【論 文
1
UDC ;691.
434.
3:620.
178 日本 建 築 学 会 構 造 系 論 文 報告 集 第 374 号・
昭 和 62 年4月床 陶磁 器 質
タ
イ
ル
張
り
仕
上 げ
の
衝 撃 破 壊 性
状
正 会 員 正 会 員熊
丸谷
敏
俊
男*雄
* * §1.
は じ め に 最 近の 陶磁 器 質タイル の需 要 動 向に よる と,
内装タイ ル お よ び外 装タイルへ の利 用に比べ て,
床 面へ の利 用が 増 加し て きて い る1)。 こ の よ う な傾 向の中で,
数 年 前よ り化 粧 性,
感 触 性にす ぐれ る デザ インタイル と呼ば れ る 床用陶器質タイル が輸入さ れ て き て い る。 こ れ に伴い同 種の 国 産 品の 陶 器 質 タ イル も 製 造 さ れ,
市 場に出 回っ て きて いる。 ま た,
タイル原 材 料の萵 騰,
省資 源 問題 な ど か ら タイルの 製造に当たっ て,
厚み を薄く す る傾 向も出 て きてい る。
これ らの 傾向は, 床に張 られ た タ イル が衝 撃などに よっ て割れ や す く な る傾 向に働い て お り, 何 等 か の形でこの問 題 を解 決してお く必 要 性 が 生じてきてい る。
一
般に, 床 仕 上 げに要 求さ れ る性 能と して, 次のよ う なもの が考え られる2}。
力 学 的 性 質 (耐 衝 撃 性, 耐 摩 耗 性, 耐 擦 傷 性など ) 物理的性 質 (耐薬品性, 耐候性, 寸 法 安 定 性, 耐 水 性,
耐 火性など ) 感 覚 的 性 質 (歩行 感, 清 潔 感, 視 覚感など1
そ の 他 (施工性, メ ンテ ナンス性, コ ス トなど) 床 佳 上 げの検 討 を行う場 合に は,
こ れ らの要 因につ い て総 合 的に検 討す る必 要が ある が,
耐 久 性の観 点か ら陶 磁 器 質 タ イル張 り床に要 求 され る性 質と して重 要なもの は,
耐 摩 耗 性と耐 衝 撃 性であ る と考え ら れ る。 耐 摩 耗 性に関し て は,
すで に種々 の研究3) が な さ れて 表一
1 タイル の材質によ る摩耗量 の 比較 タ イル の種 類 減 少 厚さ (m皿) 減 少 重 量(
9) 減 少 体積 ( 3 ) 陶 器質0、
8054.
30 2.
247 妬 器 質 0,
0690
.
53 0.
230 磁器質0,
0620.
35 0,
148 (注 )試験機 : テー
パー
式摩 耗試験機試 験 条 計 :摩 耗輪
H
−
18 ,摩 耗回転 数 (TPM ) 1,
000,
摩 耗 輪に加える荷 重 500g 本 報の一
部は,
昭 和50年および昭和51年 度 建築 学会 大会5)・
E} に て発 表した。
* 清水建設 〔株 肢 術研究所 # 清 水 建 設 (株 肢 術 研 究 所・
工博 〔昭 和 61 年 7 月 9日原 稿受 理 } い る。
人間の通行お よび各種摩耗試験 機によ る耐 摩耗性 の比 較 検 討 結 果で は,
磁 器 質や妬器質タ イ ル は御影 石や テ ラ ゾー
ブロ ック並の耐 摩 耗 性 を 示 してい る。
しか し,
陶 器 質タイル の摩耗 量は, 表一
1に示す よ う に磁 器 質お よび 妬 器 質 タ イル のそ れの 10倍 以 上に なっ てい る ので,
一
般 的に は通 行 量の 多い 床 面へ の利 用に は 適 さ ないと考 え られ る。
陶 磁 器 質 タ イル やほ か の 仕 上 材 料の耐 衝 撃 性の検討 写 真一
1 ク リン カー
張 り工 法で張ら れ た陶器 質タイル の衝 撃 破 壊の例 表・
−
2 床張 り さ れ た陶 磁 器 質タイル の故 障 実態 賜 物 名 僅 用 場 所 タ イル
の種頬 優付 工 注 割れ な どの 故 障 の状 態 o地下 族通路 B コ階.
地 下 鉄 迪 路 陶罸慣m :OD×2002 。5×10騨 ク1’
ノ
カー
彊 塑工法・
タ
4ル
の割 れ率:223 %(
太細いい
割割れれ :厘;張 忖庶 全モル
面 に わ 此タル
の割つ
れ とて
発生一
致 価 撃 匡 よ る 割h’
D2〜
03$)
・
通 行5ヒが 多 ぐ,
軸 薬 が 摩 耗 9じ が 出 てい
る
もの
も あ ウ T会館 8 階囗
ピ
ー
陶器質 2σOX200 鰡 張り工 瑳・
一
部.
グ ィル
軸部の 割 れ あ ♪ s百 貨 店 1 陌便所 陶器 偶 200x2uo 圧着張り]法 岡n をし D店 舗 1 階店 舗 陶 器 皿 200x20D 不 明 割れ たし M百貨店 1 翫喫 系 堅 器質ZOOX200 不明 印1れな し 1 釈
ビ
川
2階レ
ス
ト
,ノ
陶爺 質 zODX2 ゆD 圧泅 張 り:【9;
曾1即なレ T掌団 都市 公園通 路 畑器 質 10呂 ×2Z7 ク リン
カー
張 り.
1:訣・
衝撃に 二 る割れ ゐ・
よ ひ 下地の亀裂 旺 モつ
た寄1れ あウ K郵 便 局 1階外 構 磁 器算 坏驪
ll
:
ク リ!
カー
張 ジ工 醍・
貨 物 皿 両 乗入れ 部 の 衝 撃 に 」 る 割 れ が多い
Aオ
7‘
訊
ピル
聖階ピロ
テ司
ム・
工 σ外構 轟 踞質 不明 ,3x93 窮れなし Nオ
フ
{
ス
ビル【
研タ瞞 磑踞旦τ 田o冗200 不 理1 割れ なし T黝 会 皿 1 陌ヒ
’
卩
テ覗
槌器 置 50xnO 不 鯛 割nなし w,、
学 1階 通 路 面 器贊 93x93 不 明・
箇駐 に よ る 割 才し登 よ ひロ
ー
ナー
の 割 九 め 彑 H盟行 1 階 耳瞬せ 碪 器質 93xgJ 圧 珊 誰り工法・
衝撃 に 二 る 調 れ あ シ ζ諺P調 資 期間 昭 叩50占
1.
、
58 年一
は
,
仕 上 材 料 自体につ い てその支 持 条 件 を砂下 地 支持,2
辺も し く は4辺 固 定 支 持などに可 変し て行わ れ ている が,
下地コン ク リー
トや下地骨組などに張 付け ら れ た も の につ い て の検討は,
ほ と ん ど行わ れていない。 床 張 り さ れ た タイルの実態 調 査結果を 示 す と表一2
の と お りであ る。
陶器質タ イル は 数年前 よ り,
床面に用い られ てきて い る が, それ らは主と して 屋内の高 級な床 仕 上 げが要 求さ れ る箇 所に採 用さ れ てい る。G
地下 鉄 通 路のよ うに通 行 量の多い箇 所で,
かっ , ク リン カー
張り 工法で張られ たケー
ス で は, 写真一
1に示す よ う な割れ お よ び摩 耗による故 障 が 生じ てい る。
これ に対 し て通 行 量の少ない 箇 所に施工 され た ケー
スで は, 故障の 発 生 は 少な い と い え る。
一
方,
磁 器 質および妬 器 質タイル は,
従 来よ り多くの 床 面に使 用され て き て い る。
K
郵 政 局やH
銀 行の例の よ うに, 荷 物の搬入 や車の乗入 れの行わ れて い る箇 所で は, 割れの発生 が多く問題 と なっ て いる が,
その他の箇 所では故 障の発 生は,
ほとんどないといえ る。
この よ う に実 態 調 査の結 果で は, タイル張り床 仕 上げに衝 撃 によ る割れ故 障が確 認さ れ てい る。
実用的に は張付け ら れ た状態で の耐 衝 撃 性の評 価が重 要であ り,
前に記し た よ う な仕上材料 自体の耐 衝 撃 性の 評価も,
実際の衝 撃 破 壊 性 状との関 連で試 験 方 法 を決め る 必要が あ る。 タイル張り床の場 合は,
構 成 材 料である タイルお よび 張付モ ルタル の物 性 値な どか ら,
耐 衝 撃 性 の評 価ができれ ば設 計 お よ び施 工 指 針 を確 立す る上で, そ の有 用 性は大 きいといえ る。
本報告は床 陶 磁 器 質タイル張り仕 上げの衝 撃 破壊性状 を落 球 式 衝 撃 試 験で検 討したもの である。
§2.
衝撃試験方 法 2.
1 実 験 計画 衝 撃 試 験の実 験要因と その水準は, 表一
3に示す と お りで ある。 タイル の材 質3水 準 (タイルの種類と して は 9種 類 ).
タイル の張 付 工 法2水 準の全 組み合わ せの供 試 体に つ い て, 鋼 球を1〜
500cm の 高さ か ら自然落 下 さ せて タイル張り床の衝 撃 破 壊性 状 を検 討 した。2.2
落 球 式 衝 撃 試 験 方 法 イ.
衝 撃 言式験{夲 実 験に用いた陶磁 器質タイルの寸法形状お よ び諸物性 値は,
表一
4に示す とお りであり,
これらの タイル はす 表一
3 実 験の要 因と その水 準 可 変 要 因 水 準 タ イル の材質 磁器質,妬 器 質, 陶 器質 張付工法 圧着張り工法,ク リンカー
張り工法 鋼球の 落 下 高さ 1〜
500一 18 一
べ て市 販 品である。
ま た, 圧着張り および クリン カー
張 り に用い た張 付モル タルの調合,
強 度 等は,
表一
5に示 す と おり である。
タイル張りの 下 地コ ン クリー
トとし て は, 厚さ25〜
30cm
の土 間コンク リー
トを用い た。
タ イル の目地は, 目 地幅を 約 1cm とり,
空目地の状 態と し た。
な お, 衝 撃 試 験に は,
タイル を張 付けて 3〜
4か月 後に供し た。
ロ.
落 球 式 衝撃試験装置 床 面に働く衝 撃 外 力と して は,
種々 の落 下 物による衝 撃の ほ かに, 手押し車等の勤車輪の運 行に よ る衝 撃が あ る。 タイル張り の場合,
動車輪の運行は,
タイルと目地 との段 差が衝 撃 破 壊を生 じ る原 因と なっ ており,
写 真一
1
に示 す よ うな落 下 物に よ る衝 撃 破 壊と は, その性 状が 異なっ ている。 落 下物に は種々 の形 状の ものが あ る が,
表一
4 実験に用い た タイルの形 状お よ び諸性 状 材 質 ノ ィル
の 租 釦 出 寸 法 (凹
1 重 且 〔助 二 足 の 形 状 痕 足四
出 () 甄 水 串
o
細【
.
1 圧 餡 強 度 〆馴
の 圧 椰 莚 譲 購 引 凹 霞 袰 (X10 〆図 ボア
ソ 7 比串
1 } 日げ 強度 〔 〆出 1 △法 日法 19393×× 83165吻
D.
52D.
031.
15151249B0282 掌89299 磁 碍 質 293x93×
7日 155膨
oQ.
041、
D24595一
o、
276185289 3to810臼×XBO215膨
0OL21.
7吼 57D665P238189393 轄↓
150XL50メ
13,
2710彫
z59 1381L、
44B522573oz 了71 :F22z 5108XlO昌 其 6、
5z30磁
D9553337025 δ 353oz ‘5159256 妬 器 質 81 1巳δoDXB.
河
巳 1・
1り孵
5.
241.
36592‘
.
●0d、
50025315 伍 238 9180 ヌ LBO其 139lr130脇
3.
4 匡 1.
505053554 且o024513 且 ZO9 陶 着 口 6ZOOxビoox13.
4.
目8D籔
L.
491543225L.
噛
71引
90220B7L33 7200xzoo訊
….
665 93磁
0921 ε03285 且、
5コ
15aD2 幽5ng u9 *L 〕 A薩 は 実 大・
寸 ほ リタ イ昂
を侯試 体に用い てSイ〃
裏面をα 荷 慨に し,
A・
:
ン 距塁をク イル
辺 長 の1/dとした
囗
R} /Sts5cm[W イ k を 切出し「
丿 づteNdi
をadicaitレ.
ス
パ
ン
距 雁 を8tUとLた。
4
,
2 ,こ
のタ
イル
は JLSA5209 のt じの
質にtる区分では吸 水罩 (tO %以上 )から p畑 器質にL亅す る診:,
強慶がカ「
穴 きいため照器贋 と しt,
球 状の もの が後 述する は ね返り係 数およ び衝 撃 接 触 時間 との関 連で理 論 的 扱い が容 易であるた め
,
本 実験では落 下 物に よる衝 撃 外 力 をモ デル化し,
鋼球の落下によ る衝 撃 試 験 を採 用した。
衛 撃 破 壊の評 価は,
鋼 球を自 然 落下 させ 1回 目の衝撃 に よるタ イル の破 壊 性 状 を観 察す ることに よっ て行っ た。
タイルへ の鋼 球の落 下 位 置は,
衝 撃 破 壊が ほ か の鋼 球の落 下に よる破 壊の影 響を受け ない位 置を選 定し て 行っ た。 各 条 件ご との繰 返し数は,.
バ ラ ツキ等 を 考 慮し て 5−
10回とし た。 衝 撃 試 験 装置は,
写 真一
2に示 す よ う な架 台,
可 動レー
ル,
マ グ ネッ ト装 置 等か ら な る落球 方式の もの であり,
鋼 球の最 大 落 下 高さ は,500cm
まで可 能な もの である。 衝 撃 用の鋼 球は,JIS
B
1501 (玉軸 受 用 鋼 球)に規 定さ れ ている呼び1
%in.
(直径47。
6mm
),
並 級の重 量440 g,
弾 性係数 2.
0×106kg/cm2 の ものを用い た。
ハ.
タ イル の 衝撃破 壊 率 鋼球の衝 突に よ る タイルの破壊の程 度は,
図一
1に示 す よ うに 5段階に分 け,
目視観察により O〜
100 %の破 壊 率と して算 定 し た。
二.
衝 撃 接 触 時 間お よびは ね 返 り滞 空時間の計 測 は ね返り滞 空 時 間の計 測は,
衝 撃 破 壊の 過 程を表わ す は ね返り係 数を算出する た め に,
ま た,
衝撃 接 触 時 間の計 測は,
タイル張 り層の 破 壊 時 点 を とらえ る た めに行っ た。 落球 衝 撃 時の接 触 時 間At、およびは ね返 り滞 空 時 間2tl
を測る た めに,
タイル表 面に導 電 塗 料 (福田金属 写 真一2
衝 撃 試 験 装 置口[
1
口[
1
】
[
= コ
[= コ [コ
:
コ[盃 ]
EIZN
1)
「
D% 25 50 75 100% 肉 眼製 察に ょ 凹 みのみbU.
ll 凹 み の 回 りに 割 れ がタ イル 割 れ がタィル
リ「Ulみ が 認 め じ る 秋 態 長 さ1em魯匹じ の 端 黜 に達し の端部 に 達 し ら れない状 愚 の割 れ が 生 じ ていない
状麒 た状態 た 状態、
図一
1 タイル の破 壊モー
ドとそ の破 壊 率 箔粉工業 製 導 電 塗 料RL−
10, 銀粉混入酢 酸ビニ ル塗料 ) を刷 毛で均一
に塗り,
鋼 球 と タ イル との間に図一
2に示 写真一
3 メ モ リー
スコー
プによ る dt,およ び2tl の測定 マグ ,寧
房
/ コ ンav一
ト 図一
2 接 触 時 間 At,およびはね返り滞 空 時間tlの計測 法\
噸 図一
3 衝撃 時の タイル の変 形 /LLde
(床面の性状 ) v2=
0 ]t】 vi=
O M2’
→Oqr E’
2,
レ 2 図一
4 床 面へ の鋼 球の衝 突 時 間 {t) R2→°
。
す よ う な電 気回路を組ん だ
。
鋼球をマ グ ネッ ト装 置に セッ ト し,
回 路を切るこ とに よっ て鋼 球を タイル面に 自 然 落 下さ せ, 衝撃接 触 時 間Atl
お よ び は ね返り滞 空 時 間 2tl を2台の メモ リー
ス コー
プ (東京ナシ ョ ナル電 子計 測 製10MHz , 2元象,
ス トレー
ジ オ シロス コー
プ VP−
5701A
)で測 定し た。
衝 撃 接 触 時 間At
、は,
図一
3に示す よ うに鋼球と タ イ ルと が a点で接 触すると同時に, 回路が閉 じ電 流が流れ メ モ リー
ス コー
プが掃 引し始め る。b
点で変 形が最 大に 達し,
そ の後,
タイルの弾 性 回 復によりc点 まで変 形が 戻 り, 鋼 球 と タ イル との接触 が切れると,
掃 引の立上 が り が切れAt
, と して 計測さ れ る。 こ の時の メ モ リー
ス コー
プの掃引時間は,1
目盛当たり0.
05−
O.
1m /sec と し たe ま た,
は ね返り滞 空 時 間2t{は,
メ モ リー
ス コー
プ の掃引 時 間を 1目盛 当た り20〜
200 m/sec に セ ッ ト し, 図一
4に示す よ うに第 1回 目の衝 撃か ら第2回 目の衝 撃 までの 時 間を2t
;と して計 測し た (写 真一
3参 照)。
§3.
衝 撃 試 験結果お よ び考察 3.
1 衝撃 試験結果 鋼 球の落 下 高さ h,と タイル の破壊 率 p との関係は, 図一
5に,
また,
鋼 球の 落 下 高さ 九1と は ね 返 り滞空時 間 t:との関 係の一
例は,
図一
6に示すと お りである。
100 罰 タ イ ル の 破 壊 率 幻 〔( 0 1 100 タ イ ル の 破 壊 50 率 〔P〕 (%) 小 寸 法タ イル Nユ3クリンカ
ー
’ ’ ’ P解
1
’ 剤 〔磁器〕 隔3圧濟,
’!一
戸 “ , 』 ノ ’ o’
ノ メ /,
’
1
ノ 「 撫 5ク リン カー
け石 器〕 M5 圧着’
’
’
’
ノ
〆 ”’
ノ
O l 510 50100 鋼球の落 下 高さ 〔hl〕(cm > 500 大 寸 法 タイル 〔陶 器〕 翫6ク リンカー
幡 6圧 着δ
ぜ
愾4ク リンカー
〔磁器〕 晦4圧 着’
ド厂
,
’
’
厂
,
,
’ !’
ノ
’〆
_
r
』ダ
’
「
’
!
〆 悔 8クリンカー
,
7 / つ’
メ「 !,
4
μ 二〆!
’ ’ ! ’ 駈 8圧 着〔妬 器〕 510 50100 鋼 球の落 下 高 さ 〔ん,
〕 (cm ) 図一
5 鋼 球の落 下 高さ h,
と タイル の破 壊率 との関 係一
20
一
500 鋼 球の落下高さh,
も し くは衝 撃速 度 Vlと衝撃接触時 間At
,との関 係の一
例は, 図一
7に示す と お りで あ る。 3.
2 タイルの破 壊 率 鋼 球の落下高さh
,を 1〜
500cm まで可変し,
鋼 球 を 自然 落 下させ てタイル に衝 撃 を与え, 図一
1の破 壊率の 判 断 基 準に より目視 観 察 した結 果は,
図一5
に示し たと お り であ る。 これに よる と鋼 球の落 下 高さ が小 さい段 階では, クリ ンカー
張り 工法よ り 圧着 張り工法の方が破 壊 率が大と なっ て いる。
し か し,
あ る落下高さ を越える とク リン カー
張 り工 法の方が, 圧着 張 り工法よ り破 壊 率が大と な る傾 向 が 見ら れる。
こ の交差す る点は強度 的に弱い陶器, 妬 器質タイルほど早く始まり,
破壊率が25〜
50%近 辺で 生じている。 タ イル の破 壊 率50%は,
図一
13に示 す よ う に タイルの破 壊が裏 面に達 する段 階である。 これ以 降 に お い て ク リン カー
張り工法の破 壊が早く生 じやすい の は,
圧着 張リ工法に比べ 張 付モ ル タル の強 度が弱く, 降 伏破 壊が生じや すいた め と考え ら れ る。 タイルの材 質によ る差は,
寸 法形状が各タイル によっ て異な っ てい る ので 明確で はないが, 破 壊 過 程を通じて 強 度 的に弱い陶 器 質タイルが, 特に割れ や すい (破壊が 50 10 05 0 0 砿 ラ ン は ね 返 り 滞 空 時 間4
〔 凶 0・
011 鋼球の 落 下高さ 〔ん,〕 (cm ) 図一
6 鋼 球の落 下 高さh,とはね返り滞 空 時 間 t{との関係 050 D45 接 触 時 040 間 〔dtl〕 〔mSec.
) 0.
35 0.
30 Q 陶 器 晦6:圧 碧 張リ工 法 0 5 (7=
D.
99943 ) が」三
〇 〇4062 ん、
q《旧 111 5 10 駒 100 20030 O.
25 0,
2 タ イルの種 顕 M6 ク リン カー
張 リ工法 〃》
ゐ
君・π E7吉
珈 英測値 !/
〃
’
を代 入 した 暢合の 理 膾 値/
’
△ 圧 浩 張 リ工法 £△
△△
/ o 飾にEアを代 入 した 場合 の 理 踰 値 」ちの t ム 変 曲 点△
ら / eユ ロ
9 衝 撃速 慶 〔・ 1
〒
t〕 0.
5 400 300MDIIOO田 25 10 5 1 〔ん1〕 図一
7 衝 撃 速 度 v]
と接 触時 間At,
との関 係は ね 返 り 係 数 ¢ BDxl
\
ー
接 触 時 間 准 1 ! 81 ! ! ! ノ (鋼 疎の落下高さ ん!)一
衝 撃速 度 (v,)
’
+ 図一
8 タイル の破 壊 過 程に お け る はね返り係 数 e と接 触 時 間 △t,の関係 は ね 返 り 係 数 ¢ 〔注)P=
zタ イ〃の破壊率 鋼球の落 下 高き 所 図一
9 は ね 返 り係数の減衰におけるβの効 果 進みや すい )という傾 向は認め・
ら れ な かっ た。
3.
3
はね返り係 数 衝 撃 破 壊 性 状は図一
4に示す よ うに,
タイル張り床 面 に鋼 球を ある高さ h、よ り落 下さ せ た場 合,
鋼 球の はね 返り高さh
:は,
鋼 球が同一
の もの であ れ ば タイル や張 付モ ルタルの性状お よ び そ の破壊の程度に よっ て決まっ て く る。
鋼 球の落下高さh
,を大き く して行くに つ れ て, タ イル の破壊が進み,h
,に対応す るは ね返 り高さh
:の 比 率は小さ く なっ て く る。
衝 撃 速 度 Vl と は ね返り速 度 vC につ い て も同じこ と が いえ,
v、に対す るv:の比率は 小 さ く なっ て行く。
VIに 対 する v{の比は,
は ね返り係 数 e と して (1 )式の よ うに表せ る。
一
・一
一 ・
…一 …・
……・
…………・
・
……・
(・〉 こ こ で・凧
,
・1
一 佩,
ん{一
去
鮮 (g
:重 力の加 速 度,t
{:第 1回 目の はね返り滞 空時 間 の 1/2)で あるの で,
(1) 式に代入 すると (2 )式が 得られる。
… ・・
研
…・
………・
一 一 ………・
… し た がっ て,
鋼 球の落下高さh
,およびはね返り滞空 時間2t
:を計測 し,
は ね返 り係 数 e の変 化を とらえて ゆ けば, タイルの破壊過 程を把 握す ること がで き る。 鋼 球の落下高さh
,を可変さ せて行っ た場 合の はね返 り係 数 e の減衰 性 状は,J
.
M .
Lifshitz
等の実 験 結 果4) や筆 者 等の実 験 結 果5〕・
6} よ り 図一8
に示す よ う に弾性 域,
弾 塑 性 域および破 壊 域の 3つ の過 程 が 認め ら れ る。
第 1過 程の弾 性 域は,鋼 球の落下高さh,を増して行っ て も,
は ね返 り係 数が一
定 値 を 保つ 過 程である4 )。
第2 過 程の弾塑 性 域は,
タ イル に塑 性 変 形 (凹 み) とその回 り の割れ が進 行 する過 程で ある。
第 3過 程の破 壊域は, タイル の打 抜き破 壊や張 付モ ルタル の降 伏 破 壊 (衝 撃 力 が加わっ た か所で タイルが割れ た場 合,
そ の衝 撃 力がモ ル タル層に伝わ り, モ ル タル層の応 力 状 態が弾 性 限 度 以 上に な り降 伏 を 生じ た状 態)が 生じ る破 局 的な過 程であ る。
これ らの 3つ の破 壊 過 程の間に は,
変 曲 点A お よ び Bが存 在する。
第2
過 程に おい て鋼 球の落 下 高 さh
,とはね返り滞 空 時 間 tiとの間には,
実 験 結 果の 図一
6に示 す よ うに両 対 数 グラフで直線 関係 が 認 め ら れ るので,
実 験 式と し て (3 )式が得ら れ る5}。
t
{=
ahf・
………・
…・
…・
・
・
・
・
…………・
……・
…
(3
) 表一
一
6 衝 撃 破 壊 性 状 を示す特性と材料物 性 値 筒 撃 破 隈 性 状 を 示す特 性 尉 科 物 性 値 張タ
付 工 イル
種 実 験 定 数 屡 点 下 腔 を 高 時 示 さ 間 す 」 ご1闃 の球 変の 破 じ 下 壌る
高 軍 時 さ Pの
1卩
跼 o.
75球 が のタ
* 【2
の 弾 惟 係メ
イ即
町 断 付 珊 強 莞 完 の 弾 性 係 類 臼 落 生 籬 紋 厚 置 数 法 翫 〔Gロ
) (〕 (XI05k &〆
じ
〕 喞 1lk εノα
の 1×m,
剛 ) 〔a〕 〔β〕 〔h,
〕 〔A,
〕 田ア
〕 〔77} 〔刄5 〕 〔E”〕 10.
04181D.
4857 口6.
8105505o.
332 匸4 奮28 匡 2Oo415104 日51113597595078233128 3oo4304047581125112615080L50128 幻 40.
0422304902425.
0325549L33昂
412B 50 胴23L0456Z2125 乱553210851●
3128 温 6 り04052o.
4359275.
O300L481.
z明 U 51a87DO 用10司 04201175D200152D935312 鳳 り 8DO425304737425D375
“
6卩 136L541.
28 3OO415704795 ‘2594 けD3B3 ]39330L.
28 1OO4ヨ
2904539553745 け508322 砲 D84 ク 20042520.
45G955.
36959507 嚏 209084 り 300424004価
7ヨ B7.
5 朋 6旧 08け 158084ン 4OO4 耄5204781275
.
O2005、
481.
33L 搦.
2OB4カ
5oo42470456668.
8793、
2[ oδ5 ど3.
2OB4 16004量
53o.
4285L63.
5L50L461、
2“ 83084 張 7004 聖3903 ,8」 137、
5L50L520934、
0084 り B00434 目 D45引83z5.
D175 引6013518.
3084 9004178047672750L60383139 言o.
B064 半1 衷一
4の圧 略弾性 係 融 と弓1張 弾性 係 紋の
平 均 憤は 虹 返 り 保 斂 り
]
.
oo 婆.
4ごlo饗 日 点 尋 :観副3 岡 o.
go隠
圧 灯 幡‘
1醇 群 ’ 田 田 再 壁 福 ミ こ壟 播 圧 幻 恥8〔妬 75 } 5050 狒 ,鵡 ‘蕊一
1 褥 D.
即 冊1、
う一
_
一
一
謝 グ 囎一
翫9−
o 【皓蒭丁圧 斎晦
9 1」
9.
」
ク リ幼一
臨8【妬器 }气
070、
、
、
≒、
軍、
脚 丶の噛
L 、 駒’
L
」
、
、
臨、
75}
努 ク リン
カr
尚6 75 {陶器 ⊃ 圧碧隔西
〔陶器 ) 050、
鼬 7 〔陶 寉}, 7575、
ヤ 上 クリン
カ
ー
恥7 陶器 ) o 100 mo mo [ 球の酉 下 高 さ〔Ar)〔en) qOD 図一
10 鋼球の落下 高さh,と はね返り係 数e と の関係 蜘 こ こ で, α,β:実験 定 数 (3 )式 を (2 )に代 入し, は ね返り係数e を落下高 さh
,
の関 数 として表 す と (4
)式 が得 られ る。
一 ・
へ
厩
…・
…一 ・
……一 ・
………・
(・・ (4 )式は図一
9に示す よう に,
実 験 定 数βの値に よっ辰
蕪
灘 蕊
籌賢
灘 醤
講
に近づ き,
衝撃破 壊が進み に くくな る。
また,
βが零に 近づ い て行く程 e の減 衰が速 く, 衝 撃 破 壊が生じやす く な る。
この ように衝 撃 破 壊 性 状 を 支 配 する β は,
耐 衝 撃 性の程 度 を表す指 数と考える こ と がで き る5)(以 下,
β を衝撃 破 壊 指 数 と 呼ぶ )。 鋼 球の落下高さh
,と実測さ れ た は ね 返 り滞 空時間 t; との関係の一
例は図一
6に示 し た が,
最小 2乗法に より (3
)式の実験 定ts
a お よ びβを求め た結 果は,
表一
6 に示す と おり で ある。 これら の結 果 を もとに鋼 球の落下 高さh
,とはね 返 り 係 数 θ と の関係を示し たの が図一
10 で ある。
な お, 図中に3
, 4の考 察よりえられた At,の 変 曲点 を 示 した。一
部の もの を 除い て タイル の破壊率 75 %の位 置と良く一
致し てい る とい え る。
本実験の場 合
,
鋼 球の落下高さが 400cm 前後で 図一
8
に示 す第 3の破 壊 過 程 (破 壊 域)が生じ る よ う に す る た め,2.
2
のロ で記し た鋼 球 を 使 用し た。
そ れ ゆ え,
鋼 球の落 下 高さ 1cm 以 上で は第 1の 過 程で あ る弾 性 域 は,
計 測さ れ なか っ た。
な お, 本 報で論じ る は ね返り係 数は,
弾 塑 性 域の衝 撃 破 壊 性 状 を 示す もの である。 タイ ル の寸 法 形 状が不 揃い である た め バ ラ ツ キ は あ る が.
定 性 的にはほ ぼ図一
9に示す よ うに衝撃 破壊指 数 βが小さ く な る程,
衝 撃 破 壊が進み やすいとい う傾向が 認 め られ る。
3.
4 衝 撃 接 触 時 間 図一8
に示す は ね 返 り係 数 e の変 曲 点A およ びB を明 確にとら え るこ とは,
計 測 技術上,
非 常に難しい。
変 曲 点Bにつ い て は, 接触時間At
,の変曲 点B’
とは ね返り 係 数 e の 変 曲 点B
とが一
致す る の で,At
,の変 曲 点 B’
との対 応で e の変 曲点B
を決め ること がで き るの。
図一
4お よび図一11
に示すように鋼 球とタ イル張り床 との弾性 衝突に お け る接 触時 間は,H.
Hertz
の接 触 理 論4)・
?} よ り (5
>式の ように与え ら れ, こ れ によ り推 定 が可 能で ある。Atl
−
・・
943
[
5
鍋 圖 1毳
& (1『
馴r
幕
・
・
・
・
・
・
・
・
…
『
¶
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
『
噛
一…
『
・
(5> こ こ で,
E,,
Vl :鋼 球の弾 性 係数 と ボ アソ ン比 E,,v::タイル の弾性係 数と ボ アソ ン比 A :鋼 球の密 度 R,:鋼 球の直 径 Vl:鋼 球の衝突前の速度(5 〕式よ り判るよ うに衝 撃の接 触 時間
At
,は,
落球 や床 材の諸物性値が一
定であれ ば鋼 球の半 径RI
に比例 し,
鋼 球の衝 撃 速 度 Vlの1
/5
乗に反比例す ることに な る。 (5)式は鋼 球と床面 との弾性 衝 突にお け る接 触 時 間 At,を表 してい る。
接 触 時 間4
ε、は図一
8で示 し た よう に弾 塑 性 域 まで表せ るとし たが,
その理由は次のよ うに 考え ら れ る。6
砿
一
v2 =O
M2 → ooR2 →
OQE2
,v2 図一
11 弾 性 球と床面 と の衝 突 鋤 弸 跏 跏 50 幽 の 変 曲 点 が 生 じ る 時 の 臥 田 201
圧滑張 ウ工 法 r司.
154x°98go ム 4/
o o 【γ巨
0、
97亅D ク リン
カー
張 り工 昨 ドニ
ασ841xL・
5認1 〔γ
竃
0.
9う63} 踟 100 200 SOO 400 590 破壊率P=
075 に 左った時の臥 (Cm〕 図一
12 タイル の破壊 率p=
0.
75に なっ た時の h,とAt
,の変 曲点が生じ た時の h,との関 係一
22
一
鋼 球 と床 面 との衝 撃 過 程は
,
便 宜 上,
異な る3つの過 程に分けて考えら れ る% 第一
の過 程は衝 撃の初めに生じ る鋼 球と床面との弾性 変 形の段 階であり,
床 面のい くつ か の点で 降 伏 応 力に達 するまで続く (こ の段 階の接 触 時 間は Hertzの式で計 算 で きる)。
第二 の 過程は塑性ひずみの区域が床の衝 撃 接 触 面の中 で広がっ て行く段 階であり,
弾 性 範 囲 を超え たひずみが 床の衝撃接 触 面の どの箇 所で も生じ,
鋼 球が床 面の上で 停止するまで続く。 第三 の過 程は貯え ら れ た弾 性エ ネルギー
に よっ て鋼 球 を上 方に加 速させ る鋼 球の はね 返 りの段 階で あ る。
こ の 段 階にお け る弾 性 定 数は,
初めの弾 性 段 階での載 荷の時 と ほ と んど同じ であ り, こ の過 程の持 続 時 間 もHertzの 式に よっ て計 算で き る。 こ の よ うにHertz
の式が適 用で き ない段 階は,
第 2の 過 程で あるが弾 性 計 算か ら の推 定の偏 差は,
衝 突に よる 弾 性 変 形の全 体 積 と比 較し た局 部 的 塑 性 変 形の体 積との 相 対的大き さ に よ る と考え ら れ る。 塑性変形が生じ始め る衝 撃速度より数 10倍の衝撃速度の 時 を除い て,
局 部 的 塑 性 変形の体 積は極 めて少 ない と考えられ る。 そ れゆ え,
塑 性 変 形が生 じ始め る速 度か ら,
ある範 囲まで の速 度 (後 述するがタイル張り の場 合, タイル の打 抜 破 壊や 張 付モ ルタル の降 伏 破 壊の生じる段 階まで)におい て は,
Hertz
の理 論 式による接 触 時 間との 隔 りは,
あま り大 き くな い と考えられる% 鋼 球の衝 撃 速 度 Vl と衝 撃 接 触 時 間At ,との 関 係 を 図一7
に示 し た。 その図中に (5
)式 のE
,に タ イルの弾 性 係数E
,を代入 し た値,
お よ びEr
と張 付モ ル タル の 弾性 係 数E
.の平 均 値を代入 し た場 合の理 論 値を示し た が,
後 者の方が実 測値の傾 向と良く近 似し てい る。
これ は今回実験に用い た タ イルの厚 さ が 8〜
14 mm と比 較 的 薄い ため, 衝撃の影 響が張 付モ ル タル層まで及ん でい る ことを示し てい る。 図一
8に示 す 衝撃 接触 時 間At
,の 変 曲点B ’
が生じ る 時の鋼 球の落 下高さh
, と,
視覚 的 観察による タイル の 写 真一
4 圧 着 張り工 法で張ら れ たタ1
ル の打 抜 破壊 圧 灯 彊 匂 工 法 ク リノ
カ ー 弧 彑 工 破農$P;
50馬 破 級 昭P.
75% ouaurp)
OOfi 1住〕 畑 fiイル
衷 面 点級:ノ
イル
裏 面 図一
13 タイル表 面と裏 面の破 壊の比較 破 壊 率p=O.
75が生じ る時のh1
との 関係は,
図一12
に 示すよ うに相関 性が大である ため,
変 曲点B ’
がほ ぼ タ イル の破 壊率 75% の近 辺で生 じてい る とい える。 変 曲点B ’
近 辺の タイルの破 壊が, どの ような状態に なっ ている か を調べ る た め,
衝 撃 試 験 後の タイル を引 剥 し タイルの表面と裏 面の破 壊モー
ド と を 比較した。
そ の一
例を示す と図一13
の と お り であり , 全 般 的に表 面の 破壊より裏 面の破 壊の方が進んでいる。
ま た,
圧着張り 工法で は破 壊 率 75% 近 辺に おい て,
写真一
4に示す よ うな タイル の打 抜き破 壊が生じ,
ク リンカー
張 り工法で は張付モ ル タル の降伏破 壊が生じ る傾向に ある とい え る。3.
5
衝撃破 壊 性状に影 響す る要因 前節まで におい て タイル の破 壊 率, はね返り係 数およ び衝撃接 触 時 間に関する衝 撃 破 壊 性 状 を検 討し た。
本 節 で は床陶磁 器 質タイル張り仕 上 げの衝 撃 破 壊が,
どのよ う な要 因に よっ て影 響され て いる か を検 討す る た め,
重 回 帰 分 析 (変 数 減 増 法 )を行っ た。 従 属 変 数お よ び説明 変数は, 次に示す と お り で あ り, 4個の従属変数の各々 につ い て,
4 個の説明変数で分析を行っ た。 従属変 数 実験 定数 :a 実 験 定 数 (衝 撃 破壊 指数 ):β 衝撃 接触時 間At
、の変 曲点B ’
が生 じ る鋼球の落 下 高 さ :h,
タイル の破 壊 率 p=
O.
75 が生 じる鋼 球の落 下 高さ :h
, 説 明 変 数 タイルの弾 性 係 数 ;E
, タ イル の厚 み :T
. タイル と張付モル タル と の せ ん断付 着 強 度 :Bs
張 付モル タル の弾性 係 数 :E
. 重回帰 分 析に用い たイン プッ トデー
タ は表一6
に, ま た,
その結 果は表一
7に示すと おりで ある。
重 回帰分 析 の結 果よ り各従属変数に関して,
ほ ぼ次の よ う なこ と が一 23 一
表
一
7 実 験定数 a,
β,
接 触 時 間At,の変曲 点お よび 破 壊 率 ρ・
=
O.
75が生じ る時の鋼 球の落 下 高さ h、
に関 する重 回 帰 分 析 結 果 伐 圻州
噸 性係麟 輪=
ノイ
ル
厚 颪F 勢斯付 着惣E 嶋」
モ
ル
’噸 吐珠 口 壹 足 融凌 [Er 】 [rr ) 田5〕 〔恥 〕 敏 〔X10卩
k馬届) lc目
, lk區!α
fl 〔川
05》 dl 霆ロ
瓱
0041じ
十
〇
〇
腑
2“
ε
7−
一
一
o 定 R 〔α
〕〔
Rl珊
… ・ ・ 築 段 グ■
0 33946 十〇
〇
〇891 ε「
十〇
DZ667 7r 引 αDq】
『
O β5 十 〇 〇2692 心月
定 赦 匚の〔
尺ご
罰
制 ・ 嗣 1・ 摩 1・
・序
・
・
匹 生 欷 じ 醇 る ゐ1=一
馬7093弓
+ 1口548β 74
4凹q35177一
匸
go6 蜘 恥 問 q 」ら 球 り o 陛 冨 馬呂
2992 臼 下 ∫b昌
4卩 妬富
2里87 直 高 が さ 〔ゐ1〕 〔国
レ(
罰
口 と 口 血 箪り
へ昌
一
399 ‘53 十 300 r75ヒ
rτ一
+ 25臥21“
9 εμ P 口・
・
螺 075り
が 璃 生 下じ
渇 る さ 〔函〕 ζ国
1 ’1.
円
O臥
OI F广3昭
3〔
刃湖野)
0.
045 o,
044 実 験 定 0・
043 数 0.
042 〔a) 0,
0410.
040 1 2 3 4 5 6 タイル の弾 性 係数 〔Er〕(×105kg /c 〉 図一14
実 験 定 数a と タ イル の弾 性 係 数E7との関 係 0、
50 45 0 実 験 定 数 (β) O.
40 α=
0.
OOO2635 」了7 十〇、
04097 (γ君 O,
59088 ) △1
鬱
無
張
:
△ Q o 合 o △ o 7 圧熟 張 彑工法 β司、
01221E7 + 。.
4181 け零
08B69 }20
o O Q o △ △ △ △ ○ △ △ o ク リン カー
張 り工 法 β=
o.
01051 町 + o4093 (γ篇
0.
?325 ) △ 0 1 2 3 4 5 E SI ルの弾 性係数 〔ET)(Xloskg /cli) 図一
15 タ イル の弾 性 係数 Er と衝 撃 破 壊 指 数β との関 係 い える。
(1
} 実験 定 数 a 7 実験定数 a は (3)式お よび図一
一
6か らも分 る よ うに,h
、= 1cm の時の はね返 り滞空時 間 ttの値であ る。
こ の 値は タイル の表 面 性 状 や導電塗料の厚み の違い等による バ ラ ツ キ も含ん で い るが,
衝 撃 速度が小さいた め弾 性 衝 撃に近い状態で あり, 図一
14に示す よ うに ほ ぼ タイル の弾 性係 数Er
に比 例し てい るといえる。一
24
一
(2
) 実験 定 数 (衝 撃破 壊指 数〉:β 実験 定 数 βは衝 撃 破 壊 性状を支 配す る重要な値であ り,
タイル の弾 性 係 数 Er,
タ イル と張 付モ ル タル との せ ん断 付着 強 度Bs
, タイル の 厚みT
,お よびモ ル タル の弾性係 数Ett
の順に効い てい るといえる。 求め ら れ た 重回帰 式は,
次に示すと お り である。
β= =O.
3395
十 〇.
00891E
,十 〇.
00170
Bs
十〇.
02667TT 十〇.
02592
E
摺 実験 定 数βと タ イル の弾性係ts
Er
との関 係 は,
図一
15 に示す と お りであ り, 相関性が大きい。
これ ら の物性値 を大き く す るこ とによっ て,
衝 撃 破 壊 指 数 βの値 を1/2
に近づ ける こと がで き,
耐 衝 撃 性の あるタイル張り床が 構 成で きる。
(3> 衝 撃 接 触 時 間 △t、の変 曲 点および タイル の破壊 率p
;
o.
75が生じ る時の鋼 球の落 下 高さh
, 標 題の両 者の 関 係は図一
12に示 したよ うに。
大 体45 度 線上に乗っ てお り, 両者は破 壊 現 象 面では ほ ぼ同じ も の と考え ら れ る。 重回帰 分析に より求め ら れた重回帰式 も両 者の間で,
ほ ぼ似た説 明 変 数が取 り上 げ られ,
タ イ ル の厚みTr
と張 付モ ル タル の弾 性 係tw
E
. が効い て い る と い え る。
取り上 げられた両 要 因とも,
そ れ らを大き く す ること に よっ て, タ イル の破 局 的 破 壊を生じに く く す ること ができ る。
衝 撃 接 触 時 間 At,の 変 曲 点お よ びタイル の破 壊 率 p=
0.
75が生 じる時の鋼 球の落 下 高さh
,とこ れ らに対 し 姻 脚 跚 燭 。鯉
変 曲 点塗
・ ・靉
・準
蕚
ω 卯 oo 圧 殖 張り工 法 ん,
嗣
506.
7 τ7・
−
2 ε2、
5 γ=
o、
9649 ) △ o 0 △ oo △ ク リンカー
張, 工法 △ ゐ1昌
3784r τ一
2398 ノ △ △ (γ
昌
D.
ヨ476 } 0、
8 0.
9 LO 匸L 1.
2 且、
3 1.
4 タ イル厚 〔Tr〕(cm) 図一
16 タイル厚Trと At、の変 曲 点 を 示 す 鋼 球の落下高さh, との関 係 ア=
σ75笙
2
醫
靉
霪
下蓼
〔ん,〕 〔em) seo4003DO 期 10000.
7 08 0.
9 1.
0 1.
1 タ イル
厚 〔TT〕〔c田
) 圧 浩張 り 工漲 んL=
449.
077−
z44.
o 「 (γ
=
0.
98δ7〕 i」
1
° o !
⊥
o △ クリン
カー
張 り工蜑 △1
一
△ ム ム ん=
聖83.
27r 団 53 〔γ=
α918η 12 1、
3 14 図一
17 タイル厚 Trと p・
=
0.
75 が生 じ る時の鋼球の落下高さ h,と の関係て寄 与 度 合の大きい タイル の厚さ Trと の関係 を示す と 図
一
16お よ び図一
17のと お りであり, 高い相 関 性が得 られ てい る。
§4.
ま とめ 以 上の床タイル張り仕 上 げの落 球 衝 撃 試 験お よ び実態 調 査 等の結 果 より,
次の よ うなこと が結 論づ け ら れ る。 (1) 床 陶磁 器 質タイル張り仕上 げの鋼 球落下に よ る 衝 撃 破 壊 性 状を表す はね 返 り係 数 e は,
鋼 球の 落 下 高 さh
,との関 係で,
次の よ うな実験 式と し て表すこ とが で き る。
一
酬研
(2 } 実験 定 数と して求め られるβは,
耐 衝 撃 性の 程 度を表す指数と考え ら れ, βの値を1/2 に近づ けて行 ・ とはね返・指 …∴
定値・ ・疼
・こ近・鑼 破 壊が進み に く くな る。一
方,
βの値を零に近づ けて行 く程 e の減 衰が速く,
衝 撃 破 壊が生じ や す く な る。
(3 )衝 撃破 壊指数β には,
タイルの 弾 性 係 数E
,,
タ イル と張 付モ ル タ ルとの せ ん断付着 強 度 Bs,
タイル の厚さT
,, 張 付モ ル タル の弾性係 数E.が主に影 響 し て お り,
重 回 帰 式と して,
次の よ うに表せ る。 β=0.
3395
十〇.
00891E7
十〇.
OO170 B, 十 〇.
02667Tr
十〇.
02592
E
. これ らの 4つ の説 明変 数の値 を大き くするよ うな材 料・
工法の選定を行うこ と に よっ て,
耐 衝 撃 性の タ イル張り 床の構成が可能と な る。
(4 ) 衝撃によっ て タイルの割 れ が, タ イル の周 辺ま で広 が る破壊段 階に おい て,
圧 着 張 り 工法で は タイル の 打 抜き破 壊が,
ま た,
ク リンカー
張り工 法では張 付モ ル タル の降 伏 破 壊 が生 じ る傾 向 が ある。
(5) タイル の打 抜き破 壊や張 付モ ルタル の降 伏 破 壊 の 生じ始める段 階は,
衝 撃 接 触 時 間At
,の 変 曲点 と し てとらえ ること がで き る。 (6) タイル の打抜き破壊や張 付モ ル タルの降 伏 破 壊 が生じ る時 点は,
床 張り タイル の使 用 上,
許 容 され る破 壊の限界と考え ら れ る。
こ の段階の破 壊 現 象に対して は, タイル の厚さTr
と張 付モ ルタル の弾 性 係tw
E
.が 効い て い るといえる。
(7 ) 強 度 的に弱い 陶器質タイル で もタ イル を 厚く し, かつ , 付 着に対して有 効に働 く裏 足 を保 有 するタ イ ルを採 用し,
圧 着 張り工法で張 付け ることに よっ て,
よ り耐 衝 撃 性の床 張りが得られる。
鋼 球 を 自然 落 下さ せ るモ デル化し た本 衝 撃 試 験の中 で,
は ね返 り係 数および衝 撃 接 触 時 間 を測 定 することに より, 張 付け ら れ た タイル の衝 撃 破 壊 性 状を とら え る こ とがで きた。
また, これ らを 解 析す ることに よ り, 耐 衝 撃 性の タ イル張り床 を構 成 す るた めの指 針 が 得ら れ た。
謝 辞 本 研 究の遂 行に当たっ て は,
西 田 稔 (現,
進工業 (株 )),
小 坂 輝 明 (現,
関 建工業(株 ))等諸氏の協 力を 得た。 ま た,
当社技術 研 究 所の 生駒哲夫氏に は,
衝撃 接 触 時 間の理論 解析 等に助 言をい ただい た。
こ こ に深く感 謝い た し ま す。
参 考 文 献 1> 陶 磁製タ イル流通構 造研究 会 :陶 磁 製タイル の流 通 構 造 調 査,
(財 〉 流通シ ス テム開 発セ ン ター,
昭 和58年3月.
2) 浜 田 稔 :建築材料学,
丸善,
昭和39年11月.
3) 床材料の摩 耗 試 験 方 法 〔回 転 円盤による摩 耗および打 撃 法)作 成 委 員 会 ;床 材 料の摩 耗 試 験 方 法に関す る研 究 報 告,
建 材 試 験セ ンター,
昭 和43年7月。
4) ∫
.
M.
Lifshitz,
H.
Kolsky :SQme Experi【nents on Ane・
且astic Rebound
,
J.
Mech.
Phys.
Solids,
1964,
Vol.
12.
5) 熊 谷 敏 男
,
丸一
俊 雄:床 用 陶 磁 器 質 タ イルの張 付工法と その衝 撃 破 壊 性 状,
そ の 1,
は ね 返 り係数につ い て,
日本 建 築 学会 大 会学術 講 演 梗 概 集,
昭和 50年10月.
6) 熊 谷 敏 男,
丸一
俊 雄:床 用 陶磁器 質タ イルの 張付工 法 と その衝撃 破 壊 性 状,
その2.
衝 撃 接 触 時間につ い て,
日本 建 築 学 会 大 会 学 術 講 演 梗概集,
昭和51年11月.
7) S
.
P.
Timoshenko,
J
.
N.
GoDdier :Theory ef Elasti・
city
,
McGraw−
Hill Book Co.
,
Inc.
1970年.
SYNOPSJS
UDC:691.434.3:620.17B
llMPACT
FRACTURE
BEHAVIOR
OF
FLOOR
FllNISH
CERAMICS
TILE
APPLICATIONS
by TOSHIO KUMAGAI, and Dr.TOSH[O MARUICHE,
tuteof Technelogy, Shimizu
Construction
Co,, Ltd,Members of A.I.
J.
Experiments
regardingimpact
fracture
offloor
finish
ceramic tileapplicationshave
been
conducted using afreely
falling
steelball,
Measurements
of coefficient ef rebound and timeof contact concerning theirnpact
of the steelball
on ceramic tilesinplacewere rnade inthese experiments.The
valttes investigatedfor
basic
paraTpeterswere :impact velo-city,O.
44to9.
90mlsec ;weight anddiameter
of steelball,
400 g and 47.6mm ;typeof ceramic tile,porcelain, stoneware, and earthenware ;and application method of ceramic tile,thin・bedmethod and thick-bedmethod,Itwas
found
that the impactfracturebehavior
of theceramic tilescouldbe
explainedin
terms ofdecrement
of coefficient of rebound which was influencedby an impact fractureindex, Perforationfractureof ceramic tilestended tooccur with thethin-bedmethod.
In
contrast, therewas a tendencyfor
yieldfracture
oftheappliedmor-tarto occur with the thick-bed method
because
of the weaker strength mortar usedin
thismethod.These
frac-tures coulclbe
pinpointedas the inflectionpointof the timeof contact.To improve impact resistance of
flooring
ceramic tile,application materials and application methodshaving
greatervalues of