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状況も踏まえて評価した分析は見当たらない 2 そうしたなか2011 年 12 月 20 日に閣議決定された第 4 次補正予算案には エコカー補助金 ( 環境対応車普及促進対策費 ) の復活が盛り込まれた 2011 年 12 月 20 日以降に新車登録を行った車両を対象に登録車 1 台当たり10 万円

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エコカー補助金復活の効果を

考える視点

○ エコカー補助金・家電エコポイント制度は、抑制された需要を喚起することに成功。生産波及効果 が大きい品目だったことも、景気対策としての効率を高める要因であったと評価できる ○ エコカー補助金による需要増の大半(7割程度)は抑制需要の顕在化によるものであり、需要の先 食い分は大きくなかった模様 ○ 第4次補正予算案に計上されたエコカー補助金は、震災後の抑制需要を喚起する効果が期待される が、実施期間が長期に渡ると需要先食いの反動という副作用が大きくなるリスクがある

1.はじめに

2009~2010年度に実施されたエコカー補助金や家電エコポイント制度は、2009年4月に策定された「経 済危機対策」の一つとして導入されたものである。目的として、「世界に先駆けて低炭素・循環型社会 を構築する」ために、「競争力強化を期して環境対応車の開発・普及を促進する」こと、及び「省エネ 製品の普及を促進する」ことが掲げられた。もっとも当時は、そうした中長期的な成長戦略として気長 に効果を待つような状況にはなく、リーマンショック後の需要急減から立ち直るために消費を喚起する という、短期的な景気対策としての役割を強く期待されていた。すなわち、中長期的な政策の方向性に 合致するとともに、短期的な景気刺激効果も期待できるものとして講じられた施策であった。 その後、エコカー補助金は2010年9月に終了、家電エコポイント制度は対象商品の絞込み等を経て2011 年3月末に終了した。エコポイントは実施期間を通してエアコン736万台、冷蔵庫525万台、薄型テレビ 3310万台に付与され、エコカー補助金の支給は456万台に達した模様である1。その結果、2008年度に前 年比▲2.0%まで落ち込んだ個人消費は2009年度には同+1.1%、2010年度同+1.6%と拡大し、リーマ ンショック後の景気回復を下支えした。そのうち耐久財消費は2009年度が前年比+14.5%、2010年度+ 17.1%と大幅に増加しており、エコカー補助金・家電エコポイント制度は短期の景気対策として一定の 効果を挙げたようにみえる。 一方で、これらの消費刺激策は大量の需要先食いを発生させ、制度終了後に反動減が長引くことでむ しろ景気に悪影響を及ぼすという見方もあった。実際、薄型テレビ販売は2011年7月の地上デジタル放 送移行後、大幅に減少している。制度導入前や終了直前には、政府や民間研究機関によって消費刺激策 導入による消費押し上げ効果やその後の反動減に関する試算がいくつかなされたものの、政策終了後の 経済調査部エコノミスト 大和香織 (03) 3591-1284 kaori.yamato@mizuho-ri.co.jp

日本経済

2011 年 12 月 27 日

みずほインサイト

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2 状況も踏まえて評価した分析は見当たらない2 そうしたなか2011年12月20日に閣議決定された第4次補正予算案には、エコカー補助金(環境対応車 普及促進対策費)の復活が盛り込まれた。2011年12月20日以降に新車登録を行った車両を対象に登録車 1台当たり10万円、軽自動車は7万円が支給される見通しである3。しかし、一度終了した政策を再開す るに当たっては、前回実施した政策のメリット・デメリットを分析・評価することが不可欠となる。そ こで本稿では、前回のエコカー補助金による需要押し上げの性質を検証するとともに、今回のエコカー 補助金復活の影響について考察する。

2.前回のエコカー補助金の効果

(1)インセンティブ型は短期的な消費拡大に効果大 まず、インセンティブ型の消費刺激策の特徴について確認しよう。従来の景気対策において、消費 押し上げを企図した家計支援策は減税や地域振興券、定額給付金など可処分所得を増加させるもの(以 下減税・給付型)が主であり(図表 1)、エコカー補助金や家電エコポイント制度のように特定の品目 図表 1 1990年以降の主な家計支援策 年 内容 規模 1994 特別減税 所得税・住民税の定率減税20%(所得税200万円、住民税20万円まで) 5.5兆円 1995 特別減税 所得税・住民税の定率減税15%(所得税5万円、住民税2万円まで) 2.0兆円 制度減税 所得税・住民税の①人的控除引き上げ、②累進度緩和 3.3兆円 1996 特別減税 所得税・住民税の定率減税15%(所得税5万円、住民税2万円まで) 2.0兆円 1997 (▲消費税率引き上げ) 1998 特別減税 所得税・住民税の定額減税:所得税18000円、住民税8000円(配偶者・扶養親族 は各半額) 2.0兆円 特別減税 (追加) 定額減税の追加:所得税20000円、住民税9000円(配偶者・扶養親族は各半額) 2.0兆円 1999 地域振興券 15歳以下の子をもつ世帯主、65歳以上の住民税非課税世帯等に2万円支給 0.7兆円 恒久減税 所得税・住民税の①最高税率引き下げ、②定率減税:所得税20%(上限25万 円)、住民税15%(上限4万円)、③扶養控除特例(加算) 4.2兆円 2000 (▲16歳未満の扶養控除特例廃止) 2001 2002 2003 2004 (▲配偶者特別控除の上乗せ廃止) 2005 2006 (▲定率減税の縮減) 2007 (▲定率減税の廃止) 2008 2009 定額給付金 一人当たり12000円、18歳以下及び65歳以上は20000円 2.0兆円 エコカー補助金 環境対応車への購入補助金支給(~2010/9) 0.6兆円 家電エコポイント 省エネ家電(薄型テレビ・冷蔵庫・エアコン)へのポイント付与(~2011/3) 0.7兆円 2010 子ども手当 中学生以下一人当たり月13000円 2.3兆円 2011 10月~月10000円、3歳未満及び小学生未満の第3子以降は月15000円 2.6兆円 (▲所得税扶養控除の見直し) (注)1.国税の減税規模は平年度ベース。地方税は地方交付税交付金による充当額。    2.1998年の追加減税は所得税8月以降、住民税6月以降支給の給与に適用。    3.▲は増税・負担増。 (資料)内閣府、財務省、総務省等資料よりみずほ総合研究所作成

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3 にインセンティブを付与するタイプの消費刺激策(以下インセンティブ型)は今般のエコカー補助金・ 家電エコポイント制度が事実上初めての試みであった。インセンティブ型は特定の財購入に対して補 助金を支給することで、実質的に対象財の価格を下げる効果がある。その分家計の購買力が上昇する という点では、減税・給付型と同じである。しかし、使途や時期を特定しない減税・給付型と比べて、 インセンティブ型は対象となる財の消費タイミングを政策実施期間に集中させることが出来るという 特徴がある。このため、特定の期間の消費を増加させる効果は減税・給付型以上に期待できると考え られる4 (2)他業種への生産波及効果の高い品目にインセンティブを付与 前回のインセンティブ策は、対象が他業種への波及効果が高い品目であったことも、景気対策とし ての効率を高める要因となった。産業連関表を用いると、ある業種の最終需要が 1 単位増加したとき に、原材料など関連する他業種の生産を押し上げる効果を含めた増産幅(生産波及効果)を計算する ことが出来る。それによると、乗用車の生産波及効果は 3.08 と最も高い(次頁図表 4)。これは乗用 車生産が 1 単位増加したときに、波及効果を含めるとおよそ 3 倍もの増産効果が生じることを意味す る。乗用車ほどではないものの、家電エコポイント対象品目の生産波及効果はテレビが 2.36、エアコ ンが 2.35、冷蔵庫が 2.22 といずれも業種平均(2.03)を上回っている。 波及効果まで考慮すると、インセンティブ対象品目のうち乗用車が当時の生産回復に大きく寄与し ていたことがより鮮明となる。鉱工業生産に対する影響をみるため、先の生産波及効果からサービス 部門への波及分を除くと、1 単位の増産に対して、自動車は 2.54、テレビ 1.78、エアコン 1.76、冷蔵 庫 1.68 の増産効果がある。それぞれの生産に対する寄与をみると、ウェイトの小さいエコポイント 3 品目はすべて足し合わせても限定的であるが、乗用車増産の寄与は大きく、特に 2009 年 3 月から 5 月 に集中していた。乗用車は波及効果も含めると、リーマンショック後の落ち込みから増産に転じた 2009 年 3 月から 5 月までの生産回復局面で、鉱工業生産全体の動きをほぼ説明するほどの寄与となってい 図表 2 生産に対する波及効果を含めた乗用車の寄与 図表 3 実質消費に対する乗用車・テレビの寄与 ▲ 10 ▲ 8 ▲ 6 ▲ 4 ▲ 2 0 2 4 6 09/1 09/5 09/9 10/1 10/5 10/9 11/1 乗用車寄与 (%) (資料)経済産業省「鉱工業指数」 エコカー補助金スタート エコカー補助金終了 鉱工業生産指数前期比 ▲ 4.0 ▲ 3.0 ▲ 2.0 ▲ 1.0 0.0 1.0 2.0 3.0 09 10 11 テレビ寄与 乗用車寄与 (%) (注)家計調査の各消費支出額を消費者物価指数で実質化。 (資料)総務省「家計調査」、「消費者物価指数」よりみずほ総合研究所作成 実質消費支出前年比

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4 る(前頁図表 2)5 なお、生産に対するエコポイント業種の影響は小さかった模様だが、実質消費の内訳をみるとテレ ビ消費については 2009 年後半から 2010 年を通して相応の押し上げ効果があり、乗用車とともに消費 回復を牽引したといえそうだ(前頁図表 3)。 図表 4 業種別の生産波及効果 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 乗用車 その他の自動車 その他 自動車部品・同付属品 鉄鋼 合成樹脂 事務用・サービス用機器 テレビ エアコン その他の輸送機械 プラスチック製品 化学最終製品 携帯電話機 ビデオ機器 広告 電気音響機器 化学基礎製品 電子部品 パルプ・紙・紙加工品 冷蔵庫 一般機械 金属製品 有線電気通信機器 無線電気通信機器(除携帯 電子計算機・同付属装置 産業用電気機器 その他の電気機械 繊維工業製品 その他の電気通信機器 医薬品 その他の製造工業製品 精密機械 飲食料品 製材・木製品・家具 衣服・その他の繊維既製品 非鉄金属 建設 鉱業 再生資源回収・加工処理 窯業・土石製品 印刷・製版・製本 その他の情報通信 農林水産業 石炭・原油・天然ガス 対個人サービス 水道・廃棄物処理 情報サービス 運輸 医療・保健・社会保障・介護 その他の対事業所サービ 公務 金融・保険 物品賃貸サービス 電力 商業 教育・研究 ガス・熱供給 不動産 住宅賃貸料(帰属家賃) 石油・石炭製品 (注)1.経済産業省分類53部門のうち「民生用電子機器」及び「通信機械・同関連機器」を基本分類に      細分化し、競争輸入型の逆行列係数I-(I-M)A-1を算出。    2.テレビは「ラジオ・テレビ受信機」、冷蔵庫は「民生用電気機器(除エアコン)」。 (資料)経済産業省「延長産業連関表」(2008年)よりみずほ総合研究所作成 業種平均

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5 (3)エコカー補助金による押し上げの性質~抑制需要の顕在化か先食いか? 次に、エコカー補助金による需要増がどのような性質のものだったかを検証する。乗用車の国内市 場については、世帯普及率が 2000 年代前半に頭打ちとなり、ほぼ飽和状態にある。若年人口の減少に よって新規需要が減少し始めるなか、国内の乗用車は買い替え需要が中心のマーケットになっている。 そのため、リーマンショック前の乗用車販売(新車登録台数)は、2005 年頃から減少トレンドにあっ た(図表 5)。 2008 年 9 月以降の乗用車販売は、リーマンショックやエコカー補助金、東日本大震災の影響によっ て大きく増減した。仮にこうした特殊要因がなかったとすれば、この期間の乗用車販売は 2005 年以降 の緩やかな減少トレンドが続いていた可能性が高い。 そこで、2005 年以降リーマンショック前までのトレンドをベースラインとして、トレンド線からの 乖離は各種の特殊要因によって生じたとみなす。すると、リーマンショック後の乗用車販売の動きは、 4 つの局面に分けることができる。まず、①リーマンショック後の買い控えによる減少(=抑制需要、 ベースライン比▲41 万台)があり、②補助金導入後には①の取り戻しと補助金終了前の駆け込み需要 による押し上げ(同+58 万台)が発生した。③駆け込み需要の反動減(同▲15 万台)は 2011 年 2 月 まで続き、④3 月以降は東日本大震災の発生に伴う買い控え・供給制約局面(同▲35 万台)ととらえ ることが可能である(図表 6)。 ②のエコカー補助金による増加分(+58 万台)は、①の抑制需要(▲41 万台)と③の駆け込み需要 の反動(▲15 万台)の合計(▲56 万台)とほぼ等しくなっていることが分かる。したがって、エコカ ー補助金による需要増のおよそ 7 割(①41 万台/②58 万台)は、リーマンショックなどを受けて抑制 されていた需要(ペントアップディマンド)が顕在化した分との解釈が可能である。そして、残り 3 割程度(③15 万台/②58 万台)が需要を先食いした分ととらえられる6。先食い需要の反動減が生じる 局面は震災前の時点でほぼ終了していたとみられ、震災がなければ 2011 年 3 月以降の乗用車販売は以 前のトレンドに回帰していた可能性が高い。 図表 5 乗用車販売台数の推移 図表 6 乗用車販売のベースラインからの乖離幅 200 250 300 350 400 450 500 550 600 05 06 07 08 09 10 11 補助金スタート 補助金終了 リーマンショック前のトレンド (2005年1月~2008年9月) (万台、年率) (注)みずほ総合研究所による季節調整値。 (資料)日本自動車販売協会連合会 ▲ 15 ▲ 10 ▲ 5 0 5 10 15 20 08/9 09/1 09/5 09/9 10/1 10/5 10/9 11/1 11/5 11/9 (万台) ①▲41万台 ②+58万台 ③ ▲15万台 ④ ▲35万台 (注)乗用車販売台数(みずほ総合研究所による季節調整値)のリーマンショック前のトレンド    (2005年1月~2008年9月)からの乖離台数。 (資料)日本自動車販売協会連合会資料よりみずほ総合研究所作成 リーマンショック後の 買い控え ①の取り戻し+補助金終了に伴う 駆け込み需要 駆け込み需要 の反動減 震災後の買い控え ・供給制約

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6 以上のように、エコカー補助金による需要増の大半は抑制需要が顕在化したことによるものであり、 先食い部分はそれほど大きくなかったと考えられる。景気対策としてのエコカー補助金を評価した場 合、期間中に乗用車の買い替えを促す一方で、需要先食いの反動という副作用も小さく抑えることに 成功したといえるのではないだろうか。

3.おわりに~需要先食いの副作用に留意を

以上のように、特定の品目にインセンティブを与えて消費を喚起する、エコカー補助金や家電エコ ポイント制度は、何らかの要因で抑制された需要を喚起したい場合に有効な手段となる。自動車のよ うに、生産波及効果の大きい品目を対象とすることによって、短期的な景気対策としての有効性を高 めることも可能である。過去に実施された数兆円規模の減税策などと比べると、財政支出が消費者へ の助成分だけに限られるため、財政負担が比較的小さく済むというメリットもある。 一方、こうしたインセンティブ策は本質的に中長期的な個人消費を押し上げるものではなく、耐久 消費財の買い替えを特定時期に集中させるものであるため、実施のタイミングが適切でないと需要先 食いの反動という副作用が大きくなる。また、インセンティブ付与品目の消費が増大する際、他の財・ サービス向け支出が控えられる可能性もある。つまり、こうした消費インセンティブ策は短期的な経 済対策として有効である半面、終了に当たってのいわゆる出口政策が難しくなるという性質を有して いる。 2009~2010 年のエコカー補助金では、リーマンショック後の抑制需要を顕在化させることに成功し、 需要先食いの反動も比較的小さかった。足元の乗用車販売は、震災後に大きく落ち込んだ後、供給制 約の解消とともにリーマンショック前からのトレンドをやや上回る水準に回復している(前掲図表 6)。 震災後の抑制需要はまだ残っているとみられ、エコカー補助金の復活はこうした需要を喚起するのに 一定の効果を挙げることが期待される。しかし、リーマンショック直後と比較すると抑制需要の規模 は小さいため、エコカー補助金を継続することによって大量の需要先食いを発生させるリスクがある ことは認識しておく必要があろう。第 4 次補正予算案に計上されたエコカー補助金は、2013 年 1 月末 が期限となっており、期間中でも予算に達すれば終了することになっている。それでも今後、前回の ように予算の追加や期間延長の議論が出てこないとも限らない。その際には、需要先食いの反動とい う副作用の大きさについて十分検討する必要がある。 1 エコポイントの執行状況はグリーン家電エコポイント事務局「エコポイント活用によるグリーン家電普及促進事業の実施状況について(8 月 末時点)」(2011 年 9 月 16 日)による。また、エコカー補助金については経済産業省「エコカー補助金の執行状況」(2010 年 9 月 8 日)による。 但し、エコカー補助金申請受理金額(5,827 億円)のうちの未交付金額(1,244 億円)に対応する台数が未公表のため、未交付金額を交付決定分 の一台当たり補助金額(12.8 万円)で除して算出した。 2 2011 年 6 月に公表された環境省・経済産業省・総務省「家電エコポイントの政策効果等」によれば、家電エコポイントによって 2.6 兆円の販 売押し上げ、約5 兆円の生産波及効果があったという。但し、その後の販売減などの状況を含めた分析ではない。 3 経済産業省「第 4 次補正予算案に盛り込まれた「エコカー補助金」について」(2011 年 12 月 20 日)による。現時点では 2015 年度燃費基準 達成または2010 年度燃費基準 25%超過達成(前回は 2010 年度燃費基準 15%超過達成かつ 2005 年基準排出ガス 75%低減レベル)した乗用車 等への支給が検討されている。制度が実施されるのは第4 次補正予算案の可決・成立後であるが、2011 年 12 月 20 日以降の登録車にさかのぼっ

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7 て支給される予定となっている。 4 実施前後の期間を均した場合の中長期的な消費への影響は先見的には決まらない。しかし少なくともリーマンショック後のように一時的に消 費が低迷している局面では、消費を一定期間に集中させることが出来るという点で、減税・給付型よりも景気対策として効果的であると考えら れる。 5 連関表分析による生産波及効果は、ある部門の最終需要が 1 単位増加した場合に他部門で必要となる生産量の最終的な総和であることから、 月次で必ずしもすべての波及効果が得られるわけではない点に留意が必要である。乗用車の場合には部品など乗用車より先行する増産が多いこ とから、波及効果を含めた乗用車の寄与は生産回復局面でより大きかった可能性がある。 6 なお、ベースラインとしたトレンド線は設定する期間によって変化することから、結果は幅をもってみる必要がある。例えば、本稿でリーマ ンショック前のトレンドのスタートラインとした2005 年よりも前からトレンドをとると、ベースラインはより緩やかな減少トレンドとなる。も っとも、その場合にはエコカー減税による販売押し上げは本稿の試算よりも小さくなり、より多くの部分がリーマンショック後に抑制された需 要の顕在化とみなせることから、本分析の結論は大きくは変わらない。 ●当レポートは情報提供のみを目的として作成されたものであり、商品の勧誘を目的としたものではありません。本資料は、当社が信頼できると判断した各種データに 基づき作成されておりますが、その正確性、確実性を保証するものではありません。また、本資料に記載された内容は予告なしに変更されることもあります。

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