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目標:大学・学部、研究科は教育・研究水準を維持・向上させるために、組織・活動についての点検・
評価を継続的に行うためのシステムを構築する。
【現状の説明】
本学では学長直属の自己評価委員会を常設しており、委員は学部長・事務局長・教務部主任・学生 部主任・図書館長である。自己評価委員会は聖路加看護大学自己点検・評価に関する規定に基づき、
本学の発展に資するよう定期的に自己点検・評価を行っていく責任がある。自己点検・評価の実施は 各校務分掌担当者が行い、改善案の提出までの責任をもつ。自己点検・評価の結果は学長に報告し、
改善に向けての検討および実施の責任は教授会にあるとしている。
これまでの自己点検・評価活動の概略 1993(平成5)年度
1995(平成7)年度
1996(平成8)年度 1997(平成9)年度 1998(平成10)年度
1999(平成11)年度
2000(平成12)年度
2001(平成13)年度 2002(平成14)年度 2003(平成15)年度
2004(平成16)年度 2005(平成17)年度
自己点検評価委員会設置:1993年度自己点検・評価の実施 自己評価委員会設置
「1995年度自己点検・評価-現状と課題-」作成 1996年度年報作成
1997年度年報作成 1998年度年報作成
「聖路加看護大学自己点検・評価に関する規程」を教授会にて採択、理事 会に報告する
自己点検・評価実施:
1999年度年報作成
大学基準協会へ相互評価を申請
1996年度から1999年度までの「知と感性と愛のアート」提出 相互評価を受ける
2000年度年報作成 2001年度年報作成 2002年度年報作成
相互評価について2004年度7月末日改善報告書を提出 2003年度年報作成
自己点検・評価作成(2000年度から2003年度まで) 2005年度年報作成
1993~94年度にかけて1993年度分のカリキュラム等を含めた膨大な資料を集めたが、これは記録す るにとどまり、改善・発展に直接使えるものにはならなかった。翌年大学基準協会から示された自己 点検・評価項目を参考にして、ふたたび自己点検・評価を行い小冊子にまとめることができた。この 課程で課題になったことは、自己点検・評価をして問題と思われた点をどのように改善していくのか、
改善の責任はどこにあるのかという点であった。特に校舎、教員組織や人員配置については理事会レ
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ベルの問題であり、この点を明確にする必要が認識された。また自己点検・評価を行ってみて、これ は毎年繰り返すものではなく、改善を図った上でまた実施していくものであろうと認識され、何年行 うのが適切であるかが問題点としてあがってきた。
これを受けて、自己評価委員会では自己点検・評価に関する規程の作成にかかり、実施時期や点検・
評価の後の改善に関する責任の所在等を検討し、1999年1月の教授会で規程を決定するに至った。
1997年度に1999年度の自己点検・評価と、2000年度の相互評価の計画を立て、その間は年報におい て現状の把握に努めた。
2000 年度には、大学基準協会に相互評価を申請し評価を受けた。相互評価結果での指摘事項は以下 の 4 点であった。
1)単科大学としての教育・研究のバランスをとるためにも積極的に他大学との連携を図ることが 望まれる。
2)情報教育のスペース、コンピュータの台数等がかなり不足している。また、将来に向けて情報 システムの充実と情報に関する倫理規定を整備されたい。
3)視聴覚資料などの一層の充実を図ることが望まれる。
4)専任教員の研究費の充実が望まれる。
指摘事項の対する改善報告書を2004年7月に提出し、2005年3月に大学基準協会より、「多くの項目に ついて改善への取り組みは満足するべきものであり、全般的に改善への意欲がうかがえる」という概 評を得た。
2004年度4月からは、文部科学省から国・公・私立のすべての大学が、定期的に文部科学大臣の認 証を受けた評価機関による認証評価を受けることとする制度の導入を見越して、2004年度以降2011年 度までの自己点検・評価、相互評価についての計画を立案した。大学による総合的な状況の評価は7 年以内ごとに受けることから、本学においては4年ごとに自己点検・評価を行い、7年ごとに大学基 準協会の評価を受けることを計画した。2004年度(2000年度から2003年度分)には、自己点検・評価を 行い、今般2007年度に大学基準協会の相互評価を受ける予定である。
【点検・評価】
毎年発行する年報をもとに、自己点検・評価が行われることは、年度ごとの各公務分掌担当者が、
内容の点検をすることにつながっている。特に自己点検・評価委員会の委員は、学部長をはじめ、教 務部・学生部・図書館・事務部・研究センターと組織上の要を占める委員であるため、年次ごとの問 題状況や推移の分析が可能である。ただし、年報の項目と大学基準協会が示す自己点検・評価の項目 が一部異なるために、点検項目の整理が必要である。
【将来の改善・改革に向けた方策】
自己点検・評価結果の客観性・妥当性を確保するための委員会活動やシステムづくりが必要である。