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自動運転レベルの定義を巡る動き 1

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自動運転レベルの定義を巡る動きと

今後の対応(案)

平成28年12月7日

内閣官房IT総合戦略室

資料3

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1

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2

日本における自動運転レベルの定義を巡る経緯

2

官民ITS構想・ロードマップ2016では、米国運輸省NHTSAの定義を踏まえて、5段階

(L4まで)の自動運転レベルの定義を記述。

2016年9月NHTSAが発表した政策において、従来の定義ではなく、SAE(Society

of Automotive Engineers)の6段階(L5まで)の定義を採用。

⇒今後、官民ITS構想・ロードマップの定義も SAEベースに見直すことが必要。

もともと、「国際的整合性の観点等を踏まえ、必要に応じて見直す」と記載。

<日本における自動運転レベルの定義を巡る経緯>

日本の動き

海外・国際標準の動き

2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 ○NHTSA・自動運転車政策・暫定(2013/6) ・NHTSAのレベル定義を踏まえ、4段階のレベル 定義。(高度化計画の定義をベース) ・5段階に分けたレベル定義 ○NHTSA・自動運転車政策・暫定改正(2016/1) ・6段階のレベル定義発表 ・SAEのレベル定義(6段階)を採用 ・技術的内容の改定 ○官民ITS構想・ロードマップ(2014/6) ○SAE・J3016発表(2014/1) ○SAE・J3016改正(2016/9) ・5段階に分けて分類。レベル定義なし。 ○官民ITS構想ロードマップ2017(仮称・予定) ○官民ITS構想ロードマップ2015(2015/6) ・NHTSAの定義を踏まえ、責任関係を追記。 ・遠隔型を記述。 ○官民ITS構想ロードマップ2016(2016/5) ○NHTSA・自動運転車政策(2016/9) ○ERTRAC・ロードマップ(2015/7) ○オートパイロット研究会報告(国交省2013/10) ○運転支援システム高度化計画(2013/10)

(4)

3

海外における自動運転レベルの定義を巡る動き

米国NHTSAの新政策の発表(2016年9月)に伴い、欧米とも、SAE J3016を全面

的に採用したことになる。ただし、米国の場合、「SAEレベル」と記載するとともに、政策的

観点からの一般的解釈を記載し、また、独自の名称も使用。

○米国(NHTSA2013) 「レベル定義」

• 「以下の定義は、自動化された制御システムを有さない車両(レベル 0)から、完全に自動化された車両(レベル4)までの全ての範囲をカ バーする。 • 本トピックに係る他の利害関係者との議論での明確化を図り、NHTSA が現在集中的に努力している自動化におけるレベルを明確化するため、 NHTSAは、以下の車両自動化を、これらの5つのレベルに分類する。 (以下、略)

○欧州(ERTRAC Automated Driving Roadmap

2015/7)「共通定義」

• ERTRACは、自動運転に係るSAE J3016の定義を認識する。 (以下、旧版の定義を添付(略))

<米国、欧州における自動運転レベルに係る定義>

3

○米国(NHTSA2016) 「レベルに係るメモ」

• 「自動化の多様なレベルには複数の定義があり、いくつかの場合において、 明確化と一貫性を図るため、標準化を図る必要性がある。このため、本 政策においては、SAEのレベル定義を採用する。 • SAEの定義では、「誰がいつ何をするか」によって車両をレベル分けしてい る。一般的には、以下のとおり(右図参照)。 • SAEのレベルを用いて、運転環境の監視に関して主に責任を有するのが、 人間の運転者か、あるいは、自動化システムかに基づき、レベル0~2と、 レベル3~5を区別する。本政策を通じて、高度自動化車両(HAV)と は、運転環境の監視に責任を有するSAEレベル3~5を指すものとする。 (略) • NHTSAは、製造業者、その他の主体に対し、自らのHAVシステムを、 SAE J3016に基づき分類することを期待する。(略) SAE レベル0 人間の運転者が、全てを行う。 SAE レベル1 車両の自動化システムが、人間の運転者をときどき支援し、いくつかの運転タスクを実施することができる。 SAE レベル2 車両の自動化システムが、いくつかの運転タスクを事実上実施することができる一方、人間の運転者は、運転環境を監視し、また、残りの部分の 運転タスクを実施し続けることになる。 SAE レベル3 自動化システムは、いくつかの運転タスクを事実上実施するとともに、運転環境をある場合に監視する一方、人間の運転者は、自動化システム が要請した場合に、制御を取り戻す準備をしておかなければならない。 SAE レベル4 自動化システムは、運転タスクを実施し、運転環境を監視することができる。人間は、制御を取り戻す必要はないが、自動化システムは、ある 環境・条件下のみで運航することができる。 SAE レベル5 自動化システムは、人間の運転者が運転できる全ての条件下において、全ての運転タスクを実施することができる。 ※ERTRAC:欧州道路交通研究諮問委員会

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4

SAE J3016改正版(2016)の改正内容

SAEは、2016年9月、自動運転レベルの定義の改正を発表。これらは、主に技術的に精

緻化したものであり、DDT, OEDR, ODD等の概念を導入。特に「ODD(運行設計領

域)」の概念を踏まえて、SAE L4とL5の分け方を見直したことが特徴。

<SAE J3016 2014年1月版と2016年9月改訂版の分類表>

4

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5

SAE J3016(2016)(仮訳)

名称 定義(口語表現) 運転タスク(DDT) フォール バック (DDT fallback) 運行設計 領域 (ODD) 車両の持続 的運転制御 対象物・事象検知・反応 (OEDR) 運転者が全てあるいは一部の運転タスク(DDT)を実施 0 運転自動化なし No Driving Automation • 運転者による、全ての運転タスク(DDT)の実施。(予防安全システムによって支援されている場合を含 む)

The performance by the driver of the entire DDT, even when enhanced by active safety systems

運転者 運転者 運転者 n/a 1 運転者支援 Driver Assistance • 運転自動化システムによる、持続的かつ運行設計領域(ODD)限定的な実施。 • 運転化自動システムは、前後・左右方向のいずれかの車両制御に係る運転タスク(DDT)のサブタスクを 実施。(両方ではない) • 運転者は、運転タスク(DDT)の残りの部分を実施することを期待。

The sustained and ODD-specific execution by a driving automation system of either the lateral or the longitudinal vehicle motion control subtask of the DDT (but not both simultaneously) with the expectation that the driver performs the reminder of the DDT.

運転者と システム 運転者 運転者 限定的 2 部分的運転自動化 Partial Driving Automation • 運転自動化システムによる、持続的かつ運行設計領域(ODD)限定的な実施。 • 運転自動化システムは、前後・左右方向の両方の車両制御に係る運転タスク(DDT)のサブタスクを実施。 • 運転者は、対象物・事象検知・反応(OEDR)のサブタスクを完成させ、運転タスク(DDT)の残りの部 分を監視することを期待。

The sustained and ODD-specific execution by a driving automation system of both the lateral and longitudinal vehicle motion control subtasks of the DDT with the expectation that the driver completes OEDR subtask and supervises the driving automation system

システム 運転者 運転者 限定的 自動運転システム(ADS:「システム」)が全ての運転タスク(DDT)を実施(作動中) 3 条件付運転自動化 Conditioned Driving Automation • 自動運転システム(ADS)による、全ての運転タスク(DDT)に係る持続的かつ運行設計領域 (ODD)限定的な実施。 • 予備対応時利用者(DDT fallback-ready user)は、自動運転システム(ADS)の発する介入要求 や、他の車両システムでの運転タスク(DDT)実施関連のシステム故障に対して適切に応答することを期待。

The sustained and ODD-specific performance by an ADS of the entire DDT with the expectation the DDT fallback-ready user is receptive to ADS issued requests to intervene , as well as DDT performance relevant system failures in other vehicle systems, and will respond appropriately.

システム システム 予備対応時 利用者 (フォール バック中は運 転者) 限定的 4 高度運転自動化 High Driving Automation • 自動運転システム(ADS)による、全ての運転タスク(DDT)に係る持続的かつ運行設計領域 (ODD)限定的な実施。 • フォールバック(DDT fallback)において、利用者が介入すべく応答することは期待されない。

The sustained and ODD-specific performance by an ADS of the entire DDT and DDT fallback without any expectation that a user will respond to intervene.

システム システム システム 限定的 5 完全運転自動化 Full Driving Automation • 自動運転システム(ADS)による、全ての運転タスク(DDT)に係る持続的かつ無条件(すなわち運行 設計領域(ODD)限定的でない)の実施。 • フォールバック(DDT fallback)において、利用者が介入すべく応答することは期待されない。

The sustained and unconditional (i.e. not ODD-specific) performance by an ADS of the entire DDT and DDT fallback without any expectation that a user will respond to intervene.

システム システム システム 限定なし

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6

(参考①)従来の定義との関係

6

官民ITS構想RM

(概要)

NHTSA2013(ポイント)

SAE J3016(2016)(ポイント)

情報提供型

• ドライバーへの注意喚起

Level 0: No Automation

• 主要な車両制御に関し、ドライバーがいつでも完全かつ 唯一制御するもの。

Level 0: No Driving Automation

• 運転者による、全ての運転タスク(DDT)の実施。 レベル1:単独型

• 加速・操舵・制動のいずれかの操 作をシステムが行う状態

Level 1:Function Specific Automation

• 一つ以上の特定の制御機能を有する自動化。複数の 機能が自動化される場合は、それらは独立に機能。

Level 1: Driver Assistance

• 前後・左右のいずれかの車両制御に係る運転タスク (DDT)のサブタスクを実施。

レベル2:システムの複合化 • 加速・操舵・制動のうち複数の操

作を一度にシステムが行う状態。

Level2:Combined Function Automation

• 少なくとも二つの主要制御機能が連携して機能する自 動化。

Level 2: Partial Driving Automation

• 前後・左右の両方の車両制御に係る運転タスク(DDT) のサブタスクを実施。 レベル3:システムの高度化 • 加速・操舵・制動を全てシステム が行い、システムが要請したときの みドライバーが対応する状態

Level 3: Limited Self-driving Automation • ある特定の交通状況・環境において、全ての安全上重

要な機能に係る全ての制御をドライバーは委ねることがで き、そのような状況においては、ドライバーの制御下に戻す ことを要請するような状況の変化を監視させるもの。

Level 3: Conditioned Driving Automation • 全ての運転タスク(DDT)に係る運行設計領域 (ODD)限定的な実施。システムの介入要求等に対して、 予備対応時利用者は、適切に応答することを期待。 レベル4:完全自動走行 • 加速・操舵・制動を全てシステム が行い、ドライバーが全く関与しな い状態

Level 4:Full Self-driving Automation

• 全ての旅程において、全ての安全上重要な機能に係る 運転機能を実施し、道路の状況を監視するもの。

Level 4: High Driving Automation

• 全ての運転タスク(DDT)に係る運行設計領域

(ODD)限定的な実施。フォールバックにおいて、利用者 が応答することは期待されない。

Level 5: Full Driving Automation

• 全ての運転タスク(DDT)に係る無条件の実施。フォール バックにおいて、利用者が介入すべく応答することは期待さ れない。

SAE J3016(2016)では、概ね、従来(官民ITS構想RM等)でのL4を、SAE L4

とSAE L5の2つに分けていると解釈される。

(ただし詳細は、各定義を踏まえることが必要。)

<官民ITS構想RM、NHTSA2013、SAE J3016(2016)との関係>

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7

(参考②)DDT, OEDR, ODDの概念

SAE J3016(2016)では、DDT, OEDR, ODDといった概念を用いてレベル分けされ、

特に、新たに概念として追加されたODD(運行設計領域)の重要性について記述。

これらの用語は、2016年9月に発表されたNHTSAの政策文書等にも多用。

⇒日本においても、これらの定義を活用しつつ、政策を検討していく必要がある。

<SAE J3016(2016):主な定義(仮訳)>

7

語句

定義

DDT:Dynamic Driving Task (動的な運転タスク) • 道路交通において、車両を操縦するために必要な全てのリアルタイムの運転の又は戦術的な機能であり、行程のスケ ジューリング、行先や経路の選択などの戦略的機能を除く。 • 具体的には、左右方向の動き(ハンドル)、前後方向の動き(加速、減速)、運転環境の監視、機動プラニング、被 視認性の強化(ライトなど)などを含むが、限られない。

OEDR:Object and Event Detection and Response (対象物・事象検知・反応) • 運転タスク(DDT)のサブタスクであり、運転環境の監視(対象物・事象の検知、認知、分類と、必要となる反応への 用意)とそれらの対象物・事象に対する適切な反応の実行を含む。 ODD:Operational Design Domain (運行設計領域) ・当該運転自動化システムが機能すべく設計されている特有の条件。運転モードを含むが、これに限らない。 注1:ODDには、地理、道路、環境、交通状況、速度や一時的な限界を含む。 注2:ODDには、一つあるいは複数の運転モードを含む(高速道路、低速交通など)

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8

(参考③)自動運転システム(ADS)に係る定義

現在、日本ではL2以上を「自動走行システム」としているが、 SAE J3016では従来から、

「自動運転システム(ADS)」は、L3~L5に特定的に利用されると明記。

なお、L1~L5については一般用語として「運転自動化システム/技術」を利用。

⇒テスラ事故以降の世界の動きを踏まえると、日本の定義について見直しの検討が必要。

<SAE J3016(2016):主な定義(仮訳)>

8

語句

定義

Driving Automation System/ Technology (運転自動化システム/技術) • 継続的に、運転タスク(DDT)の一部又は全てを実施する集合的に能力を有するハード・ソフトウェア。 • この用語は、一般的に、L1~L5の運転自動化に係るシステムを記述するのに利用される。 ADS:Automated Driving System (自動運転システム) • 継続的に、運転タスク(DDT)の全てを実施する集合的能力を有するハード・ソフトウェアであり、特定の ODDに限定されていても構わない。 • この用語は、L3、L4、L5の運転自動化システムに特定的に利用される。 ADS-DV:ADS-Dedicated Vehicle (自動運転システム専用車両) • 全ての行程で、L4又はL5により排他的に運用される車両。 注1:ADS-DVは、いわゆるドライバーレス車両である。これは、通常の運用においては、通常の又は遠隔のドラ イバーを必要としない、自動運転システム(ADS)によって運転される車両である。 注2:ADS-DVは、1)運行設計領域(ODD)から一時的に逸脱した場合、2)システム失敗に対応する場 合、3)駐車場において派遣する前において、一時的に、通常の又は遠隔のドライバーによって運転されることも ある。 (注)なお、SAE J3016(2016)では、自律型(Autonomous)、自己運転(Self-driving)、ドライバーレス(Driverless)、無人 (Unmanned)、ロボティック(Robotic)という用語は、非一貫的で、混乱を招きかねないため、利用しないとしている。

(参考)テスラ事故を踏まえた広告・表示等を巡る動き

カリフォルニア州の規制法(案):autonomousは、L3以上以外で、広告で使用してはならない。Self-driving、automated、

auto-pilotなどautonomousを連想させる用語も同様。

ドイツの動き:「ドイツ政府、テスラに「オートパイロット」という言葉を宣伝で使わないようにと訴える」(2016年10月報道)

警察庁、国土交通省:「現在実用化されている「自動運転」機能は、運転者が責任を持って安全運転を行うことを前提とした「運

転支援技術」であり、運転者に代わって車が責任を持って安全運転を行う、完全な自動運転ではありません。」(2016年7月)

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(参考④)いわゆる遠隔型の位置づけ

官民ITS構想・ロードマップ2016 では、いわゆる「遠隔型」は「レベル4相当」

一方、SAE J3016(2016)では、全てのレベルで遠隔型がありうるとの位置づけ。

(SAE L3では遠隔の「予備対応時利用者」が、また、SAE L4では遠隔の「発車者(Dispatcher)」が、必

要に応じ、遠隔運転者となって操作。)

⇒引き続き「遠隔型」を明記しつつも、これらの考え方を踏まえて、所要の見直しが必要。

<SAE J3016(2016):主な定義(仮訳)>

9

(注)上記を踏まえると、遠隔型は、以下のように解釈されるの ではないか。また、日本の市場化シナリオをどう考えるか。 • 遠隔型レベル2:遠隔運転者が遠隔にて監視、操作。 • 遠隔型レベル3:予備対応時利用者が、介入要請時等にお いて、遠隔運転者となって、遠隔にて監視、操作。 • 遠隔型レベル4:発車者(Dispatcher)が、駐車場に戻 すときなどにおいて、遠隔運転者となって、監視、操作。 ※なお、ジュネーブ条約との整合性に留意することが必要。

語句

定義

Remote Driver (遠隔運転者) •注:遠隔運転者は、発車者(Dispatcher)とは異なる。ただし、発車者は、もし遠隔で車両を操作する場合、ブレーキ、アクセルなどを手動で動かすべく車両内には座っていないが、車両を動かすことができる運転者。 発車者は遠隔運転者になる。 例:キャンパス内でのL4の配送車両が故障した場合において、無線で車両を操作することができる遠隔運転者 が駐車場に戻す場合がある。 (DDT) Fallback-Ready User (予備対応時利用者) • レベル3の車両を操作することができる利用者であって、ADS関連の介入要請等に対して応答可能な利用者。 注:予備対応時利用者は、ADS搭載車両から遠隔の場合もある。 (ADS-equipped Vehicle) Dispatcher ((ADS搭載車両)発車者) • 車両及びADSの運行可能性を確認し、ADSを作動あるいは解除する利用者。 例:キャンパス内でのL4の配送車両が故障した場合において、発車者(Dispatcher)が遠隔運転者となって、 無線で車両を操作し、駐車場に戻すことになる。

(11)

10

(参考⑤)官民ITS構想・ロードマップ2016のレベル定義部分1

(12)

11

(参考⑥)官民ITS構想・ロードマップ2016のレベル定義部分2

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13

自動運転レベルの定義の見直し(案)

<基本方針>

定義として、SAE J3016(2016)を全面的に採用する。

ただし、技術文章ではなく、消費者向けの概要でもないことに留意。このため、米国と同様、概要を

記載することとし、具体的には別紙1に示す概要とする。

今後の政策的議論に必要となりつつある、DDT, OEDR, ODDの概念を取り入れることとし、従来

の「責任関係」に相当するものは記載するものの、表現は見直す。

「遠隔型」に係る記載は、SAE J3016(2016)を踏まえ、今後見直しを検討する。

従来の定義との関係について、「概ね、従来のレベル4を、SAEレベル4・5に分けたもの」と整理する。

なお、混乱を避けるべく、当面は、必要に応じ、「SAEレベル○」と記載することとする。

これを機に、「自動走行」ではなく「自動運転」の用語を用いる。

ただし、従前から意図をもって「自動走行」の用語を用いている場合は、この限りではない。

<市場化等期待時期>

市場化等期待時期は、定義の変更に伴う置き換えを別紙2に示す。

今後の技術の進展や国際的な制度に関する議論を踏まえつつ、官民ITS構想・ロードマップ2017(仮

称)の策定時に見直しを検討する。

<その他>

SAE J3016(2016)の正式な日本語訳が出た場合、表現を修正する。

各レベルを表すシステム名を含め、上記以外についての具体的な書きぶりは、今後官民ITS構想・ロー

ドマップ2017(仮称)の策定時において検討。

官民ITS構想・ロードマップ2017 (仮称)の最終的な確定は2017年春の予定であるが、本案につき

了承を得次第、各省の関係審議会等でも、可能な範囲で本案を紹介することにより、周知徹底を図る。

13

(15)

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自動運転レベルの定義(案)

レベル

概要

安全運転に係る監視、対応主体 運転者が全てあるいは一部の運転タスクを実施 SAE レベル0 運転自動化なし • 運転者が全ての運転タスクを実施

運転者

SAE レベル1 運転支援 • システムが前後・左右のいずれかの車両制御に係る運転タスクのサブタスクを実施

運転者

SAE レベル2 部分運転自動化 • システムが前後・左右の両方の車両制御に係る運転タスクのサブタスクを実施

運転者

自動運転システムが全ての運転タスクを実施 SAE レベル3 条件付運転自動 化 • システムが全ての運転タスクを実施(領域※限定的) • システムの介入要求等に対して、予備対応時利用者は、 適切に応答することを期待

システム

(フォールバック中

は運転者)

SAE レベル4 高度運転自動化 • システムが全ての運転タスクを実施(領域※限定的) • 予備対応時において、利用者が応答することは期待されな い

システム

SAE レベル5 完全運転自動化 • システムが全ての運転タスクを実施(領域※限定的ではな い) • 予備対応時において、利用者が応答することは期待され ない

システム

自動運転レベルの定義概要(案)

※ここでの「領域」は、必ずしも地理的な領域に限らず、環境、交通状況、速度、時間的

な条件などを含む。

別紙1

概ね、従来のレベル4を

SAEレベル4・5に分類

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自動運転レベルの定義変更に伴う市場化等期待時期の置き換え(案)

レベル

実現が見込まれる技術(例)

市場化等

期待時期

SAEレベル2

自動レーン変更

2017年

「準自動パイロット」

2020年まで

無人自動運転移動サービス(遠隔型・限定地域)

2020年まで

SAEレベル3

「自動パイロット」

2020年目途

SAEレベル4・5

無人自動運転移動サービス(専用空間・限定地域)

2020年まで

完全自動運転システム

2025年目途

市場化・サービス実現期待時期(案)

別紙2

参照

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