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Microsoft PowerPoint _05_宇宙材料開発.pptx

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Academic year: 2021

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(1)

Yoshikazu SUZUKI 1

材料技術戦略論

2017

数理物質科学研究科

物性・分子工学専攻

准教授

鈴木

義和

[email protected]

2

宇宙材料開発って?

(1) 宇宙環境下で使用される材料

・宇宙空間に行くための材料 (ロケット、シャトル、スペースプレーン)

・宇宙空間で使うための材料 (人工衛星・・・)

耐熱性、耐放射線性、強度、軽量性、気密性、信頼性など、地上で用いられる

材料よりも厳しいスペックが要求される。

(2) 宇宙空間で行う(無重力などを利用した)材料開発

まず、JAXA(当時)の小柳 潤先生(現・東京理科大学)が2012年に

書かれた、「航空・宇宙用材料研究に関する最新動向」をチェックして

みましょう。

(2)

Yoshikazu SUZUKI 3

出典: 小柳 潤、「航空・宇宙用材料研究に関する最新動向」、日本機械学会誌, 115, 539, 2012.

惑星大気へ突入し,運動エネルギーを熱エネルギーに変換して飛翔体を減速させ

ることは宇宙・航空分野において非常に身近であり必須である。

火星エアロキャプ

チャ

を例に挙げると、地球から火星に向けて出発した宇宙機が火星の重力圏に留

まるために、火星の大気を利用し、その摩擦によって宇宙機の減速を図る。

耐熱・断熱材料の具体例

Aerocaptureの詳細

https://en.wikipedia.org/wiki/Aerocapture Yoshikazu SUZUKI 4

メリットとして大幅に燃料を節約できること、極めて短時間で当該惑星の周回軌道に

入れることなどが挙げられる

。このときに、どのような耐熱シールドを用い、いかに

耐熱シールドと内部の機器を断熱するかは言うまでもなく重要なポイントとなる。

本的な熱防御構造としては最外層に耐熱シールド、その内側に断熱材、次に支持

構造(炭素繊維強化プラスチック(CFRP )/ アルミハニカムサンドイッチなど) があ

り、その内側に本体がある。2010 年宇宙探査機はやぶさのカプセルが地球に帰還

したときは、重量アブレータとセラミック系の断熱材によって内部を保護した。

アブレータとは一般にカーボン繊維とフェノール樹脂の複合材料であり、強い加熱

を受けたときフェノール樹脂の分解反応により熱を消費し、さらには発生する分解ガ

スに熱を逃がすなどの効果で、機体への入熱を大幅に下げるものである。近年で

は、比重が1/3 以下の軽量アブレータや再利用可能なカーボン/カーボン複合材

料(C/C) シェルの研究開発が進んでいる。

出典: 小柳 潤、「航空・宇宙用材料研究に関する最新動向」、日本機械学会誌, 115, 539, 2012.

耐熱・断熱材料の具体例 (続き)

(3)

Yoshikazu SUZUKI 5

出典: http://spaceinfo.jaxa.jp/hayabusa/about/principle3.html

炭素繊維強化プラスチック(CFRP)をもちいたアブレータ

宇宙探査機はやぶさ

6

この3種類の耐熱シールドの相対的なトレードオフ表を表1に示す。現状では、再利用C/C

シェルは,耐摩耗性、強度・剛性に優れるが、最高耐加熱率はやや低いことと、製造に関

してコストや成型性の面がやや劣る。軽量アブレータは重量アブレータと比べて損耗が早

く、それにともなって強度・剛性の観点でやや信頼性が低いとも解釈できる。

このような検

討を一気に覆すような劇的に優位性を持つ新しい耐熱材料の開発が望まれる。

耐熱・断熱材料の具体例 (続き)

一方で,軽量な断熱材に関しては近

年下記(表2) の特性の物が市販され

ており、人手が容易である。これらの

耐熱・断熱システムは超極超音速機

やロケットにも必要な技術であり、さら

なる軽量化・高信頼性化が望まれて

いる.

出典: 小柳 潤、「航空・宇宙用材料研究に関する

最新動向」、日本機械学会誌, 115, 539, 2012.

(4)

Yoshikazu SUZUKI 7

最近のJAXAの動きは?

https://www.youtube.com/watch?v=_WuQ8x3dZRg&feature=youtu.be

Yoshikazu SUZUKI 8

(5)

Yoshikazu SUZUKI 9

2010年度以降に、「航空宇宙工学」分野で採択された科研費のうち、

「材料」をキーワードに含むもの (抜粋)

課題名 期間 研究種目 革新的ソニックブーム低減技術の地上実証研究 2011年5月31日~2015年3月31日(予定) 基盤研究(A) CFRP構造ライフサイクルモニタリングシステムの構築 2011年4月1日~2014年3月31日(予定) 基盤研究(A) 繰り返し使用のためのロケットエンジン燃焼室銅合金の熱疲労解析による予寿命評価 2011年4月1日~2015年3月31日(予定) 基盤研究(A) 極軌道対応型衛星帯電防止用受動的電界電子放出素子(Elf/PEO)の開発 2010年4月1日~2013年3月31日(予定) 基盤研究(A) ブーム・膜複合構造による展開宇宙構造物の構築 2013年4月1日~2016年3月31日(予定) 基盤研究(B) 航空機複合材構造のバードストライクに関する損傷モデリング 2013年4月1日~2016年3月31日(予定) 基盤研究(B) 不活性高質量原子による超低軌道環境における衝突励起材料劣化現象に関する包括的理解 2013年4月1日~2017年3月31日(予定) 基盤研究(B) アブレータ用CFRPの高温環境下における欠陥の生成と変形 2013年4月1日~2016年3月31日(予定) 基盤研究(B) ハイブリッドアブレーションセンサーの開発 2012年4月1日~2015年3月31日(予定) 基盤研究(B) 超高速衝突時に発生するイジェクタの衝突角度/温度依存性評価と国際標準化への対応 2012年4月1日~2017年3月31日(予定) 基盤研究(B) 圧電素子を内蔵したCFRP構造のスマートセンシング・アクチュエーション 2011年4月1日~2014年3月31日(予定) 基盤研究(B) 広領域非回収宇宙環境曝露試験のための高精度地上キャリブレーション 2011年4月1日~2014年3月31日(予定) 基盤研究(B) 航空機用先進複合材料の成形プロセスに関するマルチスケールモデリング 2010年4月1日~2013年3月31日(予定) 基盤研究(B) ガストンネル型プラズマ溶射を用いた航空・宇宙用超耐熱材料の開発 2010年4月1日~2013年3月31日(予定) 基盤研究(B) 複合宇宙環境下における材料加速劣化シナジー効果発現に関する 包括的理解 2010年4月1日~2013年3月31日(予定) 基盤研究(B) 微小重力で明らかにされる超流動ヘリウムの特異な膜沸騰の実相と伝熱促進効果の解明 2010年4月1日~2013年度 基盤研究(B) 切り欠きを有する炭素繊維強化複合材料積層板の圧縮強度発現メカニズム 2015年4月1日~2018年3月31日(予定) 基盤研究(C) モールド成形が可能な高耐熱・高強度CNT/ポリイミド複合材料の研究 2015年4月1日~2018年3月31日(予定) 基盤研究(C) 炭素繊維強化プラスチックと従来金属材料とのガルバニック腐食防止に関する研究 2014年4月1日~2017年3月31日(予定) 基盤研究(C) 宇宙機用誘電体材料の極低温下における帯電特性に関する研究 2014年4月1日~2017年3月31日(予定) 基盤研究(C) 高エンタルピー流中のケイ素系超高温耐熱材料周りに生ずる極めて強い発光現象の解明 2013年4月1日~2016年3月31日(予定) 基盤研究(C) 10 加熱・展開機能を最適化した宇宙展開構造用複合材料システムの創製 2013年4月1日~2016年3月31日(予定) 基盤研究(C) 皺・弛み・折り目を含む薄膜の確率論的動力学モデルの探求 2013年4月1日~2016年3月31日(予定) 基盤研究(C) 超異方性複合材を用いたモーフィング翼構造に関する研究 2012年4月1日~2015年3月31日(予定) 基盤研究(C) 予冷ターボジェットアフターバーナーにおける水素燃焼および窒素酸化物生成メカニズム 2012年4月1日~2015年3月31日(予定) 基盤研究(C) 膜材料で作られた気体展開はりの曲げ特性に関する研究 2012年4月1日~2015年3月31日(予定) 基盤研究(C) 高速衝撃貫入により粒状物質集合体中に引き起こされる諸現象の解明 2012年4月1日~2015年3月31日(予定) 基盤研究(C) 揚力を積極的に利用するインフレータブル構造体を用いた革新的再突入飛行体の研究 2012年4月1日~2015年3月31日(予定) 基盤研究(C) カーボン・カーボン複合材のスパッタリング現象の解明とモデル化 2012年4月1日~2015年3月31日(予定) 基盤研究(C) 惑星探査及び有人宇宙輸送に向けた革新的超軽量熱防御システムの開発 2012年4月1日~2015年3月31日(予定) 基盤研究(C) イオンエンジンの中性粒子圧力計測 2012年4月1日~2015年3月31日(予定) 基盤研究(C) 階層膜面モジュラー構造による宇宙構造物構築に関する研究 2011年4月28日~2014年3月31日(予定) 基盤研究(C) 小型ソーラーUAVに関する多目的最適化設計と実証フライト 2011年4月28日~2014年3月31日(予定) 基盤研究(C) マイクロ波放電型イオンエンジンの内部プラズマの動的制御による性能向上に関する研究 2011年4月28日~2014年3月31日(予定) 基盤研究(C) 不確定性を考慮した宇宙スマート構造の形態創成設計に関する研究 2010年10月20日~2013年3月31日(予定) 基盤研究(C) 刺しゅう技術を応用した多機能複合材に関する研究 2010年4月1日~2013年3月31日(予定) 基盤研究(C) 航空宇宙機のための形状記憶合金ワイヤーを用いた 耐衝撃スマート構造CFRPの創製 2010年4月1日~2013年3月31日(予定) 基盤研究(C) 宇宙機用放射率可変型ラジエータ材料の研究 2010年4月1日~2013年3月31日(予定) 基盤研究(C) 損傷検知・修復システムと急速補修法の融合技術による超軽量複合材航空機構造の実現 2013年4月1日~2017年3月31日(予定) 若手研究(A) 三次元熱伝導率・放射率分布同時計測法の開発と機能的複合材ラジエータ設計への応用 2011年4月1日~2014年3月31日(予定) 若手研究(A) 高繰り返し周波数パ ルスレーザーによる 宇宙デブリ除去 2013年4月1日~2015年3月31日(予定) 若手研究(B) 極超音速希薄風洞を用いた希薄空力計測システムの構築と粒子計算表面モデルの開発 2013年4月1日~2015年3月31日(予定) 若手研究(B) 繰り返し形状フォーミング可能な適応構造システムの研究 2012年4月1日~2015年3月31日(予定) 若手研究(B) 埋込型プラズマアクチュエータによる空力騒音の効率的かつ効果的な抑制 2012年4月1日~2015年3月31日(予定) 若手研究(B) 熱防御材表面触媒効率計測装置の開発及び表面触媒モデルの構築 2012年4月1日~2014年3月31日(予定) 若手研究(B) 高信頼性宇宙展開構造材としての機能性ポリマー複合材料のメゾスケール力学の研究 2011年4月28日~2013年3月31日(予定) 若手研究(B)

(6)

Yoshikazu SUZUKI 11 超音速波動伝播を捉える革新的超高速応答型感圧塗料技術の基盤確立 2011年4月28日~2013年3月31日(予定) 若手研究(B) 空気膜と弾性梁からなるハイブリッド展開構造物の概念検討と基本特性の把握 2011年4月28日~2014年3月31日(予定) 若手研究(B) 長期間・長距離の深宇宙航行を可能とするソーラーセイルの燃料フリー姿勢制御系の開発 2011年4月28日~2013年3月31日(予定) 若手研究(B) 複合材航空機の革新的損傷許容設計法の確立に向けた簡易補修技術の提案と実証 2010年度~2011年度 若手研究(B) 超臨界CO2冷媒を利用した航空エンジン用再生器・中間冷却器の研究 2010年4月1日~2013年3月31日(予定) 若手研究(B) ナノオーダー精度を有する大型軽量熱安定CFRP製鏡の開発 2010年4月1日~2014年3月31日(予定) 若手研究(B) 衛星搭載用大型アンテナ鏡面の超高精度化 2010年4月1日~2013年3月31日(予定) 若手研究(B) 固体反応大気吸入イオンエンジンの超低軌道運用に関するフィージビリティースタディー 2013年4月1日~2015年3月31日(予定) 挑戦的萌芽研究 超軽量高剛性バイコンベックスブームによる大型宇宙構造物の実現 2013年4月1日~2015年3月31日(予定) 挑戦的萌芽研究 超高速宇宙浮遊物の宇宙機への衝突による宇宙機電位変動の研究 2013年4月1日~2015年3月31日(予定) 挑戦的萌芽研究 放射音を用いたCFRP構造の異物衝突・衝撃損傷モニタリング法の開発 2012年4月1日~2014年3月31日(予定) 挑戦的萌芽研究 液中ブレイクダウンとマイクロ波照射を用いた衝撃波・気泡による動噴霧形成メカニズム 2012年4月1日~2014年3月31日(予定) 挑戦的萌芽研究 宇宙から地球上の全ての地点に着陸できるモーフィング宇宙輸送システムの研究 2012年4月1日~2015年3月31日(予定) 挑戦的萌芽研究 プラズマ溶射によるプラスチック樹脂の表面硬化技術の開発と宇宙航空部材への適用 2011年4月28日~2013年3月31日(予定) 挑戦的萌芽研究 不活性惑星高層大気分子との高速衝突による化学的材料損傷リスク評価 2011年4月28日~2013年3月31日(予定) 挑戦的萌芽研究 キャビティリングダウン分光法を用いたイオンエンジンの寿命評価システムの開発 2011年4月28日~2013年3月31日(予定) 挑戦的萌芽研究 超音速プラズマジェットによる材料表面の低温処理の研究 2011年4月28日~2014年3月31日(予定) 挑戦的萌芽研究 メカノクロミズム金属錯体を用いたスペースデブリ衝突貫通穴の位置表示に関する研究 2011年4月28日~2013年3月31日(予定) 挑戦的萌芽研究 圧電素子のセンサ・発電機能を利用した無電源構造ヘルスモニタリング法の開発 2010年度~2011年度 挑戦的萌芽研究 複雑形状を有する複合材料の残留変形抑制および品質保証技術の開発 2014年度 特別研究員奨励費 航空機構造用のCFRTP積層板における熱融着の条件と接着強度の関係 2013年度~2014年度 特別研究員奨励費 宇宙用集積回路の革新へ向けたグラフェン/SiC基板量産技術の確立 2012年度~2013年度 特別研究員奨励費 耐酸化コーティングを施したニッケル基単結晶超合金の組織解析 2012年度~2013年度 特別研究員奨励費 バイオニクス手法による惑星大気突入機の空力デザイン 2011年度~2012年度 特別研究員奨励費 宇宙用耐熱軽量スラスター用耐環境コーティングの設計と実証 2011年度~2013年度 特別研究員奨励費 耐放射線性に優れた超高効率太陽電池材料の作製指針の確立 2010年度~2012年度 特別研究員奨励費 Yoshikazu SUZUKI 12

Metallic Microlattice Boehing

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Yoshikazu SUZUKI 13

Advanced Woven Material for the Orion Spacecraft

https://www.youtube.com/watch?v=-ipCwzFdHHM

14

Materials Research on Station (NASA) 6:45

https://www.youtube.com/watch?v=gQZYJhSmw7c

(8)

Yoshikazu SUZUKI 15

演習: 宇宙材料開発に参入

設定

202X年、国内材料メーカーに入社して5年が経過し、ようやく企業での材料研究の

やり方が身についてきた。やはり、色々な面で学生時代とは違うと考える今日このごろ。

今朝、上司に呼び出された。

「・・・先週の役員会で、

わが社も宇宙材料開発

に進出することが決まった。民間企業

の宇宙事業参入は世界的な流れとなっている。まずはJAXAに3年間程、出向してほ

しい」

「君のグループで、3年間の研究プランを練ってみてほしい。復帰後、

わが社の強みを活かした宇宙材料開発プロジェクトに加わってもらう予定だ。」

筑波への帰還。私はJAXAで何をやるべきなのか!?

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