RNAiを用いたプラナリアの摂食行動を制御する神経系の解明

64 

全文

(1)

Title

RNAiを用いたプラナリアの摂食行動を制御する神経系の

解明( Dissertation_全文 )

Author(s)

下山, せいら

Citation

京都大学

Issue Date

2016-03-23

URL

https://doi.org/10.14989/doctor.k19542

Right

許諾条件により本文は2017-03-23に公開

Type

Thesis or Dissertation

Textversion

ETD

(2)

RNAi を用いた

プラナリアの摂食行動を制御する神経系の解明

京都大学大学院 理学研究科 生物科学専攻

下山せいら

(3)

i 目次 1. 要旨---1 2. 略語---2 3. 序論---3 3.1 摂食行動---3 3.2 プラナリア---4 3.3 プラナリアの神経系と行動---5 3.4 摂食行動の制御---11 3.5 プラナリアの摂食行動---13 3.6 本研究の目的---14 4. 材料と方法---15 4.1 実験動物---15 4.2 咽頭伸長解析系---15 4.3 摂食行動解析系---17 4.4 神経ペプチド遺伝子のクローニング---17 4.5 RNAi---20 4.6 in situ ハイブリダイゼーション---22 4.7 半定量 RT-PCR 解析---24

(4)

ii 4.8 統計処理---26 4.9 cDNA 配列の登録---26 5. 結果---27 5.1 プラナリアの咽頭伸長の定量的解析方法の作成---27 5.2 プラナリアの頭部が咽頭伸長に必要---28 5.3 モノアミン・アミノ酸作動性ニューロンは咽頭伸長に関わっていない---30 5.4 ペプチドニューロンが咽頭伸長に関与---31 5.5 D.japonicaにおける神経ペプチド遺伝子---33 5.6 神経ペプチド遺伝子の発現パターン---36 5.7 摂食行動に関わる候補遺伝子の絞り込み---38 5.8 神経ペプチド 5 遺伝子が咽頭伸長に必要---39 5.9 咽頭伸長に必要な 5 つの神経ペプチド遺伝子の発現パターン---40 6. 考察---43 7. 謝辞 ---51 8. 引用文献---53

(5)

1 1. 要旨 プラナリアの摂食行動は、①餌に向かう走化性、②餌にたどり着いた後、腹側から咽頭を伸 ばす咽頭伸長、③咽頭から餌を取り込む嚥下の3 つの段階から成る。咽頭伸長は、プラナリ アの摂食行動の中で顕著な行動であるが、どのような神経系が咽頭伸長に関わっているの かほとんど知られていない。定量的な咽頭伸長の解析系を開発し、RNA 干渉(RNAi)法と in situ ハイブリダイゼーション法による発現解析を組み合わせて、咽頭伸長に関わる神経系 の同定を試みた。頭部を切除したプラナリアでは、咽頭伸長が見られなかったことから、頭 部の脳・神経系が咽頭伸長の制御に不可欠であることが明らかとなった。そこで、脳の介在 神経が咽頭伸長制御に関わっているかをRNAi 法で調べたところ、ドーパミンニューロン、 オクトパミンニューロン、GABA ニューロン、グルタミン酸ニューロンは咽頭伸長制御に は関わっていないことが判明した。しかし、Prohormone Convertase 2 (PC2、神経ペプチ ド合成酵素)を RNAi 処理したプラナリアでは、咽頭伸長が抑制され、プラナリアの咽頭伸 長の制御には神経ペプチドが関わっていることが示唆された。そこで、24 個の神経ペプチ ド候補遺伝子をクローニングし、それらの遺伝子の RNAi 処理したプラナリアで咽頭伸長 の行動解析を行った。その結果、少なくとも 5 つの神経ペプチド候補遺伝子が咽頭伸長に 関わっていることが明らかになった。興味深いことに、5 つの遺伝子は、脳・咽頭前部・咽 頭などに点在する異なる細胞で発現しており、プラナリアの咽頭伸長は複雑な神経回路網 によって制御されていることが示唆された。

(6)

2 2. 略語

ChAT choline acetyltransferase CNS central nervous system EST expressed sequence tag GABA γ-aminobutyric acid

GAD glutamic acid decarboxylase TBH tyramine β-hydroxylase TH tyrosine hydroxylase TPH tryptophan hydroxylase PC2 prohormone convertase 2 RNAi RNA interference

SEM standard error of the mean syt synaptotagmin

(7)

3 3. 序論 3.1 摂食行動 コンラート・ローレンツ、カール・フォン・フリッシュ、ニコ・ティンバーゲンの三氏が 近代動物行動学を確立し、動物の行動観察を中心に、行動が起こるきっかけ、行動の習得、 行動の発生と進化から行動学が論じられるようになった。またアメフラシなどで発達した 電気生理学的手法は、行動を制御するニューロンの電位を測定することで行動を制御する 神経系の同定ができる。分子生物学手法とゲノム情報を用いた研究が可能な今、行動とニュ ーロンと遺伝子を結び付けた研究ができる時代となった。 摂食行動は、多くの動物に共通し、生殖行動とともに動物が生きる上で基本的な行動であ る。また、摂食行動は、動物の生活環や生活様式、食べる餌によってさまざまな餌の見つけ 方、捕り方、判別方法を進化させてきた多様性の宝庫である。ヒトなどの視覚に頼る動物か ら、獲物の立てる音、空気中や水中の化学物質を頼りに餌を探す種や、エレファントノーズ フィッシュのように獲物の体内の電気を感知する種など、独特の感覚器官を発達させ餌を 探す種から、カエルアンコウのように頭部の突起を疑似餌として餌をおびき寄せる方法を とる種までいる。また、動物が食物とするものも多岐にわたり、ヒトのように雑食性の種か ら、コアラのようにユーカリのみを食べるといった食物を限定する種までいる。カイコのよ うに、摂食行動の3 段階に関わる化学物質、誘引因子、噛む因子、飲み込み因子が解明され た例もあり、餌を得る方法やメカニズムも多様であることがわかる。

(8)

4 動物において、共通の基本的な行動の一つ摂食行動をプラナリアで知ることで、近縁種の 異なる生活様式の動物と比較したり、似た生活様式を持つ別種の生物との比較することで、 摂食行動の進化や多様化を探ることができる。 3.2 プラナリア プラナリアは扁形動物門渦虫綱に属する自由生活、淡水に生息する肉食の動物である。体 長5-25 ㎜程度、切断すると元通りに再生する高い再生能力で有名な生物である(Fig. 1;「切 っても切ってもプラナリア」阿形清和著、土橋とし子絵)。 国内には、日本列島に広く生息し、本研究に用いたナミウズムシDugesia japonicaをは じめ、日本の南部に生息するリュウキュウナミウズムシDugesia ryukyuensis、尾部側断片 からの頭部の再生が行えないコガタウズムシPhagocata kawakatsui、眼を多数持つカズメ ウズムシ Polycelis auriculata などの複数種のプラナリアが生息している(手代木, 渡辺, 1998)。また、輸入観賞魚や水草の野外への投棄により、京都市を流れる鴨川では、アメリ

(9)

5

カツノウズムシDugesia dorotocephala、アメリカナミウズムシGirardia tigrina等の外来

種が生息している。

プラナリアは、新生細胞と呼ばれる多能性細胞を全身に持つことで、高い再生能力を持つ

(Agata and Watanabe, 1999; Sanchez Alvarado, 2000; Agata and Umesono, 2008; Umesonos and Agata 2009; Shibata et al. 2010; Umesono et al 2011)。プラナリアを切断 すると、一週間程度で形態学的・機能的に元通りに再生する(Inoue et al, 2004; Umesono et al., 2011)。

プラナリアの研究手法では、RNAi

(Sánchez Alvarado and Newmark, 1999)

Whole-mount in situ ハイブリダイゼーション

(Agata et al., 1998; Tasaki et al., 2011)

、抗体免疫

染色(Tazaki et al., 1999)等の分子生物学的手法が近年プラナリアで確立され、全ゲノムが ほぼ解読された(Nishimura et al, 2015; Ann 博士論文)ことにより、プラナリアを用いた研 究が劇的に進展している。

3.3 プラナリアの神経系と行動

プラナリアは、前後軸、左右軸、背腹軸を持った左右相称動物で、進化上最初に脳を獲得

した生物に近い生物と考えられている。プラナリアの中枢神経系は、逆U 字型の脳と、脳

の後端から尾に向かって左右一対伸びる腹側神経索(Ventral nerve cords, VNCs)から成る かご状神経系を持っている(Agata et al., 1998; Fig.2A, B)。脳からは 9 対のラテラルブラン

(10)

6 チと呼ばれる突起が頭部の淵に向かって伸びており、ラテラルブランチ上に、温度、化学物 質、接触受容ニューロンがあることや、G タンパク共役レセプターがあることがわかってい る(Inoue et al., 2014; 2015)。また、プラナリアの脳は、神経系特異的発現遺伝子である 3 つのhomeobox-containing 遺伝子によって、発現パターンが分けられることから、機能的・ 構造的に領域化が見られる(Umesono et al., 1997; 1999)。 ニューロン間の情報伝達には、化学物質によって情報を伝える化学シナプスと、ギャッ プ結合により直接イオン電流で情報を伝える電気シナプスがある。高等動物では化学物質 での伝達が多く見られ、モノアミン、アミノ酸、ペプチド、ATP などが神経伝達物質とし Fig. 2. (A) プラナリアの腹側からの中枢神経系。神経マーカーである Synaptotagmin(SYT) での蛍光免疫染色。(B)プラナリアの腹側からの中枢神経系模式図。プラナリアの中枢神経 系(CNS)は逆 U 字型の脳と腹側神経索(VNC)から成る。咽頭の先端に nerve ring がある。

○:機械感覚と温度感覚ニューロン。●:化学受容ニューロン。これらの感覚ニューロン

は脳の main lobe に投射(セロトニン、ドーパミン、GABA ニューロンなどの介在ニューロ ンがそれぞれのパターンで投射) (Nishimura et al., 2007a, 2007b, 2008b)。

(11)

7 てシナプス前末端から放出されて次のニューロンに信号が伝達される。モノアミン類はア ミノ酸から各合成酵素により合成され、シナプス小胞に充てんされる。ニューロンの電位 の変化により、シナプス小胞内の神経伝達物質は、シナプス小胞膜とシナプス前末端のド ッキングにより放出され、次のニューロンのシナプス後末端にあるレセプターに受容され る。ニューロンの活動電位をカルシウムイオン量の増加で受容し、シナプス小胞とシナプ ス前膜の融合に関わる分子の一つが、synaptotagmin(SYT)である。プラナリアでは、 SYT は全神経系マーカーとして用いられている(Tazaki et al., 1999)。

プラナリアでは、神経伝達物質の律速酵素遺伝子の発見により、ドーパミン、オクトパミ

ン、セロトニン、アセチルコリン、GABA、グルタミン酸作動性ニューロンの 6 つを持つこ

とが報告された(Fig.3; Nishimura et al., 2007a; 2007b; 2008a; 2008b; 2010)。ヒトをはじ Fig.3 プラナリアの各種ニューロン。各神経伝達物質の合成律速酵素を染色した。

(12)

8 めとする高等動物と共通の神経伝達物質を複数、プラナリアが持っていることとなる。プラ ナリアがシンプルながらも哺乳類と同等の神経細胞種を持っていることで、神経系のモデ ルとしても研究を行える動物である。 また、プラナリアでは、Prohormone Convertase 2 (PC2)遺伝子を持つことが報告され、 これも全神経系マーカーとして用いられている(Agata et al., 1998)。PC2 は多くの動物で 神経ペプチドの生合成の初期に関わる酵素として知られ(Fig. 4; Seidah et al., 1992; Zhou et al., 1999)、プラナリアがモノアミン・アミノ酸作動性ニューロンの他、多種のペプチド 作動性ニューロンも持っていることがわかっている。別種のプラナリアでの網羅的な解析 により、多くの神経ペプチド・ペプチドホルモンが報告されている(Collins et al, 2010)。

(13)

9

プラナリアの行動には、負の走光性、餌に向かう走化性、温度走性、接触走性が見られ

る(Fig. 5; Pearl 1903; Inoue et al., 2004)。負の走光性は、プラナリアが光から逃げる行動

であり、頭部の 1 対の眼で光を感知する。自然界では石の裏にいるのは負の走光性のため

である。また、GABA ニューロンが脳の視覚中枢ニューロンに結合していることや (Nishimura et al., 2008b; Akiyama et al., unpublished data)、2 つの神経ペプチド、

1020HHとeye53が頭部の再生とともに負の走光性が回復するために必要であることが報 告されている(Inoue et al., 2004)。 プラナリアの温度走性は冷たい場所へと移動する行動であり、脳のセロトニンニューロ ンがTRP 遺伝子を発現している温度感受性ニューロンに接続し、温度感知神経回路網を形 成していることが報告されている(Inoue et al,2014)。 なめらかな面と絣で削ったざらついた面を持つシャーレのうち、なめらかな面に移動す る行動がみられるのがプラナリアの接触走性である。自然界でも、プラナリアは表面がざら Fig. 5. プラナリアの行動。(Inoue et al., 2004; 2014; 2015 より)

(14)

10

ついた石よりも、滑らかな石の裏にいることが多いのはこの走性のためであると考えられ

る(Inoue et al., 2015)。

プラナリアは餌を探すときは、化学物質を頼りにした走化性によって餌を見つける。グル

タミンとリジンに誘引されるという報告の他、誘引物質が水溶性で酸化に強い物質である こと、2000-5000Da ほどのペプチドに誘引されることが報告されている(Coward and Johannes, 1968; Ash et al., 1973; Miyamoto and Shimozawa, 1985; Inoue et al., 2015)。 プラナリアの頭部を切除すると、これらの行動が行えなくなることから、プラナリアの走 性には頭部が必要である(Inoue et al., 2004; 2014; 2015)。また、シナプス小胞の放出に関 わる全神経マーカーであるsytをRNAi した個体では、これら 4 つの行動が行えないこと から、プラナリアの行動には頭部の神経系、つまり脳がこれらの行動には必要であることが 示唆されている(Inoue et al., 2004; 2014; 2015)。頭部を切断した個体では、切除後 4 日目 までには眼を含む感覚器官や脳の再生が形態的に観察されるものの、それらの行動の回復 には切除後5 日目にならないと観察されない(Inoue et al., 2004; 2014)。脳の再生には、① 再生芽の形成、②脳原基の形成、③脳のパターン形成、④神経ネットワークの形成、⑤機能

回復の5 ステップから成るといわれている(Agata and Umesono, 2008; Cebrià et al., 2002) ことから、組織や神経の再生のあとに機能回復が起こるためであると考えられる。

(15)

11 3.4 摂食行動の制御 プラナリアに限らず、一般的に摂食行動は適切にコントロールされなければならない。動 物は、食物を必要とするときに餌がとれなければ死につながり、食物の過剰摂取は肥満につ ながり健康を損なう。摂食行動を制御する神経伝達物質やホルモンについて、脊椎動物を中 心に研究されている。摂食行動に関わっているのは、神経ペプチドとペプチドホルモンがほ とんどである(Table 1)。それらのペプチドが働いているのは、ニューロペプチド Y(NPY)、 オレキシン、ガラニンなどの摂食行動の中枢である視床下部で働くもの、グレリンのように

消化系で働くものがある(Table 1; Miura et al., 2007)。

Table 1. 摂食行動の亢進と抑制に関わる神経伝達物質(Arora and Anubhuti 2006; 桜井 武 2003) 摂食の亢進 摂食の抑制 ニューロペプチドY コカインアンフェタミン調節転写産物(CART) メラニン凝集ホルモン(MCH) メラノコルチン オレキシンA グルカゴン様ペプチド オレキシンB コルチコトロピン放出因子(CRF) アグーチ関連タンパク(AgRP) インスリン ガラニン ニューロテンシン 内因性オピオイド ペプチドYY 内因性カンナビノイド コレシストキニン(CCK) グレリン レプチン ノルアドレナリン アミリン ボンベシン セロトニン 強く摂食を亢進する神経ペプチドとして、ニューロペプチドY(NPY)が様々な動物で知ら れている。NPY は 36 アミノ酸残基からなり、C 末端側に脊椎動物内で極めて保存性の高

(16)

12

い共通のモチーフを持つ(Fig. 6A; Blomqvist at al., 1992; Mair et al., 2000; Dougan et al., 2002)。脳内への NPY の投与により、摂食量が増加することがラット、カエル、ゼブラフ ィッシュで報告されている(Stanley and Leibowitz, 1985; Shimizu et al., 2013; Yokobori et al., 2012)。無脊椎動物の NPY のホモログはニューロペプチド F(NPF)と呼ばれ、拡張条 虫Moniezia expansaで最初に見つかった(Mair et al., 1999)。その後、軟体動物、節足動

物等で次々とNPF が発見されている(Nässel and Wegener ,2011)。多くの動物は NPY ホ

モログ遺伝子を1-3 個しか持たないのに対し、プラナリアでは、NPY ホモログ遺伝子が 11

個報告されており、プラナリアの系統で独自にマルチコピー化したことが示唆されている (Collins et al., 2010; Nässel and Wegener, 2011)。

Fig. 6. NPY の配列。(A)36 アミノ酸残基から成る NPY の C 末側共通モチーフ配列。 (B)主な脊椎動物のニューロペプチド Y の全長配列

(17)

13 3.5 プラナリアの摂食行動 肉食のプラナリアは、自然界では同所に住むカゲロウの幼虫などの水生昆虫などを食べ ている。飼育下ではニワトリのレバーの他、卵黄、魚卵、貝類等の動物性の餌も食べる。 プラナリアの摂食行動は、①餌を探す走化性(Fig. 7A)、②餌の近くで咽頭を腹側から伸ば す咽頭伸長(Fig. 7B)、③咽頭から餌を取り込む嚥下(Fig. 7C)から成ることが観察からわか った。 プラナリアは、餌があると移動を始める。途中、頭部を上げて波打たせたり、振ったりし たあと、方向転換を行う。この行動を繰り返して餌までたどり着くことから、化学物質を感 知し、餌の方向を見極める行動であると考えられている。そして、餌の近くまでたどり着く と、腹側中部から白い管・咽頭を伸ばす。咽頭は餌に触れるまで活発に動き、餌に触れると 餌を飲み込みはじめる。咽頭はプラナリアの全身に広がる腸管につながっており、上半身の 腸管から餌が入っていくため、餌を食べ始めたプラナリアの上半身から餌の色へと色が変 わっていくことが観察される(Fig. 7C)。しばらく餌を取り込んだ後、プラナリアは自発的に 餌から離れ、その後1 日以上経過しないと餌には寄り付かず、走化性が失われることから、 プラナリアには満腹中枢があることが予想されている。

(18)

14 3.6 本研究の目的 プラナリアの再生については、多くの研究が行われ、そのメカニズムが次々と明らかにさ れてきた。しかし、プラナリアの摂食行動を制御する神経回路についてはほとんど明らかに されていない。特に、摂食行動の中で最も顕著な行動である咽頭伸長については、研究の知 見が乏しい。咽頭伸長のメカニズムは、餌に近づいてからでないと咽頭が伸長されない機構 や、満腹になったら元の位置に収納する機構など、いくつかの興味深い制御機構が存在する と考えられる。本研究では、プラナリアの咽頭伸長に着目し、定量的な咽頭伸長解析系を確 立して、RNAi と組み合わせることで咽頭伸長を制御するニューロンの同定を行った。 Fig. 7. プラナリアの摂食行動は 3 ステップから成る。(A)走化性:プラナリアは餌(ニワトリ のレバー)へ向かって移動する。(B)咽頭伸長:プラナリアは餌にたどり着いた後、体の腹側か ら咽頭を伸ばす。(C)嚥下:プラナリアは咽頭を介して餌を飲み込む。腸管が赤く変わる(餌の 色、矢印)。

(19)

15 4. 材料と方法

4.1 実験動物

本実験では、1 頭から無性生殖で増えたプラナリア(ナミウズムシ)Dugesia japonica の SSP 系統を用いた(Asami et al., 2002)。プラナリアは、23-24℃、0.05 g/L の人工海水(Instant Ocean,

VA, USA) をイオン交換水に溶解させた飼育水で飼育し、餌はニワトリのレバーを週に一度 与えた。体長 6-8 mm、絶食 7-9 日目のプラナリアを実験に用いた。 切除実験では、氷の上に湿らせた濾紙を敷いた上にプラナリアを載せ、プラナリアはメス を用いて切断した。 京都大学の動物実験、遺伝子組み換えに関する教育訓練を受講しており、これ従って実験 を行った。 4.2 咽頭伸長解析系 レバー抽出液は Inoue et al.(2015)の方法で作成した。ニワトリのレバーを小片に切り、 121℃20 分間加熱した。遠心分離を行い、上澄みをレバー抽出液とし、実験には 10 倍希釈 したレバー抽出液を用いた。 新規の咽頭伸長解析系では、2mm 幅、深さ 0.5mm のガラス製チャンバーに飼育水とプラ ナリアを入れ、5μL の 10 倍希釈のニワトリのレバー抽出液をプラナリアの前に滴下した(Fig. 8)。咽頭伸長を確認するため、Fig. 8 に示したように、プラナリアの行動はチャンバーの下

(20)

16 に設置した鏡をビデオカメラで撮影した。信頼性のある結果を得るために、3-6 回繰り返し 実験を行った。咽頭伸長を行った個体数を計測した(自由度=1)。結果は、咽頭伸長率の平均 と各実験の標準誤差を示した。 プラナリアの自発運動性の評価には、10×60 mm のチャンバー内を 5 分間でランダムに移 動した距離を行動解析ソフト SMART(Panlab, Spain)で計測した。 Fig. 8. 咽頭伸長解析系。1 頭のプラナリアを幅の狭いチャンバー(2mm)に入れると、プラ ナリアはそれに沿って真っすぐに泳ぐ。咽頭伸長を引き起こすために、マイクロピペット を用いて 5μL のレバー抽出液をプラナリアの前に滴下し、2 分以内に咽頭を伸長したか判 定した。プラナリアは鏡とビデオカメラを用いて腹側から撮影した。

(21)

17 4.3 摂食行動解析系 摂食行動解析系では、10 頭のプラナリアが 90 mm シャーレの辺縁部に放たれ、シャーレ の中央にニワトリのレバー片を置いた(Fig. 9)。20 分後に餌にたどり着き、餌を食べている プラナリアの数を数えた。 4.4 神経ペプチド遺伝子のクローニング 神経ペプチド遺伝子の一部または全長の配列は、別種のプラナリアで報告されている神

経ペプチド(Collins et al., 2010)をクエリとし、当研究室の EST データベース(Nishimura et al.,

2012)と D.japonica のトランスクリプトームデータベース(Kashima et al., unpublished)より得

た。クローニングには、配列特異的なプライマーをプライマー設計ソフトウェア Oligo Ver. Fig. 9. 複数プラナリアでの摂食行動を解析する一次摂食行動解析系。複数のプラナリアは 直径 90mm のシャーレの辺縁部に放ち、中央に餌のレバーを置いた。レバーを置いてから 20 分後に餌を食べているプラナリアの数を数えた。

(22)

18

4 (Molecular Biology Insights)で設計した(Table 2)。プラナリア全体から抽出した cDNA より

目的の cDNA を増幅した(Yazawa et al., 2009)。PCR は以下のように行った。

1. 94℃ for 10 min.

2. 94℃ for 30 sec.

3. 55℃ for 30 sec.

4. 72℃ for 1 min.

5. 72℃ for 10 min.

2 から 4 を 35 サイクル行った。増幅した cDNA は TOPO TA cloning kit(Invitrogen, CA,

USA)を用いてに挿入、プラスミドを作成した。PCR 産物である cDNA は、pCR II プラスミ

(23)

19

Table 2. 神経ペプチド遺伝子のクローニングに用いたプライマー配列。Fw: Forward primer; Rv: Reverse primer.

遺伝子名

Fw: 5’-ATA AAT GAA TAT GAA AAC AAT AAT TGC-3’ Rv: 5’-TAA TTC AAT TAG TAT CTT ATT CCT CCA-3 Fw: 5’-CAA TTC CAA ATC TTT TAT ATC GAA TAC-3’ Rv: 5’-TTA TTT TCT TTG CAA TTC TGT TAA TAA-3′ Fw: 5’-ATA AAT CCC ATT CAA AAA CTG ACT ACT-3’ Rv: 5’-TCT TTC ACA ATA AGA AAT TTT TAA CCA-3′ Fw: 5’-CAT GAT ATA TTT CGA TTG AAG AAA GGT-3’ Rv: 5’-AAG AAA ATT ATT CGC AAT TAT CAC AGA-3′ Fw: 5’-AAT CAT TTT CCT TGT ATT TAA TAT CGG-3’ Rv: 5’-AAT ACA AGC TGT CTG GAA TGA TTA TTT-3′ Fw: 5’-AAT CGT CAT TGC TGT TAA GGT AAT ATC-3’ Rv: 5’-AAT CAT TCT TTT CTG ATA AAT CAT TCG-3′ Fw: 5’-GTA ATC TTC TTG AGT AAT TCG ATC GGA-3’ Rv: 5’-GAA AAA CGA TTT GAC TAC CCA TTT CAA-3′ Fw: 5’-GCC AAA TTC ATT TTT TTT TTC AAT ATT-3’ Rv: 5’-GAG AAA AGA CCA AAT TGG AAA GAT ATG-3′ Fw: 5’-ATG AAC GGT TAT AAA ACG CAT TTA TTG-3’ Rv: 5’-AAA AAT TCG TTT TCC ATA TCT TGG TCT-3′ Fw: 5’-CAG ATG ATC CAT TAG TTT TAG GTC TCA-3’ Rv: 5’-AAA CAG AGA AAT CAG TGG TTT TAC AAA-3′ Fw: 5’-AAA GAA TAT TCA CTG AAA ATC CTT TGG-3’ Rv: 5’-TTC TTG TTT TCT CTT CAG TAG CAT TTG-3′ Fw: 5’-CAT TTT CTT AGT TCT ATT TGT GGT AGT-3’ Rv: 5’-TAT CTT GAT AAT TTC TCC ACA TTT TAA-3′ Fw: 5’-AGC CCA ATC TCA TTA ATC GTA AAC CTC-3’ Rv: 5’-AAT TGT GTC TTA TGC CGA TGG TGA TTA-3′ Fw: 5’-ATT ATT GCT TTA TTG TTT ATC GTA GTG-3’ Rv: 5’-ATT CAT TTT TAT CGT AGA TTA GCG AAG-3′ Fw: 5’-TGG AAA TTA TTA TCA AAG AAC ACG AAA-3’ Rv: 5’-GTA ATT TTC CTC AGA CGT GTA GTT GGA-3′ Fw: 5’-TAG CCA AGG TAG ATA AAT GAA AGA ATA-3’ Rv: 5’-AAA TAA ACA TGG CAG AAA TAA ACA TAT-3′ Fw: 5’-TTT TAA AAT ATA ACA GGT CCA ACG GAA-3’ Rv: 5’-TCA TTA TGA TAA AAG ATT CGA CCC AAT-3′ Fw: 5’-GTG AAC TTG GGT CAC ATT TAA AAA TCT-3’ Rv: 5’-TCG ATT AAA CGA TAT ACC CGA TTA TTT-3′ Fw: 5’-TTA ATG AAT TTT CAG ACC TTG ATG ATC-3’ Rv: 5’-TCA TTA ATC GTA AAC CTC TTT TTT TCA-3′

DjNp52 DjNp56 DjNp40 DjNp41 DjNp42 DjNp47 DjNp49 DjNp51 DjNp35 プライマーの配列 DjNp3 DjNp4 DjNp9 DjNp12 DjNp17 DjNp19 DjNp23 DjNp25 DjNp28 DjNp34

(24)

20

4.5 RNAi

dsRNA 合成と RNAi は Shibata et al. (2012) および Rouhana et al. (2013) によって報告され

ている方法をもとに行った。T7 RNA ポリメラーゼを用いた dsRNA を増幅するため、対象 の cDNA を pBluescript SK(+)または pCRII プラスミドベクターに挿入し、以下のプライマー を用いた PCR により T7 プロモーターを付加した(Table 3)。 PCR は以下の条件で行った。 1. 94℃ for 2 min. 2. 94℃ for 30 sec. 3. 65℃ for 30 sec. 4. 72℃ for 2 min. Table 3. dsRNA 増幅に使用したプライマー プライマー配列

SK Fw + T7 5'-GAT CAC TAA TAC GAC TCA CTA TAG GGC GCT CTA GAA CTA GTG GAT C -3' Zap

Linker+T7 5'- GAT CAC TAA TAC GAC TCA CTA TAG GGC TGC AGA ATT CGG CAC GAG G -3' SP6 + T7 5'- GAT CAC TAA TAC GAC TCA CTA TAG GGC AAG CTA TTT AGG TGA CAC TAT AG-3' pBS-Rv 5'-AAG TTG GGT AAC GCC AGG GTT TTC C -3'

M13-Rv 5'-GTT TTC CCA GTC ACG ACG TTG TAA -3' M13(-20)Fw 5'-ACG ACG TTG TAA AAC GAC GGC CAG -3'

F or w ar dプ ラ イ マ ー +T 7プ ロ モ ータ ー配列 R ev er seプ ラ イ マ ー プライマー

(25)

21 5. 72℃ for 7 min.

2 から 4 を 30 サイクル行った。PCR 反応の後、PCR 産物は Wizard SV Gel and PCR

Clean-Up System(Promega)によりゲル切り出し精製を行った。dsRNA は a MEGAscript T7 high yield

transcription kit(Ambion, USA)を用い、T7RNA ポリメラーゼにより合成した。dsRNA はエタ

ノール沈殿のあと、純粋で 2 µg/µL に希釈した。

摂食行動解析系では、2 日置きに 3 度 dsRNA を含んだ餌(レバーペースト 25μL、2%アガ ロース6 μL、2.0 μg/μL dsRNA 6.5 μL)をプラナリアに与え、満腹まで食べさせた(Fig. 9)。咽

頭伸長解析系では、2 日おきに 2 度 dsRNA を含んだ餌を与え、1 度 dsRNA を腸管に直接イ ンジェクションを行った (Drummond Scientific Nanoject injector, Broomall, PA, USA; Fig.7)。 ネガティブコントロールには、プラナリアが持っていない遺伝子である緑色蛍光タンパク

質(Green Fluorescent Protein,GFP)をコードする遺伝子の dsRNA をプラナリアに注射した。 本研究に用いた cDNA 配列は、DDBJ/EMBL/GenBank に登録されたデータを参照した。

TH;ドーパミン合成律速酵素、AB266095 (Nishimura et al., 2006); TBH;セロトニン合成律速酵

素、AB362394 (Nishimura et al.,2008a); TPH;オクトパミン合成律速酵素、AB288367 (Nishimura

et al., 2007b); ChAT; ア セ チ ル コ リ ン 合 成 律 速 酵 素 、 AB536929 (Nishimura et al., 2010);

GAD;GABA 合成律速酵素、AB332029 (Nishimura et al., 2008b); glutaminase;グルタミン酸合成

律速酵素、BAG16389 (Higuchi et al., 2008); syt、BAA85622 (Tazaki et al., 1999); PC2; AK388877

(26)

22

(Sánchez Alvarado and Newmark, 1999; Takano et al., 2007)。

4.6 in situ ハイブリダイゼーション

Digoxigenin-labeled antisense RNA プローブを用いた whole-mount in situ ハイブリダイゼー ションは、Agata et al. (1998)と Tasaki et al. (2011)が報告した方法をもとに行った。

RNA プローブは作成したプラスミドを制限酵素により直鎖化し、それを鋳型に合成した。 サンプルは、粘液をとるために、2% HCl (5/8Holtfreter 溶液中)に 5 分間浸し、振とうした。 その後、4%PFA で 30 分固定し、メタノールに溶かした 5%H2O2で 16 時間、蛍光灯下で脱 色を行った。脱色したサンプルは、キシレン:メタノール=1:1 で 1 時間処理した後、 5/8Holtfreter 溶液のエタノール (75%、50%、25%)で水和を 30 分ずつ行った。5 µg/ml proteinase K (TPBS 中)で 15 分間 37℃、タンパク分解酵素処理し、4%PFA で 30 分間の再固定を行っ

た。その後、プレハイブリダイズ液 (50% formamide、5 x SSC、1 µg/mL yeast tRNA、10,000

U/ml heparin、0.1% Tween-20、1 M DTT) によるプレハイブリダイズを 1 時間 55℃で行った

後、RNA プローブの入ったハイブリダイズ液 (50% formamide、5 x SSC、10 µg/ml yeast tRNA、

100 U/ml heparin、0.1% Tween-20、10 mM DTT、10% dextran) 中でのハイブリダイズを 36 時

間行った。Wash Buffer (50% formamide、5 x SSC、0.1% Tween-20)による洗浄を 1 時間 55℃ で 3 度行い、buffer I (0.1 M maleic acid、0.15 M NaCl、0.1% Triton X-100、pH 7.5)での洗浄を

(27)

23

X-100、1% blocking reagent、pH 7.5)を加え、ブロッキングを行った。アルカリフォスファタ

ーゼ共役 anti-DIG 抗体 (Roche Diagnostics)を加えた buffer II 中で 4℃で 16 時間処理した。

buffer I で 3 度 1 時間ずつ洗浄した後、TMN (0.1 M Tris-HCl、0.1 M NaCl、50 mM MgCl2、

pH 9.5) で 5 分間処理した後、175 µg/ml 5-bromo-4-chloro-3-indolyl phosphatase (BCIP)と 180

µg/ml 4-nitro blue tetrazolium chloride (NBT) (Roche Diagnostics) で発色を行った。サンプルは、

TE buffer (10 mM Tris-HCl、1 mM EDTA) で反応を停止させた。観察と撮影には Leica M205FA

microscope (Leica Microsystems, Germany)を用いた。

プラナリアの咽頭での鮮明な発現パターン解析のために、咽頭での in situ ハイブリダイ ゼーションを新たに行った。氷上のプラナリアから咽頭を切り取り、4%PFA で固定を行っ た。whole-mount in situ ハイブリダイゼーションのプロトコルとは異なり、咽頭は白いため、 脱色の必要がなく、それに続く水和も必要がない。PFA 固定した咽頭を 37℃10 分間 5 µg/mL proteinase K 処理し、PFA で再び 10 分間再固定を行った。プレハイブリダイズ液でプレハイ ブリダイズした後、RNA プローブとのハイブリダイズは 16 時間行い、後のプロトコルは whole-mount in situ ハイブリダイゼーションと同様に行った。 横断面の観察には、Whole と咽頭のサンプルを 1% glutaraldehyde で 1 時間固定し、メス で切断した。横断面切片の背側・腹側を区別するために、Whole サンプルのプラナリアは

PBS に溶かした 10μg/mL Hoechst 33342 (Life Technologies)に浸し、その後、PBS 中の 1%グル

(28)

24

ションのシグナル検出には、Olympus BX62 顕微鏡を用いた。切断面では、腹側神経索が軸 索から成るため Hoechst 33342 では染まらないため、背側と腹側を区別することができる。

4.7 半定量 RT-PCR 解析

RNAi 処理後切断して 9 日目のプラナリア 6 頭をホモジナイズし、ISOGEN-LS (Nippongene,

Tokyo, Japan) を 用 い て 抽 出 し た RNA を 用 い た 。 逆 転 写 反 応 に は Quantitect Reverse

Transcription kit (Qiagen, Netherlands)を用い、半定量 RT-PCR(qPCR)は Yazawa et al. (2009)によ

って報告された方法をもとに行った。

用いた特異的配列のプライマーは Table 4 に示した。GFP(RNAi)プラナリアの発現レベル を 1 とした。発現量は 4 回の技術的反復実験と 3 回の生物学的反復実験を行い、EF-1(D49924;

Mineta et al., 2003)の発現レベルで標準化を行った。

Table 4. qPCR に用いたプライマー配列。 Fw: Forward primer; Rv: Reverse primer.

遺伝子名 引用文献

Fw: 5’-TGG TTA CTC TCC AGT CTT AGA-3’ Rv: 5’-CAG CTT TCT TAG TTA CCT CCT T-3’

Fw: 5’-CAA TGT ACA CAA TAC ACC AGG CAT CAT-3’ Rv: 5’-ACA TCG GAA CAT GGC CAA GTA AT-3’ Fw: 5'-ACC ACG ATT GGA ACA AAA GCA TCA CAT-3’ Rv: 5’-CCC ATT GGT TTG CTT TCT GCA TTA CAC-3’ Fw: 5’-AAT TGG CAA CGA TAA CAA ATG CAT-3’ Rv: 5’-TTT TCC TAT ATT GAT TGA TCG GCC-3’ Fw: 5’-AGC AGC ATC GAT TCC AGC TTT GA-3’ Rv: 5’-TGC CCC ATA GCA CAT AAA TGC GT-3’ Fw: 5’-AAG AGG AAA AAT GGA TAC TGA AAA CC-3’ Rv: 5’-ATT TTC AAT TCC ATT CAG TAA ATA GCG-3’ Fw: 5’-AAT TGG TTT ATG GTC TCC ACC TCT T-3’ Rv: 5’-ATT TCT GCA CAA GTT CCA TGC A-3’

Glutamic acid

decarboxylase; DjGAD Nishimura et al., 2008b

Djglutaminase Higuchi et al., 2008

Tyramineβ-hydroxylase; DjTBH

Tryptophan

hydroxylase; DjTPH Nishimura et al., 2007b

Choline acetyltransferase;

プライマー配列

DjEF-1 Mineta et al., 2003

Tyrosine hydroxylase;

(29)

25 Table 4. 続き

遺伝子名 引用文献

Fw: 5’-GTG TTC GTA CAT CCT ATG GCG ATA TAA CAT-3’ Rv: 5’-TAG ACT AAT CAC AAT GGC TAT GAC GAA TGT-3’ Fw: 5’-CTC ATG TGA GTT CAA TTC CAA GTT GGA-3’ Rv: 5’-TGG AAG TGG AAT ACG ATC TTG CTT CTT-3’ Fw: 5’-GAA ATG GAT CCG AAC AAA AGA AGT-3’ Rv: 5’-ATA CAC TCC AAC GAA ATA TCA ATT ATC G-3’ Fw: 5’-CCTATTCCTTGTGACAACAGTTTTAGC-3’ Rv: 5’-ATC CTC GTC TTT TAC CAA TTA AAC CTC-3’ Fw: 5’-AGC GTT GTT TAA TCC CAA GAG ATG TAC-3’ Rv: 5’-AGA AGA GCA GAA AGT TCC GAT AGA AAA-3’ Fw: 5’-TTC AGG TGT CGC CAT TCT ATT GAC ATC-3’; Rv: 5’-ATT CTT GTG CCC AGT ATG CCT TTT TC-3’ Fw: 5’-GAA TAC CAC CGG TTA AAT AGT TAA GTC-3’ Rv: 5’-ATA ACT AAA GCA CTG TCA ATG TCT GTC-3’ Fw: 5’-ATC CAA TTC AAA GCG AGC TCT TGT TCC-3’ Rv: 5’-TTT TTA TGT CCC AAT CAT CCC AAG CGT-3’ Fw: 5’-TCG GAA AAT ACA AAT GAA AAA AGA GCC-3’ Rv: 5’-AGA TGA ATC ATA GCT TTT CTT GCC CAG-3’ Fw: 5’-CTT GCA CCA CGT TTT CCA AAT CTA GTA-3’ Rv: 5’-TGA TAA CCC ATT TGA ATT TGT TGA TCC-3’ Fw: 5’-AAT CTT TTA CCG AAC ATT ATT GGA TCG-3’ Rv: 5’-TTG AAA AAC GAT TTG ACT ACC CAT TTC-3’ Fw: 5’-TCT TGT TTA GAG GCA TGT ATT GAT CAC-3’ Rv: 5’-GTA AAC GTA AGT GCA TGG AGA GAT ATG-3’ Fw: 5’-TCT GCT CAT GAC GAT ACA GAG GAT TCA-3’ Rv: 5’-CGT TTC CCC ATT CTC AGT ATT CTC AAA-3’ Fw: 5’-ATA ACA TTG TCA TCT TCC AAA TTC CTC-3’ Rv: 5’-ATG GTG ATT ATT CGT CCT TTA ATG AAT-3’ Fw: 5’-CGA TGG GTG CAC TTT GTG AAT TGG AGA-3’ Rv: 5’-GAA GCC TGA TCC GAA TGT CAT TGG GTC-3’ Fw: 5’-AAG AAC ACG AAA ATT GTC TAT TTG CAC-3’ Rv: 5’-TCA GAC GTG TAG TTG GAA AAA GAA ATC-3’ Fw: 5’-CTA CTC ATT CTA CTC CAT TCT CGA TAC-3’ Rv: 5’-TGA TTT CTA TGA AAT TGT TGT TTT TTA-3’ Fw: 5’-ATG GGA TCA AAT CGT TTT TCA AAT CGA-3’ Rv: 5’-AAA GAT TCG ACC CAA TAA TGT TTG GTA-3’ Fw: 5’-TAT GAT GGA TTA TGC TGC CTT TTA TAC-3’ Rv: 5’-CGA TTA AAC GAT ATA CCC GAT TAT TTA-3’

DjNp52 プライマー配列 DjNp47 DjNp49 DjNp51 DjNp40 DjNp41 DjNp42 DjNp19 DjNp23 DjNp25 DjNp4 DjNp9 DjNp17 Dj_aH_308_M24 Dj_aH_019_P02 Dj_aH_401_P19 Prohormone convertase2; DjPC2

Djeye53 Inoue et al., 2004

(30)

26 4.8 統計処理 咽頭伸長率の結果の有意差は、複数の実験から得られた合計を、カイ二乗検定を用いて検 定し、p 値が 0.05 以上のものを有意差なし(NS)とした。有意差は、切除実験では通常個体の 値を、RNAi 実験では、GFP(RNAi)個体の値と比較した。 未処理プラナリアと RNAi プラナリア間の移動距離の有意差と qPCR 実験での有意差は Steel テストを F 検定のあとに行った。p 値が 0.05 以上のものは有意差なし(NS)とした。 4.9 cDNA 配列の登録

神経ペプチド cDNA 配列は、DDBJ/EMBL/GenBank に登録を行った。登録番号は Table 9 に示した。

(31)

27 5. 結果 5.1 プラナリアの咽頭伸長の定量的解析方法の作成 咽頭伸長解析系に用いるレバー抽出液の希釈率を決定するために、原液を含む複数の希 釈域の抽出液をチャンバー内のプラナリアに滴下した。3 回の実験を行い、咽頭を伸長した プラナリアの数を数え、咽頭伸長率を示した(Table 5)。 レバー抽出液は、原液と 10 倍希釈間で平均 85%を超えるプラナリアの咽頭伸長が引き起 こされたのに対し、100 倍希釈では咽頭伸長率は約 11%に低下し、1000 倍希釈ではコント ロールと同じ 0%となった。かなりの高濃度のレバー抽出液が咽頭伸長を引き起こすには必 要であることがわかった。また、レバー抽出液の原液は咽頭伸長だけでなくいくらかで嚥下 も引き起こすことがあった(データ未掲載)。したがって、プラナリアの咽頭伸長の定量的解 析には、10 倍希釈のレバー抽出液を用いることとした。 Table 5. 異なる濃度のレバー抽出液に対するプラナリアの咽頭伸長率。**, p<0.005; t=120 sec; n (個体数) =35-36

Ex.1 Ex.2 Ex.3 Total

コントロール(飼育水) 0/12 0/12 0/12 0/36 0.0±0.0 % 1/1000 レバー抽出液 0/12 0/12 0/12 0/36 0.0±0.0 % 1/100 レバー抽出液 0/12 1/12 3/12 4/36 11.1±7.4 % 1/10 レバー抽出液 10/11 10/12 10/12 30/35** 85.9±2.5 % レバー抽出液 原液 11/12 10/12 11/12 32/36** 88.9±2.8 % 滴下したサンプル 咽頭伸長したプラナリアの数/ プラナリアの総数 平均咽頭伸長率 ±s.e.m.

(32)

28

5.2 プラナリアの頭部が咽頭伸長に必要

咽頭伸長がどのように制御されているのかを知るために、プラナリアをいくつかの断片

に切断し、咽頭伸長解析系を用いて評価した。プラナリアは、咽頭を咽頭の先端にある Nerve

ring でレバーの抽出液に反応し、咽頭を伸ばすと考えられている(Fig. 2; Tazaki et al., 1999;

Okamoto et al., 2005)。 通常個体、頭部切除、尾部切除プラナリアを、切断 3 時間後に咽頭伸長を評価した(Fig. 10)。予想に反して、頭部切除プラナリアは全く咽頭を伸ばさなかった(Table 6)。プラナリア の摂食行動における咽頭伸長には頭部が必要であり、咽頭自身で咽頭を反射的に制御して いるわけではないことが示唆された。また、尾部切除プラナリアは、通常個体と同様に咽頭 を伸ばしたため、神経系の切断による副作用で咽頭伸長が影響されたわけではないと判断 した。 Fig.10 切断したプラナリアの模式図。

(33)

29 次に、咽頭伸長能の回復過程を再生中の頭部切除個体で注意深く観察した。咽頭伸長は頭 部切除個体において、頭部の再生中に徐々に回復した(Fig.11、白丸)。切除 5 日目では、半 数の頭部切除プラナリアが頭部の再生と咽頭伸長の回復を見せ、ほとんどの個体が切断 7 日 目までに咽頭伸長を回復させた。確実に回復する日数としては切断後 9 日目という結果と なり、これ以降の RNA 干渉法後に頭部を切除してから咽頭伸長の有無を調べる場合は切断 後 9 日目にした。 Fig. 11. 切断後 0~14 日目の咽頭伸長能の回復。咽頭伸長率の統計的有意差は、0~14 日目 の通常個体のプラナリアと各日の頭部切除個体と比較・検定した。 *, p<0.05; **, p<0.005; NS, 有意差なし; t=120 sec;n =16-20. Table 6. 切除個体の咽頭伸長率。**, p<0.005. t=120 sec; n =43-44

Ex.1 Ex.2 Ex.3 Total

通常個体 10/12 12/12 20/20 42/44** 94.4±5.5 % 頭部切除 0/12 0/11 0/20 0/43** 0.0±0.0 % 尾部切除 10/12 11/12 16/20 37/44** 85.0±3.5 % 切除プラナリア 咽頭伸長したプラナリアの数/ プラナリアの総数 平均咽頭伸長率 ±s.e.m.

(34)

30

5.3 モノアミン・アミノ酸作動性ニューロンは咽頭伸長に関わっていない

当研究室の先行研究によって、プラナリアからドーパミン、オクトパミン、セロトニン、

アセチルコリンと GABA とグルタミン酸作動性ニューロンが、神経伝達物質合成律速酵素 遺伝子として同定されている(Nishimura et al., 2007a; 2007b; 2008a; 2008b; 2010)。そこで、頭 部にある脳の咽頭伸長に関わるニューロンの種類を同定するために、これらのモノアミン・ アミノ酸作動性ニューロンの機能を咽頭伸長解析系と RNAi の組み合わせ解析を用いて調 べた。すると、期待に反し 6 種の RNAi 処理プラナリアのうち、どれも咽頭伸長の能力に有 意差があるものが得られなかった(Table 7)。3 回の独立した実験において、ほぼ結果に差は なかったことから、これらのアミン系、アミノ酸系の神経伝達物質を使う脳の介在神経は咽 頭伸長の制御には関わっていないことが示唆された。ただし、RNAi の効果を qPCR によっ て検定したところ(Fig. 12)、TPH と ChAT 遺伝子では有意な mRNA の減少が見られなかっ たため、TPH と ChAT が咽頭伸長に関わっていないと結論づけることはできなかったが、 ドーパミン、オクトパミン、GABA、グルタミン酸ニューロンについては咽頭伸長に関わっ ていないという結論とした。

(35)

31

5.4 ペプチドニューロンが咽頭伸長に関与

それでは、どんな種類の神経細胞がプラナリアの咽頭伸長の制御に関わっているのだろ

うか?これを探索するために、2 つの全神経性遺伝子 syt と PC2 の RNAi を行い、標的 mRNA の減少レベルを qPCR を用いて確認した(Fig. 12)。両方の遺伝子は広く中枢神経系に発現し ており、神経マーカーとして用いられているが、syt と PC2 をそれぞれ RNAi 処理した個体 においては、シナプス前領域におけるシナプス小胞と大型神経分泌小胞がそれぞれ消失す

ることが確認されている (Oosaki and Ishii, 1965; Takeuchi et al., unpublished observation)。

syt(RNAi)プラナリアはほぼ通常の咽頭伸長を示し、自発運動(移動距離)にも影響はなかった ことから、アミン系・アミノ酸系を神経伝達物質として使っている神経は咽頭伸長に関与し ていないことを確認する結果となった(Table 8)。 一方で、PC2(RNAi)プラナリアでは、劇的に咽頭伸長率の減少が見られた(Table 8)。PC2 は ブタや多くの動物で神経ペプチドの前駆体から神経ペプチドになる過程の最初のステップ Table 7. モノアミン・アミノ酸神経伝達物質合成律速酵素遺伝子 RNAi プラナリアの咽頭 伸長率。t=120 sec; n=31-72. 移動距離. t=300 sec; n =11-24.

Ex.1 Ex.2 Ex.3 Ex.4 Total

GFP(RNAi) 21/24 10/12 19/24 9/12 59/72 81.9±2.6 % 144.5± 9.5 mm TH(RNAi) 11/12 9/11 10/11 - 30/34 88.1±3.2% 114.1±13.9 mm TBH(RNAi) 9/11 10/11 7/9 - 26/31 83.5±3.5 % 108.2±18.7 mm TPH(RNAi) 11/12 11/12 11/12 - 33/36 91.7±0.0% 118.1±14.6 mm ChAT(RNAi) 11/11 10/12 12/12 - 33/35 94.4±5.6% 148.8±12.6 mm GAD(RNAi) 12/12 11/11 7/8 - 30/31 95.8±4.2% 164.8± 9.9 mm glutaminase(RNAi) 9/12 11/12 10/11 - 30/35 85.9±5.4% 96.3±17.2 mm RNAi 咽頭伸長したプラナリアの数/プラナリア の総数 平均咽頭伸長率 ±s.e.m. 平均移動距離 ±s.e.m.

(36)

32

Fig. 12. RNAi 処理プラナリアの qPCR により計測した相対的発現量。GFP(RNAi)プラナ リアの発現量を1とし、グラフに点線として示した。エラーバーは標準誤差を示す。(A) モノアミン・アミノ酸神経伝達物質の合成律速酵素遺伝子の RNAi 処理プラナリアの発 現量(Table 2 参照)。(B) syt(RNAi)と PC2(RNAi)プラナリアの発現量(Table 3 参照)。(C)神経 ペプチド遺伝子の発現量(Table 5 参照)。*, p<0.05; **, p<0.005; NS,有意差なし(Steel テス ト)。

(37)

33

に関わっていることが知られている(Fig. 4; Seidah et al., 1992; Zhou et al., 1999)。プラナリア において PC2 の切断酵素活性を生化学的に調べられていないが、PC2 ファミリータンパク の活性部位の配列はプラナリアでも保存されていることから(Agata et al 1998)、PC2(RNAi)の 咽頭伸長の抑制は神経ペプチドニューロンが咽頭伸長に関わっていることを強く示唆して いる。 5.5 D.japonica における神経ペプチド遺伝子 咽頭伸長に関わっている神経サブタイプがペプチドニューロンであると予想し、神経ペ プチドとペプチドホルモンをコードする候補遺伝子を当研究室の EST データベースと Roche454 次世代シーケンサーによるトランスクリプトームデータベースから 探索した

(Nishimura et al., 2012; Kashima et al., unpublished)。他種のプラナリア Schmidtea mediterranea

で同定されている神経ペプチドとペプチドホルモン遺伝子の DNA 配列データ(Collins et al.,

2010)をクエリとして用い、BLAST サーチを行った。BLAST サーチでホモログ候補として

リストアップされた遺伝子について、GKR やシグナルペプチドに特徴的な配列の有無を確 Table 8. syt(RNAi)と PC2(RNAi)プラナリアの咽頭伸長率。**, p<0.005; t=120 sec; n =55-60. 移動距 離。 **, p<0.005; t=300 sec; n =12-60.

Ex.1 Ex.2 Ex.3 Ex.4 Ex.5 Total

GFP(RNAi) 12/12 11/12 12/12 10/12 9/12 54/60** 90.0±4.9 % 121.3±6.9 mm** syt(RNAi) 8/10 8/10 9/12 8/11 10/12 43/55** 78.2±1.9% 106.5±8.0 mm** PC2(RNAi) 0/11 2/12 0/12 3/10 1/12 6/57** 11.0±5.7% 10.4±1.4 mm** 咽頭伸長したプラナリアの数 /プラナリアの総数 平均咽頭伸長率 ±s.e.m. 平均移動距離 ±s.e.m. RNAi

(38)

34 認した(Table 9)。

最終的に 21 個の神経ペプチドとペプチドホルモン候補遺伝子を D.japonica のデータベー ス か ら S. mediterranea の 遺 伝 子 情 報 を も と に 同 定 し た 。 2 つ の cDNA ク ロ ー ン

(Dj_aH_019_P02Dj_aH_401_P19)は当研究室の EST ライブラリーからピックアップした

(Nishimura et al., 2012)。残りの 19 の cDNA クローンについては、特定のプライマーを用い

てターゲットとする cDNA 断片を PCR によって増幅し、ベクターに組み込んで得た(Table

3)。また、当研究室で既に神経ペプチド遺伝子として同定された 3 つのクローンについても

候補遺伝子に加えた:1020HH (Inoue et al., 2004)、eye53 (Inoue et al., 2004)、Dj_aH_308_M24

(DjNpM24; Takatsu et al., unpublished data)。

Table 9. D. japonica における報告された神経ペプチド遺伝子と新しくクローニングされた神 経ペプチド遺伝子。

遺伝子名 予想アミノ酸配列 クエリ 引用文献 Accession

number

1020HH YSYLKGGVRW, PNYRNNRYLKGGIRW Inoue et al., 2004 AB126830 eye53 LSIPTYWDEMDPN, LSVPTYYDEWDAR,

LSVPSYYEDWDNK Inoue et al., 2004 AB126831

Dj_aH_308_M24 RGLI(×6) Nishimura et al., 2012 FY943272

Dj_aH_019_P02 KHIGHQIFRL, GYHFFRL ssp-18,19 Collins et al., 2010

Nishimura et al., 2012 FY929204 Dj_aH_401_P19 AYWASRM spp-1 Collins et al., 2010

(39)

35 結果として、合計 24 個の神経ペプチド候補遺伝子を咽頭伸長に関わる候補遺伝子として その後の解析を行った(Table 9)。 Table 9. 続き 遺伝子名 予想アミノ酸配列 クエリ 引用文献 Accession number DjNp3 LPRHGDNLRTYDSVLEELNNYEPIY,

QSYLTGGIRYKKREL,YLTGGIRY Sm1020HH-2 Collins et al., 2010 LC085450

DjNp4 LNYLTGGIRY Sm1020HH-2 〃 LC085451 DjNp9 ALVPDAWDDWEL,AVVPDAWDDWDI eye53-2 〃 LC085452 DjNp12 YDTGHDIFRL, GYHYFRLRRTLNQMKCSSDPKAIMSFIE grh-1 〃 LC085453 DjNp17 AKYFRL(×3), SYDSSALD npp-22 〃 LC085454 DjNp19 AIFLTRF npp-3 〃 LC085455

DjNp23 FDYPFQF(×4), FDPIMF(×4), FDYPFQF spp-15 〃 LC085456

DjNp25 SAWRDMPW(×4), NAWRDMPW npp-5 〃 LC085457

DjNp28 DSRVDIYRKSIFSSPEARRYLQQMNEYLAIVARPRY npy-5 〃 LC088229

DjNp34 YFSPRM(×2) ppl-1 〃 LC085458

DjNp35 RSYYDPIGGSLL, SYYDPIGGSLL, SYYDPIGGSLLK ppp-2 〃 LC085459

DjNp40 GLRILRM, DELFRLLN, GMRHMRL spp-5 〃 LC085460

DjNp41 GLRLMRL, NLEDDNVIQIRDM spp-5 〃 LC085461

DjNp42 TMGFGLNSNYRLY, LLE spp-8 〃 LC085462

DjNp47 NQKSHENSQYPLVFRE spp-10 〃 LC085463

DjNp49 NYMDFFGLNGDMQRF, QQFHRNHRPEFEWN spp-12 〃 LC085464

DjNp51 FDPIMF(×3), FDPIQF(×5), FDPIMF spp-15 〃 LC085465

DjNp52 VRSGVQRYYVTRGENFRDYI, QFDPIMY(×2),

QHNPSYYNRIGL spp-16 〃 LC085466

(40)

36

5.6 神経ペプチド遺伝子の発現パターン

24 個の神経ペプチド候補遺伝子の発現パターンを知るために、プラナリアの全身サンプ ルと単離した咽頭サンプルでの whole-mount in situ ハイブリダイゼーションを行った(Fig.

13)。 その結果、多くの候補遺伝子は中枢神経系で発現が見られた。10 個のペプチド候補遺伝 子(DjNpM24、DjNpP19、DjNp3、DjNp12、DjNp17、DjNp19、DjNp35、DjNp40、DjNp49、DjNp51) は脳と腹側神経策で発現を確認した(Fig. 13)。また、7 個の候補遺伝子(DjNp9、DjNp23、DjNp25、 DjNp28、DjNp34、DjNp52、DjNp56)については、主に脳での発現が見られた(Fig.13)。DjNp02、 DjNp52 遺伝子の 2 個については、発現細胞が全身的に散在していた(Fig. 13)。DjNp3、DjNp42 遺伝子の 2 個については、頭部と咽頭部の間で発現細胞が見られた(Fig. 13)。 また、24 遺伝子中 13 遺伝子で咽頭での発現が確認された。咽頭での発現パターンとして は、咽頭全体に発現をしている遺伝子(Djeye53、DjNpM24、DjNpP19、DjNp17、DjNp56)から、 先端部でのみ発現が見られるもの(Dj1020HH、DjNp3、DjNp34、DjNp35、DjNp49、DjNp51)、 咽頭基部でのみ発現が認められるもの(DjNp9)、基部と先端部での発現(DjNp23)と、多様な でない発現パターンが得られた(Fig. 13)。DjNp41 と DjNp47 の 2 つのクローンでは、発現パ ターンを得られなかった。

(41)

37

Fig.13. 神経ペプチド候補遺伝子のプラナリア全身と咽頭の発現パターン。矢印は、咽頭で の神経ペプチド遺伝子の発現を示す。

(42)

38 5.7 摂食行動に関わる候補遺伝子の絞り込み 24 個の神経ペプチド候補遺伝子から咽頭伸長に関与する遺伝子を絞り込むために、候補 遺伝子を RNAi 処理したプラナリアをまずは簡単な摂食行動解析系を用いて解析した(Fig. 9)。10 頭の RNAi 処理したプラナリアを、シャーレ(直径 90mm)の辺縁部に放ち、シャーレ の中心にニワトリのレバー片を置いた。咽頭伸長を含む摂食行動不全のプラナリアはニワ トリのレバーを食べられないので、20 分後にニワトリのレバーを食べていないプラナリア の数を腸管がレバー色に染まったかどうかで数えた(Fig. 14)。24 個の候補遺伝子中、摂食率 が 60%を切った 13 個の摂食行動不全をもたらした遺伝子について、摂食行動の有無につい て、2 次スクリーニングを行った(Fig. 14)。 Fig. 14. 一次摂食行動解析系の RNAi プラナリアの摂食率。黒いグラフは値の低かった 10 位までの RNAi プラナリアを示す(13 の遺伝子)。灰色のグラフは 60%以上の摂食率を示し たもの t=20 min; n =10。

(43)

39 5.8 神経ペプチド 5 遺伝子が咽頭伸長に必要 13 個の神経ペプチド候補遺伝子について、RNAi 処理後切断 9 日目のプラナリアでの咽頭 伸長解析系によって咽頭伸長に関与する遺伝子の同定を行った(Fig. 8, 11; Table 10)。その結 果、5 つの神経ペプチド候補遺伝子(Dj_aH_308_M24 (DjNpM24)、Dj_aH_019_P02 (DjNpP02)、 DjNp19、DjNp42、DjNp47)が咽頭伸長解析系による解析で p<0.005 の有意差を示したので、 咽頭伸長に関与する遺伝子であると結論付けた(Table 10)。また、それら 5 種の RNAi 処理 プラナリアにおいては、自発運動には影響は見られなかった。 Table 10. 神経ペプチド遺伝子の RNAi プラナリアの咽頭伸長率。*, p<0.05; **, p<0.005; t=120 sec; n =54-131. 移動距離。 **, p<0.005; t=300 sec; n =12-108.

Ex.1 Ex.2 Ex.3 Ex.4 Ex.5 Ex.6 Total

GFP(RNAi) 20/23 12/12 33/36 33/36 11/12 11/12 117/131 88.1±3.5 % 118.8±4.8 mm syt(RNAi) 9/11 8/10 8/10 9/12 8/11 10/12 43/66 78.8±1.7 % 106.5±8.0 mm PC2(RNAi) 2/12 0/11 2/12 0/12 3/10 1/12 8/69** 11.9±4.7 % 10.4±1.4 mm** 1020HH(RNAi) 10/12 10/12 11/12 12/12 8/10 - 51/58 87.7±3.6 % 115.9±6.3 mm DjNpM24(RNAi) 7/12 8/12 7/12 7/12 9/12 10/12 48/72** 66.7±4.3 % 138.9±8.2 mm DjNpP02(RNAi) 5/12 9/12 7/12 8/12 10/12 - 39/60** 65.0±7.2 % 105.1±6.5 mm DjNp4(RNAi) 8/12 10/12 12/12 9/10 8/8 - 47/54 88.0±6.2 % 104.2±6.8 mm DjDjNp9(RNAi) 8/11 8/12 10/12 10/12 9/10 - 45/57 79.2±4.2 % 100.6±7.0 mm DjNp17(RNAi) 9/12 10/12 9/12 10/12 8/10 - 46/58 79.3±1.9 % 103.1±5.3 mm DjNp19(RNAi) 5/12 6/12 9/12 8/12 11/11 - 39/59** 66.7±10.2 % 132.8±7.1 mm DjNp23(RNAi) 8/12 9/12 10/12 10/12 8/9 - 44/57 77.8±3.8% 109.4±6.6 mm DjNp40(RNAi) 11/12 11/12 8/12 9/11 10/12 - 49/59 83.0±4.6 % 106.9±10.0 mm DjNp42(RNAi) 5/12 6/12 7/11 9/12 5/12 8/10 40/69** 58.7±6.8 % 102.8±5.8 mm DjNp47(RNAi) 6/12 8/12 10/12 6/11 7/10 - 37/57** 64.9±5.9 % 119.2±7.7 mm DjNp51(RNAi) 10/12 8/12 8/12 9/11 9/11 9/11 44/58* 76.1±3.9 % 106.0±6.0 mm DjNp52(RNAi) 11/12 11/12 12/12 11/12 10/10 - 55/58 95.0±2.0 % 114.2±8.7 mm RNAi 咽頭伸長したプラナリアの数/プラナリアの総数 咽頭伸長率の平均 ±s.e.m. 平均移動距離 ±s.e.m.

(44)

40

5.9 咽頭伸長に必要な 5 つの神経ペプチド遺伝子の発現パターン

次に、咽頭伸長に必要な 5 つの神経ペプチド遺伝子の発現パターンを詳しく解析した。in

situ ハイブリダイゼーションによって染色した Whole-mount の腹側からの像は、Fig. 15A に

示した。Fig. 15B は咽頭の染色パターンを示している。 DjNpM24-と DjNp19-positive のシグナルは、淡いものの、脳を含む中枢神経系の細胞で発 現が見られた。DjNpM24 と DjNp19 の染色の頭部の拡大像を Fig. 15C に示した。咽頭では DjNp19 の発現は見られなかったが、DjNpM24 の発現細胞は中枢神経系の他に咽頭でも見ら れた。DjNpM24 の発現細胞は咽頭の末端部の方が基部よりも多かった。DjNp47 でははっき りとしたシグナルは得られなかったが、qPCR による解析により、DjNp47 は頭部と咽頭部 に発現していると考えられた(Fig. 15E)。 一方で、DjNpP02 発現細胞は体表面に点在していた(Fig. 15A)。この遺伝子の発現パター ンを解析するために、横断面を作成したところ、DjNpP02 発現細胞は、背側と腹側の両側の 表面に存在していた(Fig. 15D の矢印、Fig. 16)。DjNp42 発現細胞は、咽頭前部の腹側のみで 検出され、それは脳と咽頭の間であることから、DjNp42 を発現するニューロンは、腹側で の脳と咽頭間をつなぐニューロンである可能性がある(Fig. 15A, D)。5 つの遺伝子のアミノ 酸の予測配列と発現パターンは Fig. 17 にまとめた。 以上の結果から、異なる発現パターンを示す少なくとも 5 つの遺伝子がプラナリアの摂 食行動における咽頭伸長の制御に関わっており、それらの発現パターンからは、咽頭伸長を

(45)

41

Fig. 15. 咽頭伸長に関わる神経ペプチド候補遺伝子の発現パターン解析。(A)in situ ハイ ブリダイゼーションによるプラナリア全身の神経ペプチド遺伝子の発現パターン。腹側 から撮影、スケールバー:500μm。(B) in situ ハイブリダイゼーションによる咽頭の神経ペ プ チ ド遺 伝子 の発 現パタ ー ン。 腹側 から 撮影、 ス ケー ルバ ー :500μm。 (C) PC2 、

Dj_aH_308_M24 (DjNpM24)、DjNp19 の頭部拡大像。スケールバー:250μm。(D)in situ ハ

イブリダイゼーションによる DjNpM24、DjNpP02、DjNp42 の前咽頭部の横断面と

DjNpM24 の咽頭先端部の横断面の発現パターン。矢印は DjNpP02 発現細胞を示す。

(E)qPCR による各部位の DjNp47 の相対発現量を示す。全身の DjNp47 発現量を 1 とした ときの各部位の発現量を示す。エラーバーは標準誤差を示す。

(46)

42

制御する神経細胞群が複雑な神経回路を形成していることが示唆された。

Fig.17. 咽頭伸長に関わる 5 つの神経ペプチド候補遺伝子の予想アミノ酸配列と発現パタ ーン。(A) S. mediterranea と D. japonica 間での予想アミノ酸配列の比較。DjNpM24、DjNpP02、 DjNp19、DjNp42、DjNp47 の予想配列(上)と S. mediterranea の spp-18、spp-19、npp-3、spp-8、npp-10 の比較 (Collins et al., 2010)。D. japonica のアミノ酸配列において S. mediterranea

と一致するアミノ酸残基は色付き。(B) 4 つの神経ペプチド遺伝子のプラナリア全身の発現 パターン模式図。点が各神経ペプチド遺伝子の発現パターンを示す。

Fig. 16. in situ ハイブリダイゼーションと Hoechst の共染色による DjNpP02 発現(横断面、 Fig.15D 参照)。(A)Hoechst 33241(核が青く染まる)は腹側神経策を観察するために染色し た。 (B)Hoechst と明視野(in situ ハイブリダイゼーション)の統合像。 *, 腹側神経策. ス ケールバー:250 μm.

(47)

43 6. 考察 プラナリアの咽頭伸長行動に着目し、咽頭伸長を制御するニューロンのタイプの同定を 試みた。切除実験では、頭部が咽頭伸長に不可欠であることを明らかにし(Table 6)、咽頭伸 長が脳によって制御されている可能性を示唆した。また、頭部切除後の行動回復の時間経過 を調べたところ、脳機能の回復とカップルした回復が報告されている走光性と温度走性と

ほぼ同じタイムスケジュールで回復が見られたことからも(Inoue et al. 2004; 2014; Fig. 11)、 咽頭伸長は、脳によって制御されている行動であることが示唆された。

すでに、走光性には脳の局在する GABA 作動性ニューロンが、温度走性には頭部に局在 するセロトニン神経が関与していることが報告されているので(Nishimura et al., 2007b; Inoue

et al., 2014)、咽頭伸長についても頭部に局在するモノアミンとアミノ酸作動性ニューロンが 関与している可能性が高いと考えられた。ところが、それらの RNAi を実験を咽頭伸長解析 を行ったもののこれらのモノアミン・アミノ酸作動性ニューロンが咽頭伸長に関わってい るという明確な証拠を得ることができなかった。実際、それらの神経伝達物質の放出を阻害 する syt(RNAi)個体でも、咽頭伸長に影響はなかったことから(Table 8)、それ以外の神経細胞 が咽頭伸長に関与していることが示唆された。興味深いことに、syt(RNAi)個体では、咽頭伸 長には影響ないものの走化性は抑制されることがすでに報告されていることから(Table 8; Inoue et al., 2015)、プラナリアの摂食行動において、餌を探索する走化性と、餌に辿り着い たあとに惹起される咽頭伸長が異なる神経系によって制御されていることがうかがえた。

(48)

44

多くの動物で神経ペプチドの合成に関わる酵素の 1 つである PC2(Seidah et al., 1992; Zhoue

et al., 1999)が咽頭伸長に必要であることを発見した。この発見により、神経ペプチド産生ニ ューロンが咽頭伸長に関わっていることが強く示唆された。しかし、別種のプラナリア S. mediterranea のゲノム解析から 51 個の神経ペプチドまたはペプチドホルモン関連遺伝子が 報告されており(Collins et al., 2010)、この解析をする時点において、われわれが用いている Dugesia japonica 種ではゲノム解析が難航しており、どのようにして目的とする咽頭伸長に 関与する遺伝子を同定するかが課題となった。 ゲノム解析の結果を待つわけもいかず、EST データベース、トランスクリプトーム解析デ ータをもとに、S. mediterranea で報告されている遺伝子をクエリにして、BLAST 検索によ って、神経ペプチドまたはペプチドホルモン関連遺伝子を探索した。21 個の候補遺伝子を 同定できたので、当研究室の先行研究ですでに報告されていた 3 個の遺伝子を加えて、合計 24 個の遺伝子を対象に咽頭伸長解析を行うことにした。行動解析前に 24 個の遺伝子につい て発現解析を行ったところ、多くの候補遺伝子が神経系で発現していることから神経ペプ チド遺伝子であることが確認された(Fig. 13)。また、今回初めて行った単離した咽頭を用い ての in situ ハイブリダイゼーションによって、24 個の遺伝子中 13 個の神経ペプチド遺伝 子が咽頭で発現していることが確認された(Fig. 13)。今までに、咽頭の先端にある Nerve ring で GABA ニューロンが発現されていることが報告されていたが(Nishimura et al., 2008b)、今 回の解析によって、咽頭には予想以上に多種類のペプチドニューロンが存在していること

(49)

45 が示された。これらのニューロンは、咽頭の伸長や収縮、餌を取り込む嚥下の際のぜん動運 動や感覚受容などに関わっていると考えられる。また、咽頭に多様な神経伝達物質を使用す るニューロンが複数種あることは、咽頭が複雑な神経回路を持った器官であることをうか がわせた。 数十におよぶ候補遺伝子から、定量性を有する咽頭伸長解析系によるスクリーニングを することは、自分の能力を超えていると判断し、簡易な『摂食行動解析系』を用いて候補遺 伝子の絞り込みを行った(Fig. 9, 14)。すなわち、咽頭伸長ができなくなったプラナリアは餌 を食べられないはずなので、RNAi 処理によって餌を食べられなくなったプラナリアを腸管 の染まり具合で数えるという単純なアッセイ系で絞りこみを行った。もちろん、咽頭伸長以 外の異常、走化性や嚥下の異常個体も同時にスクリーニングされてしまうが、逆にこの一次 スクリーニングを介すことで、摂食行動全般に関与する遺伝子を一網打尽にできるかもし れないと考え、候補遺伝子の絞り込みを行った。24 個の候補遺伝子の中から 13 個の遺伝子 が<摂食行動異常>を示し(統計処理はしていないので取りこぼしはありうる)ことから、この 13 個の遺伝子を咽頭伸長解析系で機能解析を行った。最終的に、少なくとも 5 つの遺伝子 が咽頭伸長に関わっていることを明らかにすることができた。それらの遺伝子の発現パタ ーンについては Fig. 17 にまとめた。プラナリアの咽頭伸長がいくつかの異なる神経ペプチ ド産生細胞が関わる複雑なシステムによって制御されていることが明らかとなった。ただ、 どの遺伝子の RNAi 個体においても、劇的な咽頭伸長阻害がみられたわけではなかった。こ

(50)

46 れは RNAi の効き具合が不十分なためと思われた。特に、RNAi によってターゲットとなる mRNA が分解されたとしても、タンパク質については RNAi で分解されるわけではないこ とに起因する。当研究室では、より RNAi の効きを良くするために、頭部の細胞については、 一度切除することで再生させることを行っている。すなわち、残存のタンパク質を発現して いる細胞を切除して除くとともに、再生によって新たに作られた細胞では、RNAi によって mRNA が作られず、ターゲットのタンパク質の合成がほぼ抑えられた細胞が作られる (Takano et al., 2007)。今回、頭部を切除しているので、頭部で発現しているターゲットの遺 伝子産物の合成は抑えられているものの、その他の部分で発現しているタンパク質は残存 している可能性が高い。将来的には CRISPR/Cas9 システムがプラナリアでも適用されるよ うになることで、よりはっきりとした機能解析が可能になることを期待したい。 また、今回見出した 5 つの遺伝子より、より強い RNAi 効果を示す遺伝子が存在する可能 性も否定できない。今回の実験でスクリーニングの対象とした遺伝子は候補を網羅してい

るわけではない。最近、ほぼ完全な D.japonica のゲノム配列が報告され(Nishimura et al., 2015、

An 2015 博士論文)、このゲノム配列情報をもとに、神経ペプチド遺伝子を完全網羅するこ

とで、咽頭伸長に関与する細胞群の全体像が明らかにされることを期待したい。

哺乳類の場合、ニューロペプチド Y(NPY)、オレキシン、ガラニンのようないくつかの神 経ペプチドが摂食を促進させることが分かっている(Arora and Anubhti, 2006)。特に、ニュー ロペプチド Y (NPY)は、無脊椎動物から脊椎動物にいたる異なる種間で高く保存された神経

Updating...

参照

Updating...

関連した話題 :