ならびに修正中期計画
2016年９月24日
帝人株式会社
代表取締役社長 執行役員 ＣＥＯ
鈴木 純
２．業績推移
株式関連
2 * 親会社株主に帰属する当期純利益 創業 1918年 資本金 708億円 グループ会社数 153社 （国内 60社） （海外 93社） 従業員数 15,756名 （国内9,265名） （海外6,491名） 売上高 7,400億円 営業利益 530億円 当期純利益* 350億円 総資産 8,450億円 有利子負債 3,000億円 自己資本比率 37％ 配当 10.0円／株 （上期：5.0円） （下期：5.0円）会社概要
（2016年３月末）連結業績
（2016年度見通し） 業種 繊維 証券コード 3401 上場 東京帝人グループの概要
◆売買単位
1,000
⇒
100
株へ変更
◆発行済み株式
5
株⇒
1
株に併合
＊2016年10月1日～
＊第150回 定時株主総会 決議※株主様の資産価値・配当総額に影響はありません。
(併合前) (併合後) 1,000株×400円/株 ⇒ 200株×2,000円/株 例）1,000株を保有、株価＝400円とすると （資産価値40万円) 例）さらに配当を５円/株とすると （配当総額5,000円) (併合前) (併合後) 1,000株×5円/株 ⇒ 200株×25円/株今期配当見通し ： 上期
5
円/株 、 下期
5
円/株
(
株式併合考慮後
) ： 上期
5
円/株 、
下期
25
円/株
株式併合、および売買単位の変更について
営業利益
売上高
23% 20% 39% 9% 9% 17% 18% 19% 37% 9% 電子材料・ 化成品 高機能繊維・ 複合材料 ヘルスケア 製品 その他 高機能繊維・ 複合材料 電子材料・ 化成品 ヘルスケア 製品 その他 （2016年度 見通しベース） 4事業分野と収益構成
２．業績推移
124 181 391 671
530
-291 84 -81 311350
7,457 7,844 7,862 7,9077,400
-400 0 400 800 0 2,500 5,000 7,500 営業利益 純利益 売上高 減損損失約300億円を計上 （炭素繊維事業関連ほか） 構造改革費用約470億円を計上 （生産・開発拠点の再編ほか） （億円） 12年度 実績 13年度実績 14年度 実績 15年度実績 親会社株主に帰属する 当期純利益（右軸） （億円） 16年度見通し 修正中期 目標 500 修正中期 目標 250全社売上高・利益推移
一時損失の一巡により 過去最高益を見込む 6（億円） 2015年実績 2016年見通し
671
530
＋
90
＋
30
△
120
△
141
販売量差 先行費用 他 構造改革 コストダウン スプレッド差 成長・発展戦略 関連プロジェクト費用 ほか 原燃料コストアップ 薬価改定など 外部環境要因の悪化、将来の成長・発展に向けた先行費用投入の増加 により減益を見込むが、修正中期目標は達成見込み。営業利益増減内訳
（対前年）
修正中期 目標391
450
500
＋55 ＋34 ＋56 ＋90 △96 △30 構造改革 コストダウン 先行費用等 （億円） 2014年 2015年 2016年 外部環境要因を除いた基礎収益力は、 修正中期計画で掲げた目標どおり 着実に改善 先行費用等 構造改革 コストダウン 既存事業の 成長500
671
530
*前提変化：原燃料価格、為替 既存事業の 成長 前提変化* ＋221 前提変化* ＋30営業利益構造変化
（ 2014年を起点とした場合） 81,335 1,330 1,250 144 185 160 0 70 140 210 0 500 1,000 1,500 2014年度 2015年度 2016年度 見通し ■売上高 ■営業利益 （億円）
2015年度
自動車・航空機向けを中心に販売堅調、原燃料安も加わり、28％の増益2016年度
アラミド繊維・炭素繊維とも販売は引き続き好調も、円高により円貨建では減収減益 高機能タイヤ 光ファイバー 航空機 圧力容器高機能繊維・複合材料事業
防弾チョッキ■売上高 ■営業利益 （億円） 1,848 1,637 1,300 34 223 135 0 100 200 0 1,000 2,000 2014年度 2015年度 2016年度 見通し 液晶テレビ 10 コピー機筐体 スマートフォン用 カメラレンズ
2015年度
PC樹脂のスプレッド上振れ、構造改革効果により、前年比 ６倍以上の大幅増益2016年度
PC樹脂シンガポール工場、PETフィルム岐阜工場閉鎖に伴う販売減、 PC樹脂のスプレッド縮小を見込んで、減収減益電子材料・化成品事業
【狙い】
将来の成長に向けて、事業運営の柔軟性と意思決定の迅速性を向上 ・ポリエステル以外の高機能素材の活用 ・帝人グループの他素材との融合・複合化 ・外部との協業 （2016年８月公表） 2000年～ 米デュポン社とグローバルで合弁会社を運営 2016年 日本・インドネシアについてはデュポン社より持分を取得し、100
％化 新規ビジネスの開拓 構造改革によるビジネスポートフォリオの転換を加速
Topics
フィルム事業
日本・インドネシア拠点の
完全子会社化
■売上高 ■営業利益 （億円） 1,417 1,475 1,400 248 288 270 0 150 300 450 0 500 1,000 1,500 2014年度 2015年度 2016年度 見通し 酸素濃縮器 高尿酸血症・痛風治療剤 「フェブリク錠」 睡眠時無呼吸症候群治療器 12
ヘルスケア事業
2015年度
高尿酸血症・痛風治療剤、国内在宅医療の好調により、16％の増益2016年度
主力製品・サービスの伸長で薬価・診療報酬改定影響は吸収、増益基調継続も、 新薬導入等の先行投入費用積み増しもあり減益米Versartis社と日本での独占的開発・販売契約を締結（2016年8月)
小児における成長ホルモン分泌不全性低身長症（小児ＧＨＤ）を 最初の予定適応症として、Versartis社が臨床試験を国内で実施中 ＊小児ＧＨＤ：小児期の成長ホルモン分泌量が十分でない場合に発症する 低身長などの成長障害を主症状とする疾患「VRS-317」の特徴：
毎日注射する必要のある既存製剤と同様の効果を月
2
回の注射で得られる
⇒患者さんの負担低減につながることを期待
内分泌疾患・小児科領域といった当社注力領域への貢献を期待
今後、本剤の適応拡大に向けた開発にも取り組む
既存成長ホルモン製剤(小児ＧＨＤ適応)の国内市場規模 ：600
億円
程度Topics
新規長期作用型成長ホルモン剤「VRS-317」の導入
■売上高 ■営業利益 （億円） 2,594 2,709 2,750 42 53 60 0 50 100 150 0 1,000 2,000 3,000 2014年度 2015年度 2016年度 見通し 14
製品事業
スポーツ用途 橋梁補強材 自動車内装材2015年度～2016年度
スポーツ・アウトドア市場での高機能素材や、自動車・土木関連用途の販売好調 により増収・増益 アセアンの生産基地拡充など、グローバルオペレーション体制の強化を継続推進■売上高 ■営業利益 （億円） 403 403 450 36 44 50 0 30 60 90 0 200 400 600 2014年度 2015年度 2016年度 見通し
ＩＴ事業
2015年度～2016年度
電子書籍配信サービス売上の順調な拡大等により、増収・増益 新たに地域包括ケアシステムの開発や、IoTを用いたヘルスケアソリューションの 検討を開始２．業績推移
修正中期計画（2014年11月公表）
「構造改革」
「発展戦略」
課題事業に対する
抜本的改革の断行
事業の「融合」「組み合わせ」
による新たな事業の創出
２つの柱
2016年度目標：
重点戦略事業の成長＋構造改革効果により
営業利益500億円、純利益ROE８％以上
18
構造改革の狙い
= 帝人グループの
“強み”
を認識・強化
徹底的な絞り込み
成長分野
へ重点的な資源投入
各事業の領域
市場成長性
競争優位性
収益性
３．中長期に向けた取り組み構造改革
事業 2015 2016 2017～ 樹脂 フィルム 米国在宅 高機能繊維 原料重合 ★ （★） ★ シンガポール工場撤収 国内生産一元化 抜本的対策の実施 営業所統廃合 人員削減 ＤＭＴ生産停止 ★ 国内工場の 一部閉鎖・生産停止 宇都宮への生産移管 ポリマー重合工場再編 （★） ポリエステル繊維 タイへの段階的生産移管 ★ 高付加価値用途 への特化 複合領域の開拓
構造改革の進捗
日本・ｲﾝﾄﾞﾈｼｱ 完全子会社化 (追加施策)概ね計画どおり進捗
20
営業利益改善効果額
（2014年度対比/年額）
2015年
2016年目標
0
フル発現時
45億円
125億円
175億円
構造改革による改善効果
概ね当初見通し見込みどおりの効果を発現
融合
組み合わせ
素材事業
ヘルスケア事業
ＩＴ事業
環境・
省エネルギー
安心・安全・
防災
少子高齢化・
健康志向
【貢献領域】
各事業の強み・優位性の
「融合」「組み合わせ」
により
今までにない、新たな顧客価値を創出
【帝人の強み】
発展戦略
・炭素繊維複合材料 （ＣＦＲＰ）量産自動車向け展開 22
環境・省エネルギー
・革新的リチウムイオンバッテリー用 セパレータ 生産拡大 - 電極との接着性に優れ、発火事故の防止に大きく寄与 - スマホ・タブレット向けに複数の電池メーカーに採用 - 熱可塑性 ＣＦＲＰ 「Sereebo」 従来比、約１０倍の生産効率を実現 ＧＭほか自動車メーカーと商業化に向けた検討を推進 - 米国内で炭素繊維 新工場建設に向け土地を取得 - 北米最大の自動車向け複合材料成形メーカー (CSP社)を買収 北米自動車市場における強力な販売チャネルを獲得 素材選定から部品設計にまで踏み込んだ提案力を強化自動車の燃費性能向上に貢献
安全で長持ちする電池部材
建造物の構造材への展開
安心・安全・防災
- 災害・救急自動車 映像伝送システム (Infocom) ・耐震構造材 ラインナップ拡充 - 超軽量天井材「かるてん」、耐震リフォーム材 IT事業との連携で、劣化診断・モニタリングサービスを開発 - 高靱性構造材－木材資源と高機能繊維の融合防災関連分野への取り組み
- 緊急防災毛布「もうたんか」、火山噴石対策用アラミド繊維織物 - 航空貨物コンテナ（アラミド繊維） 軽量かつ高度な耐久性・耐火性を実現24 ・患者情報共有システム「バイタルリンク」 医師 薬剤師 介護士 看護師 -在宅療養患者の生体情報を、モバイル端末に 取り込み、医師等の間でリアルタイムに共有 -急性増悪の早期把握、患者自身による セルフケア支援等、最適な在宅医療の実現へ -地方自治体/業界団体への導入・利用促進
地域医療を支援するサービス
少子高齢化・健康志向
・外科手術用 シート状止血剤 ・心臓修復パッチの開発 ・人工関節領域への展開 - 取り扱いが容易、短時間で強力な止血効果を発揮 - 生体に吸収され、止血後 除去の必要なし - 自己組織に置換され、伸長する修復パッチの実現 - ナカシマメディカル㈱との合弁事業 ナカシマの「金属加工技術」「事業経験」 ＋帝人の「素材技術」「営業力」 - 経済産業省より「医工連携事業化推進事業」として採択
先端医療材料の開発
少子高齢化・健康志向
経営目標
2017年度～
： 発展戦略の成果発現により、更なる飛躍へ修正中期計画の収益目標は１年前倒しで達成
2016年度 ：
先行投入費用の増加や円高影響を見込むも、 一時損失の減少等により純利益は過去最高益を目指す （億円） 2015年度 実績 2016年度 見通し 当初目標売上高
7,907
7,400
8,000
営業利益
671
530
500
当期純利益
311
350
250
純利益ROE
10.6%
11.3%
8%
本年、次期中期計画を策定 ⇒ 2017年春に公表予定
（＊）親会社株主に帰属する当期純利益 (＊) 26-20% 0% 20% 40% 60% -20% 0% 20% 40% 60% -20% 0% 20% 40% 60%
将来イメージ
製品 IT ヘルスケア IT ヘルスケア 複合／ 高機能材料 製品ROE目標：
10
％以上
高機能繊維・ 複合材料 （横軸）投下資本利益率 （縦軸）成長率 （円の大きさ）営業利益規模2014年
2016年
2020年
近傍 電子材料・ 化成品「ヘルスケア」「複合／高機能材料」を主要２事業とする企業体
電子材料・ 化成品 高機能繊維・ 複合材料 製品 IT ヘルスケア組織の壁を超えた連携を強化
帝人グループ一丸での取り組み
グループ総合力の向上へ
Topics
米国
Continental Structural Plastics(CSP)
社の買収
・北米中心に多くの自動車・トラックメーカーを顧客にもつ
自動車向け複合材料/部品
の設計・成形・加工メーカー
・SMC*技術を用いた自動車部品では
世界最大手
・ガラス繊維複合材料(GFRP)を用いた
「軽量」・「高外観」部材
が主力製品
本社 ： 米国ミシガン州 生産拠点 ： 米国(10拠点)、メキシコ、フランス、中国 フェンダー テールゲート フード トランクリッド フード フード ＊SMC（シート・モールディング・コンパウンド）： 樹脂に硬化剤や増粘剤などを混合したペーストを ガラス繊維などに含浸させたシートを金型で 加圧加熱して成形する製法 30• ガラス繊維強化複合材料(GFRP) を中心とした複合材料技術 • 自動車部品設計～生産技術、 品質管理・ノウハウ • 世界の主要自動車メーカーへの 供給実績と信頼関係 • 炭素繊維＋炭素繊維強化複合材料 (CFRP)技術 • 熱可塑性CFRPの１分成形技術 • 多様な高機能材料、 長年に亘り蓄積された高分子技術 • グローバルネットワーク
自動車向け「複合材料製品事業」のプラットフォーム構築へ
短中期 ： 自動車の「外板部品」「構造材」 両面に渡る軽量化への貢献
中長期 ： 将来の多素材化に向けたハイブリッド商品開発の強化
【買収による相乗効果】
32 本資料に記載された製品名等は登録商標です。 見通しに関するご注意 当資料に記載されている内容は、種々の前提に基づいたものであり、記載された将来の計画数値、施策の 実現を確約したり、保証するものではありません。 事業等のリスク 業績等に影響を与える可能性のある重要な要因には、以下の事項があります。なお、業績に影響を与える 要因はこれらに限定されるものではありません。 ① 競合・市況変動にかかるもの 帝人グループは市況製品を展開しており、景気動向、他社との競合に伴う市場価格の変動、購入原燃 料の価格変動、また為替、金利といった相場の変動により事業業績が大きく左右されることがあります。 ② 製品の品質にかかるもの 事業活動全般において品質保証を確保する体制を敷いていますが、製品・サービスの欠陥が業績、財 務状況、社会的評価等に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 医薬品の研究開発にかかるもの 研究開発に対し積極的に経営資源を投入していますが、特に医療用医薬品の開発には、多額の費用 と長い期間がかかるうえ、創薬研究において、有用な化合物を発見できる可能性は決して高くありませ ん。また、種々の要因により承認申請を断念しなければならない可能性があります。また、承認申請し た後で も承認が取り消されることがあります。 ④海外活動にかかるもの 海外での活動について為替変動に係るリスクのほか、予期しない法律・規制の施行、不利な影響を及 ぼす租税制度の変更、経済変動、政変・テロ・戦争等による社会的混乱により、経営成績及び財務状 況等に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑤事故・災害にかかるもの 大規模な自然災害や不慮の事故等により生産設備が損害を受けた場合や原材料の供給等サプライ チェーンに大きな障害が生じた場合は、帝人グループの経営成績及び財務状況等に悪影響を及ぼす 可能性があります。
