Young の式の再考察
米本 幸弘
†功刀 資彰
†Reconsideration of Young’s equation
Yukihiro YONEMOTO
†and Tomoaki KUNUGI
†Abstract
The Young’s equation describes the interfacial equilibrium condition of a liquid droplet on a smooth solid surface. This relation is derived by Thomas Young in 1805. It has been discussed until today after his work. In general, the Young’s equation is discussed from the viewpoint of thermodynamics and derived by minimizing the total free energy of the system with intensive parameters in the total free energy kept constant, i.e., the variation of the total free energy is zero. In the derivation, the virtual work variations in the horizontal and vertical directions of the droplet on the smooth solid are considered independently. However, the virtual work variation at the droplet surface depends on the variation of the horizontal and vertical directions. This point has been overlooked in the past studies. In this study, by considering this directional dependency, we derived the modified Young’s equation based on the thermodynamics. Finally, we evaluated the modified Young’s equation by comparing the analytical solution of the relationship between a contact angle and the contact line radii of the droplet with some experimental data. Moreover, we investigated the line tension itself.
Key Words: Young’s equation, Contact angle, Line tension, Droplet, Thermodynamics
記 号 C0 : 比例定数 [-] C1 : 比例定数 [m/N] F : 自由エネルギー [J] H : 平均曲率 [1/m] mn : 法線方向表面張力の符号 [-] mt : 接線方向表面張力の符号 [-] ni : 物質モル数 [mol] P : 圧力 [N/m2] R : 液滴接触円の半径 [m] r : 理想液滴球の半径 [m] r1,2 : 液滴界面の主曲率を決める半径 [m] S : エントロピー [J/K] T : 温度 [K] U : 内部エネルギー [J] δA : 任意面積dA の法線方向の変分 [m] δL : 任意線素dL の法線方向の変分 [m] δn : 液滴界面の法線方向の変分 [m] δt : 液滴界面の接線方向の変分 [m] δx : 接触線の水平方向の変分 [m] δy : 接触線の垂直方向の変分 [m] κ : 液滴接触円の曲率 [1/m] µ : 化学ポテンシャル [J/mol] σgs : 固気界面の表面張力係数 [J/m2] σlg : 気液界面の表面張力係数 [J/m2] σsl : 固液界面の表面張力係数 [J/m2]
τline : 接触線の線張力(Line tension) [J/m]
θ : 接触角 [deg.] θ∞ : κ →0極限における接触角 [deg.] 添字 g, l, s : 気体, 液体, 固体 gs(sg) : 固気界面 lg(gl) : 気液界面 sl(ls) : 固液界面 V, A : 系の任意体積, 表面 受付日: 2007 年 10 月 3 日, 担当エディター: 門出 政則 †京都大学大学院工学研究科原子核工学専攻 (〒606-8501 京都市左京区吉田本町)
1 緒 言 Young の式は固気液三相の接触角を評価する上で 重要な関係式である.この Young の式に関しては, 法線方向に関する力(σlgsinθ)が欠落しており,そ の根拠について長年議論されて来ている.本来なら ば,Young の式に関する固相に垂直な方向の力も考 慮されるべきであろう[1]. Young の式は主に,熱力学的な観点から導出され る[2-5].つまり,着目している系の自由エネルギー の総和について,固相と付着した液滴および固相と 液滴の接触線の微小変位による仮想仕事を考慮し, 自由エネルギーの変化を最小にする条件を求めるこ とにより導出される.具体的には,接触線に関して, 固相に水平方向の微小変位を考え,同時に液滴の固 相に垂直な方向の微小変位を考えることになる. Boruvka と Neumann は微分幾何学および熱力学的 な観点から,Young の式および Young-Laplace の式を 一般化した関係式を導出した[6].このとき,Gibbs の分割面,そして固気液三相が交わる分割線(接触 線)を考え,それぞれのエネルギーを考慮した考察 を行っている.つまり,Gibbs の分割面には表面過 剰エネルギーを考え,分割線には線過剰エネルギー という物理量を導入している[7,8].この論文は非常 に難解であり,後にGaydos と Neumann は実用的な 形式に書き下した関係式を発表した[9].彼らの導出 したYoung の式には,通常の項に加えて線過剰とい う物理量を導入したことによる余剰項が現れている. この項は固相に付着した液滴の接触円の曲率に比例 した力である. Young の式が導出されて以来,現在に至るまで熱 力学的観点[10-13]や格子モデルに基づいた観点[14, 15]など,修正 Young の式を導出した研究は数多く発 表されているが,法線方向の力(σlgsinθ)の欠落に 対する明確な根拠を示した報告はない.特に,熱力 学的にYoung の式を導出する際,接触線の微小変位 に伴う仮想仕事に関し,固相表面に関して接線方向 のみを考えている.これは,液滴が付着しても固相 は剛体であるためその表面は変位をしないという大 きな前提を置いているためである.しかしながら, 液滴の曲率により,液滴は常に丸くなろうとし,そ の力は固相にも影響を及ぼしている.それに伴い固 相表面に対する接線方向の力も生じているはずであ る.この効果は接触線の固相表面に沿う方向のみの 仮想仕事だけでは現れない.つまり,実現象を考え た場合,固相は剛体で変位しないが,液滴の曲率に よる影響を考慮するためには,仮想仕事において接 触線の垂直方向の微小変位も考慮する必要があるこ とを意味する. そこで,本研究では,従来考慮されてこなかった 接触線の垂直方向の仮想仕事を考慮し,熱力学的観 点に基づいたYoung の式の再導出を試みる.そして, 得られた修正Young の式に基づいて導出した,接触 角と液滴の接触円半径の関係を表す解析解を既往の 実験結果[16-18]と比較検討することにより,導出し た修正Young の式の評価を行う.ところで,曲率の 影響による蒸発効果[19,20]も重要であるが,本論文 では考慮していない.また,本論文ではGibbs の分 割面に従い,その分割面は適切に選ばれた張力面で あるとするが,三相が交わる分割線,つまり線過剰 エネルギーの概念は導入しない. 2 固気液界面の釣り合い条件 2.1 Young の式 図 1 のような固体・気体・液体の三相が共存す る状態を考える.このとき,三相が交わる点P では 以下の表面張力の釣り合い関係が成立する. σgs =σlgcosθ σ+ sl (1) これを一般に Young の式という.この式は熱力学 的に導出されるが,簡易な導出方法としては,交点 P の接触線に沿う紙面に垂直方向の単位長さ当たり に,表面張力が各界面方向に沿う向きへ働き,それ らの力が釣り合うとする考察からも得られる. 表面構造や表面の化学的不均一性の問題を考慮し た特別なモデル[21]も存在するが,これまで行われ てきた固気液界面の接触角に関する研究は,ほぼ式 (1)で説明できている.しかし,厳密に言うと,式(1) は,図1 の紙面垂直方向に関して 1 次元的な場合に 関してのみ成立する式である. Boruvka らは,微分幾何学および熱力学的観点に 基づき,以下の一般的なYoung の式を導出した[6]. line cos gs lg sl σ =σ θ σ+ +τ κ (2) 右辺第3 項目に余剰項が現れている.τlineはLine tension と呼ばれ,接触線に定義された線過剰エネル ギーである.κは固体と液体の接触円の曲率である. また,Boruvka らの論文の中では,Young-Laplace の式にガウス曲率を含めた議論が行われており,垂 直方向に関するバランス式も扱っているが,垂直方
向と接線方向を独立に扱っており,Young-Laplace 式が固気液界面においてどのような力のバランス を保っているかと言った描像までは明らかでない. そこで,本論文では,熱力学的なアプローチに基 づき,Young の式の導出を再考察する.ただし,接 触線の変位に伴う仮想仕事を考える際,従来とは異 なる視点,すなわち,接触線近傍の液滴界面曲率の 影響を考慮した導出を試みた.本論文では,分割線 は単なる三相の境界線として捉え,線過剰エネルギ ーの概念を導入せずに考察を行った.したがって, 分割線で定義された線過剰エネルギーとフレネ ー・セレーの関係に基づく接触円の曲率および捩れ 率を考慮したBoruvka らのアプローチとは異なる.
Fig. 1 Contact angle: solid / liquid / gas.
2.2 Young の式の導出 図1 の系を考える.このとき固相表面は均質で等 方的であるとする.したがって,付着した液滴は理 想的な軸対称形状となる.固気液三相界面の平衡条 件は,この系のHelmholtz の自由エネルギーを最小 にすることにより導出する. Helmholtz の自由エネルギーは次式で表される. F U TS= − (3) ここで,U は系の内部エネルギー,S は系のエント ロピー,T は系の温度である.この Helmholtz の自 由エネルギーの微分形式は, dF=dU SdT TdS− − (4) と書け,内部エネルギーは次式のように書ける. i i i dU =TdS PdV− +
∑
µdn (5) 本論文では,バルクの圧力,温度は一定であると し,吸着による汚れの効果は無視する.図 1 より, この系の自由エネルギーの総和は次式で表される. Ftotal =FV +FA (6) このとき, V V V F =∫
dF (7) A A A F =∫
dF (8) であり, V dF = −PdV (9) A dF =σdA (10) である.系が熱力学的平衡状態にあるため,式(6) の仮想仕事を考慮したとき,以下の式が成立する. total 0 F δ = (11) 上式においてδ は仮想仕事で用いられる変分記号 である.通常,Young の式を熱力学的に導出する際, 図 2 のように固相に平行方向の変分δtanと垂直方向 の変分δnormを考えるが,接触角の影響は考慮されて いない.しかし,実際にはδnormおよびδtanの変分に より,接触線近傍の液滴界面も接触角に依存した変 化を行う.Fig. 2 Conventional virtual work variation.
そこで,本論文では図 3 のような変分を考える. 図3-(a)に示すように,固気液三相が交わる点 P をx 方向へδx,y 方向へδy変化させる.これまでの研究 ではx 方向の変分しか取り扱われていないが,ここ では,y 方向の変分(仮想仕事)も考慮した.接触線近 傍の液滴は,気液界面に対して法線方向の曲率を有 しており,その曲率に応じた力が,接触線を通して 固相へ作用する.このとき,図3-(b)に示すようにx 方向およびy 方向の変分により,接触線近傍の液滴 界面は,界面の垂直方向にδn,界面の接線方向にδt 変化する.具体的には,簡単な幾何学的計算から, 以下のように表現できる. sin cos cos sin n x y t x y δ δ θ δ θ δ δ θ δ θ = + = − + (12) したがって,この系の接触線における平衡条件は, P θ Liquid Solid Gas norm δ tan δ Liquid Solid Gas θ P
変分δx,δy,δt,δnを考慮することで求められる.
(a) Virtual work variation δ andx δ at the contact line y
(b) Virtual work variation δ andn δ due to t δ andx δ y
at the gas-liquid interface
Fig. 3 Schematic of virtual work variation.
式(6)から式(10)を考慮すると以下の式を得る. total V A F = −
∫
PdV+∫
σdA (13) 上式の変分を取ると, total V A F PdV dA δ = −δ∫
+δ σ∫
(14) となり,右辺第 1 項目は以下のように展開できる [2,3,5,22,23]. A VPdV AP dA δ δ −∫
= −∫
(15) 式(14)の右辺第 2 項目に関しては,界面の接線方 向の表面張力と界面の法線方向の曲率による力が 考えられるので,第2 項目は以下のように展開でき る. 2 L A A dA L dL A H dA δ σ∫
=∫
σδ −∫
σδ (16) 以上の議論を踏まえ,図 1 の系を考慮して,式(6) の変分を取ると, total g l s lg sg sl g g l l s s V V V lg lg sg sg sl sl A A A F P dV PdV P dV dA dA dA δ δ δ δ δ σ δ σ δ σ = − − − + + +∫
∫
∫
∫
∫
∫
(17) を得る. まず,右辺第1,第 2 および第 3 項目は界面に対 して垂直に作用する圧力に関する項であるから界 面の接線方向の変分δtは考慮する必要は無く,垂直 方向の変分δnを考慮すればよい. 例えば,第1 項目は,(
sin cos)
sin cos g gl gl gl gl g g g n gl V A g x y gl A g x gl A g y gl A P dV P dA P dA P dA P dA δ δ δ θ δ θ θδ θδ − = − = − + = − −∫
∫
∫
∫
∫
(18) となる.また,右辺第4,第 5 および第 6 項目に関 しては,それぞれの界面の接線方向δtおよび法線方 向δnの仕事を考慮する.第4 項目を例に挙げると,(
)
(
)
2 cos sin 2 sin cos cos sin 2 sin 2 cos lg lg lg lg lg lg lg lg t lg lg n lg A L A lg x y L lg lg x y lg A lg x lg y L L lg lg x lg A lg lg y lg A dA dL H dA dL H dA dL dL H dA H dA δ σ σ δ σ δ σ δ θ δ θ σ δ θ δ θ σ θδ σ θδ σ θδ σ θδ = − = − + − + = − + − −∫
∫
∫
∫
∫
∫
∫
∫
∫
(19) を得る.その他の項に関しても同様な操作を行い, 気液界面だけでなく,固気,固液界面も考慮する. 式(18)と式(19)を考慮すると式(17)は次式となる. total (a) (b) (c) (d) (f ) (e) (g) sin cos sin cos gl gl lg lg gs ls sg g x gl g y gl A A l x lg l y lg A A g y gs l y ls A A s y sg s y A F P dA P dA P dA P dA P dA P dA P dA P dA δ θδ θδ θδ θδ δ δ δ δ = − − − − − − − −∫
∫
∫
∫
∫
∫
∫
144424443 144424443 144424443 144424443 1442443 1442443 1442443 (h) (i) ( j) (k) (l) cos sin 2 sin 2 cos sl lg lg sl A lg x lg y L L lg lg x lg A lg lg y lg A dL dL H dA H dA σ θδ σ θδ σ θδ σ θδ − + − −∫
∫
∫
∫
∫
1442443 144424443 1442443 14444244443 14444244443 t δ n δ Liquid Solid Gas θ P y δ x δ Liquid Solid Gas θ P(m) (n) sg x sl x Lσ δ dL Lσ δ dL +
∫
+∫
14243 14243 (p) (o) 2 2 d sg sg sg y sg sl sl sl y sl A H σ δ dA A H σ δ A −∫
−∫
144424443 144424443 (20) このとき,圧力や表面張力の作用する方向等は考 慮されていない.そこで,各項の符号を,図3 の変 分方向を正方向として考察する.例えば,右辺第 1 項目の圧力Pgはδn方向と逆であるため,−1を掛け る.同様に考えると,式(20)の右辺(a), (b), (e), (f), (k), (l), (o)そして(p)の符号が変わる.右辺第(i),(j)および (m),(n)項目に関しては,変分による表面積の変化(増 減)する方向を考えてその符号を解釈する.例えば, sg σ はδx方向の変化により面積が減少するため−1 を掛ける.以上を考慮すると次式が得られる.total sin cos
sin cos cos sin 2 sin 2 cos gl gl lg lg gs ls sg sl lg lg g x gl g y gl A A l x lg l y lg A A g y gs l y ls A A s y sg s y sl A A lg x lg y L L lg lg x lg A lg lg y lg A F P dA P dA P dA P dA P dA P dA P dA P dA dL dL H dA H dA δ θδ θδ θδ θδ δ δ δ δ σ θδ σ θδ σ θδ σ θδ = + + − − + + − − + − + +
∫
∫
∫
∫
∫
∫
∫
∫
∫
∫
∫
∫
2 2 sg sl sg x sl x L L sg sg y sg sl sl y sl A A dL dL H dA H dA σ δ σ δ σ δ σ δ − + + +∫
∫
∫
∫
(21) ここで,各界面における微小面積をdAlg=dAgl=dwdL, sg gs dA =dA =dwdLおよびdAls=dAsl=dwdLとした.こ のとき,dwは接触線の微小長さdLに垂直に交わる 気液・固気・固液界面に沿う有限長さである. 本論文では,dw=1とし,微小面積 dA をdLで代 表させる.これにより,式(21)は以下のように書け る.total sin cos
sin cos g x g y L L l x l y L L g y l y L L F P dL P dL P dL P dL P dL P dL δ θδ θδ θδ θδ δ δ = + + − − + +
∫
∫
∫
∫
∫
∫
(a) (b) cos sin 2 sin 2 cos 2 2 s y s y L L lg x lg y L L lg lg x L lg lg y L sg x sl x L L sg sg y sl sl y L L P dL P dL dL dL H dL H dL dL dL H dL H dL δ δ σ θδ σ θδ σ θδ σ θδ σ δ σ δ σ δ σ δ ′ ′ − − + − + + − + + +∫
∫
∫
∫
∫
∫
∫
∫
∫
∫
144424443 14243 (22) 熱平衡状態では,式(11)が成立するので,δy=0の もとでx 方向の仮想仕事を考慮すると,接線方向の 釣り合い条件,(
)
0 sin 2 sin cos g l lg lg sg lg sl P P H θ σ θ σ σ θ σ = − + − + + (23) が導出できる.これは従来のYoung の式に余剰項が 加わった式形である.そして,δx=0のもとで y 方 向の仮想仕事を考慮すると,法線方向の釣り合い条 件,(
)
(
)
(
)
0 cos 2 cos 2 2 sin g l g s l s lg lg sg sg sl sl lg P P P P P P H H H θ σ θ σ σ σ θ = − + − + − + + + − (24) が導かれる.上式は,従来は釣り合っているとし, 無視されてきた条件式である.式(23)はこれまで導 出されてきた一般化Young の式と若干その式形が異 なるが,これまで欠落していた力の成分(σlgsinθ ) を含む,新たな修正Young の式である. 図 4 はσlgsinθ に関する力の成分を示している. 図 4-(a) か ら , 接 線 方 向 の 釣 り 合 い 式 に 現 れ る 2Hlgσlgsinθ は,接触線近傍の気液界面に垂直に作 用する表面張力が,固相面に対する接線方向成分と して現れた力であることが分かる.一方,図 4-(b) はσlgsinθ が従来からの解釈の通り,気液界面の接 線方向の表面張力が,接触線近傍で固相面に対して 垂直に作用する力であることを示している. この図4 の力関係をもとに,式(22)の平衡条件を 視覚的に描写すると,図 5 のようになる.例えば, 式(22)の右辺の (a)′項と(b)′項に着目すれば,接触線 がδx変位したときに表面張力σ がsg δxdLの面積変 化 に よ り し た 仕 事 と , 式(22) の 右 辺 (a)′項 の 力 (2Hlgσlgsinθ )のδxdLの面積当たりにした仕事が, 接触線の固気界面側と固液界面側で釣り合うことを意味することが分かる.法線方向も同様な釣り合 いの描写となる.
以下の節では,修正Young の式(23)から解析解を 導出し,いくつかの実験結果と比較することで,本 理論の妥当性を検討する.
(a) Decomposition of surface tension in the normal direction against the gas-liquid interface
(b) Decomposition of surface tension in the tangential direction against the gas-liquid interface
Fig. 4 Schematic of σlgsinθ component at the contact Line.
Fig. 5 Schematic of equilibrium condition around contact line. 2.3 修正Young の式の評価 本節では,前節で得られた固相面に対して接線方 向の釣り合い条件である修正Young の式(23)を中心 に議論を行う. 式(2)の引用の際に紹介したように,Boruvka らは 微分幾何学および熱力学的な観点から,一般化した Young の式を導出した.そして,Amirfazli らはこの 関係式を基に,Line tension に関する評価を実験的に 行った [18, 24-26].彼らの実験は,いくつかの固体 基板上に液滴を置き,その液滴の半径における固体 基板と液滴界面との接触角を測定するというもので ある.実験は主に20°以下の接触角で行われた.実 験では数種類の液体が使用されており,得られた実 験データを次の手順で評価している. 式(2)の固液および固気の表面張力σ ,sl σ は直接sg 測定できないので,接触円の曲率κ の極限(κ→0) を取った以下のYoung の式を用いている. cos gs lg sl σ =σ θ∞+σ (25) ここで,θ∞はκ → 極限での接触角である.上式を0 式(2)に代入することにより, line 1 cos cos lg R τ θ θ σ ∞ = − (26) が導ける.この式において,cosθ が1/ R に比例する と 仮 定 す る こ と に よ り , 実 験 デ ー タ か ら 傾 き line/ lg τ σ − を見積り,その線形補間によりθ∞を見積 っている.最終的に,これらの結果から,θ に対す るLine tensionτ の変化を考察している.Amirfazliline
らは,Line tension の実験に関する様々な研究の成果
を1 つの論文に纏め,総合的な議論を行っている[27].
その中で,実験的に求められたLine tension のオーダ ーはおよそ10-9~10-6[J/m]であり,正や負の値を持つ
と報告している.また,Line tensionτ は接触角にline
も依存し,接触角が0 に近づくにつれて,0 に近づ く傾向があることが示されているが,そのメカニズ ムは不明としている. 以下では,報告されている実験結果を用いて修正 Young の式(23)を評価するため,固体表面上に付着 した液滴について簡単なモデル化を行う. 式(23)の評価は,圧力の影響を無視し,以下の簡 略化した修正Young の式を用いて行う. 2 sin cos sg Hlg lg lg sl σ = σ θ σ+ θ σ+ (27) 式(2)の Line tension に現れる曲率は,固相に付着 した液滴の接触円の半径から求められるが,修正 Young の式の曲率は,接触線近傍の気液界面に対し て法線方向の半径から計算する平均曲率である.そ こで,実験で報告されている液滴接触円の半径を式 (27)に反映するため,固体表面の接触円の半径 R を Liquid Solid Gas θ 2Hlgσlgsinθ 2Hlgσ lg 2Hlgσlgcosθ θ P Liquid Solid Gas θ sin lg σ θ lg σ cos lg σ θ P θ Contact line Gas-liquid interface x δ dL 2Hlgσlgsinθ sg σ
モデル化し,式(27)に導入する.このとき,曲率が 0
の極限の評価式も用いると,本論文での評価式(27)
は次式のように書き改められる.
cosθ=cosθ∞−2Hlgsinθ (28)
再び図1 のような固体表面に理想的な軸対称液滴 が付着している場合を考える.理想的な液滴であれ ば,図6 のように,液滴の体積は球の上部半球部分 を切り取った体積と等しくなる.このとき,球の半 径QP を r とすると,固体表面に付着した液滴の接 触円の半径R(線分 OP)は,図中 6 の球で定義する角 度α を用いて以下のように求められる. cos R r= α (29) ここで,図6 よりθ π= / 2− である.よって, α cos sin 2 sin R r r r α π α θ = = − = (30) と式変形できる.式(30)は理想的な軸対称液滴の半 径についての関係式である.実際は,固体表面の状 態や液滴の物性等によりθ とα の関係にずれを生 じ,理想的な関係式は成立しない.そこで,本論文 ではこのずれを補正するため,比例定数C0を用いて 以下のようにモデル化する. 0 sin R C r= θ (31) したがって,式(28)の平均曲率Hlgは, 1 2 0 1 1 1 2 1 sin lg H r r r C R θ = + = = (32) となる.式(32)を式(28)に代入し整理すると, 2 0 2 sin cos cos C R θ θ θ∞ = − − (33) を得る.式(33)が,液滴の接触円の半径 R と接触角θ との間に成立する解析解である.ここで,C の評価0 として,本論文では, 0 1 lg C =Cσ (34) とした.C は実験により決定される定数である.1 C0 の評価方法には様々あると考えられるが,σ を選lg んだ根拠は,使用する固体基板が同じであれば,接 触角の違いは液滴の表面張力係数により決定される と考えたからである.したがって,使用する固体基 板の種類や表面粗さに応じて定数C は異なる.1
Fig. 6 Ideal droplet on the solid substrate. ここで,式(27)の修正 Young の式は接触線に関す る釣り合い条件を示しているが,それぞれの項の力 がどの方向に作用するかに関する情報は含まれてい ない.すなわち,σsg−σslの大小関係により,接触 線での平衡状態を保つようにσlgcosθ の働く方向も 変化すると考えられるので,この点を考慮する必要 がある.同様に,接触線近傍の気液界面に垂直に働 く曲率効果による力も,接触線近傍の液滴形状によ りその方向を変えると考えられる.この作用の方向 性を決定するには,液滴が,付着する固体基板に対 して濡れやすいか,濡れにくいかという情報が得ら れれば,ある程度把握できる. し た が っ て , 作 用 の 方 向 性 の 判 断 を 式(27) で 0 lg H → の極限を取る場合の修正 Young の式を評価 の対象とし, cosθ∞の正負によりその方向性を判定 する.このとき,曲率項(2Hlgσ )の符号をlg m ,n 接線方向の力(σlgcosθ )の符号をm とする.図t 7 は そ の イ メ ー ジ で あ る .0<θ∞ < ° のときは,90 cosθ∞ > となる.これは図 7-(a)のように,液滴が0 濡れやすい状態を表している.この状態で考えられ る場合は以下の3 つである. 1: 曲 率 に よ る 力 ( 2Hlgσ ) が 液 滴 側 に 向 きlg (mn= + ),気液界面の接線方向の力(1 σlgcosθ ) も液滴内部に向かっている状態(mt = + ) 1 2: 曲 率 に よ る 力 ( 2Hlgσ ) が 気 相 側 に 働 きlg (mn= − ),接線方向の力(1 σlgcosθ )は液滴内 部に向かっている状態(mt = + ) 1 3: 曲率による力( 2Hlgσ )が液滴側に向いているlg ものの(mn= + ),その力が大き過ぎるため,接1 線方向の力(σlgcosθ )が P-a 軸方向を向く状態 (mt = − ) 1 次に,90° <θ∞ <180° のときは,cosθ∞ < となる.0 これは図7-(b)のように,液滴が濡れにくい状態を表 している.この状態で考えられる場合は以下の3 つ である. θ α P O Q Liquid Solid Gas r R
4: 曲率による力( 2Hlgσ )が液滴側で(lg mn= +1), 接線方向の力(σlgcosθ )が P-a 軸方向を向いて いる(mt = −1) 5: 曲率による力( 2Hlgσ )が気相側を向いていてlg (mn = −1),接線方向の力(σlgcosθ )は P-a 軸 方向を向いている(mt= −1) 6: 曲率による力(2Hlgσ )が気相側を向いているlg ものの(mn= −1),その力が大き過ぎるため,接 線方向の力(σlgcosθ )が P-c 軸方向となる状態 (mt = +1)
(a) Situation of hydrophilicity (σ >sg σ ) sl
(b) Situation of hydrophobicity (σ <sg σ ) sl
Fig. 7 Judgment of force vector direction 2Hlgσ , lg σlgcosθ . 以上の考察から,接触線における力ベクトルの符 号を考慮すると,式(33)は以下のようになる.
(
)
2 0 2 sin cos cos n t m C R m θ θ θ∞ = − − (35) 上式が,実験結果との比較に使われる解析解である. なお,式(27)の余剰項2Hlgσlgsinθ の展開を行うと, 0 2 2 sin sin 2 sin sin lg lg lg lg H r C R σ θ σ θ θ σ θ = = 2 0 2 0 2 sin 2 sin lg lg C R C σ θ κσ θ = = (36) と書ける.本論文ではLine tension を考慮していない が,あえてBoruvka らの式と比較すると,符号を考 慮して, 2 line 2 n 0 lgsin t m C m τ = σ θ (37) となる.式(37)は Line tensionτ と呼ばれる物理量lineに相当するものと考えられ,τ は一定値ではなくline 接触角θ に依存していることが分かる[13]. 以下では,得られた解析解を基に,これまで報告 されてきた実験結果との比較を行う.このとき,τline が正と報告されている場合の実験結果は,Gu[17]と Amirfazli ら[18]のものを参照する.そして負の Line tensionτ の実験結果には,Good らの実験結果[16]line
を参照する.ただし,今回は,曲率項の符号はどの 実験結果もmn= +1と仮定した. 3 結果及び考察 まず,0<θ∞ <90°の結果から考察する.図 8 は Heptane, Octane を用いたときの接触角θ と液滴半径 r の関係の Amirfazli らの実験データである[18]. Heptane, Octane の表面張力係数はそれぞれ,19.9, 21.4 [ mJ/m2] (22 1 °C± )である.破線は式(35)によ り評価した結果である.このとき,定数C1は, Heptane, Octane それぞれ, 2 1 1.53 10 , C = × − 1.04 10× −2 [m/N]である.mn, mtはともに+1 である. Amirfazli らの実験[18]では,図 8 の実験データを 1/R と cosθ についてプロットし,線形補間をするこ とにより,接触角θ∞を見積っている.これらの値は, Heptane でθ∞ =4.0°,Octane でθ∞ =6.7°と見積られ ている.どちらの結果においても,破線の解析解は 実験値の傾向を捉えていることが分かる.しかし, 図8-(a)の Heptane の場合は実験データと多少異なる 傾向を示している.これは,cosθ と曲率 1/R を線形 補間して求めたθ∞ =4.0°を用いたことが原因であ ると推察し,Heptane の場合に限り,解析解から逆 算した曲率極限の接触角θ∞ =4.8°を用いた.図9 は, その逆算により得られた解析解を実線でプロットし ている.またOctane を用いた評価との共通性を持た せるため,Heptane の定数を 2 1 1.04 10 C = × − に変更し た.図9 から,これら修正値を用いた解析解は実験 データの傾向を捉えていることが分かる. Liquid Solid Gas θ lg σ sl σ sg σ P a c b 1 n m = − 1 n m = + 1 t m = − 1 t m = + Liquid Solid Gas θ lg σ a c b 1 n m = − 1 n m = + 1 t m = − mt = +1 sl σ sg σ
Fig. 8 Experimental data with respect to droplet radius and contact angle.
Fig. 9 Droplet radius vs contact angle of Heptane ( 2 1 1.04 10 [m/N] C = × − ,θ 4.8 ∞ = °: solid line). 図 10 は Gu[17]の実験結果に本解析解を適用した 結果である.実験はSilicone oil-Water 系で行われて おり,FC725 をコーティングしたガラス表面に付着 した油滴を観察している.Oil-Water の表面張力係数 は,32.08 [mJ/m2] (22°C)である.図 10 から分かる ように,実線の解析解は実験結果の傾向を捉えてい る.このとき, 2 1 0.15 10 C = × − ,θ 55 ∞ = °とし,mn, t m はともに+1 とした. 次に,90° <θ∞ <180°の場合を考察する.図11 と 図12 は Good ら[16]による実験結果である.この実 験では,注射器を用いて基板上に液滴を付着させ, 液体を注入・吸引することで接触線近傍の前進接触 角と後退接触角を測定している.また,その際,θ∞ の実験値も報告している.図11 は水滴を Teflon FEP 基板に付着させた場合である.このとき,前進接触 角 (Solid line)には 2 1 0.06 10 C = × − , 後 退 接 触 角 (Dashed line)には 3 1 1.25 10 C = × − を用い,θ∞は彼ら の実験で求められた値(実験誤差の範囲内でそれぞ れθ∞ =117.1°,99.7°)を用いた.mn, mtはそれぞれ 1 + , −1とした.本解析解は実験結果を再現してい る.
Fig. 10 Droplet radius vs contact angle of Silicon oil.
Fig. 11 Droplet radius vs contact angle of Water on Teflon substrate.
Fig. 12 Droplet radius vs contact angle of Water on PMMA substrate. 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 30 40 50 60 70 80 Advancing angle Receding angle 0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 56 58 60 62 64 0.1 0.2 0.3 0.4 7 8 9 10 11 Contact a ngle (d eg .)
(b) Droplet radius vs contact angle of Octane
( 2
1 1.04 10 [m/N]
C = × − ,θ 6.7
∞ = °)
Radius of droplet on the substrate (cm)
0.1 0.2 0.3 0.4
5 6 7 8
Radius of droplet on the substrate (cm)
Contact a
ngle
( de
g.
)
(a) Droplet radius vs contact angle of Heptane
( 2
1 1.53 10 [m/N]
C = × − , θ 4.0
∞ = °)
Radius of droplet on the substrate (cm)
Contact a ngle (d eg. ) 0.1 0.2 0.3 0.4 5 6 7 8
Radius of droplet on the substrate (cm)
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 80 90 100 110 120 Advancing angle Receding angle Contact a ngle (d eg. )
Radius of droplet on the substrate (cm)
Contact a
ngle
(d
eg
.)
Radius of droplet on the substrate (cm)
Contact a ngle (d eg. ) θ θ θ θ θ θ
図12 は水滴を Polymethilmethacrylate (PMMA)に 付着させた結果を示している.このとき,前進接触 角 (Solid line ) に は 3 1 1.25 10 C = × − , 後 退 接 触 角 (Dashed line)には 2 1 0.58 10 C = × − を用い,θ∞は彼 らの実験により求められたθ∞ =75.6°, 55.4°をそれ ぞれ用いている.mn, mtはそれぞれ+1, −1とした. 図12 から,本解析解と実験結果を再現していること が分かる. 本論文では,mn= +1と考え,実験結果を考察し たが,mn = −1の場合も考えられる.しかし,液滴 の接触線付近の詳細な形状を報告している論文は少 ないため,この妥当性を検証するにはさらなる議論 が必要であろう.また,図11 と図 12 で示した結果 では,水滴を同じ基板に付着させたにもかかわらず, 前進接触角と後退接触角の定数C1の値に違いが生 じた.これは液滴運動に伴う動的効果の現れである と考えられ,この点も今後さらなる議論が必要であ る.
図13 は,Heptane, Octane, Silicon oil および Water を用いた実験でのLine tension を式(37)から見積った 結果である.Water の場合は図 12 の実験を参照して いる.これらの結果から,Line tension は接触角に依
存し,接触角が0°になると0 となることが分かる.
このとき,Amirfazli らの線形補間近似により得られ るLine tension は,Heptane, Octane, Silicon oil および Water でそれぞれ,0.15[µJ/m],0.29[µJ/m],0.80[µJ/m], -3.55[µJ/m](前進接触角),-13.9[µJ/m](後退接触角) であり,接触角に関係なく一定値をとる(図13 中の 横線).このことからも本理論は,Line tension の接 触角依存性を示していることが分かる. また,mn, mtの符号の関係によってLine tension の符号が決定されていることも分かる.本理論解析 から,Line tension の符号は,基板の濡れ性に伴う接 触 線 近 傍 に お け る 液 滴 の 曲 率 効 果 に よ る 力 (2Hlgσ )の作用する方向と,気液界面の接線方向lg の力がもたらす力(σlgcosθ )の作用する方向によ り決まると考えられる.また,本論文での理論解析 から導出された修正Young の式から得られた解析解 は,実験結果の傾向を捉え,これまで行われてきた 液滴と接触角の関係は力学的バランスから説明でき ることが分かった.この結果を基に,Line tension を 考察すると,式(31)によって定義された定数C は,0 液滴と固体基板の状態や物性等に依存すると推察さ れ,式(37)の2C0σ を Line tension と定義できる可能lg 性は残されている.
(a)Line tension of Heptane and Octane in Figs. 8 and 9 (Solid line: Heptane, Dashed line: Octane)
(b)Line tension of Silicon oil in Fig. 10
(c)Line tension of Water in Fig. 12 (Solid line: Receding angle, Dashed line: Advancing angle )
Fig. 13 Analytical solution of Line tension.
つまり,式(27)の余剰項の式変形により得られた式 (36)の右辺は,線過剰エネルギー2C0σ ,接触円のlg 曲率κ および接触角による効果sin2θ から成る項と 言える可能性がある.しかしながら,力学的バラン スからこれまでの実験結果を説明できていることを 考え合わせると,Boruvka らが主張している接触線 で定義された線過剰エネルギーと接触円の曲率によ る効果というよりは,液滴の表面張力と液滴の接触 線近傍の幾何形状で決まる通常の力学的バランスに よる力の効果であると結論づけられる. 0 2 4 6 0 0.1 0.2 0.3
Contact angle (deg.)
Lin e tension ( J/m) 0 10 20 30 40 50 0 1 2 3
Contact angle (deg.)
Lin
e tension (
J/m)
Contact angle (deg.)
Lin e tension ( J/m) 0 20 40 60 -40 -30 -20 -10 0 µ µ µ
4 結論 本論文では,これまで用いられてきた熱力学的手 法を基に,接触線近傍の液滴界面に対する接線方向 と法線方向の仮想仕事を考慮し,Young の式の再導 出を試み,新たな修正Young の式を導出した.これ により以下の結論を得た. 1: Young の式に欠落していたσlgsinθ の項は,法 線方向の釣り合い式に含まれる. 2: 接線方向の釣り合い式には,液滴の形状によっ て液滴界面に働く力を,固相表面の接線方向で 評価した2Hlgσlgsinθ の項が含まれる. 3: 固相面に対して接線方向の釣り合い式から求 めた解析解は,これまで報告されてきた実験結 果と良い一致を示す.このとき,2Hlgσlgsinθ 項 およびσlgcosθ 項の力の方向を考慮する必要が ある. 4: Boruvka らの式との項別比較により,解析解か ら,Line tension の具体的な式が得られた.その 符号はmn, mtにより決まる.また,接触角θ が 0°になるとLine tension も消え,θ の依存性が 確認できた.ただし,式(36)からも分かるよう に,Line tension と呼ばれていた項は,接触線で 定義された線過剰エネルギーと接触円の曲率 による効果と言うよりは,液滴の表面張力と液 滴の幾何形状で決まる通常の力学的バランス による力であると結論づけられる. 参考文献
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