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IMF http : // htm

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1 はじめに 第 2 次世界大戦後の国際通貨制度は,国際通貨基金を中心にしたブレト ン・ウッズ体制と呼ばれる枠組みから始まった.ブレトン・ウッズ体制に おいては,為替レート制度として調整可能な釘付け相場制という固定為替 レート制が採用された.しかし 1971 年のニクソン・ショック,同年のス ミソニアン合意を経て,1973 年には主要各国が事実上の変動為替レート 制に移行した.その後,プラザ合意やルーブル合意などもあり,日本の政 策当局は為替レートの動向に対してはつねに関心を払ってきたが,為替レ ート制度に対する関心はそれほど強いものではなかったと思われる. この間,ヨーロッパでは,単一通貨導入に向けての動きが紆余曲折を経 ながらも続き,1999 年には単一通貨ユーロが誕生した.一方,その少し 前の 1997 年にはアジア通貨危機が発生し,アジア各国が大きな打撃を受 けた.このような状況のもと,国際通貨制度や為替レート制度に対する関 心が高まっている.小論の目的は,為替レート制度に関する最近の議論を 展望し,論点を整理することである. 2 為替レート制度をめぐる最近の議論 まず,各国が実際にどのような為替レート制度を採用しているかについ て見ておこう.IMF は為替レート制度を,次のように分類している1) ― 1 ―

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(1)独自の法定通貨をもたない為替レート制度 他国の通貨が唯一の法定通貨として流通するか(公式のドル化),あるい は金融・通貨同盟に属し,共通の法定通貨を加盟国間で共有する制度. (2)カレンシー・ボード制 自国通貨を固定レートで特定の外貨に交換するという明示的な法的コミ ットメントを行い,通貨の発行主体にその法的義務の遂行を保証させる制 約を伴う通貨制度. (3)通常の固定為替レート制 自国通貨を,他国通貨あるいは通貨バスケットに対して,±1% の範囲 内にペッグする制度. (4)バンドつきのペッグ制 通貨の価値を,固定された中心レートから±1% を超える変動幅,ある いは上下幅が 2% を超える変動幅の範囲内に維持する制度. (5)クローリング・ペッグ制 為替レートを,一定率で,あるいは特定の量的指標の変化に応じて,少 しずつ定期的に調整する制度. (6)クローリング・バンド制 為替レートを,中心レートから±1% 以上の変動幅,あるいは上下幅が 2% を超える変動幅の範囲内に維持し,その中心レートあるいは変動幅 が,一定率で,あるいは特定の量的指標の変化に応じて,定期的に調整さ れる制度. (7)為替レートの経路を事前に設定しない管理フロート制 為替レートに特定の経路やターゲットを設定せずに,国際収支,外貨準 備,その他の経済指標を見ながら,介入によって為替レートに影響をおよ ぼそうとする制度. ──────────── 1) IMF のホームページ(http : //www.imf.org/external/np/mfd/er/2006/eng/0706. htm)を参照. ― 2 ―

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(8)独立フロート制 為替レートは市場で決定されるが,為替レートの変化率を緩和し,過度 の変動を防止する介入は実施される. 為替レート制度に関する議論として,まず挙げておかなければならない のは,各国が採用していると公式に発表している(du jure)為替レート制 度と,実際に採用されている(de facto)為替レート制度が多くの国で異な っているという指摘である.たとえば,Reinhart=Rogoff(2004)は,1946 ∼2001 年の期間について 153 か国の月次データを用いて実証分析を行 い,また Levy-Yeyati=Sturzenegger(2005)は,1974∼2000 年の期間につい て 183 か国のデータを用いて実証分析を行って,上記のような指摘をして いる2).また,上の研究とも一部関係するが,つぎの 2 つの事柄が以前か

ら指摘されていた.1 つは二極化論(bipolar view),空洞化(hollowing−out)

あるいはコーナー解(two corner solutions)と呼ばれるものであり,もう 1

つはフロート恐怖症(fear of floating)と呼ばれるものである.

二極化論については,Fischer(2001)や Eichengreen(1994)の議論が有

名である.Fischer(2001)は,為替レート制度を 3 つのグループに分け

て,IMF 加盟各国が実際に(de facto)どのような為替レート制度を採用し

ていたかを調べた.3 つのグループとは,ハード・ペッグ(上記の為替レー ト制度の(1)と(2)),フロート(上記の(7)と(8))および中間的な制度 (上記の(3),(4),(5),(6))である.Fischer は,1991 年から 1999 年にか けて,中間的な制度を採用する国が減少して,ハード・ペッグとフロート を採用する国が増加したということを指摘し,さらに中間的な制度は長期 ──────────── 2) Ghosh=Gulde=Wolf(2002)も参照.また,先に示した IMF の為替レート 制度の分類も実際に採用されている制度が示されており,その見出しは, De Facto Classification of Exchange Rate Regimes and Monetary Policy

Frame-workとなっている.

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0 10 20 30 40 50 60 70 Float Intermediate Hard Peg % 1991 1999 2006 的には維持できないと主張する.図 1 は,Fischer(2001)の図に最近(2006 年 7 月末)の状況を付け加えたものである.1999 年と 2006 年でほとんど 変化はない.また Eichengreen(1994)も,「伝統的に自国通貨を基準通貨 に固定連動させてきた国々は,21 世紀には変動相場制への移行か,通貨 同盟をとるかの選択を強いられる」3)と指摘している. もう一方のフロート恐怖症は,Calvo=Reinhart(2002)によって指摘され た現象である.彼らは,1970∼99 年の期間について,為替レートの変 動,外貨準備の変動,利子率の変動のデータをもとに,公式にはフロート を採用していると発表している国が実際には為替レートをコントロールし ようとしていたケースが多かったことを明らかにした.Reinhart=Rogoff (2004)も,1991∼2001 年の期間について,公式には 30% 以上の国がフロ ートを採用していると発表しているが,彼らの分類ではフロートの国は 10 %以下しかなかったとしている.Levy−Yeyati=Sturzenegger(2005)や Ghosh =Gulde=Wolf(2002)もフロート恐怖症が存在していたとしている.また 図 1 において,2006 年にフロート制を採用していると分類された国は 76 ──────────── 3) Eichengreen(1994 ; p. 5,邦訳 p. 5) 図 1 二極化論 資料:Fischer(2001) IMFホームページ(http : //www.imf.org/external/np/mfd/er/2006/eng/0706.htm) ― 4 ―

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か国あったが,そのうち独立フロート制に分類されるのは 25 か国で,残 り 51 か国は管理フロート制に分類されている. 3 中間的な制度 フロート恐怖症が意味しているのは,為替レートの安定を望んでいる国 が多いということである.もちろん,変動為替レート制と固定為替レート 制の双方に,長所もあれば短所もある.たとえば,Frankel(1999 ; p. 8) は,固定為替レート制の長所として,取引コストと為替リスクを軽減する ことができる点と,金融政策に対して信頼できる名目アンカーを提供する ことができる点をあげ,変動為替レート制の長所として,各国がそれぞれ 独立して金融政策を実施することができる点をあげている.その上で, Frankelは,最適な為替レート制度はその国の状況と時代に依存するとし ている.すなわち,状況によっては中間的な制度を採用したほうがよい国 もあるという主張である. また Williamson(2000)は,為替レートを自由に変動させると,ファン ダメンタルズから乖離して,長期にわたってミスアラインメントが生じる 可能性があると主張し,BBC(バンド,バスケット,クロール)ルールを提 案している4).BBC の具体的な形態が,ターゲットゾーンであると考えて よいだろう.ここでは,中間的な制度の代表的な形態としてターゲット・ ゾーンをとりあげ,Frenkel=Goldstein(1986)にしたがって,その内容を見 ておくことにする5) ──────────── 4) Williamson の主張については,上記以外に Williamson(1985),Williamson =Miller(1987),Williamson=Henning(1994),Williamson(2002)なども参 照. 5) ルーブル合意(1987 年 2 月)の時点で,各国の通貨当局者はターゲット・ ゾーンについて,合意には至らなかったものの,議論はしたようである. この点については,Volcker=Gyohten(1992;邦訳 p. 378, pp. 386−388)を 参照. ― 5 ―

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ターゲット・ゾーンは,基本的には,為替レートに中心レートを設定 し,為替レートの変動をバンド内に抑える制度である.つまり,ターゲッ ト・ゾーンは,望ましい為替レート水準(中心レート)を設定している点 でクリーン・フロートとは異なり,あらかじめ許容変動幅(ゾーン)を設 定している点で管理フロートとも異なっている.また,ターゲットゾーン は,アジャスタブル・ペッグと異なり,介入の義務はないが,為替レート をバンドから押し出すような不安定な介入は認められない.さらに,(1) ターゲット・ゾーンの幅,(2)ターゲット・ゾーンの変更の頻度,(3)タ ーゲット・ゾーンの公表の程度,(4)為替レートをゾーン内に維持するこ とに対するコミットメントの程度によって,ターゲット・ゾーンにもハー ドからソフトまでいろいろな種類に細分化することができる.一般的に は,ターゲット・ゾーンがハードな形態に近づくほど,金融政策は自由度 を失うと考えられる. さて,ターゲット・ゾーンでもっとも重要なのは,中心レートをどのよ うにして算出するかという問題である.Frenkel=Goldstein(1986)は,(1) 購買力平価から算出する方法,(2)為替レート決定の構造モデルから算出 する方法,(3)基礎的均衡アプローチを用いて算出する方法,を提示して いるが,3 つの方法ともそれぞれに問題があるとしている.このうち (3)の方法によって算出される為替レートは,Williamson(1985)の基礎

的均衡為替レート(FEER : Fundamental Equilibrium Exchange Rate)と同じもの と考えてよいだろう.基礎的均衡為替レートとは,「当該国が最善の方法 で国内均衡を追及し,また国際収支を理由として貿易に対する制限を行っ ていないという条件のもとで,一景気循環内に基礎的な資本収支に等しい 経常収支の黒字または赤字を生み出すと期待される為替レート」6)のことで ある.中心レートを算出することができたとして,つぎに問題となるのは 為替レートをコントロールする方法であるが,この点について,Williamson ──────────── 6) Williamson(1985 ; p. 14) ― 6 ―

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(2000)は協調介入を主張している7) さらに,Williamson=Miller(1987)は,国際的な政策協調の枠組みとし て「青写真」を提唱している.この「青写真」は,国内需要成長率と為替 レートに目標を設定し,それらが達成されるように各国が金融政策と財政 政策を協調して実施する,というものである8).しかし,Cooper (1994)は こ の 提 案 を 批 判 し て い る . そ の 根 拠 は , ま ず 基 礎 的 均 衡 為 替 レ ー ト (FEER)を算出することが困難であることと,もう 1 つは,国際的な政策 協調は実施できないという点である.たとえば,Eichengreen も,「彼らは マクロ経済政策の調整や為替相場の安定が望ましいという決まり文句を口 にするが,土壇場になると,国際的な通貨価値を安定させるために国内経 済目標を犠牲にすることには躊躇するものだ.さらに国内政策の重要な変 更を迫るような力を持った国際機関を設立することにも躊躇するのだ.」9) と述べている. 4 不可能な三位一体 二極化論を支持する論者は,自由な資本移動を前提とすると,上で述べ られたような中間的な制度すなわちソフト・ペッグは維持できないと主張 する.このような主張は,つぎの 2 点を前提にしていると考えられる.第 1に,金融政策は国内の目標に割りあてられるべきだという考え方であ り,第 2 に,外国為替市場介入政策では為替レートをコントロールできな いという判断である.なぜなら,もし貨幣量や利子率に影響をおよぼすこ とのない不胎化介入政策によって為替レートを十分にコントロールできる ──────────── 7) Krugman(1991)のハネムーン効果も有名である.これは,バンドの上下 限で当局が為替市場に介入すると宣言するだけで,為替レートがバンド内 に収まるという考え方である. 8) Williamson=Henning(1994)も参照. 9) Eichengreen(1994 ; p. 134,邦訳 p. 161) ― 7 ―

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のであれば,金融政策は為替レートと無関係に実施することができるはず だからである.これに対して,中間的な制度を支持する論者は,介入政策 が有効であると考えているか,あるいは前述の Williamson=Miller のよう に,為替レートの安定のために金融政策に制約が加わることはやむを得な いと考えているかのいずれかである. ここで,為替レートと金融政策および介入政策の関係について,簡単に 説明しておこう.自由な資本移動を前提とすると,為替レートは金利平価 条件によって決まると考えてよいだろう.つぎのような金利平価条件を考 えてみよう. i=iFE e−E E (1) i=iFE e−E E −φ (2) i:自国利子率,iF:外国利子率,E :自国通貨建て為替レート, Ee:予想為替レート,φ :リスク・プレミアム (1)式は内外資産が完全代替であると仮定したカバーなし金利平価条件 であり,(2)式は内外資産が不完全代替であると仮定した金利平価条件で ある10).まず内外資産が完全代替であると仮定したケースについて見る と,たとえば外国利子率が変化したときに現在の為替レートの水準を維持 しようとすれば,自国利子率を変化させるしか方法はない.これに対し て,内外資産が不完全代替であると仮定したケースでは,為替市場介入政 策がリスク・プレミアムを変化させて為替レートに影響をおよぼす経路, いわゆるポートフォリオ・バランス効果が考えられる.このポートフォリ オ・バランス効果が有効であれば,自国利子率を変化させなくても,為替 ──────────── 10) 松本(2007)第 5 章を参照. ― 8 ―

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レートを動かすことができる.さらに,為替市場介入が,人びとの予想に 影響を与えて為替レートを動かすことができるというシグナル効果も考え られる.

多くの論者が,為替市場介入政策は有効であると主張している.Dom-inguez=Frankel(1993 a)と Dominguez=Frankel(1993 b)は,1980 年代の実 証分析から,介入政策はポートフォリオ・バランス効果とシグナル効果を 通じて有効であったとしている.Catte=Galli=Rebecchini(1994)は 1985∼1991 年の期間について実証分析を行い,協調介入は有効であったとの結論を得 ている.Sarno=Taylor(2001)は,協調介入が有効であるとしながらも, ポートフォリオ・バランス効果は今後失われていくであろうとしている. Taylor(2004)は,1985∼1998 年の期間のドル−マルクのデータを用いた 実証分析から,ミスアラインメントの程度が大きいほど介入は有効である としている.伊藤(2003)も,協調介入が有効であるとしている. このように為替市場介入政策が有効であるという主張がある一方で,い わゆる「不可能な三位一体」あるいは「トリレンマ」の議論も存在する. 「不可能な三位一体」または「トリレンマ」とは,金融政策の独立性,為 替レートの安定,自由な資本移動の 3 つすべてを同時に達成することはで きないという主張である.これら 3 つのうち自由な資本移動を前提とすれ ば,選択することができるのは,金融政策の独立性と為替レートの安定の 2つのうちの 1 つだけである.この主張の暗黙の前提となっているのは, 為替レートをコントロールするためには金融政策を用いざるを得ないとい うことであり,言い換えれば,介入政策だけで為替レートを完全にコント ロールすることは困難だという判断である. この点について,Reinhart=Rogoff(2004)は,1990 年代以降,為替レー トをコントロールする手段が,直接的な為替市場介入から金利政策に移っ たことを指摘している.また,Obstfeld=Shambaugh=Taylor(2005)は,金 本位制の時期(1870∼1914 年),ブレトン・ウッズ期(1959∼1970 年),ポス ― 9 ―

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ト・ブレトン・ウッズ期(1973∼2000 年)の 3 つの時期にわけて実証分析 を行い,トリレンマが存在していたと結論している. また,固定為替レート制は,本来的に,投機攻撃に対して脆弱であると いう側面がある.理論モデルを用いてこれが明らかにされたのが,通貨危 機の第 1 世代モデルや第 2 世代モデルの議論である.第 1 世代モデルとし ては,Krugman(1979)や Flood=Garber(1984)を,第 2 世代モデルとして は,Obstfeld(1986)と Obstfeld(1996)をあげることができよう11).第 1 世代モデルによれば,ファンダメンタルズの悪化が通貨危機をひき起こ す.また第 2 世代モデルによれば,ファンダメンタルズの悪化がなくても 通貨危機が発生する可能性がある.いずれにしても,固定為替レート制は 脆弱である.さらに,実際にはペッグしているにもかかわらず,固定レー トへのコミットメントを避けようとするペッグ恐怖症(fear of pegging)と いう現象も指摘されている12) .また Summers(2000)は,国際金融危機を 回避するための為替レート制度として,前述の二極化論の立場に立ってい る. 5 むすびに代えて 為替レートが過度に乱高下することに対しては,多くの人は望ましいこ とではないと考えるであろう.しかし,為替レートを安定させるために金 融政策の独立性を放棄することに対しても,多くの人が異論を唱えるに違 いない.これまで見てきたように,為替レート制度に関する議論において は,自由な国際資本移動が前提となっている.介入政策だけで為替レート を完全にコントロールすることができないとすれば,為替レートを安定さ せるためには,金融政策を用いるしかない.しかし,為替レートは,市場 ──────────── 11) 小川(1998)を参照. 12) Levy-Yeyati=Sturzenegger(2001 ; p.83)を参照. ― 10 ―

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参加者の予想の変化によって大きな影響を受けるので,金融政策が為替レ ートに振り回されることになりかねない13).このように考えれば,金融政 策の独立性を維持したまま為替レートの安定をある程度達成するために は,自由な資本移動という条件を見直すしかないであろう.その 1 つの考 え方が,Tobin(1978)が提唱したトービン税である.これは,すべての外 国為替取引に一定率の税金を課すという提案であり,「過度に効率的な国 際金融市場の車輪に砂をまく」方法である.つまり,トービン税の考え方 は,「不可能な三位一体」の自由な資本移動に制約を加えようというもの である.ただ,トービン税に対しては,つねに実行可能性が問題とされ る.しかし,検討する価値はあると考える. 参考文献 伊藤隆敏(2003)「日本の為替介入の分析」『経済研究』(一橋大学)Vol. 54, No. 2, 4月,pp. 97−113. 小川英治(1998)『国際通貨システムの安定性』東洋経済新報社. 松本直樹(2007)『開放マクロ経済分析』日本評論社.

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13) Obstfeld=Rogoff(1995 ; p. 93)は,為替レートのような資産価格を名目ア

ンカーとして用いることは,予想の変化に過度に反応するため,問題が多 いとしている.

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(2008 年 6 月 24 日受理)

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