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Immunohistochemical and biochemical studies of substances with taurine-like immunoreactivity in the brain.

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Academic year: 2021

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(1)

Immunohistochemical and biochemical studies of

substances with taurine-like immunoreactivity

in the brain.

その他の言語のタイ

トル

脳内タウリン様免疫陽性物質の免疫組織化学的およ

び生化学的研究

ノウナイ タウリンヨウ メンエキ ヨウセイ ブッシ

ツ ノ メンエキ ソシキ カガクテキ オヨビ セイカ

ガクテキ ケンキュウ

著者

冨田 安信

発行年

1987-03-24

URL

http://hdl.handle.net/10422/1621

(2)

氏名・(本籍) 学位 の種類 学 位 記番号 学位授与の要件 学位授与年月日 学位論文題目 とみ た やす のぶ 富 田 安 倍  (愛知県) 医学博士 医博第31号 学位規則第5条第1項該当 昭和62年3月24日

Immunohistochemical and biochemical studies Of substances with taurine−IikeimmunoreactivitY in the brain (脳内タウリン様免疫陽性物質の免疫組織化学的および生化学的研究) 審 査 委 員  主査 教授  越 智 淳 三 副査 教授  島 田 司 巳 副査 教授  上 田   潔 論 文 内 容 の 要 旨 〔目 的〕 タウリンを担体物質と結合させたハブテン抗原に対する抗体を免疫組織化学法に用いると、 脳内のタウリン様免疫陽性(TLI)構造が観察できる。ここで「タウリン様」と言う用語を用 いるのは、タウリンだけでなくこの抗体と交差する未知の物質がTLIに反映されている可能 性を否定できないからである。果してこのような未知の物質が脳内に存在しているかを免疫組 織化学的及び生化学的に検索するのが、この研究の目的である。 〔方 法〕 1)3種類の閻定条件によるタウリン免疫組織化学:ウィスター系雄ラットを以下のいずれか の方法で同定した後、ABC法でタウリン免疫染色を行った。①港流固定液;4%パラフォ ルムアルデヒド(FA)+0.2% ピクl)ン酸(PA)+0.35% グルタルアルデヒド(Glu)、 後固定液;4% FA+0.2% PA、⑧両固定液、4% FA+0.2% PA、⑨両固定液、4 % FA。 2)吸収血清によるタウリン免疫組織化学:あらかじめ10/lM∼10mMのタウリン、γ−グル タミルタウリン(γ−GT)あるいはダリシルタウリンで吸収したタウリン抗血清を用いてラ ット脳切片を染色した。 3)γ−GT抗血清の作成、特異性の検定および免疫組織化学的応用:γ−GTをGlu で牛 血清アルブミ ンと結合させ、これを抗原としてウサギを免疫した。得られた抗血清 の特異性をスポットテストで検定した。最も力価の高い抗血清を用いてABC法で 免疫染色を行った。 −38−

(3)

4)ウシ脳からのTLI物質の抽出:ウシ脳の線条体あるいは小脳を細断し、5%酢酸でホモ ジナイズした後、遠心した。上清を限外ろ過し、中性にした後、Dowexlx2 カラム (2.5cmxlOcm)に添加した。15%酢酸で粗抽出し、濃縮乾燥した。酢酸緩衝液で溶解し てDowexカラム(0.7C7nXlOcm)に添加した。これをpHグラヂエント溶出し、5mlの 分画を採取した。各分画のTLIをスポットテストで検索するとともに、ODS−HPLCで さらに検索した。 〔結 果〕 1)固定条件によるタウリン免疫染色に及ぼす影響:TLI陽性反応は、小脳ではプルキンエ細 胞に、線条体では中型神経細胞に観察された。プルキンエ細胞におけるTLI染色性はGlu を含む①法で濃厚であったが、Gluを含まない⑧法や⑧法では非常に弱かった。一方、線 条体では以上の3種の固定条件下では染色性に相違が認められなかった。 2)吸収血清による染色結果:lmMのタウリン、γ一GTあるいはダリシルタウリンで吸収 した抗血清を用いた時は、小脳および線条体のTLIは消失した。100pMの吸収実験では 後2者によって線条体に特異的な吸収がみられた。 3)γ−GT抗血清の特異性と免疫染色結果:γ−GT抗血清は、γrGTと最も強く反応した。 グリシルタウリンと10%程度交叉がみられたが、γ−GTの構成要素であるダルクミ・ン酸と タウリンとはほとんど交叉しなかった。γ−GT様免疫陽性反応は小脳プルキンエ細胞およ び線条体中型神経細胞に観察された。 4)TLI物質の抽出:イオン交換クロマトグラフィーおよびODS−HPLC法により、ウシ線 条体からTLI物質が抽出された。タウリンおよびγ一GT抗血清を用いたスポットテストお よびHPLC法による分析から、この物資はタウリン、γ一GT、ダリシルタウリンのいずれ とも異なっていた。小脳からの同様な抽出ではこの物質は検出されなかった。 〔考 察〕 ウシ線条体から抽出されたTLI物質が神経成分に局在しているのかどうかは不明である。 しかしTLI陽性反応は線条体では中型神経細胞に局在しているので、タウリンに加えてこの 未知のTLI物質がこれらの細胞に共存している可能性が強く示唆される。タウリンの固定には Gluが不可欠とされているので、Gluを用いずに固定した組織でみられる陽性反応のうちに は今回抽出された物質が観察されていると考えることに矛盾はない。一方、小脳プルキンエ細 胞のTLIはGluを除外して固定すると非常に弱く染色され、生化学的に小脳にはこの物質が 少なかった結果と一致する。さらに、γ−GT免疫組織化学法からこれらの神経細胞にはタウ リンとは明らかに異なるγ−GT様免疫陽性物質が存在していることが示された。γ−GTがこ れらの神経細胞に存在することはタウリン抗血清の吸収実験からも支持される。したがって線 条体中型神経細胞には少なくともタウリン、γ−GTおよび今回抽出された物質の3者がTLI 物質として存在していると考えられる。 今回抽出された物質の化学構造は不明であるが、タウリン抗体の交叉性から考えるとタウリ ンペプチドが最も有力である。この物質はウシ線条体に少なくとも4nmol/ダ程度含まれて いると概算された。さらに研究を進めて構造を決定し、この機能を解明することが期 −39−

(4)

待される。 〔結 論〕 免疫組織化学法で脳内には数種類のTLI物質が存在することが示された。これに関連して、 生化学的にウシ脳線条体から未知のTLI物質が抽出された。

学位論文審査の結果の要旨

本研究は、タウリン抗体を用いたタウリン脳内分布の免疫組織化学的検索に険し、抗体の免 疫交叉性からみてタウリン以外にこの抗体と交叉する未知物質が存在することを知り、これを 免疫組織化学的ならびに生化学的手法を用いて追求したものである。 タウリンの免疫染色を顕微鏡で観察すると、タウリン様免疫反応(TLI)陽性は小脳ではプ ルキンエ細胞に、線条体では中型ニューロンに認められた。しかし、この反応は周定液のグル タルアルデヒド含有の有無によって異なり、小脳ではこれを含まない固定液により染色性が著 しく低下したが、線条体ではほとんど差異がなかった。また、タウリン、γ一グルタミルタウ リン(γ−GT)、あるいはダリシルクウリンでそれぞれ吸収した抗血清を用いて染色すると、 後2者の100/上M濃度の場合では線条体に特異的吸収反応がみられた。次いでγ−GTに対す る抗血清を作成したところ、ダリシルタウリンとは弱い交叉性が認められたものの、その構成 要素であるグルタミン酸とタウリンとは交叉しないという性質の抗体が得られた。この抗血清 を用いた免疫染色を行ったところ、小脳および線条体にTLI陽性細胞と酷似する細胞が検出 された。したがって、線条体のTLIに関与する物質はタウリン以外にも存在することが示唆 された。この仮説を生化学的に実証する第一歩として、イオン交換クロマトグラフィーとODS 一高速液体クロマトグラフィーを用いてウシ線条体と小脳からTLI物質の抽出を試みたところ、 線条体からのみタウリン、γ−GT、ダリシルクウリンの何れでもない未知の物質が見つかった。 これらの結果は、小脳のプルキンエ細胞と線条体の中型ニューロンには、上述した既知のTLI 陽性物質に加え新たに検出された未知の物質が含有され、しかも線条体ではこの未知物質が多 いことを示す。 この研究は免疫組織化学の交叉性の検討から発展して、TLI陽性の未知物質の存在をつき とめたものである。未だ構造の決定には至っていないが、そのような物質が線条体の機能に密 接な関連を有している可能性もあり、将来の発展が望まれる。 以上の理由により、本研究は医学博士の学位を授与するに十分値するものと認める。 ー40−

参照

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