クッタラ・支笏両火山のテフラの層序と編年(1)
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(2) . 北海道教育大学紀要 (第2部B) 第40巻 第1号 i i i lof Hokkaido Univers I B) Vo l tyofEducat t Jouma on (Sec on l ‐40 ‐l , No. 平成元年10月 oc tober ,1989. ク ッ タラ・支妨両火山 のテフラの層序 と編年( ) 1. 昭*・ 前. 春 日 井. 田. 寿. 嗣**・ 岡. 村. 聴*. *北海道教育大学札幌分校地学教室・* *札幌市米里中学校. Tephrostrat igraphy and Chronology of Tephras erupted from. 【uttara and Sh ikotsu Volcanoes,. Southwestern. Aki ra KASUGAI*. ・. Hokkaido ) 1 ,japan (. Tosh i t su≦型 M 川;DA**・Satoshi oKAMURA*. *Ea i lh Sc l ido Un ivers i i ence Laboratoだy l ege ty ofEducat on ,Sapporo Col ,Hokka ,Sapporoo02 **SaPPoro Yon傑 l ; atoj山国or HighSchoo ,SaPPoroo03. Abstract. i ( 1 ) The pー打oclastic depos t s accumnulating in 値e area between Kuttara and shikot su Vol − have be 旭 i i d d i h h P d s i k l i D i M [ V canoes t i l r t t t t 組 頭 n o u e v e n o e g y o s u o c a s c e o s s o r n o o c c 班 「 p , , Produc igawa Vol t ing order‐ t sand Shada cani c Produc sin decend l t has been considered 廿l r l at t e lower two Vol camc. Product long to 廿l s be e Middl e. P1ei stocene ‐. ( 2 ) lbur iCo l laborat iveResearchGroupc lar f i i las i i t t edthepyroc cdepos semptedf rom Kuttara Vo l i tocenein age, and they were d iddedi cano were Lat e P1 e s ntof rom the Kt‐a to Kt‐ iin decending order‐. ( ) 3. The Group also co l立i ino and Shadaigawa Vol rn ned that 品e Mor t cani c Produc s were. f altelllating beds of a few pM「oclastic depos composed o i t sf rom S垣kot su Vol cano and 仕l e l = rasof Kt‐b, tep iU and Kt‐ iLf − rom Kuttara Volcano‐ , Kt−f , Kt‐g , Kt. ( 4 ). onthebas i i l誼orsc lar i fy 位attheshikot l IDepos i softhesestud es 位eau t su Ptuni cefa s2 ,. 4 (Spfa 2 idered the sorce shikot su Vol cano and the Mukawa , 4) which have been cons pmnicefal IDepos i t lying Spfa ththetep超asas s2b ,3 (Mpfa2b,3)−w1der ,are conelative wi fol lows:. (49).
(3) . 2. 春 日 井. 昭 ・前. (Eastfoot of Kuttara Volcano). 田 ,寿. 嗣・岡 村. l iLowland) ( shikar. Kt ’… … … …・Spfa2 「b. ,… … …・ Kt‐f … … … … … … … … Spfa4. 聴 in) (TokachiP1a. …・ ・ ‐… … … … … … Spfa2. ……………………. Kt‐ iU … … … … … … … … M【 pfa2b…………………… Kt‐ iL …………………… M 【 a3 …………………… op−3 pf. ( ) 5. i ibuted ; raseruPtedf Th総etePh st r rom Kuttara Vol cano are extensiVely d − i i ly d buted arol紅・d Lake Toya fal IDepos i N, Us‐c Pu l l”ce t t r ‐ s s are Wide ‐ The Research. l ‐c tKt i i t l tara Vo i l f innedt GroupCo t cano rom Kut atthe Depos shadbeeneruptedf ,andnamedi i i i i l IDepos i ( 五ngtothe Puエロ fa t t c horizon‐ rs rat ‐ ce saccor g1ap互 1 4 ikethanthe i rrealag{鵜 oWing ( 6 ) Wreoftengetyot紅1ger C ag(渇 ofcarbo)mzed woodand 廿lel 4C oflater per iod tot コ t l e mixtu・eof1 ‐ 4C would ththe resu1t of1 ther Wi loSe exainination ofo therdatatoge ▽▽eargue d1atthec i ご l l ronology ibutevery muchto, the accurate conrelation andteph oc r cont . lcano are i i tara Vo Thelat i tesintep加r tanoma asf rom Kut t ceconstantparameters oft 圭鶏et ′ l 廿 l せ l fs A ム M f h intherangeofvaluef su rom 8‐422 to8‐440 ー any o t em are arger an oseo hikot io of /(Fe 十 Ti ) rat i Volcano and Toya Volcano‐ A decrease in l tant and Ti t at ce cons. ( 7 ). i i i tesi t tanoma実顕et s also not cedin ascending order− ic mineral ics of fenromagnet ist lt i s for the ] = nine theSe character s very usefu1 to exa ion o ftep l = r co 1ばelat as ‐. ま え カミ き. 0年間にわたって,黒松内低地帯から南部十勝平野にいたる地域の後 胆振団体研究会は発足以来1 期更新世のテフロクロノロ ジーの研究を進めてきた. その研究成果などについて は, いくつかの課 985 85;細川, 1 984;藤田, 19 題にかぎっ て一部のみが発表されているにすぎない (藤田ほか, 1 , 19 85;香河ほか, 1989;春 987;香河,, 985 1 986;胆振団体研究会, 1984 988;細川 ・春日, 1 ,1 ,1 日, 1984 , 1985 a ・ b ; 前 田 ほ か, 1984 a ・ b, 1989 a ;矢野 ほ , 1985 , 1986; 春 日 井 ほか, 1984 か, 1984) .. 筆者らはこの団体研究会のなかで, とくに火砕堆積物中の斜方輝石 ・角閃石・火山ガラスの屈折. 率の測定,斜方輝石と一部のテフラの強磁性鉱物のEPMA分析,強磁性鉱物のX線回折と化学分析 の一部などを担当してきたが, これらの担当した研究の成果にも とづいて, 若干 のテフラの対比を さらに明確なものにする ことができた. その結果ク ッタラ火山と支坊火山の活動の時期についても 新しい知見を得ることができたので, 同研究会の研究成果の一環としてこの小論を発表するもので ある. 4C 年代測定値を基準とする ことが ウルム氷期後半以降の年代につ いて は, 従来β線測定による1 多かっ たが,以下に述べるテフロクロノロ ジーの方法により,現在までに発表されてきたクッタラ・ 支坊両火山の火山活動の 時期をはじめ, これらの火山のテフラの分布する広範な地域の古気候や古 環境を論ずるにあたっ て,.その年代の再検討ない しは新しい知見にもとづく編年が必要になるであ ろう. なお胆振団体研究会はク ッタラ火山の火砕堆積物につ いて詳細な記述を行い, 羊蹄山東麓から南 0) (5.
(4) . ク ッ タ ラ ・ 支 坊 両 火 山 の テ フラ の 層 序 と編 年( 1 ). 3. 部十勝平野にいたる地域の主要な柱状 図と各テフラの等層厚線図なども近く 発表するので, 重複を 避けるため本稿 では筆者らの研究課題に関連する分野にかぎっ て述べることにする . またこの1 0年間の研究の成果 の一端を発表するにあたり, 共同研究の方法と過程, 共同研究と個 人研究との相互協力な どについても触 れておきたい. 火砕堆積物の名称について は, 一般 に使用されている略称 (記号) を正式の名称とともに第1表 にすべて表示してあるので, 以下にはおもに略称を用いることにする. 本稿 は前半, 後半に分けて( ) 1 2 )として発表するので,( 2 )で引用する文献 は重複を避けるため, ,( 1 以下の( )では一部の例外以外は引用しない.. 謝. 辞. この小論を発表するにあたり, 長年にわたって御協力をいただいた胆振地域 の多くの方々や日本 繊 細公団登別工事事務所 の方々 に, はじめに厚くお礼申しあげる.. 北海道大学の勝井義雄教授, 河内晋平助教授には現地で御指導をいただき, 群馬大学の新井房夫 教授には, 屈折率測定にあたっての貴重な御意見をいただいた. 中央開発事業推進本部の佐藤博之 博士には,EPMA の末発表の資料をも含めて提供していただき, テフラの対比にあたっ ても慎重な 配慮をいただいた. 北海道東海大学の石井次 郎教授には, 屈折率測定値のクロスチェックのための 御便宜をいただき, 同大学付属第四高等学校 の山崎哲良博士, および明治コ ンサルタントの宮坂省. 吾博士からは参考になる御意見をいただいた. 北海道教育大学岩見沢分校の秋葉 力教授ならびに 4C 年代の引用の御了承をいただき 同大学函館分 岩見沢団体研究グループの方々 からは,未発表の1 ,. 校の雁沢好博助教授には,FT年代の測定の御指導をお願いし, 札幌分校の木村方一教授,教育工学 センターの高久宏一氏には写真撮影をはじめ多くの御援助をいただいた. 北海道開拓記念館の矢野 4C 年代の引用の御了承をいただいた 牧夫学芸部長からは, 未発表の1 . また胆振団体研究会 の多くの方々 には, 本稿の完成に御助力をいただいた これらすべて の方々 . に厚くお礼申しあげる.. 1. ク ッ タ ラ 火 山・ 支 坊火 山の 研 究史 ク ッタラ火山の火砕堆積物の研究史 の概要については, その層序, 年代を併記した短い記述 はあ るが(春日井ほか, 1985a) 19 88 ) がク ッタラ火山全般についての研究史 , 最近になっ て勝井ほか ( を簡潔かつ適切 にまとめているので, ここで稿を重ねる必要はないであろう ‐ また支坊火山について は, 曽屋・佐藤 ( 1980 ) が恵庭・樽前火山の研究史をも含めて詳細にまと めているので, それ以降の研究成果 のなかから, 本稿に直接かかわ りのある研究にか ぎっ て以下に 述べる. なお個々 のテフラについての最近 の研究の経過は, その問題点ととも に( 2 )のテフラの対比 の項で触れることにする. 佐藤 ( 1 980 ) はク ッタラ・支窮両火山のほぼ中間の地域で 「社台火山噴出物」 「森野火山噴出物」 , の な か か ら そ れ ぞ れ 39 440±1 660y ) の ‐ B. P‐ (GaK‐6715), 32,970±790y , , . B. P‐ (GaK−6714. 1 4C 年代を報告し これらの堆積物が従来の編年にくらべて非常 に新しいことを明らかにした , . 「 また山崎 ( 1 985 1 9 はこれらの火 8 6 ) 砕堆積物の分布や産状を詳細 に調査し 社合川火山噴出物 , , (51).
(5) . KW. 昭・前 田 寿 嗣・岡 村 1s. K‐S. Ke. 聴. . . 圭 副2 国璽璽区壷. く><>. s一 K t − a ゞ/ \ジ ・ . \ / \ . . / \/ ・ ・ / \ / \ ・ ・ / \ / ・ ・ \/\. S f 32 P 61. Z閉. S醗, 6. ‐ ‐ く >く > ‐ ・Z/ M. . ‐−. 器質, , b Mp f al a , Mp f b a2a , A やク. Sha . 帥3. . 貴 学 審 書 塁 4. t K − i U ><>. 区図 G司 3. \/\. 5. 園 圃. . . 闇。 K t f −. \/ \/ ・ ・ / \ / \ . . t … \ / ‘\ .K. 閣図図国園 m図園園図圏. 春 日 井. 4. [コ. 7. . . 回回. 9. lm [0 .. [1 .. [m m. K t i L −. 第ー図. ク ッ タラ・支端両火 山のテ フラ対比図. S:両火山の中間地域,l s:南 Kw:クッタラ火山西灘地域,Ke:同東灘地域,K‐ 部石狩低地帯の各総合柱状図. K‐Sの柱状図中, Moは従来の森野火山噴出物, f Sp a3 Shaは社合川火山噴出物の層準を示す‐ 火砕堆積物の名称は第1表参照( の噴出源については検討中なので, 本図では従来どおりとした) ‐ S ):クッタラ火山・支冴火山起源の各火砕堆積物, 1:軽石流, 2:降下 [凡例] (K)・( 軽石, 3:スコリア流, 4:降下スコリア, 5:ベースサージ, 6:火山豆石, 7:ローム・泥炭など, 8:降下火山灰, 9:A・Bの互層 [層厚] Kw∼l sの各地域について,いくつかの裸式地での薄い示準層をも示すために,各 堆積物をその直上の薄いローム層なども一括して実線で区分し, 区分間の層厘を om のスケールを例示した‐ lm, lm,l / 1 2案 (単位 m) で図示した.0 .. oocm 0∼l 953 )はスコリア流を主とし,」「最大層厚15m 以上で,」「スコリア流の下位には1 (土居,1 「 の降下スコリア, 降下軽石層 が分布する.」 と述べている. さらにその上位の 森野火山噴出物 (土 953 )は3層からなり,」「層厚はイ ンクラの滝南方lkm 付近の林 道では, 上・中・下部が分布 居, 1 1 4C 年代・分布・化学分析 し, 層厚は, 1・4 ‐5・2‐5m である.」 と述べ, これらの堆積物はその 値のトレンドからみても, 支箱火山の活動によるものであるとしている. −b に属する 降下軽 しかし上記の森野火 山噴出物中の下部層(層厚2‐5m)は胆振団体研究会の Kt 石堆積物に対比される. この例のようにク ッタラ火山と支窮火 山の中間の地域には, 従来「社合川 ・ 森野火山噴出物」 とされてきた堆積物中のいくつかの層準に, ク ッタラ火山起源の多くのテフラが 伏在ないしは挟在しているのである (第1図) . その概要も湖後述する. 2) (5.
(6) . 期. リスサルム. 期. …, o 間 氷期. ー7. ー6. 期. 中. 期. 後. 蚕. 氷. ー5. ム. :. ル. ー4. 4 ×1 0 B P y . . .. ウ. :. □←古力朋レス湖. 条 “. Kt−a(ク,タラa 軽石流堆積物). \ \. 二次噴気孔. ≧. l .. “ ” 美々化石林. −. 古. 砂. 丘. 1 0 4 2 1. ー◎. 軽石・スコリア・火山灰. f a3 (支妨降下軽石堆積物3) 〆Sp. b f 2 クン タ ( ラ,B (擬 静 物) 茶棚堆 積 物 )S , a 獅 焦 p 物 ) パー 債 ン − C ・ K − ( ク タラ t b ; / 2 ッ b2軽石流堆積物) zM (銭亀一女現川テフラ)Hp f a(日高降下軽石堆積物) 〆. 二次噴気孔. Sp f l(支窃軽石流堆積物)・Sp f al(支院降下軽石堆積物1). Kt−c(クッタラc 降下軽石堆積物). −一. /. l 0 1 4 1. 一ト÷ スコリア・火山灰. 「o−−−軽石.火山灰. [凡例] ” ” 化石林. 湿. 原. 8. △. \os(長流川火砕流). ,. A f 火山灰堆積物1) a a1( 茅 曹. \ 一一 濠 −−− K−Hb(屈斜路−羽幌火山灰)・Aa f a3 (厚真降下火山灰 増資物3)\ . 一 一 Aa f a4 (厚真降下火山灰堆積物4)ず 海 進. 加川“ .蜘. T f f a2(厚真降下火山灰堆積物2) 〆 oyaaa(洞爺火山灰),Aa. K闘 争劣弱 慧藁繋駕夕. Mp f a2a(鵡川降下軽石堆積物2a )\ 〆K←iU(クッタラiU降下軽石堆積物).Mp f a2b(鵡川降下軽石堆積物2b) ′ 轟 K t−h(クッタラh軽石スコリア流堆漬物) −− \Kt−iL(クッ タラiL降下軽石堆積物)・M f 3 (鵡川降下軽石堆積物3) キネキキ pa 登別化石林( i層準). 霊も偏煮〆 結 露ゴー…硫 臓−− − .. i. f Sp f 1との間には, 少なくとも千歳・苫小牧市周辺では時間的間隙が認め a1とSp られず,またSp f a7∼9の間にも顕著な間隙がみられないので一括して示した. 複数のテフラ名が多用されている場合は併記した. 3万年以降は省略した .. 第1表 胆振地域の後期更新世の編年表. 0 I.
(7) . 6. 春 日 井. ・ 昭・前 田 寿 嗣・岡 村. 聴. f f ) は石狩低地帯南東部の Aa 近藤 ( 19 83 a などのテフラ中の強磁性鉱物について, とくに a , Mp その熱磁気的性質や格子定数を明らかにし, ボーリ ング・コア中のテフラの対比にも応用した. こ の研究はこれらの地域の古気候・古環境や海水準変化の解明へ と発展していく のである. またこれ 1983 984a) 1 らの層準のテフロクロノロ ジーは, 岩見沢団体研究 グループ ( , , 馬追団体研究会 ( ) などのなかで多様に活用されている. ), 矢野 ( 1987 1987. 4 2. 1 C 年代 につ いて 4C 年代測定法では とくに測定年代 が3万年を超えるとその統計誤差 が非 従来多用されてきた1 , 4C 年代測 84年までに道内の試料につ いて発表された3万年より古い1 常に大きく なる. ちなみに19 9 85c)は38個知られており, その統計誤差の平均は+側が約3 定値(春日井ほか編,1 ,000年で,− 200年である. この統計誤差 は16で示されていることが多いので,平均5,200年の範囲に 側が約2, 4C の半 実年代が入る確率は, 比較的新しい年代の場合 と同様だとしても, 約3分の2に過ぎない.1 4C の生産量や大気中の濃度など不確定な課題も少なくない.個々 減期の問題を別にしても, 当時の1 4C 年代測定値を扱う場合には これらの吟味がまず必要であろう. の1 , このような吟味を前提に したうえで, 類似の層準について多数の年代測定値が, テフロクロノロ 4C ジーの手法を駆使することによっ て編年に貢献してきた事実 は否定できない.このように多数の1 年代測定値 を編年に使用する場合, いくつかの測定値 が層位と著しく逆転するという事態に直面す る. このような矛盾を解決するにあたっ ては, 少なくともつ ぎの3つの問題の検討 が必要である. その第1は, テフラな どのように同時面を示す堆積物についての詳細 な調査, 検討 が必要なこと である. たとえば厚い泥炭層の下部にみ られるテフラの二次堆積物 が, その上部にもしばしば側方 に連続して分布する ことはよく知られている. 1978 ) が 「堆積後上部から輸 送さ その第2は, つ ぎのようなやや困難な問題である. 木越ほか ( れた有機物も含まれているので, 確定的な堆積年代を出すことはむずかしい.」 と述べ「透水性の恐. −,11 .− −霊. 『. J蜜L. k m ぎ ざぎ −1判、瞬き ざきざすぎ馨 燃 焼’ l. ;. f l中にみられる炭化樹幹 (美々化石林) 第2図 Spfa1とSp Sp負 ) の堆積で, 東側に倒れて埋積した f ①は樹幹の上部がSp alの降下堆積にひきつづく軽石流 ( f lの流下堆積時にまだ f lのなかで東側に湾曲し,Sp 過程を示している‐ ②は樹幹最上部の小枝がSp 弾性が残っていたことを示している‐ 国土地理院発行, 5万分の1地形図「千歳」に位置(×印)を ) 郷土と科学, 1 9 8 0 8および同会編 ( 1 9 0 ) 北海道5万年史, P.1 8 示す‐ 郷土と科学編集委員会編 ( N 8 5参照‐ Q. 4) (5.
(8) . クッタラ・支窮両火山のテフラの層序と編年( 1 ). 7. らく悪いと思われる基底に近いビートほど新しい有機物を多量に含んでいる 」ことを指摘している .. ように, 泥炭層にかぎらず, 炭化樹幹の場合でも, その埋積の状況や不透水層の影響を十分に検討 しなければならない. 岩見沢団体研究グループ( 1 984b) はSpf aloの直下から採取した 「材化石」 1 4 により, 36 )の C 年代を発表 したことがある. しかし最近になっ 059 4 ‐B‐P .(GaK‐1 ,520±1 ,780y て, そのやや南側の地点のSpf a7 中 か ら 採 取 し た 試 料 に よ っ て, 40,290±1,950y ‐ B‐ P‐ (GaK ‐13955 )の測定結果が得られ ,. 近く発表の予定とのことである. (北海道教育大学岩見沢分校の秋葉. 力教授の御好意により, ここに引用させていただく.)この一連の経過は, 新しい時期にその試料中. 4 C年代測定の前処理の段階で分離が決して容易ではないという現実を示 に付加された有機物が,1 「 して い る も の と 思 わ れ る. 前 述 の 佐 藤 (1980) の 39,440±1 660y ‐ B‐ P. の測 定 さ れ た 試 料 は ス ,. コリア流堆積物に含まれる炭化木片」 であるが, その直下の堆積物 の性状からみて, この測定値 は 実年代よりやや新しい値を示している可能性がある. また十勝団体研究会 ( 1972 ) は十勝平野のオ レンジ降下軽石堆積物(op )の直下のチョコ帯中から小炭片を採取し, 35,7 50±1 50y (GaK ‐B.P . ,3 4C 年代を報告したことがある 後にこのテフラ (op ‐ 3669 ) の1 ) は支折火山 の中期のテフラに対比 . される op‐1であることが明らかにされたのであるが(同研究会, 1 978 ) , この測定値についても再 検討の必要があろう. 4C 年代測定値との間の著しい差異という 問題に加えて さらに第3に検 以上のように実年代と1 , 4C 年代測定の測定限界を超えた (スケールアウトの)資料の評価と 討を要する課題がある. それは1 扱い方である. たとえばSpf 1 a7の直下から最近採取された泥炭層中の木片から,>40 ( .B‐P ‐ ,oooy 1 4 ‐1 4750 ) という C 年代の測定結果が得られ, 近く発表の予定とのことである. (北海道開拓記念館 の矢野牧夫学芸部長の御好意により, ここに引用させていただく.)しかし一般にスケールアウトの 測定結果は発表されずに終わることが多い. たとえば>4 4 ‐ 8295 ) という測定結 ‐B.P ‐(G証( ,200y 果を得ながら(その試料に再検討の必要 はあっ たが) ,10年間にわたっ て正式の発表をさし控えたと いう例 (胆振団体研究会, 1987 ) のように, 活用法によっ て は貴重な資料となり得る測定結果が未 発表のままになっ ている例が意外に多いのである. このような事情 で, 支窮火山のテフラのうち, とくにその前期∼中期の時代を示すと考えられて 4C年代測定値 のみが注目され わずかに発表された4万年 いた3‐5万ないし4万年の間の数個の1 , ないしそれよりもさらに古い年代のスケールアウトの測定結果が無視されがちなのである . 4C 年代の測定法が開発され (PURSERgzαん1977 ほ か) 約 6 万 最近, 加速器質量分析法による1 , 年前までの年代について, 少量の試料で, 比較的短時間 に測定することが可能になり 国内でもこ , の方法による測定が開始された(中村・中井, 1988 ) . ク ッタラ火山のテフラの下半部のなかで最も 4C 年代 54600±まき 大規模な Kt iL についての従来の方法による唯一 の1 ‐ 8 8*y 230 , , ‐B‐P ‐(KSU‐1 , 4C 年代 49200±1700y B P(NUTA 胆振団体研究会,19 87 )に加えて, 加速器質量分析法 による1 ‐ .‐ , , , ‐392 , 勝 井 ほ か, 1988) が 発 表 さ れて い る. 1 4 またクッタラ火山の上部の火砕流堆積物 のなかで厚い層厚を示す Kt −b 2 の C 年 代 に つ い て も, 従 来 の 放 射 能 測 定 法 によ る 測 定 値, 40 0±2,5 90y 95 3 ) ‐B ‐P ‐(GaK‐101 ,19 , 山 崎 ほ か, 198 , ± B P 41 6 0 0 8 8 K S U 鷺 ( ‐ 1 2 2 9 胆振団体研究会 1 9 8 7 ) と 同層準についての加速器質量 y 分析 ‐‐‐ , , , , 法による測定値41, 200±1,1 80y 988 ) はほぼ一致した値を示し ‐B ‐P ‐(NUTA‐393 , 勝井ほか, 1 て い る.. 4C この例のように, NA 198 ), 小西ほか ( 5 モロ ーMU期ト“ 〆−( 198 8 ) は従来の 旗 鞘E測定法による1. 年代の測定試料を用いて, 加速器質量分析法による測定を行い, 両者による測定値が多くの場合非 * 同研究会によって 「−3,5 00 10 0 一 の統計誤差が 「ー1 」 として発表されているが, これは発表者の誤記である. , (55).
(9) . 8. 春 日 井. ・ 嗣・ 岡 村 昭 ・ 割 田 寿 嗣・岡 昭・前. 聴. 常によく 一致することを明らかにした. 4C 濃度の異なる炭素 このように画期的な方法が開発され, 実用化されて はいる が, 測定試料中に1 が混入する問題と, それをほぼ完全に除去するための技術の確立は, 現実の問題と して今後も検討 されなければならないであろう. 05∼3% 混入することによ 1 988 ) は, 加速器質量分析法でも 「現代の炭素」 が0‐0 中村・中井 ( り, 実年代と測定年代 との間にどのような差が生ずるかを示している‐ これはおもに測定過程での 4C 年代の測 汚染を問題にしているのであるが, そのためにこの加速器 質量分析法でも現段階での1 4C 濃度の異なる炭素の混入の影響が大きいことを示している. 定限界を約6万年とし, 微量の1 4 1 4C 年代測定法でも同様である 実年代を400ooy 従来の1 .B‐P‐ , 以後の大気中の C 濃度がほぼ . , 一定と仮定し, 1 0,0ooy ‐B.P .以降の大気に由来する炭素がなんらかの物質として1% 混入した場 68y 合, 半減期を5,5 .として試算し, 実際の測定にあたって付加される統計誤差 を省略すると測定 値 は約 37,200 な い し 32,80oy ‐B‐P.と して 示 さ れる こ と に なる.. 今後さまざまな年代測定法の開発と実用化, それらの各測定法によるクロスチェックにより, 以 下に述べるような多くのテフラの年代の測定精度も高くなっ ていくであろう‐ それとともにテフロ クロノロ ジーの精度も高められ, その応用の範囲も広 がっていくものと思われる.. 3. 調査研究の方法について 0年代の前半に は,ク ッタラ火山の東麓での高速自動車道と宅地 胆振団体研究 会の発足直後の198. 造成の大規模な工事が急速に進められ, また支垢火山との中間の地域では林道の開発が行われた. 同研究会は断続する露頭の調査と並行して, これらの工事地域での連続露頭の詳細な調査やボーリ ングサンプルな ど, 貴重な資料を得ることができた. 後述する南部石狩低 地帯のテフラとの対比の ための資料は, おもにこの時期にこの地域で得 られたものである. 当然のことながら, ク ッタラ火 山の東側と西側とでは火砕堆積物の層相 は著しく異なり, 西側にみられるテフラ は支妨火山のテフ ラとの比較ではかぎられた指標を提供したに過 ぎない. このようにク ッタラ火山の東西で著 しく様相の異なる火砕堆積物を細分し, そのなかから広く分 布する鍵層を見い だし, それらを基準にしてこの火山周 辺の全域にわたっ て層序を確立(前田ほか, 1984 a) したことは, その後のク ッタラ・支騎両火山の研究の推進に貢献する ことになる.. 同研究会の参加者には教員が多いため, 夏休みや連休を利用して野外調査が行われた. この調査. でいくつかの仮説 が立てられ, 各自が担当する室内研究でその仮説を検証し, その結果をもとに し 0年間の調査研究 てつ ぎの年の調査研究の方向と方法を討議し実施するのである.同研究会 がこの1 た内 ほ 隙第1図に示し ラの対比の概要は げてきたク タラ火山と支坊火山のテフ のなかで積みあ ッ , 容のものである. とくに注目されるのは,この両火山の中間の地域の 白老町森野周辺の地域で,層厚が10数 m にお よぶスコリア流の最下部に, かぎられた地域ではある が, 細粒の降下スコリア・軽石層がみられる 0と同層準のものであろうという ことである. このテフラが石狩低地帯に広く分布する Spfa7∼1 見通しは, 調査の初期の段階からもたれていた. iが分布し, スコリア流の上位の層準 ‐ この厚いスコリア流の下位には, 第1図に示したよう に Kt fがク ッタラ火山に向っ て確実に層 厚を増加させている. ‐ ‐g を伴っ て, Kt には特徴的な灰色の Kt 4mm 以上: さらにその上位の層準には, 石英粒 が非常に多く軽石のみかけ比 重の小さい (中径6 6) (5.
(10) . 9. クッタラ・支扮両火山のテフラの暦序と編年( 1 ). E831010−01(竹 滴神 社). 831016−03(汐 見) spfal. Kt−a Kt‐b (U) l 00 1 30 1 1 00 85「 ・ . , , . .鴻貿 . タ. spfa2( U) sPfa2(L). G‐P Kt‐c. SPfa3 5pfa4(U). t ‐d. 5p f ( L ) a4. . 1 0 0. 離. −. SPfa6. 第3図. 252221 5 ・ 事暮さ . .有÷ ,,,,. 1 0 9 9 9 8 一 r ′ , , . , 三ギミ$ルー 554 543 5 ′ . ・ .. おぎ特長縄号さ, , 霜 . ゞ. キヤ 。. 50Cm. を納輔 8 0 塾蓉翌. Kt −b. (白老町竹浦) と Spfa2 (鵡川 町汐見) のス ケッ チ L いずれの地点でも下部層 ( ) の最上部 (上部層 (U) の直下) が最も粗粒である‐ 層厚 ( ) が記入されている. cm) と軽石粒の最大粒径 (中径) 5個 ( nun. 0‐4 5>)Kt −b a2にあまりにも酷似しているので .が広く分布するが, その層相は石狩低地帯のSpf ある. 後述するように, クッタラ火山の東麓での高速自動車道工事域 (竹浦神社) で数loom 連続 する大露頭が出現し ( 1983年) f ‐b a2についての鮮烈な印象が ,とSp , その調査を契機にして, Kt その後の執勘な室内研究 への意欲をかりたてていくのである (第3図) . これらのク ッタラ火山起源のテフラが, 石狩低地帯で従来支窃火山起 源とされてきた一連のテフ ラのうちのどの層準に挟在し, 対比されるかという問題は, N, Us −c 降下軽石堆積物の層準の決定 とともに, 胆振団体研究会の最も重要な課題となっ た‐ これらの主要課題に着手しはじめたころ, 登別化石林 (Kt ‐鱗 層準) が発見され, 大規模な発掘 作業が行われた(胆振団体研究会, 1 98 4;春日井ほか, 1985a) . この層準からはじまっ た調査研究 iの層準の化石林の調査へと発展していく (胆振団体研究会, 1 は, やがて Kt ‐ 987 ) . その調査のな かで, 化石林の樹根の痕跡が鮮 明に保存されている埋没古土壌 (チョコ帯) が注目されはじめる . この古土壌が断続する層準や, 強溶結相が著しく浸食されている層準が時間的間隙を示しているこ 4C 年代についての項で述べた視点 に依拠し テフラの対比を主軸にして 胆振 とが明らかにされ,1 , , 団体研究会は第1表のような編年表を作成 した. 以下には, これらのテフラの対比と編年を明らかにしてきた過程で, さらに新しい課題を明らか にするために, 筆者らが担当した研究 の方法について述べる. ( 1 ) 屈折率の測定 位相差偏光顕微鏡下での浸液の温度変化による屈折率 の測定法 (井島・春日井, 1980;春日井ほ か, 1 980;遠藤, 19 82 ) に若干の改良を加え, 斜方輝石, 角閃石および火山ガラスの屈折率を測定 した. なお, 最近北海道東海大学工学部に設置された京都フィッ ショ ン・トラ ック社製の 「温度変 化型屈折率測定装置」(RIMS86 )(横山ほか,1986 )を使用させていただき,測定結果のクロスチ ェッ (57).
(11) . 春 日 井. 10. 嗣・岡 村 昭 ・ 前 田 寿 嗣・岡 ・ 昭・前. 聴. ク を行 丁っ た.. 斜方輝石は中径 が0‐lmm 以下の結晶形の明確なものを選別して測定し,EPMA の分析結果 と比 ‐cのように同一テフラのなかでも屈折率に著しい差が 較した. 角閃石と火山ガラスについて は, Kt 認められることがある. このよう なテフラについて は, 角閃石の軸色 との比較, 火山ガラスの形態 0∼200個に増加し, 最頻域からやや離れた屈折率を示す細片につい との比較のほか, 測定個数を10 ても注意して屈折率を測定 した. 泥炭層やローム層中の薄層のテフラの火山ガラスについては, そのテフラに特有の斜方輝石や角 閃石と接合したガラス片のみを選別 して屈折率を測定した. このような火山ガラスの屈 折率につい ては, 少数のテフラではある が, 従来使用されている値 と著しく異なっ た屈折率が, 本稿で採用さ れ て い る.. ( 2 ) EPMA による斜方輝石の化学組成の分析 /2mm 以下の粒径について斜方輝石を含む有色鉱物を 測定試料は, 各テフラ中の本質物質 から1 分離濃集し, エポキシ系樹脂に埋め込んだのち, 研磨片とした. 5kV, 測定は北海道大学のJEOL 製jCMA−733型EPMA を使用 した. 測定条件 は, 加速電圧1 した ビーム径2〆m, 試料電流0.02gA であり, 各元素について20秒間カウント . 補正計算はZAF K o Nio の 方 法 で 行 っ た. 測 定 酸 化 物 は Si02 203 , Feo, Mgo, Mno, Cao, Na20, z , , Ti02 , A1. であり, 原子比 が斜方輝石の理想的な化学式を満足するものについて採用した. 斜方輝石の測定は, 累帯構造や外来結晶の影響をできるだけ避けるために, マグマの最終残液と 平衡関係にあっ たと推定される鉱物の周縁部についてのみ行っ た. ) を求めた (以下これを Fe比という). 0OFe/(Mg十Fe十Ca 1試料につき約30粒を測定し1 )と比較し, これらの鉱物の今後の研 また, つ ぎに述べる強磁性鉱物の格子定数や Ti八Fe十 Ti 究方法を検討する ために, 一部のテフラの強磁性鉱物についても EPMA による分析を試みた. 1980 ( ) に掲載された支始火 山のテフラのほか, 鵡川降下軽石堆積物や十勝平野 なお曽屋・佐藤− のオ レンジ降下軽石堆積物3な どの斜方輝石の EPMA による分析結果とその器種・方法は, おも 0 ) にすでに掲載したものである が, それらの一部をも本稿に引用 した. 198 に春日井ほか ( 3 ( ) 強磁性鉱物の格子定数の測定と化学分析 中径4mm 以上の軽石のみを選別 し, 低温乾燥後, ①バイ ブレーショ ン・クラ ッ シャー (アルミ ナ磁器球使用)で一定時間粉砕し, ②超音波震動を与 えながら沈降法を繰りかえ して粒度をそろえ,. ③低温乾燥後ハリモンド型電磁分離器で再度磁選し,X線回折と化学分析の試料とした.中径4mm 以上の軽石をほとんど含まないテフラについて は,0‐5mm の節で節分し,超音波洗浄後に低温乾燥 し, フェライ ト磁石な どで磁選してから岩片やスコリア片を除去し, 上記①②③の方法で試料 を精 製した. ) 440 /ず/m で, チタノマ グネタイ ト系列については( X線回折はFe管球を使用し, 走査速度1 , はシリコンと低温石 た 視射角の補正値 求め 格子定数を計算し の視射角を ( )のピークの Kα 511 , , . 英により求め, 管球を装着する ごとに補正値の微調整を行っ た‐ 一部のテフラにはイ ルメナイ トー )な どのピークにより同様の方 11 3 ) 11 0 ), ( 104 ヘマタイ ト系列の強磁性鉱物 が みられ, おもに( ,(. 法で格子定数を求めた.. 1 ), Ti ) の方法を準用 し, T−Fe 19 74 強磁性鉱物の化学分析 は庄子ほか ( , Mg , , V, Mn , Fe(1 なかからそれぞれ Zn などを分析した. これらのX線回折と化学分析は, 胆振団体研究会の参加者の 8) (5.
(12) . ク ッ タ ラ ・ 支 折 両火 山 の テ フラ の層 序 と 編 年( 1 ). 11. 数名が分担して行っ たものであるが, 筆者らはとくにその試料の精製法の改善による格子定数の再 測定と,複数の化学分析法による分析値 のクロスチェック,JB−1などの化学分析による精度 の検討 をも担当した.. 4. テ フラ 中の 強磁 性鉱 物 につ いて いゆわゆる広域テフラの対比に多用されている方法は, 比較的せまい範囲 に分布するテフラにも 準用することができるが, それらの方法のほかに, 一般 に噴出源から近いテフラのなかには, 当然. 粗粒なものが多いので, 軽石粒などの本質物質中の鉱物組成や斜長石の特徴などの比較も可能であ る‐ ときにはスコリア片や岩片の観察が貴重な資料を提供することもある. このようなテフラ中の 多様な鉱物のなかでも, 強磁性鉱物 は一般に量も多く, 風化に対しても安定で, その特性の研究が テフラの対比にも活用されてきた.. 古地磁気学の急速な発展や, 磁性体の基礎研究の進展もあって, 強磁性鉱物の生成, 高温酸化, 低温酸化な どの機構について, 人工結晶と天然の結晶を試料にして, 多面的な研究が進められてい る. とくにチタノマグネタイ トは火山岩中には普遍的にみられ, 塩基性火山岩ではウルボスピネル 成 分が約70モ ル%にも達する の に対 し, 酸性火 山岩 で は約10モ ル%ま で低 下 する も のも ある (BUDDINGTON and LINDSLEY,1964 ). 第 4 図 に 示 し た Ti穴Fe 十 Ti ) (以 下 Ti比 と い う) に 換 算. すると23∼3% の幅に相当 し, 酸化度Z=0とすると格 子定 数 は8‐49人( 8 ‐50A rに近い論文 もあ A る)から8 4 0 まで変化することになる T i比およ この び酸化度 の変化に伴う格子定数やキ ュリー ‐ ‐ 点の変化についての研究が本格的に開始されてからすでに3 0年以上になるが,テフラの場合にはと くに低温酸化について検討しなければならない. ) チタノマグネタイ トの低温酸化 ( 1 YOSH 1980 )は九州の完新世の多く のテフラについて, そのチタノマグネタイ トの Ti比, 格 I DA( 子定数,キュリー点な どを求めた.これらの値は同一テフラ内ではほぼ一定の値を示し,Ti02−Feo −Fe203 三 角 図 上 で は各 テ フ ラ ごと に ほ ぼ 等 Ti /Fe 線 に そ っ て プ ロ ッ トさ れ て い る. こ れ は チ タ ノ. マグネタイ トの低温酸化を示すものであるが, その酸化度Z は0‐1以下である. 北海道内の後期更新世 のテフラについて は, この酸化度Zが0 ‐2以下のものが多い ので, 第4図 ′ に は{ 1 }AKIMOTO 考 α/ 1 9 7 2 )N1 3 ILLY(1972),{ ) sHITAN1andKON0(1983 ‐( 5 ),()RE紅)MANando RE の資料によっ て,Z=0およびZ =0‐2についての Ti比と格子定数の相関を示す曲線を作成して記 入した. なおこの強磁性鉱物の研究方法について は, 前田 ( 1981 ), 田中 ( 1 981 ) が予備実験 を重ねたうえ で胆振団体研究会 の試料についてはじめてX線 回折と化学分析を行い, 紺野・工藤( 1982 ) はAaf a l∼3の層準からX 線回折と化学分析で, 多量のイ ルメナイ トの存在を確認 した また本間・国島 . ( 1982 ) 漆崎・渡部 1 ( 9 8 3 ) などがとく に化学分析法について検討を続行し その後同研究会 の多 , , くの参加者 によっ て同一方法による 同一 テフラについての測定 値の比較検討が進められ 多くの資 , 料がテフラの対比 に活用されている. チタノマグネタイ トの低温酸化が進行 丁しても,Ti比がほぼ一定 であるという考え方がかつて支配 的であっ たが, RE地Mi 4N and αREILLY (1972), RYALL and Hm」L (1980) の よ う に, 低 温 酸 化 によって相対的に Feが結晶外 に散逸し, Ti比がやや増加 するという理論や, 逆に] &EEFER and 9) (5.
(13) . 12. 春 日 井. 聴. 昭・前 田 寿 嗣・岡 村. o ^^. ー ー−− − −−−− − − −(1}. 2 ) 一 一 一( 一 一一 ( 3 ). . 1◇ 8 今 2▼ S ▽ 3 ▲ 10 ◎ 2 4 0 111 5 ◎ 12 図 13 △ 8惣 ∼. ID. ,5. ) Ti ′ 【Fe十Ti. 第4図. , 50 .. , 5 , .. l% mo. R 1 . .. ) と強磁性鉱物の Ti比, 火山 ガラス の チタノマ グネタイ トの格子定数 (L‐C‐ 関図 との相 ) 屈 折率 (R‐1 .. 各火砕堆積物中のチタノマグネタイトの格子定数は, 測定精度の高いものを図示した (測定誤差: 0 0 0 0 5A) . ‐ (1)∼(3)の曲線については本文参照. 火山ガラスの屈折率は最頻域を示した‐ 矢印は下 ) − j 位から上位への移行を示す‐ (右側の図の8はKt .のみを示した‐ f i L f iU − ‐ j − ‐ a ‐ b ‐ b … c [凡例] 1:Kt a , 8:Kt , 9:Sp , 7:Kt 2 , 6:K‐ . , 5:Kt , 3:Kt , 4:Kt , 2:Kt f f 2:Mp 3:G‐ f 1:Mp 2,1 0:Sp a3,1 a2b P a4,1 ,1. SHr 1981 ) のように Ti比が減少するという研究もあり, まだ定説が得られていない. vE ( ) は, 非常に古い時期の安山岩や玄武岩中のチタノマ グ AKIMOToe 1 984 1 9 ) zの‐( 84 , 古田ほか ( ネタイ トの酸化の進行に伴う結晶の周縁部からの変形を BE1(反射電子像) で観察し, EPMA で酸 /○ 線に沿っ て進む過程を明らかにした. 素をも含めて主要金属 を分析し, 酸化が等 Ti ( 2 ) X線回折と化学分析の結果 以上にその概略を述べたチタノマグネタイ トの低温酸化につ いての研究を参考にし, その条件に あっ た試料の調整法の比較検討が行われた. このようにして求められたク ッタラ火山起源の火砕堆 積物および G‐p についての格子定数と Ti比を第4図の左側に示した. この図のなかには, 遊離結 晶粒を試料として使用 したものも含まれており, 軽石粒のみを試料としたテフラに比較すると, 測. 定値の分散の程度が一般に大きい. この図には示されていない が, 支窮火山起源の数種のテフラのチタノマグネタイ トの格子定数は 9∼8‐431A の範囲に入り, 洞爺火山の Tyl, 2, 4などは 測定誤差を0.00IA以内とすると, 8‐41 著しく酸性なもの が多く, 8‐405∼8‐426A でさらに小さい値 を示す. これに対してク ッタラ火山起 ‐ 22∼8‐440A で下位の層準の Kt j 源の火砕堆積物は,8‐4 ,が最も格子定数が大きく,上位の層準ほど −a その値 が小さくなり, デイ サイ ト質の Kt ,b では8‐422∼8‐431A である. 格子定数の低下ととも に Ti比も小さくなる. ‐b 前述のよう に Kt .の軽石粒 から精製された試料について, そのなかの強磁性鉱物につ いても グネタイ ト中のウルボスピネル成分 EPMA 分析を試みた(第2表) . 測定個数は少ない が, チタノマ 0) (6.
(14) . 13. クッタラ・支折両火山のテフラの層序と編年( 1 ). 第2表 Kt ‐ b ,の軽石粒中の強磁性鉱物のEPMA分析値 { 1 ). 2 ( ). ( 3 ). ( 4 ). ( ) 5. ( 6 ). ( 7 ). Mg0 Na 20 A1 203 Si02 K20 Cao Ti02 M[ no Fe0 Nio. 0‐875 0‐000 1‐679 0‐086 0‐000 o.000 11‐388 o‐532 81.231 o−000. 0‐843 0.000 1‐467 0.098 0‐000 0‐000 11‐417 0−527 81‐527 0‐000. 0‐782 0‐000 1‐695 0‐095 0‐000 0‐006 1L156 0‐547 80‐951 0‐045. 0‐899 0‐041 L681 0‐124 0‐000 0.000 11.386 0.525 81‐105 0.000. 0‐832 0.003 1‐775 0‐099 0.000 0‐012 11.428 0‐582 81‐399 0.017. 1・713 0.000 0.137 0‐015 0‐000 0‐000 47‐700 0‐767 49‐555 0‐000. 1‐548 0‐00O 0‐131 0‐030 0‐00O 0‐023 47‐908 0‐905 48‐443 0‐00O. Total. 95‐76・. 96‐146. 99‐887. 98・988. 95‐79・. 95‐878. 95‐278. D江g Na AI Si Ca Ti Dαn Fe Ni. o‐049 −− O.074 o‐003 −− o‐320 o‐017 2‐542 −−. 0−047 − − 0‐065 0‐004 −− 0‐321 0‐017 2.552 −−. 0・044 −− 0‐075 0‐004 0‐000 0‐316 0817 2.547 0.001. 0‐050 0‐003 0‐074 0.005・ 一 一 0.320 0.017 2‐538 − −. 0‐046 0‐000 0‐078 0.004 0.000 0‐320 0‐018 2‐537 0‐001. 0‐064 ‐ ‐ 0.004 0‐000 − − 0‐901 0−016 L041 一一. 0・059 −− 0‐004 0‐00I 0‐oo1 0‐914 0‐019 1.028 −−. Tota 1. 3‐005. 3.006. 3‐004. 3‐007. 3‐004. 2‐026. 2‐026. ( 1 }÷( 5 ):チタノマグネタイト,( ) 7 ):イルメナイト. 上段は酸化物に換算した重量%(Fe 6 03 ,( 2 もFeoとして換算してあるので, チタノマグネタイトについては酸化度Z=0としても, To lは約4 t 5%(平均)増加する− )この酸素の増加量を加算し, 全酸素を原子数( 1トイ 5 ):4個, a ‐ { ) 6 7 ):3個で表わし, それに対応する各原子数を下段に示した‐ ,(. 、 均は3 3モル%で,イ ルメナイ トーヘマタイ ト系列中のイ ルメナイ ト成分は9 3モル%である.(他 テフラのX線回折や化学分析から得られたイ ルメナイ トーヘマタイ ト系列中のイ ルメナイ ト成分 高い値を示すので, この系列のことをイ ルメナイ トと略称する.)晶出時にこの二相間に共存関係 0C 酸素分圧は10 1 5 7気圧と推定される(Bm) − 立しているとす れ ば, 晶出温度は約7 ・ 50 D I NGTON , d LINDSLEY,1964).. この EPMA 分析で得られたチタノマグネタイ トの Ti比の平均 は約1 1モル % で, 従来の Kt ‐b . ヒ学分析値より Ti比が1モル%以内ではあるが小さい. これは少量のイ ルメナイ トがEPMA 分 ÷認められたこととよく符合する Kt . −b,の軽石中のイ ルメナイ トの EPMA 分析値と, 第4図上 テフラの測定値 の分布から検討すると,ク ッタラ火山起源の各テフラ中には,Krb,よりやや多 イ ルメナイ トがなんらかの状態で存在 することは十分予測できるであろう. これらの強磁性鉱物の特性 は, 他の種々 の特徴, とくに斜方輝石の Fe比や斜方輝石・角閃石・火 やラスの屈折率な どと補完的な役割を果たしてきた たとえば N U ‐ の中∼下部でも火山ガ , , sc . の屈折率 が多様 に変化するのに対し, チタノマグネタイ トの格子定数は一定の範囲に分布して , その薄層や二次堆積物 についても判別の基準となる (第4図) .. 5. 要. 約. クッタラ・支坊両火山の中間の地域の火砕堆積物は, 上位から支銃火砕堆積物, 森野火山噴出 1) (6.
(15) . 14. 春 日 井. 昭・前 田 寿 嗣・岡 村. 聴. 物, 社合川火山噴出物に大別され, かつてこの後二者の噴出物 は, おもに中期更新世の堆積物と 考えられていた.. ( ) 胆振団体研究会はクッタラ火山起源の火砕堆積物の時期が, 後期更新世 (ウルム氷期) である 2 −”こ区分した. ‐a∼Kt ことを明らかにし, 上位から Kt 3 ( ) 森野・社合川火山噴出物 は, じつ は支妨火山起源のいくつかの火砕堆積物と, クッタラ火山起 iL と の 互 層 で あ る こ と が 同 研 究 会 に よ っ て 明 ら か に 源 の テ フ ラ Kt‐軌, Kt‐f , Kt−g, Kt−iU, Kt− さ れ た.. ( 4 ) これらの研究成果とともに, 筆者らが担当した研究によっ て, 従来支坊火山起源と考えられて f き た Spfa2 a2b ,3とは, ほぼつ ぎのように対比され, これらの ,4と, その下位にみられる Mp クッタラ火山起源のテフラが広く分布する ことが明らかになっ た. (十勝平野) (石狩低地帯)・ (ク ッタラ火山東麓) Kt‐b. … … … … … … … … Spfa2. … … … … Spfa2. Kt‐f … … … … … … … … Spfa4 Kt‐ iU … … … … … … … … M[ pfa2b………… Kt‐ iL …………………… M … … … … op‐3 【 a3 ………… pf. ( ) また洞爺湖の周辺に広く分布する N,Us‐c 降下軽石堆積物も, 同研究会によっ てその分布・起 5 ‐c と名づけられた. 源が明らかにされ, その層準から Kt 4C が混入しているため 実 4C 年代測定に供する炭化木な どには し ばしばより新しい時期の1 ( 6 )1 , , し てテフラを対比 が得られることがある 多面的な資料によ 年代よりも非常に新しい測定値 っ . 1 4C 年代測定値を検討したうえで編年が行われるべきである. ( ) クッタラ火山起源のテフラ中のチタノマグネタイ トは, 支坊・洞爺両火山のテフラ中のものよ 7 0A の値を示し, 下位から上位に向ってその値 は りも格子定数の大きいものが多く, 8‐422∼8‐44 )も減少する. これらの強磁性鉱物の特性 は, テフラの対比にも非常に 小さくなり, TV(Fe十 Ti 有効である.. 引用文献 i 1957 ) Ma i r t A即MOT0 I DA A cPropeltiesof TiFe204一Fe304system and 位e きme , M‐( ,T‐and YosH ,S‐ ,KATS阻も V l 9 1 6 5 ‐ 1 7 8 鋳 物唯. G印鑑”“. ion o thoxidat P ch欲1 I ge wi ‐ ‐ .力“質 G . , , i l tudy on proce U JRUTA ) E1 l t 鯖 1984 sses of ss A鴎MOT0 ron probe mjcroana NOSHI TA ec ys , T. ( , T. , KI , H. and Ft V I 7 1 2 6 3 − 2 7 8 Oれ鉱 Sd i i i t te l tanoma O temperatwr e P eo×idat onoft ow‐ ≦ ; ] . . −五ねdた PZ ‐ Le#. . , , l 伍 he i 山 r t t i iwm oxide mineral ceq ent s ) lron‐ t tan sands n l mva Bm) 1 96 4 SLEY y D INGTO oN .ルメz .and LIMD ,D. H.( ,A.F F拶のZ v l 3 1 0 冊 3 5 7 5 o p ・ .,・ . ,. 土居繁雄 ( 19 53 ) 5万分の1地質図幅 「白老」 および説明書. 37p − , 北海道地下資源調査所. 29 1 2 遠藤秀典 ( 82 ) 温度変化法による鉱物・ガラスの屈折率測定方法. 地質ニュース, No 19 .3 .8‐ ,p . 日本地質学会北 ) クッタラ火山のテフラの層序と対比. 日 1 9 84 藤田 亮・井島行夫・春日井昭・紺野則雄・谷 孝俊(. 3 海道支部例会個人講演要旨集, p .1 . ‐ 37 ) 登別化石林の地史的研究. 北海道科学研究費による研究報告 (概要) −−−− ( 1 98 5 ‐36 ,p . −Fe酸化鉱 その1−Ti 9 84 ) X線マイクロアナライ ザーによる酸素の定量分析 その 古田俊夫・大槻正行・秋元孝敏 ( 1 l 2 2 6 7 ‐ 2 7 6 9 物を中心として一. 火山, 第2集, Vo . ‐ ,P . −c降下軽石層および長流川降下軽石層について. 北海道教育大学札幌分校卒論 ) N, Us 1 9 82 本間達志・国島俊之( (手記) .. 2) (6.
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