• 検索結果がありません。

隅田弘能川嘉六小田良平叢

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "隅田弘能川嘉六小田良平叢"

Copied!
6
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

反応性高分子化合物の合成第2報 反応基を有するポリスチレン誘導体の合成

隅田弘能川嘉六小田良平叢

SynthesesofReactivePolymers・ No.2

SynthesesofpoIystyrenederivativeswitIureactivegroup・

byHiroshiSuDA,KarokuNoGAwAandRyoheiODA

Abstract

lnthepreceedingpaperwedescribedsynthesisofpartiallyformylatedpolystyrene・In thispaperwearereportingsynthesisofthesamesubstancebytreatmentofpolystyrenewith dichloromethylalkyletherandstannouschloridewithayieldof49%・

Wealsosynthesizedpolyvinylbenzylcyanidefrompolychloromethylstyreneandsodium cyanidewithayieldof94%・Inthisprocessdimethylsulfoxidewasfoundthebestamong

thesolventsweexamined

Preparationofpolyvinylbenzylguanaminefrompolyvinylbenzylcyanideanddicyandiamide

isalsodescribed

著者の1人隅田はさぎに反応'性高分子化合物合成の第1報として部分ホルミル化ポリスチレンの合 成について報告したが'),今回lゴミ第1報と異なる方法によるポリスチレンの核ホルミル化およびシア

ノメチル化,ならびに若干のそれらの誘導体について報告する。

1.ポリホルミルスチレンおよびその誘導体の合成

第1報の方法はまずポリスチレンにクロロメチルあるいはプロモメチル基を導入し,それをジメチ ルスルホキサイドと加熱することによるもので50%の反応率でホルミル化物を得たが,この方法によ るときは副反応を避け難く,分子内にサルフアイド,スルホキサイドの生成を伴う欠点があった。

今回の方法はRiecheら2)のジクロロメチルアルキルエーテルとフリーデルクラフト触媒とによる芳 香族アルデヒド合成法をポリスチレンに応用したものである。この方法は前報の二段法にくらべてプ ロセスが少なくかんたんであるが,反応温度,時間,触媒量によって反応率が変化するの承ならずポ

リマーのゲル化がおこりやすい。Riecheらによれば反応は次のように進行するものと思われるO

…-CH2-CH-… …_CH2-CH2-…・・・-CH-CH-….

/、---→ CI2CHOR ‘グ、 ,グ、

(JSnCl』、×CHCl llI lll

、×CHO

OR

反応を行なうにあたり,なるべくゲルイヒを避け,試料ポリスチレンの分子量の大小によってプ反 応率に顕著な差異があるか否か,また三次元構造の架橋物で溶剤にとけないジビニルベンゼン2%を 含む共重合体が膨潤懸濁状態で如何ほど反応するかを検討する方針で実験を行なった。

帯京都大学工学部合成化学教室

-40-

(2)

隅田・能川・小田:反応性高分子化合物の合成41 第1表に試料ポリスチレンを示す。粘度の測定はトルエンを溶媒として30.Cで行ない分子量の計

算は次式によった。

〔り〕=1.2×10-4M0.7o

第1表試料ポリスチレン

試料記号|〔わ|平均分子量 傭 考

』の0缶0■●舌0$

nV(ⅡU《nVnUnU

l111111且11

市販品をベンゾール,メタノールで精製,懸 濁重合により自製したもの。未分別 Bを4つのフラクションに分別,〔り〕の大き いものからB-LB-2,B-3,B-4とし,

B-4は使用しない。

2%ジビニルベンゼン共重合体

0.721 0.307 0.388 0.336 0.087

2.5×

7.4×

10.3×

8.4×

3.5×

123 AB---C BBB

第2表にホルミル化の反応条件を示す。

第2表ポリスチレンのホルミル化 ポリスチレ

C12CHOR S、C14 反応条件 反 応率

重量 9

ポリスチレンのユニ ット:C12CHOR:

SuC14のモル比

オキシム のN%

実験 番号 備 考

温輿Cl時間分

種類|重量9 R|重量9 R1%|R2 %

2262222222

●●●●●●●●●●

0000000000

4206666666

D●●●●●●●●●

-0451108333

111

5569915782

●●●●●●●●●●

0059735808 '0~3

1:1.82:1.82 131.09:1.82 1:2.08:1.75 L2.03:1.98 1:2.03:1.93 ル1.98:2.24 1:2.08:3.10 1:2.08:1.56 1:2.08:1.61 1:2.08:2.45

123456789Ⅲ 123 AAB一一一CccC BBB

ee牡uuuuuuu

MMBBBBBBBB

000050505050505000加皿386161616181616661

6262778466 1786469983

●●●●●●●●●●

3223441322

26.0 22.0 23.4 30.3

反応中ゲル化 反応中ゲル化 した

した

0胴0脂0胴0胴0旧0胴0胴0旧0灼

83.2

28.6 30.0 38.0 38.5 47.0 40.5 49.1 15.6 20.8 33.3 41.4 23.1 30.0 18.9 24.5

注崇反応率R1はホルミル化物を次式の如き共重合体と考え,それよりオキシム化が定量的に進行すると 仮定して,オキシムのN%より計算した。

…-〔CH2-CH(CIiHJCHO)〕戈…〔CH2-CH(Cl;Hi)〕、o=jf

R2はCH2-CH(C6H4CH=NOH)のN%の計算値9.52に対する測定値の%

第2表からほぼ次のことがいえる。(1)重合度の大きいものはゲル化しやすい。(2)B-1,B-2, B-3をくらべると重合度の低いものの方が反応率が大きい。(3)架橋物でもかなりの程度に反応す

る。実験番号9,10は樹脂粒子内部への試薬の浸透拡散を考えて時間を多くしてゑたのであるが,か

えって8より反応率が低下している。生成したホルミル基がさらに反応したためと思われる。

つぎにポリホルミルスチレン誘導体の一例として,o-アミノフェノールを反応ざせポリピニルペン ジリデンo-ヒドロキシアニリンを38%の反応率で得た。

_CH2-CH--CH2-CH- HO

/、

||’+H,N-<二〉

、×CHO MCH-NO

HO/

-41

(3)

金沢大学工学部紀要3巻1号1963年

第1図にポリホルミルスチレンの,第2図にポリピニルペンジリデンo-ヒドロキシアニリン,第3 図に比較するためのペンジリデンーo-ヒドロキシアニリンの何れもKBr錠剤法による赤外吸収スペク トルを示す。第1図61にホルミル基のC=O伸縮振動による強い吸収が認められる。第2,3図と

もに7.35ハ8.Mにフェノールの特性吸収が認められる。第2図5.9`uの吸収はC=Oによるもの

で未反応ホルミル基の残存を示す。

11VへVV

234587891011121614〃 123456789101112131415〃

第1図ポリホルミルスチレンの赤外吸収第2図ポリピニルベンジリデンー0-ヒドロキ スペクトルシアニリンの赤外吸収スペクトル

--Wr’17.35

8.1

25

第3図

456789101112131415,2

ベンジリデンーo-ヒドロキシアニリンの赤タト 吸収スペクトル

2.ポリシアノメチルスチレンおよびその誘導体の合成

ポリジアノメチルスチレンはシアノメチル基の活性なメチレン,およびシアン基を有するため,さ

らに種々の誘導体を得ることが期待されるが,今迄のところポリシアノメチルスチレンについての文

献が見当らない。著者らは次の経路でこれを合成した。

…-CH2-CH-…

/、

’1

、/

-CH2-CH-

〃、 |||

、×CH2C,

-CH2-CH-

〆了

、×CH2CN

CH30CH2C1 NaCN

-ヶ ->

CH3SOCH3 ZuC12

試料として用いたポリスチレンは平均分子量74,000のもので,クロロメチル化はクロロメチルメチ ルエーテルと無水塩化亜鉛とで常法により行なった。Sch6nigerの方法3)によるClの分析値は19.68

%でスチレンユニット100個のうち約79個にクロロメチル基が導入されたことになる。つぎのClと

CNの置換反応はクロロメチル化物をジメチルスルホキサイドに溶解し,粉末シアン化ソーダを添加

して30。~40°Cの低温で約94%の転化率で進行した。この反応には溶媒の選択が重要で,ポリマー の溶剤によく用いられるジオキサン,ジメチルホルムアマイドでは殆んど進行しなかった。

つぎにポリシアノメチルスチレン誘導体として,ペンゾニトリルとジシアンジアミドよりベンゾグ アナミンを得る方法4)を応用し,次の如くポリピニルペンジルグアナミンを合成し,さらにこれにフ

ォルマリンを反応させてN-メチロール化を行なった。

42-

(4)

隅田・能川・小田:反応性高分子化合物の合成 48 一CH2-CH-NH-CH2-CH-

H2NC-NH-CN Ⅱ ’、/NH2

/、→,,,

’N-C、

’’’、×CH2CN

MCH2CN、N-C<M, KOH

-CH2-CH-

NHCH20H

〃、/ ,N-C≦

’1 、×CH2CN

、N=C<MCMH

CH20

 ̄>

かくして得られたポリピニルペンジルグア ナミンのNの分析値は9.25%で,34%の反応

率となる。N-メチロール化物は減圧;乾燥中 メチロール基の脱水縮合がおこり架橋して溶

剤に不溶性となった。

これら生成物の確認には窒素の分析のほか

赤外吸収スペクトルによって行なった。第4

図にポリシアノメチルスチレン,第5図にポ

リピニルペンジルグアナミン,第6図に比較 のためのペンジルグアナミン,第7図にN-

メチロールポリピニルペンジルグアナミンの

KBr錠剤法赤外吸収スペクトルを示す。な おペンジルグアナミンは文献記載が見当らな いので当研究室で合成した。製法は実験の部

に記す。第4図4.39座にC=Nの吸収が 認められる。第5図では1550,1490,815 cm-1に,第6図1554,1492,813cm-1に

グアナミンのトリアジン環特性吸収5)が認め られる。第5図2280cm-1の吸収は未反応

シアノメチル基の残存を示している。第7図 1560,1488,825cm-1にトリアジン環の吸 収が認められるほか,1075cm-1に第一級

アルコールの強い吸収が認められる。

545678910111213〆

ポリシアノメチルスチレンの赤タト吸収スペク トル

12

21<li4図

W,(

BiU

'490

40005200240019001700150015001100900700cm-1

第5図ポリビニノレベンジノレグアナミンの赤外吸収ス

ペクトル

4000.5200240019001700150013001100900700cm-1

第6図ベンジルグアナミンの赤外吸収スペクトル

240019001700150013001100900700cm~I

N-メチローノレポリピニルベンジルグアナミ ンの赤外吸収スペクトル

-43-

40003200

第7図

(5)

金沢大学工学部紀要3巻1号1963年 実験

ジケロロメチルメチルエーテル

H・Fischer'3)の方法によりPCl5にHCOOCH3を作用し,精溜しbp85。~88°Cの留分を用い

た。

ジクロロメチルn-ブチルエーテル

HCOO-n-ClH9より同様の方法で合成しbp、58.C23.5mmHgの留分を用いた。文献値2148~49°C

/15mmHg

ポリスチレンのホルミルイヒ

総括して第2表に示したが例をあげると次のようである。

a)B-12.09をCHCl340ccにとかしOCCに冷却,かきまぜながら無水SnCl499g(0.038モル)

Cl2CHOC4H96、19(0.039モル)の混液を滴下し,0°Cに60分,15.Cに15分かきまぜる。溶液は次第 に赤色となる。内容物を塩酸少量を含む氷水中に注ぎ,よくかきまぜ一夜放置,上澄液を捨て,油状 のCHC13溶液をエタノール中に注いでポリマーを沈澱させ,ロ別,水,エタノールで洗い,再びテト ラヒドロフランにとかし,エタノール中に再沈澱ざせ室温で減圧乾燥した。ホルミル基の定量にはこ の0.29をテトラヒドロフラン10ccにとかし,1規定NH20H・HCl水溶液10ccを加えて70°Cに

8時間加熱,オキシム化を行ない,精製乾燥してNをミクロ分析により求めた。N:3.62%

b)50~100メッシュの球状ジピニルベンゼンとの共重合物2.09にCHCl340ccを加えて1時間

放置膨潤させ,0°Cに冷却,かきまぜながらSnCl47.89,Cl2CHOClH963gの混液を滴下,OCCに 60分,15°Cに30分保ち,氷水中に注ぎ,ロ別,希塩酸,水で洗い,最後にメタノールでロ液にCl-

が認められなくなるまで洗い減圧乾燥した。オキシム化はa)と同様に行なった。

オキシムのN:394%

ポリビニルベンジリデンo-ヒドロキシアニリン

第2表実験番号3のホルミル化物2.09をジオキサン30ccにとかし,o-アミノフェノール0.89を ジオキサン10ccにとかした溶液を加え,かきまぜながら40°Cに4時間反応させたのち,メタノー

ル200cc中に注いで沈澱させ,ロ別,メタノールで洗い,ジオキサン,メタノールで再沈澱をくりか

えし精製減圧乾燥してNを定量し2.38%を得た。CL ̄CH-

C6H4CH=NC6H4OHのN%6.27・したがって反

応率は38%・

ポリシアノメチルスチレン

78.85モル%のクロロメチル基を有するポリクロロメチルスチレン2.09をCH3SOCH330gにと

かし,ジアンソーダ0.79を微粉末にして添加し30。~40.Cに4時間かきまぜたのちメタノール中 に注いで沈澱ざせロ別,水洗,メタノール洗糠,ジオキサン,メタノールで再沈,精製減圧乾燥した。

Beilstein反応の結果このものはClを認めず,未反応-CH2Clは残存していない。Nの分析値7.69%

ポリビニルベンジルゲアナミン

ポリシアノメチルスチレン0.59をジメチルホルムアミド109にとかし,ジシアンジアミド0.39.

KOH0.19のジメチルホルムアミド溶液109を加え,かきまぜながら95。~105°Cに4時間加熱し た。冷却後メタノール中に注ぎ,希塩酸少量を加えてポリマーを沈澱させ,ロ別,熱湯で洗って未反 応のジシアンジアミドを除き,再びジオキサンにとかしメタノールに注いで精製,減圧乾燥した。N

の分析値9.25%反応率34%・

ベンジルクアナミン

ペンジルシアニド23.49(0.2モル)をジメチルスルホキサイド509にとかし,ジシアンジアミ

ド20.29(0.24モル)を加え,KOH0.29をジメチルスルホキサイド20ccにとかした溶液を加え,

-44-

(6)

隅田.能川・小田:反応性高分子化合物の合成45 90。~110.Cに4時間加熱攪拝した。冷却後沈澱をロ別,熱湯で未反応物を除去,多量の熱湯中より

再結晶した。収量329収率80%,mp234。~237°C(分解)Nの分析値34.60%,計算値34.80%・

N-メチロールポリビニルベンジルゲアナミン

ポリピニルペンジルグアナミン0.29をジオキサン20ccにとかし,37%ホルマリン0.169を加え,

少量の炭酸ソーダ水溶液を加えてpH8.5に調節し,かきまぜながら70。~80°Cに4時間加熱,冷却 後メタノール,水の混液中に注ぎ希塩酸一滴を落してポリマーを沈澱させ,ロ別,水洗ニジオキサン,

メタノールから再沈澱をくりかえして精製,減圧乾燥した。乾燥したものはジオキサンに膨潤するの 承でとけない。Nの分析値6.06%.

文献

:工業化学雑誌,64,2060(1961).

:ChemBer、93,88(1960).

Acta、1955Heftl123,W・Sch6niger.ibid、1956Heftl6.

1)

2)

3)

4)

5)

隅田弘,山崎徳司,小田良平:工業化学雑誌,

A、Rieche,H・Gross,E・H6ft.:Chem・Ber、93 W・Sch6niger:MikroChim、ActaJ955Heft Org・Synth、33,131958.

佐倉武久:化学の領域増刊,42号p、85南江酋 TextileReserchJ、1956,940.

H、Fischer,ASchwarz、Ann、512,239(1934).

42号p、85南江堂;E、E・Lineken,S・M・Davis,CM・Jorgensen

6)

(原稿受付1962年9日30日)

-45-

参照

関連したドキュメント

・ 改正後薬機法第9条の2第1項各号、第 18 条の2第1項各号及び第3項 各号、第 23 条の2の 15 の2第1項各号及び第3項各号、第 23 条の

第2条第1項第3号の2に掲げる物(第3条の規定による改正前の特定化学物質予防規

第1スパン 第2スパン 第3スパン 第4スパン 第5スパン 第6スパン 第7スパン 制 御

建築第一グループ 建築第二グループ 建築第三グループ ※3 建築第四グループ 建築第五グループ 建築第六グループ ※3

第1章 総論 第1節 目的 第2節 計画の位置付け.. 第1章

第1スパン 第2スパン 第3スパン 第4スパン 第5スパン 第6スパン 第7スパン 制 御

第1スパン 第2スパン 第3スパン 第4スパン 第5スパン 第6スパン 第7スパン 制 御

− ※   平成 23 年3月 14 日  福島第一3号機  2−1〜6  平成 23 年3月 14 日  福島第一3号機  3−1〜19  平成 23 年3月 14 日  福島第一3号機  4−1〜2  平成