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NIMBY 問題と市民委員会型政策形成

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Academic year: 2021

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NIMBY問題と市民委員会型政策形成︵都法五十一︶  二三五 金  今 善

NIMBY 問題と市民委員会型政策形成

││東京都狛江市の事例からみた機能と陥穽││

一 問題の所在

本稿一般廃棄物処理施設一般施設そのものの社会的必要性めつつも立地点住民にとっ

ては不都合である典型的迷惑施設であるそのためその立地しては通常立地地域住民NIMBY

︵Not-In-My-Backyard !︶ んだ紛争じる場合

籠 〇〇︶︒ 2

こうしたNIMBY問題する政策的対応ではとして官僚政治家等政治エリートが専門家高度

門的知見づき一方的立地めて立地地域住民れさせるという傾向かったしかしこの

ようなテクノクラートの主導する意思決定メカニズムが︑﹁専門家政府利害関係者のみにより支配されており

﹂︵ 〇〇

1

(2)

二三六

迷惑施設建設しては従来有識者関係者のみによる審議会えて一般住民多様社会的

﹂﹁︑﹁﹂︶

ることがそこでは行政っている住民若干数参加させるものではなく一定人数公募等

れた参加するものとなっている

ところが︑NIMBY問題解決手法つとして近年その導入拡大されつつある市民委員会型政策形成

には以下のような問題たわっている

第一︑﹁市民委員会というたな意思決定仕組みが︑﹁総論賛成各論反対といった社会的ジレンマの

でもあるNIMBYたしてえることができるかどうかという問題である

迷惑施設建設事業では利益ける圏域受益圏存在する一方不利益ける圏域

﹂︵田 

五六がどうしてもじてしまうそれゆえに受益圏大多数住民加害者であることをれて完全傍観者

藤 

︶︒

とされた特定地域れるかどうかに問題矮小化してきた

こうしたNIMBY問題政府事業主体による従来からのみとは施設必要性安全性

調

ところが近時社会全般環境保全生活質的向上する期待値増大するにつれて経済的補償

山 〇〇︶︒︑﹁﹂︵井 

(3)

NIMBY問題と市民委員会型政策形成︵都法五十一︶  二三七 いう環境正義わるパライムの変化近年︑﹁参加討議じた︑﹁納得同意づく手続

田 

︶︒

めぐってしく対立問題解決にはらなかったケースなくない現実見過ごすべきではないだろう金 

一五︶︒

第二迷惑施設とりわけ原子力発電所廃棄物処理施設立地には地理的技術的条件にふさわしい場所

にのみ可能だという制約があるそのため用地選定及維持管理においては専門家および技術官僚によるテクノ

高度化その意思決定えず不確実性リスクをうこともくなってきたしかも科学者

垣 〇〇︶︒

した背景から最近のリスク評価しては一般市民めて幅広いアクターの参加かれたガバナンスモデ

ルの構築められている

ところがイオキシンに象徴されるように各種大気汚染物質保管施設最終処理施設からの有害科学物質

漏出などを契機廃棄物処理施設のリスク認識浸透した今日日本地域社会において︑NIMBY現象発生

るような施設立地にかかわるイシューを利害関係する当事者住民わった市民委員会のような

公共空間議論することはめて困難うであろう

稿

東京都狛江市ごみ中間処理施設建設事業事例なぜ狛江市当局はこのような市民委員会方式導入する

(4)

二三八

的帰結にどのようなインパクトをえたのかそれはいかなる制約課題えていたかを考察したい

以下ではまず先行研究おいてされた立地推進方式類型別特徴問題点について検討する本研

分析素材である一般廃棄物処理施設立地選定プロセスの日本的特徴くとその立地選定プロセスを

行政対応﹂︑﹁住民反応﹂︑そしてその相互作用結果基準類型化これにより東京都狛江市

リサイクルセンター建設事業分析対象事例としての特徴及位置づけ明確にする事例検討するため

分析枠組提示それにづいてごまえごみ市民委員会設置った背景びそこでの参加アクタ

相互作用そしてその政策的帰結及課題について分析最後まとめとして事例からのインプ

リケーションをじる

二 一般廃棄物処理施設の立地推進方式の類型化その特徴

︵一︶既往研究に見られる立地推進方式の類型別特徴課題

以下では先行研究においてされた迷惑施設立地推進方式きくつにけて概観それぞれの特徴

限界について検討する

︑Ducsik︵1983︶DAD︵Decide︲Announce︲Defend︶ ︵Decide︶︑

︵Announce︶︑︵Defend︶︑

(5)

NIMBY問題と市民委員会型政策形成︵都法五十一︶  二三九 ーチは施設立地影響計量的すことで地域住民からの科学的理解られやすいというメリットが

あるしかし政策決定合理性科学性そして政策執行効率性のみを前面して利害関係者参加

徹底的排除するあるいはだけの参加めることにより紛争根本的解決困難なるという限界

がある

︑O’Hare︵1977︶O’Hare Bacow and Sanderson︵1983︶ ︑DAD

とができないとし施設立地費用便益非対称性という問題注目するすなわち立地地域住民

済的補償やインセンティブを提供することでそれを克服しようとする手法であるこのアプローチは補償

期待住民事業推進側との立地議論活性化させ施設立地効率的めることができるというメリッ

︑﹁便

にしているが選択可能諸代替案経済的効率性のみでは分配基本的人権手続きなどは無視されうる

という問題点がある岩橋 一九九四︶︒

第三一九八一年のマサチューセッツ有害廃棄物処理施設立地法制定以来アメリカにおいて利用され ︵Kiser1992︶︒

検討じて立地候補地選定されるとちに立地候補地住民公表立地候補地になった地域では

渉団構成して施設立地によって予想される環境及健康上危険交通混雑補償などにする対策案事業主

(6)

二四〇

このように利害関係者意思決定過程直接参加することによって施設必要性理解することができ強要

れた基準ではなく交渉による基準採用されるので利害当事者れやすくそれによって社会的費用

させることができるというメリットがあるしかしこれは両当事者がともに交渉選択する場合のみ成立

限界をもつまた交渉過程においてすべての立地地域住民直接参加することは不可能であるため地域住民

代表者交渉過程参加することになるが代表になるかそして交渉参加者代表性をどのように確保

︑﹁

うことができず紛争長期化させることがある

第四︑Munton︵1996︶自発的立地プロセス︵Voluntary Choice Siting Process︶である︒DADアプローチが

技術的合理性効率性指向する事業者中心のトップウンアプローチであるのにしてこの自発的立地プロ

セスはボトムアップアプローチの性格をもつこのアプローチでは紛争当然のものとなし立地選定及

︵deliberation︶調︑DAD

計画実施費用便益する情報完全公開自発的なリスク負担意思決定プロセスにする正当性

︑﹁

︵win︲lose︶ 便︵win︲win︶

るといえようしかし市民参加による熟議えられても実質的対話われるとはらない土屋

(7)

NIMBY問題と市民委員会型政策形成︵都法五十一︶  二四一 〇〇一四〇︶︒

並行的使われるとわれる

二︶一般廃棄物処理施設の立地推進方式の類型化

このでは実際一般廃棄物処理施設立地推進方式類型化るとともに類型別特徴考察する 一般廃棄物処理事業市町村固有事務つとされ地方行政のなかでも住民生活密着した

対応められるそのためその処理計画策定するには住民理解協力合意形成っていく

ことが不可欠要素となっている

ところが一般廃棄物処理施設いわゆる典型的迷惑施設であってその特性上立地地域否定的効果

誘発せざるをえない一方立地地域にもたらされる便益地域ほどはきくなかったりせいぜい同程度

︑﹁

べて相対的剥奪感じることになり結局施設受容しくなるのであるこうした特性をもつがゆえ

その結果有権者意識する議会政治特定立場表明することはなるべくその政治的解決

行政にゆだねる傾向ところが行政っている首長といえども政治家であるから首長自身

(8)

二四二

籠 〇〇︶︒

行政側による処理施設立地くが地形地質的条件十分考慮して選定されたものではなくどちらか

といえ用地確保容易さや地権者意思といったからなされてきた要因つがここにあるこのため

﹂﹁

立地しなけれならないのかという疑問して住民納得させることのできる科学的回答すことができ

そのことがさらに住民感情的かつ攻撃的反対運動こすことになるしかもイオキシンに象徴

されるように廃棄物焼却炉などで焼却される物質質的にも量的にも特定できないため焼却より生成される

飼 〇〇〇︶︒

において技術官僚専門家による専門的知識能力をベースとした合理的意思決定重視される傾向がある

こうした特性から一般廃棄物処理施設立地選定過程まず計画策定主体地域全体公共的必要性から

最大公約数的なニーズを予想して将来のビジョンを技術合理性効率性重視したトップウン

提示されることがもちろん住民説明会公聴会意見公募等住民参加機会保障されてはいるもの

それらは環境影響なさや被害発生蓋然性さをすことが主眼となっていて住民事業内容

してもらうことが目的であり提案された住民意見する応答もないなど一方通行的なものである場合

籠 〇〇︶︒

ずしも反映していないため事業施行過程利害対立じさせる場合そのもし住民側

対反対ではなく条件闘争事業主体立地選定過程住民参加させて住民とのいによる

︑﹁

(9)

NIMBY問題と市民委員会型政策形成︵都法五十一︶  二四三 ﹂︵

計画大幅変更するか選択られるのが現状である

︑﹁﹂︑﹁

ような対応ったか﹂︑﹁その相互作用結果はどうなったか基準一般廃棄物処理施設立地選定をめぐ

行政対応プロセスを類型化するとのように参加型﹂︑﹁取消型﹂︑﹁固執型﹂︑﹁強制執行型つのタイプ

︑﹁

加型固執型明確区別することは困難であるそのため本研究では説明便宜のために計画

﹂︑

固執型区分する以下タイプ具体的特徴てみると

専門家動員など多様なルートをじて計画策定主体計画策定過程への参加めるこうした住民要求

画策定主体によってれられると計画策定主体らがっていた用地選定結果白紙すか凍結

立地わる議論住民参加させ必要性代替案などについての討議過程をへてされた助言提案

立地計画最大限反映されると施設建設るタイプであるこのタイプは︑Ducsik DADアプローチによ

失敗から自発的選択立地プロセスへとじた類型であるといえる本稿げる狛江市リサイクルセンタ

建設事業はこの類型いものと分類される

②取消型において計画策定主体による白紙撤回あるいは凍結採択されるのは強行によってられる利益

によるコストを下回であるこれは計画策定主体計画執行できないことを認識した場合住民受容

表 3 狛江市一般廃棄物処理基本計画策定作業経過

参照

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