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クラウド環境でのアイドルVMを検出するために構築した機械学習モデルの精度を維持する方式

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Academic year: 2021

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(1)情報処理学会第 82 回全国大会. 4A-02. クラウド環境でのアイドル VM を検出するために構築した機械学習 モデルの精度を維持する方式 ○住田. 宏己†. 吉本. 安男†. 富士通(株)† 1. はじめに 我々は仮想化されたクラウド環境の運用現場 での資源の無駄遣いを削減する方法を研究して いる。対象は社内の技術者にソフトウェア開発 環境を提供するプライベートクラウドである。 ソフトウェア開発チームは必要な VM を自由に配 備でき運用時間も自由に設定できる。例えば月 曜日の早朝に VM を起動して金曜日の深夜に停止 するような自動運用も可能である。利用者には 便利な反面、週の初めに起動された VM が数日の 間、誰にも使われないこともあり、放っておく と多くの実メモリが無駄に占有されている状況 が続く。そこでソフトウェア開発業務で使われ ていない状態が何日も続いている VM(アイドル VM と呼ぶ) を検出して業務サーバから追い出す 『選択的 VM 片寄せ方式』(図 1)を運用している。 アイドル VM の検出では VM の稼働データを閾 値と比較するやり方が知られているが、閾値を 設計するために稼働データ分析に関する経験が 必要である。我々は十分な経験を積んだ熟練者 がいなくても本方式を導入できるように、機械 学習で構築したアイドル VM 検出器を運用してい る。ただし、学習した時期から月日が経過する と精度が低下することが判ってきた[1]。 本稿では、アイドル VM 検出用に構築した機械 学習モデルの精度低下を自動的に見つけ、精度 を維持する仕組みと試行結果について報告する。. 2. アイドル VM 検出器 運用しているアイドル VM 検出器は Deep Autoencoder で構成している(図 2)。入力データは各 VM の 1 日の資源使用量(CPU 使用率とデータ転送 量)の推移を表したグラフ画像である。アイドル 状態の VM のデータだけを教師データとし、アイ ドル VM の場合に入力画像と出力画像が一致する ように学習させている。数個の VM を敢えてアイ ドル状態で放置しておくことで教師データを自 動的に収集できる。収集したデータは全てアイ ドル VM のデータであるからラベル付け作業は不 要である。 アイドル VM を検出する際には、各 VM の資源 使用量の推移を表すグラフ画像を学習済みモデ ルに入力し、学習済みモデルが出力する画像と 似ているか否かを cos 類似度で評価する方式と した。このアイドル VM 検出器を、2018 年 10 月 より実際のクラウド運用環境で運用している。 1. 1. 2. 入 力 画 像. 2. 3. 1. 4. 2. 5. 3. 6. 4. 7. ・ ・ 256. ・ ・ 128. 8. 1. 3. 1. 2. 4. 2. 3. 5. 4. 6. ・ ・ 256. 7. 出 力 画 像. 8. ・ ・ ・. ・ ・ ・. 512. 512. 中間層は 5 層で全結合 活性化関数は ReLU (最終層は sigmoid). 図 2. アイドル VM 検出器の構成. 図 1.機械学習を適用した選択的 VM 片寄せ方式. Method to maintain accuracy of Machine Learning Model constructed to detect Idle VMs in a Cloud Environment †Hiroki Sumida, Yasuo Yoshimoto Fujitsu Ltd.. 1-13. 3. 実環境への適用結果 『選択的 VM 片寄せ方式』を継続して安定稼働 させるにはアイドル VM 検出精度を高いレベルに 保つ必要があるが、システム環境の変化に伴っ てアイドル VM 検出器の精度が低下することが懸 念される。そこで、2018 年 10 月初旬の稼働実績 データに対するアイドル VM 検出精度を二つの学 習済みモデルで比較した。一つは 2017 年 9 月の 一ヶ月間のデータで学習したモデル、もう一つ は 2018 年 9 月の一ヶ月間のデータで学習したモ デルである(図 3.a、図 3.b)。. Copyright 2020 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(2) 情報処理学会第 82 回全国大会. 4.精度の監視と再学習 アイドル VM 検出器の精度低下を自動的に見つ けて精度を回復できるようにするため、実運用 で使っているアイドル VM 検出器とは別に、毎月、 過去半年分の教師データを使って試行用の検出 器を自動的に構築する仕組みを構築した。さら に翌月には最新1ヶ月分のアイドル状態の VM(延 べ約 300VM)のデータを使って、実運用の検出器 と試行用の検出器の精度を自動的に比較する仕 組みも構築した。アイドル状態の VM の各々につ いて、検出器の入力画像と出力画像の cos 類似 度を 2 つの検出器で比較し、実運用の検出器の 方が低くなっていないか評価する方式とした。 一定以上の精度低下が生じている場合、それ以 降の運用では実運用の検出器を試行用の検出器 で自動的に置き換える仕組みも構築した。 これらの仕組みは 2019 年 4 月から運用を始め ている。4 月には精度低下が検出され 5 月に検出 器が置き換えられた。その後は検出器の置き換 えは発生していないが、8 ヶ月の運用期間をとお してアイドル VM 率(パワーオンされている VM の うちのアイドル VM 数の割合)は 20%~30%の範 囲で安定しており(図 4)、検出器の精度を維持で きていると判断している。. 0.9 0.8 0.7 0.6. 0.5 0.4 0.3. precision = TP / ( TP + FP ) recall = TP / ( TP + FN ). 0.2 0.1 0.0. 10/1 10/2 10/3 10/4 10/5 10/6 10/7. 図 3.a 学習済みモデル(2017 年 9 月版)による 2018 年 10 月のアイドル VM 検出精度 学習モデル(2018年9月版)の精度. 1.0 0.9 0.8 0.7 0.6. 0.5 0.4 0.3. precision = TP / ( TP + FP ) recall = TP / ( TP + FN ). 0.2 0.1 0.0. 10/1 10/2 10/3 10/4 10/5 10/6 10/7. 図 3.b 学習済みモデル(2018 年 9 月版)による 2018 年 10 月のアイドル VM 検出精度 アイドル VM 検出の適合率(precision)は 図 3.a と図 3.b とで大きな違いは無いが、アイドル VM の再現率(recall)は図 3.a の方があきらかに 低い。2017 年 9 月のデータで学習した検出器の 精度が 1 年後には低下したものと考えている。 アイドル VM 検出の precision が低下した理由 を確認するため、2017 年 7 月の一ヶ月間の教師 データで学習したモデルを使って、8 月以降の数 ヶ月分についてアイドル VM のデータを評価した。 意図的にアイドル状態で放置してある数個の VM について、学習済みモデルへの入力画像と出力 画像の cos 類似度の各月ごとの平均値を表 1 に 示す。cos 類似度の平均値は月を追うごとに低下 しており、数ヶ月程度の時間経過であってもア イドル状態の VM の振舞が変わったものと推測さ れる。そうであれば、最新の教師データで学習 し直すことで当初の精度に戻せる可能性がある。 表 1.アイドル VM の cos 類似度 cos 類似度 (平均値). 2017/8. 2017/9. 2017/10. 2017/11. 0.94. 0.93. 0.90. 0.91. 1-14. 100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0%. アイドルVM率. 4月1日 4月11日 4月21日 5月1日 5月11日 5月21日 5月31日 6月10日 6月20日 6月30日 7月10日 7月20日 7月30日 8月9日 8月19日 8月29日 9月8日 9月18日 9月28日 10月8日 10月18日 10月28日 11月7日 11月17日. 学習モデル(2017年9月版)の精度. 1.0. 図 4. アイドル VM 率の推移 5.おわりに 我々は、ソフトウェア開発用プライベートク ラウド環境のメモリ資源の有効活用を図る目的 で、機械学習モデルを活用してアイドル VM を検 出する運用を行っている。しかし、モデルの構 築から年月が経過すると環境変化に伴ってアイ ドル VM 検出精度が低下するという課題があった。 本稿では、モデルの精度低下を自動的に見つ けて精度を維持する仕組みの提案と、実運用に 適用した事例を報告した。 参照文献 [1]住田宏己,吉本安男,“クラウド環境でのア イドル VM 識別のための機械学習適用事例”,情報 処理学会第 81 回全国大会講演論文集,6A-06. Copyright 2020 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

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図 3.a 学習済みモデル(2017 年 9 月版)による  2018 年 10 月のアイドル VM 検出精度  図 3.b 学習済みモデル(2018 年 9 月版)による  2018 年 10 月のアイドル VM 検出精度  アイドル VM 検出の適合率(precision)は 図 3.a と図 3.b とで大きな違いは無いが、アイドル VM の再現率(recall)は図 3.a の方があきらかに 低い。2017 年 9 月のデータで学習した検出器の 精度が 1 年後には低下したものと考えている。  アイ

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