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<研究論文>ユーザフレンドリーな情報処理システムの設計視点に関する一考察 利用統計を見る

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の設計視点に関する一考察

著者

内木 哲也

著者別名

Uchiki Tetsuya

雑誌名

経営論集

38

ページ

141-157

発行年

1992-03-30

URL

http://id.nii.ac.jp/1060/00005707/

Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.ja

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ユ ー ザ フ レ ン ド リ ー な情 報 処 理 シ ス テ ムの 設 計 視 点 に関 す る一 考 察141

ユーザ フレ ンド リ ーな情報処 理 シ ステ ムの

設計視 点 に関 する一 考察

概 要 ユーザフレンド リーな情報処理 システムの構築 に必要 なユーザ インタ フェ ー スに関する現在 の研究 方向 と, その問題 点 につ いて論 じ る。 こ れを克 服す る た めの今後の設計 視点 を提 示 す る と共 にその重要性 につ い て述 べ る。 目 次 はじめに1. 情報処理システムに関するユーザインタフェース研究動向2. 現在の情報処理システム設計における必要事項3 .ユーザフレンド リーな情報処理システム設計における必要事項4 .情報処理システムの成否事例からの評価4.1.POS システムの衰退事例4.2. 電子メールシステムの衰退事例5. おわりに は じめに 情報処理シ ステ ムは一 般的 には コンピュータシ ステムあ るい は情報 処理 シ ステムなどの機械 的 システ ムを指 すこ とが多 い1)。しかし,情報 は環境 か ら人 間への刺激であ り[4] ,人間の存 在及 び活動 に よっ て生ず る もので あ ると言 える≒ 従っ て,人間 によっ て構 成 さ れる組織体( また は社会) の活動 にお い て必要 な情報 の収 集,処 理,伝達,蓄積,利用 に関 わる仕組 みは,コンピュ ー タシステム利用の如何 に関 わらず情報 システムであ るというこ とがで きる[1] 。 このような意味 か ら情報 システムへのコンピュータ利用3)には単純 に その機械

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的機 構 の設 計だけで はなく,それを利 用 す る人 間的機構4)の 設計,あ るいは人 間的 機構 を考慮 七だ機械 的機構 の設計 が重要 とな る。 近 年で は, コンピ ュータシ ステ ムの利 用範 囲の拡大 から人間への窓 口 とな るユ ーザ インタ フェ ー ス(UserInterface)^) へ の要求 が高 まっ て きてい る。そ れ と同 時 にシ ステ ム側で は その要求 に応 えら え る能力 を提供 で き るよ うにな り,強力 なユーザ インタフェ ー スを備 えたユーザ フレ ンド リ6) なコンピ ュ ー タ シ ステムに関 す る研究 も盛 ん に行 われてい る≒ し かし, 先 に述 べたよう に, 情報 処 理 シ ステ ムで は人間的機構 を踏 まえた設計 が必 要で あ るこ とから,利 用 者の5W1H を十分 に考慮 して個 別 にユ ーザ インタ フェ ー スを設計し なけ れば なら ない[11,12] 。しか も,ユ ーザ インタ フェ ー スの研究動向 は文献[7] に見 られ るように, 人間 と機械 との一 対一 の対 話 におけ る機械的機構 に関 す る研 究 が中心的であ り, 組織的 な利 用や システ ムが導 入さ れ る人間組織 の環 境 な どとの関 わりについてはほ とん ど議 論さ れていな いのが現状であ る[13]。 また,情 報処 理 シ ステ ムの研 究 は実践 が主体で あ り[2], 実際 のシ ステム構 築 に関 す る報 告は学術的研究報 告 として はほ とん ど認 めら れていない。 その 上, ほ とん どの報 告 は成功事例で あ り, 利 用阻害 要因 の高い事例 や失敗事例 は報 告さ れてい ない8)。そのため,人間的機 構 を考慮 し ていないこ とによ る問 題点 が明確 にさ れてい ないば かりで な く, 情報 処理 シ ステム及 び その構 築 に 関 す る研 究の発展 も阻害さ れてい るの が現状で あ る。 この ようにユーザ フレ ンド リー な情 報処 理 シ ステム とは, 単 に機械的構 築 にお いて一般 の人 間的特 質 との整 合を実現 し たシ ステ ムで はな く, その利 用 者の個 々の特 質 と所属 する組織 的環境 条件 との整 合が とれた システムであ る と考 えら れ る。 この ような背景 に基づ い て, 本論 文で は まずユーザ フレンド リー な情 報処 理シ ステムを構築 す る上で 重 要 なユーザ インタフェ ースに対 す る研 究 を概観 する。その研究 方向 や設計視点 に基づ いて, ユーザ フレ ンド リー な情 報処理 シ ステ ムを構 築し た場 合 の問題 点 につ いて 考察 す る。 この考察 に 基づ い てユ ーザ フレンドi; ー な情報 処理 シ ステ ムの 設計視点 を提 案す ると共 に, それを用い てい くつ かの情報処 理 シ ステ ム事 例 を分析 七,提 案した設計 視点 の妥当性 につ いて論じ る。 1. 情報 処理 システムに関 するユーザ イン タフ ェース 研究動向 これ まで の情 報処理 シ ステ ムに関 す るユ ーザ インタ フェ ー ス研究 を概観し

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ユ ーザ フレ ンド リー な情報処理 シ ステ ムの 設計 視点 に関 す る一一考察]43 て み る と9) そ れ ら は 以 下3 つ の カ テ ゴ リ ー に 分 類 す る こ と が で き る[16] 。 レ1) イ ン タ フ ェ ー ス 装 置 自 体 の 研 究 犬2) 人 間 工 学 的 な 側 面 か ら の 研 究3) 心 理 的 な 側 面 か ら の 研 究1) に 分 類 さ れ る 研 究 は コ ン ピ ュ ー タ に 与 え る 情 報 を よ り 簡 単 に 表 現 で き る と共 に , よ り 多 様 な メ デ ィ ア を 利 用 で き, そ し て 気 軽 に 利 用 で き る よ う な 方 向 に 研 究 が 進 め ら れ て き た 。 そ れ ら に は 主 と し て , ① 記 号 , 文 字 の 入 出 力 装 置, ② 位 置 を 指 し 示 す ポ イ ン テ ィ ン グ デ バ イ ス, ③ 音 声 入 出 力 装 置, ④ 画 像 入 出 力 装 置 な ど に 関 す る 研 究 が あ る 。2) に 分 類 さ れ る 研 究 は 操 作 性 能 や 効 率 の 向 上 を 目 指 し た 研 究 と 見 る こ と が で き, 機 器 の 大 き さ や 位 置 関 係 , 配 列 な ど の 物 理 的 な 項 目 の 改 善 と 共 に , 人 間 の 行 動 特 性 や 生 理 的 変 化 と の 整 合 性 を 実 現 す る 方 法 に つ い て も 研 究 が 進 め ら れ て い る 。 そ れ ら に は 主 と し て , ① 物 理 的 な 操 作 性 能 , ② 情 報 の 提 示 方 法 , ③ 利 用 者 特 性 へ の 対 応, ④ 耐 久 性 能 の 向 上 と 保 守 の 簡 略 化, ⑤ 誤 操 作 へ の 対 応 な ど の 研 究 が あ る 。 特 に , 近 年 で は デ ィ ス プ レ イ 技 術 と 情 報 処 理 速 度 の 向 上 に よ る 画 面 設 計 や 操 作 誘 導 の 方 法 や, 仮 想 現 実 手 法, 人 工 知 能 技 術 を 用 い て 自 然 な 対 話 の 実 現 を 目 指 し た 研 究 な ど が よ く 取 り 上 げ ら れ る よ う に な っ た10)。3) に 分 類 さ れ る 研 究 は 個 人 の 嗜 好 や 感 じ 方 の 相 違 , 精 神 的 圧 迫 感 な ど の 人 間 の 心 理 的 特 性 と の 整 合 性 を 実 現 す る 研 究 と 見 る こ と が で き る 。 こ の よ う な 研 究 は 問 題 の 分 析 や 評 価 が 難 し い た め , あ ま り 工 学 的 な 研 究 が な さ れ て は い な い の が 現 状 と 考 え ら れ る 呪 考 え ら れ る 主 な 研 究 と し て は, ① 情 報 提 供 の メ デ ィ ア 選 択 技 術 や , ② 情 報 環 境 構 築 , ③ 利 用 者 教 育 な ど が 挙 げ ら れ る 。 し か しこ こ れ は 技 術 的 な 研 究 で は な く , そ の 技 術 の 利 用 者 及 び 利 用 社 会 の 環 境 整 備 に 関 す る 研 究 で あ る と も 考 え ら れ る 。 こ の よ う に ユ ー ザ イ ン タ フ ェ ー ス の 研 究 は 大 き く3 つ の 分 野 に 分 け る こ と が で き る が , こ れ ら は 分 野 毎 に 個 別 に 評 価 で き る も の で な く , そ れ。ぞ れ は 相 互 に 関 与 し て い る 。例 え ば , 入 力 に 対 す る 応 答 は0.3 秒 以 内 が 望 ま し い と 言 わ れ て い る が , 処 理 を 実 行 さ せ て い る と き は1 ∼2 秒 あ っ て 初 め て 処 理 を 実 感 で き る[7] 。 し か も , 応 答 時 間 が 早 す ぎ る と 思 考 時 間 が 短 く な っ て , 熟 練 者 で ぱ か え っ て ミ ス が 増 大 す る 結 果 と な る こ と が あ る 。 そ し て , こ れ を 実 現 す る に は 応 答 速 度 の 早 い 処 理 技 術 や 装 置 の 開 発 が 欠 か せ な い の で あ る 。 ま た , こ れ ら の 研 究 は 利 用 の 自 由 度 を 高 め る と 共 に , 伝 達 す べ き 情 報 の 曖 昧 性 を 容

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認し よう とす る方向 にあ る。これ に伴っ て,利 用者 を含 めた情報 シ ステ ム12)に おけ る中心主体 が情 報処 理機 器か ら利 用者 へ と移 行す る。 それ と共 に, 情 報 処 理シ ステムが単 なる作業 遂行 の ための道具 から人間活動全般 の支援 装 置へ と発展す る と見 るこ とがで き る。 そこで, ユ ーザ インタ フェ ー スに関 す る研究を その中心課題 という観 点 か ら分類 し直し, それ ぞれの関連 性 につ いて考察 してみ る。 研究 の中心 課題 と し ては,情 報伝達 (コ ミュ ニ ケーション) に利用 する媒 体( メデ ィア) と, 情 報伝達 の円滑 化 を図 るた めの支援 性, 情報伝達時 の束縛条件 を挙 げ るこ と がで きる。 情報伝達媒体 の側 面 か ら考 えて みる と, 利 用で き る媒 体 は記 号 か ら始 まり, 文字, 音声, 画 像, 言 葉, とよ り人間的 な(人間 が情報 伝達 で 用 い るの と同等 な)媒 体 が利用 可 能な方向 に なるこ とが わかる。 し か も, これ らの媒 体 は複合的 に用 い られ る方向 に もあ る。 利用時 の支援性 の側面 か ら考 えてみる と,エ ラー認識 ・修 正, ヘルプ 機 能, 意味認 識, 常識推 論 とい うよ うに人間側 の利用負担 をで きるだ け減 らして, 人間同 士あ るいは, よ き理解 者 と対話 してい るよう な自然で 抽 象的 な会 話の実現化 の方向 にあ る。利 用時 の束縛条件 とい う側面 から考 えてみ る と, 携帯性の向上 や, ネット ワー ク技 術 の進歩, 情 報伝達媒体 の選択 の 自由化 な どにより利 用場所, 時 間,利 用媒 体 な どの制 限が取 り払 われて自由 度が増大 す る方向 にあ る。 次 にこれ らの研究課題 と先 に述 べた研究分類 との関連 につ いて考 えてみ る。 種 々の情報伝 達媒 体 を扱う には それを 入出力す るた めの装置 が必要であ る。 それと共 に, より人 間的 な媒体 を扱 うためには, それ自身 に含 まれる意 味 を 認識 す るための技術, す な わち知 識工学的 な アプ ロ ーチが必要 となる。 束縛 条件 を減 らすには情報伝 達 の可能性 を増大 させ る入出 力装置 が必要 とな る。 それと同 時 に,個 別 の利 用者 に適合 したインタフェ ー ス とな るよ うな心 理的 な配 慮が必要で あ る。 以 上 を ま とめてみ る と現 在 の研 究 の方向性 とその研究分 野 との 関連 は図1 の ように表 す こ とがで きる。この図 が示 してい るこ とは, ユーザ イン タフェ ー スの理想的 な将来 像は人 間が 日常的 に用い てい る情報 伝達媒体 を 用い て人 間 同 士 の ように会 話で き, 情報伝 達 ミスや 間違 いを補正 して, いつ で もどこで も利 用で きるもので あ る とい うこ とであ る。 す な わち, この よ うなユーザ イ ン タフェ ー スを持っ た情報 処理 シ ステ みが, 最 もユ ーザ フレンド リーで あ る と考 えら れてい る と言 えるのであ る。

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ユ ー ザ フ レ ン ド リ ー な 情 報 処 理 シ ス テ ム の 設 計 視 点 に 関 す る一 考察145 支 援 性 に 亙白 回 計算機ルーム イ固戸 ≪ 束 縛 条 件 ハ イ

訃 グ乳 ア

思 考 の 支 援 ( ナ ビ ゲ ー シ ョ ン ) 意 味 チ ェ ッ ク 利 用 支 援 ( ヘ ル プ ) エ ラ ー チ ェ ッ ク 記 号 の や り 取 り 記 号

匠白 玉呂

文 字 七 日 画 像

[巫 心 コ

図1 ユ ーザインタフェー スの 研究視 点の 分類と その方向性 然 言 語 ゛^ 媒 体 2 。 現在の情報 処理 システム設 計に おけ る問 題点 前節で述 べ たよ うにユーザ イン タ フェ ー スの設計 に関 して は多 くの研究 が なさ れてお り, 数多 くの装置や経験的, 実験的 に得 ら れた設計指 針が挙げ ら れて い る。 しか し, 図1 で示 した研 究の 方向で あ る利 用媒 体, 支援 性, 束縛 条件 の それぞれの軸上で,優 れた性能 を発揮で きるようなユーザ インタフェ ー ス構 築技術 がで きた として も, それらを組 み合 わせて利用 者の目的 に沿っ た ユーザ イン ターフェー スを構 築す る方法 や その利 用 方法, 適合 す る利用環境 などについ て考 えられていなけ れば, 本 当 にユ ーザ フレ ンド リー な情報処理 シ ステムを構 築 す るこ とは難 しい と考 えられ る。 例 えば, 電子 メールや電子掲示板 は それが利 用 さ れ るだ けの基礎的 な環境 が整 わなければ機能 を発揮で きない。 その理由 は, この ような組織体 を対象 とし たシ ステ ムで は多 くの利 用者 が電子 メールで 交信 し, 常に情報 が豊富 に あ り, いつで もシ ステムに触れ る環境 に なけ れば利 用 者 は減っ てし まうか ら であ る[17,14 ]。従っ て, ユ ーザ イン タフェ ー ス としての機能 をやた らと追 加 した り,個 別技術 の向上 を追求 し たりす るこ とだ けで は, ユーザ フレンド リー な情報処 理 システ ムを構 築 す る方法 とはな り えな いのであ る。 このように考 えてみ ると,現在のユーザ インタ フェ ー スに関す る研究だけで

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は,ユ ーザ フレ ンド リー な情報 処理シ ステム設計 には不十 分で あ るこ とが わ か る。 それは, こ れ まで の研 究の多 くは, 人間が機械 と情 報伝達 し合 うため の物理的及 び工 学的 な手法, すな わち機械的機構 に関 す るもので あ り,利 用 者の心理面, すな わ ち人間的機構 を考慮した,機械 的機 構 に関 す る ものが少 ない からであ る。例 えば, 設計思 想 としてはオブ ジェ クト指 向 の ような優 れ た思 想があ るが, ユーザ フレンド リーな情報 処理シ ス テムの設計思 想 という よ りは,情報処理 シ ステム構 築上 の技術的 な思想で あ る とい え る。しか も,ユー ザ フレンド リー な情報処理 シ ステムを考 える上で 必要な利用基盤K!)とも言 える 利用 者側 の人 間的機構 につ いては,ほ とんど議論 さ れてい ない状 態で あ る呪 このこ とは, ユーザ フレ ンド リー な情報処理 シ ステ ムの構築 に必 要 とさ れ る要件 を,利 用 基盤 に よっ て分類 す るこ とによっ て, よ り明確 に示 すこ とが て冷 る。情 報処 理 シ ステムのユ ーザ フレンド リー性 に関連 す る事柄 は, ユー ザ フレンド リー性 に対 す る取 り組 み方 と, そのシ ステ ムが もた らす利 用環境 への影響 への対 処 とい う観 点で分類 す るこ とがで きる。 ユーザ フレ ンド リー 性 に対 す る取 り組 み方 には,技術 開発や開発体制 のよ うな シ ステ ムを構 築す る上で 必要 とな る事柄 と, 利用 方法 や利 用体 制の確立 の よ うな, シ ステムを 利 用す る上で 必要 とな る事柄 とに分 け るこ とがで きる。 こ れは情 報処理 シ ス テ ムの供給者側 と利 用者側で の取 り組 み方の相違 とい うこ と もで きる。また, 利 用環境 への影 響 につい ては, シ ステムの利 用領域 の拡 大 を もた らす もの と, シ ステ ムの利用 基盤 の整備 に関 わる もの とに分 け るこ とがで きる。 これは情 報処理 シ ステム利 用 のた めの応 用開発 と標準化 ともい うこ とがで きる。 この ような観 点に基づ い て, ユ ーザ フレ ンド リー な情報処 理 シ ステ ム としての要 件 は, 利用基盤 によっ て図2 のよ うに分類す るこ とがで きる呪 図2 の右 上 の象 限I は利 用者側で の利 用ニー ズの 発掘 や利 用 方法 の開 発, 左上 の象限IT は供 給者側で の技術 や応 用手法 の開 発 とい う こ とがで きるノ 両 者 は共 に情報 処理 シ ステ ムの利 用範 囲の拡大 を目的 としてい るが, 象限I は 利 用者側 からの情 報処理 シ ステムへの接 近 に関す る事柄 で あ り, 象 限II は情 報処理 シ ステムの側 か らの利 用者 への接近 に関す る事柄で あ る。一 方, 左下 の象 限Illは供 給 者側で の利 用技術や開 発環境 の整 備, 右 下 の象限IV は利用者 側での利 用環境 の整備 とい うこ とがで きる。両者 は共 に環境整 備 に関す る事 柄で あ るが, 象 限in が情 報処 理シ ステ ム開発技術 の社 内及 び供 給者業 界での 環境 整備であ るの に対 し て, 象限 Ⅳで は技術 よりは利 用 者教 育や利 用組織 体

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ユ ーザ フレ ンド リ ー な 情 報 処 理 シ ス テ ムの 設 計 視 点 に 関 す る一 考察147 制な どの利用環境 の整 備で あ る。 シ ス テ ム 利 用 領 域 の 拡 大 イ ン タ フ ェ ー ス 技 術 開 発 プ ロ ト タ イ ピ ン グ 構 取 築 り 上 組 ・ コ ン サ ル テ ィ ン グ ・ 開 発 用 シ ス テ ム 開 発 供 給 者 側 元 吐 上 ご み ・ 開 発 手 法 の 標 準 化 ・ 人 材 開 発 ご 育 成 ・ パ ッ ケ ー ジ 化 ・ モ ジ ュ ー ル 化 応 用 開 発 エンド`ユーザ〕 ンピ ュづ インク゛ ・ 利 用 法開発 ・ 導 入容 易性 ・ 操 作の 簡便 性 利 用 者 側 ・ 情報処 理リ テラ シ ・業 界的 標準 ・ 一般 へ の浸 透 ・ 高 信頼性 利 取 用 り 上 組 の み II − Ill I − IV 環 境 整 備 シ ス テ ム 利 用 基 盤 の 整 備 図2 ユーザフレン ドリーな 情報処理システムと して の要 件の 利用 基盤に よる分類 以 上 からわか るこ とは,図2 の左 側 (象 限il,III) に該 当す る事項 は, 現在 の情報処理 システ ム研究者 によっ て積極的 に研究さ れてい る。こ れに対 して, 右側 (象限l ,Ⅳ) に該 当 す る事項 につい ては,情報 処理 シ ステム研究 者の研 究領域 からは距 離があ る上 に, ほ とん ど研 究がなさ れてい ない。 つ まり,先 に述 べたよ うに機械 的構 築 (図2 の左 側) の研究の みが進 め られ, 人間的機 構 (図2 の右側 ) の研 究 につ いてはほ とんど学術的 な研究 が進 めら れていな いのであ る。 この よ うに, 現在 の情報処理 システ ムの設計 におい ては, ユー ザフレンド リー性 を発揮 す るために必要 な人 間的機構 に関 す る事項 が大 きく 欠落 してい るこ とが わか る呪

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3. ユー ザフ レンド リー な情 報処理 システ ム設計にお ける必要事 項 ユーザ フレ ンド リーな情報 処理 シ ステ ムを設計 す るためには√ 前節で も述 べたよ うに機械的機構だ けで な く人間的機構 を も含 め た設計 が必要 とな る。 しかし,今 日で は利用 者 とい う言葉 が指 し示 す意味で さ え,情報 処理 シ ステ ムの「導 入者」 か「エ ンド ユ ーザレ か も明確 にはされ てお らず,時 と場合 に よっ て使 い分 けられてい る節 も感 じ られ る17)。つ まり,先 に示 した図2 で も利 用者側 のカ テゴ リー の中 には, その導入 を決定 するあ るいは実施 す る「導 入 者」の立場 の者 と,実際 に操 作 す る「エ ンド ユーザ」 の立場の者 とに分類 可 能で あ る。 前者 ぱシ ステ ムの利 用者 の中で も供給者的で あ り,後 者こ そが 真 の利用者で あ る とい える。す な わち,図2 の利 用者側 の立場 の中で も,「導 入 者」 と「エ ンドユーザ」 の よ うな, 情報処 理 シ ステ ムの利用 目的 によっ て利 用基盤の相 違 が生ず るこ とが考 えられる。例 えば同じ 応用開 発の立場で も, 積 極的 に利 用領域の拡大 の ための技 術や利 用法 を開発 す る場合 と, 環境 整 備 の ための技 術や利用法 を開 発す る場 合 とが考 えられ る。 前者 はよ り応用開 発 的で あ り,後 者 は環境整 備的で あ る とい える。 そこで図2 を さらに細 分化 して み る と,図3 の よう に表現す るこ とがで き る。 図3 に示 さ れてい るよ うに, 供 給者側で より専門的 なのは情報処 理 シ ス テ ム開発者であ り, 利用 者 に近 いの はユ ーザ と直接接 し て情報処理 シ ステ ム を受 注 した り, 納入す る情 報処 理 シ ステ ムの提供者で あ る と分類で きる。 同 様 に利用者側 の中で も専門 的 なの は, 利用企業 の情報 処理 システ ム部門 や シ ステムの機 器採 択者で あ り, 現場 で の利用 者 はエンド ユーザ であ ると分類で きる。 一方, 応用開発の中で も開発だ けで な く, 積極的 な利 用を促 す運用活 動 があ る。同様 に環境整備 にお いて も, 利 用者の拡大 や技術 の利用範 囲の拡 大 のよ うな普 及活動 と,利 用環境 を内的 に整 備 す る保守 活動 とに分類で きる。 図3 の左 側 に示さ れてい る項 目 は, 情報 処理研究 において現在中心的 に論 議 さ れてい るIS)。そして,この よ うな情 報処 理の専門家 の考 えるユ ーザ フレ ン ド リーな情報処 理 システ ムは, 先 に も述べ たよ うに, 物 理的 な機器 の性 能や 使 いやすい ソフトウェ アツー ルの普及 などの技 術的な基盤 に立脚 してい るの で あ る。つ まり,機 器性 能の向上 や新 技術 の開発, 利用法支援 などの技術 的 な 解決 方法に よっ て, ユーザ イン タ フェ ー スを向上 させ て利 用領域 を拡大 し よ う とする研究方向であ る とい え る。 こ れに対 して, 図3 の右側 に示 されてい る項 目は利 用者側で 行 うべ き事柄で あ るた めに, あ ま り積極 的 な論議 はな さ

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ユーザフレンドリーな情報処理システムの設計視点に関する一考察149 れ て い な い。 特 にこ れ らの項 目 は, 情 報 処 理 部 門 な どの 利 用 者側 の専 門 家 自 身 がエ ンド ユ ーザ で あ っ た と き に は, さ ほ ど問 題 として は 取 り上 げ ら れな か っ た。 その 理 由 とし て ぱ, シ ス テ ムの 導 入 か ら, 開 発 , 運 用 , 普 及, 保 守 まで 全 て部署 内 部 で 対 処で きた こ と と,部 員 の 情 報 処 理 に対 す る利 用 知 識 が高 か っ た こ とが 挙 げ ら れ る。 し か し, 近 年 の 情 報 化 の進 展 に伴 うエ ン ド ユ ーザ 層 拡 大 に よっ て, 利 用 者 の 情 報 処 理 リ テ ラ シ の ば らつ きや処 理 内 容 が 拡 大 , 多 様 化 し てい るた め, こ れ らの 問 題 が 表 面 化 し て きた と考 え ら れ る [11 ]。 システ ム利 用領 域の 拡大

■iンタフ・- ス 技 術 開 発 開 発 用 システム開 発 構 築 上 のI 取 り 組 み 開 発 手 法 の 標 準 化 人 技 材 術 開 育 発 成

匪 ]

片 口 応 用 卜夕化 領 域 ’ ン 開 ]ン引 け イバド 供 給 者 側 ハ) ヶ-シツヒ 利 用 者 啓 蒙 ク ゛ 発 ド キュメンテリ ョン モ ジ ュ ー ル 化 メーガ間 標 準 化 応 用 開 発 II − Ill 環 境 整 備

カスタマイス゛ 利 用 法 開 発 導 入 容 易 性 統 合 性 I − IV J ント・`ユーF] ンヒ万 一ティング 操 作 の 簡 便 性 利 用 者 側 高 信 頼 セキバ テ 性 イ 業 界 的 標 準 [ 年] 利 用 上 の 取 り 組 み 情 報 処 理 リテラシ 利 用 者 開 発 利 用 価 値 性 一 般 へ の 浸 透 ほ ] げ ] システム利用基盤の整 備 図3 ユーザ フレン ドリー な情 報処理 システ ムの設 計に 必要な 事柄 の細分類 このような問題 に対処 す るには, 情 報処理 システ ム設計時 に利用 者側 の人 間的機構 への影 響, 及び それを 考慮 した人間的機 構 (情 報 システム) の設計 とそれに見合っ た機械 的機構(情報処 理 シ ステム)の再 設計 とが必要であ る。

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し か も, 非専門 家 の多い一般的 な利用者お よび その集 団で は, まず技術利 用 の ための環境 整 備 を整 えるこ とが先決で あ る。 そして, その利 用基盤であ る 環境 の上で確 立 さ れた技術を適用し てユーザ インタ フェ ー スを向上さ せ るの で なければ, ユーザ フレ ンド リー な情報処理 シ ステ ムにぱ成 り得 ない と言え る。例 えば, 技術利 用環境 として はPOS の た めの コ ード 体系 や コード添 付 商品 の普及, また は自動 改札導 入のた めの 士―ド 体系 の確立 な どで, 実際 に 情報処 理 シ ステ ムを利用 す るエ ンド ユーザ への利 用方 法 の普及 や, 啓蒙, 利 用機会 の増加 な どが利用者 の利 用基盤であ る と言 える。 もし,POS に必要 な添 付 コード がOCR 用 の文字で普及 していた な らば, バ ー コード の方が個 別のユ ーザ インタ フェー スとして技術的 に優秀であっ た とし て も, その技術 を用 いて も利用 者 にとっ て決 してユ ーザ フレ ンド リー な情報 処 理シ ステムは 構 築で きない ので あ る。2 インチフ ロッピー が普及 せず,未 だ3.5 イン チや5 インチの フロ ッピ ーが主 流 なの も同様 な理由 と考 えら れる。 4 。情 報処理 シス テムの成否 事例からの評価 情報 処理 シ ステ ムの普及 と その高度活用化 に伴い, それが持 つユーザ フレ ンド リー性 の よしあ しは, 単 に1 人の利用者 や一 部 の利用 方法 に対 しての利 用上 の制約 や不満 という形で表 れるだ けで な く, 最悪 の場合 に は その組織 に お け る情報処 理 シ ステム利用の成否に もっ なが るようになっ て きた[11,17,14]。 そこで, これ らの顕著 な事例 の成 否要因を, 先に示 し たユ ーザ フレンド リー な情 報処 理 シ ステ ム設計の た めの必要項 目を用 いて分析 す るこ とにより, そ の設計項 目の 妥当性 につ い て評価 す る。 4.1.POS シテスムの衰退事例[11,17 ] 全国規模の大規模小売店A 社 におけるPOS システムの利用衰退事例を取 り上げ る呪A 社では,商品の販売情報を管理す るこ とによって,在庫の圧縮 や的確な商品の仕入れを行うことを目的 としてPOS システムを導入した。 導入当初は業務革新 に多大な貢献があった ものの,近 年では次第に単なるレ ジ機能しか使用されなくなり,多くの現場において利用者がこのシステムに 見切りをつけるようになってしまった。 その理由 としては大 きくは以下の7 項目を挙げ るこ とがで きる。 巾 商品情報の人力精度が悪い

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ユ ーザ フレンドV ーな情報処理 シ ステ ムの設計 視点 に関 する一一考察151 (2) 手 作 業 に よ る 付 加 情 報 入 力 が 多 く, 現 場 作 業 が 増 加 す る (3 ) 環 境 の 変 化 に 合 わ せ て 現 場 で 必 要 な 情 報 を 簡 単 に 入 力 で き な い (4 ) 集 計 , 分 析 が バ ッ チ 処 理 で あ り , し か も処 理 に 数 日 か か る (5 ) 利 用 方 法 の 教 育 が 円 滑 に な さ れ ず , シ ス テ ム を 活 用 で き る 人 間 が 減 っ て い る (6) 出 力 さ れ る 情 報 の 精 度 が 悪 い (7) 出 力 情 報 を そ の ま ま 報 告 書 に 利 用 で き な い こ の 情 報 処 理 シ ス テ ム は , で き た 当 初 に は ユ ー ザ フ レ ン ド リ ー で あ っ た が 環 境 変 化 に シ ス テ ム が 追 従 し て い か な か っ た た め , ユ ー ザ フ レ ン ド リ ー で は な く な り ,遂 に は 利 用 衰 退 へ と 追 い 込 ま れ て し ま っ た と 考 え ら れ る 。 そ こ で , こ れ ら の 理 由 を 図3 の 分 類 項 目 に 照 ら し て み る と 表1 の よ う に 分 析 で き る 。 表IPOS シ ステムの分析結果a. 現 状 開 発 者 提 供 者 導 入 者 エンドユ ーザ 開 発 × × × × 運 用 × × × × 普 及 × × × 保 守 △ △ △ △ b 。 導 入時 開 発 者 提 供 者 導 入 者 エンドユーザ 開 発 ○ ○ ○ ○ 運 用 ○ △ ○ ○ 普 及 △ △ ○ ○ 保 守 ○ ○ ○ O ○: 考慮,対処 △ : 一 部 対 処 × : 未 対 処 こ の表 に示 さ れ て い る よ う に, 導 入 時 に は供 給 者 も利 用 者 も積 極 的 に利 用

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領域 の拡大 を図 り,普及に努 めていた(表1b )。しか し,社内教育 や新 シ ス テム開発 な どの 体制 を確立 す る前 に, 利 用企業 内で の 人事 異動 によっ て積極 的 な導 入者 やエ ンド ユーザ の職務内 容が変 化 してし まっ た と共 に, 業 界環境 も大 き く変 わっ てし まっ た。 その た め, 利 用者 に とっ て利 用しがた く, 技術 進歩 に対 応 してい ないシ ステム となっ てし まっ た (表1a ) ので あ る。以 上 の ように, このシ ステムは開発 当初 はユ ーザ フレ ンドV ーで あっ た ものの, 環境 変化 に対 処で きず にユーザ フレ ンド リーで な くなっ てし まっ た とい うこ とが表1 に如 実 に表 れてい るこ とが わか る。 4。2.電 子 メール システムの 衰退 事例[17,14] 大 手情 報企業A 社で の約2 年 間に わた る社内 電子 メ ールシ ステムの導 入実 験 にお け る利 用衰退事例を取 り上 げ る。この実験 は,ミニ コン(OS-UNIX) を 中心 にネ ット ワー クで 接続 されたワー ク ステー ショ ン,パ ソコン とい うシ ス テ ムを用 い,社 内の複数の部署 か ら選ば れた, 或 いは参 加した30 名程 度の主 とし て技 術系 の男 性社員 によっ て行 われた。 しか し, 当初 の期待 とは裏 腹 に 利 用者層 は広 が らず に衰退の一一途 をた ど り, つ い には ほ とん ど利 用さ れなく なっ て し まっ た。 その理由 としては大 きくは以 下の7 項 目を挙げ るこ とがで きるレ 剛 手 続 きが煩 雑 または不明瞭(2) 手近 に利 用で きるア クセスポ イン トが少 ない(3 卜 接 続で きず アクセ スで きない こ とが多 い( 運 用時 間・同 時利用者数の 制限 によ る)(4) 利 用会員数 が十 分で なく, 必要 なコ ミュ ニ ケー ショ ンがで きない( 他 に有益 な連 絡手段が存在 す る)(5) 有益 な情報 が少ない(6) 利 用方法 の教育・指 導 が円滑 になさ れてい ない(7) 運 用の責任 者が不在で あ る この情報処理 システムは利 用者層 と導 入者層 との利 用基盤 間に大 きなギ ャッ プ がめっ た こ とが問題 であっ た と考 えら れる。 そこで , 先の例 と同 様 にこ れ らの理由 を図3 の分類項 目に照 らして み る と表2 の よ うに分析で きる。 この 事例で は問題 は利 用者側 にあ るので, 利 用者側 の分析 結果 の みを示 してい る。

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ユーザ フレ ンド リー な情報 処理 シ ステムの設計 視点 に関す る一 考察153 表2 電 子 メ ー ル シ ス テ ム の 分 析 結 果 a 。 導 入者側 導 入 者 エンドユーザ 開 発 ○ ○ 普 及 ○ ○ 運 用 ○ △ 保 守 ○ ○ ○ : 考 慮 ,対 処 b 。一般 利用 者側 導 入 者 エンドユーザ 開 発 △ △ 普 及 ○ × 運 用 ○ × 保 守 × × △:一 部対 処 ×:未対 処 表2 からわか るこ とは, この 電 子 メールこンステ ムは導 入者 に とっ てはユ ー ザ フレンド リーであっ たが, それを活用 すべ き一般利 用 者に とっ てはユーザ フレ ンド リーで はなかっ た こ とで あ る。 その ため, 当初 期待 してい た一般利 用 者の増大 が図 れなかっ た もの と考 えら れるので あ る。 ニ 以上 の2 つ の事例の分析 結果 か ら も わか るように,組 織的 な利 用 をしな け れば ならない情報処理 シ ステムで は, それが持つユーザ フレンド リー性 の よ しあ しが その組織 にお け る情報処 理 シ ステ ム利用 の成否 に影響 してい るので あ る。 そして,対 象 とす る情 報処 理 シ ステ ムのユーザ フレンド リー性 は, 図3 に示した必 要項 目 に従っ た分析 を行 うこ とによっ て明確 に示 さ れ, この項 目 に沿っ た分析の有 効性 が わか る。 5 。おわりに 情報処理 シ ステムの適用領域 の拡大 に伴っ て利用者の範 囲 も拡大 するため, そのユーザ フレンド リーであ るこ との重 要性 は ます ます 高 まるこ ととなるの であ る[11] 。本論 文で は,現 在 のユーザ フレ ンド リー な情報処理 シ ステムに 対 す る研究 の多 くが, 機械 的 なユ ーザ インタ フェ ー スの研究 を中心 として, 対象 とする機 械 を より スムー ズに操 作で き, 間違 いが起 こりがた く, しか も フィード バ ックが正確 に把 握で きるこ とを 目指 し てい る もの がほ とんどであ るこ とを指摘 した。 そし てコンピ ュ ータの専門 家で ない利 用者 に対 す るコン ピ ュータシ ステムは増大 してい るに もかか わ らず, その 研究 は単に技 術的 な 内 容だけに留 まっ てお り, 利 用者 や利 用環境 な どの重要 な点 に関 しては, ま

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だ ほ とんど着 手 さ れてい ない のが現状で あ るこ とを示七 だ。 そしてユーザ フ レ ンド リー な情 報処理 システ ムの開発 には, 社会環 境 や それを支 えるシ ステ ムの構 築 や存 在 な どを踏 まえた設計 が不可欠であ るこ とを述 べ ると共に, そ れに必要 な項 目 を分類 して示 した。 さ らに,2 つ の事例 を分析 す る事を通 し て, ここで挙 げ ら れた必要項 目 の妥 当性 を評価 し, この項 目 が情報 処理シ ス テ ムのユ ーザ フレ ンド リー性 の評価 に有効で あ るこ とを示 し た。 一般 的 に社会 シ ステ ムの中 に一度取 り入 れられた技術 は, そのよしあ しに かか わらず, 長期 間に わたっ て それを用い なければ なら ない状況 に陥っ てし まう と言 える。 しかし, ユーザ フレ ンド リー か否 か はマ シンパ ワーや記憶容 量 な どの具体的 な機 能 に比べ て具体的 な評 価基準 として捉 えにくい。 そのた め, 今 だ に その よしあ しはシ ステ ムの付加的 な機 能 とし て, 意志決 定者の趣 味 や価値 観 に基 づ いて適当 に処理さ れてし まう傾向 にあ る。 しかし, 本論文 で も示 し たよ うに, ユーザ フレンド リー性 の良否 が, 組 織的 な利用 を必要 と する情 報処理 シ ステ ムの成否 に絶大 な影響 を及ぼ す ので あ る。 このような現 状 を改 めるには, 明確 な評 価基準 と目的 に応じ たユーザ イン タ フェ ー ス要素 技術 の妥 当性 (位 置付け)を明確 にす るこ とが必 要で あ る と考 えられる。 そ れがない 限り, 将 来の社会 基盤 は複雑 になり, 本 当 にユーザ フレンド リーな 情報処 理 システ ムが利 用で きない,或 いは構 築で きない状 況 に陥 るこ とが危 惧 さ れ る。 本論 文 が理想的 な情報処理 シ ステム環境構 築 に対 して多 少なり と も貢 献で きるこ とを期 待す る次 第であ る。 〈注〉1) 利 用さ れ る場面,学会 などによっ て意味が異 なっ てい るのが現状で あ る。こ れ までこ の言葉が使 われてきた記事 や本,論文 な どによ る とコンピ ュータを中心 とした情報 処理 のた めの機械的機構 を指 す場合 が多 い。つ まり,情 報シ ステ ム の認識が現 在 のよ うに高 まっ たのは,コンピ ュ ータ シ ステムの出現 によっ て情 報 の見方が 刺激 さ れた からであ るとい える。この面 を強 調 し過ぎ るあ まり,「情 報 シ ステムは,コンピュ ータ の応 用」の ひとつ として 見 る人が多 い[1 ]。この 点 につい ては最近 よ うや く議論 さ れ始 め(2,3], 国際的 な学会 や研 究論 文誌が で きてい る。2 )人 間の周囲 には環境 があ り, そこから得ら れた 情報 に反 応 した り,行動 したり してい る。 しかし, その人間自身 も他の人間 に とっ ては環境 の一部 となっ てい る[5 ]。

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ユーザ フレンド リ ーな情報 処理 システムの設計 視 点に関 する一一考察1553 ) 狭 い 意 味 で の 情 報 処 理 シ ス テ ム[1 ]。本 論 文 で は 本 来 の 情 報 シ ス テ ム と区 別 す る た め , 以 降 で こ の 狭 い 意 味 を 指 す 場 合 は 情 報 処 理 シ ス テ ム と記 す 。4 ) その シ ス テ ム が 導 入 さ れ る 人 間 組 織 の あ り 方 や , 利 用 者 の 技 能 や 知 識 , モ ラ ル の 育 成 , 利 用 方 法 な ど の 組 織 的 な 対 応 が 考 え ら れ る 。5) 文 献 [6 ] に よ る と マ ン マ シ ン イ ン タ フ ェ ー ス に お い て , 機 械 側 が 利 用 者 側 に 対 し て 用 意 し て い る ハ ー ド ウ ェ ア , ソ フ ト ウ ェ ア の こ と を 指 す とあ る。6 ) 文 献[6 ] に よ る とユ ー ザ フ レ ン ドn で あ る と い う こ と は , 機 器 な ど が 利 用 者 に とっ て 利 用 し や す い こ とで あ る 。 そ れ は 使 い や す さ や 操 作 性 の 良 さ , 機 器 へ の 親 し み や す さ な ど の 感 覚 的 な概 念 で あ り ,ユ ー ザ イ ン タ フ ェ ー ス の よ さI 同 義 に 利 用 さ れ て い る 。7 ) 研 究 の 内 容 に つ い て は , 文 献 [7 ] な ど に 紹 介 さ れ て い る 。 研 究 へ の 関 心 は , 学 会 論 文 誌[8,9,10 ] な ど に 投 稿 さ れ た 論 文 数 か ら 知 る こ と が で き る。8 ) そ の 理 由 に つ い て は 文 献[11,14 ]を 参 照 。情 報 シ ス テ ム に 関 す る 研 究 の 動 向 は ,MIS に 限 定 さ れ て は い る が , 文 献 [15] に 述 べ ら れ て い る 。9 ] こ の 研 究 動 向 の う ち 主 要 な も の は 文 献 □ ] に 挙 げ ら れ て い る。10 ) 学 会 論 文 誌 [8,9,10 ] に 投 稿 さ れ た こ の 研 究 分 野 へ の 論 文 数 か ら も わ か る。11 ) 文 献[7 ] に も こ こ に 分 類 さ れ る よ う な 研 究 の 重 要 性 に つ い て は 簡 単 に 触 れ て は い る が , そ れ に 類 す る よ う な 研 究 事 例 に つ い て は ア ン ケ ー ト 手 法 な ど し か 挙 げ ら れ て い な い 。12 ) 先 に 述 べ た 広 い 意 味 で の 情 報 シ ス テ ム を 指 し て い る。13 ) 利 用 基 盤 と は 利 用 者 組 織 が 利 用 し て き た 技 術 基 盤 と そ の 理 解 度 , 利 用 技 能 , 利 用 イ ン セ ン テ ィ ブ な ど 利 用 者 組 織 が 技 術 を 利 用 す る た め の 知 識 , 技 能 な ど の 基 盤 を 示 し て い る [14 ]。14 ) 情 報 シ ス テ ム に よ っ て 人 間 組 織 構 造 や そ こ で の 活 動 が ど の よ う な 影 響 を 受 け , 変 化 す る か に つ い て は , 文 献 [18,19,20 ] な どで 議 論 さ れ て い る。15 ) こ の 分 類 方 法 は, 利 用 基 盤 の 違 い に よ る ユ ー ザ イ ン タ フ ェ ー ス構 築 に 必 要 な 事 項 とし て 文 献[14 ] に 述 べ ら れ て い る が , ユ ー ザ フ レ ン ド リ ー な 情 報 シ ス テ ム に は 良 い ユ ー ザ イ ン タ フ ェ ー ス が 必 須 で あ り, そ こ に 述 べ ら れ て い る 分 類 法 を そ の ま ま 当 て は め る こ とが で き る 。16 ) こ の こ と が 逆 に ユ ー ザ フ レ ン ド リ ー な 情 報 シ ス テ ム の 構 築 を 望 む 声 と な っ て い る と もい え る 。 ま た , こ の よ う な 観 点 の も と に 通 産 省 で は,1988 年 度 よ り6 ヶ 年 計 画 で ,一 般 国 民 が 自 由 に 情 報 関 連 機 器 を 扱 う こ と が で き る よ う な ユ ーザ フ レ ン ド リ ー な 情 報 処 理 環 境 基 盤 ( 高 度 な ユ ー ザ イ ン タ フ ェ ー ス ) を 開 発 す る こ と を 目 的 と し て,FRIEND21 と い うプ ロ ジ ェ ク ト も実 施 し て い る [21 ]。17 ) 近 年 で は 真 の 利 用 者 を 「 エ ン ド ユ ー ザ 」 と呼 び , ベ ン ダ ー に 対 す る利 用 者 全 般

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を指 す「ユ ーザ 」 と区 別 して い る。近年重要 視さ れて い る利 用者指向 の情報 シ ステムにおけ る利 用者 とは多 くの場合,「エンドユ ーザ 」を指 し てい る と考 えら れるが,通 信 シ ステ ムのよ うに外部の システムを利 用 する場 合 やベ ンダ ーで な い企業 がシ ステムを独 自開 発 す るよ うな場合,企業 自 体や導 入者 が利 用者 を指 してい るこ とが 多い。18 )こ れらの項 目 につ い ては,先頃,情報処理学会 より発表さ れた情報 処理 教育カ リキュ ラム案 から も窺 うこ とがで きる[22,23 ]。19 )文献[11] に も述 べ ら れてい るように,i 青報 シ ステムの成否 は責任上 や利 用上 , 運用上 ,経営上 な どに様々 な問題 をはらんで い るた めに その 実態(特 に失敗事 例 について は) はほ とん ど明 らかで ない。 また,完全 に稼働 し ないこ とはご く まれなため に失 敗 とぱ言い切 れないの も事実であ る。この ような背景 か らあ え て成功例, 失敗例 との記 述 を避 け, 企業 の実 名を伏せ てい る。 参考文献 [1 ]浦昭二,川青報 シ ステムの教 育・研究 につ いて″,私 学公論,24 巻9 号,私 学 公論社,pp.38 ∼42,1991 [2 ]JamesBackhouse,JonathanLiebenau,FrankLand, “OnthedisciplineofinfomationSystems",JournalofInformationSystems,No.l,pp.l9 27,1991 [3 ]JonathanLiebenau,JamesBackhouse,"UnderstandingInformation −AnIntroduction −”,MacMillanEducationLtd.,1990 [4 ] 加藤秀俊, ゛情報 行動″, 中 公新書,1986 に ]内木哲 也,丸一一威雄,所 真理雄,゛行動 シミュレ ーシ ョンに基づ い たアニメ ー ション・ システ ムParadise", コンピュータ・ ソフト ウェ ア,4 巻2 号,ソフ ト ウェ ア科 学会 (岩波書店 ),pp.24 ∼38,1987[6 ]長尾真, 他, ゛岩波 情報科 学辞典″, 岩波 書店,1990 [7 ]BenShneiderman, “DesigningtheUserInterface",Addison-WesleyPublishing,1987 (邦訳 : 束基 衛,井関治監訳,゛ユーザ ・ インタ フェ ー スの 設計″ 日経BP 社,1987 ) [8 ]“CHI'88:HumanFactorsinComputingSystems",SpecialIssueoftheACMSIGCHIBulletin,AddisonWesley,1988 [9 ]“CHI'89:HumanFactorsinComputingSystems",SpecialIssueoftheACMSIGCHIBulletin,AddisonWesley,1989 [10 ]“CHI'91:HumanFactorsinComputingSystems",SpecialIssueoftheACMSIGCHIBulletin,AddisonWesley,1991

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ユーザ [16] [17] 倉谷好郎, 小松崎 清介, 他, ゛OA シ ステム概論″, オー ム社,1987 内木哲也,゛戦 略的 情報 システムの対 人間性fr 情報 シ ステム研 究会 資料,89-IS-25-4 , 情 報処理 学会,1989 [18] 海老沢 栄一, 一一瀬益 男, 他, ゛情報資源管理″, 日刊工 業 新聞,1989[19]F.WarrenMcFarlan,JamesL.Mckenney,JamesI.Cash,Jr.,"CorporateInformationSystemManagement(2nded.)",RichardD.IrwinInc.,1988( 邦訳 :小渾 行正,南隆夫 訳,゛情報 シ ステム企業 戦略 論″,日経BP 社,1987)[20]MaxD.Ho)per ノRatt!ingSABRE −NewWaystoCompeteonInformation",HarvardBusinessReview,HarvaedUniv.,1990( 邦 訳:坂 牧秀一一訳,゛情報技 術 活用新時 代 の生 き残 り戦略″,DHB,Aug.-Sep., ダ イヤ モンド社,pp.41 51,1990)[21] 日本 情報処 理開 発 協会 編, ゛情報化白書1990 年 版″, コンピ ュータエ ¬ ジ社,1990[22] 野口正一, 他, ゛「情報処理 専門教育 につい て」 一大学 等 にお け る情報系専門 教育の改 善への提 言″,情報処理,VoL32,No.lO, 情報 処理学会,pp.1079 ∼1092,1991[23] 牛島和夫, ゛「情報 処理専門 教育 につい て」一理工系 情報 専門 学科 にお けるコ アカ リキュ ラ ムにつ いて″,情報処理,Vol.32,No.lO, 情報 処理 学会,pp.1093 ∼1100,1991

参照

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