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一般研究 農薬の部

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Academic year: 2021

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(1)

多発条件 下にお け る穂 い もち防除 と葉 い もち散布効果 との関連

雄 ・越

(東北農業 試験場 栽培第一部)

昭 和38年 の東 北 地 方 の穂 い もち の発 生 は近 年 に お い て と くに著 し く,筆 者 らはす で に本 誌15:29,1964 に 当年 の発 生推 移 お よび穂 い も ち防 除 効 果 の一 例 を報 告 した。 これ に よ る と穂 い も ち発 生 量 は 葉 い も ち量 の 影 響 も少 な くな い が,葉 い も ち の多 少 の み か ら判 断 し 難 い点 が 摘 出 され た。 したが つ て実 際 防 除 に 当つ て も 平 年 の 方 法 に 特 別 の配 慮 を加 味 す る こ との 必 要 を痛 感 した 。 以 上 の よ うな観 点 か ら,大 流 行 年 の薬 剤 防 除 法 を確 立 す るた め に は,ま ず 多 発 条 件 下 に お け る穂 い も ち 防 除 効果 と葉 い も ち 防除 効 果 との 関 連 を明 らか に しな け れ ば な らな い と考 えた 。 材 料 と方 法 早 植,普 通 植栽 培 に サ サ シ グ レを供 試 し,5月21日 お よび6月5日 挿 秧 した 。 本 田施 肥 量 は10ア ー ル 当 り窒素5.7kg,燐 酸4.2kg,加 里4.7kg施 用 した 。 試験 区 は これ ら両 圃場 に葉 お よひ穂 い もち 防 除 回数 を組 合せ た16区(葉1・2・3・4回,穂0・1・2 ・3回)を 設置 した 。1区 面 積 は約10m2で3反 覆 で 行 な つ た。 供 試 剤 は ブ ラス トサ イ ジ ンSベ ンジ ル ア ミノ ベ ンゼ ンスル ポ ネ ー ト2%水 和 剤 で,20ppm濃 度 液 を10ア ール 当 り140l散 布 した。 初 回 散 布 は 早 植7月9日,普 通 植7月11日 で い ず れ も初 発 時 期 で あ つ た 。 以 後 は 試 験 区 に した が つ て4∼5日 間 隔 で 行 な つ た 。 な お1回 の投 薬 量 は ブ ラエ ス トサ イジ ンSと し て10b当 り2.8g で あ る 。 結 果 と考 察 薬 剤 散布 前 に お け る葉 い も ち の 調 査 結果 は初 発 時 に 行 な つ た ので 少 な く,各 区 の罹 病 葉 率 は早 植 で2%前 後 で普 通 植 も5%以 下 の低 発 病 率 で あ り,区 間 差 異 も少 なか つ た 。 試験 圃場 の 葉 い もち は 一 応 均 一 な発 生 状 況 とみ な され た 。 試験 散布 終 了 後 に お け る効 果 は回 数 に応 じて 差 異 を 示 し,と くに普 通 植 の場 合顕 著 に見 られ た 。 す な わ ち 無 散 布 が30%に 対 し て1回 散 布 で は20%前 後 に低 下 し,2回 散布 で は約10%と なつ た。 ま た3回 ・4回 に つれ て効 果 も高 ま つ た が大 凡2回 散 布 との 間 に 大 き な 差 異 が み られ な か つ た。 早 植 につ い て も発 病 率 は低 か つ た が全 く同 一 傾 向 が示 され た 。 葉 い もち に この よ うな結 果 を示 した そ れ ぞれ の 試 験 区 に穂 い も ち の 散布 回数 を種 々組 合 せ た の で あ るが, これ に よ る と穂 い も ち 発病 率 はや は り回数 の 多 い ほ ど 低 下 した 。 しか し,1・2・3回 間 の 差 異 が きわ め て 大 き く,早 植 の 場 合無 散 布56.0%に 対 し て1回 散 布 で は30.5%,以 下2回 区16.6%,3回 区7.7%と な り, ま た 普通 植 に お い て は無 散布 の75.9%に 対 して1回 区 50.6%,2回 区37.1%,3回 区23.2%を 示 した 。 これ らの 結 果 は葉 い も ちの 回 数 に関 係 な く穂 い もち 防 除 回数 か ら整 理 した値 で あ る が,回 数 と効 果 との相 関 は 両栽 培 とも 高 か つ た 。 試 験 区 個 々 の 比較 で は葉 ・穂 の 防除 回数 の 総 計 が 同 じ で あ つ て も葉 ・穂 の散 布 回数 比 の相 異 で 発 病 率 は か な り変動 が み られ た 。 こ の点 防 除 回数 の 多 い だ けが 必 ず しも適 切 な方 法 で は な い よ うに み られ た 。 以 上 が 初 年 目 の結 果 の 概 要 で あ るが,こ れ か ら葉 い も ち散 布 効 果 と穂 い も ち防 除 との関 連 性 に つ い て概 略 を記 す と,回 数 か らは本 年 の 場 合 葉 に対 して は 最 低2 回 が 必 要 で あつ た よ うに 思 わ れ る。 つ ま り2回 散布 は 1回 散 布 の 約2分 の1の 罹 病葉 率 に低 下 し,3・4回 散 布 に比 較 して も早植 で は そ の差0.3%,普 通 植 に お い て も1.9%の 僅 少 な 差 異 で,効 果 も比 較 的 高 い 。 穂 い も ち で は葉 で2回 以 上 散布 し,引 きつ づ き行 な つ た もの ほ ど効 果 が顕 著 で そ の 際 の散 布 回数 は本 年 の 発 生 量 か らは2∼3回 が 必 須 と考 え られ る。 したが つ て,大 流 行 年 にお い て は葉 い も ち に防 除 効 果 を あげ た と し て も穂 い もち 防 除 を怠 る こ とは きわ め て 危 険 で あ り,同 時 に ま た,葉 い も ち 防 除 の成 果 の 良 否 が 穂 い もち 防 除 の成 果 に強 く影 響 す る も の と推 定 さ れ る。 つ ま り葉,穂 い ず れ か にの み 重 点 を お きす ぎ た 散 布法 は流 行 年 の 穂 い もち 防 除 法 とし て は 危 険 が 多 い。 葉 ・穂 の 散 布 回数 比 等 につ い て は葉 い も ち の発 生 早 晩 に よつ て 変 動 す る こ とが 容 易 に想 像 され るの で,こ の 点 は 今 後 の 試 験 で 検 討 し なけ れ ば な らな い 。

(2)

混 合 粉 剤 に よる い もち病 ・ニ カ メイ チユ ウの 同時 防 除

新 保 谷 忠 雄*・ 渡 辺忻 悦**・ 大 友 伝 四 郎** (*秋 田県 農 協 中 央 会 ・**秋 田 県 農 業 試 験 場) 近 年 省 力 防 除 剤 と して,2種 ・3種 混 合 の粉 剤 が 多 くで ま わ つ てい る 。省 力 面 で の混 合 剤 使 用 は き わ め て 有 効 と考 え られ るが,同 時 防 除 の 面 で 果 し て2種 ま た は3種 の病 害 虫 に対 して 十 分 効 果 をあ げ 得 る か ど うか 疑 問 で あ る。 同 時 防 除 剤 の 効 果 を左 右 す る問 題 点 とし て 散布 時 期 が あ る 。 こ とに つ い て は す で に著 者 の1人 が 昨 年度 報 告 し て い る。 そ の ほ か,散 布 量 に よ る防 除 効 果 の ち が い が 当 然 考 え られ るの で,現 在 市販 さ れ て い る代 表 的 混 合 剤4種 に つ い て 散 布 量 と効 果 を比 較検 討 した 。 そ の結 果 の 概 要 を報 告 す る。 方 法 水 苗 代 で 育 苗 した「さわ に し き」を6月13日 1株3∼4本,22.7×22.7cmの 正 方 形植 した 。 施 肥 量 は10aN・P・Kそ れ ぞれ5.2kgと し た 。 区制 は1 区23.1m23連 制 で,薬 剤 は10a当 り4kg区 と5kg散 布 区 を設 け,ニ カ メイ チユ ウの 防 除適 期 に相 当 す る8 月10日(穂 孕 期)に 共 立 式 手 廻 し散 布 器 で 散布 した 。 調 査 は 穂 い も ち に 対 して は10月8日 各 区50株 をラ ンダ ム に抽 出 し立 毛 の ま ま首 ・枝 便 に 分 け て調 べ,ニ カ メ イ チユ ウ につ い て は3.3m2当 り(64株)の 稲 株 を刈 取 つ て加 害 茎 を調 査 し た。 結 果 と考 察 穂 い も ち に対 す る防 除 効 果 は第2・ 3表 に し め した とお り,無 処 理 に 比 べ て 明 らか に罹 病 数 が低 下 して い る 。 ま た 単 剤 に 比 べ て も遜 色 の な い 防 除 効 果 が 認 め られ た 。 一 方 散布 量 の ち が い に よ る防 除 効 果 をみ れ ば,4kg区 よ り5kg区 が 全 般 に 優 り第4 表 で み られ る よ うに 混 合 剤 の 中 で は5kg区 で4kg区 の2倍 の 防 除効 果 を しめ した もの が あ つ た 。 ま た混 合 剤 の うち で ブ ラエ スが 入 る こ とに よつ て そ の効 果 が優 る傾 向 が み られ た 。 従 来,稲 作 後 期 の 薬 剤 散 布 は4kg に 規 正 され て い るが,1kg増 す こ とに よ つ て 防 除 効 果 が2倍 に増 大 す る となれ ば混 合 剤 使 用 の場 合 の 散 布 量 の 問 題 を さ らに 検 討 す る 必 要 が あ る も の と考 え られ る 。 ニ カ メイ チユ ウ に対 す る効 果 は 第2∼3表 に しめ し た とお りで あ る。 発 生 が 全 般 に 少 なか つ た が薬 剤 散 布 区 の効 果 は 十 分 認 め られ,ス ミチ オ ン単 剤 に比 べ て い ず れ も遜 色 の な い 効 果 で あ つ た 。 また,散 布 量 の ち が い に よ る効 果 差 も認 めず,い もち 病 とこ とな り,4kg で も十 分 と考 え られ る 。 た だ 混 合 剤 間 で はMEPの 成 分 が2%で は 効 果 が や や 劣 る傾 向 が あ る 。 しか し この 試 験 程 度 の 発 生 で あれ ば十 分 と考 え られ るが,多 発 の 場 合 に はMEP2%で は さ らに 差 が 大 き くな る ので は ない か と考 え られ る 。 以 上,穂 い も ち ・ニ カ メイ チユ ウに対 す る混 合 剤 の

第1表

試 験 区 の 構 成

第2表4kg散 布 と効 果(3区 平 均) 第3表5kg散 布 と効 果(3区 平 均)

第4表

穂い もちの防 除効果

注 対 無 処 理 比,3区 平 均 値 効 果 につ い て述 べ た が,同 時 防 除 剤 と して十 分 実 用 性 が あ る 。 と くに 散布 量 を5kgに す る と穂 い も ち の被 害 防 止効 果 が,4kg区 よ り2倍 近 く増 大 す る こ とが 認 め られ,混 合 剤 使 用 に よ る同 時 防 除 を行 な う場 合 病 害 虫 の 発 生 多 少 な どを考 え る と同 時 に散 布 量 の加 減 に つ い て も十 分 考 慮 す る必 要 が あ る もの と考 え られ る 。

(3)

イ ネ 馬 鹿 苗 病 に 関 す る 研 究

第2報

種 子 消 毒 に お け る薬 液 濃 度 ・薬 液 温 度 と効 果 との 関 係

(岩手県立農 業試 験場)

畑 苗 代 の普 及 に 伴 い本 病 の 多発 は各 地 で 認 め られ て い るが,原 因 の一 つ に は種 子 消 毒 の不 完 全 に よる場 合 が 考 え られ るの で,完 全 消 毒 を 目標 に薬 液 濃 度,温 度 との 関 連 を検 討 して み た 。 方 法.供 用 種 子 畑 苗 代 で徒 長 した 苗 を本 田 に挿 秧 し,こ れ よ り接 種 した も の を供 用 した 。 品種 農 林17 号 。 処理 方 法 あ らか じめ5日 間 水 漬 け した後,所 定 の 濃 度 ・温 度 ・時 間浸 漬 し,高 圧 殺 菌 した畑 土壤 に播 種 した 。 処 理 時 期 は4月15日,液 量 比 は薬 液500ml, 種 子5gで あ る 。 浸 漬 時 間 ウス プ ル ン24時 間,ル ベロ ン8時 間 。 調 査 方 法5月13日 に総 苗 数,徒 長,萎 凋枯 死 苗 数 を調 査 した 。 結 果 ウス プ ル ンで は6T/10l,24時 間 消 毒 で は 液 温12∼14℃ で,5T/10l∼24時 間 消 毒 で は14℃ 以 上 で完 全 殺 菌 が み られ,4T/10l24時 間 消 毒 で 液 温 を 20℃ ま で高 め て も完 全殺 菌 は無 理 で あ つ た 。ル ベ ロ ン で は6T/10l8時 間 消 毒 で は12∼16℃ で 完 全 殺 菌 さ れ,5T/10l8時 間 で は12∼18℃ で は 不 完 全 で,さ ら に4T/10l8時 間 で は20℃ で も完 全 殺 菌 は 困 難 で あつ た 。 岩 手 県 で の 現 行 基 準 濃 度 ・ 時 間 は ウ ス プ ル ン 6T/10l ,24時 間,ル ベ ロ ン6T/10l,8時 間 で あ る が,こ の条 件 下 で の 完全 殺 菌 の た め の 液 温 は,両 薬 剤 と も12℃ 以 上 を必 要 とす る こ とが 判 明 した が,農 家 が 実 施 す る4月 上 旬 頃 の 消 毒 時 の 薬 液 温 度 は10∼12℃ 程 度 で あ る の で,や は りこ の基 準 を下 廻 る消 毒 で は保 菌 種 子 が 残 存 す る 懸 念 が あ る 。 ま た,ウ ス プル ンは濃 度 を下 げ て5T/10l24時 間 と した 場 合 に は14℃ 以 上 を必 と した か ら,若 干 液 温 を上 げ る工 夫 が 必 要 とな ろ う。

第1表

浸漬濃度 ・液温 と消毒効果

(4)

デ ク ソ ン剤 に よ るテ ンサ イ苗 立 枯 病 防 除 効 果

作 ・橋

晃 ・村

逸 ・香

(青 森 県 農 業 試 験 場)

青 森 県 に お い て はPCNB剤 お よび 有機 水 銀 剤 に よ る テ ンサ イ苗 立 枯 病 の 高 い 防 除 効 果 は 得 ら れ て い な い。 デ ク ソ ン剤 お よ び これ と他 剤 との 混 合 に よ る テ ン サ イ苗 立 枯 病 防 除効 果 を検 討 した の で そ の概 要 を報 告 す る。 方 法 青 森 県 農 業 試 験 場 古 間木 支場 テ ンサ イ 連 作 圃 場 に,品 種 導入2号 を5月19日 に人 力 に よ り播 種 し,表 示 した使 用 濃 度,施 用 量 を土 壤 に処 理 した 。発 病 調査 は 播 種 粒 数50粒 か ら発 芽 した全 苗 に つ い て健 全 苗 数,発 病 苗 数 を調 査 して行 なつ た 。 また,生 育 状 況 は全 苗 の生 体 重 を測 定 し平 均 生体 重 を算 出 した 。 結 果 試験 圃場 に お け る寄 生 菌 の種 類 は播 種 後20 日で はPythium sp.Aphanomyces sp.が 主 で あ つ た が35日 頃 で は主 としてRhizoctonia solaniが 認 め ら れ た 。 デ ク ソ ン10%,同4%粉 剤 お よ び デ ク ソ ン ・P CNB粉 剤 区 は 明 らか に総 苗 数,健 全 苗数 が 多 く,発 病 率 は 少 なか つ た 。 これ に 対 しデ ク ソ ン水 和 剤 お よ び これ との混 合 剤 の水 和 剤 区 は粉 剤 区 よ り総 苗 数,健 全 苗数 とも少 なか つ た 。 対 照 薬 剤 区 では無 処 理 区 と同 程 度 の 総 苗 数,健 全 苗 数 で少 な く,発 病 割 合 は 大 で あ つ た 。 デ ク ソン剤 の粉 剤 施 用 区 に お け る投 下成 分 量 に つ い て み る といず れ の 処理 区 で も50mg区 が25mg区 よ り

デク ソンおよび他剤 との混合剤 の施用 と苗立枯病

注4区 平 均 値,1区4m2,粉 剤 播 種 処 理,水 和 剤 播 種 後 処 理 優 る傾 向 に あつ た。 デ ク ソ ン単剤 区 とデ ク ソ ン ・PC NB混 合 区 を比 較 す る とデ ク ソ ン ・PCNB区 が ま さ つ て い た 。 デ ク ソ ン剤 施 用 区 にお け る寄 生 菌 の 種 類 をみ る と,デ ク ソ ン10%,同4%粉 剤 区 で はPyth-. ium sp.に よ る発 病 苗 は少 な く,Rhizoctonia solani

に よ る も の が 多 か つ た 。 デ ク ソン ・PCNB粉 剤 区 で はPythium sp.Rhizoctonia solani両 菌 の 寄 生 が 認 め られ る が そ の 量 は 少 な かつ た。

以 上 の試 験 結 果 か ら,テ ンサ イ 苗 立 枯病 に関 与 す る 歯 が主 と してPythium sp.Aphanomyces

sp.Rhiz-octonia solaniで あ る圃場 の 場合 は デ ク ソ ン4%,10 %粉 剤 お よ び デ ク ソ ン ・PCNB粉 剤 の25・50mg土 壤 混 和 は 対 照 薬剤 の ソイ ル乳 剤,グ リー ンチ オ ノ ツ ク 水 和剤,ブ ラ シ コー ル 粉剤 に比 し明 らか に 防 除 効 果 が 高 い が,さ ら にデ ク ソン単 剤 は デ ク ソ ン ・PCNB混 合 粉 剤 の50mgに 比 し明 らか に効 果 が劣 る場 合 が あ る の で 本病 防 除 の た め に は,デ ク ソ ン ・PCNB混 合 粉 剤 の50mg土 壤 混 和 が よ り効 果 が 高 い も の と推 察 され た 。 デ ク ソ ンお よ び これ とのPCNB・TMTD剤 混 合 の水 和 剤 で は これ らの粉 剤 に 比 し効 果 は 明 らか に低 い もの と思 わ れ る。

(5)

テ ンサ イ立 枯 病 に対 す るDexonお

よびPCNB粉

剤 の 防除 効 果

(日本てん菜振 興会 てん菜研 究所)

テ ン サ イ の紙 筒 移 植 栽 培 にお いて 発 生 す る立 枯病 菌 はPhoma betae,Pythium sp.,Phizotonia solani お よびApanomyces cochlioidesが 知 られ て い る が, これ ら を防 除 す る 目的 を もつ てDexon(p-dimethyl-aminobenzen diazo sodium sulfonate)4%粉 剤

お よ びDexonとPCNB20%粉 剤 を複 用 して試 験 を行 なつ た の で報 告 す る。 方 法 栽 培 法 は 紙 筒栽 培 慣 行 法 に したが つ た 。 品 種 は導 入29号 でEMP2000倍 液 に30分 間浸 漬 消 毒 を行 な つ た 。 供 試 土 壤 す な わ ち研 究 所 圃 場 の土 壤(腐 植 に頗 る富 む火 山 灰 壤 土)にPythiumお よ びAphanomyces はオ ー トミー ル培 地14日 間 培 養 した もの,Rhizoctonia は大 麦 粒 に10日 間 培 養 した もの をそ れ ぞ れ 播 種3日 前 に土 壤 に接 種 した 。 播 種 直 前 に所 定 の 薬 剤 を これ らの 土 壤 と混 合 し,1区120本 立 と し て1粒 ず つ 播 種 し た 。 発 芽 後 適 時 立 枯 に よ る枯 死 苗 を抜 取 り調 査 し,播 種 後30日 し て全 苗 を抜 取 つ て健 全 苗 と立 枯 苗 を調 べ 発 病 率 を算 出 し た 。Pythium,Rhizoctoniaお よ び Aphanomycesの 単独 接 種 土 壤 に対 す るDexonお よび PCNB剤 の 効 果 を第1表,3菌 種 の 混 合 接 種 土 壤 に対 す る効 果 を第2表 に示 した 。 結 果 と考 察 第1表 に示 した よ うにPythiumお よ びAphanomyces接 種 土壤 に対 して はDexon4%粉 剤 50お よ び100ppm/dry soilと も防 除 効 果 は 高 く,ま た 薬 害 もほ とん ど認 め られ なか つ た。 同 様 にDexon+ PCNB20%粉 剤 複 用 にお い て も防 除 効 果 は 高 か つ た が 薬 害(生 育 阻 害)の点 に お い てDexon+PCNB:50+200 ppmに 少 し くみ られ,150+400ppmお よび200+600 ppmで は甚 だ しい生 育遅 延 が み られ た 。 第1表 に 示 し たRhizoctonia接 種 土 壤 で はDexon単 剤50お よび100 ppmと も防 除効 果 は み られ ず 対 照 区 とほ とん ど変 らな か つ た がDexon+PCNB:50+200ppmで は卓 効 を示 し た。 さ らに100+400ppmお よび150+600ppmに お い て も防 除効 果 は 高 か つ た が薬 害 が 大 きか つ た 。 対 照 薬 第1表Pythium,Rhizoctoniaお よびAphanomycesの 単 独 接 種土 壤 に対 す る Dexonお よ びPCNB剤 の 立 枯 防 除 効 果 注1)生 育 程 度 〓:生 育 状 況 対 照 区 よ り良 好 +3正 〓:や や 不 良 -:不 良 2)対 照 区 に お け る立 枯病 菌 分 離 率 *

{

1)Pythium Phoma他 87.5(%)12 .5 **

{

Rhizoctonia 97.5(%) そ の 他 2.5 ***

{

Pythium Aphanomyces 77.8(%)11.1 Phoma他 33 .3

(6)

第2表3菌 種 混 合接 種 土 壤 に対 す るDexon等 の 立 枯 防 除 効 果 剤 と し てDexon+TMTD:50+100ppmお よ び100+ 200ppmを 用 い た が 防 除 効 果 は 認 め られ な か つ た 。 第 2表 に 示 し た よ う に3菌 種 混 合 接 種 土 壤 に お け る 防 除 効 果 はDexon十PCNB:50+200,50+300,100+200 お よ び100+300ppmに お い て 高 か つ た が50+100ppm お よ び100+100ppmで は や や 劣 つ た 。Dexon単 用 で は50お よ び100ppmと も 防 除 効 果 は 低 く,対 照 区 と ほ と ん ど変 ら な か つ た 。 薬 害 の 点 に お い て はDexon+ PCNB:50+300ppmお よ び100+300ppmに や や 生 育 阻 害 が 認 め られ た 。 以 上 の結 果 よ りテ ンサ イ の 紙 筒 栽 培 に お け る立 枯 防 除 は供 試 土壤 にPhythiumお よ びApanomycesを 含 む 場 合 はDeXon粉 剤50お よび100ppmで 充 分 効 果 が 認 め ら れ る がRhizotoniaも 含 む 土壤 にはDexon単 用 で は 充 分 な効 果 は望 め ない 。 し たが つ て,Dexon+PCNB剤 複 用50+200お よ び100+200ppmが 防 除 効 果 お よ び薬 害 の面 よ り効 果 的 と思 わ れ る。

テ ソサ イ根 ぐされ病 に対す る土壤 燻蒸剤 の効果

馬 場

代 ・阿

(北海道 立中央農業 試 験場)

テ ン サ イ 根 ぐ され 病 に対 し,土 壤 燻 蒸 殺 菌 剤 お よび そ の他 の生 物 的 処 置 を併 用 して,本 病 に対 す る防 除 効 果 を検 討 した 。 方 法 試 験 地 は 上 川 郡 清 水 町 の 昭 和38年 度 本 病 激 発 地 で,1区 面 積108m2で3反 覆 と し た(DIEの み 2反 覆)。 土 壤 燻 蒸 剤 お よ び 処 理 方 法 は,a)メ チ ー ル ブ ロ マ イ ド98%剤,379/1m2(全 面 ビ ニ ー ル で 約 3週 間 被 覆)。b)ク ロー ル ピ ク リ ン99%剤,24ml/ 1m2。c)ク ロ ー ル ピ ク リ ン80%,有 機 溶 剤20%剤, 33ml/1m2。d)DIE(dichrolo-isopropyl ether) 100%剤,55ml/1m2。(b,c,d,は ブ ル ー デ イ バ ー で 深 さ 約20cmに 注 入 沈 圧 し た 。 注 入 処 理 は5月3 日,地 温13∼15℃,ガ ス 抜 処 理 は5月27日,ブ ル ー デ イ バ ー で22∼25cmの 深 密 に 運 行 し た 。 生 物 処 理 は

Rhizoctonia菌 に 拮 抗 性 を 有 す るTrichoderma viridi,

Penicillium sp.菌 お よ び.Aspergillius sp.菌 を 約2週 間 バ ー ミ ユ キ ユ ラ イ ト ・ コ ー ン培 地 に 培 養 し た 後,こ れ ら を 混 合 し 各 処 理 区 に 約0.5kgず つ,ガ ス 抜 処 理 後,全 面 に 散 布 し た 。 そ の ほ か 各 区 の 面 積 の 半 分 に, DAPA4%粉 剤25kg/10aを 移 植 時 に 植 巾土 壤 に混 入 した 。 耕 種 法 は5月28日(ペ ーパ ー ポ ツ ト育 苗)に 移 植,畦 巾55cm,株 間26cm,品 種 は ポ リラー ベ を用 い そ の 他 の肥 培 管 理 は 一般 方 法 に準 じ た 。 調 査 方 法 は 土 壤 中 の病 原 菌 の 消 長 を検 す る た め 処 理 前1回,処 理 後 数 回 各 区 か ら土壤 を採 集 し,indicator -plant法 に よ り立 枯 発病 率 お よ び病 原 菌 の検 出(2週 間 で 水 生 菌 類,4週 間 で そ の 他 の糸 状 菌 類)を 試 み た 。 子 苗育 成 環 境 は10月29日 の場 合 の み 温 室(23±5 ℃)内 で,そ の 他 は降 雨 を防 い で 戸 外 で 実施 し た。 一 方 圃場 にお け る生 育 中 の 発 病 調 査 は9月11日 に各 区 中 央2畦 につ い て,発 病 状 況 を観 察 した 。 収 穫 時 調 査 は 10月28日 に 各 区 中 央2畦 を抜 取 り収 量 お よ び罹 病 状 況 を調 査 した 。 結 果 と考 察 土 壤 中 の 病 原 菌 の 消 長,生 育 中 お よ び収 穫 時 調 査 の 結 果 は 次 表 の とお りで あ る。 以 上 の こ とか らDIEを 除 く土 壤 燻 蒸 処 理 は 無 処 理 に対 して 一応 の 防 除効 果 が 認 め られ る が,と くに メチ ル ー ル ブ ロマ イ ド処 理 は他 剤 に比 し て圧 倒 的 効 果 を示

(7)

第1表

土壤 中の病原菌 の消長

第2表

生育中お よび収穫時調査

注1)DIE区 の 分 散 分 析 は 補 足値 を 用 い た

2)収 穫 時 の 発 病 率 お よ び被 害 度 算出 の た めの 欠 株数 は9月11日 の 調 査 に基 い た

3)発 病 率 のAは 播 種後2週 間,Bは4週 間 調 査 の 値 でpre-imergence damping offを 含 め て 算 出 した

4)菌 別 発 病 率 のRは,Rhizoctonia sp.菌,AはAphanomyces sp.菌 お よびPはPythium sp.菌 を示 し,算 出 は つ ぎの 式 に よ つた 。R発 病 率 はR検 出割 合 ×4週 間 め発 病 率。P・A発 病率 は Pお よ びA検 出割 合 ×2週 間 め発 病 率 した とい え よ う。 す なわ ち,栽 培 期 間 中 の 土 壤 中 の病 原 菌 の 消 長 に お い て も,他 剤 に比 して 常 に低 率 を示 し,生 育 中 お よ び収 穫 時 にお け る発 病 状 況 で も有 意 な 効 果 が認 め られ,さ らに収 穫 量 お よび 根 中糖 分 も増 加 してい る こ とは,と くに こ の処 理 が 有 効 で あ る と云 つ て よい か と思 う。 た だ,こ の処 理 の 問題 点 は 薬 剤 が き わ め て危 険 な ガ ス で あ るた め,そ の使 用 方 法 が 困難 で あ る こ と と価 格 に よ る経 済 性 の点 で あ り,今 後 の検 討 を要 す る。 ま た DIE剤 は薬 剤 の性 質上,土 壤 中 に 永 く残 留 す る こ と か ら独 特 の 防 除 効 果 を期 待 し たの で あ るが,薬 害 が 強 く,実 用性 に乏 しい事 が確 認 され た 。DAPA剤 の施 用 は本 試験 の 場 合,他 の 試 験 の結果 よ り顕 著 で な い こ とは,栽 培 方 法 がペ ーパ ー ポ ツ ト移 植 方法 に よ つ た こ とに よ る か とは 思 うが,疑 念 の 残 る とこ ろで あ る 。 ク ロール ピ ク リン剤 の濃 淡 両 剤 は若 干99%剤 が 優 つ て い る と思 われ た 。

(8)

タバ コ疫 病 の 茎 地 ぎわ 部 発病 に対 す る防 除 法 につ いて

郎 ・佐 々 木

(日本 専売公 社盛 岡たば こ試験場)

現在全 国 のタバ コ産地 に発生 し被害 の大 きいタバ コ

疫 病 の茎地 ぎわ部 発病 については,防 除 が困難 な状 態

にある。土壤 伝染 によ る本 病の発病機構 を研究 し,タ

バ コを畑 に移植 して約30日後 に行なわれ る土寄せ作業

が本 病の発生 を助長す る こ とを認めたので,本 試験 で

は土 寄せ時 に寄せ る土壤 の消毒 に重 点 をおいて防除法

を検 討 した。

土 寄せ時 に タバコ の株 ぎわ に寄せ る土壤 を各種殺 菌

剤で消毒 しその効果 を比較 した結果は第1表 の とお り

であ る。 この試験 は無病 畑 を用い,畦 間 に フスマ培 養

第1表

土寄せ時 におけ る殺菌剤処理 とその効果

の 疫 病 菌 を混 合 し,こ れ に薬 剤 処 理 した もの で,各 区 と もか な り多 く発 病 した が,オ ー ソサ イ ド粉 剤 の効 果 が す ぐれ,グ ラ ン ド乳 剤 が 次 い だ 。 以 上 の 試 験 で 効 果 の あ つ た オ ー ソサ イ ドお よ び グ ラ ン ド乳 剤 の処 理 濃 度 お よ び 量 につ い て検 討 した結 果 は 第2表 の とお りで あ る 。 各 区 と もか な り発 病 した が, オ ー ソサ イ ド水和 剤 で は500倍 液,オ ー ソサ イ ド粉 剤 で は 病 土2kg当 り2g,グ ラ ン ド乳 剤 で は2000倍 か ら 効 果 を示 した 。

第2表

処理濃度 お よび量 と消毒効果

つ ぎ に福 島県 下 の本 病 発生 激 甚 地 で,タ バ コの移 植 前 に クロ ル ピ ク リン10kg/10aお よ び20kg/10aで 植 え 穴 を消 毒 し,こ れ に タバ コ を植 え て土 寄 せ 時 にオ ー ソ サ イ ド粉 剤(40kg/10a)ま た は グ ラ ン ド乳 剤(800 倍 液100l/10a)で,タ バ コの株 ぎ わ に よせ る土 壤 を 消 毒 した 。各 区 の 発病 状 況 は 第3表 の とお りで,各 処 理 区 と も発 病 をか な りお さ え る こ と がで きた 。 さ ら に 収 量 に つ い て み る と,第4表 の とお りで,各 処 理 区 と もか な り良好 な成 績 を お さめ た 。

第3表

タバ コ産地での 防除試 験 にお ける発病状況

第4表 タバ コ産 地 で の 防 除 試 験 に お け る収 量 ・品 質 これ らの 試 験 の 結 果 か ら,従 来 防除 効 果 の なか つ た ク ロ ル ピ ク リン部 分 消 毒 に,土 寄 せ 時 の 土壤 消 毒 を 加 え る こ とに よつ て か な り発 病 を減 少 させ る こ とが で き,タ バ コ疫 病 の茎 地 ぎ わ発 病 に 対 す る 防 除法 の い と 口が 開 かれ た もの と思 わ れ る。

(9)

PCNB粉

剤 に よ る 赤 ク ロ ー バ ー 菌 核 病 の 防 除

子 安 喜 代 司*・ 成

四**

(*北海道立天 北農業試験場 ・**同中央農 業試験場)

赤 ク ローバ ー の重 要 病 害 の1つ にSclerolinia trifo-liorum ERIKSSONの 侵 害 に よ る赤 ク ロー バ ー 菌 核 病 が あ る。 本 病 は北 海 道 各 地 に分 布 す る が,と くに道 北 ・ 道 東 地 方 で被 害 が 多 い 。 融雪 後,赤 ク ローバ ー の株 全 体 が本 病 の た め に 腐 敗 枯 死 して 欠 株 とな る こ とが あ り,1部 の茎 葉 の 腐 敗 に と どま つ て生 育 を続 け て も生 育 が不 良 とな り,ま た とき に は5・6月 が 多 湿 で あ る と生 育 中 に 病勢 が進 行 して 枯 死 す る こ とも あ る。 こ の た め,赤 ク ローバ ー 単 播 草 地 で は 裸 地 が 生 じ た り,赤 ク ローバ ー の 生 存 年 限 が短 縮 され て く る こ とに な り, イ ネ 科牧 草 との 混 播 草 地 で は年 と と もに イネ 科 牧 草 が 優 勢 と な る。 昭 和37年 秋,38年 春 に稚 内 市,豊 富 町, 中 頓 別 町 の 赤 ク ロー バ ー 圃場 を調 査 し た とこ ろ,赤 ク ロー バ ー の越 冬株 率 は そ れ ぞ れ40.5%,29.7%,67.6 %で,半 数 以 上 本 病 の た め枯 死 した と こ ろが あ る。 本 病 の 防除 法 と して ヨー ロ ツ パ で はPCNB粉 剤 を 根 雪 前 に 散布 す る こ とが 有 効 と され て い る。本 邦 で は 麦 類雪 腐 大 粒 菌 核 病 の 防 除 にPCNB粉 剤 散 布 が 有 効 な こ とは認 め られ て い る が,赤 ク ローバ ー 菌核 病 に対 す る効 果 は まだ 明 らか に され てい な い。 天 北農 試 で は 赤 ク ロー バ ー菌 核 病 防 除 法 を確 立す る た め,PCNB 粉 剤 の ほ か,有 機 水 銀 粉 剤(PMA・EMP),有 機 錫 粉 剤(TPTA・TBTO),PCNBと 有 機 錫 (TBTO)混 合粉 剤 を根 雪 前 赤 ク ロー バ ー に 散 布 し,発 病 程 度 ・収 量 な ど を調 査 した 。現 在,第3回 め の 試 験 を実 施 中 で あ るが,前2か 年 の成 績 は ほ とん ど 同 一 傾 向 を しめ し,PCNB粉 剤 の本 病 防 除 効 果 が き わ め て 顕 著 で あ つ た の で,中 間成 績 で あ るが この 結 果 を報 告 す る(第1表 お よ び第2表)。 す な わ ち, PCNB10%粉 剤 を散 布(10a当 り4kg)す る こ とに よつ て,2か 年 と も被 害 度 は 半減 し,約6割 の 増 収 を もた ら した 。 有 機 水 銀 粉 剤,有 機 錫 粉 剤 散 布 区 は無 処 理 に 比 して被 害 度 は軽 く,若 干 増 収 す る が,PCNB 10%粉 剤 散 布 よ りは劣 り,PCNBも5%で は 効 果 が 劣 つ た 。 今 後,PCNB粉 剤 の 散布 時 期 と防 除 効 果 と の 関係 を明 らか に す る 要 が あ る。 第1表 赤 ク ロー バ ー 菌核 病 防 除 試 験(1)(37∼38年) 注1)供 試 品 種 赤 ク ロ ー バ ー 「在 来 種 」2)1区15m2,乱 塊 法3反 覆3)37年5月6日 播 種, 30×30cm点 播(4葉 期 に 間 引,1本 立)4)37年12月1日10a当 り4kg散 布5)発 病 調 査 は 33年5月25日,病 株 に つ い て の 被 害 度 算 出 法 は つ き の とお り 被害 度= 1A+2B+3C+4D

/総

×100 た だ し,A:株 の1/4腐 敗B:株 の1/2腐 敗C:株 の3/4腐 敗D:株 全 体 腐 敗 枯 死 の 株 数 を し め す 6)収 量 調 査1番 草6月20日,2番 草8月29日,10a当 り に 換 算7)3ブ ロ ツ ク 平 均 を し め す, 1ブ ロ ツ ク が 全 体 に 発 病 が 少 な か つ た 。 被 害 度 に つ い て は 処 理 間 に 有 意 差(5%)が 認 め られ た 。 8)供 試 薬 剤 の 濃 度 は つ ぎ の と お り で あ るPMA粉 剤0.4%(醋 酸 フ エ ニ ー ル 水 銀Hgと し て0.2 %)EMP粉 剤0.42%(エ チ ル 燐 酸 水 銀,Hgと して0.3%)TPTA粉 剤1.5%(醋 酸 トリ フ エ ニ ー ル 錫)TBTO粉 剤1.5%(ト リ ブ チ ル 錫 オ キ サ イ ド)PCNB粉 剤10.0%(ペ ン タ ク ロ ロ ニ トロ ベ ン ゼ ン)PT粉 剤 ペ ン タ ク ロ ロ ニ トロ ベ ン ゼ ン5%,ト リ ブ チ ル 錫 オ キ サ イ ド0.5%

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第2表 赤 ク ローバ ー菌 核 病 防 除 試 験(2)(38∼39年) 注1)供 試 品種 赤 ク ロ ーバ ー 「在 来種 」2)1区15m2,乱 塊 法3反 覆3)38年5月7日 播 種, 30×30cm点 播(4葉 期 に 間 引,1本 立)4)38年11月26日10a当 り4kg散 布5)収 量 調査 は 1番 草7月10日,2番 草8月31日6)発 病 調 査 は39年4月21日 と5月25日,被 害 度 算 出 法は 前 表 に よ る7)3ブ ロ ツク 平 均 を しめ す,被 害 度,収 量 は い ず れ も処 理 間 に有 意 差(5%)が 認 め ら れ た8)供 試 薬 剤 の 濃 度 は 前 表の とお りで あ る

植 物 生 育 調 整物 質 の薬 害 に よる落 葉 にお よぼ す影 響

(大内新興化学工業株式会社)

著 者(1964)は 先 に抗auxin性 化 合物 お よび ア ミノ 酸 のバ ラ科 植 物 着 生 葉 の落 葉 誘 起 に つ い て報 告 し た。 本 実 験 は前 報 に引 続 き,生 育調 整 物 質 の薬 害 に よ る落 葉 に お よ ぼ す 影 響 に つ い て検 討 した。 方 法 圃 場 栽 植 の モモ ・リ ンゴ ・ア ンズ ・ウ メ ・ オ ウ トウ の5種 のバ ラ科 果 樹 を用 い,そ の新 梢着 生 葉 葉 身 上 半 部 にPMA1%液 を,ま た,下 半 部(distal) あ る い は節 間 部(proximal)にIAA(1%),Na -NAA(1%) ,ジ ベ レ リ ン(Gと 略 す;0.1%)お よ びPMAに よ るモ モ 薬 害 葉 か らのEt2O抽 出 濃 縮 物 (1%)4種 の そ れ ぞ れ ラ ノ リ ン混 合 物 を塗 布 処 理 し,処 理 後毎 日落 葉 数 を調 査 した 。 結 果 実 験 結 果 は 第1表 に 示 す と お りで あ る 。 PMAを 葉 身上 半 部 に塗 布 ・薬 斑 を生 じ させ,生 育 調 整 物 質-ラ ノ リ ン混 合物 を葉 身下 半部 に 塗 布 し た場 合(distal処 理),Na-NAA,IAAお よび ジ ベ レ リ ン はモ モ ・ リンゴ ・ア ン ズ ・ウ メ に そ れ ぞ れ 影 響 を示 し たが,薬 害葉 か らのEt2O抽 出物 は オ ウ トウ に も影 響 をお よ ぼ した。Na-NAAお よびIAA処 理 はPM A単 独 処 理 よ りも薬 害 に よ る落 葉 を遅 延 した が,ジ ベ レ リンお よ びEt2O抽 出 物 を処 理 した場 合 には 著 し く 落 葉 を促 進 した 。 また,新 梢 節 間部(proximal処 理) に供 給 した 場 合 に は上 述 の影 響 が ゆ るや か で あ つ た 。 この 場 合,ADDICOTT(1951),JACOBS(1953)等

の述 べ た 離層proximal sideに お け るauxin量 の高 ま りが原 因 す る脱 離 促 進 が示 され ず,GAURとLEOPOLD (1955)等 の述 べ たauxin総 量 に よる調 節(遅 延)が み られ た。 こ の こ とは人 為 的 に過 剰 のauxin量 を供 給 し た結 果 に よ るも の と思 わ れ る。 以 上 の結 果 か ら,ジ ベ レ リンお よびEt2O抽 出 物 は 落 葉 を促 進 す る作 用 を 有 し,薬 害 に よ る落 葉 と相 加 作 用 を示 す 。 ま た,IAAお よびNa-NAAは 相 殺 す る 抑 制 作 用 を示 す 。 モ モ ・ア ンズ ・ウ メに お け るNa-NAA,IAAお よび ジ ベ レ リン の作 用 は処 理 位 置 と 無 関 係 に落 葉 の遅 速 を強 め る が,Et2O抽 出 物 で は 葉 身 部 に処 理 した場 合 に の み 顕 著 な作 用 が見 られ た 。 し か し,リ ンゴ で は 見 られ な かつ た。 こ の こ とはEt2O 抽 出物 は 葉身 の薬 斑部 で 形成 し葉 柄 基 部 に 転 流 す る場 合 が,枝 部 の薬 斑 で形 成 し た場 合 よ りも葉 柄 基 部(離 層)に 到 着 し作 用 す る こ とが高 く,リ ンゴ で は 枝 部 か らの方 が作 用 しや す い もの と思 わ れ る 。 さ らに,従 来,落 葉 を制 禦 して い る と い わ れ る auxinお よ びmethionineは 落 葉 を誘 起 す る作 用 は 無 く,そ れ ら化 合物 が 落 葉 を促 が す に は 葉 身 切 除 等,脱 離 の た め の 前 提 条 件 が 必 要 で あ り,自 然 落 葉 時, auxinの 作用 で 落 葉 誘 起 が行 な わ れ るに は葉 柄 基 部 の 老 朽 化 が 先 行 す る こ とが 必 要 で あ る。auxinは 老 朽 化 を遅 延 す る様 に 作 用 す る 。 こ の こ とか ら,生 育 葉 の 落 葉 に はauxinの 作 用 を抑 制 す る物 質 が必 要 で あ る。 CLELAND(1963)はauxinの 加 用 で 高 ま る植 物 体 組 織 の ペ クチ ン メチ ル 化 作用 を実 験 し,そ の作 用 は 植 物 の種 類,品 種,部 位 に よつ て異 な る所 か ら,auxinを

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調 節 す る物 質 を推 定 し た。 しか し,薬 害 に よ る落葉 で は薬 斑形 成 が落 葉 誘 起 の 開始 で あ る 。 そ してEt2O抽 出 物 を葉 身 に 塗 布 した 室 内試 験 の結 果 で は落 葉 が み ら れ る。 この こ とか ら,Et2O抽 出物 に は 落 葉 を 開始 す る物 質(starter)が 含 まれ て い る よ うに考 え られ る。

第1表

植物生育調整 剤の薬害 に よる落葉 にお よぼす影響

注*PMA単 用 区,1962.9.5

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グ リセ オ フ ル ビ ン菌 体 水 和 剤 の リ ン ゴ モ ニ リア 病

花 器 感 染 抑 制 効 果 に つ い て

衛 ・山

隆 ・工 藤

(青 森 県 り ん ご 試 験 場)

リ ンゴ実 グサ レの花 器 感 染 抑 制 の た め に,1957年 か ら 抗 菌 性物 質Griseofulvin水 和 剤 の効 果 を検 討 し て き た が,本 剤 は年 次 に よ る効果 の 変動 が 多 く,ま た不 稔 果 の発 生 が 助 長 され る恐 れ もあ り,薬 価 の面 で も実 用 に供 し難 い 点 が あ る 。1962年 か ら 日本 曹 達 株 式 会 社, 日本 化 薬 株 式 会 社,武 田薬 品株 式 会 社 の3社 で 試 作 さ れ たPenicillium griseofulvumの 菌 体 水 和 剤 に つ い て,前 記 水 和 剤 との効 果 お よび 授 精 阻 害 の 影 響 を 比較 して き た が そ の 一 部 を報 告 す る。 試 験1姫 リン ゴ に よ る予 備 試 験 材 料 と方 法1/2000aポ ツ トに植 え た40∼50年 生 姫 リンゴ を各 区3樹 供 試 し,開花 直前 の 花 の み を選 び花 弁 を取 除 い て花 柱 に 各 処 理 を行 なつ た 。 処 理 は対 照 区 を 除 い た 各 区 の 花 毎 に所 定 濃 度 の薬 液 を 噴霧 し,そ の 後 柱 頭 の乾 くの を待 つ て大 型 分 生 胞 子 懸 濁 液 を ペ ーパ ー ク ロマ ト用 小 型 噴 霧 器 で ス プ レー接 種 し,常 法 で 授 粉 を行 な つ た 。 菌 体 水 和 剤 は10%製 剤 を,Griseofulvin 水 和 剤 は50%製 剤 をお の お の500ppm,25Cppmで 供 試 し,展 着 剤 は加 用 しな か つ た 。授 粉 に 用 い た花 粉 は 祝 か ら採 取,処 理 は5月9日 野 外 で 行 な い5月24日 調 査 し た。 結 果 は 第1表 に 示 した 。 第1表 姫 リンゴ に よ る結果(1963)

数字は3区 平均

試 験2成 木 に お け る効 果 材 料 と方 法 紅 玉,国 光 と も50年 生 成 木 を10年 枝 程 度 の 枝 別 に 供 試 し,各 花 叢 開花 直 前 の2花 の み を残 し て他 を取 除 い た 。 この 花 につ い て 試 験1と 同様 の 処理 を行 ない そ の ま ま 放 置 した。 各 薬 剤 と も500ppmで 噴 霧 し,授 粉 は紅 玉 ・国 光 と も旭 花 粉 を用 い た。 処 理 は 紅 玉5月10日,国 光5月13日 に行 ない,紅 玉5月28 日,国 光6月1日 に調 査 を行 な つ た 。 なお 不 稔 果 は途 中落 果 す る た め逐 次採 集 調査 した 。 結 果 は 第2・3表 に示 した 。 第2表 紅 玉成 木 に よ る結 果(1963)

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第3表 国光 成 木 に よ る結 果(1963) 試 験3不 稔 果 発生 にお よぼ す 影 響 材 料 と方 法 国 光50年 生 成 木 を供 試 し,試 験2と 同 様 に して各 薬 剤500,250ppmで 噴 霧 を して そ の後 授 粉 し,不 稔 果 の発 生 率 を調査 した 。処 理 は5月13∼14日 に 行 ない,授 粉 に は旭 花 粉 を用 い,6月1日 に調 査 し た 。 結 果 は 第4表 に示 した。 第4表 不 稔 果 発 生 率(1963) 注500ppmは5月13日 処 理,250ppmは5月14日 処 理 試 験4実 用 散 布 にお け る効果 モ ニ リア病 の常 発 す る一般 栽 培 園 で 実 際 動 力 噴 霧 機 を使 つ て開 花 期 間 中 に散 布 した 結 果 は 第5表 ・第6表 の とお りで あ る。 第5表 は,国 光 に対 して 中 心 花 満 開 時 ・側 花 満 開時 の2回 散 布 で 濃 度 を検 討 し,第6表 は 紅 玉 に 対 し500ppmで 中心 花 満 開時 ・側 花 満 開 時 の2 回 散 布 区 お よ び 中心 花 満 開時1回 散 布 区 を 作つ た。 い ず れ も展 着 剤 を加 用 した 。 考 察 特 殊 な製 剤 で あ るた め,各 製 品 間 の 効 果 の 差 異 を見 たが,効 果 の低 い もの もあ り,製 剤 の過 程 に左 右 され る もの と考 え られ る。 しか し 日本 化 薬 製, 日本 曹 達 製 で は,従 来 のGriseofulvin50%水 和 剤 よ り も,ど の試 験 に お い て もや や 良 好 な結 果 が 得 られ た 。 第5表 実 用 散 布試 験(1)(1963) 注 品種 国光,中 心 花 満 開5月18日 側 花 満 開5月22日,調 査6月6日 第6表 実 用 散 布試 験(2)(1963) 注 品種 紅 玉,中 心花 満 開5月11日 側 花 満 開5 月14日,調 査5月30日 250PPmで は5001pmに く らべ明 らか に 効 果 の 低下 が' 認 め られ,実 用的 に は5001pmの 濃 度 が 有 効 と思 われ る。 授 精 阻 害 に 関 して は,い ず れ も不 稔 果 の 発 生 が対 照 授 粉 区 に く らべ や や 増 加 す る傾 向が 見 られ る が,試 験 当 日の 天 候,供 試 樹 の樹 勢 な ど に左 右 され る と こ ろ が 多 い と考 え られ る 。実 用 に供 す る場 合,中 心 花 満 開 時1回 の み の散 布 よ りは側 花 満 開 時 も含 め て2回 散 布 を行 な うの が有 効 と考 え られ る。 本試 験 の 結果,不 稔 果 の 発生 に 対 す る影 響 が 明 確 に な れ ば充 分 実 用 が 出 来 る と考 え られ る 。

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リ ソ ゴモ ニ リア病 菌,特 に 菌核 発 芽 にお よぼ す木 酢 液 の影 響

博 ・柳

夫 ・高

(農林省園芸試験場 盛 岡支場)

リ ンゴ モ ニ リア病 菌 に 対 す る木 酢 液 の影 響 に 関 す る 若 干 の試 験 を行 な つ た ので,そ の一 部 を報 告 す る 。 こ れ に供 試 の 木 酢 液 は1954年 秋 に農 林 省 林 業 試 験 場 よ り 提 供 され た もの で あ る 。 1)本 病 菌 菌 糸 の 生 育 にお よ ぼ す影 響 を知 るた め に 木 酢 液20∼0.5%を 加 用 の馬 鈴 薯 ぶ ど う 糖 寒 天培 地 上 の 本 菌 の生 育 を検 し た 。参 考 と して 白紋 羽 病 菌 を併 せ て供 試 した 。 置床 温 度 は前 者 で は20℃,後 者 で は23℃ と した 。 寒 天 を加 え ない培 地 養 液 に 木 酢 液 加 用 のpH は 第1表 の とお りで あ つ た。 第1表 木 酢 液 加 用 のPDAのpH これ らの 培 地 上 で の 菌 の 生 育 は第2表 の とお りで あ つ た。 す な わ ち モ ニ リア 病 菌 で は2.0%,白 紋 羽病 菌 で は0.5%以 下 で の み 生 育 が認 め られ,後 者 の方 が 木 酢 液 に敏 感 で あ つ た 。 なお0.5%の 濃 度 で は対 照 区 に ま さ る生 育 が 認 め られ た 。

第2表

木酢 液加用培 地上 の病 菌の生育

(菌叢直径平均)

2)つ ぎ に本 来 の 意 図 した使 用 目的 で あ る菌 核 発 芽 に お よぼ す 影 響 を 検 した 。 これ に は2回 の 実 験 を行 な つ た 。 第1回 に は 直 径 目cmの シ ヤ ー レに 石 英 砂100g 宛 を入 れ そ の上 にI型 に 発芽 した 菌 核20宛 を お き,そ れ に10.24ml宛(10a当 り100l)の 所 定 濃 度 の 薬 液 を散 布 し,こ れ を1964年11月25日 以 降15℃ の 定 温 器 中 に お い て菌 核 の 発 芽 生 育 を調 査 した 。 この 調 査 の 子 実 体 の 生 育 程 度 別 の 表 示 は 木 村(青 森 りん ご試 報 告6 号,1962)に よ つ た 。 この 結 果,水 を灌 注 した の み の 対 照 区 で は9日 後 に は 完熟 の 子 実 体 す な わ ちIV型 の も の が 多 数 認 め られ た が 薬 液 散 布 の各 区 に は 発 芽 の 進 展 が 認 め られ な か つ た 。 そ の 散 布13お よび21日 後 の 調 査 結 果 は第3表 の とお りで あ り,PCP-Na区 お よ び

第3表

木 酢液の菌核発芽 にお よぼす影響(1)

木 酢 液5倍 液 区 で は生 育 が停 止 し てお り,同 上15倍 液 区 で は若 干 の生 育 進 展 が 認 め られ た。PCP-Na区 で は菌 核 の表 面 が見 か け上無 菌 の よ うで あ つ た が,木 酢 液 散 布 の2区 で は 菌 核 表 面 にTrichoderma菌 が 顕 著 で あ つ た 。 そ の た め か そ の後 木 酢 液15倍 液 区 で も 菌核 の 発 芽 生 育 が停 止 した 。 3)同 上 の 第2回 実 験 。 木 酢 液 の10・20・30倍 液 に つ い て検 討 した 。 こ の場 合 に 使 用 し た土 は埴 土200g宛 で あつ た 以 外 は大 体 前 実 験 と同様 で あつ た 。 こ の処 理 後4お よび8日 め の調 査 結 果 は 第 。表 の と お りで あ り,20お よび30倍 液 区 では 多数 の完 熟 子 嚢 盤 が 生 じ, 対 照 区 と大 差 が な く効 果 が認 め られ なか つ た。 し か し,10倍 液 区 で は効 果 は 完 全 で な か つ たが 発芽 生 育 の 遅 延 は顕 著 で あ つ た 。

第4表

木 酢液の菌核 発芽 にお よぼす影響(2)

以 上 の結 果 か ら見 て,Trichoderma菌 の随 伴 お よび そ れ の 効果 な どに つ い ては さ ら に 検 討 が 必 要 と思 わ れ,こ の 菌 核 発 芽 防 止効 果 の 実 用 性 の検 討 は 園 地 で の 実 験 に よ らな けれ ば な らな い が,そ れ に は こ の実 験 の 結 果 か ら見 て15倍 以 上 の濃 度 が 必 要 と考 え られ る 。

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リソゴ斑 点落 葉 病 の 防 除 につ い て

(岩 手 県 園 芸 試 験 場)

近 年 リンゴ の殺 菌 剤 の 傾 向 として,Dichloneを 主 軸 に した混 合 剤 が 多数 開 発 され てい る。 その 多 くは Dichloneを 主 体 と し,ThiuramやFerbamを 添 加 し た もの が 多 い 。然 しな が らその 適 正 な 配 合 比 率 お よび 濃 度 等 につ い て は未 知 の面 が 多 い 。 リ ンゴ の斑 点 落葉 病 の 防 除 を前 提 と して 本 病 の 主 役 的 な病 原 菌 で あ るAlternaria maliを 用 い,こ れ ら3 種 の殺 菌 剤(原 体)の 特 性 を知 るた め の予 備 試験 と し て実 施 した。 予防 的 効果 に つ いて 材 料 と方法 罹 病性 品 種 で あ る印度 の 苗木 を供 試 し,各 試 験 区 別 に薬 剤 散布 した の ち3日 ・6日 ・9日 ・12日 ・15日 後 に そ れ ぞ れ Alternaria maliを 常 法 に よ り接 種 し,薬 剤 の 予 防 的 効 果 な らび に持 続効 果 に つ い て検 討 した 。 なお,供 試 薬 剤 はDichlone96%,Thiuram86%,Fetbam85 %の 原 体 をそれ ぞれ600ppm,300ppm,150ppmに 希 釈 した 区 を設 け て実 施 した。 そ の 結 果 は 第1表 の と お りで あ る。

第1表

有 効濃度 と持続効 果

病 斑 発 現 阻 止 効 果 につ い て 材 料 と方 法 印 度 の 健全 葉 を供 試 し,1葉 当 り10か所 にAlternaria mali の胞 子 懸 濁液 を 点 滴 接 種 した 。接 種48時 間後 に 薬 剤 散 布 を行 な い,風 乾 後 湿 室 に静 置 し て病 斑 の発 現 を促 し た。 な お,処 理 区 はDichlone96%,Thiuram86%, Ferbam85%の そ れ ぞれ300ppmに つ い て行 な い,調 査 は 接 種 後5日 に 行 なつ た 。 そ の結 果 は第2表 の とお りで あ る。

第2表

病 斑の発現阻止効果

病 斑 の 拡 大 効 果 に つ い て 材 料 と方 法 圃 場 で 自 然 発 病 した斑 点 落葉 病 の病 斑 を供 試 し,病 斑 直 径2.0 mmの もの に つ い て お の お の薬 剤 散 布 を 行 な つ た 。 そ め後 圃場 に放 置 し,病 斑 の拡 大 を1週 間 後 と2週 間 後 に測 定 した.供 試 薬 剤 ・濃度 はDichlone96%, Thiuram86%,Ferbam85%そ れ ぞ れ300ppmと し た。 そ の結 果 は 第3表 の とお りで あ る。

結 果 と考 察Dlchlone, Thiuram, Ferbamに つ い て斑 点 落 葉 病 に 対 す る予 防 的効 果 と治 病 的 効 果 を検 討 した 結 果,濃 度 あ るい は 持 続性 の点 で 若 干 の 相 違 は あ るが,3者 と も散 布10日 前 後 ま で はほ ぼ 同 等 の 高 い予 防 効 果 を示 した 。 ま た いず れ の 薬 剤 で も150ppmの 濃 度 で は 相 当劣 り,300ppm以 上 の濃 度 が 必 要 と思 わ れ る。 薬 剤 の 持 続性 で はDichloneはThuiramやFerb-amに 比 べ や や 劣 る よ うで あ つ た 。 治 病 的 効 果 を 知 る た め に 接 種 後 に薬 剤 散 布 を行 な い,接 種 病 斑 の発 現 阻 止 を調 査 した 結果,Dichlone>Thiuram>Ferbam の 順 で す ぐれ た がFerbamで は ほ とん ど効 果 が な か つ た。 然 しDichloneは か な りの 効果 が期 待 出 来 る よ うで

第3表

病 斑 の 拡 大 阻 止 効 果

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あ つ た。 ま た病 斑 の拡 大 を阻 止 す る効 果 につ い て検 討 した 結 果,3者 と も著 しい 効 果 は な く,積 極 的 治 病 効 果 を期 待 す る こ とは む ず か し い も の と思 われ る。 な お,病 斑 上 で の分 生 胞 子 の 形 成 阻 止 効 果,菌 糸 ・ 胞 子 の殺 菌 力 等 に つ い て は さ ら に検 討 す る必 要 が あ る もの と思 わ れ る。 さ らに これ ら3者 の配 合 に よ る相 加 的 ・相 剰 的 効果 あ るい は 適 正 な配 合 比 等 に つ い て 検討 す る必 要 が あ る もの と思 わ れ る 。

殺 虫剤 の 水 田面 施 用 に よ る ニ カ メイ チ ユ ウの防 除

(東北農業試験 場栽培第一部)

水 田面 に殺 虫 剤 を施 用 し,ニ カ メ イ チ ユ ウを 防 除 す る方 法 は,水 稲 の 茎 葉 を対 象 と した い で 水 田 面 に 殺 虫 剤 を施 用 す るた め,水 面 施 用 法 ・水 中施 用 法 あ るい は 広 義 に 土壤 施 用 法 に包 含 し土壤 施 薬 法 ともい わ れ て い る 。 しか し,BHC剤 を用 い γ−BHCの 水 田水 に対 す る溶 解 性 ・拡 散 性 ・水 稲 体 内へ の 浸 透 移 行 性 な らび に 稲 体 へ の付 着性 な ど を測 定 し,γ-BHCの 殺 虫 機 構 を検 討 して み る と,殺 虫 剤 の 特 性 をい か した 有 効 な施 用 期 に,水 田水 の み を対象 と しな い で 稲 上 か ら薬 剤 を ふ りか け る方 法 が最 も効 果 的 で あ つ て,と くに ニ カ メ イ チ ユ ウ第2世 代 の 防 除 期 に は施 用 薬 剤 の 一部 が 水 稲 に 付着 し,こ れ も防 除 効 果 に関 与 す る こ とが 判 明 し た 。 そ こで この稲 上 か ら薬 剤 を水 田 面 を主 眼 に施 用 す る方 法 を著 者 は 水 田面 施 用 法 と呼 称 した 。 こ こで は,水 田面 施 用 剤 の 施 用技 術 に関 し得 た成 績 を摘 記 した い 。 有 効 薬 剤 と 施 用 量 散 布 法 で ニ カ メ イ チ ユ ウに 有 効 な薬 剤 は ほ とん ど水 田面 施 用 剤 と し て も 有 効 で あ る 。 そ の剤 形 は 粒 剤 が実 用 的 で,水 田 水 中 で の 崩 解 性 ・有 効 成 分 の 溶 出 量 が す ぐれ て い る水 和性 の製 剤 が 効 果 が 高 い。 本 年 供 試 した 低 毒性 燐 剤Baycid・Sum ithion粒 剤 は水 田水 中で の崩 解 性 がBHC粒 剤 よ りも 不 良 で あ つ た た め,今 後 の改 良 に ま た ね ば な ら ない が,10a当 り有 効 施 用量 は,第1世 代 の 場合 ・BHC 6%粒 剤 が1.5∼2kg,Baycid粒 剤 が2.5kg,第2世 代 で は,BHC6%粒 剤1が3∼4kg,Baycid5%粒 剤 が4kg付 近 で あ る。 施 用適 期 ニ カ メイ チ ユ ウ 第1世 代 の 防 除 に 際 し,BHC6%粒 剤 とBaycid5%粒 剤 と を10a当 り有 効 成 分 量90gあ て水 田 面施 用 す る と,施 用 期 を は さ ん で,γ-BHCの 場 合 に は5日 前 と9日 後 ま で にふ 化 食 入 した 幼 虫 を殺 し,Baycidの 場 合 に は前 者 とは反 対 に12日 前 と3日 後 ま で に ふ 化 食 入 し た幼 虫 に対 して 有 効 で あ る 。 こ の よ うに,両 者 の 有 効 朝 間 は10∼15日 間 で ほ ぼ 同 等 で あ るが,そ の有 効 な施 用期 は 明 らか に 異 な り,有 機 燐 系 殺 虫剤1であ るBaycid粒 剤 の施 用 適 期 は 有 機 塩 素 系 殺 虫剤 のBHC粒 剤 施 用 適 期 の7日 後 付 近 の よ うに推 定 され る。 ま た,ニ カ メ イ チ ユ ウの 卵期 間 は気 温 と高 い相 関 が あ り,気 温 が高 くな る に し た が い 卵 期 間 が短 縮 す る。 そ こで,ニ カ メイ チユ ウの 防 除 期 の気 温 を考 慮 しなが ら,誘 蛾 燈 に 飛 来 し た誘 殺 状 況 か らそ のふ 化 消 長 を算 出 し,水 田面 施 用 剤 の有 効 期 間 な らび に殺 虫性 能 との 関 連 か ら,最 も効 率 の高 い施 用 期 を求 め てみ る とつ ぎ の よ うに な る 。 つ ま り,第1世 代 防 除 の場 合,BHC粒 剤 で は 発蛾 最 盛 日か ら8日 め付 近,Baycid粒 剤 で は13∼15日 め 付 近 が それ に該 当 し,そ の有 効 な施 用 期 の推 定 は 実際 圃 場 にお い て も実 証 され た 。 第2世 代 防除 の場 合 に は,水 稲 の 出 穂 期 に あた り, 草 丈 は80∼90cmで 茎 葉 が全 面 に繁 茂 して い る。 ま た, ニ カ メイ チ ユ ウの ふ 化 幼 虫 が食 入 す る部 位 は第1世 代 の 場 合 とは異 な り,必 ず し も 水 面 近 くの葉 鞘 とは 限 ら ず,水 面上50∼60cm付 近 の 水 稲 稈 に も食 入 す る。 こ の た め,水 田面 施 用 剤 の殺 虫効 果 は稲 体 に付 着 し た薬 剤 の 作 用 と水 田 水 に落 下 した 薬 剤 の作 用 とが 主 因 とな る。 そ の施 用適 期 は,BHC粒 剤 で は 発 蛾最 盛 日付 近,Baycid粒 剤 で は発 蛾 最 盛 日か ら1週 間 後 付 近 で あ 施 用方 法 水 田水 に落 下 し た有 効 成 分 の拡 散 有効 範 囲 は予 想 外 に せ ま い。 こ の た め,圃 場 内 に薬 剤 が 均 等 に 分布 す る よ うな施 用 法 が望 ま しい 。 手 ま き散 布 で は そ の 分 布 に む ら を生 じ,し か も,10a圃 場 の施 用時 間 は お よそ20∼30分 を要 す る。 とこ ろが,散 粒機 を使 用 す る と7∼8分 で作 業 が 終 了 し,水 田水 に落 下 した 粒 剤 の分 布 も手 ま き法 に 比 しは る か に均 等 で あつ て, 第2世 代 の防 除期 に は粒 剤 で あ つ て も水 稲 の葉 耳 お よ び 葉 身 に よ く留 着 す る。 つ ま り,水 田面 施 用 剤 は数 粒 機 を使 用 す れ ば,能 率 的 で 防 除効 果 も高 い 。

(17)

ニ カ メイ チ ユ ウ1回 発 生地 帯 にお け るBHC剤

の効 果

(秋田県北 秋 田病 害 虫防除所)

従 来,秋 田県 北 部 の ニ カ メイ チ ユ ウ1回 発生 地帯 で は 有 機 隣剤 に よ る防 除 が 主 体 であ つ た 。 最 近,当 地 方 にお い て も省 力 防 除 剤 のBHC剤 が急 速 に普 及 し て き て お り,そ の実 用 的 施 用 法 の確 立 が望 まれ てい る。 そ こで 著 者 は昭 和38・39両 年 にわ た つ て施 用 時 期 な らび に施 用 量 が 防 除効 果 に どの よ うに影 響 す る か を吟 味 す る と 同時 に 実 用性 に つ い て検 討 した の で,そ の結 果 の 概 要 を報 告 す る。 方 法 試 験 圃場 は5月 中 旬 移 植 の 早 植 田で 品 種 は チ ヨウ カ イ(中 間型)で あ る。 薬 剤 の 散 布方 法 は, 粒 剤 は そ の ま ま,微 粉 は適 量 の土 砂 と混 合 しいず れ も 稲 茎 葉 上 よ り手 ま き し た。 対 照 のEPNは 手 廻 し散 粉 機 で所 定 量 散 布 した 。 試 験 区 は1区1.5aの2連 制 と した。 施 用 日の7月25日 は 発 蛾 最盛 期,7月17日 は 発 蛾1週 間 前,8月1日 は1週 間 後 で あつ た 。 成 熟 期 の9月 下 旬 に30∼40株 の稲 株 を ラ ンダ ム に刈 取 り加 害 茎 を調 査 した 。 結 果 と考 察 結 果 は 第1表 に しめ した 。7月17日 と7月25日 の2回 散 布 区 は,7月25日 と8月1日 の2 回 散 布 区 よ り効 果 が劣 つ て い る。 ま た,同 時 期 の施 用 で あ る場 合 は3kgで も4kg施 用 に 劣 ら なか つ た 。 ま た,施 用 回 数 を増 や し て も効 果 が と く に上 昇 す る傾 向 は な い の で 回 数 を増 や す 必 要 が な い 。 ま た,多 量 で1 回 の 場 合 をみ て も1回 施 用 で は対 照 のEPNと 同 程 度 の 効 果 は 期 待 で き る が,2回 施 用 区 に 比 べ て極 端 に効 力 が 低 下 し実 用 性 が認 め られ な か つ た。 一 方,剤 型 間 で 比 較 す れ ば同 時 期2回 施 用 で微 粉 がや や ま さ る 傾 向 に あ るが 顕 著 な差 で は な か つ た 。 む しろ 使は用 法 の 点 で は 簡 便 な粒 剤 が望 ま しい もの と考 え られ る。 以 上 の結 果 か ら,1回 発 生 地 帯 で の ニ カ メイ チ ユ ウ 防 除 にBHC剤 の 水 面 施 用 は き わ め て 有 効 で あ る。 施 用 回数 は 従 来 同 様2回 散 布 が必 要 と思 わ れ,施 用 は量 は 1回3kgが 適 当 と考 え られ る。

第1表

薬 剤の処理時期 と防除効果

(18)

有 機 燐 粒剤

に よ る 稲 作 害 虫 の 防 除

1.本

田 初 期 害 虫の 防 除 効 果

佐 藤 政 太 郎 ・布

(山形県農業 試験場庄 内分場)

害 虫 の 省 力 的 防 除 の1方 法 と し て,2・3の 害 虫 を 同 時 に 防 除 す る こ とが 考 え られ る が,防 除 時 期 が 大 体 重 な り合 う場 合 は,適 用 範 囲 の広 い 同 一農 薬 の散 布 に よ り 目的 は 達成 され る。 一 方,防 除時 期 が 異 な る場 合 は相 当持 続 効 果 の 長 い農 薬 で も,粉 剤 や 液 剤 の 散布 で は 防 除 が不 可 能 に な る こ と も多 い 。 そ こで,粒 剤 で あ れ ば防 除 が可 能 で は な か ろ うか と い う考 えか ら,有 機 燐 粒 剤 を主 体 に試 験 を行 な つ た の で,そ の結 果 の大 要 を報 告 す る。 方 法 イ ネ ドロオ イ ム シ ・イ ネ ハモ グ リバ ェ ・ 第1世 代 ニ カ メイ チ ユ ウ の 同 時 防 除 を 目的 と し,バ イ ジ ツ ト ・ス ミチ オ ン ・ジ メ トエ イ トの 各5%粒 剤 を使 用 し,5月22日 植 はの 苗 代 跡 で,1区33m2の2区 制 で,イ ネ ドロオ イ ム シふ 化 最盛 期 の 直 後 で あ る6月 11日 に,そ れ ぞ れ10a当 り2kg・3kgの 量 を施 用 し て試 験 を行 な つ た 。 対 照 と して 隣 接 苗代 跡 で,同 一 期 日にBHC微 粉 お よ び 粒 剤 を10a当 り2kg施 用 して 試 験 を 行 な つ た 。 ま た,別 に イ ネ ハ モ グ リバ エ と第1世 代 メ イ チ ユ ウ の 同 時 防 除 を 目的 とし て試 験 を行 なつ た。 こ の場 合 の 供 試 薬 剤 は前 の 場 合 と同 じで あ るが,試 験 区 は5月22 日植 の苗 代 跡 で,1区33m2の2区 制 と し,10a当 り 施 用 量 は2kgの み と し,田 植 後25日 め の イ ネ ハ モ グ リバ エ 産 卵 最 盛 期 で あ つ た6月16日 に 処理 し た 。 い ず れ の 試 験 もイ ネ ド ロオ イ ム シ ・イ ネ ハ モ グ リバ ェ は6月24日 に 各 区50株 に つ い て 調 査 し,第1世 代 メ イ チ ュ ウ は7月20日 に 各 区50株 に つ い て調 査 を行 なつ た 。 結 果 と考 察 イ ネ ド ロオ イ ム シ:処 理 後13日 め の 調 査 で あ つ た が,有 機 燐 粒 剤 は10a当 り2kg・3kgの 施 用 量 と も に イ ネ ド ロオ イ ム シ に は効 果 は み られ な か つ た が,比 較 の た め 行 な つ たBHC微 粉.粒 剤 は き わ め て 有 効 で,幼 虫+マ ユ 数 を生 き残 り虫 数 とし た場 合, 無 処 理 区 の5%以 下 に 抑 え て い る よ うで あつ た。 イ ネ ハ モ グ リバ エ:前 者 と同 一 日時 に調 査 を行 な つ た が,有 機 燐 粒 剤 中,ス ミチオ ン粒 剤 は施 用 量 の い か ん に か か わ らず,ま た,処 理 時 期 の異 な る場 合 に も, イ ネ ハ モ グ リバ エ に対 す る効果 は み られ な かつ た 。バ イ ジ ツ ト ・ジ メ トエ イ ト両 粒 剤 は 有 効 で,施 用 時 期 間 に も,施 用 量 間 に も差 は み られ な かつ た 。 な お,バ イ ジ ツ ト ・ジ メ トエ イ ト両 粒 剤 間 で は,ジ メ トエ イ ト粒 剤 が ま さ る よ うで あ つ た 。 ま た,対 照 と して実 施 したBHC微 粉 お よ び粒 剤 は,イ ネ ハ モ グ リバ エ に は効 果 がみ られ な か つ た が, これ は,イ ネ ハ モ グ リバ エ にBHCに 対 す る耐 性 が 出 て き て い るた め で は なか ろ うか と考 え られ る。 第1世 代 ニ カ メ イ チ ユ ウ:ス ミ チ オ ン粒 剤2kg・ 3kg処 理 区 を除 き,他 の 区 は 一 応 防 除効 果 は み られ る よ うで あ つ た が,第1世 代 の 発蛾 お よ び被 害 発 生 量 が,極 端 に少 な い 年 で あ つ たの で,本 試 験 成 績 の み か らは,効 果 の有 無 を判 定 す る こ とは 不 可 能 で,多 発 条 件 下 に お い て再 検討 を要 す る もの と思 われ る 。 以 上 の こ とか ら,イ ネ ドロオ イ ム シ と,防 除 適 期 が ず れ て い る他 の 本 田初 期 害 虫 との有 機 燐 粒 剤 に よ る 同 時 防 除 は,イ ネ ド ロオ イ ム シ に 対す る 防 除 効 果 が み ら れ な い 点 か ら,不可 能 とい え よ う。 つ ま り,イ ネ ドロオ イ ム シ ・第1世 代 ニ カ メ イ チ ユ ウ を対 象 に す る場 合 は, BHC微 粉 ・粒 剤 の 方 が ま さ る もの と考 え られ る。 ま た,粉 剤1使用 の 困難 な 養 蚕 地帯 や,液 剤 防 除 機 具 の入 りに くい 未 整 理 地 以 外 の 地 帯 で は,イ ネ ハ モ グ リ バ エ と第1世 代 ニ カ メイ チ ユ ウ との 同 時 防 除 を 目的 と す る場 合 に は,有 機 燐 粒 剤 よ りも粉 剤 ・液 剤 の 方 が 防 除 効 果 が高 く,経 済 的 に 有 利 で あ ろ う。

(19)

有 機 燐 粒 剤 に よ る稲 作 害 虫 の 防 除

2.第2世

代 ニ カ メ イ チ ユ ウ お よ び ウ ソ カ ・ ヨ コ バ イ 類 の 防 除 効 果

寛 ・佐 藤 政 太 郎

(山形県農業 試験 場庄内分場)

庄 内 地 方 で は,第2世 代 ニ カ メイ チ ユ ウの 防 除時 期 は,ツ マ グ ロ ヨ コバ イ ・セ ジ ロ ウ ンカ の本 田 にお け る 第2回 成 虫発 生 の 直 後 で あ る。 この時 期 は ニ カ メイ チ ユ ウ第2世 代 の ふ 化 最 盛 期 に 当 り,同 時 防 除 が可 能 で あ る 。 しか し,粉 剤 ・液 剤 に よ る防 除 の場 合 は,一 般 に,そ の後 の密 度 が 増 加 す るた め,再 び 防 除 を行 な わ な け れ ば な ら な い場 合 が 多 い 。 粒 剤 で あ れ ば,そ の 後 の世 代 の 増 殖 も あ る程 度抑 制 で き,8月 下旬 ∼9月 上 旬 の生 息 密 度 を,無 防 除 比20%以 下 に抑 え,そ の 後 の 防 除 も不 必 要 に な る の で は な か ろ うか と考 え,施 用 量 ・時 期 に 関 す る試 験 を行 なつ た。 方 法1施 用 量 に 関す る試 験 ツ マ グ ロ ヨ コ バ イ 激 発 地 帯 の 現 地 で,ジ メ トエ イ ト ・ス ミチ オ ン ・ バ イ ジ ツ ト ・ダ イ ア ジ ノ ンの各5%粒 剤 を供 試 し,対 照 と して,BHC6%・NAC8%の 混 合 粒 剤 を使 用 した 。 施 用 量 は そ れ ぞ れ10a当 り2kg・3kg(但 し BHC・NAC混 合 粒 剤 は3kgの み)と し,第2世 代 ニ カ メイ チ ユ ウ発 蛾 最 盛 日後5日 め の8月4日 に施 用 し た 。 試 験 区 は1区86.5m2の3区 制 と した 。 調 査 方 法 は ウ ンカ ・ヨ コバ イ 類 は,処 理 当 日 ・3・5・10・15・ ・20・24・30日 め に各 区25回 の掬 い 取 りを行 な い種 類 別 生 息 虫数 を第2世 代 ニ カ メイ チ ユ ウは9月14日 に各 区 3.3m2の 株 数 を刈 取 り被 害 茎 を数 え た 。 2)施 用 時 期 に 関 す る試 験 早 生 品種 ハ ツ ニシ キ・ 中 生 品種 ギ ンガ を供 試 した 苗 代跡 で は ガ ンマ ー ドル ・ ス ミチ オ ン ・バ イ ジ ツ ト ・ジ メ トエ イ トの 各 粒剤 で, 施 用 量 は,10a当 り3kg.中 新 も ち40号 の 圃 場 で は10 a当 り2kgで,第2世 代 ニ カ メ イ チ ユ ウ発 蛾 最盛 日後 4日 ・8日 後 に処 理 し た。 ハ ツ ニ シ キ は1区3.3m2, ギ ンガ20m2,中 新 も ち40号 は19.6m2の 各2区 制 で あ る。 ウ ン カ ・ ヨ コバ イ 類 の 発生 が な か つ た の で これ らの 調 査 を 中 止 し,第2世 代 ニ カ メイ チ ユ ウの 防 除 効 果 を 9月9日 に 各 区3.3m2の 株 数 を刈 り取 り調 査 し た。 結 果 お よ び 考 察1)施 用 量 に関 す る試 験 ツ マ グ ロ ヨ コバ イ 成 虫 は,処 理5日 め か ら効果 が み られ, 30日 後 で も相 当低 密 度 に抑 え て い たが,ス ミチ オ ン粒 剤 区 は,い ず れ の時 期 も,他 の薬 剤 よ り劣 り,処 理30 日後 は無 処 理 との差 が み られ な くな つ た 、 幼 虫 の 場 合 は,ス ミチ オ ン区 を除 き,処 理3日 め か ら効 果 が み ら れ,処 理30日 後 で も,生 息 虫数 の無 処理 比 で,10%前 後 に 抑 え て い た 。 これ は,30日 間薬 剤 の 持 続 効 果 が み られ た とい うの で は な く,あ る一 定 期 間 成 虫 の な だ れ 込 み を抑 え,産 卵 量 を少 な く し,同 時 に ふ 化 幼 虫 を殺 す こ とに よ り, さ らに密 度 を低 下 さ せ た 。 そ の結 果,次 世 代 の発 生 量 が減 少 した とみ る べ き で あ ろ う。 こ の こ とは,ス ミチ オ ン区 ・無 処理 区 は初 期 か ら3 ∼4令 の幼 虫 が相 当混 入 して い た が,他 の処 理 区 はふ 化 当 初 の 初令 幼 虫 が 大 部 分 で,処 理24日 頃 か ら2∼ 3令 の も の が 混入 し て来 て い る こ とか らも うな ず け る よ うで あ つ た。 処 理 量 間 に は,い ず れ の 場 合 も差 は なか つ た が,ダ イ アジ ノ ン粒 剤 区 で は,処 理 後30日 め に,2kgと3 k区 に差 が み られ,2kg区 は 相 当劣 る よ うで あ つ た 。 薬 剤 間 で は,全 体的 にBHC・NAC混 合 粒 剤 がや や ま さ る よ うで あつ た が,他 に は差 はみ られ な か つ た ウ ンカ類 は,発 生 量 が 少 な く,多 発 条 件 下 で再 検 討 を要 す る。 第2世 代 ニ カ メイ チ ユ ウ は,ジ メ トエ イ ト ・ス ミチ オ ンの2kg区 を除 き,い ず れ も相 当高 い 防 除効 果 が み られ た。 2)施 用 時 期 に関 す る試 験 ガ ンマ ー ドル ・ジ メ ト エ イ ト ・ス ミチ オ ン粒 剤 は,総 体 的 に 早 い時 期 の施 用 が ま さ り,両 者 間 に 差 の あ る場 合 が多 い が,バ イ ジ ツ ト粒剤 は,こ れ らに比 較 して施 用 時 期 間 の差 が 少 な か つ た。 また,施 用 量 は 明 らか に3kg区 が ま さ り,2kg区 で は,ジ メ トエ イ ト粒 剤 の 両時 期,ス ミチ オ ン粒 剤 の 遅 い時 期 の 施 用 と,無 処 理 区 との間 に有 意 な 差 は み ら れ な か つ た 。 以上 の結 果 か ら,本 年 度 供 試 した有 機 燐粒 剤 は,ス ミチ オ ン を除 き,ツ マ グ ロ ヨ コバ イ と第2世 代 ニ カ メ ィ チ ユ ウの 同 時 防除 剤 と して いず れ もす ぐれ て い るも の とみ る こ と が で き,と くに ツ マ グ ロ ヨコバ イ は 出穂 期 前 後 の使 用 の み で,次 世 代 の 発生 を実 害の な い程 度 まで 抑 え得 る よ うで あ つ た 。 施 用 時 期 は再 検討 を要 す るが,施 用 量 は第2世 代 ニ カ メイ チ ユ ウ を考 慮 に入 れ,10a当 り3kgと す べ き で あ ろ う。

(20)

土壤 施 薬 に よ る タ マ ネ ギ バ エ 蛹 の 防 除 効 果

(北海道立道南農業試験場)

近年,北 海道南 部 においてナガネギ は有 力な高利 益

作 物 として栽 培面積 が増 大 して きたが,そ れにつれ て

タマネ ギバ エの発生 がふ え,ナ ガネギ栽培上 最 も重 要

な害虫 となつ てい る。 また,当 地方は北海道全 体のナ

ガネギ栽培 面積 の1割 を占め,渡 島支 庁管 内園芸跳菜

作付面積 の1割 に近 く,今 後 なお作付面積 が増加の 傾

向 に あ る 。 ナ ガ ネ ギ の栽 培 は労 力 が か か るた め,病 害 虫 防 除 も省 力 化 され な けれ ば な らず,そ の一 環 と して 各種 の 農 薬 の土壤 処 理 に よ つ て タマ ネ ギ バ エ蛹 の 防 除 が 可 能 か ど うか を検 討 した ので そ の概 要 を報 告 す る。 方 法 供 試 蛹 は1%4年6月29日 にナ ガ ネ ギ(苗 床)か ら採 取 し,10℃ に48時 間保 存 して7月2日 供 試

第1表

処理 後の羽化状況(累 積)

注*未 羽 化 を示 す 。 ○ 内数 字 は 羽 化50%

参照

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