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鳥取大学の諸問題 (3) : 卒業者の卒業後の状況調査よりみた鳥取大学の機能について

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(1)

教育社会学教室 後

-1

1

的 ① 戦後

,わ

が国の高等教育体制は

,一

府県一大学を原則 とし

,大

学の地域的機能を重視する新 しい理念のもとに発足 した。その後20余年間

,高

等教育の大衆化 と地域・ 社会構造の変動の中で, 高等教育の地域社会に基盤をおいた構造 と機能 とは

,な

しくず しの変容を強い られてきた。戦後の 高等教育の基盤 となっていた理念 と現実 との距離は

,改

めて問題 とせ ざるをえない。本研究では, こうした戦後教育体制の変化の実態を

,前

記原則にたって設立 された

,い

わゆる「 国立地方大学」 を中心に把握す ることをね らっている。なお

,こ

れに基づき

,高

等教育体制の新 しい理念 と

,今

後 に望まれる

,地

域社会 との関連 における構造 と機能 とを明 らかにす ることも

,展

望の中に持 ってい る。 ② 本稿は

,

このような問題意識のもとに行なわれた

,新

制大学卒業者に対す る「卒業後の状況 に関する調査」の

,鳥

取大学についての報告である。(1) ① 「卒業後の状況に関する調査」の目的は

,主

として

,専

門的人材の育成

,供

給機能の実態を 把握するため

,卒

業者の動向

,大

学教育に対する評価などを明 らかにす る資料を収集す ることにあ った。最終的には

,

この資料によって

,い

わゆる「地方国立大学」卒業者の動向を

,生

態学的側面 か らとらえるとともに

,地

域社会 との関連の中で

,大

学が これまでに果 してきた機能を

,①

その範 囲 (影響力の及ぶ範囲

,ひ

ろが りの確定

),①

その強度 (影響力

,関

連度が強化 されつつあるか, 弱化 されつつ あるか

),①

その志向性 (脱地域化の方向に向かっているか等

)の

観点か ら

,把

握す ることに焦点が あわされる。 ① この ことは

,鳥

取大学においては

,入

学者の地域成分の変化が大 き く起 る以前 にあって

,ど

のような諸属性を持つ学生が入学 し

,そ

れが

,鳥

取大学にどのような性格づけを行なっていたかの 考察のカギとなる。 とともに

,卒

業者の鳥取大学に対する意識

,評

価の中か ら

,い

わゆ る「地方国 立大学」は

,い

かなる性格 と機能を持つべきかの示唆があたえ られるとみてよい。

2方

法 ① 調査の対象は

,昭

和28年 5月卒業者か ら昭和44年 5月卒業者 までの うち

,隔

年 ごとに卒業者 に

,

この研究は

,東

京大学の清水義弘教授を研究代表者 とす る高等教育研究会が

,文

部省の浮学研究費に よる 総合研究 として行なったものである。 この研究は

,秋

,山

,宇

都宮

,山

,岡

,鳥

,徳

島の各大半 班の分担研究の形をとり,これに東京の総合研究班が加わ り

,総

合的分析研究の体制で

,報

告がなされるは ずである。 也 誠 藤

(2)

後藤 誠也 :鳥取大学の諸問題 ●) 全数 と し

,各

学部 を網羅 して い る。鳥取大学 における対象者数 は

,教

育学部

(2年

制課程 修了者 を 除 く

)962,医

学部

542,農

学部 1′

556,工

学部

47,計

2′

707で

あ る。 ② 調査 の方法 は

,各

分担研究班 に共通 な調査票を卒業者 に郵送 し

,回

答 を うる形 を とった。 回 収数 (率

)は

,教

育学部

471(49.0%),医

学部

114(55,5%),農

学部 687(50と

6%),工

学部 25

(48,9%),計

1′

295(47.8%)で

あ る。 ただ し

,転

居先不 明等で返送 されて きた 198を

,実

質 の対 象数か らはずせ ば

,全

体 の回収率 は

51.6%と

な る。(2)

3

報告の範囲 ① 本稿 で は

,学

部別

,卒

業年次別 に集計 された資料 を主 と して報告す る。 ② つ いで

,教

育学部 におけ る性 別 の差 によ って生 じた特徴を述べ る。 なお

,そ

の他

,若

千 の問 題点 につ いて述べ る。 ③ 入学者 の出身地域

,卒

業者 の就職地域 および地域 間移動 につ いては

,す

で に前稿で とりあげ た

(3)の

,本

稿 か らは割愛す る°従 って

,入

学者 の諸属性

,鳥

取大学進学の際の志向

,鳥

取大学 の あ り方等 につ いての意識

,評

価 を と りあげ ることとな る。 ④ な お

,と

記 したよ うに

,複

数 の大 学が

,そ

れぞれ 同 じ調査票 によ って調査 を実施 し

,そ

れぞ れの大学 ごとに資料 もそろえ られてい る。大学間の比較検討結果は

,本

年 中に集約 され る予定 なの で

,別

途報告 を行 な うことと し

,

ここではふれない こととす る。

-2

1

入学者の属性 表 η 性

別 教育学部 では

,昭

56,58年

卒業考 に至 り

,女

子 の割合 が

40%近

くとな り

,44年

卒 で は

67%に

達 して い る。全 国的に

,教

員養成学部 の女子 の 優 勢化の現象は

,本

学 において も顕著 であ るこ とが読み とれ る。 ① 性別 教育学部 を除 き

,他

学部 はほ とん どが男子 である。 女子\ゝ/´ % 00 40 . 42 36 ・ 38 32 ・ 34 28 ・ 30 修 9 この点については

,前

稿(31の資料と同 じものである。 参考文献0)を参照。

1

羨要紀性別比

卒業年

(3)

② 続柄 ときよ うだい数 工学部 を除 き

,長

男 および長女 が半数 を 占めて い る。教育

,農

両学部 とも

,

この傾向 によ る年次 表

2続

柄 計 1長 男 長 女 他

1無

記入 22 9。1 42 18.2 26 22.3 6 26。1 59。2 15.5 40 4.5 1 0.9 5 0。4 変化 はない。両 学部では

,続

柄 にFElする限 り, ほば一定 した インプ ッ ト要 因があ った と考 え ら れ る。鳥取大学 にあっては

,最

近設置 された工 学部 を除 き

,長

男 (長女

)大

学 。学部 と して の 性格 を保持 しつ づ けて きた と判 断 され る。 きよ うだい数 では

,ど

の学部 とも多 い家庭 の 出身者 のよ うで あ る。 ひ と りっ子 は非 常 に少 な く

, 2人

までの家庭 は

,い

ずれ の学部 も10∼ 18

%で

あ る。

5入

以上 の きよ うだいを持 つ者 は, 58∼

45%に

及 ぶ。 ③ 出生順位 鳥取大 学 に入学 した者 は

,出

生順位 の早 い者 が多い。 出生順位1位の 者 は 約

50%程

度 で あ り

,出

生順位

2位

で までの者 が

,各

学部 とも50 ∼

55%程

度 とな ってい る。 きよ うだい数 の多 い ことと関連 させ る と

,鳥

取大学入学者 は

,出

生順位 の早 い者 によ って 占 め られて い る。

2人

きよ うだいで の第一 子 は59

%, 5人

きよ うだいでの第一子 は

41%と

,第

二 子

,第

二子 の割合 よ り多い といえ る。

4人

きよ ” 1 教育中 50.5 97 42.2 51 44.7 6 26。1 516 46.0 18.5 17 7.4 6 5.5

一57

21.9 7 511。4 158 25.0 図

2

続柄の年次変化 教育 。

y

農・長男 うだ いでは第一子 の優位 さはな くな り

, 5人

以上 の きよ うだいで は

,逆

に順位 のあ との ほ うが優位 とな る。続柄で長男 (長女

)が

多 く

,出

生順位で早 い者 が多い ことは

,鳥

取大学 が長子大 学 と して

あ機能を果 してきたことを示す。これが

,地

方国立大学が開放 した教育機会に対する対応の特徴で

あろう。

長男長女計

▼ 奮

/

教育・ 教育・長女

/

40 .笠 36 ・ 32 ﹁望 28 ・

44

卒業年

小計十

二男十

二女

1最

1晟

(4)

後藤 誠也 :鳥取大学の諸問題

0)

11

1 2 人

15

14

16 6.6 10 4.5 5 2`る 1 表

5

きようだい数 114 100.0

躍鯉

一 87掬

一 5︲44

. 7

一 る

一 別

241 51 22.2 28 24.6 7 5C.5 155 100.0 1 5.8 22.5 1 42_3 教育小 表

4出

生 順 位

一紳

一医

一農

100.0 25Cl 刊00.0 114 100。0 25 100.0 52.8 79 翻.5 52 28。1 5 15.0 197 公務員 15.5 認 15.7 25 20.2 5 21.8 1'数 `

ii二

7 6。刊 カ ラー ー般)

7:.9 1寸

14 12.5 11 9.6 1 4.5 5 21.8 ④ 家庭 (父親

)の

職業 表

5

父親の職業 61 25.5 教 員 1自由業 1経営者 1身ヱ

1崇

牙歩Ξ

Iそ

58 25.2 15 刊1.4 4 刊7.4 507 44.7 42 17.4 44 19.1 19 16.7 5 15。1 121 17.6 る1 25.5 46 20.0 14 12.5 5 15.1 86 16。7 6 2.5 4 1,7 5 2.6 1 4.5 15 2.2 7.9 24 刊0.4 6 5.5 1 4.5 28 4.1 6 2.5 5 2.2 2 1.7 8 5.5 4 17.4 ・ 9 一   ・ 5 一   ・ 7 一   ・ 5 5 2︲ 一 24 5 5 0,4 学部 によって父親の職業は異なる。教育学部では

,農

林漁業 と教員 とで約半数を占め

,つ

いで公 務員が多 く

,

この

5職

業で2/3となる。医学部では医者等の 自由業が

25%,つ

いで中小企業経営者 と 公務員が多い。工学部では

50%が

ホワイ トカラー的職業であ り

,中

小企業経営者

,農

林漁業がこれ につ ぐ。農学部では農林漁業が

45%に

のばり

,つ

いで公務員

,教

員の順 となる。 このことより

,家

庭的背景 とほば同一の学部に進学する傾向が

,か

なり顕者 に認め られる。 この傾向には年次変動は み られない。

5 . 4

一 7

一 4

一 2

8 . 7

一柘

知100.0一

l00,0

︲︲4伽

一25

︲00.0

一舒阿

(5)

⑤ 両親の学歴 表る

-1

父親の最終学歴 1小 学 校

1茸1詩

48 19.9

1浪

1無

7。9 50 15.1 60 52.6 7 5Cl.4 19 1る。7

1 1

司 ヨ

小 学 校 女 学 校 師範学校 1専 門学校 1大

学 │そ の 他 1無 記 入 割 9 教育小 教育中 教育小 2 0,8

│ 学歴 を初 等 (小学校

),中

等 (中学校等

,師

範学校

),高

等 (専 門学校

,大

)に

分 ければ

,学

部 間 に差異 のあ る ことがわか る。教育

,工

,農

5学

部 では

,初

等教育卒 が

40%前

後 とな ってい る が

,医

学部 では

50%で

あ る。医学部 では

,高

等教育卒 が

45%と

他学部 の15∼

50%に

比 べて多い。医 者 の子弟 が

,か

な りの程度入学 して きてい ることの影響であ ろ う。母親 の学歴 につ いて も同様の こ とがいえ る。

2

入学者の持 っていた条件 ① 入学の際の条件 表

7

鳥取大学入学時の状況 但

)新

卒で入学したか (2)第一志望だ ったか 無 記 入 │ 2´牛1 100.0 250 100.0 114 100.0 25 100.0 687 195 80.9 185 80.4 2 1 128 18.る 54 7 師範学校 1専 門学校 1大

学 │そ の 他 表

6-2

母親の最怒学歴 60,5 11 47.8 506

24︲

︲00。0

一︲00。0

一仰400.0

一 %

︲00,0

一舒m

教育中

(6)

後藤 誠也 :鳥取大学の諸問題 俗) ●

)他

大学を受験 したか 育 中 187 77。も 164 71.5 42 5 1.5 2 1.8 1 4.5 406 "。 1

◎新卒入学者は全体で

80%に

のぼる。学部別には

,教

育学部が新卒入学者の割合が最 も高 く

(89

%),医

学部で最も低い

(46%)。

①第一志望で入学 した者は

76%で

ある。教育

,農

両学部では第一志望の割合が

80%と

高 く

,医

部 は

58%で

ある。

①他大学をもあわせて受験 したものは

57%で

あるが

,学

部によって異なる。教育学部が最 も少な

(25%),農

学部

(59%),医

学部

(61%),工

学部

(%%)と

続 く。工学部の場合は

,対

象者

,新

設時の入学者で

,選

抜が例年より遅 く行なわれたことによる。

①鳥取大学は

,全

体として, これまで新卒者が多 く

,第

一志望者が多 く

,他

大学を受験 しなかっ

3

入学者の条件の年次変化 (1)第一志望で なかった者の (2)観

蓉学を

験し

者の

44卒

業年 た者が多い傾向を示 してきたよ うにみえる。 ③ しか し

,卒

業年次が新 しくなるにつれて

,異

なった様相が示 されて くる。たとえば

,教

,農

学部のよ うに

,第

一志望者の割合 は急速に減少 してきている。 第一志望者の割合 は

,

教育学部で は

,28・

50両年次の

86%か

ら44年次の

70%ま

で低下の傾向がみ られ

,農

学部でも同様に

,年

々低下 している。それにつれて

,新

しい卒業年次ほど

,他

大学受験者が増加 している。教育学部では28→ % 一 30 40 . 42 36 ・ 38 32 ・ 艶 28 ・ 30 44 40 . 42 36 ・ 38 32 , 34 28 ・ 30

(7)

44年 の 16年 間 に

15%→ 45%と

増加 し

,農

学部 で も

27%→ 52%と

増加 してい る。 この ことは

,鳥

取大 学 が一期校 であ りなが ら

,他

大学入 学 の意志 と競合 す る状 態 にお ちこんでい ることを示 そ う。 ② 鳥取大学進学 時の考慮条件 表

8

鳥取大学進学時の考慮条件

1簗

1議

濯簗

1籍

1隊

1毅

1蕪

1計

教育中

│ 6。 1 5 4.4 刊 4.5 69 第 一 位 に考 慮 した条 件 と して は

,各

学 部 と も 「 地 理 的 条件 」 が そ れ につ ぐ。 教 育学 部 で は, 図

4

′島取大学進学 をきめる時の 考慮条件の変化 教育・経済的条件

/

/(

農・学力成槙 経済的条件 「 経 済的条件」 と「学 力・ 成績」 が多 くあげ られ, 「経 済的条件」 の考慮が最 も多 く

(51%),

つ い で

,「

学 力・ 成績」

,「

地理 的条件」 とな る。 この うち

,「

経済的」 および「 地 理 的」条 件 は

,年

次 によ る変動 が大 き く

,一

定 の傾 向 は認 め られないが

,「

学 力・ 成績 」 につ いて は

,年

次を お って考慮す る者 が増加 して き て い る。 医

,農

両学部 では

,「

学力・ 成績 」 の考慮 者 が 最 も多 い。農学部 で も

,年

次 をお って

,

この条 件 の考慮 者 は着実 に増加 して きて い る。 第二位 の考慮条件 で は

,教

,医

両 学部 で, 「 家庭 の事情や親 の意 向」 があ らわ れて くる。 考慮者の中での割合 はまだ少ない と して も

,

こ のあた り

,地

方 国立大学 の ひ とつ の特 徴 か。 医 学 部 で は後継者 と して の期待か ら

,ま

た教育学 部 で は

,県

外大学への進学 を希望 しな い親 の意 向 によ るもの と解釈 され る。

.8

つ た 医 一 工

︲ ︲

9 4 4 .一丙 ︲ 0 .

︲︲4側

一%

︲00.0

一舒側

“ 。 38 32 ・ M 28 ・ 30

1諄1零

│ 40 44 42

(8)

① 学部決定時の考慮条件 表

9

学部決定時の考慮条件

1談 経済的条 件 教育月ヽ 後藤 誠也 :鳥取大学の諸問題 俗) 15 250 100j0 5。6 7 る。1 いずれの学部 において も

,「

将来 の職業 との関連」 お よび「逝性」をあげた者が多い。 この中で

,医

,教

育両 学部 の「 家庭 の事情等」

,農

学部 の「学部の伝統

,社

会 的評価」が

,か

な りめだ って きて い ることは特筆 されよ う。 全般的にみて

,鳥

取大学への進学では

,「

経済的条件 」

,「

学 力・ 成績 」

,「

地理 的条件」

,「

家庭 の事情」 とい う条件 が多 く考慮 されていた。 また

,学

部選択・ 決 定 の際 には

,「

適性」

,「

職業 との関連」

,「

家庭 の事 情等」

,「

学 力・ 成績」 とい う条件 が

,よ

り多 く考慮 さ れて いた。 これよ り

,大

学 の選択 。決定 には

,受

験 を と りま く環境的条件 が

,学

部 の選択決 定 には

,個

人 的条件 が

,多

く問題 に されて いた と考 え る ことがで き る。

3

卒業後の状況 と大学への評価 ① 現勤務地(4)

籍燿

1隊

教育中 27.0 78 55。9 20 17.5 12 52.2 198

一伊

´ \ \

)。

社会的評価 計 お 瑶肇費1業 海 菟 1関 東

国十

1纂

40 . 42 36 ・ 38 32 ・ 34 28 ・ 30

1古

r策

近 畿 阪 神 四 陽 陰 山 山 100.0 250 100.0 114 1 4 0,4 7 る。1 4 17.4 55 7.7

77

. ︲

一︲2

5. 2

一姻

客一︲

一︲48

5

たの

1圭

1豊

14)転勤

,退

,転

職等の事情で卒業当初の就職地域分布 とは異な りを示 してい る。

(9)

①卒業後最初の就職地域 については

,前

稿でとりあげたので

,

くわ しくはとりあげない。鳥取県 内に就職 した者は

,教

育学部の

58%,医

学部の

52%が

多いが

,農

学部では

19%で

あった。出身県に 帰 った者は医

,工

,農

の24∼

25%,教

育の

15%で

あった。工

,農

では

,ほ

ば全国各地に分散 してい るが

,教

育では

,近

畿・ 京阪神に残余が集中 していた。工

,農

,県

,出

身県を除いた他地域に 比べ

,京

阪神地区に就職 した者 は多い。 ①現在

,鳥

取県に勤務 している者は

,当

初就職 した状況に比べてややちがいがでている。教育学 部では

52%で

若千減

,医

学部では

57%で 15%減

,農

学部では逆に

21%で

2%増

となっている。 ①教育学部では「京阪神」地区に現在勤務 している者が

28%で ,当

初 より約

8%増

となっている。 これに

,鳥

取県 内勤務者をあわせ ると

80%に

のぼる。比較的狭い範囲にほとんどの卒業者が勤務 し ていることになる。 この傾向は

,鳥

取県 内勤務者は教育学部に比べて少ないとして も

,医

,農

両学 部 にかな りの程度あてはめることができる。医学部では

,鳥

,京

阪神

,中

5地

域合算

75%,農

学部では

,同

じ範囲で

70%で

ある。 このよ うに

,教

,医

,農

5学

部では

,「

近畿・ 阪神」

,「

中 国地方」に

,大

部分の卒業者が勤務地を持 っているが

,そ

れぞれの地域への分布状況は

,大

いに異 なっているのはもちろんである。工学部の卒業者は

,「

近畿・ 阪神」

(48%),「

京浜」

(47%),

「 中部地方」

(17%)の 5地

域で

82%強

とな り

,鳥

取県外へ遠 く移動 してゆ くことがわかった。 ①現在

,鳥

取県内に勤務地を持つ者は

,卒

業年次によ りちがいがあることがわかった。教育学部 図

6

現勤務地の卒業年次変化 で は

,28→

42年 まで変化がなか ったが, 教員 の新採用が極度 に減少 した44年 卒業 者 に至 って大 き く減少 し

,そ

れ まで

,京

阪神 地 区勤務者 が若千減 の傾 向で あ った のが

,

この年急増す るとい う状態が出現 して い る。農学部で も,28・ 58年 卒の55

%程

度 か ら44年 の

10%ま

,約

1/3に

,鳥

取県 内勤務者 が減少 して きて い る。

農・京阪神 刹 . 42 36 ・ 38 32 ・ 弘 28 ・ 30

44

卒業年

(10)

後藤 誠也 :鳥取大学の諸問題 い) ② 勤務先の種類 表

11勤

め 先 の 種 類 学校大 学病院 計 1適 公 共 企業体 企 間 民 官公庁 教育小 教育 中 各学部卒業者 とも

,学

部 の性格 に応 じて勤務先 の種類 は異 な って い る。教 育学部 で は学校 が主 (

38%)で

あ り

,医

学部 では病 院

(71%),

自営医院

(25%)で

ある。 工 学部 は大企業 (500人 以上

)就

職者

(74%)が

多 く

,中

企業 (100∼ 499人

)規

模 まで合 めると

96%に

及 ぶ。農学部 では

,学

(19%),官

公庁 。公共 企業体

(48%),民

間企業

(27%)と

かな り分散 してい る。 ③ 就職 先選択・ 決定の際の考慮条件 表

12

就職時に考慮した条件

与等

1簗

1晏

菱催

1響

そ の 他 1無 記 入

1玲

6 2.る 4 8 2.6 41.1 79 54。4 20 17.5 5 5.1 4 1:7 7 5,0 る 5 106 15.4 学部 ごとに考慮条件 やそれ らの割合 に ちがいが あ るよ うだ。教育学部で は

,「

勤務 地 な どの地理 的条件」

(58%)が

最大 の条件 とな り

,つ

いで「適性」

(29%)と

な る。医・ 農両学部 では「適性 」

(55,54%)が

最 も多 く考慮 され

,工

学部では「 将来性や安定性」

(59%)と

な って い る。 教育 学部 では

,多

くが教 師 とな るため

,

自分 に適 した職種や職場 と して

,就

職 を考 え るとい うよ り

,「

ど こで教職 につ くか」 とい う観点が先行す ることによろ う。 と同時 に

,同

じ教職 であ るな らば

,出

身 の県 内で就職 を考えたい とい う気持 の あ らわれ とも考 え られ る。医学部 で は

,

自分 に適 した専 門 領域 に就職す る機会 があれば と考 え

,ま

,農

学部 で は

,

自分 に「適 した職種 と職場」 とい う考 え 方 が優位 とな るので あろ う。 同様 に

,工

学部 では

,就

職 は

,

自分 の属 す る企業 が存在 し

,永

続 して は じめて

,職

種 と職場 が あ ると考 え ることによろ う。全般 的 に

,「

給与 な どの待遇条件 」

,「

家族 の意向」を考慮条件 に していた者 は少 なか った。 この ことは

,親

の考 え方 が強 く影響 をあたえ るの は

,大

学入 学 まで と理解す る手 がか りとな るものか。教育学部

,農

学部 につ いて

,考

慮 す る度合 の 高 か った条件の年次変化をみたが

,「

適性」考慮の度合 が

,微

増状 態 にあ るほか は

,年

次 によ る差

(11)

7

就職時考慮条件 の年次変化 教育 ――一 適性

…………地理的条件 農 ― ‐十一一―将来性・安定性 \ 、 十 ‐ /'\ \ \▼//´/\、\ 、

44卒

業年 異 はみいだせ なか った。 ほば毎年 の卒業者 は

,同

じよ うな条件 を考慮 した上で

,就

職先 あ るいは地 域 を決定 してい ることを示 していよ う。 ④ 年

収 表

15

収 無記入 1中位数 40 . 42 36 ・ 38 32 ・ 34 28 ・ 30 40 . 42 86 ・ 38 32 ・ 34 28 ・ 30 教育中 241 100.0 250 100.0 144 100.0 25 100 0 687

個鶴

調

.5

1 7.5

1 1 47 0.4 1 7.4

並 正憂十

五 十

lClll 5 0.4 学部全体 で は

,年

収の 中位数 は92.5万 円の ところにある。 しか し

,学

部 によ って

,卒

業者 の年 収 には大 きな差 があ る。医学部卒業者が最 も高 く

,

農→教育学部 の順 とな る。 学部別 の年 収 中位数 は

,教

育84.4万 円

,医

200万 円

,農

%.5万

,工

77.4万 円 とな ってい る。医学部卒業者 は別格 と し て も

,農

学部 と教育学部 とでは

,中

位数 で比較 して

,約

15万円の差 がでて い る。 さ らに

,平

均経験 年 数 10年 めの教育学部卒業者 と経験

2年

めの工 学部卒業者 との間 に

,中

位数 で

4万

円の差 しかみ ら れ ない。工学部卒業者 のほとん どが民 間大企業 に就職 して お り

,給

与 ベースの良 い ことによ る影響 か も しれないが

,教

師の経済的条件 の低 さが顕著 な もの と して 目に映 って くる。 収 な

引 契

15♀

認芳

110紹

1甥

2喝

2兇

刺観

OT

希十

七十

(12)

後藤 誠也 :鳥取大学の諸問題 ③ 鳥取大学 への志 向の強 さ 表

14鳥

取大学への志向の強さ 他 同 学 部

教学

出 他

1計

1嵩 学 部 一  ・ 1

一 訂

1 4

奎覇

1推

奈覇

1森

党患

1恋

冨猛筆

57 16。1 25 20.2 2 1 0.9 7 6.1 2.9 4 1.7 5 2.6 1 4 . 5 1 1 4.5 58 もう一度大学 に進 学す る機会 があ ると した ら

,「

出身大学 の 同 じ学部 をえ らぶ」 と考 え る再帰型 の者 は

,そ

れほ ど多 くない。医学部 の

20%が

最 も多 く

,他

の学部では15∼

17%で

あ る。「他大学の 同学部 をえ ら本」 とす る者 は

,工

学部 が最 も多 く

(57%),つ

いで医学部の

25%と

な る。大勢 は「 他大学他学部をえ らぶ」異種流 出型であ った。 同学部

,他

学部 であ って も

,「

出身大学 を え らぶ」 大 学再帰型は

,農

学部

28%,医

学部

21%,教

育学部

20%で

,

それほど多 くはなか った。 それ に対 し

,「

他大学をえ らぶ」流 出型 は

,医

学部

56%,教

育小

59%,農

学部

41%,教

育 中

48%,工

学部61

%と

順次増 えて ゆ く。 全体 と して

,進

学志向型 は57∼

74%と

かな り多い。 この うち

,医

学部 の

57%,教

育小 の

60%が

相 対 的 に少 ない。進学 の機会 を利用 した くない とす る放棄型 は

2∼

6%で

少 ない。 ③ 鳥取大学へ の評価 表

15

職場での地位や昇進について鳥取大学への評価 │そ

1不

│ミ

2患

教 育 中 ①「職場での地位や昇進について考えた時

,鳥

取大学を卒業 したことは有利であったか」の問い には

,大

勢が態度を保留 した。医学部の最低

54%か

ら教育中の

64%ま

でであった。 しか し

,格

別「 不利だ」 とす る者はそれほど多 くない。農学部

,教

育小の

8∼

9%が

最 も低 く

,医

学部の

15%,工

学部の

22%が

めだつ程度である。 この ことは

,大

学の評価そのものが

,消

極的であれ

,卒

業者 にと ってマイナスと評価 されていないことを示 していよう。 ①「現在の職業生活に必要な知識 。技術の獲得 とい う点で鳥取大学に学んだ こと」についての評 価は

,積

極的に「 よかった」 とす る者は少ないが

,消

極的にでも「 よかった」 とする者をも合算す

一 7

一 ﹁

一 ︲

︲ 7

2 . 5

(13)

る と

,工

学部 を除 き

50%を

越 す。 この場合で も

,「

どち らともいえない」態度保留型 は多い。農学 部 の

54%か

ら教育小の

41%ま

で になる。「 他大学 に行 けばよか った」 とす る者 は

,い

ずれの学部 で も非常 に少 ない。 この ことは

,鳥

取大学 での教育活動 が

,卒

業者 に とって それ ほ ど不利 にな るよ う な ことはなか った と考 えて よい。 ⑦ 職業生活 の展望 表

16職

業 生 活 の 展 望 将来の約 束はない 職業生活上 での将来 の見 とお しにつ いて は

,積

極的 に「 明 るい。昇進の コースにい る」 と意識 し て い る者 は

,各

学部 とも非 常 に少 ない。 医

,工 ,農

学部 では

,「

実 力本位 の世 の中 にな る。 これ に あわせて生 きる」 とす る積 極努力型 が多 く (56∼

44%),つ

いで「 順調 だろ う

Jと

す る楽観型 (17 ∼

26%)と

な る。 これに対 し教育学部 では

,「

将来 の ことはな りゆ きまかせ」 とす る消極楽観型が 図

8

珂子来の展望についての年次変化 教育

農 ――――消極楽観型 十一一―_あきらめ型

――― ―― 積極努力型

44

卒業年 最 も多 く

(29%),つ

いで積極努力型

(26%),楽

ell型

(21%)と

な る。学部 によ るこのよ うな見 とお しのちがいは

,他

大学 出身者 と多 く混合す る職場 による雰囲気 によ って生ず るもの と理解 され る。 く ま る つ き い き は て 行 先 つ 調 う ろ 順 だ き せ

な ま の ス 進 一 昇 コ 計 実力本位 1無 記 入 % 50 40 , 42 36 ・ 38 32 ・ 訊 28 ・ 30 40 . 42 86 ・ 38 32 ・ 34 28 ・ 30 4 1.7 5 2.2 教 育 小

Fi子

│!:ii:

勢一45

障一副

(14)

後藤 誠也 :鳥 取大学の諸問題 停) なお

,教

育学部 では

,ほ

,年

次が新 しくな るにつ れて

,消

極楽観型 が増加 し

,積

極 努力型 は, る6・38年 卒業者 を最高 に山型 のカーブをえがいて変化す る。 ことに40年 以降の卒 業者で は

20%前

と減少 してい る。農学部では積極努力型 が着実 に増加 して きてい る。

4

地方国立大学のあ り方 についての意識 ① 教育の機会 表

17-1

教育の機会

A

地方国立大学は所在地域の住民に優先的に教育機会を提供すべきである。

B

国立大学だか ら地域住民の教育要求を優先させるに及ばぬ。 教育 の機会 につ いての考え方 には

,学

部 間 に差異 がみ られ る。「 所在地域住民 に優先 的 に教育機 会 を提供 すべ きだ」 とす る

A意

見 (地域志 向型一一 以下

L型

とい う一一発想)は ,教 育学部が最 も多 く

(49%),農

,医 ,工

5学

部 では

,B意

見 (脱 地域志向型―― 以下

N型

とい う一一発想

)に

賛 成 す る者 が過半数 となる。 ことに医

,工

両 学部では

N型

発想 が

70%に

達 す る。学部の性格

,体

質 上 の差 によ るものか

,あ

るい は

,入

学者 の 出身地域の広狭 に対応す るのであろ うか。教育学部 は地域 密 着型の発想を生 むよ うに思われ る。 ② 人材養成の方 向性―一 卒業者について 表

17-2

人 材 養 成

A

所在地域の要求とみあった人材の養成を重視べき

B

国家社会に必要な人材の養成を重視すべき 1

Aに

賛成

1嘗

安 禽

41 B;。

4 も

5 │す

56 15.0 58 無 記 入 4 1.7 5 1.5 5 2.る 教 育 小 教 育 中 1 1 15 14.4 84 12.2 全般的 に

,「

国家社会の要求 にみあ った人材養成を重視すべ き」 とす る

N型

志 向が多い。 医, 工

,農

5学

部で は

,

この

N型

志向が

80%を

越 え る。教育学部では

,「

地 域社会の要求 にみあ った人 材養 成を重視すべ き」 とす る

L型

志 向が2る

%あ

,N型

志 向 は

56%と

他 学部に比べて若千少 ない。 工 一 農 7 一   3

一8

教 育 小

(15)

,工

,農

5学

部 で は

,教

育 の機会 も

,人

材養成 のね らい も

,N型

発想 で統一 されてい る。 ③ 大学のなすべ き社会的サー ビス

A

積極的にその所在地域に必要な社会的サービスを提供すべき

表η

7-5

社会的サービス

Ё

むしろ広い視野に立った教育,研究活動に専念すべき

1

に強

I Aに

賛成

Bに

賛成

1

も い

娘裁

ど 言 る87 コ00.0 4 4.4 107 15.6 「 積極 的 に所在 地域 に必要な社会的サ ー ビスを提供すべ き」 とす る

L型

の意見 に賛成 す る者 は, 教育

,農

両学部 で比較 的 に多い。

N型

の意見 との対比では

,

教育

46%:58%,

47%:59%と

な る。 これに対 し

,医

,工

両 学部 で は

,「

所在 地域へのサ ー ビス活動 よ りも

,広

い視野 に立 った教育 ・ 研究活動 に専念すべ き」 とす る

N型

(脱 地域主義 的

)意

見 に賛成 す る者 が多 くな る。

L:Nは

, 医

59%:47%,工

26%:52%で

あ る。大学全体 と して は

,L型 46%,N型

48%と

ほぼ

,両

意見 に賛 成 す る者 が均衡 して い る。 ④ 教育課 程 表

17-4教

育 課 程

A

地方国立大学は地域性をもった教育課程をつ くるべき

B

地域性をもとうとす るには及ばない 教 育 小 教 育 中 100.0 250 刊00.0 414 400.0 25 100,0 687 100,0 27 11.2 51 15.5 全体 と して は

,「

所在地域 の特色や要求を積極 的に とり入 れ

,地

域性を もった教育課程 をつ くる べ き」 とす る

L型

(地 域 志 向的

)意

見 に賛成 す る者

40%で

あ った。 また

,大

学 は所在 地域 の文化 的 象徴 なのだか ら

,特

に地域性 を もたせ るには及 ばない」 とす る

N型

(脱地域志向的

)意

見 に賛成 す る者 は

58%で

あ った。 これは

,社

会的サー ビス に対 す る意見 と同様

,対

置 され る両 意見 を支 持 す る 者 が

,ほ

ば均衡を保 っていることを示 してい る。教育

,農

両 学部 で は

,L型

意見 を支 持す る者 が

N

型支持 よ りわずか に上 まわ り

,医 ,工

両 学部 で は

N型

支持 が多 くな ってい る。 計

1会

に強 浅

IAに

賛成 1讐 安

IBに

賛成

1基

に強 義

1無

記 ͡

1彗

1義

(16)

後藤 誠也 :鳥 取大学の諸問題

0

⑤ 学部 ととの特 徴 地方国立大学 のあ り方 に関す る意見 の特徴を考え るにあた って

,つ

ぎのよ うに考えてみたい。教 育 の機会

,人

材育成 の方向および教育課程 は

,現

状 で は

,主

と して

,学

校教育サ イクルでのあ り方 を聞いた質問項 目であ る。 したが って

,

ここでの主対象 は

,学

生 の入学→教育→卒業 とい う一貫 し た流れに乗 ってい る。社会的サー ビス は

,む

しろ

,直

接 には学生 との関連 を持 たず

,地

域住民 との 関連 におけ る質 問項 目となる。 そ こで

,ひ

とつ は学生 に直接関連 す る部分で

,ひ

とつ は地域社会 に 関連 す る部分で

,意

見 を ま とめ ることにす る。 ③教育学部十

の学部の卒業者たちは

,入

学→教育→卒業の流れを

L→ L→ Nと

いう志向を示 す意見に賛成 しているようにみえる。 この発想は

,教

職が職業柄

,比

較的土着的傾向が強 く

,需

要 も地元において起 り

,地

元に吸収 されてきたことによろう。 しかも

,卒

業者の過半数が鳥取県 内に 残留 していることと

,そ

のことによって

,鳥

取大学 とかな り密接 な 関 連 を持 ってきたことによろ う。ただ

,鳥

取県では

,

これまで も

,教

員需給関係が

,供

給過多の状態であったことに起因 し

,卒

業後の就職地が

,県

内に限 られず

,む

しろ

,

県外に押 し出されてゆ く圧力 もあった。 このことか ら

,大

学卒業 までは地元の地域 に密着 した考え方を優先 させなが らも

,卒

業後は広 く県外まで青山 を求め うる余地を

,気

持の中に残 させ ることになっているのだろうと理解 される。地域 との関連で の大学のサービス活動については

,地

域志向的な発想が

,か

な り多 くなるのもこ の ゆ え んであろ う。 ①医

,工

学部―一学部の性格および就職の業種等か らみて

,脱

地域的志向を とるのもやむをえま い。学生 に関連す る部分 も

,地

域 との関連部分でも

,一

貫 して脱地域的志向が強い。 ③農学部――全体的にみて

,か

な り脱地域化を志向 している。学生 に関連す る部分については,

N→

LN→

Nと

い う流れとなろう。中間の教育課程の部分が

LNと

なるのは

,地

域志向的と脱地域 志向的意見に賛成す る者が均衡 しているがゆえである。 この学部では

,従

来か ら

,鳥

取県内の農業 問題 に深い関心を寄せ

,鳥

取県農業の指導的立場にある。教育活動 において も

,

この成果を基盤に 行なわれてきたことか ら

,そ

の影響

,教

育効果が卒業者のイメージの中に映 し出されたことによろ う。 このことは

,地

域社会 との関連部分で地域志向志向が脱地域志向型を若干ではあるが

,上

まわ ることにつなが っている。 ① このような意見か ら

,ま

,学

部それぞれの性格

,体

質の差が切瞭な形で う き ば りされてき た。同時に

,人

材育成 に関す る意見で

,強

度な脱地域化をみせたのは

,鳥

取県 とい う地域の特色 に よる影響 によろう。教育学部卒業者を除いては

,地

元地域 に需要を大 き く惹起す る条件はない。そ のことにより

,人

材供給の目は

,

自然 に県外に向け られる。 これより

,鳥

取大学は

,学

生をより広 い地域か ら集め

,

再 たびより広い地域への大学卒の人材 として送 り出す

,

他地域への人材供給大 学

,い

わば「経由大学」 としてあり方が

,将

来 にとって望 ま しい姿だ と卒業者たちは考えているの だ, といえよ う。 ③ 教育

,農

両学部における意見の年次変化 ①教育学部一一前述のように

,こ

の学部では

,

地域志向的意見 に賛成する者が多かった。 しか し

,年

次 ごとの変化をみると

,一

定の傾向が見いだせ る。それは

,図

ワのよ うに

, 4つ

の機能に対 する意見の地域志向成分の変化が山型のカーブをえがいていることである。意見項 目によって

,山

の頂点の年次には差があるが

,ほ

ぼ52∼ 40年に集中 している。新制大学発足当初 と最近の年次で, 118

(17)

9

′島取大学のあり方に関する地域志向的意見賛成率の変化 教育学部 農弓41L 地元へのサービス ‐_工 ______

/ ‐ `

' `

\、

/1

\ 教育課程

1//体

卒業生 教育機会

44卒

業年 地域志向成分は少な くなっている。 この変化の状況は

,前

稿で述べた

,鳥

取県 内出身者の県内残留 率 (土着型成分

)の

変化図 と酷似 している。

(5)こ

とに

,教

育機会

,人

材養成の方向性の変化は, 県内残留率の変化 と同一の軌跡をみせている。 ①農学部一― この学部では

,教

育学部卒業者ほど

,一

定 した傾向は示 していない。ただ

,人

材養 成の方向性 について

,

年次変化がないことがめだつ。 と同時に

,

教育機会に関す る地域志向成分 が

,教

育学部 と同様に

,鳥

取県 内出身者の県 内残留率の変化 と類似 した軌跡を示 してい るのがめだ つ程度である。 したが って

,

この学部では

,教

育学部ほど

,卒

業年欠による差異 は大 き くないと考 えてよかろう。 ② 項目間の関係 上述 4つ のテーマに対す る意見表示には

,か

な り高い関連性があるよ うだ。つま り

,教

育機会に “

)昭

和28・ 50年の残留率45∼54%からあと

,翌

年∼42年まで残留率70∼85%を示 し,44年に再び54%に変化 し

,そ

の年次変化カーブは明瞭な山型をなしている。なお参考文献0)を参照。 / / 、 、 40 . 42 36 . 88 32 ・ 34 28 , 30 40 . 42 36 , 38 32 ・ 34 28 ・ 30

(18)

後藤 誠也 :鳥 取大学の諸問題

8)

L型

支持 で あ った者は

,他

のテーマについて も

,L型

支持 をす る場合が多い こと

,ま

,N型

支 持 で あるな らば

, 4つ

のテー幸を

N型

で支持す る傾向 があるとい うことである。全体 では

,テ

ーマ相 互 の関連度6)は

+0,55∼

0.46で ある。学部 ごとにみて も

,教

育学部 は

+0,24∼ 0.45,農

学部 では

+

0.57∼

0,48,医

学部では

+0.55∼

0,48で ある。

5

教育学部卒業者 における性差 ① 属

性 男子

,女

子 とも出生順位 は第一位

,つ

ま り第一子 が多い。男子では

55%,女

子 で は

50%と

な る。 父親 の職業 をみ ると

,小

学校課程 の男子では

,女

子 に比べ て農林漁業 に従事す る父親 が若干多 く 図10 教育学部・桂丹‖こよる父親の職葉

(29%:20%),女

子 で は教員の父親 が男 子 よ り多い

(20%:52%)。

この課程で は

,農

林漁業 と教員で ある父親 が

50%に

達 す る。 中学校課程では

,男

女差 は見 られな い。学部全体では

,ほ

ぼ図10の よ うに

,小

学校課程 に準ず る分布 を示 す。 父親 の学歴 についてみ ると

,小

学校課程 も中学校課程 も初等教育卒業者 が多い。 し か し

,相

対的 には

,男

子 の父親 に初等教育 3.2 卒 が多 く

(41%:57%),女

子 の父親 に高等教育卒業者 が多い

(15%:49%)。

ことに中学校課程 で は

,初

等教育卒

45%:55%,高

等教育卒

15%:25%と

,女

子 の父親 の学歴 のほ うがやや高 めにあ らわれてい る。

入学の際の条件

○新卒入学者は

,女

子に多く (97%),

男子 に少 ない

(34%)。

この傾 向は

,両

課程 とも同 じで あ る。 男 子 女 子 図

11

性別 にみ た新卒、浪人比 新卒 女 子 浪 人 84.4% 97.4 第一志望 で あ った者 は

,男

女 とも

84%ず

つ で差 はない。他大学を受験 した者 は

,男

25%,女

28%で

あ ったが

,有

意 な差で

26

はない。 ①鳥取大学 に進学 を決定 した時 に考慮 し 無答 た条件をみ ると

,「

経済 的条件 」を考慮 し た者 が男女 とも最 も多い

(29%:54%)が ,男

子 で は「 家庭 の事情」をあげた者が女子 よ り若千多い

(15%:7%)。

小学校課程 では

,男

子 に比 べて

,女

子 のほ うが「 将来 の職業」

(11%:21%),

お よび「 経済的条件」

(26%:52%)を

多 く考慮 し

,女

子 に比べて男子のほ うが

,「

家庭 の事情」 をやゃ多 く考慮 してい る

(15%:6%)。

中学校課程では

,地

理的条件」を女子 が男子 よ り多 く考

⑥関

度①は

T=7

Nプ

m-1

喘算晩。

ッ ただし, χ2:交互作用分析値

N:封

象者総数

m,C:交

互作用分析に使用 した統計表における表側

,表

頭の標識の分割数。 事務轄 その他

(19)

慮 しており

(15%:25%),男

子は女子より

,「

将来の職業」

,「

家庭の事情」

(各

15%:8%)

を多 く考慮 している。全般的にみると

,大

学選択 。決定時の考慮条件には

,男

女による差は認めら

れないと言うがき下ろう。

③学部を決定した時の考慮条件では

,

まず

,課

程による若子の差異がある。中学校課程は「適性

12

学部決定の考慮条件の性別比 57.9% 25.6% 教師の指導 家庭の

1.5%

の割合 が高 い。 非該当 就 業 してい る者 の中では

,小

学校課程 の男子では女子 に比べて鳥取県 内勤務者 が多 い

(59%:47%)。

したが って

,相

対 的 に女子 では県 外 勤 務 者 の割合 が高 い。女子 の県外勤務者 ではほ とん どが京 阪神地 区に集中 してい る。 しか も男子 の 割合 に比べ て多 い

(26%:40%)。

中学 校課程 では

,図

15の ようにっ 非就業者 の 地理的条件

学力

成績楔智

その他o.8% 将 来の職業

事情

/巧

無答

30% 男子 女子 男 子 中 女 子 」 を相対的 に多 く考慮 し

,小

学校課程 は

,「

学 力・ 成績」

,「

将来 の職業 との関連」 をやや多 く考 慮 して い る。 このため

,学

部全体 と しては考慮条件 に男女差 を示 していない。課程別 にみ ると

,そ

れ ぞれ に男女 による考慮条件 の差があ らわれ る。小学校課程 では

,「

将来 の職業 との関連 」 を女子 が男子 よ り多 く考慮 してい るのに対 し

,男

子 で は「 学力・ 成績」

,「

経済的条件」を女子 よ りやや 多 く考慮 してい る。 中学校課程では

,小

学校課 程 とは逆 に

,「

将来 の職業 との関連 」 は男子 がよ り 多 く考慮 してい るの に対 し

,女

子で は男子 に比べ

,「

適性」

,「

学力・ 成績」をよ り多 く考慮 して い た。 また

,「

家庭 の事情」 については男子 のみが考慮 していた。 ③ 卒業後の状況 と大学への評価

①現勤務地についてみると

,女

子では

,す

でに教職を退いている者がかなりある。年次別にみる

13

性別 にみた現勤務地 と,28・ 50年 の卒業者

2人

は別 と して , 52・ 54-)56・ 58-40・ 42三ξ29ラ疹-29ラ歩―

21%と

な ってい る。 ことに中学校課程卒 鳥取県内 京阪神 中国 子の他

6,7%

業者 の うちに

,「

就業 していない」女子 適 性 男子 女子 男子 女 予

(20)

後藤 誠也 :鳥取大学の諸問題 13) 割合が高いので

,見

かけ上

,男

女差があるようだが

,就

業 している者のみの中では

,

それほど大 き な差はない。 ①就職時に考慮 した条件については

,男

女の差は大 き くない。男女 とも

,「

地理的条件」

,「

適 性」の順 となる。課程別にも注 目すべ き特徴はない。 ③鳥取大学への志向の強さについても

,男

女間の差はない。ただ

,「

なんともいえない」 とい う 態度保留型が男子 に比べて女子に多 くなっている

(27%:56%)。

また

,中

学校課程の男子が

,女

子 に比べて

,「

他大学の他学部をえ らぶ」 とする異種流出型が若千多 くなっている

(55%:27%)。

①鳥取大学への評価では

,地

位や昇進 に関 しての有利

,不

利の感 じの差はみ られない。有利 とす る者の中での理由では

,男

子は「友人・ 先輩・ 後輩の人間関係 によって」を

,女

子では「 地元大学 の出身であることによって」を ともに多 くあげている。 ③将来の展望 に関 しては

,全

体的に男女 とも

,「

将来はなりゆきにまかせる」梢極楽観型 と「実 力本位」 とする積極努力型が多い。その他では

,「

まあ順調だろう」 とす る楽観型が男子ではやや 多 くなっている

(24%:15%)。

小学校課程では

,男

子 に楽観型が女子に比べてやゃ多 く

(29%:

15%),女

子では「 な りゆきまかせ」 とす る消極楽観型が男子 に比べて多い

(26%:55%)。

女子 における消極楽観型は年次をおって増加の傾向にある。52・ 54年→44年まで

,20%→

24%→ 41%→

50%と

最近において急増 している。同様の傾向が男子の楽観型についても言える。積極努力型につ いては

,男

女 とも最近 になるにつれて減少の傾向を示す。 中学校課程では

,男

子は消極楽観型

,女

子では積極努力型が最 も多い。 ④ 鳥取大学のあり方 について

O教

育機会一―男子で地域志向的意見 に賛成する者が多 く

,女

子でtよ男子より脱地域志向的意見 図

14

′鳥取大学のあり方 について に多 く賛成 して る。女子 において も

, L

:Nは

40%:42%で

完全 な脱地域志向的 とは言 いがたいが

,男

子 の過半数 が

L型

を示すの とは対照的であ る。 ①人材養成 の方向性―一男女 とも脱地 域志 向的意見 に多 く賛成 してい るが

,

こ の傾向は

,女

子 において よ り強 くあ らわ れてい る。 このテーマに関 しては,対ヽ 校課程卒業者 と中学校課程卒業者 との間 に若千 のちがいを見せてい る。小学校課 程 で は

,女

子 が脱地域志 向的意見を強 く 支持 してい る。 これ に対 し中学校課程で は

,逆

,男

子 のほ うがよ り脱地域志向 的 な色彩 を示 してい る。 ③地域社会へのサービス活動――男女 差は明瞭に示 されている。男子では過半 数が地域志向的意見 を 支 持 しているの に

,

女子では

55%に

すぎない。 女子で 422

錆絵

1死

地域的志向 療唇 脱地域的志卜 j 53.0% 40.4 豊17. 35.2 47.3

,孵

/Jヽ 中 男 子 男 子 女 子

学を金寮

1邑

:

(21)

,脱

地域志向的意見 が

,ほ

ぼ半数 の者 によって支持 されてい る。 ①教育課程―― 女子 で態度保留者 が多 く

,特

定 の方向を持 った意見支持 は明 瞭 に は 示 されない が

,LINは

54%:40%で

,男

子 の

47%:55%と

は逆の関係 にあ る。 ③男子 で は

,入

学→教育→卒業 とい う学生 に関連す る部分 では

L→ L→

N型

とみて よいが

,女

子 で は

LN→

N→

N型

を示 してい る。 しか も 、地域 に関連す る部分 では

,男

子 の

L型

に対 し

,女

子 は

N型

とな ってい る。 これ よ り

,男

子 に比べ て女子 は

,地

域脱却型 の意見 を強 く持 ってい ることがわ か る。 このよ うな志向が女子 において示 され る原因は

,今

回の調査 の範 囲 内では確定 しえない。 こ の調査 の対象 とな った卒業者 につ いては

,特

別 に女子 が多 く県外 に流 出 してい る傾向 も強い とはみ られなか った。小学校課程 の女子卒業者 が

,若

千多 めに県外 に勤務 地を持 っていた こ と は 事 実だ が

,そ

の ことによって影響 を うけたのだろ うか。 ここ数年間の教育学部 の卒業後 の就職地域 をみた 時

,年

,女

子卒業者 が県外 に流 出す る傾向を強めてはい る。 しか し

,直

接 に今 回の対象者 とはな っていない年次で流 出傾向が強いのだ。 このよ うな ことか ら

,女

子 で は

,潜

在 的 に離村志 向あ るい は脱地域志向を持 ってい るのだ と把握 してお くことがよいよ うだ。女子 の卒業者 の比較的多い小学 校課程 について

,脱

地域志向成分 の年 次変化をみ ると

,年

次 によ って大 きなバ ラつ きがあ る。教育 の機会 については52・ 54年 の

50%か

ら44年 の

45%ま

でで あって

,そ

れ ほど大差 はない。教育課程で は,52・ 54年 以後

40%→

45%→ 41%→ 25%と

な り

,人

材養成 の方 向性 で は

70%→ 61%→62%→

50%

と年 々減少方向 にはある。

8

現勤務地別 にみた若干 の問題 ① 鳥取大学への評価 教育

,農

両 学部 とも

,県

外 勤務者 においては

,「

なん ともいえない」態度保留者 が非常 に多 くな 図15′島取大学への評価 る。昇進や地位 に関 して

,鳥

取大学を卒 業 した ことは「 有利 で ある」 と判断 して い る者 は

,鳥

取県 内勤務者 に多い。「 不 利 で あ る」 とす る者 は

,農

学 部 で は 県 内

,県

外 で差 はない。教育学部では

,県

外 勤務者 が

,や

や不利 だ と考 えてい るよ うだ。 同 じ大学

,学

部 の卒業生 の多少 に よ る人 間関係面 による実感か。 ② 鳥取 大学への意 向の強さ ①教育学 部 十一 小学校課程 卒業者 と中 学校課程卒業者 との間 に 差 異 がみ られ る。小学校課程 の県 内勤務者 では

,「

鳥 有利

不利

なんとも言えない 教 育 取大学をえ らぶ」 とする大学再帰型

25%,「

他大学をえ らぶ」 流 出型が

54%と

なる。 学部選択で は

,同

学部

,

他学部 とも

50%程

度で差 はない。 これに対 し同課程の県外勤務者では大学再帰型46

%,流

出型

44%と

鳥取大学を離れようとする者の割合が高 くなる。 中学校課程では

,小

学校課程 とは逆に

,県

外勤務者で「鳥取大学教育学部」をえ らぶ者が相対 的 に多 くなっている。 しか し

,全

般的には

,態

度保留型が減少することで

,「

他大学」選択者が多 く 県内勤務者 県外勤務者 県内勤務者 県外勤務者

(22)

後藤 誠也 :鳥取大学の諸問題 俗) な ってい る。 この流 出型 は

,小

学校課程 とは逆 に, 人 はば に増えてい る。 図

16

鳥取大学への志向の強 さ 出身大学

他大学 同学部 他学部 同学部 他学 部 県内勤務者 県外勤務者 県外勤務者の

44%に

封 し

,県

内勤務者 は

55%と

大学には入りたくない なん とも言 えない 無答 4.2% ・0 124 教育・小 教育・中 県内勤務者 県外勤務者 県内勤務者 県外勤務者 ① 農学部卒業者 においては

,勤

務地別 に鳥取大学へ の志 向 の強 さに差 はない。 医学部では

,「

鳥取大学を再 たびえ らぶ」 とす る者では差 はないが

,「

他大学」 に流 出 してゆ く 型 が

,県

外勤務者 で多 くな る。 この うちで は

,「

他大学 同学部 をえ らぶ」 が

55%に

達 してい る。 出 身 学部 と同 じ学部 をえ ら,ぎうとす る者 は

,県

外 で

55%,

県 内で

26%と

大 きな差 が出て い る。 なべ て

,や

は り再 たび大学 に入 る機会 があれば

,医

学部 に学 びた い とす る者 が多い ことがわか った。県 内勤務者 では

,「

他大学他学部をえ らぶ」異種流 出型 が

19%,「

大学 には再 たび入学 しない」 とす る放棄型 の

12%が

めだ ってい る。 ① 鳥取 大学 のあ り方 につ いて ①教育学部一― 全般 的 にみて

,県

内勤務者 は

,学

生 に関す る部分 において も

,地

域 との関連部分 において も

,地

域 志 向型

(L型

)を

示 す。すなわち

,県

内勃務者では

,学

部全体 と同 じ型 の

L→

L

N型

で あ り

,人

材養成 の方 向性 で も

, L:Nは

52%:51%で

か な り

N型

が弱 まってい る。 これ に 対 し

,県

外勤務者 で は脱地域志 向

(N型

)的

な意見を強 く支持す る。教育機会 につ いて も

L:Nは

55%:46%と

な り

,か

な り

N型

に近 づいてい る。 したが つて

,県

外 勤務者 での学生 に関連 す る部分 は

N→ N→ N型

に近 いとみ ることがで きる。地域 との関連部分 で も

N型

を示 してい る。 ③ 農学部―一 県 内勤務者 では

,学

生 に関す る部分 は

,N→

L→

N型

を示すが

,県

外 勤務 者 に比べ て脱地域志向は弱 い。教育機会で も

, LINは

40%:49%で

L型

に近 づいてい る。地域 との関連部 分 で は

, L:Nは

58%:51%と

かな り強度 の

L型

を示す。 それ に対 し

,県

外勤務者 で は

,教

育課程 で脱地域化志向はやや弱いが

,N→

N→

N型

とな って い る。地域 との関連部分で も県 内勤務者 に比 べ て

L志

向 は弱 い。 ①現勤務地域 か ら出身大学をみ ることによって

,出

身大学 の あ り方 には

,異

な った視点 が生 まれ 医

(23)

教育機会 区117 ′〔うjlt大学のあり方 について L志

1件

1書

1骨

31.7 と7.こ て くることがわか った。現勤務地 が

,出

身大学 の所在地域 にない場合 では

,近

く に出身大学 とは異な った大学 が存在 し, 情報 と して各種 の ことが らが耳 に入 って くる。 同時 に

,異

な った大学 か らの出身 者 とともに働 らくことによ って

,土

着型 とは異 な った出身大学観 と希望 が生ず る のであろ う。 ひとつ には

,大

学 か らの地 理 的距離 が

,出

身大学 との間 に心理 的距 離を生 みだす ことの結果 か も知 れな い。 また ひ とつ には

,逆

,地

理 的距離 が遠 くな ることが

,愛

着 の念 を強化 し

,地

域 に密着 した大学 として存 在 す る ことよ り

,脱

地域的志向を持 った大学 と して機 能を果 して も らいたい とす る期待 を生 じ させ るのか も しれない。 ここでは

,問

題 点 と して

,大

学 に対す る県外 勤務者 の

N

志 向的期待 は

,県

外 に勤務す る ことによ って惹起 され るのか

,脱

地域化志 向を潜 在 的 に持 っていた故 に

,県

外 に就 職 して 行 ったのか の検討が必要 であ ることを指 摘 してお く。

7

地域間移動型 と若子 の問題 前稿 で

,卒

業者 の入学→卒業・ 就 職 の 地域間移動型

(7)に

つ い て 述べておい た。土着型 にせよ

,離

村型 にせ よ

,

どの よ うな原因 と契機 によって

,そ

れ らの移 動 フローが決定 され るのか

,追

跡 してみ る必 要 があ る。十分 な資料 とはいえ ない が

,そ

れぞれ の移動型 ごとの特徴 を さ ぐ 材 方 入 の 養 向 成 性

55。7 一5 9 .″

県内

L46.生

耳塾翌仝笏物

県 内 教 育 地 元へ の サ ー ビス 農 57.7 県 内 教 育 教育課程 りだす ことが

,

ここでのね らいとなる。 ① 移動型と卒業者の属性 ①女子 の多 く合 まれる教育学部について

,性

別 による移動型の分化を調べたが

,そ

こには特定で (71 ここで使用する移動型はつぎの定義による。なお参考文献13)を参照。 ④ 土着型:出身地鳥取県で鳥取県に就職 した者 Θ 離村型:出身地鳥取県で鳥取県外に就職 した者 ○ 帰村型:出身地鳥取県外で

,出

身県にもどって就職 した者 ○ 出稼ざ離村型 :出 身地鳥取県外で出身県以外の地域に就職 した者 農 県 外 吟尊タト 鳴きタト 嘴苺タト

(24)

後藤 誠也 :鳥取大学の諸問題 131 きる関連はなか った。男女 とも

,

それぞれの移動型 に均衡を保つ形で分散 していた。 これより

,男

女 とい う性別 による移動型の分化はみ られなかったといってよい。 ①長男・ 長女 とその他 とでは

,そ

れぞれ特定の移動型に偏よることが考え られたが教育学部

,医

学部では

,そ

のよ うな傾向はみ られなかった。農学部 においては

,離

村型 に比べて

,上

着型

,帰

村 その他 型 に長男 が多いよ うな傾向がでて きた。 したが って

,農

学部 では

,長

男 は比較的 出身地 にひきもどされやすい とい うこと がで きよ う。 ③ 出生順位 でみれ ば,教育学部 では,土 着型 で第一子 が最 も多 く

,第

二子 までで

57%と

な る。帰村型 で も第一子が多い。 離村型 では 前二型 に比べて 第一子 はや や少 ない。全体的 には

,出

生順位 によ っ て

,特

定 の移動型 とは関連性 はみ られな い。農学部 では

,離

村型 は第一子 が

21%

で他 の移動型 に比べて少 ない。土着

,帰

村型 で は,やは り第一子 が多 くな るが,出 稼 ぎ離村型 で も第一子 が

50%と

比較的多 い。離村 および出稼 ぎ離村型 では

,第

5 図

19

移動型と出生順位 土着型 教育

1離

村型 帰村型 4 5以下 農 図

18

移動型 と続柄 長男・長女 土着型 離村型 帰村型 出 稼 ぎ 蔵筐本寸J』 土着型 離村型 帰オ∫型

50.6% 鯵多多多空霊イ%

1胸 1附 斡 医 教 育 」:着型 冑催オ寸ヨ世 帰村型 土着型 潟催本すJ」 帰村型 出 稼 ぎ 蔵監赤寸ヨ習

建籍墓

1 42.9

入植型 子以下 が

,土

,帰

村両型 よ りやや多 めにあ ら われてい る。 しか し

,農

学部 で も

,全

体的 にみ て,出生順位 と移動型 とは直接 の関連性 はない。 ① 父親 の職業 と移動型 との間 にも直接 の関連 性 はない。 しか し

,相

対 的 にみて

,農

学部 の上 55.7 44.3

(25)

2ば

移動型と父親の職業

教育 土若型 離村型 帰ホす型 土着型 離村型 帰村型 出 稼 ぎ 湾佐ホ子≧聖 農林漁葉 公務貝 教員

その他 23.6%朦眸商協彰笏r雛勿

34,8%

移動型 と就職時 に考慮 した条件 地理的条件 着

,帰

村型 で

,農

林漁業 の父親 がやや多 く

,教

員 の父親 がやや少 ないよ うに思わ れ る。 ② 就職 時 に老慮 した条件 ①教育学部―― 土着型

,帰

村型 で

,「

地理 的条件」

,「

適性」を 考 慮 し た者 が

,離

村型 よ り相対 的 に多 く

,逆

に離村 型 では

,「

その他」 の条件 が多 くな って い る。「 その他」 の条件 と しては

,「

鳥 取県 内に就 職 す る機会 がなか った」

,「

県 内に就 職 す ることができなか った」 と い う「 押 し出 され型」や

,「

特 に希望す る地域 が あ った」

,「

京 阪神地 区に出た か った」

,「

県外 に就職 したか った」 と す る「積極流 出型 」や

,「

親類

,知

人 が いた」

,「

友人

,先

輩がいた」等 の「 縁 故型 」 が含 まれてい る。 家族の意向 ①農学部―一 土着型 で は

,「

地理 的条件」

,「

.就職先 の将 来 性 や 安定 性 」

,「

適性」 の順 とな る。帰 村 型 で も

,「

適 性 」

,「

将 来 性 や 安定 性 」

,「

地理 的条件」 と 続 く。離村型 では

,「

適 性 」

,「

将来 性 や安定性 」 が

54%ず

つ と多 く

,つ

いで その他 の条件」 とな る。 また

,出

稼 ぎ離村型 で も

,「

適性」 が

44%と

非 常 に多 くな り

,「

将来 性 や安定性 」

,「

その他 の条件」 と続 く。 ③一般 に

,土

,帰

村 型 と両離村型 とでは

,就

その他 農 図21 将来性 安定性 ・ 幣 0, 4 %0 農 土着型 離村型 帰村型 出 稼 ぎ 湾佐オ子壇聟 職 時 において異 な った考慮条件 があ った とい うことがで きる。上着

,帰

村両型 とい う就 職

L成

分 で は

,「

地理的条件」 を強 く考 えてい る。 これは

,出

身地 との関連 の上 で

,家

族 と近 い と ころあ るい は家族 のもとか ら通勤で きるところを強 く考 えていた ことを示す。離村型 とい う就職

N成

分 では,

図 7  就職時考慮条件 の年次変化 教育 ――一 適性    ………… 地理的条件 農― ‐ 十一一―将来性・安定性 \ 、 十 ‐ /'\ \ \▼//´ /\ 、 \ 、 44卒 業年 異 はみいだせ なか った。 ほば毎年 の卒業者 は ,同 じよ うな条件 を考慮 した上で ,就 職先 あ るいは地 域 を決定 してい ることを示 していよ う。 ④   年    収 表 15  年     収 無記入 1中 位数40.423638・3234・2830・40.428638・3234・2830・ 教
図 9  ′ 島取大学のあり方に関する地域志向的意見賛成率の変化 教育学部 農弓 41L 地元へのサービス ‐ ― ̲工 ̲̲̲̲̲̲ ′ / ‐ ` 一 ' ` \、 \ /1            \ 教育課程 1//体 \ 卒業生 教育機会 44卒 業年 地域志向成分は少な くなっている。 この変化の状況は ,前 稿で述べた ,鳥 取県 内出身者の県内残留 率 (土 着型成分 )の 変化図 と酷似 している。 (5)こ とに ,教 育機会 ,人 材養成の方向性の変化は , 県内残留率の変化 と同一の軌
図 2ば 移動型と父親の職業 教育 土若型離村型 帰ホ す型 土着型 離村型 帰村型 出 稼 ぎ 湾佐ホ子≧聖 農林漁葉 公務貝   教員    その他23.6%朦眸商協彰笏r雛勿 34,8% 移動型 と就職時 に考慮 した条件 地理的条件 着 ,帰 村型 で ,農 林漁業 の父親 がやや多く,教員 の父親 がやや少 ないよ うに思われ る。② 就職 時 に老慮 した条件①教育学部―― 土着型,帰村型 で,「地理 的条件」,「適性」を 考 慮 し た者が,離村型 よ り相対 的 に多 く,逆に離村型 では,

参照

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