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Microsoft PowerPoint _継続講習(人体への影響)SSS配布用.pptx

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(1)

放射線の人体に与える影響

獨協医科大学 RIセンター

高橋克彦

2015/6/11

平成27年度

放射線業務従事者のための教育訓練講習会

(2)

放射線の人体に与える影響

(研究の歴史的俯瞰)

(3)

放射線の歴史は放射線被ばくとの戦いであった

放射線の歴史は放射線被ばくとの戦いであった

放射線の発見と防護の歴史(1)

1895年 11月

1896年

1898年

X線に関する論文発表

レントゲン

ウラン鉱石の発見

ベクレル

ラジウムの発見

キュリー夫妻

(4)

放射線の発見と防護の歴史(2)

1896年

1899年

1900年

X線による眼の障害報告

エジソン等

X線による脱毛の報告

ダニエル

腹部皮膚の発赤

ベクレル

X線による急性皮膚炎の報告

トムソン

血管内皮の変成

X線誘発皮膚がんによる死亡

X線発見から

わずか1年後

X線管球に1日

30分、数日間

にわたり指を

触れると、

痛み、膨張、

硬縮、紅斑、

水疱

放射性物質をポ

ケットに入れて

いた

(5)

放射線の発見と防護の歴史(3)

1901年

1904年

1905年

1924年

1926年

1947年

ラジウムによる皮膚障害

白血球減少症の発見

ラジウム皮膚障害による死亡

ラジウム沈着による骨壊死の

報告

ダイアルペインターの

骨肉腫

トロトラスト(トリウム含有

造影剤)肝の血管内皮肉腫発

生報告

ラジウム発見か

ら~3年後

トリウムのα線

による内部被ば

1945 広島長崎に原爆投下 1901 ラジウム治療開始 1909 ラジウム蛍光塗料 (時計)の製造開始 1919 血管造影成功

(6)

放射線の発見と防護の歴史(4)

1928年

1950年

1955年

1957年

国際X線ラジウム防護委員会

(International X-ray and Radium Protection Committee; IXRPC)

国際放射線防護委員(ICRP)

(International Commission on Radiological Protection)

原子放射線の影響に関する国

連科学委員会(UNSCEAR)

(United Nations Scientific Committee on the Effects of Atomic Radiation)

国際原子力機関(IAEA)

(International Atomic Energy Agency)

「X線およびラジ

ウムの防護」に関

する勧告

1945 広島長崎に原爆投下 1951 原子力発電開始 シーベルト: 国際X線およびラジウム防護委 員会)から委員を務め、1958 年-1962年の間はICRP委員長 を務めた。 1958年-1960年の間は、 UNSCEAR委員長も務めた。

(7)
(8)

放射線の人体に与える影響

(基礎的事項の確認)

(9)
(10)

確率的影響と確定的影響

(11)

γ線急性吸収線量のしきい値

(12)

あらたな白内障のしきい線量の根拠

急性被ばくによる視覚障害性白内障のしきい線量は,0.5 Gyと判断された根拠

放射線泊内容に関するしきい線量の科学的根拠と課題 Jpn.J.Health Phys.,48(2),97-103(2013)

論文

内容

対象

E. NAKASHIMA, K. NERIISHI and A. MINAMOTO; A reanalysis

of atomic-bomb cataract data, 2000–2002: a threshold

analysis, Health Phys., 90, 154–160 (2006).

細隙灯顕微鏡と水晶体混濁度分類法第

二版(Lens opacities classi・

cationsystem II: LOCS II)を用いた,

水晶体混濁を調査。

後嚢下白内障と皮質白内障のしきい線

量を示した。

原爆被爆生存者

730 人

K. NERIISHI, E. NAKASHIMA, A. MINAMOTO, S. FUJIWARA,

M. AKAHOSHI, H. K. MISHIMA, T. KITAOKA and R. E.

SHORE; Postoperative cataract cases among atomic bomb survivors: radiation dose response and threshold, Radiat.

Res., 168, 404–408 (2007).

線量評価可能な原爆被爆生存者を調査。

白内障手術歴のしきい線量を示した。

原爆被爆生存者

3,761 人

B. V. WORGUL, Y. I. KUNDIYEV, N. M. SERGIYENKO, V. V.

CHUMAK, P. M. VITTE, C. MEDVEDOVSKY, E.V. BAKHANOVA,

A. K. JUNK, O. Y. KYRYCHENKO, N. V. MUSIJACHENKO,

S. A. SHYLO, O. P. VITTE, S. XU, X. XUE and R. E.SHORE; Cataracts among Chernobyl clean-up workers:implications regarding permissible eye exposure, Radiat.

Res., 167, 233–243 (2007).

被ばくから12–14 年後にチェルノ

ブイリ事故の清掃員対象とした調査。

全白内障,後嚢下白内障,皮質白内障

等のしきい線量を示した

チェルノブイリ

事故の清掃員

8,607 人

(13)

posterior subcapsular cataract (PSC)

後嚢下白内障

(14)

Interventional Radiology (IVR)

白内障:IVR術者

(15)

放射線防護用術者向け眼鏡の例

(16)

寿命調査(Life Span Study, LSS)

放射線影響研究所

http://www.rerf.or.jp/glossary/lss.htm

• 寿命調査(LSS)は、疫学(集団および症例対照)調査に基づいて生涯にわたる

健康影響を調査する研究プログラム

• 原爆放射線が死因やがん発生に与える長期的影響の調査を主な目的としている。

• 1950年の国勢調査で広島・長崎に住んでいたことが確認された人の中から選ば

れた

約94,000人の被爆者と、約27,000人の非被爆者から成る約12万人の対象

者を、その時点から追跡調査。

• LSS集団から得られたデータの定期的解析が、

死亡率(がんやその他の原因によ

る死亡)やがん罹患率(発生率)に関する一連の報告書の基盤となっている。

• この集団はまた、症例対照調査を通じてしばしば行われ、部位別がんのより詳細

な調査の基盤にもなっている。

• 放射線に関連するがんの発生メカニズムやその他の因子の影響の程度について更

に解明を進めるため、被爆者のがんの病理組織の分子的解析を行っている。

(17)

LSS集団における固形がん発生の過剰相対リスク(線量別)、1958-1998年

(18)

DS02とDS86による白血病のノンパラメトリックな線量反応、1950-2000年

白血病の線量反応関係は二次関数的

(19)

直線二次線量ー反応関係

LQモデル

http://www.rist.or.jp/atomica/dic/dic_detail.php?Dic_Key=1073

 低線量域では直線、高線量域では二次曲線

を示し、閾値を持た

ないとするモデル。

 高線量・高線量率で行われた多くの生物実験では、このモデル

がよく適合することが確認されている。

 しかし低線量・低線量率の場合に対しては直接モデル設定する

ことは困難で、

このモデルを外挿して推定

している。

 1985年までの原爆被爆者の疫学データの解析から、

白血病に

ついては直線-二次曲線モデル

が、その他の

がんについては直

線モデルが適合

するとされている。

(20)

線量・線量率効果係数(DDREF)とは

Dose and Dose-Rate Effectiveness Factor:DDREF

放射線の生物学的効果は、同一

の吸収線量であっても放射線の

種類や線量率によって異なる。

高線量率で短時間に照射したと

きに得られる生物効果に比べて、

線量率を下げて時間をかけて照

射すると生物効果は減弱する。

これを線量率効果という。この

とき、同じ効果を得るのに要す

る線量の逆比を線量・線量率効

果係数(DDREF)という

DDREFが2である場合は、

低線量・低線量率のリスク係数

(単位線量当たりのリスク)が

高線量での値の2分の1である

ことを示す。

ICRPの説明より

• 低LET線にのみ適用

• 低線量域(<100mSv)

で適用

(21)

DNA損傷と修復

(22)

クラスター損傷

放射線医学研究所

低線量放射線と健康影響より

単独損傷

クラスターDNA損傷

数nm以内に近接して複数個の損傷が生じる

3~4nm

放射線

DNA切断による

物理的直接効果

OHラジカル誘導による

化学的間接効果

によって生成される損傷

の数は、線量に比例して

(一次関数として)増加

する。

(23)

LNT仮説

しきい値のない直線線量-反応関係

(Linear No Threshold : LNT)仮説

放射線医学研究所

低線量放射線と健康影響より

自然発生レベル 線量 が ん の 発 生 率 仮定 LNT仮説の模式図

確率的影響は、起始細胞(放射

線による突然変によってイニ

シエートされた細胞)一個か

らでもがんが生じる可能性が

あるという考え方に基づいた

仮説。

急性被爆である原爆被ばく線

と、原爆被ばく者集団にお

ける発症確率との直線的関係

を、

慢性被ばくである低線量

域の被ばく影響の推定

に外挿

する考え方。

(24)

ALARA

As Low As Reasonably Achievable)

無理

なく

無駄

な被ばくを避ける

(25)
(26)

低線量、低線量率とは

放射線医学研究所

低線量放射線と健康影響より

低線量

100mGy

以下

・ICRP2007年勧告

・UNSCEAR2007年報告

・BEIR Ⅶ報告

200mGy

以下

・ICRP1990年勧告

・UNSCEAR2000年報告

など(広島長崎の原爆

被爆者健康調査などより)

低線量率

0.05mGy/min

以下

・UNSCEAR1986年報告

(動物実験)

0.06mGy/min

以下

・UNSCEAR2000年報告

0.1mGy/min

以下

・UNSCEAR1993年報告

・BEIR

Ⅶ報告書

(数月~生涯の慢性被曝)

(27)

低線量放射線被ばくが誘導すると考えられている

生体防御機構

放射線医学研究所

低線量放射線と健康影響より

① DNA損傷の修復

② アポトーシスによる修復

③ 抗酸化性物質生産性

④ ストレス応答としての免疫機構の活性化

(28)

低線量率被ばくの発がんへの影響

がん・白血病

UNSCEAR 1993

(29)

固形がんによる死亡

(原爆被ばく者データ)

と線量の関係

急性外部被ばくの発がん

(30)

白血病と線量反応関係

(31)
(32)

低線量率長期被ばくの影響

慢性被ばくの発がん

(33)

チェルノブイリ原発事故による

セシウム内部被ばく

原発事故由来の内部被ばくによる発がん

(34)

チェルノブイリ原発事故

避難集団被ばく

原発事故由来の内部被ばくによる発がん

(35)

小児甲状腺ガンの発症時期

原発事故由来の内部被ばくによる発がん

(36)

小児の甲状腺線量比較

原発事故由来の内部被ばくによる発がん

(37)

甲状腺ガンと線量との関係

(38)

甲状腺の超音波検査

(39)

Fig 2 Incidence of and mortality from thyroid cancer in the US, 1975-20093 and advent of new technologies

BMJ 2013;347:f4706 doi: 10.1136/bmj.f4706 (Published 27 August 2013)

(40)

Fig 1 Incidence of thyroid cancer by country. Countries above the dotted line experienced a rise in incidence between 1985 and 2002

BMJ 2013;347:f4706 doi: 10.1136/bmj.f4706 (Published 27 August 2013)

Thyroid cancer: zealous imaging has increased detection and treatment of low risk tumors

59.5 (2008) Korea

(41)

マイクロビーム(量子ビーム)などを用いた

細胞局部照射実験からの知見

(出典:日本原子力開発機構量子ビーム応用研究部門HP http://yayoi.kansai.jaea.go.jp/biou/bio_01_01.htmlより改変

DNA損傷

細胞膜損傷

細胞

(42)

量子ビームとは

(出典:日本原子力開発機構量子ビーム応用研究センターHP http://qubs.jaea.go.jp/about/

• 強度が高く、エネルギーや、波としての性質がそろったものが得られる。

• 細くしぼる(集束)事ができる

• 非常に短い時間の間だけ発生させる(パルス)など、高度な制御を行うこと

ができる

(43)

エピジェネティクな効果

(

epigenetic effect

)

DNA塩基配列の変化を伴わない

細胞分裂後も継承される遺伝子発現

あるいは細胞表現型の変化

バイスタンダー効果

遅延型影響(ゲノム不安定生の誘導)

1990年代における放射線生物学の進歩

(44)

バイスタンダー効果

被ばくした細胞から周辺の被ばくし

なかった細胞へ遠隔的に被ばくの情

報が伝えられる現象

①ギヤツプジヤンクションを介した

細胞間情報伝達機構の関与

②放射線被ばくした細胞から培養液

に放出(分泌)される物質の関与が考え

られている。

(45)

ゲノム不安定性誘導

遅延型影響(ゲノム不安定生の誘導)

放射線被ばくによって生じた初期の損傷を乗

り越え生き残った細胞集団に“遺伝的不安定

性”が誘導され、長期間に渡って様々な遺伝的

変化が非照射時の数~数10倍の高い頻度で生

じ続ける状態が続く現象。

(46)

逆線量率効果

高 LET 放射線照射でまれに見られる現象で、線量率

が大きい時よりも線量率が小さくなった時に生物効

果が大きくなる現象。

なお正常細胞でも、未分化で分裂能が高い組織ほど

放射線感受性が高い

(例 :

消化管上皮細胞・生殖細胞・造血細胞など)。

(出典:放射線医学総合研究所 医学教育における被ばく医療関係の教育・学習のための参考資料)

(47)

ペトカウ効果

(Petkau effect)

① 「液体の中に置かれた細胞は、高線量放射線

による頻回の反復照射よりも、低線量放射線

を長時間、照射することによって容易に細胞

膜を破壊することができる」という現象。

② 「長時間の低線量放射線被曝の方が短時間の

高線量放射線被曝に比べ、はるかに生体組織

を破壊する」とも表現される。

http://ja.wikipedia.org/wiki/ペトカウ効果

人、生体内

では?

(48)

低線量被ばくの線量応答曲線

線形2次線量応答

ホルミシス線量応答

(49)

まとめ

低放射線影響の研究の現状と低線量リスク

放射線医学研究所 低線量放射線と健康影響より引用

1.低線量被ばく者の疫学研究成果

(線量一反応関係)により、しきい線量の有

無やDDREFあるいは修飾要因(性、年齢等)

について明らかになることが期待されている。

(50)

まとめ

低放射線影響の研究の現状と低線量リスク

放射線医学研究所 低線量放射線と健康影響より引用

2.しかしながら、必要な統計的検出力を得

るためには、大規模な集団を確保しなければ

ならないという問題点がある。

(51)

まとめ

低放射線影響の研究の現状と低線量リスク

放射線医学研究所 低線量放射線と健康影響より引用

3.近年、非標的効果によって生じる突然変

異、あるいは低線量被ばくによる生体防御機

構(DNA損傷の修復、アポトーシスによる損

傷細胞の除去、抗酸化性物質産生、ストレス

応答としての免疫機構の活性化等)の存在が

指摘されており、LNTモデルの科学的妥当性

に疑問を投げかけるデータも出てきた。

(52)

まとめ

低放射線影響の研究の現状と低線量リスク

放射線医学研究所 低線量放射線と健康影響より引用

4.上記のような現象は、現時点では主に

in vitro実験でのみ検証されているもので、

個体レベルあるいはヒ卜集団を対象とした調

査研究成果としては、必ずしもはっきりした

証拠が得られているわけではない。

Fig 2 Incidence of and mortality from thyroid cancer in the US, 1975-20093 and advent of new technologies
Fig 1 Incidence of thyroid cancer by country. Countries above the dotted line experienced a rise in incidence between 1985 and 2002

参照

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