシ ョ ン ・アパ ートな どは そ の 名 称 、 月 極 駐 車 場 は駐 車 場 名 を調 べ ます 。 不 明 な場 合 は" 不 明" と し、 備 考 へ 説 明 を記 入します 。
12 建物業種分類
更 地 の 場 合 は未 記 入 に します 。 第二 次 、 第 三 次 産業 の 業種 は 商 店 、 工 場 の い ず れ か に当 て はめ ます 。 公 共 施 設 は学 校 ・病 院・役 場 ・公 民 館・公 営 グ ラ ウ ン ドな ど を指 し ます 。 不 明 ・そ の 他 は備 考 欄 に詳 細 な説 明 を記 入 し ます 。 駐 車 場 の うち 、 た と え ば 調 査 ポ イ ン トが マ ン シ ョ ンに付 随 す る駐 車 場 の 場 合 はそ の 調 査 ポ イ ン トは マ ンシ ョ
ン とみ な し、 そ の マ ン シ ョ ンの 属 性 を 記 入 し ます 。
13 建物構造分類
更 地 の 場 合 は未 記 入 に し ます 。 駐 車 場 ・道 路 ・公 園 は そ の 他 に し ます 。 震 災 後 に 恒 久 的 建 物 と し て建 築した と思 わ れ る場 合 は 、 木造 ・鉄 筋 鉄 骨 の い ず れ か に し ます 。 プ レハ ブ工 法 で た て られた もの は" プ レハ ブ" で はな く、 そ の構 造 を判 断 して木 造 ・
鉄 筋 鉄 骨 い ず れ か に 当て はめ てくだ さ い 。判 断 が つ か な い 場 合 は" 不 明" で か まい ませ ん。 現 在 で も仮 に設 置 さ れ た建 物と考 え られ る場 合 は プ レハ ブ ・テ ン ト ・コ ン テナ の い ず れ か に します 。 こ の分 類 で い うプ レハ ブ とは プ レー フ( 壁 にXの よ う な
筋 違 い) が あ る もの や 、 屋 根 がト タ ンで あ る こ とか ら判 断 で き る もの を指 し ます 。 建 物 の 構 造 につ い て は別 紙 資 料 のパター ン分 類 を 参 考 に して 記 述 し、 そ れ で も判 断 で きな い 場 合 は 備 考 欄 に 詳 し く記 述 し ます 。
14 建物階数
更 地 の 場 合 は0階 に な ります 。 駐 車 場 の うち 、屋 根 の つ い て い な い もの は0階 、 屋 根 付 きの 場 合 は1階 以 上 に し、 回転 エレベ ー ター式 立体 駐 車 場 は 階 数 を 推 定 して 記 入 し ます 。 個 人 駐 車 場 な ど にあ る簡 易 エ レベ ー ター は0階 とみ な し、 備 考 欄 に 説 明
を記 入 し ます 。 そ の 他 建 物 は 必 ず1階 以 上 に なります 。
15 工 事 有無 コー ド
調 査 ポ イ ン トで 工 事 が 行 わ れ て い た場 合 に1以 上 を 記 入 し ます 。 基 礎 工 事( 基 礎 に コ ン ク リートを打 っ た状 態) は1、 そ れ以 上 工 事 が 進 ん で い る場 合 は2、 建 物 を解
体 す る 工事 の場 合 は3を 記 入 し ます 。工 事 が行 われ て い ない 場 合 は0を 記 入します 。
16 備考
調 査 項 目の う ち、 不 明 な点 を記 述します 。 ま た 、 記 入 項 目に 相 当 し ない 内 容 はで き る限り詳 し く記 述します 。 仮 設 住 宅 の う ち、 行 政 が 設 置 した 仮 設 住 宅 の 場 合 は 備 考 欄 に" 行 政 仮 設 住 宅" と 記 入 し ます 。
17 敷 地 変更 コー ド
隣り合 う複 数 の 調 査 ポ イ ン トが 一・つ の 建 物と して建 設 され て い る 場 合 は1、 調 査 ポ イ ン ト上 が 道 路 に な って い る場 合 は2、 調 査 ポ イ ン トの 敷 地 に 前 回 か らそ の 他 の 何 らか の 変 化 が あ る 場 合 は3を 記 入 し ます 調 査 ポ イ ン トの 敷 地 に変 更 が な い 場 合 は0 を記 入 し ます 。
18 敷地変更内容
敷 地 変 更 に関 して 具 体 的 な説 明 を書 き ます 。 特 に敷 地 変 更 コードを3( 不 明) に し た 場 合 は 詳 し く記 述 し ます 。
1. 3雛 形 デ ー タの 作 成
調 査 後 の デ ー タ入 力 の た め に雛 形 デ ー タが 作 成 され た 。 この 雛 形 は、 調 査 地 図 を出 力 す るた
め に作 成 され た もの で あり、 調 査 後 の 入 力 作 業 に も使 用 され る。 この 雛 形 は、碓 井 ゼミの 学 生
が 作 成した もの で あ る。 雛 形 デ ー タは 、 前 回 の 調 査 デ ー タ を元 に して 作 成 され る。 調 査 に必 要
なデ ー タ は、①nOOOxxx35. s hpと 表 記 され る前 回調 査 の デ ー タ( ポ イ ン ト) で 調 査 区 毎 にす
べ て の 瓦 礫 撤 去 場 所 を示 した もの で あ る。 ○ ○ ○ は 調査 区 番 号 で あ る。 この ポ イ ン ト数 は、 瓦
礫 撤 去 が ピー ク を示 した1年 半 後 か らは 変 化 が な い は ず で あ る 。 な ぜ な ら、 この 調 査 は、 震 災
直 後 に始 ま った 全壊 家屋 の 瓦礫 撤 去 箇所を調べ た もの で あり、全 壊 家屋 の 撤 去 が ほ ぼ 終 了 す る
碓井: 阪 神淡路大震災の復 旧 ・復興 と奈 良大学 防災調 査
1年半 ご ろ に ピ ー ク に達して い る。 こ の と きの 数が 、 全 壊し瓦 礫 撤 去され た場 所 の 数 で あ る 。
そ の後 は、 こ れ らの場 所 に いつ 、 ど の よ う な建 物 が 新 築 さ れ た か を調 査して い る の で 、 原則 、
ポ イ ン ト数 は、 変 化 が な い はず で あ るが 、 前 述した よ うに複 数 の撤 去 箇 所 に大きな マ ン シ ョ ン
な どが 建 設 され た場 合 に は、 ポ イ ントが ま とめられ た場 合もあ り、 そ の場 合 に は 、若 干 減 少し
て い る。 ② 番目の デ ー タ は、t at e- z nOOOxxx. s hpで 示 され る建 物 形 状 を示 すラ イ ンデ ー タ で
あ る。 建 物 は、 ポ リ ゴ ン( 面) で あ るが 、 デ ー タ容 量 が 膨 大 に な る た め、 建 物 形 状 を線 画 で し
め す ラ イ ンデ ー タ に して あ る。 した が って 建 物 形 状 ご と に面 的 な色 塗りをす る場 合 に は、 建 物
形 状 を示 す ラ イ ンか らポ リ ゴ ン を生 成 す る処 理 を必 要 とす る。したが っ て、 調 査 デ ー タ と して
は、 ラ イ ンデ ー タで あ るが 、 色 塗りをす る場 合 に は、 ポ リ ゴ ン化した 建 物 デー タ は別 に生 成し
た もの を利 用 す る。 また 、 この建 物 形 状 は 、 震 災 以前 の もので あり、 震 災後 の デ ー タで は な い。
③s db- z nOOOxxx. s hpで 示 され る道 路( ラ イ ン) デ ー タで あ り、SDBと は、 国 土 地 理 院刊 行 の
空 間 デ ー タ基 盤2500( 神 戸市 、 芦屋 市 、 西宮 市 第1版) か ら取 得 した 街 区 界 の 道 路 デ ー タ を意
味 して い る。 道 路 中心 線 で は な い の で 、注 意 が 必 要 で あ る。④ 番 目 は、z nOOOxxx. s hpで 示
され る 図割り( ポ リゴ ン) の デ ー タで あ る。 ⑤ 番目は、TE△ △ △ △ △ △ ・J Pgで示 され る オル ソ
化され た航 空 写 真( ラ ス タ) 画 像 で あ る。 た だ し、航 空 写真( ラ ス タ) は 複 数 使 用 す る場 合 も
あ り、 地 域 に よっ て あ る場 合とな い場 合 が あ る。
1. 4調 査 デー タ の チェ ッ ク
こ の 調 査は 、 震 災 直 後に 瓦 礫 撤 去さ れた 場 所に つい て 継 続 調 査をし て い る た め 、 ポイ ントの
位 置は 、 動 かさ な い こと に 注 意を 払っ て き た 。そ れ は 時 系 列 調 査ゆ え で あ る 。そ の た め 、 調 査
ごと に 調 査ポ イントの 位 置に つ れ が 生 じ な い よ う に チェッ ク を する こと にし た 。 まず 、チ ェッ
ク は 、 前回 調 査 と今回 の 調査 問 で ポイ ントの 位 置 つれ がな い か を 図5に 示し たよ う にARCGI S
の 空間 検 索で チェッ クし て い る 。 例え ば 、34回 と35回 の デ ータ をARCGI Sの 空間 検 索 機 能を 使
用して 、[ 空 間 検 索] に" nOO
鱒O xxx34" " と 正 確に0致 する"
"
nOOOxxx35" を 指 定 して 位
置 ず れ を チ ェ ッ ク す る の で あ る 。
次に 調 査 項目 の 組み 合 わ せ で あ
りえ な い 組 み 合わ せ に 関して は 、
ARCGI Sの フ ィ ー ル ド演 算 機能
を使用し て チ ェッ ク用の プ ロ グ
ラ ムを 組み 自 動的チェッ ク を
行 っ た 。 こ の プ ロ グラ ム は 、 碓
井 ゼミ の 掘田 樹人 が 作 成 し た 。
表3は 、 チェ ッ ク 項 目 を 示し た 図5瓦 礫 撤 去場 所 の位 置 つ れ を 空 間検 索 機 能
も の で あ る 。( ○ ○ と性 格 に一 致 す る) と い う空 間 分析 の事 例
織麟製螺舷.
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今回 の調 査の ポ イントr - 一 タ にチ ェソク
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表3チ ェ ック用 プ ロ グ ラ ム に お け る分 類 種 別 詳細
条 件 式ファ イ ル( *. c al ) に つ い て
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臼
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0
4
SYURUI - 1
SYURUI - 2
SYURUI - 3
5SYURUI - 4
6SYURUI 5
7SYURUI 6
8SYURUI 6b
gYURUI 7
10SETAI SUUI
l l ETAI SUU2
12GYOUSYU- 1
13GYOUSYU2
14GYOUSYU- 3
15GYOUSYU- 4
16GYOUSYU- 5
17GYOUSYU- 6
18KOUZOU- 1
19KOUZOU- 2
20KAI SUU
21KOUJ I UMU- 1
22KOUJ I UMU- 2
23
適 用 番 号 が0で 種 類=8665544420と な っ て い る もの に 関 し て
LOOK=1と す る。
種 類 が86655320で 適 用番 号 が0の もの に 関 してLOOKニ1と す る。
種 類 が3244で 世 帯 数 が0で な い もの に 関 してLOOK=1と す る。
種 類 が32で 業種 が 空 白 で な く、 工 事 有 無 が0な もの をLOOK=1と す る。
種 類 が32で 構 造 が 空 白 で な く、 工 事 有 無 が0な もの をLOOK=1と す る。
種 類 が32で 階 層 が0で な く、 工 事 有 無 が0な もの をLOOK=1と す
る 。
種 類 が44で 業種 が 駐 車 場 で な い もの に 関 してLOOK=1と す る。
種 類 が20で 構 造 が 木 造 鉄 筋 鉄骨 不 明 その他 の もの をLOOK=1と す
る 。
種 類 が20で 階 数 が3階 以上 か0階 の もの に関 してLOOK=1と す る 。
種 類 が86で 階 数 が0階 の もの
種 類 が86で 、業 種 が 公 共 施 設 不 明 そ の 他 駐 車 場 道 路 の も の は
LOOK=1
種 類86で 構 造 が そ の 他 不 明 の もの に関 してLOOK=1と す る。
種 類 が65で 、 業種 が 公 園 道 路 公 共 施 設 で な い もの に関 してLOOK= 1とす る。
世 帯 数 が0で 種 類 が324465の もの に関 して
世 帯 数 が0で 住 宅 住 宅 商 店 住 宅 工 場 住 宅 工 場 商 店 の もの
業 種 が 住 宅 工場 商店 住 宅 商 店 住 宅 工 場 工 場 商 店 住 宅工 場 商 店 で 構 造 が 空 白
業 種 が 公 共 施 設 公 園 道 路 で 種 類 が65で な い も の
業 種 が 不 明 空 白 そ の 他 で 種 類 が32で な い もの
業 種 が 駐 車 場 で 構 造 が 空 白 そ の 他 鉄 筋 鉄 骨 以 外 の もの
業 種 が 駐 車 場 で 構 造 が そ の 他 空 白 で階 数 が0以 外 の もの
業 種 が 駐 車 場 で 構 造 が 鉄 筋 鉄 骨 で 階 数 が0の もの
業 種 が 公 園 道 路 で 種 類 が65以 外 の も の
業 種 が 公 園 道 路 で 構 造 が そ の 他 空 白 以 外 の もの
業 種 が 公 園 道 路 で 階 数 が0以 外 の もの
業 種 が 道 路 で 敷 地 変 更 コ ー ドが2で な い もの
構 造 が 木 造 鉄 筋 鉄 骨 で階 数 が0で 工 事 有 無 が0以 外 の もの
構 造 が 木 造 鉄 筋 鉄 骨 で種 類 が86以 外 で工 事 有 無 が0以 外 の もの
構 造 が プ レハ ブ テ ン ト コ ンテ ナ で種 類 が20以 外 の もの
構 造 が プ レハ ブ テ ン ト コ ンテ ナ で 階数 が0階 また は3階 以 上 の
もの
階数 が0で 種 類 が208653の もの
工 事 有無 が123で 種 類 が32以 外 の もの
工 事 有無 が2で 階 数が0以 外 の もの
敷 地 変 更 コ ードが2で 種 類 が65で な い もの
碓井: 阪 神淡路大震災 の復 旧 ・復興 と奈良大学防災調査
この デ ー タベ ー ス は各 調 査 毎 に デ ー タ入 力され て い た もの の 、 時系 列 で 分析 す る には 以 下 の
よ うな デ ー タの整 備 が 必 要 で あ っ た。 瓦 礫 撤 去 箇 所 が増 加 す る に つ れ 、 各 調 査 毎 に デ ー タベ ー
ス を作 成したが 、 この デ ー タベ ー ス の 主 キ ー にあ た る内 部I D番 号 は、 デ ー タベ ー ス 作 成 毎 に 連
番 で 自動 生 成 され て い る。 そ の た め 、 年 度 の 異 な るデ ー タベ ー ス を このI D番 号 で 管 理 し、比 較
す る こ とは不 可 能 で あ る。 そ こ で、 時 系 列 デ ー タベ ー ス を統 合 す る 際 に 、 各調 査 回 毎 の 瓦礫 撤
去 箇 所 の位 置 座 標( X、Y) を 測 地 座 標 値( 第5系) と して取 得し、 これ らを結 合した統 合 位
置 座 標 値 を計 算して リ レー シ ョナ ル デ ー タベ ー ス の主 キ ー と した。 つま り、瓦 礫 撤 去 箇 所 の位
置 情 報 を主 キー と して時 系 列 デ ー タベ ー ス を統 合 的 に管 理し、ACCESSで 調 査 毎 に デ ー タの整
合 性 を チ ェ ッ ク した 。ARCI NFOで は 、 空 間 と時 間 の 関係 は、 紙 地 図 の作 成 と同 様 に特 定 時 間
の ス ナ ップ シ ョ ッ ト形 式 で あ る。 最 近 のARCGI Sで は 、I SO/ TC211の 地 理 情 報 標 準 化 に準 拠し
た空 間属 性と時 間属 性 の オブ ジェ ク ト管 理 が 可 能 な ため この 問 題 は解 決 さ れ てい るが 、Ar c i nf o
お よ びAr c vi ewの 段 階 で は、 時 空 間 デ ー タベ ー ス作 成 に は 不 向 き なデ ー タ構 造 を有して い た。
今 後 、 オ ブ ジ ェ ク ト管 理 が 可 能 な ジ オデ ー タベ ー ス に変 換 す る予 定 で あ るが 、 今 回 は、 時 系 列
デ ー タの 整 合 性 の チ ェ ッ ク を集 中 的 に実 施した にすぎな い。
また 、 調 査 回 、 調 査 地 域 ご と に属性 項 目が 異 な る場 合 や 、 建 物 の 構 造 及 び分 類 な どで選 択 項
目以 外 の 値 を入 力 した場 合 な どで 不 整 合 が 生じた 場 合 は、 整 合 性 をチ ェ ック した。 これらは、
膨 大 な デ ー タ を処 理 して いく上 で ボ ラ ンテ ィ ア調 査 とい う制 約 から、 各 年 度 ご と に担 当者 間で
の 引継ぎの不 備 、 デ ー タ入 力 に お け る 個 人 差 な どの 原 因 に よ る もの で あ る。しかし、 この よ う
な チ ェ ッ ク体 制 が 完 成 した の は 、29回 目か らで あり、 そ れ まで は、 自動 化 に よ る完 全 なチ ェ ッ
ク処 理 を して い な か っ た た め 、 デ ー タの 欠損 や デ ー タ重 複 も見 られ た 。 そ こで 、 デ ー タ欠 損 値
が 多く見 られ る調 査 区 を調 べ 、修 復 の作 業 を2005年度 に実 施 した 。
皿 防 災調 査 デ ー タ か らみ た 阪神 淡 路 大震 災 の 復 旧 ・復 興
2. 1瓦 礫撤 去業 務の 特 性 とGI S
大 都 市 直 下 型 地 震で あ る 兵 庫 県 南 部 地 震は 、1月17日 、 午 前5時45分 に お こ っ た 。 死 者 が5500
人 以 上に 達し そ の 被 害は 甚 大なも の で あ る 。米 国カ リ フ ォ ル ニ ア 州 のノ ー スリ ッ ジ 大 地 震 に 比
較し て 地 震 直 後の日本 政 府の 初 動 救 援 活 動が おく れ 、 人 災と も い え る 多 数 の 被 害 者を 出し てし
ま っ た 。 地 理 情 報シ ス テ ム( Geogr aphi c I nf or mat i onSys t ems , GI Sと 略 す) を 活 用 した 米 国 の
FEMAは 有名 で あ り、日 本 でもGI Sを 有 効に 利 用 し た 地 震 直 後 の 救 急 ・救 援 活 動の 必要 性( 下
山 ・村上 ・熊 木, 1995) や 地 震被 害想 定 シ ス テム( 南 部 ・山 崎 ・齋 藤 ・加藤 ・野 竹 ・片山,
1995) が 提 案さ れ て いる 。( 亀 田, 1995) 一 方でGI Sは 、 地 震 後 の 復 興 事 業に も 有 力 なッ ー ルと
なり う る 。( 小 原, 1995) 今 回 の 地 震で は 、2月 上 旬よりGI Sを 被 災自 治 体( 神 戸 市 長 田 区) の
窓 口 に 導入し 、 瓦 礫撤 去 業 務の 支 援 活動 が 実 施さ れ た 。 わ が 国としてはじ め て の 防 災GI S活 動
が 展 開さ れ た の で あ る 。( Kameda, H. , Kakumot o, S. , I wai , H. , Hayas hi , H. , andUs ui . T. , 1995) こ れ
は 、GI S学 会 防 災 分 科 会( 主 査: 亀 田 弘 行 、 副 査: 角 本 繁) を 中 心 と し たもの で 、GI S学 会 関 西
支 部( 奈 良 大学 地理 学 科 碓 井 研 究 室) が こ の活 動 を支 え た。また 、 同 時 に 阪神 ・淡路 大 震 災 地
域 の ほ ぼ全 域( 10000分 の1地 形 図17枚の範 域) に つ い て 、 道路 上 の瓦 礫 に よる 交通 不 能 箇所 や
瓦 礫 の 撤 去 状 況 が2月9日 よ り3月 末 まで2週 間毎 に 実 施 さ れ た の で あ る。( 碓井 ・亀 田 ・角
本, 1995) こ の 活 動 は 、4月 に 奈 良 大 学 地 理 学科 に 結 成 され た 奈 良 大 学 防 災 調 査 団 に 引 き継 が
れ 、 現 在( 2006年) ま で 調 査 が継 続され て い る 。( 碓 井 ・實 ・酒 井, 1995)
窓 口で のGI Sに よ る瓦 礫 撤 去 業 務 支 援
撤 去 申請 を受 け 付 け た 物 件 につ い て 自治 体 は そ の 家屋 の 所 有 者 を確 認 し撤 去 を執 行 し な けれ
ば な らな い。 家 屋 台 帳 との 確 認 作 業 は、 固定 資 産税 管 理 シ ス テ ムがGI Sで シ ス テ ム化され て お
れ ば、 容 易 な こ とで あ るが 、 殆 どの 自治 体 で 手 作 業 に よ る照 合 作 業 が 行 われ た。 ま た、 この 作
業 にお いて 、 地 震 直 後 の 混 乱 状 態 で は家 屋 撤 去 申請 書 の 記 入ミスが あり、 これも確 認 作 業 を遅
延 させ た大 き な要 因 で あ る。 自治 体 の 職 員 に よ る電 話 で の 確 認 作 業 は被 災 者 の疎 開等 で 時 間 を
要した の で あ る。 瓦 礫 の撤 去 状 況 と被 災民 の疎 開 とは 関係 が 深 い 。 長 田区 で実 施 され た 防 災GI S
活 動 で は 、 窓 口 でGI Sに よ り これ らの 確 認 作 業 を 同 時 に 行 った 点 に特 徴 が あ る。膨 大 な撤 去 申
請 書 の処 理 に行 政 は 日数 を要し、 撤 去 作 業 が2月 からすぐに本 格 化しな か っ た理 由 は こ の点 に
あ る とい え る 。 す べ て の 自治 体 でGI Sが 導 入 さ れ、 家 屋 台 帳 シス テ ムが 完 成 して お れ ば こ の よ
うな混 乱 は避 け られ た とい え る。
撤 去 申請 分 布 図 と撤 去 業 者 へ の エ リ ア別 撤 去 発 注
被 災 自治体 に お い て撤 去 業 者 へ の発 注 は、 申請 書 の受 付 順 に実 施 さ れ た た め 、 こ れ を 請 け負
う撤 去 業 者 は 、分 散した撤 去 物 件 を ば らば らに解 体 撤 去しな け れ ば な らず解 体 ・撤 去 作 業 の 時
間 的 ロ ス は多 大 な もの で あ っ た。 全 壊 家 屋 が連 担して い て も申 請書 の 受付 番号 が異 な る と同 時
に撤 去 され な い場 合 が 多 い。 被 災者 に とっ て も隣家 が撤 去され れ ば 自家 も撤 去され る と信 条 的
に 受 け とめ る た め 、行 政 へ の不 満 を 高 め る 要 因 に もな る 。被 災 自治体 の 多 くで 撤 去 が 一 軒 レベ
ル で分 散して 非 効 率 的 に実 施 され た 理 由 は この 点 にあ る とい え よ う。しかし長 田 区 に お い て は、
GI Sで作 成 され た 撤 去 申請 分 布 図 を も とに 撤 去 作 業 の エリア 別 に 業 者 に発 注した た め 、 地 理 的
に面 的 な 撤 去 が 実 施 され た とい え る 。撤 去 作 業 が 、 面 的 に 実 施 され れ ば 、 狭 い 道 路 端 に あ る 家
屋 で も隣接 家屋 の撤 去 に よ り撤 去 機械 の 進 入路 が確 保 され 手 作 業 に よる 撤 去 作 業 をす る必 要 は
ない 。GI Sの 導 入 は、 撤 去 業 務 を効 率 化 す る上 で不 可 欠 の もの とい え る。
2. 2第1回 瓦 礫 撤 去 調 査( 2月9. 10日)
2月 の 第1回 調査 で は、 瓦 礫 撤 去 数 が少 ない 故 に 、 京都 大 学 防 災研 究所 で 開発 され たDI MSI S
上 に入 力 さ れ た国 土 地理 院発 行 の 「数 値 地 図10000」 に撤 去箇 所 の位 置 を入力して い る。 この段
階 で は、 建 物1軒 レベ ル で の 入 力 は 事 実 上 無 理 で あり、 街 区 レベ ル で 実 施 した 。 つ ま り、 数 値
地 図 に は、 建 物 形 状 の レ イヤ ー が な く、 建 物1軒 レベ ル で の 入 力 が 不 可 能 だ か らで あ る。4月
以 降 の 調 査 か らゼ ン リ ンの 電 子 住 宅 地 図 ベ ー ス で の 入 力 作 業 が 始 ま るが 、2月 段 階 で は実 施 し
て い ない 。しか し、 当 時 の 瓦 礫 撤 去 は ほ とん ど な され て お らず 、 少 数 の 街 区 に1カ 所 あ る程 度
だ った 。
碓井: 阪 神淡路大震 災の復 旧 ・復興 と奈良大学防災調査
震 災 直 後 の2月 段 階 に お い て撤 去 が 目立 つ 地域 は 、 大 阪 市 に近 い 西 宮 市 、 川 西 市 、 尼 崎 市 の
地域 で 、 自衛 隊伊 丹 駐 屯 地 に 隣接して い る伊 丹 市 や 宝 塚 市 で も撤 去 が 比 較 的 早く実 施 され て い
る 。 しか し、 芦屋 市 、神 戸 市 で は きわ め て 少 な い 。 これ は 、J Rが 不 通 で あり、 神 戸 市 西 部 の
長 田 区や 須 磨 区 に お い て は大 阪 か ら遠く、 交 通 の不 便 さか ら撤去 数 は極 端 に少 ない 。 そ の 中 で、
神戸 市 で も中央 区等 の都 心 地域 で は 、銀 行 や 大 手 会社 の 事 業 所 が 営 業 活 動 再 開 の た め に独 自 に
撤 去 作 業 を 実施した と考 え られ る。
2. 3第2回 瓦礫 撤去 ・建 物 調 査( 1995年4月16、17日 写真1)
第2回 瓦 礫 撤 去 ・建 物 調 査( 4月16日 、17日) は 、 ゼ ン リ ンの 電 子 住 宅 地 図 をベ ー ス に デ ー
タを入 力した。 使 用した ソ フ トは 、 地 名検 索 の 容易 な ア ップ ル カ ンパ ニ ーのRI NZOで あ る。 電
子 住 宅地 図 で は 、1軒 の建 物 で も居 住 者 が複 数 の 表札 を か か え て 区 分 居 住 され て い る 場 合 は 、
建 物 に 区切り線 が入 っ て お り、 そ れ ぞ れ に居 住 者 名 が 明 記 され て い る 。 従 っ て 、 ゼ ン リ ンの 電
子 住 宅 地 図 を使 用した場 合 、 撤 去 総 数 は、 建 物 総 数 よ り多 くな る 。 また 、 撤 去 に 必 要 な 解 体・
撤 去 申請 書 は、 建 物 所 有 者 が 役 所 に届 け 出 る もの で あ る 。 マ ン シ ョ ンや テ ラス ハ ウス な どの 区
分 所 有 者も1軒 ず つ 家 屋 解 体 ・撤 去 申請 書 を 出 す た め 、役 所 で把 握 され る 申 請 書 の 数 は 、建 物
棟 数 を正 確 に あ らわすもの で もな い。 正 確 な建 物 撤 去 棟 数 を 計 算 す る に は 、2500分 の1の 国 土
・基本 図 に よ らね ば な らな いが 、 電 子 化 さ れ た 国土 基 本 図 は 、 神 戸市 、 芦屋 市 、 西 宮 市 の3市 に
しか な く、 他 の地 域 で は、 紙 地 図 しか な い。 ま た 、 そ れ ぞ れ の 自治体 で 発 行 年 次 が 異 なり、 か
な り古 い地 図 もあ り地 震 直 後 の建 物 をす べ て表 現して い る とは 言 い 難 い 。 従 っ て 、 広域 な 調 査
で は ・基図 に な る 大 縮 尺 の 電 子 地 図 が 必 要 で あ る が 当 時 の 日本 の 現 状 で は、 この 点 で 不 揃 い で
あ っ た 。( 碓 井 、1995) 従 っ て。 防 災 上 も国 土 の 空 間 デ ー タ整 備 事 業 が 必 要と され る所 以 で あ
る。( 高 坂 、1995) GI Sを 利 用 す る場 合 、 拡 大 に耐 え られ るデ ー タ精 度 が 要 求 され る 。 この 地 図
の建 物 界 は 、神 戸 市 か ら借りた2500分 の1の デ ィ ジ タ ル マ ップ デ ー タ( DMと 略 す) か ら建 物
レイ ヤ ー をARC/ I NFOに イ ンポ ートした もの で あ る 。
避 難 所 情 報 に 関 して は、 各 市 の広 報 誌 に掲 載 さ れ た被 災民 の疎 開先 を デ ー タベ ー ス化し、 避
難 所 の位 置 に つ い て は 、 ゼ ン リ ンの 電 子 住 宅 地 図 をベ ー ス にゼン リ ンのZmap- c or eソ フトを使
用して デ ー タベ ー ス化した。GI Sで 作 成 さ れ た 災 害 デ ー タベ ー ス は 、 利 用 価 値 が 高 い。 こ の種
の 災 害 デ ー タベ ー ス は、GI Sを 利 用 す る こ とに よ り様 々 な分 析 が 可 能 に な るからで あ る。( 碓
井 ・小 長 谷, 1995) 今 回 は 、RI NZOに 入 力した 瓦 礫 撤 去 場 所 の位 置 情 報 をDI MSI Sで 公 共 測 量
座 標 の第VI 系 に変換し、位 置参 照 さ れ た瓦 礫 撤 去 場 所 デ ー タ をARC/ I NFOに イ ンポ ートして 瓦
礫 撤 去 の分 布 図 を作 成した。
震 災 後 、2ヶ 月程 度 は あ ま り、撤 去 は 進 ま なか っ た が 、3月 下 旬 よ り撤 去 数 が 増 加し、特 に
長 田 区 で急 増して い る。 長 田 区 で実 施 さ れ た撤 去 比 率( 55. 7%) は 、 東 灘 区( 31. 8%) よ りか な
り高 い 数 値 で あ る。( 碓井 ・亀 田・角 本 、1995) こ こに 、 京都 大 学 防災 研 究所と奈 良大 学 碓 井 ゼ
ミが実 施した長 田 区 で の 防災GI S活 動 の 影 響 が み られ る。
この時 期 は、 長 田区 でGI Sに よる撤 去 業務 の効 率化 が 進 行 し、面 的で 大規 模 な撤去 が 可 能 になっ
た か らで あ る。 火 災 地 域 の面 的 撤 去と密 集した地 域 で の撤 去 が 長 田 区 の特 徴 で あ る が、 他 地 区
の2倍 近 い数 値 は 、GI S導 入 効 果 を示して い る とい え る 。 長 田 区 に お け るGI Sに よ る瓦礫 撤 去 支
援 は、2月 下 旬 か ら3月 中旬 に シ ス テ ムが 本 格 的 に稼 働し4月 の調 査 時点 で は 、 そ の成 果 が で
て い る とい え よ う。 西 宮 市 以 東 の デ ー タ入 力 は、 ゼ ン リ ンの電 子 住 宅 地 図 が な い た め 、 当初 棟
レベ ル で の デ ー タ入 力 が 不 可 能 で あ っ た。 こ れ らの地 域 につ い て は 、地 方自治体 のDMデ ー タ
が不 揃 い の た め、 建 設 省 建 築 研 究 所 で作 成され た2500分 の1被 災現 況 図 の 電子 地 図( GDS上
で稼 働) に 入 力した。
2. 4第5回 調 査 ・3. 震 災 後6カ 月後 の 撤 去 状 況( 1955年7月)
震 災 後6カ 月 に な る と撤 去 業 務 はす べ て の 自治 体 で 山場 を過ぎ急 速 に増 加して い る。 撤 去 の
遅 れ て い た 東灘 区 、灘 区等 に お い て顕 著 な撤 去 数 の増 大 が み られ る 。 長 田 区 に お い て も解 体 物
件 と して 難 しい 地域 を 除 き、撤 去 業 務 は ほ ぼ終 息 して い る 。5月 か ら7月 に か け て は 、 家屋 解
体 ・撤 去 申 請書 の行 政 的処 理 が完 了 し、 実 質 的 な撤 去 が 進 ん だ 時期 で あ る 。解 体 家屋 は 、 個 人
の 私 有 財 産 で あ る故 に 、 地 方 自治体 に お け る解 体 家屋 ・撤 去 申 請 書 の 受 理 と家屋 台 帳 上 で の確
認作 業 が 必 要 に なる 。 これ らの 行 政手 続 きが 、 自治 体 で 滞 り実 質 的 な撤 去 作 業 が4月 以 降 に なっ
た の で あ る。 長 田 区 で は 、 この 処 理 にGI Sを 導 入 し た た め、 他 区 よ り早く撤 去 作 業 が 進 行した
とい え る。7月 時 点 で 、 未撤 去 の 箇所 の 多くは 、 これ らの 行 政 手 続 きの 未 処 理 な場 所 で あり、
家屋 所 有 権 の錯 綜した 家屋 や 、 法 的 に 未登 記 の場 所 、 申請 書 の 未提 出 な ど様 々 な遅 延 理 由 が 考
え られ る。
奈 良 大 学 防災 調 査 団 で は 、 各 避 難 所 につ い て位 置 と避 難 者 数 に 関す る デ ー タのGI Sへ の 入 力
を進 め て い るが 、 これ と同 時 に1995年7月 には 、 避 難者 数と疎 開 者 数 に 関す る調 査 を実 施 した。
神 戸 市 民 生 局 よ り報 告 され て い る 数 字 に よっ て 分析を行 っ て み る。 こ こで い う避 難 者 数 とは 避
難 所 で の就 寝 者 数 の こ と で あり、市 が 報 告 す る 「避 難 者 数 」( 避難所 で の 弁 当配 食 数) と は 異
な る。 当 初 よ り被 災 度 が低く避 難 所 数 ・避 難 者 数 と も少 なか った 北 区 ・西 区 は6月29日 時 点 ま
で にす べ て 避 難所 は 閉所され た 。 垂 水 区 で もほ ぼ 閉 所 され た 。 そ れ 以 外 の 区 で は避 難 所 の 数 の
減 少 は鈍く、特 に 東 灘 区 は あ ま り減 少 せ ず 、 多 数 の 避 難 所 が 残 った 。 一 方 、 避 難 者 数 で は東 灘
区 の 減 少 は 激 し く、 そ れ に 対 比 す る と長 田 区 は 減 少 が 鈍く多 数 の 避 難 者 が 残 った 。 仮 設 住 宅 建
設 の 進 行 状 況 や 、 避 難 者 が 避 難 所 を脱 出 す る経 済 的 ・社 会 的 余 力 の 有 無 とい った 地 区 別 特 性 を
反 映して い る もの と思 わ れ る。
次 に、 避 難 状 況 と して 、 避 難 所 とは 異 な り被 災 地 か ら離 れ て 暮 らす 、 い わ ゆ る疎 開 者 につ い
て 調 査した 。 こ こで は 、 神 戸 市 広 報 課 に よ る広 報 誌 郵 送 先 の 個 別 デ ー タ を利 用 した 。 この 広 報
誌 は神 戸 市 の 震 災 に対 す る施 策 な ど を市 民 に 周 知 させ るた め の タブ ロ イ ド版 の もの で 市 民 に無
償 で 配 布 され て い る。 市 外 に転 居( 疎 開) し て い る元 住 民 に も、 は が きで 募 った 希 望 者 には 無
料 で 郵 送 サ ー ビス が 行 わ れ て い るが 、 そ の た め の メー リ ン グ リスト( 1995年7月 現 在) を 閲 覧
させ て も ら った 。1万 名 近くもの 氏 名 ・旧 住 所 ・新 住 所 ・住 居種 別 ・移 転 日付 な どが 記 載 され
て い るが 、 プ ラ イバ シー 保 護 の た め 氏 名 以 外 の 部 分 を閲 覧 した 。 災 害 時 の 一 時 的 転 居 の 場 合 は
碓井: 阪 神淡路大震災の復 旧 ・復興 と奈 良大学 防災調査
住 民 票 の異 動 届 が 出 さ れ な い場 合も少 な くな い と考 え られ る が 、 この リストは住 民 票 とは リ ン
ク して い な い た め、 いず れ神 戸 市 に も どる意 志 が あ る た め に広 報 誌 で市 に 関 す る情 報 を求 め る
市 民 が 多 数 登 録 さ れ て い る と考 え られ、 疎 開行 動 を把 握 す る た め に は好 適 な デ ー タで あ る とい
うこ とが で きる。 以 下 で は こ れ を 「疎 開者 」と して述 べ る。 た だ し、 は が きで 申 し込 む とい う
行 動 をお こ した市 民 に のみ サンプ ルが 限定 さ れ る点 は留 意して お か な け れ ば な らな い 。 また 、
原 則 と して1家 族 で1件 の 申 し込 みで あるはず の ところが 重 複 申 し込 みが 散 見 され るので 、 チ ェ ッ
クす る よ うに したが 、 そ の過 程 で1家 族 が2∼3箇 所 に分 か れ て疎 開 す る ケ ー ス や病 院へ の入
院 と思 わ れ る ケ ー ス も多 数 あり、 震 災 が家 族 の絆 に大 きな傷 を与 え た こ とが 改 め て実 感 され る。
まず 、 旧住 所 を区 別 にお よその 人 数 をみ てみ る と、 多 い 区 か ら東X3, 000、 灘1, 700、 長 田1, 300、
須 磨900、 兵 庫500、中央470、 垂水150、 北40、西20と な る。 同 時期 の 区 別 の避 難者 数 と比 較 す
る と、 避 難 者 が 最も多 い長 田で 疎 開者 が 比 較 的 少 な く、 東 灘 は避 難者 数 の割 に疎 開者 数 が非 常
に大きな数とな っ て い る。 市 外 へ 住 居 を求 め て疎 開す る のが 近 所 の避 難所 へ 応 急 避 難 す る よ り
も大きな経 済 負 担 を強 い る と仮 定 す れ ば、 東 灘 区民 は長 田 区民よ り も負 担 に耐 え る力 が よ り大
きか っ た こ とを示 す 。 旧住 所 の 区別 に疎 開先 で の住 居 種 類 の割 合 を み る と東 灘 区 は借 家 に移 っ
た者 の比 率 が 高く、 東 灘 区民 に経 済 負 担 力 の大きな者 が 比 較 的多 い こ とが示 唆され て い る 。
さ らに、 人数 の多 い東 灘 ・灘 ・長 田の3区 につ い て、 広 報 誌 送付 先( 疎 開先) の 地 方 別( 近
県 は府 県 別) の 集 計 を行 っ た。 移 動 現 象 の鉄 則と して距 離 減 衰 関係 が あ っ て この 数 字 だ け で は
解 釈 が むず かしい の で、1994年 の 神 戸 市 からの住 民 基 本 台帳 人 口移 動 の転 出先 を比 較 デ ー タ と
して用 い 、 対全 国構 成 比 の 比 率 を 求 め た。 疎 開先 の この 数字 が100な ら、 神戸 市 住 民 基 本 台 帳 人
口移 動 と同 じ比 率 での 移 動 を示 し、100を超 える と住 基 台 帳 移 動 よ りも相対 的 に大きな割 合 で の
移 動 を、100未満 な ら小 さな 割合 での 移 動 を示 す 。 各 区 と も住 基 台 帳 移 動 に比して近 県 へ の疎 開
が 卓 越して い る。 市 域 の 中 で は大 阪 側 の東 灘 で は大 阪府 へ の疎 開 が顕 著 で あ り、市 域 西 部 の 長
田 区 で は兵 庫 県 内市 町村( こ の表 に は現 れ な いが 、 西 側 の 明石 市 ・加 古 川市 ・姫路 市 が 多 い)
へ の疎 開が目立 つ 。 そ の他 の県 へ の疎 開 とま とめ て み る と、東 灘 区 で は 東 方 向へ の疎 開 の傾 向
が 、 長 田 区 で は西 方 向へ の傾 向が 特 徴と して と らえ られ る。 個 人 の指 向 に よる もの と、 市域 中
央 部 で の長 期 間 に わ た る交 通 障 害 が 組 合 わ さ っ て生じた もの で あ る とい え る 。
2. 5第11回 防 災調 査/ 瓦 礫 撤 去 が全 域 で ほ ぼ 完 了 した 時 期( 1997年7月)
阪神 淡 路 大 震 災 に て建 物 倒 壊 な どに よ っ て発 生した瓦 礫 の撤 去 は い つ ごろ に 終 了 した の か を
市 区 町村 ご とに み て み る と、 防災 調 査 デ ー タに よる と瓦 礫 撤 去 総 数 は1997年1月 まで 増 加 して
い る が、 そ の 後、 減 少 を は じめ る。 防 災調 査 は 、瓦 礫 撤 去 の場 所 に お け る新 築 な どの 復 興状 況
を調 べ て い る た め、 す べ て の調 査 地 点 は撤 去 で 更地 に な っ た場 所 が あ れ ば 増 加 す る。 しか し、
更地 は、 す で に新 築 な どへ 変 化 す る た め、 調 査 地 点 数 の 合 計 が 減 少 に 変 化 した 時 点 で ほ ぼ 撤 去
が完 了 した年と した。 そ れ は、 震 災よ り2年 半後 で あ る 。 しか し、 これ は 瓦礫 撤 去 が 完 全 に終
了 した 時期 で あ り、概 ね瓦 礫 撤 去 が全 地 域 で終 了 した の は 震 災 後1年 頃 で あり、 そ の 後 は、 何
らか の理 由 で残 存した未 瓦 礫 撤 去 場 所 が 、 ほ そ ぼ そ と残 存 した とい え る。
地 区 町村 別 に瓦 礫 撤 去 総 数 を比 較してみ る と、 まず 各 市 区 町村 で最も瓦 礫 撤 去 数 が高くな っ
て い る1997年1月 で は、 神 戸 市須 磨 区 は7980地点 、 神 戸市 長 田 区で16199地 点 、神 戸 市 兵庫 区 で
10201地点 、神 戸 市 中 央 区で6329地 点 、 神 戸市 灘 区で12946地 点 、 神 戸 市 東灘 区で15633地 点 、 芦
屋 市 で6697地 点 、 西宮 市 で16859地 点 で あ る。 そ の 中 で特 に瓦 礫 撤 去 の 進行 が 早 い地 区 は、 西 宮
市と神 戸 市 長 田 区で あ る。 この2地 区 は瓦 礫 撤 去総 数がとも に16000地点 以 上 と多 い が 、早くか
ら瓦 礫 撤 去 が 進 んで い る。 長 田 区 は、 瓦 礫 撤 去 地 にお け る新 築 の復 興 は遅 い が 、瓦 礫 撤 去とい
う復 旧 は 、最も早 い 。 これ は、 す で に述 べ た よ う に瓦 礫 撤 去 作 業 に お い てGI Sを 導 入して い た
た め で あ る とい え る。 対 照 的 に神 戸 市 中央 区や 芦 屋 市 は瓦 礫 撤 去 総 数 が 他 地 区 と比 べ て も少 な
い に もか か わ らず 瓦 礫 撤 去 の 進 度 は遅 い こ とが 見られ る。
復 旧作 業 で あ る瓦 礫 撤 去 は 国費 で 実 施 され た ため 、 復 興 の よ うに、 経 済 的 な差 異 が 復 旧速 度
に影 響 を与 え て い ない 。しかし、 建 物 新 築 は公 的 な補 助 は あ っ た とは い え 、原 則 私 費 で実 施 さ
れ た た め、 長 田 区 にお いて は、 瓦 礫 撤 去 の 終 了 は早 いが 、 新 築 の増 加 は一 番 遅 い とい う傾 向 を
示した ので あ る。 復 興 速 度 は、 個 人の 経 済 力 や 土 地 所 有 状 況( 借 地 が 多く、 権 利 関係 が 複 雑)
に強く影 響 され てい る こ とが わか る。 ま た、 この こ ろ に は、 復 興 にお け る新 築 率 の長 田 区、と
東 灘 区・芦 屋 市 ・西 宮 市 との 地 域 差 が 明 瞭 に な って き たのも大きな特 徴 で あ る。
2. 6第16回 調 査/ 復 興 に東 西 差 が 明 瞭 に な っ て くる時 期( 1998年 写 真2)
瓦 礫 撤 去 総 数 は、 ピー ク に な る と原 則 的 に はそ の ま ま変 化しな い はず で あ る。 なぜ な ら、 防
災 調 査 は、 瓦 礫 撤 去 箇 所 に関して そ の 復 興 にお け る土 地 利 用 の 変 化 を調 べ て い る ため 、 年 度 に
応じて、 減 少 す る こ と はお かしい とい え る。 これ に関して は、 い くつ か の 理 由が 考 え られ る。
① 防 災 調 査 の基 図 は震 災 前 の ゼ ン リンの 住 宅 地 図 に従 っ て調 査 して い る た め に世 帯 数( 棟 割 数 、
棟 数 で は ない) を 基 本 に して い る。 この た め 、 マ ニ ュ ア ルがしっかり整 備 され て い なか っ た初
期 の 調 査 で は、 瓦 礫 撤 去 地 点 が 図4の よ う にマ ン シ ョン な どが 形 成 され る と撤 去 地 点 を統 合し
て い る場 合もあ る。 そ の た め に以 前 は調 査 地 点 が複 数 だ った もの が 、 調 査 地点 の統 合 に よっ て 、
1地 点 の み を残 して 他 の 地 点 を削 除 も し くは 、 全 て の 調 査 地 点 を削 除して 新しい 代 表 地 点 を作
成して い る こ と もあ る。 これ らの 要 因 は 倒壊した 長屋 の 建 物 後 に、 マ ン シ ョ ンな どの 集 合 住 宅
が 建 設 され た か らで あ る。 そ の 為 に 世 帯 数 か ら新 た に建 設 され た 建 物 の棟 数 に変 化した もの と
考 え られ る。 また 、 重 点復 興 地 区 に お い て の 道 路 や 公 園 な ど区 画 の 変 更 にお い て 減 少して い る
もの と考 え られ る。( 中 井, 2005)
1998年10月 に は 、平 均 新 築 率 が49. 0%と な り町 丁 目の956が平 均 を上 回 っ て い る。 市 区 町 村 別
にみ る と、 西 宮 市 の平 均 新 築 率 を上 回 って い る 町丁目は 、90. 5%で あ る。 芦 屋 市 の平 均 新 築 率
を上 回 っ て い る 町丁目は、80. 0%で あ る。 神 戸 市 東 灘 区 の 平 均 新 築 率 を上 回 っ て い る 町丁目は、
76. 7%、 神 戸市 灘 区 は 、55. 2%、 神 戸 市 中 央 区 は、46. 1%、 神 戸 市 兵庫 区、28. 3%、 神 戸 市 長 田 区、
31. 4%、 神 戸 市 須 磨 区、53. 8%で あ る。ま とめ る と、復 興 の順 番 は 西宮 市 が 最 も高く、 長 田 区 や
兵庫 区 が低 く、 む しろ東 西 差 が 明確 に な っ て きて い る。
碓井: 阪 神 淡路大 震災の復旧・復興 と奈良大学防災調査
2. 7第28回 防 災 調 査 ・新 築 率 は 全 地 域 で50%を 超 え るが 東 西 差 は明 瞭
( 2002年10月 写 真3)
1999年10月 に は、 平 均 新 築率 が5&8%と な り東 部 の 復興 が早 い地 域 に お い て は、65%程 度 の建
物 が復 興して い る 。 震 災 か ら5年9ヶ 月 後 の2000年10月 の 復 興 状 況 で は、 調 査 地 域 全 体 の 新 築
率 は62. 3%と な ってきて い る が 、神 戸 市 長 田区 に お い て は 依 然50%未 満 の新 築 率 を 示 して い る
地 区 が あ る。 震 災 か ら6年9ヶ 月 後 の2001年10月 で は、 平 均 新 築 率 が66. 6%と な り町 丁 目の978
が平 均 を上 回 っ て い る 。復 興 速 度 の速 い 東 部 に お い て は75%以 上 の 新 築 率 を示して い るが 、 神
戸 市 の 西部 にお い て は新 築 率 を平 均 す る と45- 55%と な って い る。 震 災 か ら7年9ヶ 月後 の2002
年10月で は 、 調 査 地 域 全 体 の 新 築 率 の6&4%が 建 物 復 興 を 見 せ て い るが 、 長 田 区 に お い て は依
然と して 新 築 率 は約50%と な っ て い る。 震 災 か ら4年9ヶ 月後 ∼7年9ヶ 月後まで は 、 全 地 域
で50%以 上 の復 興 率 を示 す が 、 東 西 地域 差 は 、 まだ 解 消 され て い な い。
2. 8震 災 か ら8年9ヶ 月 後 か ら現 在 まで
2003年10月 の復 興 状 況 で は、 調 査 地 域 全 体 の 新 築 率 が72. 5%と 高くな っ て きて い る 。 西 宮 市
で は82. 2%の 新 築 率 が 見られ、 ま た最も建 物 復 興 が 遅 い神 戸 市 長 田 区 で も、約60%の 建 物 復 興
を示して い る。 平 均 新 築 率 を超 え た 町丁目は西 部 に お い て も30%を 上 回 っ て い る。 震 災 か ら9
年9ヶ 月 後 の2004年10月 で は、 調 査 地 域 全 域 に お い て も79. 4%の 新 築 率 を示して い る 。特に神
戸 市 長 田 区 に お い て は大 幅 に変 化して い る こ とが 考 え られ る 。 震 災 か ら10年9ヵ 月 後 の2005年
10月 の復 興 状 況 で は、 須 磨 区82. 8%、 長 田 区75. 2%、 兵 庫 区7&4%、 中央 区75. 3%、 灘 区80. 6%、
東 灘 区8α2%、 芦 屋 市86. 9%、 西宮 市8&4%と な っ てい る。 建物 の新 築 率 は 年 々増 加して い る が 、
未 だ新 築 率90%に は至 っ て お らず82. 2%と な っ て い る 。
ま とめ る と、 復 興 率 は1年 間 に10%程 度 の 増 加 が み られ 震 災 後10年3ヶ 月 に な る と82. 8%か
ら75. 2%の 差 は あ る もの の か な り復 興 は 進 ん で い る。 東 西 差 は あ るが そ の 地 域 差 は 減 少 して い
る とい え る
2. 910年 間 の復 興 の ま とめ
震 災 後2年9ヶ 月 め で は、 西 宮 市 、 芦 屋 市 、神 戸 市 東 灘 区 の 新 築 増 加 率 が 顕 著 で 神 戸 市 須 磨
区、 神 戸 市 灘 区 、 神 戸市 中央 区、 神 戸 市 長 田 区 、神 戸 市 兵 庫 区の 順 で新 築 率 の増 加 率 が小さ く、
東 西 の 地域 差 の萌 芽 が 見 られ る。 次 の震 災3年9ヵ 月 後 で は 、 全体 の平 均 新 築 率 が49%に 達し、
更 地 率と新 築 率とが 逆 転して い る。 そ れ ぞ れ の市 区 町村 で は 西 宮 市 で90%、 芦 屋 市 で80%、 神
戸 市 東 灘 区 で77%の 町丁目が この 平均 新 築 率49%を 超 えて い る。 実 際 の新 築 率 は各 市 区 町村 で、
西 宮 市 で62%、 芦 屋 市 で56%、 神 戸 市 東 灘 区 で57%で あ る 。 しか しそ れ 以 外 の 地 域 で は、 平 均
新 築 率 を超 え る 町丁目は神 戸 市 灘 区 で54%、 神 戸 市 中 央 区 で46%、 神 戸 市 長 田 区 で31%、 神 戸
市 兵 庫 区28%で 実 際 の新 築 率 は神 戸 市 灘 区 が47%、 神 戸 市 中央 区が42%、 神 戸 市 長 田 区 が35%、
神 戸 市 兵 庫 区が36%と こ れ らの市 区 町村 で は新 築 率50%を 下 回り更 地 の 方 が 新 築 よ りも多 い 。
こ の段 階 で、 東 西 差 は拡 大して い る。 そ の 後 こ の傾 向 が 増 加 し、 建 物 復 興 の 東 西 差 は よ り明 瞭
に な る。
神 戸 市 長 田 区 の 新 築 率 が50%に 達したの は震 災 から7年9ヶ 月後 で あ る。 こ の2002年10月 の
各 市 区 町 村 の 新 築 率 は、 西 宮 市 が77%、 芦 屋 市 が79%、 神 戸 市 東 灘 区が77%、 神 戸 市 須 磨 区が
76%、 神 戸 市 灘 区63%、 神 戸 市 兵 庫 区62%、 神 戸 市 中 央 区58%、 神 戸 市 長 田 区52%で あ る。4
年 間の 問 に神 戸 市 灘 区 、 神 戸 市 須 磨 区 と神 戸 市 中央 区、 神 戸 市 兵 庫 区、 神 戸 市 長 田 区 の格 差 が
増 加して い る。
そして 震 災 後2005年10月 で は、 西 宮 市88%、 芦 屋 市87%、 神 戸 市 東 灘 区86%、 神 戸 市 須 磨 区
83%、 神 戸 市 灘 区81%、 神 戸 市 中央 区75%、 神 戸 市 兵 庫 区74%、 神 戸 市 長 田 区75%に な り、 震
災 後10年9ヶ 月 で 神 戸 市 長 田区 でも新 築 率75%に 達した。 全 域 でか な りの復 興 が 進 捗した とい
え るが 、15%∼20%は 依 然 更 地 で あ る。 残 存して い る更 地 の 約 半 数 は駐 車 場と して扱 わ れ て い
る こ とが 全 地 域 で 見 られ おり、 これらの 復 興 の 遅 れとな る取り残 さ れ た地 域 が 存 在して い る こ
とが わか る。( 中井, 2005)
皿 ま と め
阪 神 ・淡 路 大 震 災 で は 、GI Sの 利 用 が ク ロー ズ ア ップ され た。 長 田 区役 所 で の 防 災GI S活 動 に
よ りGI Sの有 効 活 用 が 実 践 的 に 示 され 、 今 後 の 防災 対 策 に 強 力 な ツ ー ル と して 再 認 識 さ れ た と
い え る 。 時 系 列 現 地 調 査 を お こ な っ た 奈 良 大 学 防 災 調 査 団 の活 動 は、 調 査 結 果 を 災 害 デ ー タ
ベ ー ス と して社 会 に還 元し、 今 後 の 防 災 対 策 へ の 貴 重 な資 料 を提 供した点 で評 価 が 高 い。
奈 良 大 学 防 災 調 査 は、 震 災 直 後 の2月 から2006年4月 で35回 に な る。10年以 上 に わ た る調 査
で あ る ため 、 調 査ミス な ど もあ るが 、 何 度 か の チ ェ ック を行 い修 正した。 こ の デ ー タは 、 阪神
淡 路 大 震 災 の 復 旧 、 復 興 過 程 を分 析 できる貴 重 な デ ー タで あ るが 、 そ れ だ け で な く、 こ の調 査
を通して 、奈 良大 学 学 生 は、GI Sの ス キ ル を学 び、 プ ロ ジ ェ ク ト研 究 に お け る 協 同 作 業 の 体 験
を して い る。 そして 、 この こ とが 、 社 会 人 に必 要 な グ ル ー プ活 動 へ の協 調 性 を養 成した の で あ
る。
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