後 進 経 済 と イ ン フ レ ー シ ョ ン
− シ ャ ッ ツ の 分 析 を 中 心 と し て
−
児 玉 元 平
一l
後進経済の特色のlつはそれが低位均衡の傾向を持つということである︒しかもその均衡が所謂安定均衡の性質を
もつが故に︑かかる低位均衡の状態より離脱し潤魔的な発展を維持するためには︑安定均衡の引力より逃れうるに十
l
分に大きな刺戟があたえられねぼならぬであろう可 いまその刺戟を投資とするならば︑後進経済はまさにその発展
のためには︑通常の手段では藍かなふことが困難である程度の投資を必要とするであろう︒しかるにヌルクセの指摘
するどとく経済的後進国の大部分を悩ます問題の一つは惧性的なインフレの圧力kLぁる︒ここに後進経済の発展にと
佗
って資本形成とインフレの相関的な問題が一つの宿命的な問題として登場する︒
投資はそれが企業投資であれ政府投資であれ国内産出高或いは資源にたいする需要であるから︑インフレを回避せ
んとするならば拘費需要をして投資需要がみたされた後に残るところの産出高の水準に制限せしめねぼならぬ︒いわ
ば投資にたいして貯蓄をマッチせしめねばなら聖ところが後進経済にあっては所得水準の低位のために貯蓄は一般
的に貧弱であり︑また政府活動に必要な資金を十分に調達することが困難である︒そこで自発的貯蓄の不足は物価水
後進経済とインフレーション
二
向 ︒ )
準の上昇を阻止しえ宇︑イ γ
フ レ
1
シ ヨ
γ 自体が強制貯蓄の形でその不足をカパーする乙とと友る︒
A
せブレは財又は︑資源にたいする需給の不調和から発生する︒そ乙でイシフレの終そくを︑需要の減退面から起ると いう考へ方と︑供給の増大面から起るという考へ方が出て来る白後進経済の発展にはむしろイシフレと乙れによって
経 営 と 経 済
一般的にイ y
誘発される産出高の増加との関係が重要な課題であるであろう︒後進経済の発展とイ
γ フレ過程との関連に関する理
論的分析にクいてはあまり文献を見ないが︑最近乙の方面に関して一クの興味ある分析がシャツヅによって与えられ
F D
た ︒
シャツツの分析は後進経済を二部門に区分し︑その聞における資源流入とイ γ フレ過程の関係を定差方程式を
利用する期間分析の形で追求したものである︒ との小論はシャツツ分析を中心として後進経済発展に・おけるイシフレ
過程の性質と問題点を明らかにしようとするものである︒
シャツツは後進経済の構造を泊給部門と市場経済部門とに区分する︒乙の構想はブ 1 ケの後進地区に・おける﹁二重
a u
経済﹂の着想に負うものであるう︒ 市場経済部門では近代的な金融組織が成立しており︑諸々の生産資源を使用して
生産を行い産出物と貨幣との交換が注される︒自給部門では土着民の活動は自己治費或いは同一部門内での制限され
た交換に限定されている︒プーヶの考へでは︑自袷部門でも村落程済︑村落貨幣と称せられるものがあるとしている が︑乙れらは市場経済部門と何ら交渉はないと仮定される︒そ乙でシャツツは資源が自給部門より市場経済部門へ流 れる場合︿彼は逆の流れを完全に無況している)に分析の範囲を限定し︑決源流入の程度から次の三つの場合を想定
す る
︒
ω
資源の流入が全く無い場合︒凶制限的な資源流入が行われる場合︒以上二クの場合︑生産性はコシスグ
シトと仮定される︒間資源の流入はないが生産性は上昇する場合︑これらの想定された場合において発生するイシ
フレ過程及び物価安定の条件をシャツツは期間分析の手法をもって明らかにする︒まや
J記号を左のごとく使用する︒
ベ u 困沼司お
J
内 ( 巧
) l
w w
蛮誠司お
ベ ( 開 ) H A W U 耐
時 車
内 相
( w
翠誠司お豆半 θ 司お毘斗九ペ門官行吟窃か) w
の (
当
) U U 州
事 時
G E J 路
川 内
正
の(開)日比
W W
前 地
G
器 地
川 内
圧
ト司
H 議知市州
当 I W W {
盟誠司お δ
ゆ国税
c ‑ t ‑
日 活
E
国民所得にクいては次の式が成立ク︒
J D H J
内(開
) h + J
内 ( 巧
) h
全体として労働者階放は貯蓄しないとし︑且︑泊費支出は所得にたいし一期間の一フッグをもクと仮定される︒
わ ( 巧
) h u J
内 ( 当
) h i H
( N )
出発点は静態的均衡とする︒そ乙で企業者の泊費支出は静態では所得全額にひとしく︑所得増分にクいては︑限界
消費性向はーより小と看倣として︑
ハ リ ( 開 ) 昨 日 わ ( 開 ) ︒
+ ρ
︹
J
内 (
開
) h l H l J
内(開
) C
︺
( ω )
白 り 白
U
¥ I J
¥
︼ノ
但及びぽ︑はそれぞれ初期の依を示す︒
C Y
︒ 八
A 八同である︒次に労働の賃金は物価水準の上昇と同じ割合で上昇せやノ
後進経済とインフレーション
経 蛍 と 経 済
四
その割合を z で示せば C 八
h R
八日とする︒更に以下凡ての場合イシフレは資本需要の出現に上りではじまり︑最後に
資本財の目標生産を達成することに工りて資本財需要増加はたくたると仮定される︒そ乙で資本財の目標生産はイ γ
フレの始まる前の実質国民所得を%で一万すと︑ N J
町 ︒
で 示
さ れ
る ︒
( O 八 N 八日)目標生産に達する期聞を T で示せば
と の
T 期にいたるまでの各期の資本財の生産 K は
﹂ 司
︑ 同 一
N 4
司
E I l
I H
‑ ‑ J 1 1 1 0
で示す︒即ちシャツヅは各期の投資を一定と仮定とする︒更に市場経済部門で生産に利用しろる資源は需要に応じて
( 品 )
完全に移動しえ︑従って生産の構造は需要の構造と適合すると仮定する︒
自給部門より市場経済部門への資源流入が全くたい場合︑市場経済部門で一定額の継続的な資本財需要が生じたと
すれば︑生産性︑資源の量はコシスグ Y トと仮定されているからイシフレは不回避的である︒ Y ヤッヅは乙のイ γ フ
レ過程を t が T に達する迄の期間と︑それ以後の期間とにわけで考察する︒ T 期迄の国民所得方程式は︑
J D
+ H
目 ︒ ( 当
) H
+ H
H (
開
)
H E
+ H
H Z
( 間 )
乙の式は更に
J D
+ H
U Q
l G
) J
内(当)同十ハ
U ( 開
) ︒
+ ρ J D l G J 内
( 開
) ︒
+ H
H
寸
H
( O
)
に変形しろる︒
総支出乃至所得にたいする投資の比は稔産出高にたいする資本財産出高の比にひとしいから︑
It ト 1 Y t+ 1
I1(t+1 〉 z v 1 t+l 一一一可マ一一一
~t+1長は雲息長給制 t や 1 民ト心
Y# Y# PL , =
一一乙~ P t Y 0
~~蜘底思~Q斗峠:士i零思長掛Q斗J時~Q ~t担時千).ぬt‑Q.8&
Y 州= Y(W)o [1 付(去‑吋
Y 川 =wY o [l+x (ミ;‑吋
喜AJê:射さはどK~いP
(1 • ..Y t ..¥. rrD'¥
~'<.TIT.''\. ~V" (t+l)z Y t
γ1= (l‑q) wYo(1+ZYJ 一九 ) + C(E)o‑qY(E)o+qY t +'-~T
-L.J"'Yt t1
ト l=f‑Tt 十以 [W C1ーい +qx) Yo+C(E)o 一山 E)o 十加 WX‑qWX)Yt]
gQ~*l!J~副税制経~←t-Q~~以 P
A T
,〕=rT' t'L. 1'¥̲CQ+wx‑QWX) ‑T‑(t+1)z'‑
":1・ノ
Bt = T‑ (~+l)Z [ω‑q‑x+qx)Y o + 明。 ‑qY( 臥 巡潮堤搭 AJγ 入トム戸.';) m 入
Mm
(7)
(8)
(9)
︑︑︐︐︐︐
rlL
4EEa ''f
盟︑
︑
︐︐︐ ︐ .a 4.
a 4EEL
・︑︑
JtE(12)
(13)
(14)
(15)
経 営 と 経 済
....L.
/
、
とすれば ω 式は
J
び十回 H
回 同 + ﹀
仲 吋 仲
(
. . . . ー
) とヲコ
Y の初期値を丸としてとの式の解を求めれば
J F
弐
H
k r
仲
l H
﹁同日+同区++ヤ+ベ︒﹂
﹁ 当 司 ﹀ 仲
l H
司 ﹀ 仲
l a N b o L
( ‑
d
と tA
では弐﹀
T U k r
‑ P l H F I M ‑
‑ : : :
・ : ‑
K F
︒である︒聞は所得変化の期間経路をあたえる︒出発点が静態的均衡と仮
定されているから︑まや投資が注入されると物価は上昇する︒物価の上昇は同じ割合ではたいが︑賃銀を騰貴せしめ
る︒しかし実質賃銀は低落するから︑企業者所得は増加する︒総実質産出高は一定であり︑資本財生産が増加するだ
け︑泊費財生産が減少する口しかるに稔消費支出は増加をつどけるから泊費財価格は益々上昇する︒かくてイシフレ
過程は累積的に進む︒ T 期聞に沿いては資本財産出高は︑
N
町︒消費財産出高は
J( H
と ! 町
J︒ と
な る
︒
シャツツは生産
性 コ
γ スク γ トと仮定しているから︑市場経済部門の各期の資源がコ γ スグ γ トであれば︑資本財の生産に資源をふ
りむける分だけ泊費財生産用の資源が減少し︑総産出高は不変とたるとする︒市もシャツヅの分析では︑期間 T
に い
たるまでは投資により増加した生産能力は嫁勤されや投資の生産懐妊期間は T にいたるまでの期間とされている︒後
進経済の発展にとって最も必要なものは所謂外部経済の成長だとよく言われると乙ろであるが︑グムとか鉄道とかの
建設には相当の長期間を必要とするであろう白
従って総産出高を不変として泊費財産出高のみ減少すると仮定する乙とは不当では友い︒然し︑イ γ フレ過程の進
行は︑消費財価格の累積的た上昇に工って生子る︑そとで芳し︑資源の流用にクいて何らの制限が加えられて告ら友
ければ︑相対的に有利とたった泊費財生産の方に資源は逆流するであろう︒投資の生産懐妊期間が長いほどイ γ
フ レ
圧力は強くたり︑泊費財需要は益え増大するから︑何らかの強制的た方法で資源の消費財生産への流用或は治費支出
そのものを抑制しなければたらぬ結果とたるであろう︒然しわれわれはシャツツの仮定を認めた上で T にいたる迄は
イシフレは累積され︑終そくする乙とはないととを知るが T 期間以後の局面については事態は累るものと友る︒
t l
T では資本財生産は目標水準に達している口故に資本財にたいする需要増加は止む︑然し︑ T 以後の各期間に沿いて
生産桔成は資本財NJ町︒︑泊費財公lN)J町︒であり総産出高は依然出発点より不変と仮定される口資本ストックの増
加は依然不妊のま L 放置されている︒資源の量は一定であっても T 期にいたる迄に増加した資本ストックは泊費財或
いは資本財の生産増加に利用するたらばその限りで T 期以後でも総産出高は増加するであろう︒ところがシャツツは
総産出高は T 期以前も以後も同一と仮定している︒泊費財の総産出高に対する比率は(同!とである︒'彼の分析では
投資の所得造出効果のみが考察され︑生産能力造出効果が無保された︒さて T 期間以後に・おける局面において物価の
安定条件をシャツヅは次の如く一不す︒国民所得方程式は︑
J r i ‑
‑ ベ ( 当
) P
ロ (
H l
A )
+ わ
( 開
) 吐
十 会
吋 十
ロ │
ρ 照
明 )
吋 +
r +
ロ ↑
H
ド~
=
)
T は第二局面の最初の期間︑ u はそれにクづく期聞を示すパ一フメ1グーである︒前と同様に︑
同 吋
+ ロ
十 H
U N
J 町
︑ 吋
+ ロ
+ H
( 呂 )
ベ ( 当 ) 吋 + ロ ム ヲ
︹ 円 十 三 K 4 l l H )
︺
( M O )
J 内
︿ 司
王 +
ロ
H 三 ♂
( H
+ N
同 柑 円 ー と
﹄
F O
( 1>:)
、旬.〆恒同時
デロ+HUH‑ρ)ミ︒(H
ミ ヰ
lN)
+ の
( 同
) 斗
+ ρ
J 町
︑ H
︐ +
ロ l
ρ ベ
( 開
)J
門+ N
J 円
吋 +
ロ +
H
§
後進経済とインフレーション
七
経 営 と 経 済
Y¥
デ ロ
+ H
H 札
止 さ ー
ρ l N + g f の ( 明 子 会 開 ) 1 2 + 3 1
予 言 3
︺
5 3
ω の式を簡約にするために
司
¥1
者
(
H l
G I
N +
L R
ρ )
J 町
︒ +
の (
開 )
吋 l
ρ J
同 (
開 )
吋
同
l N
ま3"
e の
¥ 1
門 出
+ 当
N l
A d
司
hR] {
l N
g
として次の式をうる︒
J内
寸+
ロ+
四日
司+
のベ
ー門
+ロ
E S
ω の定差方程式の解は第二局面の所得変動経路を示す︒ ロHOのときちの初期値があたえられるならば右の定差
方程式の解は︑
ベ斗+ロリ
( f
ー
b l 司
の
+
司
H ー
の
s
国民所得の均衡債は
ベ]
司 同
! の
5 2
で示されるから仰は
J町 ︑
吋 +ロ
H ︿吋吋 l
叫)のロ+ぺg
そこでイシフレの経路は T 以後の各期の Y の伎を知り︑乙れとむとの比較によって知りうる︒ イシアレ安定の条件は
︒八同である︒ G の値は附式であたえられて長り︑ w ︑ z ︑ q ︑ Z はすべて正でーより小︑故に G の分母分子共に正
である口そ乙での八
H であるためには︑
君 ︑
+ 0 2 1 4 5
) 八
H l N
2 2
M W
を吟味してみると︑ 仰はイシブレによって上昇した労働者賃銀の増分の国民所得増分にたいする比率︑即ち労働
者の泊費支出増加の割合︑ (Hld
ご)はイシプレに上る所得増加のうち企業者所得とたる割合︑従って
ρ(Hl
当るは
その所得増加から泊費に支出される割合︑そとで側の不等式の左辺はイ γ ブレによる所得増加にたいする総泊費支出
の割合を示す︒乙れをイ γ
フレ的限界泊費性向と呼んでお乙う︒不等式の右辺は総産出高にたいする泊費財盆産の割
イ γ
フレの進行とともに企業者所得に有利たるように所得分配は変化し︑しかも企業者の限界泊費位向は
1
以下と仮定されているから︑側の条件が成立する限り︑貯蓄の増大を結果し︑イ
γ フレの速力はにぶり︑均衡が成 合 を 示 す ︒
立する︒それが自発的であれ︑強制的であれ︑貯蓄の勤向以如がイ γ フレの速度︑期間︑程度を決定するであろう口
四 前節の分析は自給部門から市場経済部門への資源流入が全く存しない場合にクいてであった︒しかし後進経済とい えども全然資源が流入しないとは考えられたい︒そ乙でシャツヅは制限的ではあるが資源流入が行われる場合におけ る イ シ プ レ 過 程 を 考 察 す る 口 資 源 の 流 入 は 丁 度 倉 産 を 毎 期
心 l J F
さ れ
る 口
T
期にいたる迄流入した資源はすべて資本財生産に投入される︒従って泊費財生産は縮少したいから︑各期
だけ増加せしめるに足るだけ行われると仮定
絞 進 経 済 と イ ン フ レ ー シ ョ ン
九
経 い 営 と 経 済
O
の総産出高
( p )
は 次
の 式
で 一
不 さ
れ る
︒
( : 引 ) ベ ︒
同
J H
, デh
、
AJ、
h・論
、
J乙 t A で再び ω 式が使用される︒と乙ろでとの場合投資と所得との比は︑
ベ│同
+ 1 +
! I
(同
+ H ) N d
吋 ー
lho
(同+
Z N
州
) J
町 ︒
g
( 同
+
﹁ +HH
ー 乙 J P
~
物価水準にクいては︑
同
M
F H
H
~Iァ
1 1
〆 『 、
ト
4イロI~ +
¥ J
ベ
3 2
︑
Bノ 次に m は賃銀率の上昇と労働量の増加とに依存する︒生産性はコ γ スグシトと仮定されるから資源の量一は生産と同
じ比率で増加する︒労働投入量を L
で 示
す と
︑
r l
山 下
F O
+ F
O H
( 同
+ い
) れ
2 0
s
吋 (・
5 u
︹
( H + 山
町 )
ミ ︒
[ f ︺
同 + い ( (
E ー ニ ︺
2 2
附 仰 と
m 仰
を ω に代入すると
デ
+ : ( H l ム ) ︹ ( 同 + 山 い ) 己
c ︺
.r‑¥
トー...
+
~. ‑ ‑ ー ー 、 、 、
〆 戸 、 、
ト4
J J F
~Ni
トー晶
、 『 甲 ー /
¥一一一/
+ ( U ( 開 ) ︒ + β J ? l ρ J 同 ( 開 ) ︒ +
吋吋I~ + 1 < " ' 件 十
",
.‑+11+
目
+10
ト
. . . . . I N
¥..ノ/
N
. ベ
. . +
ト4
( 仏 心
こさ
F H H P M + H V
︹ ( H + 山 刊 ) ろ l A l i c f g o 1 0 ベ ( 開 ) C + ( f t 1 3 ) ポ ︺
~
側を簡約にするために︑
同 ︐ + ( 件 + 同
)
︑ ︑ N
k F
昨 日 吋 ( ρ +
巧 h R
! ρ 当 h R )
3 2 国 昨
日 目 丹 ぽ
︹ ( H + 山 刊 ) 当 ( H l ρ 1 2 2 f s v l 会 開 )
︒ ︺
2 2
として次の式をうる︒
ベ Z H H 回 同 + ﹀ 仲 ベ 仲
. . . . , 嗣 、
陣 占
、‑"
0‑乙の定差方程式は既述のものと同形であり︑その解は Y の期間経路をあたえる︒ シャツヅの仮定では資本財生産は
流入資源でまかなわれるから︑消費財生産より転用する必要はたい︒従って泊費財生産は毎期コ γ スグ Y
ト で
あ る
︒ しかし投資の注入によって所得が増加し︑乙れが消費需要を増加せしめるから消費財価格は上昇するであらう︒かく
てイシフレは始まる︒目標生産にいたる迄は資本財需要は増加するから︑支出は累積的に増加し︑その限りにおいて
後 進 経 済 と イ ン フ レ ー シ ョ ン
経 営 と 経 済
イ Y フレ施風自体によりて誘発された貨幣所得の増大は数量的にコ Y
ス グ
γ トたる泊費財
価格の上昇施風を強める︒と乙でも資源の流入に何らかの制限がなされ怠ければ︑相対的に有利となる泊費財生産に
資源が流れる可能性がある口またシャツツはとふでも資本ストックの増加による産出高増加の可能性をも無視してい イ γ フレも累積的となる︒
T t が る ︒
に達した以後の局面にうつろう︒資本財生産は目標水準に達したが故に以後資本財需要増加は生じたい︒し
かし資源の流入が続くから消費財の生産は増加する︒乙のことがイシフレの圧力を減殺する口
投資はコ γ スグシト友資本財産出高に物価水準を乗じたものであるから︑
﹂﹃
4 J
町 吋 ︐ +
ロ + H
‑TC+H;
割 羽 目
UN)
‑
‑
‑
、
時 ‑~
労働者所得は
ベ(君子ロH[(H+
陥 明 h z o ) ]
「一一1
ト4
+ 、
凶
‑ ‑ ー ‑ ‑ 、 │
ト...1
+1
吋1~17
吋│古│ロ
、 、 ー ‑ ‑ IN 〆
。 ベ
、 、 ー
ト4ー ‑ 〆
'‑‑‑1
3 2
ω と m 仰
を
m w
に代入して
ベ 吋
+ ロ
+ H
H [
( H
+ (
J g
) N
ミ ︒ ) ]
「一一寸
+
ト4N
,‑‑ー¥
ト. . .
+
[~I.~ポ吋│十
1 : ; :
101
r::IN
。 ベ
民 し 一 ‑ ‑ ‑ . 1
f ヘ
ト4
. 0
¥ J
+ わ
( 開
) 寸
+ ρ
早 +
ロ
l 二(開)叶+NJ
同 山 同
H M /
一 同 + 同 叫 は
) N )
信号 d 〉 三
~:ti安芸Q{ミ〉信託絵J心的。
YT+u+l (1+ 弓と) [(1+ 弓三) w(l‑q‑x+ 叫 Y O +C(E)T 一利 E)T] +
(か 1 +‑‑‑‑‑rJ'豆豆互一 1 (ωq+ 叩 w 附 Z 一 q 叩 w 附刈 Z り) YT+ r+uz +z /
~Q官込~~ド〆
Tz AT+u= (1+ 'T' ,':;:':
I ~ )(q+wx‑qwx) T+Tz+z
BT+u= ( 1 十 EEz)[(12F)w(1‑q 一日山
AJ~ い建制4持母t-Q~必也'
r BT+u‑l BT+u‑z 寸 YT+u=πAT+U11+++T +Yol -~ L
7tAT+u
ー1πAT+u‑z Ao
I~uJ
制心的 o JJ
Q官1d,H,o,総11n足以~さとの~Q制強組~~~ミ,o,10t-QO~t断雲息長掛制'PLT+u= 三日 (守~三十 1) Y O T YT+u (Tz+zu+T)Y 。
心←t‑Q
AJ '曇息長鮭 Q 斗時::ti'
縦割員長持;,人 jヤ入トム~ ,i; m 入
1 1
1 1
(4 5)
色。
N7)
(48)
(49)
経 営 と 経 済
ky
同
MFH
J 町
寸 +
ロ +
H
¥4
・ (
同 ︐
+ ロ
+ H
) N
J 4
F ・ F 4
同
︐
︑
τ ︒
J内 川 門 + 己
│ (
H +
( J
l N
) J
町 ︒
k v
同MFH 同十日心情ぱ回寸+ロ十}+ロlH
﹁ 甘
t +
﹁ 叫 阿 日
︑ H ︐ +
ロ
i ] {
国 斗
+ ロ
l M
司 K
戸 ︑ 円 +
ロ l N
[ (
? ?
( J
ロ )
N )
r +
ロ │
( ?
? (
叶 +
吋 N
+ N
' )
︺
四
~
+ +
T = >I
回。 10
+
。 ベ
L 一一」
( H
+ (
叶 +
刊 N
+ N
) (
H +
( ︑
阿 山
町 己
) N
l )
J F
( <:Jτ
ー~
L そ乙で帥より物価水準の安定条牛を吟未しうる︒ P が 0 及び負となればイシフレ過程はストップした乙とを示す口 J1 ム ω の分母は正﹀づ守口で︑代表される式の各項はすべて正︑
それもの(開)寸より小である︒そ乙で帥仰が負であるためには︑
¥(吋+ロ)N+NJ/¥叶+ロ)NJ‑‑
( 同 + 吋
I l ‑ ‑
刊 +lJ } ﹀ニ i 一
門 + ロ P J
が成立する乙とが必要である︒ ω は 回︑吋+ロで代表される式ではlAベ(開)斗のみが負であるが
( 同
+ (
寸 十
一 川
) N
+ N
) ﹀
( 同
十 (
J ロ
) N
) (
H J 却
N +
N )
( S
4 6
3 l
雪 ろ
‑ A Q 1 5 ︿ 問 問 れ
N
" ー 、
" "
ミ
三 L
5 2
品 山
畠
仰の不等式は物価安定の条件を示す︒右辺は前期の総産出高にたいする或期の泊費財産出高の割合︑左辺はイ
γ
フレ
的限界泊費性向を示す口 乙の安定条件は資源流入の全くない場合と同じである︒ ただ異ると乙ろは泊費財産出高の比
率は資源流入のある場合の方が大であり且資源流入の伝い場合はこの比率がコ γ
スグ
γ トであるが資源流入のある場
合期間ごとに増大して 1 に近づくという乙とである︒
Z B u
ロ l
v o
o
1 1
ド
4g
乙の乙とは資源流入は安定を達成せしめる可能性を増大せしめるという乙とを意味する︒
五
以上の分析に於てはシャツヅは投資による資本ストックの増加より生やる産出高増加を全く考察の外においた︒産
出高の増加は自給部門より市場経済部門への資源流入によるものであった︒叉シャツツは資源流入のあるなしにかか
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J生産性一定という仮定を h おいた︒投資はとれをホ 1 トレイに従って﹁資本の拡張﹂と名づけられる形態のもの
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人間の力を一層効果的にする新しい方法の獲得﹂という形態のものとに分けて考えるととが
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できる︒もっとも実際的には拡張的投資と深化的投資とを正確に区別する乙とはむづかしい︒乙の区別は資本財の性 質にもとづくよりもむしろ投資の目的と効果の点から友されるからである︒拡張的投資におけるその目的は生産能力
の拡張であり︑その効果は産出高と資本の比率を一定に維持するととである白従って乙の投資は生産増加に比例して と
資本財ストックを増加せしめるものであり︑生産水準或いは全体としての経済の活動水準が成長しク
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後進経済とインフレーション
五
経 蛍 と 経 済
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み乙の種の投資がたされるという意味では加速度投資と称せられるものと同じである︒ 乙の工ろに拡張的投資の根本
的基準は生産能力が増加するか否かであるにたいして深化的投資の目的は生産効率左上昇せしめるととでありその根
本的基準は産出高にたいする資本の比率を増大せしめる乙とである︒との投資は技術の変化に依存し通常生産方法を
変化せしめる︒ホ1トレイに工れぼ深化は生産期間の増大と生産構造の変化をとも危うものであり︑拡張はそのいづ
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れをもともたわたいものである︒後進経済に・おける投資は勿論乙の二つの形態をとるであろうが拡張的投資は既に経
済のか友りた成長を前提とするものであり︑それ故に経済発展の起動力はむしろ主として資本の深化という形態の投
資であると考えうる︒今日の後進経済では新しい技術に結びついた深化的投資によって生産効率を上昇せしめ︑発展
の軌道に乗るととによって誘発的投資たる拡張的投資が続くものと考えるととができる︒
かくて新投資はもしそれが行われるたらぽ一般的に資本の深化の形態をとるであろう︒もしそうであるならば投資︑
資本ストックの増大は生産性の上昇と結びつくであろう︒ シャツヅは出発点を静態的均衡としたりかかる静態的均衡
状態より離脱せしめる衝撃としての投資は主として自発的投資としての深化的投資であるであらう︒そ乙で後進経済
の発展にゐけるイシブレ現象の分析に沿いても当然︑投資︑生産性上昇の関連性が問題とされねば友らぬであろう︒
シャツヅは第一︑第二の場合では生産性はコシスグシトと仮定した︒かかる仮定は当然捨てねば友らぬ︒そ乙で第三
の場合に入るのしかし乙の第三の場合では生産性は上昇するが︑資源は流入し友いと仮定される︒そうして賃銀の上
昇は生産性の上昇に比例する︒総賃銀所得の増加率は物価水準の上昇に賃銀上昇係数 x を乗じたものにひとしい︑且
資源流入のある場合と同じ仮定を設定して物価水準の変動過程にクいては資源流入のある場合と同じ結論をみちびい
た n 即ち生産位の上昇は資源の流入と同じくイシフレを緩和しその圧力を弱める効果をもっ口もっとも生産性の上昇
は一人当りの所得水準を高めるからより貯蓄を大たらしめ︑又生産性の向上による産出高の増大は所得の分配をして
企業者に有利た方向に変化せしめるから︑乙の乙とが貯蓄をより大たらしめる︒とれらの理由によってシャツヅは生 産性上昇の場合は資源流入の場合よりも社会の限界泊費怯向は低く且イ
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フレ圧力を減殺する効果が強いと述べてい る︒かくてシャツツ分析の結論は生産性の向上或いは市場経済部門に流入しろる資源が存在するという乙とは通常発 展にとうたうイ
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フレを緩和する可能性があるという乙とであり︑イシフレ自体によって資源の流入が誘発される程 度に応じて他の事情ひとしいかぎりイシブレは部分的には自己修正的であり且産出高を増加せしあ発展を促進せしめ るという積極的効果をもっ︒しかし実際的危問題としては︑イシフレを抑圧しろるに足る十分た資源が今日の後進経 済の自給部門に果して存在しろるか或いは十分た生産性向上が期待しろるかというととであり︑いかにして資源を確 保し︑生産性上昇の基礎的地盤を築くかが後進経済発展の根本問題をたすであろう口
( 1 ) 註
後進経済の特徴を低位安定均衡と規定し︑それよりの離脱を人口増加との関連において考察した優れた理論分析は次の書であ
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買力の不足である D それは︑ケインズ学派経済学でいう有効需要の不足ではない︒そこでは一般に貨幣的需要の不足は存在し
ない︒とれら諸国の多くは慢性的なインフレ圧力に悩まされている D 貨幣的需要は絶対額では少ないけれども︑その生産能力
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後進経済とインフレーション 土屋訳二六頁
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レ 1 シヨシが強制貯蓄のエシヂンとして有効であるととは一般的に認められている︒そして叉インフレ圧力は政府投資
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しても消費支出を阻止する方がのぞましいと考えられる口他方インフレーションはペルンシユタイシ等の指摘するごとく設資
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イシブレは審修品産業における授資を有利にし︑重
要な公共施設は衰徴するにまかせて︑自らの創造する貯蓄の使用を誤まらしめる口またインフレは社会的不満や分裂︑したが
って過激論者の政治運動の強力な源ともなりうる︒
( 4 )
ケインズはインフレ 1 シヨシを主として商品市場を念頭において定義する
D﹁有効需要が更に増加してももはや産出高は増加
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有効需要の増加と正比例的に費用単位の増加をもたらすに過ぎない場合にわれわれは真のインフレーションの状態
と名付けうる状態に達する︒﹂ケインズ的記号を使用すれば︑いま有効需要の変化に応ずる価格の弾力性そ句︑産出高の弾力性
を句︑貨幣賃銀の弾力性を何で示すと次の関係が存在する︒
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ケインズはまた真正インフレーション以外に︑ボットルネツグインフレーション︑半インフレーションと名付くべき状態を考
えている︒ピグ 1 は生産資源の量との関係において定義し︑生涯に利用しうる社会の実質資源に比して貨幣所得が膨張した場
合インフレーションが生ずると述べている
Dとの考ヘ方によれば人口が増加ナるにつれて労働と設備の畳と同じ比率で貨幣所
得が増大してもインフレは生じない︒しかし労働設備の量が一定であれば貨幣所得の増大はインフレを生ぜしめる︒
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に於て次の如く述べている︒ ﹁社会体制の二つまたはそれ以上のものが同時に相互に明確に区別せられて各個にそ
の社会の一部分を支配するように現われる場合にわれわれは二重社会乃至複合社会を問題としなければならぬ﹂
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て叉別の個処で﹁同一の社会領域内におけるこつの明白に呉れる社会経済体制 l 前︑資本主義農村社会と輸入された西欧資本主
(7)
義 l の相互作用の経済理論﹂が二重経済の理論でるると︑述べている︒
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えのさロ巳)はホ 1 トレイによれば労働一単位あたり使用される資本の量に変化をともなわないとこ
は労働一単位あたり使用される︑資本量の増加を意味する︒
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り︑技術の変化と結びつくが︑資本の拡眼的授︑資は誘発的投資であり主として人口成長と結びつくものである︒
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