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目次 ヘ ーシ Ⅰ 序章 1 Ⅱ 岐阜市における人口の現状把握と推計 1. 概観 (1) 岐阜市の総人口の推移と将来推計 (2) 岐阜市の年齢 3 区分別人口の推移と将来推計 2~4 Ⅲ 人口に関わる様々なデータからの岐阜市の現状分析 1. 結婚 出産に関する現状分析 (1) 自然動態の推移 (2)

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岐阜市人口ビジョン

平成27年12月

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目 次 ページ Ⅰ 序章 1 Ⅱ 岐阜市における人口の現状把握と推計 2~4 1.概観 (1)岐阜市の総人口の推移と将来推計 (2)岐阜市の年齢3区分別人口の推移と将来推計 Ⅲ 人口に関わる様々なデータからの岐阜市の現状分析 5~38 1.結婚・出産に関する現状分析 (1)自然動態の推移 (2)平均初婚年齢の推移 (3)男女・年齢別未婚率の推移 (4)女性の5歳区分ごとの出生数の推移 (5)合計特殊出生率の推移 (6)都道府県単位で見た合計特殊出生率と関連性の高い統計データ (7)20 代男女の結婚・出産に関する意識 (8)結婚・出産に関する現状分析のまとめ 2.社会動態(転出入の差)に関する現状分析 (1)社会動態の推移 (2)2014 年度の国内(海外・不明分除く)における都道府県別の転出入の状況 (3)2014 年度の年代別転出入の状況 (4)2014 年度の 20・30 代の男女別転出理由 (5)2014 年度の 20・30 代の男女別転入理由 (6)2014 年度中の 20・30 代の市外転出者へのアンケート (7)中核市単位で見た人口増減変化率と関連性の高い統計データ (8)社会動態に関する現状分析のまとめ 3.産業に関する現状分析 (1)各産業(産業3分類別)の就業者割合及び市内総生産割合 (2)産業・男女別就業者数及び特化係数 (3)従業者比率から見た岐阜市の産業の特徴 (4)岐阜市労働実態調査 (5)大学生へのアンケート (6)地域経済分析システム(RESAS) (7)産業に関する現状分析のまとめ

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4.人の移動状況の現状分析 (1)ビッグデータを活用した人の移動状況調査 (2)人の移動状況の現状分析のまとめ Ⅳ 今後の基本的方向 39~41 1.人口シミュレーション 2.将来目指すべき基本的方向

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- 1 - Ⅰ 序章 これまで岐阜市では、将来の人口減少社会を見据え、2003 年に策定した総合計画の基本 構想の中で、人口規模に応じた都市の構造として「多様な地域核のある都市」を将来都市 像に掲げ、地域の生活機能をコミュニティバスなどの公共交通で繋ぐコンパクト&ネット ワークに取り組んでいます。また、同じく基本構想の将来都市像に「安心して暮らせる都 市」を掲げ、子育てしやすい環境や、若い世代が住みたいと思えるような、教育立市や市 街地再開発事業にも取り組んでいるところです。 一方、国は、2014 年 5 月に日本創生会議が実施した分析により、2040 年までの間に、全 国の市町村の約半数が「消滅可能性都市」であると公表されたことを契機として、人口減 少に向けた本格的な施策の展開を推進し始めました。2014 年 11 月 28 日に、「まち・ひと・ しごと創生法」を施行し、同年 12 月 27 日には、国における「まち・ひと・しごと創生長 期ビジョン」及び「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を閣議決定しております。 また、この閣議決定に合わせて、国からの「都道府県まち・ひと・しごと創生総合戦略 及び市町村まち・ひと・しごと創生総合戦略の策定について(通知)」の中で、地方人口ビ ジョン及び地方版総合戦略の策定について改めて依頼されるとともに、地方人口ビジョン の対象期間として 2060 年を基本とすることや、早急にまち・ひと・しごと創生の取り組み を進めるため、2015 年度中には人口ビジョンや総合戦略を策定するなどの留意すべき事項 が示されました。 こうした国の動きに対応するため、本市では、2014 年 12 月 15 日に、いち早く「岐阜市 まち・ひと・しごと創生総合戦略推進本部」を設置し、地方の雇用創出や、若い世代の結 婚・出産・子育ての夢をかなえるなどの国等における「まち・ひと・しごと創生総合戦略」 を勘案して、岐阜市版の総合戦略を策定するものであります。 また、将来人口を見通すことは、地方における人口の現状を分析し、今後の基本的方向 を提示するものであり、地方版総合戦略において、地方創生の実現に向けて効果的な施策 を企画立案する上で重要な基礎となることから、国等の人口ビジョンを参考にしながら、 今回、本市における人口に現状や将来人口の推計、今後の基本的方向などを示した「岐阜 市人口ビジョン」をとりまとめました。

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- 2 - Ⅱ 岐阜市における人口の現状把握と推計 1.概観 (1)岐阜市の総人口の推移と将来推計 岐阜市の人口は、1985 年以降、減少傾向にあります。 仮に、生残率※1や合計特殊出生率が現状の傾向が続くと仮定※2し、社会動態(転 出入の差)が 0 で推移した場合、本市の人口は、2060 年には、2010 年と比較して約 34%減少し、約 27.3 万人になると推測しています。また、2035 年には、約 35.8 万 人となり、1965 年(約 35.8 万人)とほぼ同規模になります。しかし、1965 年の人 口構造として、65 歳以上の人口割合は 5.1%であったのに対し、2035 年における 65 歳以上の人口割合は 33.0%と推計しており、人口構造は大きく変化すると推測して います。 ※1 各 5 歳区分の年齢層の人口が 5 年後に死亡しない確率 ※2 直近の岐阜市の値(生残率:2005→2010、合計特殊出生率:2010 年)をもとに、今後、国立社会保障 人口問題研究所推計による岐阜県仮定値(2013.3 公表値)に比例して推移すると仮定。 図1 岐阜市の人口の推移と将来の見通し 資料:国勢調査(総務省) (人) 2006 年 柳津町との合併により 41.3 万人に 推計値 実績値 1965 年 0~14 歳以上 23.5% 15~64 歳以上 71.4% 65 歳以上 5.1% 2035 年 0~14 歳以上 10.8% 15~64 歳以上 56.2% 65 歳以上 33.0% 人口構造は 大きく変化

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- 3 - (2)岐阜市の年齢3区分別人口の推移と将来推計 0~14 歳人口は、1975 年の約 10.1 万人から減少傾向にあり、2006 年の柳津町と の合併により、2010 年は約 5.6 万人と一時増加したものの、再び減少傾向となり、 2060 年には約 2.7 万人に減少する見込みです。 また、15~64 歳人口は、1990 年の約 28.7 万人から減少傾向にあり、2010 年は約 24.4 万人に減少し、2060 年には約 14.2 万人に減少する見込みです。 一方、65 歳以上人口は、2040 年に 12.1 万人まで増加する見込みであるものの、 その後減少に転じ、2060 年には約 10.3 万人まで減少する見込みです。そうしたこ とから、2040 年以降は、年齢 3 区分すべてで、減少傾向となる見込みです。 こうしたことから、人口減少を、国のまち・ひと・しごと創生長期ジョンで示さ れている「第一段階」(総人口が減少し老年人口が増加する時期)、「第二段階」(若 年人口の減少が加速化するとともに老年人口が維持から微減へと転じる時期)、「第 三段階」(若年人口の減少が一層加速し老年人口も減少していく時期)に当てはめ ると、岐阜市は、2040 年ごろまでは第一段階、2040 年から 2060 年までは第二段階 に入っていくと推測されます。 推計値 実績値 (人) 図 2 年齢 3 区分別の人口の推移と将来の見通し 資料:国勢調査(総務省)

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- 4 - 15~64 歳人口割合は、2010 年から 2060 年にかけて、62.5%から 52.2%と 10%程 度減少する見込みです。 また、65 歳以上人口割合(高齢化率)は、2010 年から 2060 年にかけて、23.9% から 37.8%と 13%程度上昇する見込みです。 少子高齢化に伴う人口減少は、地域経済を縮小させ、財政状況の悪化を招くことが 懸念されるとともに、地域社会の担い手不足や倒壊の危険性のある空き家の増加、社 会インフラの維持・更新が困難になるなど、様々な課題を伴うことから、こうした状 況を放置すると、都市の存続自体にも影響することが考えられます。 そのため、人口減少社会に立ち向かうため、様々なデータから岐阜市を分析すると ともに、岐阜市が目指すべき今後の基本的方向を示していきます。 実績値 推計値 図 3 年齢 3 区分別の人口割合の推移と将来の見通し 資料:国勢調査(総務省) (%)

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- 5 - Ⅲ 人口に関わる様々なデータからの岐阜市の現状分析 1.結婚・出産に関する現状分析 (1)自然動態(出生数と死亡数の差)の推移 岐阜市の自然動態は、2006 年度にマイナス(死亡数が出生数を上回る)に転じ、 以降、マイナス幅が拡大し続けています。 ※出生者数と死亡者数の差 (2)平均初婚年齢の推移 岐阜市の平均初婚年齢は、年々上昇傾向にあります。 (歳) (出生、死亡;人) (自然動態;人) 図 4 自然動態の推移 資料:住民基本台帳(岐阜市) 図 5 男女別平均初婚年齢の推移 資料:人口動態統計(岐阜県) (年度) 男性 女性 (年)

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- 6 - (3)男女・年齢別未婚率の推移 岐阜市の 20 代・30 代の未婚率は、全体的に上昇傾向にあります。 岐阜市の 20 代の未婚率は、2010 年に、男性は約 82%とほぼ横ばいであるものの、 女性は約 74%に上昇しています。 さらに、岐阜市の 30 代の未婚率は、2010 年に、男性は約 37%、女性は約 25%と、 1990 年と比較してどちらも 15%程度上昇しています。 (4)女性の5歳区分ごとの出生数の推移 20 代や、30~34 歳の女性が産んだ子どもの数は年々減少傾向にある一方で、35~ 39 歳の女性が産んだ子どもの数は増加傾向にあります。 図 7 5 歳区分ごとの出生数の推移 資料:衛生年報(岐阜市) (人) 20 代(男性) 20 代(女性) (%) 図 6 岐阜市の 20 代・30 代の男女別未婚率の推移 資料:国勢調査(総務省) 30 代(男性) 30 代(女性) (年)

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- 7 - (5)合計特殊出生率の推移 岐阜市の合計特殊出生率は、近年、1.3 から 1.4 程度を推移しています。 岐阜県 全国 岐阜市 図 8 合計特殊出生率の推移 資料:衛生年報(岐阜市)

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- 8 - (6)都道府県単位で見た合計特殊出生率と関連性の高い統計データ 都道府県別の統計データの中から合計特殊出生率と関連性の高いと思われるデー タ 10 項目※1の項目間で分析※2をし、施策に結び付くデータになることなども含め、 最適な結果が導けるよう、関連性の高いデータを絞り込みました。 その結果、「男性の平均初婚年齢」が低下し、「女性の労働力人口」が上昇すると、 「合計特殊出生率」が上昇する関係にあり※3、特に「男性の平均初婚年齢」は 10 項目の統計データのうち、最も影響を与えていることがわかりました。 なお、「合計特殊出生率」と「男性の平均初婚年齢」単独の関係をグラフで表すと 以下のとおりとなりました。 ※1 「男性の平均初婚年齢」、「女性の平均初婚年齢」、「共働き世帯割合」、「婚姻率」、「1 人当たりの県民所得」、「中学校卒業者進学率」、「男性の高等学校卒業者進学率」、「女 性の高等学校卒業者の進学率」、「男性の労働力人口比率」、「女性の労働力人口比率」 ※2 重回帰分析(1つの目的変数を、複数の説明変数で分析しようとすること)という。 ※3 重回帰分析の回帰式は、目的変数 y を「合計特殊出生率」、2つの説明変数 X1、X2と して、X1を「男性の初婚年齢」、X2を「女性の労働力人口比率」とした場合、次の式 となります。y=(-0.195)X1+(0.019)X2+6.528 y = -0.2036x + 7.6854 R² = 0.4486 1.00 1.10 1.20 1.30 1.40 1.50 1.60 1.70 1.80 1.90 2.00 29.00 29.50 30.00 30.50 31.00 31.50 32.00 32.50 33.00 合計特殊出生率と男性の初婚年齢 男性の初婚年齢 合 計 特 殊 出 生 率 東京都 沖縄県 長野県 島根県 福島県 北海道 宮崎県 鹿児島県 岐阜県 京都府 神奈川県 図 9 都道府県別に見た合計特殊出生率と男性の平均初婚年齢の関係性 ※(株)サーベイ リサーチ センター〈データ等分析委託業者〉作成

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- 9 - (7)20 代男女の結婚・出産に対する意識 ① 結婚に対する意識 男性、女性ともに、結婚願望を持つ人が大半を占めています。また、男性より も女性のほうが、「必ず結婚したい」と回答している人の割合が高くなっています。 また、結婚したいと思う年齢は、男性平均 29.6 歳、女性平均 27.8 歳と、女性 の方が男性よりも低くなっています。 結婚したい年齢 男性平均:29.6 歳 女性平均:27.8 歳 ② 結婚していない理由 現在結婚していない理由として、男性は「経済力」、女性は「出会い」と回答し ている人の割合が最も高くなっています。 岐阜市少子化対策に関するアンケート調査(概要) ・実施時期:2014 年 8 月~9 月 ・調査対象:住民基本台帳より、20 代男女の人の中から 3,000 人を無作為抽出 ・調査方法:郵送により調査 ・回答者数(回答率):705 人(23.5%)

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- 10 - ③ 出産に対する意識 男性、女性ともに、子どもが欲しいと思う人の割合が非常に高くなっています。 また、理想の子どもの数については、男性平均が 1.9 人、女性平均が 2.1 人にな っています。 子どもの数(理想) 男性平均:約 1.9 人 女性平均:2.1 人 ④ 理想の子どもの数に近づくための政策 理想の子どもの数に近づくために必要な条件について、男性、女性ともに、 「職場における理解や支援」と回答している割合が最も高くなっています。

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- 11 - (8)結婚・出産に関する現状分析のまとめ ☞ 客観データからの分析 ・ 平均初婚年齢や未婚率の上昇により、晩婚化、非婚化の傾向にあります。≪5・ 6 ページ参照≫ ・ 非婚化、晩婚化の傾向の中で、合計特殊出生率は 1.3 から 1.4 程度を推移して います。≪7 ページ参照≫ ・ 都道府県データから、「男性の平均初婚年齢」と「合計特殊出生率」に負の相 関が見られます。≪8 ページ参照≫ ☞ 主観データからの分析 ・ 20 代男女が結婚したいと思う平均年齢(男性:29.6 歳、女性:27.8 歳)は実際 の初婚年齢よりも低い結果となっています。≪9 ページ参照≫ ・ 20 代男女が欲しいと思う子どもの理想数(男性:1.9 人、女性:2.1 人)は、実 際の合計特殊出生率よりも高い結果となっています。≪10 ページ参照≫

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- 12 - 2.社会動態(転出入の差)に関する現状分析 (1)社会動態の推移 岐阜市の社会動態は、過去 15 年間(2000~2014 年度)において、転出超過(社 会動態がマイナス)となっていることが多いものの、昨年度は 275 人転入超過(社 会動態がプラス)となっています。 注 1) 海外・不明分含む。 注 2) 平成 24 年 7 月 9 日以降は、住民基本台帳法の改正により、外国人の人口を含む。 図 10 社会動態の推移(岐阜市) 資料:住民基本台帳(岐阜市) (転入・転出;人) (社会動態;人) (年度)

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- 13 - (2)2014 年度の国内(海外・不明分除く)における都道府県別の転出入の状況 前ページにおいて、2014 年度の社会動態は 275 人のプラスになっています。さら に、2014 年度の社会動態について、転出先・転入元が海外や不明な人を除き、都道 府県別に分析し、転出入数ともに上位 3 つとなる岐阜県内・愛知県・東京都への転 出入の状況を見てみると、岐阜県内には転入超過(社会動態がプラス)、愛知県、東 京都には転出超過(社会動態がマイナス)となっています。 さらに、20・30 代の若年層について分析したところ、愛知県や名古屋市の転出超 過のうち、愛知県は 9 割以上、名古屋市は 8 割以上を 20・30 代が占めています。 《参考》 国内での社会動態(転入・転出)における各都市への移動割合(海外・不明分除く。) 岐阜県内 愛知県 東京都 その他の都道府県 (参考)国内全体 転入 47.9%(5,763 人) 19.7%(2,367 人) 5.1%(617 人) 27.3%(3,277 人) 12,024 人 転出 40.6%(5,242 人) 24.5%(3,169 人) 6.4%(833 人) 28.5%(3,678 人) 12,922 人 差引 +521 人 △802 人 △216 人 △401 人 △898 人 図 11 岐阜県内・愛知県等への転出入の状況について(2014 年度) 資料:住民基本台帳(岐阜市)

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- 14 - (3)2014 年度の年代別転出入の状況 年代別の転出者の割合を見てみると、20 歳代が 38.3%と最も大きく、30 歳代の 23.7%と合わせると、6 割以上を、20・30 代の人が占めています。 また、年代別の転入者の割合を見てみると、20 代が 37.1%と最も大きく、30 歳代 の 23.9%と合わせると、転出者と同様に、6 割以上を 20・30 代が占めています。 図 12 年代別の転出割合 資料:住民基本台帳(岐阜市) 図 13 年代別の転入割合 資料:住民基本台帳(岐阜市)

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- 15 - (4)2014 年度の 20・30 代の男女別転出理由 20・30 代の男女別の転出理由を見てみると、「職業上」の割合は、男性が 56.6% であるのに対し、女性が 40.5%と、男性と比較して約 16%低くなっています。 一方、「結婚・離婚」の割合は、男性が 11.4%であるのに対し、女性が 25.4%と、 男性の約 2 倍になっています。 (5)2014 年度の 20・30 代の男女別転入理由 20・30 代の男女別の転入理由を見てみると、「職業上」の割合が最も高いなど、 男女ともに同じような割合になっています。 図 14 20・30 代の男女別転出理由 資料:住民基本台帳(岐阜市) 男性 女性 図 15 20・30 代の男女別転入理由 資料:住民基本台帳(岐阜市) 男性 女性

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- 16 - (6)2014 年度中の 20・30 代の市外転出者へのアンケート ① 現在の住まいを選ぶ際に重視した項目 現在の住まいを選ぶ際に重視した項目として、「職場・学校等への近さ」と回答 している人の割合が最も高くなっています。 ② 就職・転職を理由に転出した人における現在の仕事を探す際に重視した条件 岐阜市からの転出理由が就職、転職と回答した人の、現在の仕事を探す際に重 視した条件について、「責任や興味のある仕事ができる」と回答した人の割合が最 も高くなっています。 2014 年度中の 20・30 代の市外転出者へのアンケート(概要) ・実施時期:2015 年 5 月~6 月 ・調査対象:住民基本台帳より、2014 年度中に市外に転出した、2014 年 4 月 1 日時点 で 20~39 歳の人の中から 1,000 人を無作為抽出 ・調査方法:郵送により調査 ・回答者数(回答率):318 人(31.8%)

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- 17 - ③ 岐阜市の魅力 岐阜市の魅力として、「買い物など日常生活の便利さ」と回答した人の割合が最 も高くなっています。 ④ 岐阜市に住んでいた際の不満 岐阜市に住んでいた際の不満として、「特に感じなかった」と回答した人の割合 が最も高くなっています。一方、不満を感じる項目としては、「公共交通」と回答 した人の割合が最も高くなっています。

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- 18 - ⑤ もう一度住む希望の有無 5 割以上の人が「もう一度住みたい」と回答しています。 ⑥ 転出することになった最も大きなきっかけ 転出することになった最も大きなきっかけとして、「結婚」「転勤」「就職」「住 宅の都合」と回答した人の割合が高くなっています。

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- 19 - (7)中核市単位で見た人口増減変化率と関連性の高い統計データ 中核市別の統計データの中から人口増減変化率と関連性の高いと思われるデータ 10 項目※1の項目間で分析※2をし、施策に結び付くデータになることなども含め、 最適な結果が導けるよう、関連性の高いデータを絞り込みました。 その結果、「就業率」と「人口集中地区人口割合」が上昇すると、「人口増減変化 率」が上昇する関係にあり※3、特に「就業率」は10 項目の統計データのうち、最 も影響を与えていることがわかりました。 なお、「人口増減変化率」と「就業率」の単独の関係をグラフで表すと以下のとお りとなりました。 ※1 「就業率」、「自市内での就業率」、「合計特殊出生率」、「製造業従業者数」、「商業従業 者数」、「借家数」、「製造品出荷額等」、「商業年間商品販売額」、「商業事業者数」、「人 口集中地区人口割合」 ※2 重回帰分析(1つの目的変数を、複数の説明変数で分析しようとすること)という。 ※3 重回帰分析の回帰式は、目的変数 y を「人口増減変化率」、2つの説明変数 X1、X2と して、X1を「就業率」、X2を「人口集中地区人口割合」とした場合、次の式となりま す。y=(0.096)X1+(0.014)X2 – 6.346 就業率とは ・15 歳以上の人口の中で実 際に働いている人の割合 図 16 中核市別に見た人口増減変化率と就業率 ※(株)サーベイ リサーチ センター〈データ等分析委託業者〉作成

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- 20 - (8)社会動態に関する現状分析のまとめ ☞ 客観データからの分析 ・ 転出入者ともに、20・30 代が 6 割以上を占めています。そうした状況の中で、 特に愛知県に対しては、20・30 代の転出超過が大きくなっています。 ≪13・14 ページ参照≫ ・ 転出理由は、男女ともに、職業上の割合が高く、さらに女性は、結婚・離婚の 割合も高くなっています。≪15 ページ参照≫ ☞ 主観データからの分析 ・ 20・30 代の転出者へのアンケートによると、20・30 代の転出者は、岐阜市に 対して不満を感じていない人が多くいる一方で、結婚や就職、住宅の都合など、 自らの意志に起因する理由で転出している人が多くいます。また、転出者の半 数以上は、可能であれば、岐阜市にもう一度住みたいと希望しています。 ≪17・18 ページ参照≫

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- 21 - 5.産業に関する現状分析 (1)産業 3 分類別の就業者割合及び市内総生産割合 岐阜市の産業全体のうち、第 3 次産業は、就業者が 73.3%、市内総生産が 90.2% を占めています。全国と比較すると、第 3 次産業は高い割合にあります。 図 17 産業 3 分類別の就業者割合(岐阜市) 資料:国勢調査(総務省)2010 年 図 18 産業 3 分類別の市内総生産割合(岐阜市) 資料:市町村民経済計算(岐阜県)2012 年

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- 22 - (2)産業・男女別就業者数及び特化係数 主な産業・男女別の就業者数を見てみると、男性は、製造業、卸売業,小売業、医 療,福祉の順に就業者数が多く、女性は、卸売業,小売業、医療,福祉、製造業、の順 に就業者が多くなっています。 一方、特化係数を見てみると、男女とも金融業,保険業、電気・ガス・熱供給・水 道業、製造業,卸売業,小売業が高くなっています。 ※A産業の特化係数=本市のA産業の就業者比率/全国のA産業の就業者比率 図 19 産業・男女別就業者数及び特化係数(岐阜市) 資料:国勢調査(総務省)2010 年 (就業者数;人) (特化係数)

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- 23 - (3)従業者比率から見た岐阜市の産業の特徴 雇用力(就業者割合)が高い業種としては、医療業(病院,歯科診療所,療術業等) や、飲食店(レストラン、喫茶店等)、その他の事業サービス(速記業、警備業等) などがあげられます。 また、全国と比較して就業者数の割合が高い業種は、繊維・衣服等卸売業があげ られます。 図 20 従業者比率から見た本市の産業の特徴(岐阜市) 資料:経済センサス(総務省)2012 年 市 内 で 雇 用 力 の 高 い 産 業 全国と比較して就業者数の割合が高い業種

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- 24 - (4)岐阜市労働実態調査 ① 常用従業員の割合 常用従業員の割合は上昇傾向にあります。 ② 常用従業員(男女別、10 人以上事業所)の所定内給与※の推移 10 人以上の事業所の需要従業員の給与平均は、2010 年から男性、女性ともに上 昇傾向にあります。一方で、全国値と比較すると、男性、女性ともに低くなって います。 ※基本給、職能給などや、各種手当で通勤手当を除いたもの ・実施時期:毎年 9 月~10 月頃実施 ・調査対象:常用従業員等を雇用する事業所のうちから 2,500 事業所を無作為抽出 ・調査方法:郵送により調査 ・有効回答数(回答率):947 事業所(37.9%)※2014 年 <参考>岐阜市の事業所数:22,138 事業所(経済センサス(総務省)2012 年) (円)

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- 25 - ③ 育児休業制度(5 人以上事業所)の導入状況 育児休業制度導入事業者は、2012 年と比較して、2014 年は 10%増加しています。 ④ 育児休業制度の取得率 育児休業制度の取得率は、女性がほぼ 100%取得しているのに対し、男性は 2% に留まっています。 ⑤ 業種別・育児休業制度の導入状況(制度導入率降順) 業種によって育児休業制度の導入率に差が見られます。 2012 年 2013 年 2014 年

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- 26 - (5)大学生へのアンケート ① 出身地 出身地について、8 割以上の人が岐阜市外であると回答しています。 ② 卒業後の就職希望及び就職したい地域 卒業後の就職した地域として、岐阜市と回答した人が 1 割程度に留まっていま す。 ③ 就職したい地域(出身地別) 就職したい地域として、岐阜市出身者においても、3 割以上の人が岐阜市外を 希望しています。 ・実施時期:2015 年 6 月~7 月 ・回答者数:454 人 ・対象校(回答者数):岐阜大学(102 人)、岐阜聖徳学園大学(39 人)、 岐阜女子大学(119 人)、岐阜薬科大学(98 人)、岐阜市立女子短期大学(96 人) ・実施方法:各対象校を通じ配付・回収 就職希望 就職したい地域 出身地別 就職したい地域

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- 27 - ④ 就職する際の居住したい地域 就職する際の居住地の希望として、5 割以上の人が岐阜市外を希望しています。 ⑤ 就職する際の居住したい地域(出身地別) 就職する際の居住地の希望として、岐阜市出身者においても、2 割以上の人が 岐阜市外を希望しています。 出身地別 就職したい地域

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- 28 - (6)地域経済分析システム(RESAS) ① 就業者数の産業別割合 全国と比較して、卸売,小売業や医療,福祉の比率が高く、製造業の比率が低く なっています。 ② 市区町村別企業数(岐阜市) 企業数は減少傾向にある一方で、企業数の 2012 年の全国順位としては 33 位と 高い順位になっています。 2012 年 〈2012 年〉 県内順位:1 位 全国順位:33 位

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- 29 - ③ 市区町村別創業比率(岐阜市) 創業比率は、全国的に減少傾向にある中で、岐阜市においても、同様の傾向を 示しています。 ④ 市区町村別製造品出荷額等 製造品出荷額は、2011 年に一度上昇したものの、概ね減少傾向にあります。 〈2012 年〉 県内順位:7 位 全国順位:275 位 〈2009~2012 年〉 県内順位:13 位 全国順位:626 位

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- 30 - (7)産業に関する現状分析のまとめ ☞ 客観データからの分析 ・ 就業者割合や市内総生産割合から見て、岐阜市の産業の中心は、第 3 次産業で あることが分かります。その中でも、就業者割合の高い業者として医療業や飲 食店などがあげられ、全国と比較して就業者割合が高い業種として繊維・衣服 等卸売業があげられます。≪21・23 ページ参照≫ ・ 育児休業導入率は、市全体としては増加傾向にある一方、岐阜市の産業の中心 である第 3 次産業の1つ、飲食店・宿泊業の育児休業制度導入率が最も低くな っています。≪25 ページ参照≫ ☞ 主観データからの分析 ・ 回答者全体として、岐阜市出身者は 15.2%いるのに対し、就職する際に居住 したい地域として岐阜市と回答した人の割合は 12.4%に留まっており、岐阜 市出身の大学生の約 3%が、市外に転出してしまう計算になります。≪26 ペー ジ参照≫

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- 31 - 4.人の移動状況の現状分析 (1)ビッグデータを活用した人の移動状況調査 ① 岐阜市と岐阜市外の地域の間の人の動き 岐阜圏域及び岐阜県内他圏域から岐阜市への動きは、平日、休日ともに、概ね、 岐阜市から岐阜圏域への動きを上回っています。 一方、岐阜市から名古屋市への動きは、平日、休日ともに、名古屋市から岐阜 市への動きを上回っています。 携帯電話の在圏基地局データによる人の移動状況の集計、分析 ※データ提供元:㈱NTT ドコモ、㈱ドコモ・インサイトマーケティング ・岐阜市外の人の市内への移動(以下市内移動という)の調査:2015.4.17(金),2015.5.24(日) ・岐阜市民の市外への移動(以下市外移動という)の調査:2015.4.17(金),2015.5.24(日) 図 21 平日(2015.4.17(金))の岐阜市と岐阜市外の地域の間の人の動き 資料:(株)NTT ドコモ、(株)ドコモ・インサイトマーケティング 岐阜圏域:岐阜市、羽島市、各務原市、山県市、瑞穂市、本巣市、岐南町、笠松町及び北方町 (人)

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図 22 休日(2015.5.24(日))の岐阜市と岐阜市外の地域の間の人の動き 資料:(株)NTT ドコモ、(株)ドコモ・インサイトマーケティング

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- 33 - ② 名古屋市に対する男女・年代別市内移動・市外移動数 先述のとおり、名古屋市に移動する人の方が名古屋市から移動する人よりも多 い傾向が見られることから、岐阜市と名古屋市の人の動きを詳細に分析するため、 以下のとおり、男女別、年代別で分析しました。 平日については、男性の中で、特に 30・40 代の人が、名古屋市に移動する人が 多くなっています。これは、岐阜市に住みながら名古屋市へ働きにいく人が多い と予測されます。 また、女性は、20 代の名古屋市に移動する人が多い一方で、男性と比較すると、 30・40・50 代で、名古屋市に移動する人が少なくなっています。これは、岐阜市 に住みながら、名古屋市へ働きにいく人が減少していると予測されます。(次ペー ジ「③ 女性が、男性と比較して 30・40・50 代で岐阜市に住みながら働きに行く人が減少し ていることに関する分析」参照) 休日については、男性、女性ともに、20 代で、名古屋市に移動する人が最も多 くなっています。特に、20 代女性の名古屋市に移動する人が多いことから、買い 物等で名古屋市へ出かける人が多いと予測されます。 男性 女性 図 23 平日(2015.4.17(金))の年齢階層別の岐阜市と名古屋市の間の人の動き 資料:(株)NTT ドコモ、(株)ドコモ・インサイトマーケティング (人) (人)

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- 34 - 男性 女性 ③ 女性が、男性と比較して 30・40・50 代で岐阜市に住みながら働きに行く人が減 少していることに関する分析 2014 年度の名古屋市との 20・30 代の転出入の状況については、12 ページの図 10 のとおり、225 人の転出超過となっております。 さらに、20・30 代女性に限定して分析したところ、名古屋市に対して、130 人の 転出超過となっています。女性全体としては、名古屋市に対して 148 人の転出超過 であったことから、20・30 代の転出超過が約 88%占めています。この結果から、 女性は、20・30 代のうちに名古屋市へ多く転出していることが分かります。 一方、20・30 代男性に限定して分析したところ、名古屋市に対して、女性の約 半数である 77 人の転出超過になっています。また、男性全体としては、名古屋市 に対して 123 人の転出超過であったことから、20・30 代の転出超過は、全体の約 63%を占めており、20・30 代女性の名古屋市に対する転出超過割合と比較して低 い結果となっています。 ○名古屋市に対する転出入状況(2014 年度) 社会動態(全体に占める転出超過の割合) 20・30 代女性 △130 人(88%) (参考)女性全体 △148 人 20・30 代男性 △77 人(63%) (参考)男性全体 △123 人 図 24 休日(2015.5.24(日))の年齢階層別の岐阜市と名古屋市の間の人の動き 資料:(株)NTT ドコモ、(株)ドコモ・インサイトマーケティング (人) (人)

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- 35 - ③ 岐阜市内でよく利用する地域(岐阜市外に住む人、岐阜市民別) 岐阜市外(岐阜県内、愛知県内)に住む人は岐阜駅周辺を、岐阜市民は市内の 大型小売店のある地域を、よく利用していると回答した人の割合が最も高くなっ ています。 ④ 岐阜市民が岐阜市以外の市町でプライベートで出かけることが最も多い地域 岐阜市民は、プライベートで最も出かけることが多い地域として、各務原市と回 答した人の割合が最も高くなっています。また、岐阜市を除く岐阜圏域(羽島市、各 務原市、山県市、瑞穂市、本巣市、岐南町、笠松町、北方町)のいずれかを回答した人の割 合は、50.3%となっています。 人の移動状況調査におけるアンケート調査 ・調査期間:2015.7.15~2015.7.20 ・回答方法:インターネットによる WEB アンケート ・回答者数:市外▸3,002 人、市内▸1,000 人 ・市外の回答者内訳:岐阜県▸1,501 人、愛知県▸1,501 人 岐阜市外に 住む人 岐阜市民 岐阜圏域 50.3%

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- 36 - ⑤ 岐阜市民(女性)のプライベートで出かけることが最も多い地域 岐阜市民(女性)は、プライベートで最も出かけることが多い地域として、各 務原市と回答した人の割合が最も高くなっています。また、岐阜圏域のいずれか を回答した人の割合は、52.2%となっており、全体の結果(50.3%)と比較して 高い結果となっています。 《回答者を女性に限定》 さらに、20・30 代の女性に限定して分析したところ、各務原市と回答した人の 割合が、回答者全体と比較して高くなっています。また、岐阜圏域のいずれかを 回答した人の割合は、60.3%となっており、女性全体の結果(52.2%)と比較し て高い結果となっています。 《回答者を 20・30 代女性に限定》 岐阜圏域 52.2% 岐阜圏域 60.3%

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- 37 - ⑥ 岐阜市外に住む人が岐阜市に来る理由 岐阜市外に住む人が岐阜市に来る理由としては、買い物と回答した人が最も多 くなっています。 岐阜圏域に住む人に限定すると、全体と比較して、買い物(食料品・日用品) や通勤と回答した人の割合が 10%以上高くなっています。 名古屋市に住む人に限定すると、全体と比較して、娯楽や仕事(営業、配達等) と回答した人の割合が高くなっている一方で、買い物や食事、通勤と回答した人 の割合が低くなっています。 《回答者を岐阜圏域に住む人に限定》 《回答者を名古屋市に住む人に限定》

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- 38 - (2)人の移動状況の現状分析のまとめ ☞ 客観データ ・ 女性については、20 代に岐阜市から名古屋市へ移動していた人の多くが、結 婚等を契機に、名古屋市へ転出している可能性が高いと予測します。≪34 ページ参照≫ ☞ 主観データ ・ 岐阜市民がプライベートで出かけることが最も多い地域について、回答者を 女性、20・30 代女性に限定して分析すると、岐阜圏域(岐阜市を除く)と回 答している人の割合は順に高くなっています。(全体:50.3% → 女性全体:52.2% → 20・30 代女性:60.3%)≪35・36 ページ参照≫ ・ 岐阜圏域に住む人が岐阜市に来る理由として回答した割合が高いのは、買い物 や食事、通勤など、日常生活に密着したものが多くあがっています。一方で、 名古屋市に住む人が岐阜市に来る理由として回答した割合が高いのは、娯楽や 仕事、友人・知人宅訪問など、岐阜圏域に住み人が岐阜市に来る理由として割 合の低いものが多くあがっていることから、岐阜圏域に住む人と名古屋市に住 む人では、岐阜市に来る理由が大きく違うことが分かります。≪37 ページ参 照≫

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- 39 - Ⅳ 今後の基本的方向 1.人口シミュレーション 2 ページの図1において、生残率や合計特殊出生率が現状の傾向が続くと仮定※1し、 社会動態(転出入の差)が 0 で推移した場合、以下のとおり将来人口を推計しています。 (再掲)※1 直近の岐阜市の値(生残率:2005→2010、合計特殊出生率:2010(国勢調査ベース),1.34) をもとに、今後、国立社会保障人口問題研究所推計による岐阜県仮定値(2013.3 公表値) に比例して推移すると仮定 この推計方法をもとに、以下の①~④の各条件に変えて、将来人口のシミュレーショ ンを行います。 ① 社会動態をマイナスと仮定 (県人口ビジョンの社会動態仮定値を参考)し、合計 特殊出生率を基本推計と同様(現状の傾向が続くと仮定)とした場合 ・ 社会動態が県と同様の傾向になった場合を想定するため、県人口ビジョンに おいて設定した、社会動態の仮定値を参考にし、以下のとおり推計します。 ② 社会動態を 0 と仮定し、国・県人口ビジョンの合計特殊出生率仮定値(2030 年:1.8,2040 年:2.07)に準じた場合 ・ 国の長期ビジョンや岐阜県の人口ビジョンにおいては、将来人口として、合 計特殊出生率を 2030 年に 1.8(参考:国民希望出生率、第 3 次岐阜県少子化対 策基本計画における目標値)へ、2040 年に 2.07(参考:国立社会保障・人口 問題研究所の試算する 2013 年の人口置換水準)へ上昇させた場合を推計して います。 岐阜市においても、合計特殊出生率について、岐阜市総合計画基本計画 2013 の中で、2022 年に 1.43 とするめざそう値を掲げていることから、これを達成 する過程として、まず、2020 年に 1.40 へ上昇させるとともに、国や県の掲げ る 2030 年に 1.8、2040 年に 2.07 へ上昇させた場合を以下のとおり推計します。 ③ 社会動態をプラス(2014 年度の県外への社会動態を 0)と仮定し、国・県人口ビ ジョンの合計特殊出生率仮定値(2030 年:1.8,2040 年:2.07)に準じた場合 ・ 12 ページの図 10 に示した通り、2014 年度の岐阜県内の他市町村との社会動 態を見た場合、521 人の転入超過になっています。仮に、2014 年度の県外への 2010 年(現状):41.3 万人

2060 年:31.5 万人

2010 年(現状):41.3 万人

2060 年:27.3 万人

2010 年(現状):41.3 万人

2060 年:23.6 万人

(43)

- 40 - 転出入が均衡し、かつ、②で示す、国や県の人口ビジョンにおける合計特殊出 生率に準じた場合を、以下のとおり推計します。 ④ 社会動態を 0 と仮定し、合計特殊出生率を 2020 年に 2.6 として 2060 年まで継続 した場合 ・ 仮に、合計特殊出生率を 2020 年に 2.6 へ上昇させ、以後継続する場合を、 以下のとおり、2060 年まで現状規模の人口を維持することが可能になると推計 します。 以上のことから、合計特殊出生率や社会動態人口の変化により、半世紀後の岐阜市の 人口は大きく変わります。 2.将来目指すべき基本的方向 何も対策を講じないまま、現状の傾向を受け入れてしまえば、人口減少に歯止めをか けることはできません。こうしたことから、人口減少そのものに歯止めをかけるため、 将来目指すべき基本的方向を、Ⅰ・Ⅱのとおり示します。 Ⅰ 産み育てられる都市へ 本市の少子化に対するアンケートを分析した結果、潜在的に、結婚したい、子ども を持ちたいという希望を持っている人は多くなっていますが、様々な要因により、そ うした希望がかなえられていないという課題が浮かび上がってきます。このことに対 し、対策を講じることにより、国や県が示している「合計特殊出生率が 2030 年に 1.8、 2040 年に 2.07」を仮に達成できたとすれば、先述のとおり、2060 年の人口が 31.5 万 人になると推計しています。 そうしたことから、合計特殊出生率を上昇するための施策を展開し、本市をより子 どもを「産み育てられる都市」とすることが重要であると考えます。 Ⅱ 働き、住み続けられる都市へ 前述のとおり、社会動態は、過去 15 年間を見てもマイナスの年度が多くなっていま す。特に、転出入者の 6 割以上を占める、20 代・30 代の若い世代の社会動態をプラス にすることで、人口減少に歯止めをかけるだけでなく、今後、より進展していくと予 測される高齢化を緩やかにし、人口構造を安定化することを可能とします。 また、本市は、各産業の中で、第 3 次産業の割合が高くなっています。第 3 次産業 は、医療・福祉や教育・学習支援業など対人サービスを中心に、地域内需要が地域内 2010 年(現状):41.3 万人

2060 年:38.7 万人

2010 年(現状):41.3 万人

2060 年:40.6 万人〔現状維持〕

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- 41 - で賄われ、属地性が強い産業を多く含むことから、地域内の人口減少の影響を大きく 受ける産業構造と言えます。 そうしたことから、県都として、また、地域の中核都市としての役割を認識し、県 外への転出超過を抑制し、特に若い世代の社会動態がプラスの状態を継続するための しごとづくりや、若い世代の魅力となる教育、安心して暮らせる環境の創出により、 社会動態プラスを継続するための施策を展開し、「働き、住み続けられる都市」を目指 すことが重要であると考えます。 また、人口減少社会に対応するための施策を展開する一方で、人口減少は避けられな い状況にあることから、人口規模に適応した都市機能にシフトするため、将来目指すべ き基本的方向を、Ⅲのとおり示します。 Ⅲ 持続可能な都市へ これまでも、本市においては、将来の人口減少社会を見据えて、2003 年に策定した 総合計画の基本構想の中で、人口規模に応じた都市の構造として「多様な地域核のあ る都市」を将来都市像に掲げ、地域の生活機能をコミュニティバスなどの公共交通で 繋ぐコンパクト&ネットワークに取り組んでいます。今後は、こうした取り組みを加 速するとともに、長期的な視点で人口規模に適応した都市としていくための計画を策 定し、対策を実施することが必要となります。 また、人口減少時代において、高度経済成長期のような税収の伸びは期待すること ができず、限られた財源の中で効率的に、行政サービスの提供や社会基盤を維持して いくためには、岐阜市に学びに来る、仕事に来る人々が居住する周辺市町との水平補 完や連携を図ることで、行政サービスや雇用を維持し、圏域の人口を大都市に流出さ せないことも必要になるものと考えます。 そうしたことから、人口規模に適応した都市の機能を検討しながら、広域連携を推 進することで、「持続可能な都市」を構築することが重要であると考えます。

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平成27年12月25日 岐阜市企画部総合政策課

図 22  休日(2015.5.24(日))の岐阜市と岐阜市外の地域の間の人の動き    資料:(株)NTT ドコモ、(株)ドコモ・インサイトマーケティング

参照

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