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情報機器の信頼性向上のための技術基準と表示ルールのありかた

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Academic year: 2021

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(1)インターネットと運用技術シンポジウム 2014 Internet and Operation Technology Symposium 2014. IOTS2014 2014/12/4. [Work in Progress] 研究報告. 情報機器の信頼性向上のための技術基準と 表示ルールのありかた 石島 悌 ,a). Technical Requirement and Quality Labeling Rule to be Developped for Product Reliability of IT Equipment. われわれが利用する多くの製品には,その品質を示す. が電気用品安全法の対象となっており,その技術基準に. マークなどが表示されている.これらの表示は,それらを. 適合していることを示す PSE(Product Safety, Electrical. 製造するメーカや業界団体の自主ルール,あるいは監督官. appliance and materials)マークの表示が義務づけられて. 庁が定めた法令に基づく技術基準に適合していることを示. いる*3 .情報機器本体は PSE マークの表示が義務づけら. している*1 .これらの技術基準や品質表示は,その製品の. れてはいないが,他の電気用品同様に,この制度の対象と. 利用者を保護したり,メーカ間の適切な競争を促すことで,. することが望ましい.アクセサリ類はすでに対象となって. よりよい製品が流通することを期待して定められているも. いるため,供給者(製造者・販売者)にとってもハードル. のである.. は高くないはずである.. その一方で,情報機器については,その品質を示す表示. 電気用品では,製造終了後の修理保証期間が定められて. や,その表示のための統一的な技術基準の整備が遅れてい. いるが,これはハードウェアの性能維持を目的としたもの. る.この整備の遅れは,他の分野の製品との大きな違いで. である.情報機器では OS や内蔵ファームウェアがその性. あり,さらにカタログなどで示される仕様などについても,. 能や安全性に大きな影響を与えるため,そのアップデート. 統一的な表記がないことがある.その要因の 1 つとして,. の供給期間について統一的なルールを定めるべきである.. 情報機器は他の分野の製品に比べ,その性能などの向上が. たとえば,Windows などの OS では製品のライフサイク. 著しいことをあげることができるだろう.しかし,このこ. ル(サポート期間)はウェブサイトなどで公開されている. とは,情報システムの調達などにおいて,調達者が仕様書. が*4 ,それだけでは十分とは言えず,製品に貼布されてい. を書きづらいことや,導入後のトラブルの遠因にもなって. るライセンスシールに「Windows7 は 2020 年 1 月 14 日ま. いる*2 .. でご利用いただけます」といった表示が欠かせない. 情報機器は,その製品の性能を示す技術基準や表示ルー. また,情報機器は一般家庭にも幅広く普及しており,シ ステム調達といった管理者向けの環境改善だけではなく,. ルの整備が遅れていると書いたが,たとえば「IPv6 Ready. 消費者保護の視点からも,技術基準や品質表示ルールの早. ロゴ*5 」のような仕組みはすでにある.先にあげた電気用. 急な整備が必要とされている.. 品安全法の対象に情報機器を含めること,あるいはソフト. 情報機器本体は電気で動く電気用品(電気製品)である. ウェアを含めた製品の信頼性を担保できる期間の表示な. が,なぜか電気用品の安全基準である「電気用品安全法」. ど,取り組みやすいものからルール整備を始めることが望. の対象外となっている.わずかに,電源コード・AC アダ. ましい. これらのルールの整備により,ネットワーク運用に限ら. プタ・バッテリといった製品を構成するアクセサリ類のみ 1. a) *1 *2. 地方独立行政法人大阪府立産業技術総合研究所製品信頼性科 Product Reliability and Human Life Science Section, Technology Research Institute of OSAKA Prefecture ishijima@tri-osaka.jp 石島 悌: 情報処理学会研究報告, Vol. 2014-IOT-26, No. 12 (2014), 山井 成良,安東 孝二,石島 悌,高橋 優亮:【パネルディスカッ ション】情報システムの調達とトラブル対応,情報処理学会研究 報告,Vol. 2013-IOT-23, No. 11 (2013).. c 2014 Information Processing Society of Japan . ず,情報機器をとりまくすべての組織や人々に負担をかけ ず,信頼性を担保することが求められている. *3 *4 *5. 電気用品調査委員会:電気用品の技術基準の解説,オーム社 (2014). http://www.microsoft.com/jajp/windows/lifecycle/xp eos/faq.aspx#support6 http://ipv6.jate.jp/. 61.

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