• 検索結果がありません。

トカマク型核融合装置におけるダイバータ板の温度分布

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "トカマク型核融合装置におけるダイバータ板の温度分布"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

─ ─281 ( ) 炭素繊維複合材料(CFC)を考え,ダイバータ板がプラ ズマ照射を受けたときの熱特性から熱モデルを考え,ダ イバータ板内部の温度分布を数値計算により求めた。こ のとき,CFC 材料の熱伝導率の温度依存性を考慮に入 れ,その影響を調べた。 2.ダイバータ板内部の温度モデル 炭素繊維複合材料 (CFC)を使用したダイバータ板 (厚さ:d,表面積:A)に,重水素イオン(D+)が入射し た時の熱モデルを考える。イオン密度を ni ,イオン速度 を vi ,イオンエネルギーを Eiとすると,単位時間,単位 面積当たりの入射エネルギーは, で与えられる。ここで,ダイバータ板の底面は冷却装置 によって一定温度 Tdに保たれているとし,中性子照射に よるダイバータ板内部での核発熱は無視する。Fig. 1 にダ イバータ板のモデル図を示す。 1.はじめに 核融合発電は,重水素と三重水素を高温,高密度のプ ラズマ状態にし核融合反応を起こし,得られた熱エネル ギーを電気エネルギーに変換することで発電する。核融 合装置にはいくつかの種類があるが,その中で環状磁場 中にプラズマを閉じ込めるトカマク装置が,最も実用化 に近いとされている。トカマク型等の磁場閉じ込め核融 合装置では,プラズマを安定に閉じ込め核融合反応を維 持するために,プラズマ中に生じたヘリウムや,反応し なかった燃料などの不純物を廃棄する必要がある。その 機能を担うのがダイバータと呼ばれる装置である。これ らの不純物は高いエネルギーを持っているため,そのま まポンプで排気することはできない。そこで,ダイバー タの壁でプラズマを受けることによって,プラズマの持 つエネルギーを減衰させポンプで排気できるようにす る。そのためにダイバータの壁材料はトカマク核融合炉 の中でも非常に高い負荷のかかる部位として熱特性や損 耗について調べる必要がある1 - 3) 本研究では,ダイバータ板の材料の候補の一つである

The temperature profile of diverter plates in magnetically confined device has been studied by the theoretical model. The model includes the D+ irradiation to the diverter surface and the energy diffusion by the thermal conductivity. It is also considered the dependence on the temperature for the thermal conductivity in diverter plates. The numerical analysis of stationary state is calculated by Runge-Kutta method. The temperature profile of diverter plates is presented for several diverter thickness.

Keywords: diverter, nuclear fusion, tokamak, temperature profile, CFC, thermal conductivity

トカマク型核融合装置におけるダイバータ板の温度分布

Kazuho ARAI

and Nobuo MIZUNO

**

(Accepted November 17, 2014) * 日本大学大学院総合基礎科学研究科 : 〒156-8550 東京都世田谷区桜上水3-25-40 ** 日本大学文理学部物理学科: 〒156-8550 東京都世田谷区桜上水3-25-40

Graduate school of integrated basic sciences, Nihon University 3-25-40 Sakurajousui, Setagaya-ku, Tokyo 156-8550, Japan

**

Department of Physics, College of Humanities and Sciences, Nihon University 3-25-40 Sakurajousui, Setagaya-ku, Tokyo 156-8550, Japan 日本大学文理学部自然科学研究所研究紀要

No.50 (2015) pp.281−283

7

荒井 一歩

・水野 伸夫

**

Study on Temperature Profile of Diverter Plates in Nuclear Fusion Devices

(2)
(3)
(4)

参照

関連したドキュメント

週に 1 回、1 時間程度の使用頻度の場合、2 年に一度を目安に点検をお勧め

水素爆発による原子炉建屋等の損傷を防止するための設備 2.1 概要 2.2 水素濃度制御設備(静的触媒式水素再結合器)について 2.2.1

工場設備の計測装置(燃料ガス発熱量計)と表示装置(新たに設置した燃料ガス 発熱量計)における燃料ガス発熱量を比較した結果を図 4-2-1-5 に示す。図

高(法 のり 肩と法 のり 尻との高低差をいい、擁壁を設置する場合は、法 のり 高と擁壁の高さとを合

 福島第一廃炉推進カンパニーのもと,汚 染水対策における最重要課題である高濃度

この P 1 P 2 を抵抗板の動きにより測定し、その動きをマグネットを通して指針の動きにし、流

評価対象核種は、トリチウム(H-3)、炭素 14(C-14)および ALPS による除去対象 62 核種の合計 64

のピークは水分子の二つの水素に帰属できる.温度が上が ると水分子の 180° フリップに伴う水素のサイト間の交換