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拡張した SYS Cam‐clay model によるセメント改良土の力学挙動の再現

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Academic year: 2021

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Reproduction of mechanical behaviors of a cement treated soil by extended SYS Cam-clay model:

Okano, Y., Nakano, Y., Noda, T., Yamada, S., Sakai, T. and Fukuwa, A. (Nagoya University)

拡張した SYS Cam‐clay model によるセメント改良土の力学挙動の再現

セメント改良土, 名古屋大学 学生会員 ○岡野雄馬

SYS Cam-clay model

国際会員 中野正樹 野田利弘 山田正太郎 酒井崇之

三軸試験 学生会員 福和彩果

1. はじめに

セメント改良土の力学挙動を再現するために拡張した

SYS Cam-clay model

1) を用いて,管中混合固化処理工法を想定して作製した改良土の各種室内要素試 験結果2)の再現を試みた。本稿ではその結果を示す.

2. 解析条件

表 1に不攪乱状態にある改良土の再現に用いた材料定数と初期値を示す.弾 塑性パラメータについては,練返した改良土から決めた.初期過圧密比につい てはその他の初期値から土骨格の状態方程式を用いて決定した.三軸試験につ いては圧密過程も含めて計算を実施した.

3. 解析結果

3-1 標準圧密試験結果の再現

図 1に標準圧密試験の再現結果を示す.図中には練返した改良土の試験結果 も示しているが,これについては,表 1に示す改良土の初期値のうち,初期構 造の程度と初期セメンテーションの程度を

1.0

として計算した(初期過圧密比 は状態方程式から算出した).薄い色の太い実線が実験結果を,濃い色の細い 実線が計算結果を示している(その他の図についても同様).改良土が練返し 改良土に漸近してゆく挙動など,計算結果は実験結果の傾向を上手く捉えるこ とができている.

3-2 非排水三軸圧縮試験結 果の再現

図 2に非排水三軸圧縮試験 の再現結果を示す.各負荷面 を平行移動した効果として,

限界状態線の上側で塑性圧 縮(非排水条件下で

p

が減 少)する挙動を見て取れる.

また,

SYS Cam-clay model

を ベースとする効果として,塑 性圧縮を伴う軟化挙動や塑 性膨張を伴う硬化挙動が表 れている.拘束圧

100kPa

300kPa

の結果については,実

験結果と解析結果にズレが 生じているが,

 = 3.0

すなわ ちテンションカットライン に達してからそのようなズ レが生じていることが分か る.この領域で生じている違 いについては,実験結果の方 を疑わなければならないが,

少なくとも改良土が低い拘 束圧において容易に高い応

2000 4000 6000 8000 2000

4000 6000 8000

0

Deviator stress q (kPa)

Mean effective stress p' (kPa) q=Mp'

10 20 30 40 50 60

2000 4000 6000 8000

0 Axial Strain a (%)

Deviator stress q (kPa)

101 102 103 104 1

2 3 4 5 6

Vertical effective stress 'v (kPa)

Specific volume v

101 102 103 104 0

0.5 1

Vertical effective stress 'v (kPa)

R

101 102 103 104 0

0.5 1

Vertical effective stress 'v (kPa)

||||/mb

101 102 103 104 0

20

40

60

Vertical effective stress 'v (kPa) Volumetric strainv (%)

101 102 103 104 0

0.5 1

Vertical effective stress 'v (kPa)

R*

101 102 103 104 0

1 2 3 4

Vertical effective stress 'v (kPa)

M

101 102 103 104 -100

0 100 200

Vertical effective stress 'v (kPa)

(kPa)

*弾塑性パラメータ

圧縮指数 λ 0.590

膨潤指数 κ 0.050

限界状態定数 M 1.850

NCLの切⽚ N 4.700

ポアソン⽐ ν 0.300

*発展則パラメータ

正規圧密⼟化指数 m 1

構造劣化指数 a 0.4

b 1.0

c 1.0

塑性せん断:塑性圧縮 cs 0.4 回転硬化指数 br 0.1 回転硬化限界定数 mb 0.3 セメンテーション劣化指数 d 0.0015

*初期値

過圧密⽐ 1/R0 2.8 構造の程度 1/R*0 10.0 鉛直有効応⼒(kPa) σ' 98.1

⽐体積 v0 5.1

応⼒⽐ η0 0.0

異⽅性 ζ0 0.0

セメンテーション(kPa) Ψ0 98.1 表 1 材料定数と初期値

図 1 標準圧密試験の再現結果

(2)

力比に達するという特徴を 再 現 で き て い る . 拘 束 圧

500kPa

1000kPa

の結果に ついては解析が実験の特徴 をよく捉えている.ただし,

軸差応力

q

-軸ひずみ

a関係 においては実験結果の方が ピーク後の軸差応力の低下 の仕方が急速である.この点 については,ピーク後にせん 断面が入った影響が大きい3) と考えられるため,その点に ついては敢えて再現を試み ていない.

3-3 排水三軸圧縮試験結果 の再現

図 3に排水三軸圧縮試験の 再現結果を示す.ピーク荷重 や体積変化にズレは生じて いるが,基本的な特徴を捉え ている.特に拘束圧

100kPa

の結果において,各負荷面を 平行移動した効果によって 限界状態線の上側でも体積 圧縮を生じる特徴を再現で きている.

4. おわりに

セメント改良土の力学挙 動を再現するために拡張し た

SYS Cam

clay model

を用 いて,管中混合固化処理工法 を想定して作製した改良土 の力学挙動の基本的特徴を 再現することができた.今後 は,同構成式を水~土連成有 限変形解析コード

GEOASIA

に実装した上で,実地盤を対 象にした問題へ応用してゆ きたい.

参考文献)1) 山田ら(2015): セメ ント改良土の力学挙動の再現に 向けたSYS Cam-clay modelの拡 張, 50回地盤工学研究発表会 概要集. 2) 福和ら(2015): セメン ト改良した高含水比粘性土の力 学挙動に関する実験的研究, 50回地盤工学研究発表会概要集.

3) 中野ら(2011): 水~土骨格連 成有限変形解析によるセメント 改良土の三軸試験の数値シミュ レーション, 46回地盤工学研 究発表会講演概要集, 645-646.

1000 2000

1000 2000

0

Deviator stress q (kPa)

Mean effective stress p' (kPa) q=Mp'

10 20 30 40

1000 2000

0 Axial Strain a (%)

Deviator stress q (kPa)

0 1000 2000

3 4 5

Mean effective stress p' (kPa)

Specific volume v

CSL NCL

10 20 30 40

0.5 1

0 Axial Strain a (%)

R

10 20 30 40

0.5 1

0 Axial Strain a (%)

||||/mb

0 10 20 30 40

-10 0 10 20 30

40

Axial Strain a (%) Volumetric strainv (%)

10 20 30 40

0.5 1

0 Axial Strain a (%)

R*

10 20 30 40

1 2 3 4

0 Axial Strain a (%)

M

0 10 20 30 40

-100 0 100 200

Axial Strain a (%)

(kPa)

図 2 非排水三軸圧縮試験の再現結果

500 1000

500 1000

0

Deviator stress q (kPa)

Mean effective stress p' (kPa) q=Mp'

10 20

500 1000

0 Axial Strain a (%)

Deviator stress q (kPa)

0 500 1000

4 5

Mean effective stress p' (kPa)

Specific volume v

NCL CSL

10 20

0.5 1

0 Axial Strain a (%)

R

10 20

0.5 1

0 Axial Strain a (%)

||||/mb

0 10 20

0

500

1000

Axial Strain a (%)

Pore water pressureu (kPa)

10 20

0.5 1

0 Axial Strain a (%)

R*

10 20

1 2 3 4

0 Axial Strain a (%)

M

0 10 20

-100 0 100 200

Axial Strain a (%)

(kPa)

図 3 排水三軸圧縮試験の再現結果

参照

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