Morphological
Studies
on
Preputial
Gland
of Mice
•\ 1. Light
and
Transmission
Electron
Microscopic
Observations
of Preputial
Gland
in Male
Mice•\
AGO, Tatuo GONDA, Kohei KAWAKAMI, and Hitomi SAHATA*
Instiute of Experimental Animals, Shimane Medical University, 89-1 Enya-cho, Izumo-shi, Shimane 693 and
*Shimane Institute of Health Science, 223-7 Enya-cho, Izumo-shi, Shimane 693, Japan
(Received 21 September 1993/Accepted 26 July 1994)
Male BALB/c mice isolated after weaning were housed two mice per cage at the age of 10
weeks. After 1 week, each pair of mice was observed for social dominance, and compared with control mice kept in isolation. The Preputial gland in the socially dominant animal was
histo-logically examined. The preputial gland consisted of a congregation of branched simple tubuloacinar gland and typical holocrine secretion on morphological examination. Acinar cells
in the dominant animals were large, multiplicative and hypertrophic compared with those of controls and subordinates. Dominant animals required copious secretion for attainment and main-tenance of a dominant social position. Acinar cells of subordinates were very small, flattened
and atrophied because fatty secretion particles filled the luminal duct. These accumulated
secre-tion particles pressed the acinar cells and caused degeneration. Not only luminal acinar cells but also central acinar cells and some basal acinar cells were degenerated. Electron micrographs
showed that basal acinar cells in dominant animals contained many mitochondria, agranular endoplasmic reticulum and free ribosomes in the cytoplasm, whereas those of subordinates con-tained myelin bodies and lipid droplets. Therefore, it is suggested that the synthesis of secretion
particles in acinar cells of subordinates hardly occurred.•\KEY WORDS: acinar cell, mice,
mor-phology, preputial gland, social dominance
マウス包皮腺の形態学 的研究
―1.雄 マウス包皮腺 の光顕 および透過電顕 による観察―
吾 郷 昭 夫 ・権 田 辰 夫 ・川 上 浩 平 ・佐 畑 ひ とみ*
島根 医科大学 医学部 附属 動物 実験施 設
*財 団法 人島根 難病研 究所
マ ウ ス包 皮 腺 は 匂 い 物 質 を 分 泌 す る こ と か ら主 に 行 動 学 の 面 か ら 多 くの 報 告[1-7]が あ る。 雄 マ ウ ス の 包 皮 腺 分 泌 物 は 不 飽 和 脂 肪 酸 エ ス テ ル の 匂 い 物 質[8-9]を 含 み,こ の 分 泌 物 は 雌 を 誘 引 す る働 き[1]が あ る 。 雌 マ ウ ス は劣 位 の 雄 よ り優 位 の 雄 の 匂 い を 好 み, そ の 嗜 好 性 は 雄 の 包 皮 腺 を 切 除 す る と 失 わ れ る 。さ らに雌 に好 まれ る雄 ほ ど包皮 腺 重 量 が 重 い とい う報 告
[5]が あ る。 しか し,マ ウス包皮 腺 に 関す る形態 学 的
な報 告 は未 だ見 られ な い。そ こで今 回 は単独 飼育 を続
け たマ ウ スの 包皮 腺 の腺 細 胞 を光 顕,電 顕 的 に観 察
し,合 わせ て2匹 同居 飼育 した優 位,劣 位 マ ウスの 包
皮腺 の腺細 胞の違 い につ いて も観察 したの で報 告す る。
646 吾 郷 昭 夫 ・権 田 辰 夫 ・川 上 浩 平 他
材料 と方法
供 試 マ ウ ス は,BALB/cA JCLの 雄30匹 を 用 い た 。3 週 齢 の 離 乳 時 か ら単 独 飼 育 を 続 け た20匹 を10週 齢 時 に2匹 同 居 飼 育 と し,優 劣 を観 察 し,1週 間 後 に 解 剖 し た 。 単 独 飼 育 を続 け た10匹 を対 照 群 と した 。 飼 育 環 境 は,飼 育 室 の 温 度23±2℃,湿 度50±10%,室 内 照 明 時 間 は 朝8時 点 灯,夜8時 消 灯 の12時 間 と し た 。 飼 育 ラ ッ ク は ク リ ー ン ラ ッ ク(夏 目製 作 所KN-735-B)を 用 い た 。 飼 育 ケ ー ジ は175×245×125mm TPX(日 本 ク レ ア 製)に 床 敷 き を 用 い て 使 用 した 。 飼 料 は 日本 ク レア 製 固 形 飼 料(CE-2)を オ ー トク レ ー プ 滅 菌 して 給 与 し,飲 水 は 水 道 水 を 与 え た 。実 験 終 了 時 に 体 重 を 測 定 し,ペ ン トバ ル ビ タ ー ル ・ナ ト リ ウ ム 麻 酔 下(40mg/Kg i.p.)で 頚 動 脈 よ り放 血 後,解 剖 した 。 包 皮 腺 は 組 織 の 破 壊 を 防 ぐ た め 分 泌 物 を含 ん だ 状 態 で 重 量 を 測 定 し,材 料 をZamboni液 で 固 定 後,6μmの パ ラ フ ィ ン切 片 を 作 成 し,Hematoxylin-Eosin(H・E) 染 色 を した 。ま た 一 部 の 材 料 は 方 眼 ミ ク ロ メ ー タ ー を 用 い,一 定 面 積 内(125×125μm2)の 腺 細 胞 の 核 数 を 計 測 し た。 有 意 差 検 定 はStudentのt検 定 を 用 い た 。 次 に,一 部 の 材 料 は 透 過 電 顕 に よ る 検 索 の た め,2.5% グ ル タ ー ル ア ル デ ヒ ド(0.1M,リ ン酸 緩 衝 液,pH7.4) で2時 間 固 定 後,1%オ ス ミ ュ ム 酸 で2時 間 後 固 定 し た 。 リ ン酸 緩 衝 液 で 洗 浄 後 脱 水 し,エ ポ キ シ 樹 脂 包 埋 し た 。 超 薄 切 片(50∼70nm)は 酢 酸 ウ ラ ニ ル と ク エ ン酸 鉛 で 染 色 し,日 本 電 子JEM1200EX(加 速 電 圧80 kv)に て 観 察 し た 。成 績
実 験 終 了 時 の 体 重 は 劣 位 群 が 対 照 群,優 位 群 に比 べ 有 意 に 軽 い 値 を示 し た 。包 皮 腺 重 量(内 容 物 含 む)は 劣 位 群 が も っ と も軽 く54.3mgで,対 照 群(83.9mg), 優 位 群(125.4mg)に 比 べ 有 意 差 が あ っ た 。 優 位 群 は 対 照 群 に 対 して も 有 意 に 重 い 値 を 示 し た(Table1)。 雄 マ ウ ス の 包 皮 腺 は 包 皮 の 両 側 皮 下 組 織 内 に 存 在 す る 左 右 一 対 の 脂 腺 で,陰 茎 の 包 皮 に 開 口 し て い た 。包 皮 腺 のH・E標 本 に よ る 観 察 で,腺 胞 と腺 腔 の 比 率 を み る と,腺 胞 の 占 め る 割 合 は 対 照 群 は70∼80%,優 位 群 で80∼90%で あ っ た が,劣 位 群 で は20∼30%し か な く,腺 腔 が 著 明 に 拡 張 して い た(Fig.1)。組織 学的 に は包 皮腺 は分 枝単 一管状 胞状 腺の 集合 か
ら な り,腺 体 はそ れ ぞ れ 終末 部 と導 管 に分 か れ て い
た。導管 は重 層扁 平 上 皮 よ り成 り,導 管 内 には脂 肪性
の分泌 物 が充 満 してい た。 終 末部 は基 底 部,中 間部,
腺 腔面 の 三層 にわけ られ,対 照群 の 基底 部 の腺細 胞 は
楕 円形 の核 とエ オ ジ ン好性 の細 胞 質 を含 む未成 熟細 胞
であ っ た。中間部 の腺 細 胞 は円形 の核 と多 数の 脂肪性
分泌 顆粒 を含 む細 胞 質 を有 した13∼15の 細 胞層 か ら
成 る成熟 細胞 か らな り,腺 腔 面 で は核 が 萎縮 し,細 胞
質内 に分 泌物 を充満 した細 胞 がみ られ,典 型的 な全 分
泌腺 の特 徴 がみ られた。
優 位 群 の 腺 細 胞 も基 底 部,中 間 部,腺 腔 部 の 明 確 な 三 層 に分 か れ て お り,対 照 群 に 比 較 し全 体 に細 胞 が 大 き く,分 泌 顆 粒 も多 く,中 間 部 は15∼17の 細 胞 層 か ら成 り,対 照 群 よ り厚 く肥 大 傾 向 に あ っ た(Fig.2a)。 劣 位 群 の 腺 細 胞 は 明 確 な 三 層 の 区 分 は み られ ず,腺 細 胞 の 層 は 薄 く,萎 縮 して い た 。核 が 萎 縮 した 変 性 細 胞 は腺 腔 面 の み な らず 中 間 部 に も及 び 基 底 部 の 細 胞 に も エ オ ジ ン好 性 の 細 胞 質 を含 む 細 胞 は 少 な く,変 性 が 基 底 部 に ま で 及 ん で い た(Fig.2b)。 透 過 電 顕 に よ る 観 察 で は,対 照 群 の 基 底 部 の 腺 細 胞 の 細 胞 質 内 に は ミ トコ ン ド リ ア,滑 面 小 胞 体 と多 数 の フ リ ー リ ボ ゾ ー ム が み ら れ た 。中 間 部 の 腺 細 胞 で は 細 胞 質 内 に1∼2μmの 多 数 の 分 泌 顆 粒 が み ら れ,少 数 の ミ トコ ン ド リア や リ ボ ゾ ー ム が 分 泌 顆 粒 の 間 に み ら れ た 。終 末 部 に は 唾 液 腺 等 に み ら れ る 筋 上 皮 細 胞 は み ら れ ず,基 底 部 の 周 囲 は 基 底 膜 に 包 ま れ て い た 。 優 位 群 の 基 底 部 の 腺 細 胞 も対 照 群 と同 様 の 細 胞 小 器 官 が 多 数 み られ,近 接 して 神 経 線 維 も み ら れ た(Fig. 3a)。劣位 群 で は対照 群,優 位 群 にみ られ た細胞 小器 官 は
Table 1. Changes in body weight, preputial gland weight and number of nuclei in acinar cells
*
: mean•}S.D. a: Significant difference between control and dominant at P•ƒ0.01 by t-test. b: Significant difference between control and subordinate at P•ƒ0.01 by t-test. c: Significant difference between dominant and subordinate at P•ƒ0.01 by t-test.
Fig. I. Preputial gland of control (a), dominant (b) and subordinate (c) BALB/c mouse.•~40 H.E.
The proportion of acinar cells in whole gland in control, dominant and subordinate are 70-80, 80-90. 20-30%, respectively. Accumulated fatty secretion products filled the luminal duct (L), although those
products disappeared after paraffin embedding process.
あ ま りみ られ ず,タ マ ネギ 状 の ミエ リ ン様 物 質 が 胞 体 内 に 多 数 み ら れ,小 型 の 分 泌 顆 粒 も観 察 さ れ た(Fig. 3b)。 つ ぎ に 包 皮 腺 重 量 と腺 細 胞 の 大 き さ と の 関 係 をみ る た め,中 間 部 か ら基 底 部 に お け る 一 定 面 積 内(125× 125μm2)の 腺 細 胞 の 核 数 を検 索 した 。 そ の 結 果,優 位 群 の 核 数 は51で 最 も少 な い値 を 示 し,次 い で 対 照 群 の73で あ っ た 。劣 位 群 は102で 優 位 群,対 照 群 に比 べ 有 意 に 多 い 値 を示 した(Table1)。
考
察
包 皮 腺 の 導 管 が 陰 茎 の 包 皮 に 開 口 して い る こ とか ら 包 皮 腺 分 泌 物 は お そ ら く尿 に 混 入 して 排 出 され る と考 え ら れ る 。順 位 の 高 い 雄 ほ ど排 尿 に よ るMarking回 数 が 多 い 行 動[2]は 包 皮 腺 分 泌 物 の 排 出 と 関 係 が あ る も の と 思 わ れ る 。Hayashiは 未 知 雄 間 の 社 会 的 順 位 は 出 会 っ た 時 点 で 包 皮 腺 の 重 い 方 が 優 位 に な り,順 位 確 立 期 の 間 に 更 に 重 くな っ て い る 。そ して 順 位 安 定 期 に は 包 皮 腺 重 量 は優 劣 の 差 を 残 した ま ま軽 くな る[3]と 報 告 して い る 。 今 回 の 結 果 で も,同 居1週 間 後 の 体 重, 包 皮 腺 重 量 は優 位 群 が 劣 位 群 に比 べ 有 意 に重 い 値 を 示 し た 。 こ の 事 よ り優 位 マ ウ ス は 順 位 を確 立,保 持 す る た め に 多 量 の 分 泌 物 を常 に 生 産 し,放 出 して い る もの と思 わ れ る 。 こ れ ら の 事 は 今 回,包 皮 腺 を形 態 学 的 に 観 察 す る 事 で 証 明 で き た 。 光 顕 観 察 に よ る と,対 照 群,優 位 群 で は 基 底 部 層,中 間 部 層 お よ び腺 空 面 の細 胞 層 は 明 確 に 分 か れ て い た 。優 位 群 の 基 底 部 層,中 間 部 層 の 腺 細 胞 は 脂 肪 性 分 泌 顆 粒 を含 む 成 熟 細 胞 が 劣 位 群 に 比 べ き わ め て 多 く,対 照 群 よ りや や 多 く,胞 体 も 大 き か っ た 。 特 に 中 間 部 の腺 細 胞 は15∼17層 に も な り腺 分 泌 の 亢 進 が うか が わ れ た 。一 定 面 積 内 の 腺 細 胞 の 核 数 が 優 位 群 で は最 も 少 なか っ た事 は腺 細 胞 の 著 明 な 肥 大 と,劣 位 群 で は 最 も多 い 値 を示 した 事 は 腺 細 胞 の 萎 縮 が 裏 づ け ら れ た 。対 照 群,優 位 群 の 基 底 部 の 腺 細 胞 の 透 過 電 顕 像 で は ミ トコ ン ド リ ア,滑 面 小 胞 体 お よ び 多 数 の フ リ ー リボ ゾ ー ム が み ら れ,基 底 細 胞 の 活 性 化 像 が み ら れ た 。こ れ らの 結 果 よ り腺 分 泌 が 盛 ん に 行 わ れ て い た も の と 思 わ れ る 。特 に優 位 群 で は 優 位 の 確 立 と保 持 の た め 分 泌 物 の 排 出 が 最 も多 く,腺 細 胞 が 増 生,肥 大 し た も の と 思 わ れ る 。劣 位 群 の 腺 細 胞 は 萎 縮 し て い た が,こ れ は お そ ら く腺 腔 に 貯 溜 した 分 泌 物 が 排 出 さ れ な い 状 態 が 続 き,し か も新 しい 分 泌 物 は ほ と ん ど生 産 さ れ な い 状 態 が 続 い て い た もの と思 わ れ648 吾 郷 昭 夫 ・権 田 辰 夫 ・川 上 浩 平 他
Fig. 2. Higher magnification of preputial gland in dominant (a) and subordinate (b) mouse.•~400 H.E.
(a): Acinar cells of the dominant mouse consist of 3 layers, basal acinar cells (A), intermediate acinar cells (B), and luminal acinar cells (C). Intermediate acinar cells are large, multiplicative and hypertrophic compared with the control.
(b): Acinar cells of the subordinate mouse do not show 3 distinct layers, and acinar cells are small, flattened and atrophid.
る 。基 底 部 の 腺 細 胞 の 透 過 電 顕 像 で も対 照 群,優 位 群 に み ら れ た ミ トコ ン ドリ ア や フ リー リボ ゾ ー ム は劣 位 群 に は あ ま りみ られ ず,胞 体 内 に は ミエ リ ン様 物 質 が 多 数 存 在 した 事 か ら,排 出 さ れ な か っ た 分 泌 物 が 腺 腔 内 に貯 溜 し,腺 細 胞 は 分 泌 物 に よ っ て 圧 迫 され,細 胞 の 変 性 が 基 底 部 に ま で 及 ん だ も の と思 わ れ る 。今 後 さ ら に腺 細 胞 の 微 細 形 態 学 的 観 察 を 進 め,腺 分 泌 に作 用 す る ホ ル モ ン,自 律 神 経 と の 関 連 も検 討 し て み た い 。
要
約
単独 飼 育 を続 け た雄マ ウ スの 包皮腺 を光顕,電 顕 的
に観 察 し,合 わせ て2匹 同居飼 育 した優 位,劣 位 マ ウ
スの 包 皮腺 細胞 の違 い につ い て も観 察 した。包皮腺 の
形 態 学 的分 類 は分枝 単 一管状 胞状 腺 で,基 底部 の腺 細
胞 は楕 円 形の核 とエ オ ジ ン好性 の細 胞質 を含 む未 成熟
細 胞 で あ った。中 間部の 腺細 胞 は円 形の 核 と多数 の脂
肪性 分 泌 顆 粒 を含 む細 胞 質 を有 した 成熟 細 胞 で あ っ
た 。腺 腔 面 の 腺 細 胞 は 核 が 融 解 消 失 し,分 泌 顆 粒 を 充 満 した 細 胞 が み ら れ,典 型 的 な 全 分 泌 腺 の 特 徴 が み ら れ た 。透 過 電 顕 像 で は 基 底 部 の 腺 細 胞 の 細 胞 質 内 に は ミ トコ ン ド リ ア,滑 面 小 胞 体 や 多 数 の リ ボ ゾ ー ム が み ら れ,中 間 部 の 腺 細 胞 で は 細 胞 質 内 に 多 数 の 分 泌 顆 粒 や 少 数 の ミ トコ ン ド リ ア お よ び リ ボ ゾ ー ム が み ら れ た 。優 位 群 の 腺 細 胞 は 対 照 群,劣 位 群 よ り腺 細 胞 が 増 生,肥 大 して い た 。劣 位 群 の 腺 腔 に は 脂 肪 性 の 分 泌 物 が 貯 溜 し,腺 細 胞 は 圧 迫 され 変 性 萎 縮 して い た 。変 性 細 胞 は 中 間 部 ま で お よ び 基 底 部 の 細 胞 も 萎 縮 して い た 。基 底 部 の 腺 細 胞 の 透 過 電 顕 像 で は 優 位 群 に 見 られ て い た ミ トコ ン ド リア や フ リー リ ボ ゾ ー ム は 劣 位 群 に は あ ま り見 ら れ ず,胞 体 内 に は ミエ リ ン様 物 質 や 小 型 の 分 泌 顆 粒 が 観 察 され た 。 こ れ ら の 結 果 よ り,劣 位 群 で は排 出 され な い 分 泌 物 が 腺 腔 内 に 貯 溜 した た め 腺 細 胞 の 圧 迫 変 性 が 基 底 部 まで 及 び,新 しい 分 泌 物 は ほ と ん ど生 産 さ れ な い 状 態 が 続 い た も の と 思 わ れ る 。Fig. 3. Electron micrographs of basal acinar cells of dominant (a) and subordinate (b) mouse.•~3,000
(a): The cytoplasm of basal acinar cells of the dominant mouse contains many mitochondria (m) and free ribosomes (R). Nerve fibers (arrow) are observed beneath the basal acinar cell.
(b): The cytoplasm of the subordinate mouse exhibits degenerative changes, and contains myelin body (M) and lipid droplets (D), but scarcely contains mitochondria and free ribosomes.
文
献
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