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(1)

〔海外調査資料49〕

欧米における

食品分野のナノテクノロジー安全性確保

に関する研究動向調査

平成19年11月

農林水産省農林水産技術会議事務局

(2)

表紙の写真)

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目 次

Ⅰ 調査の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 1 調査目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 2 調査内容 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 3 調査国及び調査対象機関 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 4 調査期間 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 5 調査実施者 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 Ⅱ 調査結果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 1 調査結果のポイント (1) 欧米の食品ナノテクノロジー研究における 安全性確保に関する最新の研究動向 ・・・・・・・・・ 4 (2) 米国農務省におけるナノテクノロジー研究の動向 ・・・・・・・・ 4 2 欧米の食品ナノテクノロジー研究における 安全性確保に関する最新の研究動向 ・・・・・・・・・・・・・ 5 【CSL/JIFSAN 第8回食品安全と栄養に関する共同シンポジウム 「食品と化粧品分野におけるナノテクノロジー」】 注 ) 【 】 は 調 査 の ポ イ ン ト (1) 情勢報告 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 (2) 物理的および化学的同定・分析方法 ・・・・・・・・・・・・・・ 7 (3) 暴露の経路と毒性(食品成分、食品包装、化粧品、環境経由)・・・ 9 (4) リスクアセスメントへのアプローチ(不確実性への対応) ・・・・ 10 3 米国農務省におけるナノテクノロジー研究の動向 ・・・・・・・・・・・・ 11 【米国農務省、研究・教育・普及局】 (1) USDAにおけるナノテクノロジー研究の経緯 ・・・・・・・・・・ 11 (2) USDA/CSREESにおける研究例 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 12 Ⅲ 調査結果のまとめ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15 −食品分野における最新のナノテクノロジー安全性確保研究に関する情勢と動向− (1) ナノテクに対する基本姿勢と開発の枠組み ・・・・・・・・・・・・・・ 15 (2) ナノテクの定義 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15

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(3) 安全性に対する基本認識 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15 (4) リスクアセスメントにおける具体的問題点 ・・・・・・・・・・・・・・ 15 (5) ナノテク安全性研究の大枠 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16 Ⅳ 引用文献 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17 <参考資料> 第8回CSL/JIFSAN、食品安全と栄養に関する共同シンポジウム 「食品と化粧品分野におけるナノテクノロジー」プログラム ・・・・・・・ 19 Ⅴ 海外調査資料既刊一覧 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21

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Ⅰ 調査の概要 1 調査目的 ナノテクノロジー研究では、無機ナノ材料等の安全性問題がクローズアップされているが、 わが国をはじめ、欧米各国でようやく方法論やそれぞれの品目毎の検討が始まった段階にある。 食品ナノテクノロジー研究においても、研究を進めると同時に、作製するナノ食品素材や製 造環境等における安全性を確認することが強く求められている。

今 回 、 英 国 の CSL( Central Science Laboratory、 中 央 科 学 研 究 所 ) と 米 国 の JIFSAN( Joint Institute for Food Safety and Applied Nutrition、 食品安全と応用栄養学に関する共同研究所、米 国食品医薬品局 (FDA)とメリーランド大学により設立)が主催する第8回「食品安全と栄養」 に関する共同シンポジウム(2007年6月26日∼28日)1)において、「食品および化粧品におけ

るナノテクノロジー」を取り上げることになった。本シンポジウムは、食品ナノテクノロジー における安全性研究を、世界で初めて単一の国際研究会で取り上げ、欧米の研究状況およびリ スク評価等について報告される他、検出法や評価法等も含め、欧米の現状を包括的に討論する 機 会 で あ る 。 ま た 、 米 国 農 務 省 (USDA)の ナノテクノロジー研究の責任者( National Program Leader)である、Hongda Chen博士を訪問し、USDAにおけるナノテクノロジー研究ならびにそ の安全性評価について調査した。 本調査では、上記のシンポジウム参加とUSDAの訪問、および関連調査により、欧米におけ る「食品分野における最新のナノテクノロジー安全性確保研究に関する情勢と動向」につ いて取りまとめた。 2 調査内容 (1)第8回食品安全と栄養に関する共同シンポジウム「食品と化粧品分野におけるナ ノ テクノロジー」に参加し、欧米の食品ナノテクノロジー研究における安全性確保に関す る 最新の研究動向を調査する。 (2)米国農務省、研究教育普及局において、ナノテクノロジー研究の責任者と面会し 、 農務省におけるナノテクノロジー研究と安全性評価を詳細に調査する。 3 調査国及び調査対象機関 (1)CSL/JIFSAN主催、第8回食品安全と栄養に関する共同シンポジウム「食品と化粧品 分野におけるナノテクノロジー」、米国、メリーランド州、グリーンベルト市 (2)米国農務省、研究・教育・普及局、米国、ワシントンDC、ワシントン市

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4 調査期間 平成19年6月25日(月)∼7月1日(日)7日間 5 調査実施者 農林水産省農林水産技術会議事務局 研究開発企画官 大谷 敏郎 *英字略号一覧

ADME: Adsorption, Distribution, Metabolism and Excretion、吸 収( Absorption)、分 布( Distri bution)、代 謝( Metabolism)、排 泄( Excretion)の 頭 文字。薬物 等の生体 内 における 移行と変化の過程。体内動態。

ASTM: American Society for Testing and Materials、米国 材料試験協会。世界最大の民間・非 営利国際標準化・規格設定機関。

CFSAN: Center for Food Safety and Applied Nutrition (FDA)、食品安全応用栄養センター、 FDA の 六 つ の 研 究 セ ン タ ー の 一 つ 。 CORDIS: Community Research and Development Information Service (EU)、コミュニティの研究開発情報サービス

CSL: Central Science Laboratory (UK)、中央科学研究所

CSREES; Cooperative State Research, Education, and Extension Service、研究教育普及局。USDA の共同研究、 教育および普及を担当する機関。

CVM: Center for Veterinary Medicine (FDA)、動物医薬 セ ンター 。FDAの研究セ ンターの 一 つ 。 DDS: Drug Delivery System、薬 物送達シ ス テ ム

DOE: Department of Energy、米国エネルギー省

EFSA: European Food Safety Authority (EU)、欧州食品安全機関、欧州食品安全庁

FDA: Food and Drug Administration、米国食 品医薬品局 、 HHS (Department of Health and Human Services、保健社会福祉省)の一機関

HELI: Health and Environmental Science Institute、環境保 健科学研 究 所 、 ILSIの 一機関。 IEC: International Electrotechnical Commission、 国 際 電 気 標 準 会 議 。 各 国 の 代 表 的 標 準 化 機 関

から成る国際標準化機関。

IEEE: The Institute of Electrical and Electronics Engineers、IEEE 電気電子学会。アメリカに本部を持つ電 気・電子技術の学会。

IHCP:, Institute for Health and Consumer Protection (EU)、健康と消 費者保護研 究所、 JRC (Joint Research Center、共同研究センター)の一つ。

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IRMM: Joint Research Center, Institute for Reference Materials and Measurements (EU)、標準 物質及び計量技術研究所

JECFA: FAO/WHO Joint Expert Committee on Food Additives、FAO/WHO合同食品添加物 専 門 家会議

JIFSAN: Joint Institute for Food Safety and Applied Nutrition (USA)、食品安全・応用栄養学共 同研究所

NDS: Nutrition Delivery System、 栄養成分 送 達システ ム

NIST: National Institute of Standards and Technology、国 立標準技 術 研究所 、DOC (United States Department of Commerce、 米国商務 省 )の一機関

NNI: National Nanotechnology Initiative (USA)、国家ナノテクノロジー戦略 NPL: National Program Leader (USDA)、ナショナル・ プ ログラム ・ リーダー

NSET: Subcommittee on Nanoscale Science Engineering and Technology (USA)、ナ ノスケール 科学工学技術小委員会。NSTCの小委員会。

NSTC: National Science and Technology Council (USA)、米国の 国 家科学技 術 委員会

SCENIHR: Scientific Committee on Emerging and Newly Identified Health Risks (EU)、新 規特定健康リスクに関する科学委員会(新興健康リスク科学専門委員会 )

TGD: Technical Guidance Documents (EU)

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Ⅱ 調査結果

1.調査結果のポイント (1) 欧米の食品ナノテクノロジー研究における安全性確保に関する最新の研究動向 英国中央科学研究所(CSL)と米国食品安全・応用栄養学共同研究所(JIFSAN;食品医薬品局、メリー ランド大学の共同施設)の主催する第8回食品安全と栄養に関する共同シンポジウム「食品と化粧品分野 におけるナノテクノロジー」に参加し、欧米における安全性に関連する食品ナノテクノロジー研究の最 新研究動向を調査した。シンポジウムには、欧米を中心に約 100 名の参加者があり、米国、英国、EC の20件の発表について、活発な討議が行われた。その結果、以下の点が明らかになった。 ①ナノテクに対しては、安全性に考慮しながら、その効果と利益を最大限に確保するように、未来の 技術開発を前向きに進めるべきとの姿勢は明確なこと。 ②ナノテクの定義は、「概ね1nm から 100nm の範囲で、そのサイズのために新しい性質や機能を持 つ材料、装置およびシステム」が共通認識であるが、「従来より粒子径をナノスケールに近づけている 物質」等も含めること。 ③ナノテクに関する安全性研究は、一部医薬品分野で先行はしているものの、食品・農業分野ではま だ研究初期段階であることが共通認識であること。 ④具体的なリスクアセスメントにおいては、従来の安全性評価法を準用できるかどうか不明、ナノ粒 子の基本特性の解析方法が未確定、生体体への侵入の有無が不明なこと。 (2) 米国農務省におけるナノテクノロジー研究の動向 上記のシンポジウムに加え、米国農務省(USDA)のナノテクノロジー研究の責任者を訪問し、 USDA におけるナノテクノロジー研究ならびにその安全性評価について調査し、以下の点が明ら かになった。 ①USDA では、主に研究教育普及局(CSREES)が大学等に農業・食品分野におけるナノテク研究に 対して、2003 年から研究資金の提供を開始し、2008 年は基礎研究を中心に USDA 全体で 760 万ドル (9.1 億円)の予定であること。 ②現在までのところ、研究課題は、マイクロ流路を用いたナノ計測、DDS(薬物送達システム)、バ イオセンサー等、基礎研究が中心であること。 ③安全性研究については、国家ナノテクノロジー戦略(NNI)が 2006 年 9 月に「人工ナノ材料の環境・ 健康・安全性研究の必要性について」をまとめ、リスク評価やリスク管理に必要な環境・健康・安全性 研究に関する情報を整理していること。 この他、安全性研究については、欧州委員会(EC)内の新規特定健康リスクに関する科学委員会 (SCENIHR)が、「ナノ材料のリスク評価のための技術指針(手順書)作成に係るリスク評価手法の妥当 性についての意見」を2007 年 3 月に公表しており、この2件を参考にしながら、平成19年度から開 始した、農業・食品分野でのナノテクノロジープロジェクト「食品素材のナノスケール加工及び評価技 術の開発」の中で、ナノ粒子の安全性について実験動物等を用いて評価する必要がある。

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2.欧米の食品ナノテクノロジー研究における安全性確保に関する最新の研究動向 −第8回食品安全と栄養に関する共同シンポジウム「食品と化粧品分野におけるナノテクノロジ ー」に参加して− CSL/JIFSAN の食品安全と栄養に関する共同シンポジウムは、これまで「食品バイオテクノロジーの 現状」、「リスク分析」、「食品安全分野における分析技術の新展開」等、その時々の時機にあったテーマ で開催され、2007 年は、第8回として「食品と化粧品分野におけるナノテクノロジー」を取り上げた。 2000 年にクリントン大統領がナノテクノロジーを国家戦略とする旨を宣言して以来、ナノテクノロジ ーに関する研究は、2001 年から世界各国で本格的に開始された。米国では、ナノテクノロジー研究を 20 年間の長期研究と位置付けており、その最初の4分の1の期間がほぼ終了した数年前から、ナノテク 製品の安全性についての議論が盛んになってきている。ナノテクの安全性については、カーボンナノチ ューブやフラーレン、あるいは、チタンやシリカの超微粒子など、主に工業原料や一部化粧品原料につ いて検討が開始された段階である。食品分野においてもナノテクの応用可能性について、先進国を中心 に研究が進められているが、安全性の議論を経ることなく、ナノ粒子化した食品素材を強調する商品が、 多数の製品が市場に登場しているのが現状である。 そこで今回、CSL と JIFSAN は、「食品と化粧品分野におけるナノテクノロジー」の安全性について初 のシンポジウムを開催することになった1) シンポジウムは、3日間に渡り、「情勢報告」、「物理的および化学的同定・分析法」、「暴露の経路と 毒性(食品成分、食品包装、化粧品、環境経由)」、「リスクアセスメントへのアプローチ(不確実性へ の対応)」の4つのセッションが行われた。(プログラムは参考資料1を参照) 参加者は、登録人数で、米国82名、EU(英国、ベルギー、イタリア、デンマーク)11名、カナダ 3名、メキシコ2名の他、アジアから日本3名、シンガポール1名の102名であった。わが国からは、 筆者の他、農林水産省の食品ナノテクノロジープロジェクトの安全性検討を担当するサブリーダー(筑 波大学、中嶋光敏教授)、厚生労働省からは医薬国際担当者が参加した。 発表件数は全部で20件(米国:11、英国:4、EC:5)であったが、化粧品に関する発表は1件のみで、 本シンポジウムは、実質食品分野でのナノテクノロジーの安全性について情報交換をする場となってい た。発表項目と発表機関を表 1 に示した。 以下、会議の概要をプログラムに沿ってまとめた。発表資料が一部公開2) されているので、詳細は直 接参照されたい。(写真1)

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表1 発表機関一覧 写真1 シンポジウム講演要旨表紙 (1)情勢報告 最初に、FDA 科学担当次長および EC のナノテクノロジー政策担当者から、FDA および EC における ナノテクノロジー研究についての情勢報告があった。 この中で、FDA の規制はあくまで法律にのっとり行われ、現在のところナノテク製品に対しては規制 4) その他の機関

NIST; National Institute of Standards and Technology HELI; Health and Environmental Science Institute ILSI; International Life Sciences Institute

IRMM; Joint Research Center, Institute for Reference Materials and Measurements IHCP; Joint Research Center, Institute for Health and Consumer Protection EFSA; European Food Safety Authority

1) CSL; Central Science Laboratory 英国のDepartment for Environment, Food and Rural Affairsの研究独立行政法人。1994年に1本化。

2) JIFSAN; Joint Institute for Food Safety and Applied Nutrition FDA (Food and Drug Administration) とUniversity of Marylandにより設立。

3) CSREES; Cooperative State Research, Education, and Extension Service USDA の共同研究、教育および普及を担当する機関。 セッション 発表内容と機関 1.情勢報告 ・挨拶と現状 CSL、JIFSAN ・食品、農業分野でのナノテク関連のプロジェクト紹介 USDA(CSREES)、EC 2.同定・分析法 (物理的および化学的) ・計測、分析手法、個別研究の紹介 NIST、U.Maryland(2)、York U.、IRMM 3.暴露および毒性経路 (食品成分、食品包装、 化粧品、環境経由) ・ナノ粒子等の毒性について FDA、U.Maryland、CSL(2)、IHCP 4.リスクアセスメントへ のアプローチ (不確実性への対応) ・法規制の考え方やリスクアセスメントについて FDA(3)、EC、HESI、EFSA

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当局として限られた権限しかないが、リスクマネージメントのために、作業部会の設置や、エネルギー 省(DOE)、食品医薬品局(FDA)などと共同の委員会を設置し、ナノテク製品の安全性について検討 を進めていることが紹介された。ナノテクは新しい技術であり、リスクが不明であること、製造者も含 めたすべての利害関係者とのリスクコミュニケーションが重要で、関連する科学的知見のタイムリーな 公表が重要であることが結論として示された。 EC のナノテクノロジー政策担当者は、個人的見解としながらも、食品や化粧品のナノテクノロジー においては、定義、同定・分析法、規制への方針、リスクアセスメント、標準化等が必要と指摘した。 また、欧州食品安全機関(EFSA)の 2007 年の運営計画で、ナノ粒子のリスクアセスメントが提案(詳 細な解析に必要なデータを蓄積し、メンバー国間の統一を図ることを目的)され、認められる見込みで あること 3)、ナノテクの食品安全に関する FAO/WHO の専門家会議(FAO/WHO Expert Meeting for

Nanotechnology)が 2008 年に予定されていることが紹介された4)。また、新規特定健康リスクに関する 科学委員会(SCENIHR)が、ナノ材料のリスク評価に関する意見書を、2007 年 3 月に提出したことが 報告された(後述)5)。結論として、強力な規制の枠組みが必要だが、対象が不明確なこと、科学的知 識が不足していること、指導方針がないこと、調整が難しいこと等の問題があること、国際市場での公 平な安全基準が必要なこと等が指摘された。 次に、農務省(USDA)におけるナノテクノロジー研究の現状とヨーロッパにおけるナノテク研究の 位置づけについての報告がされたが、USDA におけるナノテクノロジー研究については、直接担当者を 訪問したので、その内容は第3節で紹介する。 EC は、2007 年に、第7次の研究開発に関する枠組みプログラム(FP7)をまとめ、2013 年までの7 年間の重点研究領域を決定した。内容は、大きく「共同研究」、「先端研究」、「人材育成(マリー・キュ ーリー・アクション)」、「研究施設」の4つに分かれ、「共同研究」において、ナノ製品開発に 35 億ユ ーロ(5600 億円)、食品・農業・バイテク分野に 19.4 億ユーロ(3104 億円)が支出される予定である。 ナノ製品開発は、ナノテクを革命的な技術革新分野と位置づけ、すべての産業に対するナノテク関連の 知識を集積することを目的とし、中でも、ナノサイズの効果、物性の変化等と並び健康と安全性に対す る影響を重要研究項目に挙げている。具体的には、ナノ粒子が検出・分析可能な可搬型分析装置の開発、 ナノ粒子の健康・安全・環境への科学的なデータの開示とデータベース化を行う他、リスクアセスメン トについては、米国と共同で行うとしている。EU は 2004 年にまとめたナノテクノロジーの戦略と行動 計画6)(ナノテク R&D 予算の拡充、研究拠点(poles of excellence)の強化、学際領域の教育訓練、健康・ 安全・環境へのリスクアセスメント、初期段階から啓蒙活動等)に沿って開発を進めており、開発に関 する情報提供は、研究開発の専門情報提供機関である、コミュニティ研究開発情報サービス(CORDIS) 7)から行われている。7 月にも CORDIS 主催のユーロナノフォーラム8)が開かれている。また、2005 年 の同フォーラムは、2020 年におけるナノテクノロジーと健康について討議している。 (2)物理的および化学的同定・分析法 本セッションでは、ナノ粒子の計測手法やメリーランド大学における個別のナノテク研究について報 告された。 米国標準技術局(NIST)からは、ナノテクノロジー用の分析手法並びに標準物質の開発について報告 があった。ナノ粒子の同定には、粒径および粒径分布、凝集状態、形状、結晶構造、表面荷電、化学組

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成、表面積、表面化学組成、空隙率、溶解度などが必要で、すでに各種の電子顕微鏡やプローブ顕微鏡、 レーザー光散乱、低角 X 線散乱、ゼータ電位、X 線回折、X 線光電子分光、オージェ電子分光などの手 法で計測されているが、まだ方法論は確定されていないと指摘した。具体的に、高分子ナノ粒子の測定 で、手法によって測定結果が 167nm から 199nm までばらつき、最も多い測定例が 184nm となった例9) が紹介された。その他、各種のナノ粒子計測法の較正に使用するため、直径数十 nm の銅の標準ナノ粒 子を作成中であること、ISO/TC 229 のナノテクノロジー部会で、標準化の検討を進めていること(計測・ 同定法のワーキンググループ2の議長国は日本)、米国材料試験協会(ASTM)のナノテクに関する委員 会で、2005 年にナノ粒子を扱う作業環境についての標準ガイドを公表していること、他にも国際電気標 準会議(IEC)や米国電気電子技術者協会(IEEE)、経済協力開発機構(OECD)等でもそれぞれ検討が 始まっていることが紹介された。しかし、ナノの定義の問題、標準化の限界と同意の問題、計測の問題 等などが、依然として検討の余地があると指摘した。 メリーランド大学の Lee 助教授と Lo 教授からは、それぞれシリカ製のナノチューブを使ったセンサ ー開発の可能性と食品包装分野へのナノテクの応用について研究紹介があった。Lo 教授は、食品分野で のナノテクの応用分野として、機能性食品、NDS(栄養成分送達システム)、食品品質の最適化(色、 香り等)、食品包装、品質のモニタリングを挙げている。 ヨーク大からは、ナノ粒子の測定方法について、様々な分離法、電子顕微や原子間力顕微鏡鏡等の顕 微鏡による粒径測定、レーザー光散乱法等の各種散乱法による分析、ICP-MASS(誘導結合プラズマ質 量分析)等の波長分析、ゼータ電位等の表面解析法を比較した基礎的な検討結果が報告された。さらに、 EC の標準物質及び計量技術研究所(IRMM)から、標準物質作成についての基本的な考え方と研究開発 の必要性、粒径計測の困難さなどについて発表があり、シリカ等の半導体薄膜については標準物質を作 成済みで、現在はコロイド状シリカ粒子について、粒径の分布を含めた標準物質を作製中であり、今後、 酸化物、非酸化物のナノ粒子、カーボンナノチューブについても作製を検討予定であることが紹介され た。ナノ粒子に関しては、実験環境の安全性や、大きな表面積と高い表面エネルギーのために強い凝集 傾向にあるため、バルクでの計測と分級後の計測に相違が起こること等について留意すべきとの指摘が あった。表2に、ナノ粒子の主要な同定・分析法についてまとめた。 表2 ナノ粒子の主要な同定・分析法 同定・分析項目 主な方法 問題点等 物理量 (粒径、粒 径分布等) 分離 ろ過、精密ろ過、限外ろ過、遠心分離等 ナノ粒子の 分散性の担 保(分散性) 顕微鏡 光学顕微鏡、共焦点レーザー顕微鏡、走査 型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡( TEM)、各種走査型プローブ顕微鏡(SPM、 原子間力顕微鏡(AFM)等を含む)等 手法ごとの 原理的な分 解能の限界 散乱法 レーザー光散乱(DLS)、小角X線散乱、XRD( X線回折)等 分散性 化学量 (化学組成 、表面化 学組成、 電荷等) スペクトロスコピー EDX(エネルギー分散型蛍光X線分析装置) 、AAS(原子吸光分析)、ICP‐MASS(誘導結合 プラズマ質量分析)等 クロマトグラフィー SEC(サイズ排除クロマトグラフィー)、CE(キ ャピラリー電気泳動)、HDC(ハイドロダイナミ ッククロマトグラフィー)等 表面 ゼータ電位(表面電位)、BET(表面積)等 分散性

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(3)暴露の経路と毒性(食品成分、食品包装、化粧品、環境経由) セッション3では、ナノ粒子の毒性等について報告があった。 最初に CSL の研究者から、ナノ粒子の暴露量がまったく分かっておらず、環境中での存在状態並び に暴露量を評価すべきとの報告があった。必要な研究は、ナノ粒子の自然界への放出量と暴露量、自然 界での消失量、食料品への汚染または取り込み量の把握、および環境中でのナノ粒子の検出と同定法の 開発であると指摘した。 FDA の化粧品担当の研究者からは、化粧品分野でのナノテクノロジーは、リポソーム(ナノソーム)、 ナノエマルション、および固体脂質ナノ粒子を分散系で利用できる他、ナノポリマー粒子や金属酸化物 ナノ粒子の利用があると報告された。化粧品分野での最大の問題点は、皮膚からの侵入であり、in vitro で皮膚細胞への侵入を粒子径20nm と 37nm のポリエチレンコーティングした量子ドットを用いて検討 した結果、20nm の場合、豚の皮膚へ侵入する場合があることが報告10)された。また、条件によっては、 リポソームや酸化亜鉛ナノ粒子も皮膚への侵入する場合11, 12) があるが、現状では侵入経路については明 らかになっていないことが報告された。 さらに、CSL の研究者から消費者の安全や規制への影響についての報告があり、食品関係ではナノ構 造化された材料や栄養成分の送達システム、ナノカプセル、ナノ粒子が大きな用途で、食品の高品質化、 成分の利用効率の向上、味のマスキング、包装の高度化等を目的に、すでに500 品目程度の製品が上市 されている13)と指摘された。研究例として、300nm 以上のシリカナノ粒子は細胞には入らず、70-300nm は細胞に入るが核には入らず、70nm 以下の粒子は核に入るとの報告14)を紹介したが、細胞膜を通過す るのか、タイトジャンクションを通過するか不明であり、さらに研究が必要としている。また、ナノ構 造化材料、ナノカプセル、ナノ粒子のそれぞれの製品について、消費者安全への異なった対応と規制が 求められているが、食品分野におけるナノテク安全に関する知識が少ないことが確実な規制を行えない 理由の一つであり、さらに当初から消費者を巻き込んだ情報公開が必要だと結論付けている。 メリーランド大学からも、すでに栄養成分の吸収や生体活性の向上を目的に、多数のナノテクノロジ ー製品が上市され、その毒性は粒径に依存する恐れがあることが指摘された。一般に、マイクロスケー ルの材料に比べ、ナノスケールになることで、単位重量当たりの暴露量が増大すること、生体への暴露 経路や細胞への分配経路が大きく異なる可能性のあること等を指摘し、最新のリン酸第二鉄のナノ粒子 15)や銅ナノ粒子16)の吸収実験結果を紹介し、ナノ粒子化することで、吸収不良の栄養素の吸収改善に役 立つ可能性もあるが、粒子径によって生体への影響は大きく変わり、無害な成分が無害のままとは言え ないという結論を紹介している。 EC の共同研究センター、健康と消費者保護研究所(IHCP)からも、ナノ粒子などのナノ材料が上市 される中、細胞への侵入で予期せぬ毒性が生じる可能性があり、大きさ、形、化学組成、表面構造、溶 解性、凝集性等を計測することが重要との指摘があり、ナノ材料の同定、毒性の確認、暴露量の評価が、 基本的な3大重要項目としている。これらを調べるために、物理化学的な同定、in vitro実験、in vivo 実験が重要であり、物理化学的な同定では、重量当たり、表面積当たり、粒子数当たりの影響の評価が 必要で、多様なin vitro実験系の構築も必要と指摘した。 現在想定されているナノ粒子の物性等と生体の関連について、表3にまとめた。

(14)

表3 現在想定されるナノ粒子の物性等と生体との関連 (4)リスクアセスメントへのアプローチ(不確実性への対応) 国際生命科学研究機構(ILSI)、環境保健科学研究所(HESI)から、ナノ材料のリスクの可能性を、 人の健康(消費者)に関する影響、労働者の健康と安全に関する影響、環境への影響の3つに分けて考 えるべきであり、ナノテクノロジーと関係あるリスクは短期間では理解できないが、パニックになる必 要はないこと、ナノ粒子のリスクは、従来のように溶液全体の化学組成からは予測できないことが分か っており、粒径の影響について、いわゆるナノ毒性学として、危害因子の特定、暴露時間、吸収に関す る研究が進んでいると報告された。 また、FDA の食品安全応用栄養センター(CFSAN)17)から、現在 62 品目の食品と飲料関係の製品が ナノ素材を含んでいる(半数以上はサプリメント)との報告があった。また、他に食品に直接接触する 物質として、バイオセンサーや抗菌剤としての金属酸化物、包装資材用のナノクレイや二酸化チタン粒 子などが挙げられた。ナノ素材の毒性評価として、腸管粘膜との相互作用、物理化学的性質の同定、吸 着・分配・代謝・排出(ADME)の把握などがあり、最新の研究が報告され、ナノテク材料の食品また は色素添加物の毒性の可能性について、不十分なデータが独り歩きしている恐れがあること、食品関連 ナノ製品の安全性評価には、上記の毒評価性研究の方向でほぼ十分であると考えられるとの結論が示さ れた。 EU におけるリスクの科学的評価や科学データの収集および分析等を行う欧州食品安全機関(EFSA) からは、現在のところナノテクノロジーの定義は確定していないが、ナノテクノロジーが食品の品質、 栄養価、成分などに影響を与えることは間違いなく、包装資材、味やテクスチャー、機能性、生産性の 向上、農薬の吸収促進、動物用DDS などへの応用が見込まれるとの発表があった。これに対し EFSA には、食品への応用に際しての栄養価の変化や生物的受容性の確認、食品や飼料の汚染物質としてのナ ノ粒子の評価、あるいは規制に当たって、ナノ粒子やナノテクによる製品のリスクアセスメントが要求 されていると報告された。具体的には、物理・化学的基礎データ、毒性データ、分析・評価法、暴露デ ータなどが、ガイダンスの作成には必要となる。これまでに、食品添加物としてマイクロ結晶セルロー ス(Microcrystalline Cellulose (MC))、食品に接触する物質として PET 製品のコーティング用二酸化 ケイ素や窒化チタンの検討を行い、1997 年には、物質の大きさに言及した、現在のところ最初で唯一

関係する物性等

生体との関連

粒径

溶解性、凝集性、安定性

、反応性

吸収性

皮膚、細胞、核等への侵入

構造

溶解性、反応性、分子等

の吸着性

吸収性

毒性

化学組織

溶解性、安定性

吸収性

毒性

表面化学構造

凝集性、親水性、疎水性

、電荷、安定性、反応性

吸収性

皮膚、細胞、核等への侵入

(15)

のガイダンスをMC についてまとめ(許容範囲は、5μm 以下の粒子が、数で 10%以下)、窒化チタンの ナノ粒子について評価中である。ナノテクにおけるリスク評価では、①ナノ粒子、ナノテクノロジーの 定義、あるいは、それらの人工物と自然物の定義が不在、②人工物と自然物の検出、ナノ状態とバルク 状態の検出、食品などの複雑な構造中での検出など、分析・検出方法が未確立、③毒性データの不在、 ④現状のリスクアセスメント手法のナノテクへの適用性が不明、などの問題点があることが指摘された。 FAO/WHO 合同食品添加物専門家委員会(JECFA)では、2006 年に、現在のところナノ粒子は他の存 在形態と変わらないと考えているが、ナノ粒子の化学的または物理的性質が、従来の食品添加物とは異 なる場合には、過去に評価された食品添加物と異なる評価になる可能性があるという見解を示している。 また、ナノ粒子状の製品への関心が高まっていることから、専門家による安全性評価の開催を推奨して いる18)

EFSA では、2007 年 10 月にナノテクの安全性に関するミーティングを行うとともに、OECD や ISO、 EC などによる国際的なワーキングループ、ヨーロッパ内のワーキンググループと共同で、ナノテクの 安全性に関して先進的な活動を行っている。 最後に、FDA の動物医薬センター(CVM)におけるナノテクノロジーの取り組みについて報告があ った。CVM では、「特別な効果のためにナノ構造を維持することが重要な製品(動物医薬品や飼料添加 物)」と「厳密にナノ構造を制御するのではなく凝集の防止や従来の薬の延長で薬効を改善するために 粒子径を微細化している製品」の2つのカテゴリーに大別している。現在のところ、従来の動物薬と同 じ規制を適用しているが、新しい方法のガイダンスが必要であり、その場合、粒径をはじめ物性等が大 きく異なると予想されるため、上記のカテゴリー毎の評価法とすべきであると報告した。 3.米国農務省におけるナノテクノロジー研究の動向 米国におけるナノテクノロジーは、国家ナノテクノロジー戦略(NNI)が国全体の研究の調整ととり まとめを行っている。各省庁で担当すべき課題の大枠や長期戦略を公表し、これに基づき各省庁が研究 プロジェクトを立案し実行している。農務省においては、主に CSREES(研究教育普及局)が大学等 に農業・食品分野におけるナノテクノロジー研究に対して研究資金を提供している。CSREES のナノ テクノロジー研究は、NPL(ナショナルプログラムリーダー)に一任され、NPL は CSREES のスタッ フと外部委員を使って、課題の募集、採択、進行管理、評価を行っている。今回は、NPL の Hongda Chen 博士から米国農務省におけるナノテクノロジー研究の動向について情報を収集した。 (1)USDA におけるナノテクノロジー研究の経緯 2000 年 1 月の NNI の設立と共に米国におけるナノテクノロジー研究が組織的に開始され、2001 年 にはUSDA が NNI のメンバーとして参加した。NNI は、研究費を提供する政府機関と研究分野(基礎 研究、ナノ素材、ナノスケールの装置とシステムなど)を整理し、それぞれの機関が主に担当する分野 を決めた。さらに、ナノテクを応用する産業分野(宇宙、農業と食品、国防、エネルギーなど)につい ても主に担当する機関を決めた。 CSREES は 2002 年に農業および食品分野に関するナノテクノロジーの戦略ロードマップ・ワークシ ョップを主催し 20)、2003 年から研究予算の配分を開始、予算規模別に、毎年合計 10∼15 件程度を採 択している。予算額は、2003 年は 100 万ドル(1.2 億円)であったが、2008 年は USDA 全体で 760 万ドル(9.1 億円)の予定である。2008 年は、この内、USDA の森林局にリグノセルロースや細胞壁関

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連研究予算として460 万ドル(5.5 億円)が配分され、セルロースに関連するナノ研究が特に強化され ることになったことが特徴である。 なお、農業および食品分野でのナノテクノロジー研究に関する学会・研究会は、2003 年の ASAE(米 国農業工学会)でのシンポジウムが最初で、2004 年には、米国およびカナダの食品関係の学会が取り 上げ、以後、米国はもとより国際学会でも盛んに取り上げられるようになっている。 (2)USDA/CSREES における研究例 2002 年のワークショップでは、食品・農業分野でのナノテクノロジー研究分野として、表4の8つ の分野が挙げられ、化学物質や抗原、病原菌、毒物などの検出、遺伝子の変異やGMO の迅速検出、輸 送・貯蔵中の品質検出等の農産物・食品・水モニタリング技術、あるいは、動物の健康状態や環境のモ リタリング技術などを開発することが目標例として示された。具体的な研究のターゲットとして、例え ば、鶏肉からの病原バクテリア除去用の細胞接着因子に特異的に結合するナノ粒子センターの開発(ク レムソン大学)、タンパク質の折りたたみ構造と疾病に関する研究(ユタ州立大学)、エレクトロスピニ ング法による生体有害物質センサーの開発(コーネル大)、電気的に検出可能なDNA を基盤とするカー ボンナノチューブ(CNT)ワイヤーを用いるバイオ/ナノセンサーの開発(アーカンサス大)、自己組 織化ブロック共重合体パターンによるウィルスの検出(メリーランド大)、農業に重要な環境中の微生 物計測用DNA ナノバーコードの開発(コーネル大)などに研究費が配分されている。また、最近の主 要成果としては「蛍光磁気ナノビーズを用いたリシン検出用磁気蛍光免疫測定」が CSREES の入口ホ ールに掲示されていた(写真2)。その他にも、食品の機能成分の送達システム、分子の生体適合性の 制御、香気成分の相互作用と知覚、食品品質センサー、ナノタグ(トレーサビリティー用)など様々な 応用研究の可能性が指摘されている。CREES 関連の安全性の研究は、現在のところ、クレムソン大学 で行われているナノ粒子の急性暴露感度試験の1例のみで、細胞を使ったin vitro試験と、皮膚や目か らの侵入(うさぎ)、吸入や経口(ラット)のin vivo試験が行われている。 表4 食品・農業分野でのナノテクノロジー研究分野(USDA) 研究分野 内容 Microfluidics マイクロ流路:マイクロ/ナノ分析技術等

BioNEMS Bio‐ nanoelectromechanical system :半導体製造技術を応 用した生体に応用できる超小型センサー、ポンプ、モー ター等 Drug Delivery/Biochips ドラッグデリバリー:ナノカプセル、ナノ多孔質素材、抗ウイ ルス/微生物ナノ粒子、ナノチューブ等 Nucleic Acid Bioengineering 核酸を使ったバイオエンジニアリング等 Nanobioprocessing ナノバイオプロセス:細胞操作、自己集合、生体素材製造 等 Biosesors バイオセンサー:食品安全用、環境評価用、食品や農業 の生産過程のセンシングやモニタリング用党 Nanomaterials ナノ材料:複合バイオ高分子、ナノ膜、ナノワイヤー、農業 材料のナノ構造素材化等

Bioselective Surfaces 生体物質の識別:バイオ分離技術(bioseparation technologies)等

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写真2 USDA/CSREES 最近の主要成果「蛍光磁気ナノビーズを用いたリシン検出用磁気蛍光免疫測定」 米国の国家科学技術委員会(NSTC)、ナノスケール科学工学技術小委員会(NSET)委員長の Roco 博士によれば 21) 、ナノテクノロジーは、1000 年も前からカーボンブラック(工業的に粒子径が 制御された炭素)が使用されていた他、1990 年頃から触媒や合成物が極めて限定された用途で用いら れてきた。研究開発は、概ね2001 年までを第一世代として、ナノ粒子やナノ構造化した材料(金属・ 高分子・セラミックス)などの開発、2005 年までを第二世代として電子回路やアクチュエーター、薬 剤送達システムの開発、2010 年までを第三世代として複合材料や複合化技術、三次元ネットワーク構 造などの開発、2020 年頃までを第四世代として、複合分子や生物模倣材料の設計技術、組み立て技術、 階層化した新しい構造などの開発が行われるとの長期見通しを示している。いずれにしても、ナノテク ノロジーは、極めて長期間にわたる技術開発と位置付けており、それに基づき、全米全体で大学を中心 とした基礎研究に多くの予算が配分されている。USDA/CSREES もこの見通しに沿って、現状では先 に示したように、多くの大学の様々な基礎研究に研究費を配分していると考えられる。欧米における食 品・農業分野のナノテク研究推進の動向を表5に、前述のRoco 博士による工業化のための第一世代か ら第四世代までのスケジュールを表6にまとめた。 なお、安全性研究に関して、NNI が 2006 年 9 月にまとめた「人工ナノ材料の環境・健康・安全性 研究の必要性について」22)を入手した。参考のために、写真3に目次を示した。

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表5 欧米における食品・農業分野のナノテク研究推進動向 表6 ナノテクノロジー工業化のためのスケジュール 写真3 「人工ナノ材料の環境・健康・安全性研究の必要性」(NNI 報告書、2006 年 9 月)目次 目次 要旨 1.はじめに ・背景と本報告書について ・リスクアセスメントとリスクマネージメント ・連邦政府によるナノテクノロジー環境・健康・安全性研究 ・本報告書の作成について ・本報告書の目的について ・同定のための基本方針と環境・健康・安全性研究の優先順位 ・次の展開 2.分析機器・装置、計測・分析法 ・人工ナノスケール材料に関する標準評価法、専門用語や命名法 ・分析ツールと方法論 3.ナノ材料と人の健康 ・生物学的な反応 ・暴露:経路と計測法 4.ナノ材料と環境 ・環境危害要因の同定 ・環境中への移動とその後の運命 5.健康と環境に関するサーベイランス ・職業上の健康と暴露 ・国民の健康と暴露に関するサーベイランス ・環境に関する健康サーベイランス 6.リスクマネージメントの方法 ・リスクマネージメントのアプローチ ・職場での暴露量の減少法 ・環境での暴露量と危害要因の最少化 ・ライフサイクルアセスメント(LCA) ・リスクコミュニケーションの方法 用語解説 参考文献 年 研究推進動向 米国 2000年 国家ナノテクノロジー戦略(NNI)策定 20年計画 2001年 USDA、NNIに参加 2002年 USDA、農業および食品分野に関するナノテクノロジーの戦略ロードマップ・ ワークショップを主催 2003年 USDA、予算配分開始。食品・農業関連学会での 2008年 USDA、セルロースに関するナノテク研究強化予定 欧州 2002年 第6次研究開発に関する枠組みプログラム(FP6)において、ナノテクノロジー を重点分野に指定 2004年 ナノテクノロジーの戦略と行動計画策定 2004∼2007年 ユーロナノフォーラム 2007年 第7次研究開発に関する枠組みプログラム(FP7)において、ナノテクノロジー の開発と共に健康と安全性に対する影響評価を重要研究項目に指定 第1世代 消極的なナノ構造利用 ∼2001 例:コーティング、ナノ粒子、ナノ構造化した金属・ポリマー・ セラミックス 第2世代 積極的なナノ構造利用 ∼2005 例:半導体素子、標的薬物、アクチュエーター、目的適応型構造 の開発 第3世代 ナノシステム化 ∼2010 例:3次元ネットワーク構造と新規なシステム構造設計、分子の 組み上げ、ロボット、超分子等の開発 第4世代 分子ナノシステム化 ∼2020 例:分子装置・分子部品の設計、原子設計に基づく分子部品等の 設計、階層的新規機能、斬新的なシステム等の開発 世代 年代と開発例

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Ⅲ 調査結果のまとめ 今回の調査結果を基に、欧米における食品・農業分野におけるナノテクノロジー研究と最新のナノテ クノロジー研究における安全性確保研究に関する情勢と研究動向を以下にまとめた。 (1)ナノテクに対する基本姿勢と開発の枠組み 米国、EU ともに、安全性に考慮しながら、その効果と利益を最大限に確保するように、未来の技術 開発を前向きに進めるべきとの姿勢である。開発の枠組みとしては、米国が NNI を組織し、全体を主 導し、調整を図りつつも、政府機関ごとに積極的に開発を推進している。一方、EU では、域内の研究、 技術開発および実証の取り組みに関する第7次フレームワークプログラム(FP-7、2007-2013 年)に従 い、EU のプロジェクトを積極的に推進するとともに、各国でも独自に研究開発を展開している。 (2)ナノテクの定義 米国、EU ともに、NNI のナノテクの定義である「概ね 1nm から 100nm の範囲で、そのサイズのた めに新しい性質や機能を持つ材料、装置およびシステム」を基本に置いている。ただし、農業や食品分 野でのナノテクノロジー開発では、無機材料分野のように、当初から数十nm 以下のスケールで開発を 行えないため、現実的な対応としては、FDA/CVM の提案している、「特別な効果のためにナノ構造が 必要な物質」と「厳密にナノ構造を制御していないが、性能や機能を改善するために、従来より粒子径 をナノスケールに近づけている物質」の2 本立てとするのが適当と考えられる。 (3)安全性に対する基本認識 すでに、多くのナノ関連製品が食品や化粧品分野で上市されていることから、米国、EU ともに、ナ ノ関連製品の無秩序な氾濫に深く憂慮しており、検討の枠組み作りを提案している。一方で、ナノテク に関する安全性研究は、一部医薬品分野で先行はしているものの、食品・農業分野ではまだ初期段階で あることは共通認識であり、リスクアセスメントの必要性が強く認識されており、危害要因の特定、危 害要因の特性解析、暴露量の評価およびリスクの特性解析の4つの基本項目の検討に早急に取り組むべ きとの基本認識である。 (4)リスクアセスメントにおける具体的問題点 現時点で、リスクアセスメントを進める際に問題となる点が多く指摘された。 ① 従来の評価法(化学物質、化粧品、食品など)を準用できるのか不明 ② ナノ粒子の定義が不明 特に人工的に作られたナノ粒子と自然界に存在するナノ粒子の区別が困難。 ③ ナノ粒子の基本特性解析法が未確定 ナノ粒子の基本特性解明には、粒径、粒径分布、形状、密度、化学組成、表面積、表面化学組成、 荷電状態などの把握が必須だが、粒子径が小さいため、現状の多様な測定方法を適用しても、必ず しも値を確定できない現状にあり、さらなる研究が必要。 ④ 皮膚や細胞への直接侵入 皮膚や細胞へ侵入する粒子径、種類、形、侵入経路などの研究蓄積が非常に少ない。 ⑤ 無機材料とバイオ・有機材料との取り扱い方法が不明 例えば、従来からヒトが摂食し、分子レベルでも食品素材レベルでも問題がなく、消化できる食品 素材をナノ粒子化した場合、再度改めて評価する必要がないのではないかとの指摘がある。 ⑥ サイズの効果の確認が不可欠

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粒子径が小さくなったことによる効果、例えば栄養成分の吸収性などについての厳密な研究がない。 バルクで毒性のない物質が、必ずしもナノスケールで毒性がないとはいえないとの疑問がある。 ⑦ ”Novel foods”の明確な定義の欠如

ナノテクノロジーによる新しい素材を食品分野へ応用する場合には、「これまで食経験のない新規 な食品(Novel foods)」について、安全性を評価することが多いが、 Novel foods の明確な定義が 不明なため、バルクまたは分子状態で安全であれば、ナノ粒子も安全との誤解が生じている。 ⑧ 暴露時間の評価法が不明 例えば、ナノ粒子の凝集性など基礎特性が不明なため、大気中での動態を正確に評価できない。 以上の問題点は、今回の会議に参加した複数の研究者から発表されており、欧米での共通認識と考え て良い。今後、それぞれの研究の中で具体的な解決に向けて取り組むことが、今回の会議で再認識さ れた。 (5)ナノテク安全性研究の大枠 ナノテクの安全性について、検討すべき問題点は多いが、米国においては、NNI が 2006 年 9 月に「人 工ナノ材料の環境・健康・安全性研究の必要性について」22)をまとめ、リスク評価やリスク管理に必要 な環境・健康・安全性研究に関する情報を整理している。例えば、測定装置や解析方法、ナノ材料とヒ トの健康、ナノ材料と環境について、現在米国政府が実行している活動例(FDA、EPA 等各省が行っ ているプロジェクト等を総括)、求められている研究(例えば、人間の健康に関しては、ナノ材料と体 との分子、細胞、組織レベルでの相互関係)や研究の方向性(例えば、生体適合性や毒性を評価する新 たな非破壊検出法の開発など、大枠の方向性を記載)などについてまとめている。 一方、EU においては、欧州委員会(EC)内の新規特定健康リスクに関する科学委員会(SCENIHR) が、「ナノ材料のリスク評価のための技術指針(手順書)作成に係るリスク評価手法の妥当性について の意見」5)2007 年 3 月に公表している。この報告書では、現行のリスク評価のための技術指針(手順 書、TGD)を、ナノ粒子の評価に使用するために、今後検討が必要な科学的な問題点(例えば、ナノ粒 子の危害要因の特性解析のための物理化学的特性の把握等、大きく5点の問題点を指摘している。)を 列挙するとともに、暴露量の評価、吸入試験、環境への排出等、それぞれの検討項目について、現状を 分析して提言を加えている。さらに、in vitro評価系の確立,ナノ粒子に対するQSAR(定量的構造活 性相関)解析の導入、環境中の濃度予測法の開発等、新たな展開についても提言しており、NNI の報告 書に比べ具体的な内容(現行のTGD の項目に加え、ナノ粒子で加えるべき評価項目、注意事項等を項 目ごとに追加)となっている。 以上、本年6月末現在の米国とヨーロッパにおける食品・農業分野におけるナノテクの安全性研究の 現状を取りまとめた。今後、関連テーマでの会合や学会が数多く開催されることが予定されており、継 続的な情報収集が必要である。 なお、農林水産省で、平成19年度から開始した、農業・食品分野でのナノテクノロジープロジェク ト「食品素材のナノスケール加工及び評価技術の開発」の中で、ナノ粒子の安全性について実験動物等 を用いて評価することにしており、欧米各国の動向見ながら、必要に応じて協力していく必要がある。

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Ⅳ 引用文献

1. The Eighth Joint CSL/JIFSAN Symposium on Food Safety and Nutrition 'Nanotechnology in Foods and Cosmetics': http://www.jifsan.umd.edu/csl2007.htm

2. Proceedings of the Eighth Joint CSL/JIFSAN Symposium on Food Safety and Nutrition 'Nanotechnology in Foods and Cosmetics': http://www.jifsan.umd.edu/csl2007proc.html

3. Management Plan of the European Food Safety Authority for the Year 2007, EFSA:

http://www.efsa.europa.eu/etc/medialib/efsa/mboard/management_plans/management_plans_2007. Par.0001.File.dat/Management%20Plan%202007%20Adopted.pdf

4. Joint FAO/WHO Food Standards Programme Codex Alimentarius Commission, Agenda Item 16, Thirtieth Session FAO Headquarters, Rome, 2-7 July 2007, Other matters arising from FAO and WHO, Table 2: ftp://ftp.fao.org/codex/CAC/CAC30/al3009Ge.pdf

5. Opinion on the appropriateness of the risk assessment methodology in accordance with the technical guidance documents for new and existing substances for assessing the risks of nanomaterials, The SCENIHR approved this opinion for the public consultation at the 17th plenary on 29 March 2007:

http://ec.europa.eu/health/ph_risk/committees/04_scenihr/docs/scenihr_o_004c.pdf

(参考、最新版、The SCENIHR adopted this opinion at the 19th plenary on 21-22 June 2007 after the public consultation:

http://ec.europa.eu/health/ph_risk/committees/04_scenihr/docs/scenihr_o_010.pdf) 6. Towards a European Strategy for Nanotechnology:

http://ec.europa.eu/nanotechnology/policies_en.html

(参考、EC のナノテクノロジーホームページ: http://ec.europa.eu/nanotechnology/index_en.html) 7. CORDIS, Community Research & Development Information Service:

http://cordis.europa.eu/en/home.html

8. CORDIS, EuroNanoForum: http://cordis.europa.eu/nanotechnology/src/euronanoforum.htm

9. B. Alexander et al., Comparison of scanning electron microscopy, dynamic light scattering and analytical ultracentrifugation for the sizing of poly(butylcyanoacrylate) nanoparticles, European Journal of Pharmaceutics and Biopharmaceutics, 57, 369-375(2004).

10. J.P. Ryman-Rasmussen et al., Penetration of intact skin by quantum dots with diverse physicochemical properties, Tox. Sci., 91, 159-165(2006).

11. A. O. Gamer et al., The in vitro absorption of microfine zinc oxide and titanium dioxide through porcine skin , Toxicol. In. Vitro, 20, 301-307(2006).

12. S. E. Cross et al., Human Skin Penetration of Sunscreen Nanoparticles: In-vitro Assessment of a Novel Micronized Zinc Oxide Formulation, Skin Pharmacol. Physiol., 20, 148-154(2007).

13. 例えば、The Woodrow Wilson inventory of nanotechnology consumer products:

www.nanotechproject.org/consumerproducts

14. M. Chen, M. and A. von Mikecz, Formation of nucleoplasmic protein aggregates impairs nuclear function in response to SiO2 nanoparticles, Experimental Cell Research 305, 51-62(2005).

(22)

15. F. Rohner et al., Synthesis, Characterization, and Bioavailability in Rats of Ferric Phosphate Nanoparticles, J Nutr., 137, 614-619(2007). FePO4

16. Z. Chen et al., Acute toxicological effects of copper nanoparticles in vivo, Tox. Lett., 163, 109-120(2006).

17. T. S. Thurmond, Are there potential safety concerns for the use of nanosized food

additives or the use of nanosized food additives or color additives used in foods?, Proceedings of CSL/JIFSAN joint symposium 2007,

http://www.jifsan.umd.edu/presentations/csl_2007/PDF/Thurs/2.S.Thurmond_JIFSAN_CSL_Symp. pdf

18. Evaluation of certain food additives and contaminants : sixty-seventh report of the Joint FAO/WHO Expert Committee on Food Additives.(WHO technical report series ; no. 940), Joint FAO/WHO Expert Committee on Food Additives. Meeting (67th : 2006 :Rome, Italy)

ISBN 92 4 120940 2 (NLM classification: WA 701), ISBN 978 92 4 120940 3, ISSN 0512-3054 19. EFSA and the University of Parma organise Scientific Symposium on Food Safety, Nutrition and Nanotechnology -, 4 October 2007,

http://www.efsa.europa.eu/EFSA/efsa_locale-1178620753812_1178621168821.htm

20. N. R. Scott and H. Chen, Nanoscale science and engineering for agriculture and food systems,

http://www.csrees.usda.gov/nea/technology/pdfs/nanoscale_10-30-03.pdf

21. M.C. Roco, The future of National Nanotechnology Initiative, p.5,

http://www.nano.gov/html/res/roco_aiche_48slides.pdf

22. Environmental, Health, and Safety Research Needs for Engineered Nanoscale Materials,

http://www.nano.gov/NNI_EHS_research_needs.pdf

<その他参考資料、順不同>

23. NSTC(米国の国家科学技術委員会)によるナノ材料の環境、健康、安全性研究の必要性に関 す る 暫 定 パ ブ リ ッ ク コ メ ン ト 、Prioritization of Environmental, Health, and Safety Research Needs for Engineered Nanoscale Materials

http://www.nano.gov/Prioritization_EHS_Research_Needs_Engineered_Nanoscale_Materials.pdf

24. 米国、USDA/CSREES ナノテクプロジェクトのこれまでの成果情報

http://www.csrees.usda.gov/ProgViewRelated.cfm?prnum=6971&lkid=4)

25. 英国の食品標準局(FSA)による食品のナノテクに関するリスクアセスメントと規制の影響評価に 関する報告書(概要版、2006 年 3 月)、A (draft) Review for the UK Food Standards Agency:

http://www.food.gov.uk/multimedia/pdfs/nanotech.pdf

26. 英国 CSL による一般的なナノテク製品の環境規制に関する調査報告、. Chaudhry, et. al., A scoping study to identify gaps in environmental regulation for the products and applications of

nanotechnologies (2006),

www.defra.gov.uk/science/Project_Data/DocumentLibrary/CB01075/CB01075_3373_FRP.doc

27. ヨーロッパの一般ナノ情報、www.nanoforum.org

(23)

<参考資料 第8回CSL/JIFSAN、食品安全と栄養に関する共同シンポジウム「食品と化粧品分野に おけるナノテクノロジー」プログラム>

(24)
(25)

海外調査資料既刊一覧

No.1 海外先進国の農林水産関係試験研究における技術情報システムに関する調査 (S62.3刊行) ヨーロッパ先進国の農林水産物の流通利用に関する試験研究動向調査 No.2 農林生態系に及ぼす酸性降下物の影響に関する研究動向調査 (S62.3) 作物育種へのバイオテクノロジー活用に関する研究動向調査 No.3 欧州における穀物多収栽培技術開発の動向調査 (S63.3) No.4 アメリカ合衆国における動物分野のバイオテクノロジー研究の動向調査 (S63.3) No.5 欧州における水産バイオテクノロジー研究動向調査 (H元.3) No.6 欧州諸国における昆虫の生物機能解明と高度利用に関する研究動向調査 (H元.10) No.7 欧州諸国の農山村地域における公益的機能の評価及び維持増進に関する調査 (H2.6) No.8 欧州諸国における園芸作物の高品質化、高付加価値化に関する試験研究動向調査 (H3.1) No.9 中南米における畑作物を中心とした遺伝資源の多面的な利用・加工に関する試験研究動向調 査 (H3.3) No.10 欧州諸国における機能性成分等の利用・加工技術に関する試験研究動向調査 (H3.10) No.11 欧州諸国における水稲の低コスト・高品質化に関する機械化技術開発試験研究動向調査 (H4.1) No.12 欧米諸国における生態系活用型農業技術の現状把握と研究動向調査 (H4.3) No.13 欧州諸国における園芸作物の高能率・省力生産システムに関する試験研究動向調査 (H5.2) No.14 林業が自然生態系と調和するための関連研究の動向調査 (H5.2) No.15 農業先進諸国の主要畑作物における品種改良目標と育種システムの動向調査 (H6.1) No.16 環境調和型エネルギー資源としての生物の高度活用に関する研究動向調査 (H6.1) No.17 ヨーロッパにおける畜産研究の動向に関する調査 (H7.1) No.18 北米東部沿岸等における貝毒被害及び対策研究の実態調査 (H7.2) No.19 アメリカ合衆国における高品質米の生産と稲作試験研究動向に関する調査 (H8.3) No.20 欧州諸国の農水・食品産業における膜利用及び非熱的エネルギー応用技術に関する試験研究 動向調査 (H8.3) No.21 オセアニアの畜産における放牧、繁殖及び家畜衛生研究の現状並びに動向に関する調査 (H9.3) No.22 北米の木材生産戦略と林産研究動向に関する調査 (H9.3) No.23 地中海・ヨーロッパ諸国における養殖漁業の現状と研究動向に関する調査 (H10.3) No.24 欧州における生育調節剤によらない野菜・花きの生育制御技術に関する研究動向調査 (H10.3) No.25 欧州における先端的食品加工技術の開発とその国際的展開に関する状況調査 (H11.3) No.26 オーストラリアの米輸出戦略と稲作関係研究動向調査 (H11.4) No.27 ヨーロッパにおける環境研究の現状と動向に関する調査 (H11.4) No.28 ヨーロッパにおける果樹のバイオテクノロジーの開発及び利用状況の調査 (H12.3) No.29 EU諸国における農村振興研究の動向 (H12.5) No.30 米国における小麦・大豆の品種開発に関する基礎調査 (H12.6) No.31 ヨーロッパ等における家畜ゲノム研究の現状調査 (H13.3) No.32 ヨーロッパにおける森林の多様な機能の発揮に関する研究の動向調査 (H13.3) No.33 欧米における食品品質評価手法及びナノテクノロジー研究推進状況の現地調査 (H13.12) No.34 ヨーロッパにおける遺伝子組換え作物を利用した有用物質生産システム構築に関する研究の 現状調査 (H14.6) No.35 ヨーロッパにおけるBSE研究の現状調査 (H15.3) No.36 水田の高度利用に関する作物研究の北米地域調査 (H15.3) No.37 欧米における小麦赤かび病のかび毒対策研究開発の現状調査 (H15.3) No.38 ニュージーランド・オーストラリアにおける温室効果ガス及び木質バイオマス利用技術に 関する研究調査 (H15.9)

(26)

No.39 諸外国の研究体制と研究計画に関する調査 (H16.3) No.40 豪州における重要家畜感染症研究の現状と動向に関する調査 (H17.3) No.41 欧州における半閉鎖性海域における有害化学物質・重金属類等の水産生物への影響評価の 研究に関する動向調査 (H17.3) No.42 オセアニアにおける農業系研究者の人材マネージメントのあり方に関する動向調査 (H17.5) No.43 西欧における有機農業研究の現状と動向に関する調査 (H17.6) No.44 米国における植物比較ゲノム研究及び組換え作物を用いた物質生産に関する調査 (H17.12) No.45 EUにおける家畜の免疫機能向上に関する飼養管理及びゲノム情報を利用した抗病性育種 に関する研究状況調査 (H18.2) No.46 米国におけるダイズゲノム研究の現状と動向調査 (H19.1) No.47 ブラジルにおけるさとうきびの効率的生産技術に関わる研究動向調査 (H19.2) No.48 欧州における木質バイオマス利用システムの現状と動向に関する現地調査 (H19.4)

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