はじめての学認
~学認参加への第一歩~
2019バージョン
2019.5.29 NII学術情報基盤オープンフォーラム2019 国立情報学研究所 西村 健
1.
サービスの個別運用
× ID・パスワードを覚えにくい × SPごとの個別管理(コスト高) 2.ID統合
パスワード共通化 × SPごとに認証(コスト中) × パスワード漏洩の危険性(高) 3.Single Sign-On(SSO)
認証処理の集約(IdP) パスワードはSPに渡らない(安全) 認証処理の高度化も容易 IdP SP1 SP1 SP2 ID1/PW1 ID2/PW2 SPでID管理 IdPでID管理 アクセス アクセス、パスワードアクセス、ID/パスワード SP1 SP2 認証DBでID管理 アクセス、パスワード アクセス、ID/パスワード 統合認証DB AD/LDAP ID1/PW1 認証 認証 認証 認証 認証 Service Provider ユーザ ユーザ ユーザ ID1/PW1 アサーション(認証結果)
参加機関の相互信頼の枠組み(トラストフレームワーク)
IdP,SPから構成された連合体が「フェデレーション」 国や地域単位の,学術リソースの利用を目的とするフェデレー ションが各国で活動中 フェデレーション参加機関はそれぞれ以下を運用・管理 大学等:認証基盤およびIdP(Identity Provider) サービス提供側:サービスを提供するSP(Service Provider) フェデレーション:IdPのリストであるDS(Discovery Service)
規程の遵守と相互の信頼で認証連携が成立
サービス利用機関は認証基盤とIdPの適切な管理・運用 サービス提供側はIdPから渡される情報を信頼 各参加機関はフェデレーションが定めた規程と技術基準を 遵守 IdPやSPのセキュリティ水準を一定レベルに維持 セキュリティ水準の維持により互いに信頼して連携可能 規程を遵守することが信頼への第一歩
運用規程(ポリシー)の策定
学認実施要領や学認技術運用基準 参加機関の承認
学認申請システムから申請受付と承認 DSの運用
参加機関のIdPリスト IdPからSPへ送信される属性情報の規定
学認は全21種 フェデレーションメタデータの配布
フェデレーション参加機関のサーバ情報をまとめたデータ
認証基盤運用機関
認証基盤とIdPの適切な管理・運用 運用状況の点検・確認(運用状況調査への回答) サービス提供機関
サービスを提供するSPを運用 サービスの利用に必要な属性を提示 参考資料
「学認参加のための学内説明用資料」雛形 URL:https://www.gakunin.jp/document/260 (学内関係者用) URL:https://www.gakunin.jp/document/259 (会議用) 認証基盤の管理・運用に関する「決まり」を作ってください 参考資料 高等教育機関の情報セキュリティ対策のためのサンプル規程集 URL:https://www.nii.ac.jp/service/sp/ 全学認証基盤運用に関わるサンプル規程(C2601~2603) 個人情報保護にご注意ください 関連資料 学術認証フェデレーションと個人情報 -学認と個人情報保護法とを理解し、法を遵守した運用を行うために- URL: https://www.gakunin.jp/document/83
学認に参加しているサービス(
SP)が使えます
各出版社の電子ジャーナル e-Learningサービス アカデミック向けソフトウェアパッケージ配布 無線LANゲスト利用サービス researchmap 学割サービス ファイル転送サービス テレビ会議システム ※有料サービスは個別に契約が必要です。学認に参加しただけでは 使えません ID管理側(IdP)メリット 大学など情報セキュリティ準拠,個人情報保護などへの対応 ID管理,ユーザサポート業務、セキュリティ教育の集約によるコスト削減 ID/PW送受信時の(サービスに依存しない)セキュリティ水準の向上 シームレス(学内外)なアクセス管理システム統合 サービス側(SP)メリット 学術機関に対するサービスのビジビリティの向上 素早いスタートアップ ID管理からの解放,ユーザサポート業務の軽減 ライセンス条件にそった適正な利用 サービス利用者メリット 多数のID/パスワード管理からの解放 IPアドレスに依存しないアクセス(自宅や出張先からもアクセスできる) 個人情報の送信制御,匿名アクセス(所属機関として認証)
参加申請は学認申請システムから
URL: https://office.gakunin.nii.ac.jp/ まずはきちんと動作することを確認するため
テストフェデレーションへ参加
1. 申請情報登録(およびアカウント作成) 2. 事務局での参加承認 3. フェデレーションメタデータの自動更新 通常一日で 承認 テスト開始可能
一通り確認が済んだら運用フェデレーションへ参加
オフラインによる確認が1ステップ増えるだけ 参加申請は機関の長の名前でお願い致します(学長など) 参考:GakuNin道しるべ URL:https://www.gakunin.jp/document/98 申請が承認されたら「学認」の仲間入り!
IdP (Identity Provider)
フェデレーション内に構成員の情報を流すサーバ それ自身では情報を持たない LDAPなどの認証基盤を参照 必要な情報のみ外部へ送信するフィルタのようなもの 認証したユーザの「属性」を保証 認証基盤 情報をフィルタする IdP 必要な情報 のみ外部へ
SP (Service Provider)
認証を受けた人に対してサービスを提供するサーバ 電子ジャーナル、e-Learningなどのサービスを提供 DS (Discovery Service)
IdPを検索するシステム フェデレーションが運用 DSにIdPが掲載されることにより「フェデレーションに参加」 となる 「
SAML」(サムル)形式の通信が可能なこと
IdPとSPの認証連携に必要な情報をまとめたもの
「entityID」や「サーバ証明書」など 「そのIdPやSPがなにものであるか」を示す相互信頼の根拠 各参加機関はフェデレーションにメタデータを提出
提出されたメタデータは、認証基盤やサービス提供者の 「身元証明」となる このメタデータを照合して信頼できるか判断
フェデレーションはフェデレーションメタデータを配布
各参加機関の提出したメタデータを結合して公開 IdP・SPはダウンロードしたフェデレーションメタデータの電子 署名を検証した上で利用 偽物を信頼しないように メタデータに含まれるサーバ証明書の役割
IdPが証明書により電子署名すれば、それが真正であること をSPが確認できる IdPがデータを暗号化して送れば真正なSPのみ復号できる 「正しい証明書」はメタデータを見れば分かる 個人情報やセキュリティに配慮したオープンソースの ミドルウェア 安全な認証・認可を行う「SAML」(サムル)形式の通信を実装 Windows, Linux等対応 SAMLによる認証連携方法として、学術界では デファクトスタンダード 認証を行うIdP、サービスを提供するSP、IdPのリストを表示するDSが 存在 ユーザ情報 LDAPなど シ ボ レ ス シ ボ レ ス SAML標準
①学内に構築して運用する
教職員が構築して運用 スキルに自信がある場合、お安くすみます 業者に委託して学内やクラウド上に構築・運用 サポートしてもらう範囲を決めましょう ②アプライアンス製品を導入する
製品の選定 保守・管理の範囲を決めましょう
③クラウドサービスの利用
クラウド型IdPサービス(IDaaS) IdPホスティングだけ? ID管理も含める? 仕様書をどう書くか
学認提供資料「学認参加のための学内説明用資料」に仕 様・見積の例示あり 認証基盤を共存する
ADなどと共有できるか
大元の認証基盤を、ShibbolethのOpenLDAPから 参照するなど
IdPの冗長化構成をどうするか
学認でIdP最新版対応の冗長化手順書公開 https://meatwiki.nii.ac.jp/confluence/x/25sxAQ この手順書を提示して「これに従って冗長化すること」と 盛り込む バックエンドの冗長化は別途 学内システムをどこまで
Shibboleth SP化するか
SP化できないシステムがある場合、どうするか 一部はADFS連携する、リバースプロキシでやるなど 認証基盤はどうなっているか 全学統一の認証基盤がある LDAPやADをIdPと連携させる 教員・職員・学生で異なる認証基盤を使っている Ex)教職員用はLDAPだが、学生用はActive Directory このような場合、Shibbolethと連携させるには工夫が必要 各機関のご事情に合わせて工夫してください OpenLDAP Active Directry 参照
IdPから送出する属性について どれだけの属性を設定・ 送出するか 学認では21属性を利用 全属性を設定する必要なし 氏名などはほぼ 使われません 利用したいサービスに 必要な属性を過不足なく 送出できるか 属性の値の決定・生成 各属性にはどんな値を設定 するか 認証基盤から導出(変換) 可能か 属性 内容 organizationName 機関名称 jaOrganizationName 機関名称(日本語) organizationalUnitName 機関内所属名称 jaOrganizationalUnitName 機関内所属名称(日本語) eduPersonPrincipalName(eppn) フェデレーション内の共通識別子 eduPersonTargetedID フェデレーション内の仮名識別子 eduPersonAffiliation 職種(faculty, staff, student, member)
eduPersonScopedAffiliation 職種(@ドメイン名が付いた形式) eduPersonEntitlement 資格 surname 氏名(姓) jaSurname 氏名(姓)(日本語) givenName 氏名(名) jaGivenName 氏名(名)(日本語) displayName 氏名(表示名) jaDisplayName 氏名(表示名)(日本語) mail メールアドレス gakuninScopedPersonalUniqueCode 教職員番号・学籍番号 isMemberOf 所属グループ名 eduPersonAssurance IDの保証レベル
学認連携
(SPを学認に登録する)
一つのサービスを複数の大学等が利用するSPに適する Ex) 大学コンソーシアム共通システムなど 利用できるIdPを制限可能 学内連携(
SPを学認に登録しない)
教務システムなど、各大学で独自に持っているシステムに 適する 既存のシステムをShibboleth SP化して連携させる IdPとSPを1対1で連携させる 各SPのメタデータをIdPに個別に設定する IdPのメタデータは個別に設定するかフェデレーションメタデータか ら取ってきて利用できるIdPを制限する
ユーザ
IDのライフサイクル管理(IdP)
離職や卒業等によるユーザIDの失効等を確実に 実施してください 脆弱性への対応
必要に応じてShibbolethおよび関連ソフトウェアの バージョンアップ等を行ってください 情報源:学認情報交換ML、その他 サーバ証明書の更新とメタデータの更新
サーバ証明書の期限切れに伴う更新時にはメタデータの 証明書も更新してください 運用中IdP/SPでエラーが発生しないよう手順が決まっています 詳細:IdP Key Rollover:メタデータ記載の証明書更新手順
運用責任者・運用担当者の交代・引継ぎ
人事異動等による交代時には変更申請をしてください 学認参加
IdP運用状況調査への回答(IdPのみ)
年に一回実施 規程に定められているとおりに運用されているか確認 必ずご回答ください フェデレーション全体の信頼性にも係わるアンケートですNIIの教育研修事業として例年2日間コースでShibboleth等の実習を行って おります 対象者:教育・研究機関等(大学、短期大学、高等専門学校、大学共同利用 機関法人、大学校、独立行政法人、施設等機関、国立国会図書館等)の情 報処理関連部署に勤務し、機関内のシステム運用・管理に係る業務を担当、 もしくは6か月以内の担当を予定している教職員 基礎編 日時:2019年7月18日(木)~19日(金) テーマ:Shibboleth環境の構築 申込締切:2019年5月31日(金) 活用編 日時:2019年8月29日(木)~30日(金) テーマ:構築されたShibboleth環境に対してアドバンストな機能の実現 IDaaS編 日時:2019年11月7日(木)~8日(金) テーマ:IDaaS環境の構築・テスト・カスタマイズ https://www.nii.ac.jp/hrd/ja/joho-karuizawa/