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琉球パイナップル畑土壤の研究 I 石垣市畑の現地調査(その2)-香川大学学術情報リポジトリ

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Academic year: 2021

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解15巻第2号(19る4) 155 琉球パイ ナッ プル畑土壊の研究

Ⅰ 石垣市畑の現地調査(その 2)

玉 置 鷹 彦 前報(2)につづき本報では琉球八重山群島石垣島の石垣而元名蔵,名蔵および信田に分布しているパイン畑の土壌 の現地調査の結果について報告する Ⅰ 調 査 地 城 調査地域は石垣価のはぼ中央部で,名蔵川を囲みその北および東西に展開している於茂登岳,ふさま岳の山ろくに 分布している傾斜畑で,砂岩,頁嵐 粘板岩,片岩,古生紀石灰岩などよりなる占生層とこれに買入する花崗岩, 安山岩などの火成岩などを基盤としているはか国頭礫屈も存在している,そして本地域のパイン畑も前報(2)の場 合と同様に動力開墾紅よるものが大部分である以下元名蔵,白水,常軌 大儀の4地区の調査地域についてのぺ る.またこれらの地区内の調査中元名機,白水の両地区の大部分ほ調査当時に・おいて開墾中のパイン作付予定地であ る Ⅱ 調 査 方 法 調査方法ほ前報(2)でのぺた方法によった Ⅱ 調査結果および考察 土屑,土色,土性匿関する調査結果を第1表1r4に,またパイン作付状況と第1屑土壌のpH(H20),pH(ⅩCl) およびpH差との関係を第2表1一4にしめす.また第1表1−4に閲し土佐記号Lは壌土,SLほ砂壌土,CLは埴壌 土,Cは埴土をしめす. なお第2表1においてpH差0の値があるがこれほpH試験紙法によって測定したpH(H20)とpH(KCl)の値紅 差異を見出しがたい試験紙の変色程度を意味するものである・ 第1表1元名蔵地区ほ検土地No・(特)を除きパイン畑としての使用を予定し開墾中の土地である‖ したがってこ の調査結果はパイン畑として造成完了後は変化することが予想される検土地No・1はこれまで琉球政府農業試験場 原穫周水田として使用してきた階段水田で,19る5年動力開墾によりパインを新植する予定である.基盤は花樹岩で土 壌母料は花崗岩系と貢岩系の風化生成物が混在し,土性ほ埴栗の壌土であり,腐植恩はこれまで調査したパイン畑土 故に比較して多く,このため黒灰色である第2層ほ腐植常乏しい灰黒色壌土で鉄化合物と思推される赤褐色の条斑 が存在している労う屑は黄褐色埴土であり,助力開墾後恐らくパイン畑第2屑となるものと考えられるいこの場合 土佐が埴賀による水の透過が不良であることに留意して,造成するパイン畑の排水溝の設置にほ特に注意すること が土壌の通気を第1条件とするパイン栽培上重要なことである.検土地Nou2は山林を伐採後山塊を行った未耕起の パイン新植予定傾斜地である.したがって検土地No小1同様パイン畑造成後の土壌は現在の土壌と異なるものになる が,現在の欝1層が第1表1にしめすように土層25cmでかなり厚いので,土腰の変化は検土地No.1土壌のはど著 しくないであろう.土壌は花崗岩を基盤として発達しているが,地内各所に才E崗岩のはか安山岩,貴岩,古生紀石灰 岩などの石塊が散在していることより,盲生層地帯へ火成岩の貫入によって現在の傾斜地を形成しているこ・とが思推 される.したがってこの土壌は第1層は花崗岩,安山岩をおもな母料とする壌土であるが,第2屑は頁岩をおもな母 料とする埴質の壌土である‖ この地内にまた古生紀石灰岩の出現していることは前掛2)にものぺたようにこの土壌 によるパイン畑は理学性が良好でパインの果実収量は高いが,しかし第2層は貫岩系母料のため透水性が不良と考え

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香川大学鹿学部学術報舎 15占

られる故,この欠点により第1腐のパイン重商に良好な土塊の理学性が打ち消されぬようにパイン畑を造成しなけれ

ばならぬこのためこの地区の検土地No1同様下層土の排水紅注意することが大切である瞼土地Noい5もNo2

同様山焼後の未耕起,パイン新植予定の傾斜地である.第1層ほ7cmで浅い土層であるので動力開墾後の第1層ほ

現在のそれと趣を異にするものになることが予想される“土壌は貢岩系古生層土であり,乾燥により閻結が著しいと

いうこ.とである,したがってパイン畑造成後ほ夏季に降雨の少ない年にはパインが皐ばつの害をうけ易い状態になる

であろうことに留意し七おかねはならぬ検土地No4ほ検土地No−・1と同様傾斜地水田であるが,その表土は他に

持ら出されて利用され,現在の第1層ほ水稲を作付していた当時の下層土に相当する土眉ほ10cm以下ほ検土枚の

人力によるつき込みが不能で著しくかたく,土壌ほ古生層真岩系埴壌土である現在の第1層ほ浅いので,動力開墾

する場合にほこの下層に存在する・母岩風化物もともに掘り起される可能性が濃く,この場合礫や石塊紅とむ仰が造成

されることも考えられる…これほ現在の土壌の埴賀性を弱め通気,通水を良好にして′りンに好適な畑となることも考

えられ,また反対に負岩風化物微細粗やその土壌による埴質性の増大することにより前述の検土地No5土壌のよう

に乾燥による団結が著しい畑となることも考えられるので,動力開墾にあたってはこれらの点によく注意して,この

土壌のもっている欠点をおさえ.,長所をのばしていくように技術的措置を講じなければならぬ検土地No・5ほ検土

地Nou2,5同様山林を伐採後山焼した傾斜地である地表下∽cmまで検土可能で土層が深く,土壌は古生層粘板

岩系片岩土がおもで,これに第1,2屑は砂岩,礫岩に由来すると考えられる微妙を,第5層ほ石英貿の小礫を含ん

でいるい土性は第1層壌土で,第2,5層は埴土であり,動力開墾後はその節1屑が現在の第2層土を混入して埴賀

が増大することが考えられ,排水不良の畑となるであろうしたがってこれをパイン畑として使用する場合には畑造

成の隙排水溝の設置を完備することがのぞましい検土地No・特1はこの地区唯一のパイン作付畑で東新畑5作目で

あるが,萎凋病も発生せず,パインの生産は凝めて優良であるという.土壌ほ古生紀石灰岩を基盤とする安山岩崩積

土で土性は第1,2層とも砂質の壌土で,パインの生育に通気,通水の点からも好適と考えられる土層をもつ畑であ

第1表2 白水地区も元名蔵地区同様に調査地は未作付地が多く,検土地No・−ト7がこれに該当し,検土地No・8は

更新畑であるしたがって検土地Noい1−7の調査結果はパイン畑として造成完了後は趣を異にすることが予想され 節1表 2 白水地区調査結果 第1表1元名蔵地区調査結果 土 色 暗 褐 黄赤褐 噸 褐 真 褐 汚黄褐 赤黄褐 7る 1

772

暗基褐 黄 褐

暗糞褐1L

赤 勘 C

1 20

2 15

汚黄褐 赤 糞 ー

::ニ .

暗 褐て L

糞 褐sL

…;弓…

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第15巻第2号(19占4) 157 る検土地No.1は山林を伐採後山焼を行った傾斜地で,第1膚は10cInで浅く,土佐ほ微妙質の壌土である..第2 層は埴土,土眉は50cmでその下部約10c甲問の土色ほその上部が黄赤褐色であることに比較して赤褐色がやや放い 土壌ほ古生屑頁岩土を主とし,けい岩,花崗岩,安山岩などに由来する土壌も混在して−いるい元名蔵地区検土地No. 5に類似の土壌であり,動力開墾後下層土の埴贋が畑の排水不慮を招く可瀞性が強く,このため排水港を完備するこ と紅留意すべきであろう,検土地No…2は旧水田で現在は無作付草原となって−いる土地である.安山岩を基盤とする 沖積土で,第1層ほ50cmとかなり厚い微妙質の壌土であり,第2屑ほ埴土,その上部約17cm問には砂の層が存在し, この土地が過去に水の作用をうけて滞積していることをしめしている.動力開墾に.よりパイン畑を造成する場合には 検土地Noい1同様排水設備を完備する必要がある換土地Noり5は山林を伐採後山焼した傾斜地で火成岩を基盤とす る安山岩土で花崗岩土も混在している現在の第1層は動力開墾後引きつづき第1層になるものと考えられる第2 層が検土地No.1,2同様埴土であることはパイン畑造成後の第1,2眉間紅土中の水が停滞することもあり得るの で,No.1,2同様排水に注意しなければならないい 検土地No.4もNoり.5同様山焼後の土地で,第1,2層ともに 微妙質の壌土で土性は第1層土層の厚いこととあわせてパイン畑を造成する上に適して:いるように考えられる.土壌 ほ古生屑硬砂岩土である検土地No.5も山焼後の土地で第1層は壌土,第2層ほ埴土で,ともに礫の多い土壌であ る安山岩残黄土であり,第1層の土層は20cmをしめしているので,動力開墾により第2層上線部も耕起されて第 1層へ混入するものと恩推されるが,礫質土壌のため土層は礫や石塊により均質とならず,この点はパイン作付にた いし,通気,通水の点より考えて良い影響を与えることになるもののように思推される.検土地No.るも山塊後の土 地で,安山岩残領土よりできている第1屑20cm,第2屑は下部がかたく検土枚のつき込みが不能であるが,動力 開墾により検土地No.5同様現在の第2層が第1屑へ混入するものと考えられるり しかし第2層が15cmで浅いので パイン畑造成後はその畑土壌が直接基盤風化物に連なることになり,前報(2)でのべた観音崎地区に分布しているパ イン畑と類似のすなわち下層土が検土不能の土層をもつ畑になるものと考えられる.検土地No“7も山焼後の土地 で,第1屑の土屑ほ検土地No…るよりうすく10cmであり,土壌はけい岩土で,これに.安山岩土が混入している..動 力開墾後は検土地Noりる同様第2層が検土不能のパイン畑紅なるものと恩推する。検土地No8は本地区唯一のパイ ン作付畑で,界1層は徽砂質壌土,第2層は砂壌土で,パインほ更新後も生育良好な良畑である土壌ほ泥岩質責岩 土で,この畑の付近に泥岩の露出があり,また場所を異にして道路建設のため切り開いた小山の断面は泥岩質頁岩風 化物よりなり,これに白色の砂岩風化物が穴在し,これらよりの土壌ほ黄褐色をしめしていることより,この畑の存 第1表5 常田地区調査結果 第1表4 大俣地区調査結果 暗巽褐 貴褐赤 暗黄褐 赤黄褐 暗黄褐 赤 禍 暗 褐 茸赤褐 暗灰褐 黄 褐

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158 香川大学農学部学療銀嶺 在する地苗は半沢博士(1)の生成期の比較的若いすなわら沖硫世の滞税物の一部であるように考えられる 第1表5 嵩田地区は占検土地とも更新畑であるい第1層は15−40cm,第2屑ほ.7−25cmの土層をしめし,検土地 No.2の第2屑を除き,土層は.−・般に厚い傾向をしめしているい 検土地Noい1は.花崗岩土で安山岩土も爽在してい る,.第2層が埴貿の壌土であり排水が不艮,このため降雨時表層土へ部分的に水が停滞し,この部分のパインほ糞化 して生育が不良である.また道路に添ったところは道路に用いたサンゴ礁片の風化物が混入し,前轍こ2)の観音崎地 区検土地No..2,崎校地区第1区検土地No.1および同地区解る区検土地No.2に認められたことと同様にパイン 棟の薯化,生育不良が認められるい検土地No。2も瞼土地No.1紅類似の土壌で,花崗岩崩積土畑である.この畑も 道路に使用したサンゴ礁片が豪雨により流れこんだ部分はパイン稼が腐敗,消滅している。検土地No.5は古生層粘 板岩,貰岩あるいはこれらが変質した片岩紅由来する土壌で,第1層ほ礫,石塊の多い壌土,第2層は埴質の壌土の 畑であり,部分的紅花崗岩土やけい岩土も崩積混入しているい パインほ更新当年作付のため生育状況ほ不詳である が,土壌の状態から推定するならば,管理に.当を得れほ息作となり得るものと思考する.換土地No“4ほ花崗岩土を 主とし,安山岩土の混在する畑であるが,第2層が埴土であることにより排水不艮がパインの生育に影響する場合が おこり易いものと思考され,このため深い排水溝を設置することがのぞましい検土地No.5は花崗岩崩積まで,調 査当時は更新畑として耕起申である‖土壌め理学性その他の状態ほ検土地No…4に類似している検土地No.占は安 山岩崩廣土,パイン作は4年目で,良好である・第2層ほ壌質の埴土であることが,検土埠No・4,5に比較しで良 好な排水状態をしめし,これがパイン作の良好な−・因となって.いるもののようである 第1表4 大俣地区ほ検土地No巾1−ちおよびNo−5は19占2年植付の更新畑であり,検土地No.4ほ更新のため耕 起中,検土地No.るは甘藷畑で19占5年これを収穫後パイγ畑として使用予定であり,検土地No.7は調査当時鰯巴料 でパインを栽培中の傾斜畑である。検土地No.1は国頭礫層土壌で第1屑は埴質の壌土,第2層ほ壌貿の埴土で,と もに土屑は深く,検土地No.2,5と地つづきの起伏のゆるい丘陵上の畑である‖畑中にほ古生紀石灰岩や安山岩の 露頭が点在していることより土塊ほこれらの岩石上に発達しているもののように考えられるh この畑は芯腐病の被害 が甚大で,本調査当時PaIZateC液を散布してその防除につとめていた.検土地No.2も検土地No.1に類似の土壌 をもつ畑であるが,第1層の土層が14cmで後者のそれよりやや浅い一.土壌は花崗岩上に滞積している国頭礫層に属 している.この畑も芯腐病の発生が著しく,調査当時薬剤散布中であった.検土地No..5の土壌は花崗岩残積土で部 分的に泥岩,砂岩の風化物が現われている..検土地No.、4は更新のため耕起中の畑で第1屑ほ埴質の壌土,第2屑ほ 埴土で,やや理学性がよくない安山岩土である…検土地No小5は検土地No.1−5と谷をへだてた小丘にある小面廣 の畑で,土壌は古生紀石灰岩,砂岩を基盤とし,母料ほ花崗岩土,砂岩土などが混在しており,第1層は砂賀の壌 土,小面積の畑ではあるが複雑な土壌をもちパイン栽培上肥培管理に注意を要する畑である検土地No.占ほ古生屑 上の安山岩運顧土が主体である.しかし畑中には古生紀石灰岩やぎよぅ灰岩の石塊が爽在していることより,これら に由来する土壌が混在していることも思推される…急勾配畑のため第1,2層とも浅いが,土壌はいずれも礫贋のため 第2表2 白水地区測定結果 第2表1元名蔵地区測定結果 pH 試 料 No. 70 72 7る 78 80 82 84 8る 作付状況l】元示

(5)

毎15巻鱒2号(19朗) 159 通気性がよいらしく,植付5年目のパインの生育はやや良好であるい 検土地No。7も換土地No.占同様古生層で,土 壌は安山岩運硫土である.第1層ほ微砂質の壌土,第2層は礫質の壌土で,原野を開墾してパインを植付けた畑であ るが,勾配ほ検土地No.るよりもややゆるい. 以上のよう紅この調査地域においては元名蔵,白水の大部分ほ未作付の開墾予定地で,その土壌は古生層の粘板 岩,頁潜,硬砂岩,けい岩などに由来するものやそ・の変質岩と,これらに選入する火成岩による花崗岩土,安山岩土

などからできているこ.れらの土地にほ.元名蔵地区検土地No.5をはじめ,白水地区の大部分の検土地にみるように.

第2層が著しく埴貿でパイン畑造成後第1,2眉間に地水の停滞する可能性が推定されるところが多いので,開墾に あたり予め排水設備を完備することが大切である,常田地区は更新畑でその上壊ほ火成岩によるものが大部分で,土

性は壌土が多く,パイン畑として理学性の良好なものが多い.大俣地区は大部分が更新畑で,国頭礫層地帯と火成岩

土地帯が相半ばしており,土壌は今後施肥設計をはじめ肥培管理上現行のものに再考を要する畑が多い. 第2表1元名蔵地区の第1屑土壌のpH(H20)は5.6,pH(KC】)5.,2−56,pH差は0−0.4で,pH差0の試料 は古生層貰岩系土壌の未作付地試料No.占4,同種の土壌で旧水田欝1眉を欠く未作付旧水田の試料No.占d,古生層粘 板岩,貸岩系土壌の宋作付地試料No…る7の,5点であるり その他の試料No.59は水田で花崗岩∴貫岩の土壌であり,試 料No..占2も古生層に由来する土壌が含まれ,また試料No.74も古生紀石灰岩を基盤としているなど,いずれも古生屑 土壌あるいほその影響をもつ土壌で,pH差は各試料とも著しくないい 第2表2 白水地区の第1屑土壌のpH(H20)ほ5.6,pH(ECl)ほ4.8−5.4,pH差ほ0.1−0.8で前報(2)で認めた ことと同様に東新畑である試料No−72とNo8るのp王1差が高いことが認められるり 第2表5 嵩田地区の第1層土壌のpH(H20)は5い6,pH(KCl)4.0−4“8,PH差0.8.1.6で,全試料とも更新畑 土填であり,そのpH差は最小0.8でこ.の値は白水地区の更新畑土壌のpH差に等しく,最大は1.ると最小値の2倍の差 をしめし,いずれの試料も高いpH差をもっているい 第2表4 大俣地区の算1眉土壌のpH(H20)は5.6,pH(ECl)ほ42p5.4,pH差0.2−1.4で,更新畑土填であ る試料No.100,102,104,10るのptI差は0.8以上の値である‖ また未更新作付予定畑の試料Noい108のpH差は0.2で あるが,同じく作付畑の試料No.195,No−・197のp王Ⅰ差は1.0と高い個をしめして.いる..これは試料No.108の土壌ほ花 崗岩土に砂岩上が混在して.いるのにたいし,試料No・−195,No.197ほ意生屑地帯であるがその土は安山岩道鏡土であ り,試料No.195とNo.197の土壌ほ試料No,.1ロ8の土壌と生成を異にし,またその母岩あるいほ母料がちがうこと紅 よる差異などがこのようなpH差をしめすことに関係しているのではなかろうかと考えられる‖ いずれにしろ前報(2)で認められたことと同株に本調査地域でも東新畑土壌はpH差の著しい試料が多い傾向が認め られる. 第2表.5嵩田地区測定結果 第2表 4 大俣地区測定結果 作付状況 (H20)l(KCl) 更新畑 同 同 未作付畑 更新畑 未作付畑

1971更新畑

Ⅳ 摘 要 石垣市元名蔵,白水,寓田,大俣の各地区のパイン畑およびパイン作付予定地の現地調査を行ないつぎの結果を得

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香川大挙農学部学癖報沓 140 た (1)元名蔵,白水両地区の大部分ほパイン作付予定地が多く,これらはパイン畑に造成完了後その土壌の諸性質は 現況と異なるものになるであろう (2)元名蔵,白水両地区にほ古生層の粘板岩,貢岩を主体とする土壌が多く,これらは動力開墾後下層土の埴質に よる排水不艮を招くことがあるので,開墾にあたり排水設備を完備することが必要である (3)元名蔵,白水両地区の下層土は埴賀が著しい土壌が多く,開墾の際これが表層土に混入し,乾燥する場合土壌 の固結化を招いてパインの生育に・悪影響をおよばし易い.したがってこの種の土壌をもつ開墾予定地では開墾後土壌 の理学性が悪化しないように注意しなければならぬ (4)常田地区のパイン畑においても下層土が埴質の著しいところは排水設備に注意しなければならぬ (5)大俣地区は国頭礫層をほじめ花崗岩,安山岩,古生層による土壌が復雑な状態で分布しているのでパインの肥 培は現行のように.一機なものでは不適と考えられる 引 用 文 献 (1)HANZAWA,5.:Scよ.凪坤.r〃加た〟肋ね.,5βγ.(2)玉置鷹彦:香川大農学報,15,1占(19占5) Ⅱ,17,11(1954).

Studies on Ryukyu pineapple field soil

ISoilsurveyinIshigakishi(PartⅡ)

Takahiko TAMAKI

Summary Pursuingthe former studies,inthis paper,Ireport the researchIeSults of soilsurvey on

pineapple.fieldsinMotonagura,Shiromizu・Takedaand Omata districtsinIshigakishi,Ishigakiisland・ Yaeyama,Ryukyn.

(1)Most pineapple field soilsin Motonagura and Shiromizu distIicts areioImed mainly from the weathering products of clay slate oIShale・The drainage of these soils arepoor・Welldrainageditches

havetobeduginsuchpoordrainagepineapplefields・

(2)WelldrainageditchesalsohavetobeduginsomeTakedapineapplefields

(3)Pineapple field soilsin Omata district aIe formed mainly fIOm the weathering products of KunigamlgraVel,granite,andesiteandpalaeozoicrocksいThedistributionsof these soilin this district

are complex.The manuIings for pineapples which are plantedin these soils have to be distinguished

according to these soilpropeIties・

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[4]Hetzel, Robert L., “Arthur Burns and Inflation,” Federal Reserve Bank of Richmond, Economic Quarterly, Winter 1998, pp.21−44. [5]Keller,

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