• 検索結果がありません。

鳥取大学の諸問題 (4) : 地域住民からみた鳥取大学

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "鳥取大学の諸問題 (4) : 地域住民からみた鳥取大学"

Copied!
20
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

105

(4)

― 地 域 住 民 か ら み た 鳥 取 大 学 一 教育社会学教室

藤 誠

V-1研

究 の 概 要

1

目 ① 前稿まで

,入

学者の出身地域構成および卒業者 の状況か ら

,鳥

取大学がこれまで果 して き

,ま

た現に果 しつつある機能についてみてきた。本稿では, これに対応 させて

,県

内高校 について

,高

等教育需要の充足 に果 している鳥取大学の役割の現実 と理想を把握することがね らいとなる。 ② 本稿の報告では, このね らいの一部をとりだ し

,地

域住民 の「大学教育に関す る調査」

(1)と

して

,計

画 したものの資料を扱 うこととなる。 この調査のね らいは

,高

等教育に対す る地域住民の 潜在的な需要を

,量

,質

的に把握 し

,そ

れが実際にどのように充足 されているか

,ま

,地

域に 立地する国立大学に

,こ

の面で何が期待 されているかを明 らかにすることにある。 ① このような調査のね らいか ら

,よ

り具体的には

,地

域住民の意識の中に

,鳥

取大学が, どのよ うなイメージとして画かれているか

,

どのような期待が持たれているか

,自

分の子 どもが大学に進 学するとき

,鳥

取大学がどのような位置づけをされているかを

,明

らかにすることとした。 ④ なお, この研究は

,さ

らに高筆学校 の進路指導 との関連で

,鳥

取大学がどのよ うな位置づけと 期待があるか

,お

よび県内 リーダー層 に対す る

,鳥

取大学への期待によって補完 さ れ ね ばな らな い。 これ らすべての資料か ら

,究

極的には

,「

地方国立大学」が

,い

かなる地域的機能を果 し

,ま

た果すべきかが明 らかにされる。本稿 は

,前

稿 に引きつづき, この究極的ね らいの一環 として位置 づけられ る。 ③ 本稿は

,「

大学教育に関する意見調査」結果の一部についての報告であり

,(2)残

余は機会を あらためて報告す ることとする。

2方

法 ① 調 査 対 象 調査対象は

,現

在高等学校普通課程

2年

に在学する男女生徒の父親 とした。 これは

,

と くに高校 は

,

この研究は

,東

京大学の清水義弘教授を研究代表者 とする高等教育研究会が

,文

部省の昭和46年度科学研 究費による総合研究の一環として行なったものである。 この研究は

,秋

田,山形,山梨

,岡

,鳥

徳 島の各大学班の分担研究の形をとり, これに東京の総合研究班が加わ り

,総

合的分析研究の体制で報告が 行なわれるはずである。 12)こ の報告は,昭和47年度の日本教育社会学会 (於愛知教育大学

)に

おける研究発表の要旨を増補 したもの である。 也

(2)

生 の父親が

,鳥

取大 学 に どのよ うな イメー ジと期待 を持 って い るかを明 らか にす るためで あ った。 ② 調査 の手つづき 調 査 は

,調

査 票を用意 し

,そ

れ に回答 を記入 して も らう方法 を とった。対象者 の決定 には

,時

間 と費用 の点 か ら

,多

段層 別抽 出操作を若千変容 させ た。 その手つづ きは下 の とお りである。 ①高等学校を退定 した。高等学校は

,普

通課程を持つ県立高等学校の中か ら選んだ。 この場合, できるだけ一定地域に集中 しないように した。 こうして

,県

の東部よ り

5校

,中

部より

5校

,西

部 よ り

5校

,最

終的に決定 された。 これは

,一

般 に鳥取大学 というとき

,県

の東端 にある鳥取キ ャ ンパスを指す と考え られ るので

,イ

メージ構成 に

,地

域的な差異 のでることが予想 されたためであ る。同時に

,一

方では

,で

きるだけ

,県

下全域の住民 の鳥取大学像を把握 したいという意図か らで もあった。 表

1

高校別対象数 と回収状況 ①対象 となった各高等学校に任意の学 級の選定を依頼 した。各高等学校 には, 全体の調査対象数の枠内で

,学

級数を こ ちらで決定 し

,そ

の学級数 まで

,任

意の 学級を選定 してもらった。選定された学 級の生徒全数の父親が

,こ

の調査の対象 者 となる方式である。学級数の決定 にあ たっては

,

,

,

西各地域の対象数 が

,ほ

ぼ均衡を保つように考慮 した。 ③調査票は

,対

象 となった学級の生徒 を通 じて配布

,回

収 された。 ③調査期 日および回収状況 注 回収数の中には回答不備 (白紙回答

)を

除いてある。 ① この調査は

,昭

和46年11月下旬か ら 12月上旬 にわた って行なわれた。 ①各高等学校別の対象者数および回収 状況は表 4の とお りである。 概 要 ①

V-2結

果 の 以下

,概

要 と してあげ る資料 は

,主

と して高等学校 の所在地域 ごとにまとめて作成 してある。

1回

答 者 の 属 性 ① 回 答 者 回答者 は

,あ

らか じめ父親 に限定 しておいたが

,そ

れ ぞれ の家庭 の事情等 か ら

,父

親 以外 か らの

0

以下にあげる結果に関連する研究は, これまでほとん どない。教育学

,教

育社会学関係での高等教育の問 題 は

,主

として大学等そのものが持つ問題点,あるいは

,入

,就

職等に限 られていた (1)。 その意味 で

,地

域住民の地方国立大学に対する意識は,新しい研究領域 として重要なものとなろう。 95.5 95.5 88.9

(3)

鳥取大学教育学部研究報告 教育科学 第14巻 第 2号 回答 もあった。有効調査票659の うち

574(87%)が

父親 の もので あ り,7ワ

(12%)が

母親

,9(1.4

%)が

兄姉 その他で あ った。 ここで の資料 は

,父

親 の回答 のみ につ いて の もので あ る。 ② 子 ど もの性別 と出生順位 回答者 の子 どもは

,男

55%,女

47%と

はぼ同数 に分 かれてい る。 また

,出

生順位 (父親 との 続柄

)は

,長

男 が

54%,長

女 が

27%,次

男以下

19%,次

女以下

20%と

な る。 ③ 出身地

,現

住所 県 内 出身者 は全体 でワ

0%,県

外 出身者 は

10%で

あ った。県 内出身者 も

,高

校所在 地域付近 の出身 表

2

父 親 の 出 身 地

1塞

1 16

注 出身地区分はつざのとお りである。 工 鳥取県

1

鳥取市

2

岩美

,八

頭,気高各郡 (東部

) 5

倉吉市

4

東伯郡 (中部)

5

米子市

る 西伯, 日野各郡,境港市 (西部) 工 兵庫,岡山

,広

,島

根各県

Ⅵ 新潟

,長

野,山梨

,静

岡各県お よび関東 7 亜 京都,大阪

,徳

,香

,愛

媛,山口各府県

都県 Ⅳ 福井

,滋

,奈

,和

歌山

,高

,大

分,福岡各県

Ⅶ 北海道

,東

北 る県

V

富山

,石

,岐

,愛

,三

重,宮崎

,熊

本!鹿児島

,佐

,長

崎各県 者 が多 く

,流

動 性 は小 さか っ 表 る 父 親 の 年 齢 た とい え る。 県 外 出 身 者 で は

,鳥

取県 に近 い県 の出身者 が多い。現住所 は

,高

校所在 地域 (学 区

)と

一 致 してい る。 ④ 年 齢

,学

,職

,年

収 〇年齢では45∼ 49歳の層が 最 も多 く

,つ

いで40∼44歳層 となる。平均年齢は46.3歳, 標準偏差は4,9歳である。 ①学歴では

,高

小・ 新 中卒

(57%),旧

中卒

(56%)が

多い。高等教育卒は全 体 の

14%で

ある

111215

415 6月

ヽ計

一7

4 . !

(4)

,鳥

取市内の高校では

28%と

多 くなっている。 ③職業では

,農

林漁業が他に 比べて多いが

,そ

の他は分散 し ている。 ①年収では100∼ 150万円層が 最 も多い。全体 の中位数は約42 7.7万円である。 表

5父

親 の 職 業 伍 一    伍

︲ 5

8. ︲

9. る

ψ

︲ 8 4

一簡

一57 ︲

7   一 1   一 9 刀 ∼ 500,了

磯上

1無

なし

0殊

!臨

(5)

鳥取大学教育学部研究報告 教育科学 第14巻 第 2号

2

鳥取大学 の イメー ジ

2-1

地元 との関係 における鳥取大学 表

7

地元との関係における鳥取大学 は

)地

元の高校生にとって入 りやすい

121

地元の発展に役立 っている (3)地元の必要にみあ った人材 を育成 している

計中

Yes 東 部 45。イ 中 部 ① 地元の高校生 にとって入りに くい 全体 として地元の高校生にとっては

,入

りやすいと考え られていない。ただ

,地

域的には

,西

部 が比較的入 りやすいと考える者が多 く

,中

部で入 りにくいと考える者が多 くなっている。 ② 地元の発展に役立 っている 地元の文化や産業の発展に役立 っていると考える者が半数をこえた。ただ し

,鳥

取市 の 高 校 で は

,「

役立 っていない」 とす る者が

,他

の高校 に比べて多 く

(53%),ひ

ざ元でのきび しい評価が めだっていた。 ① 地元の必要にみあ った人材の育成は ? 人材育成 については

,意

,評

価が分散 した。 ほば

,地

元の必要にみあうとす る肯定 とその否定 と態度保留が

,ほ

ぼ二等分されている。 この判断の根拠 となる要因は複雑であるが

,結

果的 には, 鳥取大学の人材育成 は

,地

元の必要にみあっているとはいいがたいようである。

2-2

鳥取大学のイメージ ① 施設・ 設備の充実度は何ともいえない 施設や設備 といった鳥取大学の具体的イメージについては

,約

半数が積極的に判断せず

,態

度を 保留 している。「充実 している」 とした者 は全体で

28%と

非常に少ない。 ② 教授陣も充実 していると積極的にいえない これについては

,62%と

いう大量の者が判断を保留 している。充実 している

,い

ないそれぞれ18

%ず

つで, この結果は

,消

極的にではあるが

,む

しろ充実 していないとう判断のあ らわれ とみるこ とができる。 とくに東部 という大学のひざ元で

,相

対的に高い否定傾向が

,西

部で低い否定がみ ら Yω

l?I No習

1計

IY“

│?

No l岬

ψ ψ 一 22

5 ︲

︲ 4. C

︲ ︲. ィ

4 2

摩一

(6)

8

鳥取大学についてのイメージ ほ

)施

設・ 設備は充実 している Yes No 答回無 121 教授陣は充実 している 地 域 東 部 中 部 西 部 計 13)学生の質はす ぐれている 僻〕 どの程度 の大学か

榊 ﹁ 却 相 ﹁ 却 相 ﹁ 凹 瀬 町 ︲7 . 5︲

Ч

22︲   一 ︲84 166 100。フ 1 発

SI?

無回答

1

計 一 流 流

│?

無回答

1粋

,8 1 8. 64。 11

.0 14 6

5生

生登│

5146 れ たのは注 目すべ きで あろ う。 ① 学生の 質

,こ

れ も何 ともいえない 学生 の質 はす ぐれてい るとい う肯定意見は

,教

授陣 につ いて と同様

18%で

あ るが

,す

ぐれていな い とす る否定意見 が

27%で

て きた。 また ここで も判 断保留 は半数を こえてい る。 ④ 鳥取大学 は三 流大学で ある 全 体 として

,鳥

取大 学 は

,「

二流」 の大学であるとい う判 断が示 された。「一流」 と考え る者 は

16%で

あ るが

,

この中では

,中

部地 域在 住者 が最 も多 く

,東

部 で最 も少 ない。「 三流」 と考 え る者 も

8%ほ

どある。 ここに問題 がでて きた。 それは

,「

三流大学」 とい う判断 と「 地元 の高校生 に と って入 りに くい大学」 とい う意見 との関係 についての解釈 で ある。 これは

,大

学 と しての ランク と 入学 の難易度 とは

,あ

ま り密接 な関係 はない とい うところか。一般 に ランクにつ いては

,東

大 や京 大 とい う一流大 学 とは同等 で ない。 したが って三流で あ る。 しか し

,現

実 には

,地

元 の高 校生 に と って は入 りに くくな ってい る。 こう解釈すべ きか。 ここにも

,最

近 の入学者 の地域成分 の拡散 現象 によ る影響 が読み とれ る。(4) 14)この問題についてはすでに報告

(5)し

てある。

(7)

鳥取大学教育学部研究報告 教育科学 第14巻 第 2号 ④ 全般的に鳥取大学の実情 は知 られていな い 大 学進学 との関係で

,鳥

取 大学 を どのよ うにみて い るかは

,入

学 の難易度

,大

学 と して の評価 に あ らわ され るよ うに

,か

な り確実 なイメー ジが構成 されてい る。 これ に反 し

,地

元 との関係 や

,大

学 の施設

,教

授陣

,学

生等 については

,判

断保 留 が非 常 に多 くな って い る。 この ことは

,鳥

取大学 そ の ものについて

,じ

ゅうぶ ん な判 断材料 を持 ちあわせていないことを示 している。 あ え て 言 え ば

,鳥

取大学 その ものが

,ま

だ 内容や機能面で

,住

民 の中に浸透 して いない ことを示 す。 このこと の善悪

,是

非 は別 と して も, も う少 し

,地

元 に具体的 内容を知 らせ る努力が必要 となろ う。

3

鳥取大学のあ り方 につ いての期待(5) ここでは

,先

の卒業生調査 と同様

,ひ

とつ の項 目について

,地

域性優先 ない し重視 の考 え方 を示 す意見 (地域志 向型一

L型 )と

,脱

地域的な立場 の意見 (脱 地域志 向型一

N型

)を

あげ

,い

ず れを 表

9

鳥取大学のあり方についての期待 は

)教

育機会について

(2)教

育方針について 109 甲 :県民子弟を優先的に入学 させ るべきだ 乙:国立大学だか ら優先させ る必要はない (3)教育内容について 甲 :地元の問題や要求をとり入れた教育を望む 乙 :特別に地元の問題など考えた教育をする必要はない 甲 :地元の発展に役立つ人材養成を期待 乙 :広 く国家社会に後立つ人材養成を期待 221 無回答 (4)地元への貢献について 甲 :大学 は大いに地元に役立つ ようにすべきだ 乙 :む しろ広い全国的視野に立 った教育 。研究活 動をすべ きだ 無回答

1

計 に賛成 2

J

0., 1 41。5 5.コ 16 181

? 1乙

に賛成 1無回答

1

? 1乙

に賛 朗 40 ,ラ 一 % ︲2 5 。4 一 ︲0 41,6 甲に賛成

│ ?

151 このテーマは前稿(4)に示 した ように,鳥取大学卒業生に対 しても同 じ質問に よって明 らかに している。

(8)

支持す るかによって

,あ

り方の意見を聴取 している。 ここでは

,全

般 に態度保留が少なか った。現 状 はともか く

,今

後はこのようにあってほ しいとす る期待が

,積

極的な判断を示す ことによって, 明確 にあ らわされてお り

,重

要な資料 となろう。 ① 教 育 の 機 会 過半数が

,「

県民子弟が優先的に入学で きるようにすべきだ」 とす る

,地

域志向

(L)型

の意見 を支持 している。 これには地域 による差 はな く

,県

下全域にわたって

,鳥

取大学は

,地

元高校生の 大学教育の機会 として

,重

要なものであるとい う判断が示 されたことになる。 この判断傾向は

,卒

、、 業生調査における県内在勤者のそれと同様である。 ② 教 育 方 針 人材育成の方向を示すものとしての教育方針のあり方を聞いている。 この項 目については

,教

` の機会 とは異な り

,脱

地域志向が強 く表現 されている。すなわち

,「

国立大学なのだか ら

,国

家社 会 に必要な人材の養成を第一 に考えるべ き」 とす る意見が

60%を

こえている。 こと に 中 部 地域で は

, L:N=26:69と

な り

,東

,西

両地域 に比べて

,脱

地域志向はより強い。 ③ 教 育 内 容 「地元の問題や要求をとり入れた教育」を望む者 はる

5%で

,過

半数が脱地域志向を示す。 この判 断は

,教

育方針への態度 と関連を持 ってなされていることが推測 される。鳥取大学では学生は卒業 後

,多

くの場合県外に出てゆ く。 この傾向を考えれば

,む

しろ

,地

元の問題や要求 にあわせた教育 が行なわれるより

,広

く二般的な力がつけ られ るように行なわれることを望むのであろう。 ④ 地元への貢献(6) ここでの期待は

L型

46:N型

47とほば同数で均衡 している。地域別では

,東

部地域の

L型

が過半 数 となってお り

,中 ,西

部 とは逆の関係 になっている。 これは

,大

学の施設や教官の活用 に

,便

, 不便の理由によって起 ったものであろうか。 ⑤ 全般的な期待 学生 に関す る部分については

,入

学→教育→卒業の志向フローは

,全

体 として

L→

N→ N型

と把 握 しているようである。 これより

,鳥

取大学は

,鳥

取県の人材をできるだけ多 く入学 させ

,離

村型 の人材 に育成 してゆ く機関 として存在す る

,

という発想があるように思える。地域 との関連部分で は

LN型

である。 これ らの傾向は

,教

育学部の卒業生あるいは

,土

着型のフローを示 した卒業生 と 軌を― にす る

,大

学の将来像 ということができよう。

4

大学進学予定と鳥取大学

4-1

大学進学の予定 ① 子 どもを大学に進学 させたいと考える者 は全体で

80%,未

決定は

42%で

ある。進学予定者 の うち

,す

でに志望大学等が具体化 している者 は

42%に

のぼる。 これ らの数字は

,鳥

取県全体の実情

′ よ り高めにでている。

(0

この問題については

,別

の機会にひとつのテーマで発表 しておいた (5)。 なお

,大

学長等の意見につい ては

,国

立教育研究所でのまとめ

(2)が

ある。

(9)

鳥取大学教育学部研究報告 教育科学 第14巻 第2号 ② 志 望大 学等 がすで に具 体 化 して い る者 につ いて は, い わゆ る「 地方大学」を決定 してい る者 が多 い。ついで, 東 大

,京

大 等 を は じめ とす る

,い

わ ゆ る「 中央」 の大学 がでて くる。私立大学希望 は 意 外 に少 なか った。 ③ 学部 につ いて は

,工

学 部

,教

育 学部 が多 か った。つ いで

,法

,文,医

とな る。 現在 鳥取大 学 にない学部 を希 表

10

大 学 進 学 の 予 定 予 定 し て い る 東 部 望 している者がュ志望大学等決定者中

32%あ

る。進学希望の学部を問題 とす るだけで

,県

外の大学 を志望せ ざるをえない者が

,か

な りの数にのばることが

,明

らかとなった。 表

41

進学予定者中すでに志望大学等の決定している者の状況 は, 志望大学

121

志望学部 い

)志

望大学の所在地域

引制

IIⅡ

I

歩\

1套

笈蓬燦蔦惹矧小計

FttHttFtti

︲4 .︲ 一 引 ︲8 .フ 一 西 部 計

│ メ 抹 中 の F J 学 全国的 な大学 方 学 地 大 泣 学 公   大 状一

1甦 経 文 理 エ 農 医 東 部 4 56

│ _

1 1 1 1 2 2 5 8 る 4 12. 1 中 部 7 1 1 2 7 1 1 5 る 45.Z 8 2 5 も. 4 西 部 8 5 る 2 7 6 1孟 2 20.[ 一     ︲ 2 6.〔 5 計 1 24 3 4 4 59 2 刊 4 5 5 月9 50 9月 2 9 18 8 5 12 地域分類は 表

2

の分類 と同じ

(10)

④ 志望大 学 の所在 す る地域 につ いて は

,全

体 で

45%が

鳥取県 であ る。ついで

,京

都 。大 阪の20

%,東

京・ 関東 の

15%,中

国地方

4県

の11%とな る。 この中で も

,鳥

取県 につ いて は

,東

部 が最 も 多 く

,西

に行 くに したが って減少 し

,東

京・ 関東方面 が増加す る。

4-2

鳥取大学 に入学 させた いか ① 「 で き ることな ら鳥取大 学 に入 学 させ たいか」 の質 問 には

,表

12の ような結果があ らわれた。全体 では

46%が

「 入 学 させ たい」 (土着性成分

)と

して い る。 この場合

,地

域 によ って有意 な差 があ らわれている。「 入学 させ たい」 とす る者 で は

,中

→東→西 と減少 し

,「

入学 させた くない」 とす る者 は

,ま

た この順序で増加す る。 この希望 と大学進学 の 予定 との関係 をみ ると

,土

着性成分 で予定者

88%,離

村性成分 で

82%,保

留者 で

80%と

な って い る。 ② それぞれの希望別 に理 由をみてみよ う。 ○入学させたい (土着性成分

)一

―「通学の便等の地理的条件

J,「

経済的条件

Jを

あげる場合 鳥大 に 入学させたい きめられない 入学させたくない が多 い。 そのほかの理 由は少数ずつ に分散 している。 これ は

,地

元 にあ る国立大学 なので

,必

要 と な る学費負担 が比較的軽減 され ることか ら発想 され るのであろう。 また逆 に

,経

済 的条件が弱 い故 に地元 の国立大学を希望す るのであろう。 ①入 学 させ た くない (離 村性成分

)一

―「子 どもの適性や好 み」

,「

将来 の職 業 との関連で」, 「 学力・ 成績」 をあげ る場合 が多 い。 ここで は

,子

どもの高校 で の成績 が

,鳥

取大 学入 学可能 の レ ベ ルよ り高す ぎるかまたは低す ぎて

,鳥

取大 学を志望す るのは不適切 で あ ること

,お

よび

,子

ども の希望 や将来 の職業 との関連で

,進

学 しないほ うが よいか または

,他

大学進学 のほ うが よ り適切で あ ること

,が

理 由 となろ う。 これを裏づ け るもの として二 つの理 由が ある。 ひ とつ は

,「

その他」 と して

,「

鳥取大学 に子 どもの志望す る学部 がない」 が あげ られて い ることで あ る。 ひ とつ は

,「

図 1 表

12

できることな ら鳥取大学に入学 させたいか 鳥大入学希望 とその理由 事業後の 就業地域 子どもの 道性す好み 大学の伝 統や評価

(11)

鳥取大学教育学部研究報告 教育科学 第14巻 第 2号 大 学の伝統や評価

,教

授陣」 を鳥大不選択 の理 由 にあげていた こと

(10%)で

あ る。 これは

,鳥

取 大 学 に負 の評価を あたえていることにな る。 なお

,

ここでは経済的条件 は

,ほ

とん ど問題 にされて いない。 ③ きめ られ ない (保 留型

)十

こで は「 学力・ 成績」を理 由 とす る者 が多か った。 これ は

,現

在 の ところ

,子

どもの高校 での成績が

,鳥

取大学入 学可能性 との関係 で

,態

度決定を行 な うのに, まだ不安 があることによ ると思 われ る。 ここで も

,

経済的条件 は

,

ほ とん ど理 由 とはされていな とヽ。 ③ このような態度表明 と年収 との関係をみてみよう。成分型 によって有意な差は み られ ない が

,土

着性成分の年収中位数は120.8万円

,保

留型で154.5万円

,離

村性成分で 153.0万円となって いる。 これを大学進学予定者 についてみ るとつぎのようになる。「鳥取大学を志 望 している」者では

,

年収中位数125.0 万円

,「

鳥取大学以外の大学志望」者で 1ま 142.5万円

,「

志望大学等未決定」者 では154.9万円とな り

,有

意 な 差 を 示 す。 こうして

,地

元国立大学志望者 (土 着性

)の

要因のひとつに

,経

済的条件の あることが明 らか│こなった。 ④ 子 どもの性別 との関係 については 有意差 はない。鳥取大学には

,農,工

, 医

,教

育の

4学

部がある。 この うち女子 が比較的入学 しやい学部は教育のみである。 これについても定員 は少な く

,入

学 も容易ではな くな った。 にもかかわ らず

,女

子 も男子 もほば同じ割合で

,入

学 させたい とす る希望があ らわれ ること は

,注

目してよい。鳥取大学が

,女

子 にとっても

,大

学教育の機会 として重要なものと考え られて いることを示す ものである。 ①学歴 と希望 との間には有意な関係がある。「入学させたい」 とす る者では

,高

等教育卒の割合 が低 く

(40%),「

入学 させた くない」 とす る者で高い (24%)。 全般 に

,土

着性成分では学歴 は 相対的に低 く

,離

村性成分では高 いようである。 この学歴 について

,最

終卒業学校 の所在地をみる 図

3

鳥大入学希望 と学歴 高小・新帯 旧中,新高 盤 旧専・大学等 図

2

鳥大入学希望 と年収 中位数以 下

中位数以上 鳥大 に 入学させたい きめられない! 入学させたくない 無 回 答 注:中位数は127,7万円,年収無回答は除 く 鳥大入学希望 と最終卒業学校所在地 県内

県外 無回答 図 4 鳥大 に 入学させたい きめられない 入学させたくない 無 回 答 Z121 その他

鳥大 に 無回答

入学させたい きめられをい 入学させたくない 無 回 答 b85 !,2 771 高小・新中 材1% と

,図

4のようになる。 土着性→保留→離村性 となるにつれて

,

県外所在 の学校卒業者が多 くな

(12)

る。 ③ 職 業 と土 着・ 離 村 両 志 向へ の分 化 との関連 は密 接 の よ うで あ る。 土着性 成分 で は

,「

農 林 漁 業」が相対的に多 く

,離

村性の成分では

,「

公務員」

,「

教員」が多い。 鳥大入学希望 と職業 農林 漁業 管理戦 公務員 教 員 白営業 経営者 事務・技術系職員 その他 無回答 鳥大に 入学させたい きめられない 入学させたくない 無 lal 客

5

大学教育一般 につ いて ① 大学教育の役割 表

15 -般

に 大 学 教 育 の 役 割 は 何 か │\

\筈割

図5 地 域 \\ \ その他 1無 回答 学歴を たえる 役 し い の 果 な ここでは

,ほ

ぼ常識的な意見の表明とな った。「専門的知識・ 技術を身につける」 とする者が最 も多 く

,「

高い教養を身 につける」 とす る者がこれ につ ぐ。なお

,「

常歴をあたえる」 とす る者が

10%あ

ったのが目につ く。積極的に大学教育の役割を否定する者 はごくわずかである。何 らかの意 味で

,大

学教育が一定 の役割を果 しているとの把握がなされているとみてよい。 ② 大学が開放 した教育機会を活用するか 大学が

,地

元住民 に門戸を開放 (公開講座

,講

演会等で

)し

た ら

,そ

の機会を利用 したい と考え ている者 は多い。積極的に「利用する」 と答えた者 は

18%あ

った。 ここ数年

,鳥

取大学はこの種の

1孵

彿

る 15

(13)

大学開放事業 を行 な ってい な い。 も し行 なえば

,主

題 によ って はかな りの受講者 が

,各

地域 ともあることが 明 らか とな った。 この質 問 は

,地

元 との関連 で の

,大

学 の役割 のひ と つ に つ い て

,住

民 の反応 を聞 うた も ので ある。 ここにも地域住 民 と大 学 との関係 を

,現

在 以上 に密接化 したい とす る 希 望や期待 があ らわ されて い る。大学 と して も

,こ

う ろ う。

6

鳥取大学進学希望と鳥取大学

6-1

鳥取大学のイメージと評価 ① 入学の難易度把握 図

6

鳥大入学希望 と鳥大への言r価(1) (1地元の高校生 に とって入 りやすい きめられない 人半させたくない 無 ⅢⅢ 終 鳥取大学教育学部研究報告 教育科学 第14巻 第2号 表

14

大学が教育の機会を開放 した ら利用するか │さ

ぜひ利 用 した 予ヽ れ 用 い き 利 た で ば し 何 とも い えな ヤヽ ま し は t′、 た 用 い っ 利 な ま く し 無回答 計 東 部 41.2

幻 15.〔 2 0.9 15 22盈 0101 中 部 171 発.る 6 9

0詞

西 部 162 7 5 8

乳処

│ 計 1互」をと4 る9.2 128 15 2 6

した住民の期待にそうような機能を果す ことが

,今

後望 まれることにな (2地,この翔 要に 役立 っている Yes ? 5189/J 2■0% (3地元の必要 にみ あった 人材 を育成 している 招可体 (11% &12 ユ,0 h 一 一 Ж 419 375 土着性成分は「入 りに くい」 と考え

,離

村性成分は「 入 りやすい」 と考 え る 傾 向が顕著であっ た。 この傾向には

,今

回の調査項 目に入 っていなか った

,「

学力や成績」

,「

高校 における進学指 導 の際の鳥取大学の評価」などであ らわれて くることの影響が多分 にあると予想 される。 ② 地元との関連 「地元の発展 に役立 っている」

,「

地元の必要にみあった人材を育成 している」の両項 目につい ては

,い

ずれの成分 も

,ほ

ぼ同様の傾向であって

,差

異 はない。 ① 鳥取大学のイメージ 「施設・ 設備」

,「

教授陣」

,「

学生の質」については

,土

着性成分では相対的に好意的な評価 を

,離

村性成分では非好意的な評価を行なっている。 ′Hも大 に Yes ? NO 入:rさせたヽ

(14)

図7 鳥大入学希望 と,鳥大への評価(2)

(1)施設・設備は充実している (2)教授陣は充実している

Yes ? NoⅢ

8か

Yes ?

(3)学生の質はすぐれている NoF紛

Yes ? │

(4)どの程度の大学か No F啄

一流

三流

三流?無回答 ↓49/p 鳥大に 入学させたい きめられない 入学させたくない 無 にI 答 ④ どの程度の大学か いずれの成分 も

,「

三流」の大学 と評価す る者が多い。 しか し

,「

一流」大学 と評価す る者 は, そのほとん どが土着性成分であ り

,保

留型→離村性成分 となるにつれて

,

この評価は激減す る。「 三流」大学 とす る者 は無回答者 に最 も多いが

,

ここでも

,土

着性→保留→離村性 と成分が変わるに つれて増加する傾向がみえる。

6-2

鳥取大学のあり方 ① 教 育 の 機 会 図

8

鳥大入学希望 と鳥大のあり方 についての期待 (1)教育の機会

(2)教

育方針 島大 に 入学させたい きめられない 入学させたくない 無 回 答 鳥大 に 入学させたい きめられない 入学させたくない 無 回 答 697% 丁五% "% (3)教育内容 L ? (4)地元への貢献 H2 盟 3 73 38% 阻 助 脇     8 273

595

588

割2 注:Lは地域志向

Nは

脱地域志向 を示す

(15)

鳥取大学教育学部研究報告 教育科学 第14巻 第 2号 土着性成分 と保留型では

,地

域志向

(L)型

であるが

,離

村性成分では脱地域志向

(N)型

とな っている。 ことに上着性成分では

L志

向が強い。 この関係は当然 といえるものであるが

,回

答者全 体 として土着性成分が多い

(46%)こ

とで

,鳥

取県 内には

,ま

だかなり強い地元大学志向があると みてよい。 ② 教 育 方 針 ここでは

,成

分による差異 はみ られない。 これは

,ひ

とつには直接 に進学 とは関係 のない部分で あること

,ひ

とつには全体 として

,人

材育成の方向が

,脱

地域を志向 していることによろう。 ① 教 育 内 容 前述 のように

,全

般的には脱地域化傾向を示す。 しか し

,土

着性成分ではややその傾向が弱まっ ている。 この傾向は東部地域 において ことに顕著であり

,L:N=41:48ま

で接近 している。 これ に対 し

,東

部 の離村性成分では

, L:N=25:67で

,上

着性成分に比べて

,強

度の

N志

向を示す。 ① 地元への貢献 全体 として

,成

分差 による期待の差異 はみ られない。

6-3

鳥取大学像について ① 土 着 性 成 分 鳥取大 学は地元の高校生にとって

,入

学はかな りむつか しく

,一

流 もしくは三流の大学であると 考える。大学への評価 も相対的に好意が示 されている。 しか し, これは

,大

学進学の場合の対象 と しての好意的評価であって

,他

の成分 に比べ

,大

はばな好意が示 されているのではない。入学者の 選抜 にあたっては

,強

い地元優先が望まれている。 ② 離 村 性 成 分 鳥取大学への入学は

,そ

れほど困難でな く

,大

学 としては

,三

流 もしくは三流だ と評価す る。 さ らに

,大

学への評価 も

,相

対的にきび しいものとなっている。入学者の選抜 についても

,地

元優先 を否定 し

,「

地元への貢献」を除 き

,か

な り強度の脱地域志向を示す。 この成分では

,

自分の子 ど もに関す る限 り

,脱

地域化を肯定 し

,地

元大学の機能を

,地

元住民 との関係 において考えようとし ている。 これは

,学

校教育 に関する部分 と社会教育に関する部分 とで

,異

なった発想を していると み ることができる。 ③ 態 度 保 留 型 この型の者 は

,上

の両成分の傾向の中間的な位置を占めている。

7

教育の機会 についての期待と鳥取大学 ① 教育の機会についての期待は

,「

鳥取大学に自分の子を入学 させたいか」 に関す る態度表明 よ り

,よ

リー般的な形での志向性を示す と考え られる。そこで

,「

県民子弟が優先的に入学できる ようにすべき」 とする意見支持者を

,「

地域志向

(L)型

」に

,「

優先する必要はない」 とす る慧 見支持者を

,「

脱地域志向

(N)型

」 と分類 してみる。 この志向型 によって

,大

学のあ り方を分類 す ると

,非

常に顕著なある傾向が検 出された。

(16)

② 大学のあり方の他の三つの項 目すべてにわたって

,志

向型 による有意差が検出された。 ⑤教育方針一一人材育成の方向性 に関 しては

,地

域志向

(L)型

では

LN型

の傾向を示 し

,脱

地 域志向

(N)型

では非常に強度 の

N型

(88%)を

示す。「教育の機会」 と「教育方針」 と の 間 に 図

9

教育の機会 についての期待 とその他の鳥大のあり方につ いての期待 (3)地元への貢献

L ?

(1)教育方針

ェ回各

L ? N 069/9

(2)教育内容

L ? N

際 % N C3%条回答 423% r易 45財 143物五 `%勿 548 217 lt' は

,か

な りの関連度があること

(+0.555)も

明 らかにされた。 ③教育内容一一 ここでも

L型

では

LN型

,N型

は強度の

N型

にあ らわれて くる。 ③地元への貢献一一 ここでは

L型

L型

(56%)に

,N型

N型

(59%)に

あ らわれる。 これよ り

,教

育の機会で

L型

もしくは

N型

の志向を支持す る者 は

,子

どもの進学 とは関連のない

,こ

の項 目でも

,同

じ系列の発想か ら地元大学を把握することが示 された。 このことは

,前

節での鳥取大学 への志向の成分 によるものと若千異なった傾向である。 ①

L型

について一―教育 の機会で

N型

志向を表明す る者 は

,大

学のあり方の他の項 目 に つ いて も

,一

貫 して

N型

志向をす る場合が非常 に多い。 しか し

, L型

志向をす る者 は

,教

育内容 と教育方 針 とで

, L型

N型

に折半 されることがわか った。 このことは

,教

育の機会 としては

,地

元の国立 大学を強 く志望 しても

,そ

の後

,卒

業 までを展望 した場合

,土

着志向の強い部分 と

,離

村志向の強 い部分 とに分かれてゆ くものとみてよい。 この割合 は単純 にみて

,ほ

411と

考え られる。

V-3ま

と め と 考 察

1

鳥取大学のイメ…ジ ① 鳥取大学はかな りの評価をえている。 この結果 は

,当

初 の予想か らかけ離れたものではなか った。ただ指摘できるのは

,つ

ぎのことである。大学 についてのイメージには

,地

域 による差は極 端な形ではあ らわれない。および大学の持つ象徴性 については

,判

断材料を持ちあわせても

,多

く の場合

,大

学の現実の具体的姿をとらえているものではなか ったことである。たとえば

,「

施設・ 設備」

,「

教授陣」

,「

学生の質」 といった

,鳥

取大学の内容 としての項 目には

,過

半数が判断を 保留 していることである。内容をよ く知 った上での判断保留 というより, ここでは

,判

断材料不足 のための保留であったようだ。 自分の子 どもの進学す る大学 としてみた場合には

,積

極的な意志表 示がなされているにもかかわ らず。子 どもの進学に直接関係 しない限 り

,ま

だ単なる象徴性 として のもののように思われた。 ② 大学のあ り方 については

,つ

ぎのことが回答か ら読み とれたように思 う。近年

,県

民子弟の 556% 38筋 591 262

(17)

鳥取大学教育学部研究報告 教育科学 第14巻 第 2号 入 学が困難 にな って きている。 この ことが意識 の中に浸透 して いる。 にもかかわ らず

,潜

在 的 な鳥 取 大学 イ ンプ ッ ト源 はまだ大 きい。 それ は

,「

県 民子弟 の優 先入学可能 とな るよ うに」 とす る期待 の大 きい こと

,「

鳥大 にで きれ ば入 学 させ たい」 と希 望す る者 が多 い こと

,

しか もそれは

,経

済的 条件 によ って規定 されて い る ことで示 されてい る。一方 で は

,大

学進学 の時点 か ら県外へ流 出をは じめ る傾向 もみ られ ることであ る。 それは経済的条件 がよ く

,ま

,学

力・ 成績等や将来 の職業を 考 え るとき

,県

内の大 学 でな くて もよい とす る場合 で あ る。 まだ不安 定 な要素 だが

,高

2年

段階 で

,志

望大 学等 の具体化 して い る者 につ いては

,鳥

取大学 :他大 学

=5:7に

な って い る。 ① 鳥取県 は大学卒業者 を吸収す る基盤が小 さい。 そ こで

,大

学卒業後 は

,地

元 出身者 も

,多

く 県外 に就職 してゆかね ばな らな い。 この事情 か らか

,入

学後 の学生 の教育 のあ り方 と して

,あ

る程 度強 い脱地域化 が望 まれて い る。 ④ 鳥取大学 を

,

自分 の子 どもの進学す る大学 と してみた とき

,前

述 した よ うに

,土

着性成 分 と 離 村性成分 の間 には

,ち

が った把握 がある。結論的 には

,土

着性 の強 くな る要 因 と して

,比

較 的弱 い経済的基盤

,流

動性 の とば しい種類 の職業

,は

じめて高等教育 を うけ させ るとい う背景があげ ら れ る。 ③ 子 どもの大 学進学 とい う条件 を はず して

,直

接 に県民 と大 学 とのつな が り は どうで あろ う か。「 地元へ の貢献」 についての期待では

,約

半数 が必要 と考 えて い る。地 元 との関連 で の大 学 の 機能 の充実 が望 まれて い るとみて よい。 ただ

,今

回の調査 で は

,単

に将来 の期待 として聴取 したの み で

,現

実 に

,地

元へ の貢献 の実 態や度合 につ いて は把握 して いな い。 そのため, この結果 が

,実

際 にどのよ うな意 味を持 つか が判然 と しない。 とい うの は

,「

地元へ の貢献」 につ いての期待 は, 実 態 との比較 において じ ゅうぶん な解釈 が可能 とな るか らで あ る。 た しか に

,何

度 かの各種 の事業 に関連 して得 た感触 として

,社

会教育サ イクルでの

,県

民 の大 学 に対 す る期待 は大 きい。 これ は, 「 大学 が地元住民 に門戸 を開 いた ら

,そ

の機会を活用す るか」 の回答 か らも証 明 され る。

2

鳥 取大学の位 置 ① 鳥取 大学 に対 す る潜在 的需要 はまだ大 きい ③ 自分 の子 どもの大学進学 と卒業後を

,鳥

取大学を関連 させてみると

,意

識 としては

,大

別二つ の流れ として把握できる。それは

,大

学進学の時点か ら脱地域的な発想で一貫 させ る

N→ N型

(7)( 一次離村型

),大

学だけ地元 にす るが

,卒

業後は離村を志向す る

L→ N型

(二次離村型

),お

よび 一貫 して地元を志向す る

L→ L型

(土着型

)で

ある。 これ らの型 の割合の年次変化 は

,重

要な問題 点を含んでいるが

,資

料がないので不明である。今 回の資料か らみると

,潜

在的な形ではあるが, 県民の意識 の中では

,N→

N型

:L→

N型

:L→

L型

=12:40:11程

度 とな っている。こ の こ と は

,潜

在的な鳥取大学への需要は

,ほ

ぼ大学進学予定者 の緒 に達す るものとみなければな らない。 もちろん, これが顕在化するときは異なった様相を示そ う。同時に, ここにあ らわれた父親 の意識 と

,進

学の当事者である高校生の考え方 とは異なろう。 ① このような個人的意識 とは別 に

,潜

在的な需要を

,

とくに惹起す る条件がみ られた。ひとつは

7)N→

Nのうち前者は志望する大学の所在地域に よる志向をあ らわす。 ここでのNは脱地域志向で,鳥取県 外を希望することを意味する。なお

,Nに

対置されるものがLで

,鳥

取県内を志向す ることを示す。後者 のNは大学卒業後を展望 した場合

.子

どもが大学卒の人材 としてどの ような志向性を持つ ことを希望する かをあらわす。 119

(18)

地 域 であ り

,ひ

とつ は高校 である。地域 につ いては

,県

の中部地域で

,鳥

取大 学入学 を望 む とい う 土着志 向が強 く表 明 されていた。 ひ とつ の仮説 として は

,東

部 →西部 と

,あ

る程度 具体的な鳥取大 学志 向 は

,弱

ま ってゆ くもの と考 えていた。 これ よ り

,中

部地域 は

,潜

在 的 な イ ンプ ッ ト源 の多 い ところ と考 えることがで きる。 ③高校 につ いては

,対

象 とな った高校 の うち

,特

定 の群で強 い鳥大志 向がみ られた。便宜上

,対

象校 を

,

大学へ の進学状況

,社

会 的評価 な どか ら

, 5群

に分 けてみた。 この うち

,I群

の高校 で は

,鳥

大志 向が他群 の高校 よ り多か った (52:42)。 同様 に

,大

学 のあ り方 において も

,I群

の高 校 は地域志 向性 が強か った。教育 の機会 で は

62:52,教

育 内容 で は

41:29,教

育方針 では

57:27で

あ る。 これ は

,入

学→卒業 までの流れ は

,他

の群で

LN→

Nで

あ るの に対 し

, L→

LN→

Nで

あ る ことを示 している。 ② 鳥取大学 は この需要をすべて充足 させえない ① た しか に土着志 向

,鳥

大志 向は強 い。 しか し

,高

校卒業 の段階 で

,顕

在 化 させ ねばな らな い と き

,大

き く変 わ るだろ う。 ひ とつは志望決定 の際 に離村志 向に変 える場合

,ひ

とつ は

,鳥

取大 学 に 入 学で きず

,や

むをえず離村志 向 に変わ る場合。 これが問題 となる。 ことに後者 の場合 をみてみよ う。鳥取大学の近年 の県 内出身率

,県

内入学率

(8)は

減少 の途 をた どって い る。県 内出身率 では, 55年 →40年 →45年 →45年 →46年 とな るにつれて

,55%→

46%→ 25%→ 24%→ 22%と

な ってい る。 ま た県 内入学率 では

50%→ 17%→ 42%→ 40%→

6%と

な っている。 これ らの事実 か ら

,概

略の充足率 をみてみよ う。 ①大学進学予定者 中

,鳥

取大 学 に入 学 させた い とす る土着成分 は

,全

国答者 中約

40%に

のば る。 い ま

, 4年

別大 学を志願す るであろ う県 内高校卒業者 は, 2000∼2500程 度 と推定 され る。 この う ち

,800∼

900が

,鳥

取大 学 を志願す るとみてよい。 ただ し, この

40%は

,資

料 と して は

,現

実 よ り 若千高 めにでていると考 え られ るので

,50%に

押 さえれ ば

,600∼

700とな る。 この数字 は

,近

年 の 県 内高校 よ りの志願者数 にほば一致す る。 しか し

,

これだけで も

,

現行 の定員600を 上 回 ってい る。 ③具体的に

,42∼

45年の県内高校卒業者 の

4年

制大学志願者のうち

,鳥

取大学を志願 した者の割 合 は

55%→ 59%→ 50%→ 25%と

なっている。年 々

,鳥

取大学志願者比率の減少を考慮 してみると, 比率は20∼

25%の

間 におちると考え られる。

20%の

ときは400∼

460, 25%の

ときは500∼ 580とな る。 ①鳥取大学について

,県

内出身率を

,今

後46年段階

22%で

とどまり

,そ

れ以下 に落 ちないと仮定 してみる。 と

,定

員600に対 して県内出身者数は150∼140と いうことになる。

45∼

45年平均の

25%

と仮定すれば150程度 となる。 とすれば

,潜

在的に入学させたいとする希望者 の期待は

, 17∼

25%

しか充足 させえず

,ま

,予

測される志願者数 に対 しては26∼

57%し

か充足 させえない。潜在的冷 望者の75∼

82%,予

測 され る志願者の65∼

74%は

,大

学教育の機会を うるため

,浪

人 して待 っか, 県外の他大学に流出せざるをえない。 団 県内膀 率

= X個

o 県内入学率

=

×400 昭和46年度の資料については文部省 (9) 発表のものに より

,他

(5)に

よる。

(19)

鳥取大学教育学部研究報告 教育科学 第14巻 第 2号 ③ 流動性

,離

村志向は強まるだろう(9) ① このように

,潜

在的に相当程度 ある土着志向性 も

,入

学者の出身地域の広域化 と県 内出身率の 低下か ら

,強

制的に離村成分化 させ られる可能性は高い。 この状況か ら

,進

学問題が顕在化 した段 階で

,鳥

取大学を問題 にしない

,あ

るいは県外他大学へ と方 向転換 してゆ く者が多 くなるだろう。 大学のあ り方への期待 と

,鳥

取大学に入学 させたいと考えることとは

,た

しかに密接な関連 はない (+0.209)。 鳥取大学に入学 させた くないとす る者で大学進学予定者は

,全

体の

19%で

ある。態 度保留者の多 くも

,た

ぶん この離村性成分化す るであろう。 ③大学のあり方の期待か ら考えても

,一

次離村 :二 次離村 :土 着

=42:10:11と

なっている。 こ の うち

,二

次離村型 は

,顕

在化す る段階で

,一

次離村化す ることも考え られる。潜在的な状態で, まだ土着志向が強いといっても

,今

後は

,流

動性ない し

,離

村成分が増加す ることは当然考 られて くるのである。 この問題 は

,

各高等学校での現実の上着

,

離村成分比をあわせて考えることによ り

,よ

り明確 に

,鳥

取大学の学校教育サイクルでの位置づけと機能が うきば りにされるであろう。 天野郁夫

,新

井郁男 :高 等教育に関する文献解題 (「教育社会学研究

L第

26集

),1971,pp

η22-156 国立教育研究所編 :わ が国高等教育の問題状況―「 学長の意見調査か ら」一,1969,pp 55-56 後藤誠也 :鳥取大学の諸問題は)(鳥取大学教育学部研究報告一教育科学

,第

刊5巻1号

),1971,pp 215

--250 後藤誠也 :鳥取大学の諸問題僧)(鳥 取大学教育学部研究報告一教育科学

,第

14巻1号

),19μ

,pp 105 --15る 後藤誠也

,木

原孝博 :地域社会 と大学 (「教育社会学研究」第26集

),1971,pp 17-ヲ

清水義弘他 :国 立大学の地域的機能に関する実証的研究 (東京大学教育学部紀要

,第

12巻),1971, pp 94-121 友 田泰正 :大 学入学者の地理的移動 と地域別輩出率 (「教育学研究」,第55巻4号

),1969

友 田泰正 :都 道府県別大学進学率格差 とその規定要因(「教育社会学研究」第25集

),1970,pp

185-195 文部省 :大学・ 短期大学の所在地 と出身高校の都道府県別関連について (雑誌「統計 と教育」No.171

),1972-る

,pp 54-45

O)直

接鳥取大学に関連するものではないが

,地

方国立大学と地元高校との関係から

,高

等教育機会の需給関 係についての研究で

,参

考になるものが若干ある。たとえば清水義弘他

(6)の

岡山大学の実態調査報告 がある。なお申友田

(7, 8)の

ものも参考になる。 121 1   2   5         4 5   6       7   8

(20)

表 8   鳥取大学についてのイメージ ほ )施 設・ 設備は充実 している Yes No 答回無 121  教授陣は充実 している 地 域 東 部 中   部 西 部 計 13)学 生の質はす ぐれている 僻〕 どの程度 の大学か 5 ︲ ・ 47一一鶉6一第︲62.8榊﹁却相﹁却相﹁凹瀬町︲7.5︲︹﹁却相Ч判相﹈錮和﹃網40︲8.︲一︲7.929一︲7.5乾一︲7︒9﹁一﹁型︹n︺nn︲・︺︻﹁∩∩∩︲4﹁﹁﹁∩n団.∩! 22︲ 一︲84166 100。 フ1 発 SI? 無回答 1  計 一 流
図 7 鳥大入学希望 と ,鳥 大への評価 (2) (1)施 設・設備は充実している   (2)教 授陣は充実している Yes  ?  NoⅢ 8か Yes  ? (3)学 生の質はすぐれているNoF紛 か Yes  ?  │ (4)ど の程度の大学かNo F啄一流  三流 三流 ?無 回答↓49/p 鳥大に 入学させたい きめられない 入学させたくない 無   に I  答 ④   どの程度の大学か いずれの成分 も ,「 三流」の大学 と評価す る者が多い。 しか し ,「 一流」大学 と評価す る者

参照

関連したドキュメント

 大正期の詩壇の一つの特色は,民衆詩派の活 躍にあった。福田正夫・白鳥省吾らの民衆詩派

ポートフォリオ最適化問題の改良代理制約法による対話型解法 仲川 勇二 関西大学 * 伊佐田 百合子 関西学院大学 井垣 伸子

清水 悦郎 国立大学法人東京海洋大学 学術研究院海洋電子機械工学部門 教授 鶴指 眞志 長崎県立大学 地域創造学部実践経済学科 講師 クロサカタツヤ 株式会社企 代表取締役.

ハンブルク大学の Harunaga Isaacson 教授も,ポスドク研究員としてオックスフォード

市民社会セクターの可能性 110年ぶりの大改革の成果と課題 岡本仁宏法学部教授共編著 関西学院大学出版会

話題提供者: 河﨑佳子 神戸大学大学院 人間発達環境学研究科 話題提供者: 酒井邦嘉# 東京大学大学院 総合文化研究科 話題提供者: 武居渡 金沢大学

・地域別にみると、赤羽地域では「安全性」の中でも「不燃住宅を推進する」

清瀬 4 鳥獣保護区管理のための調査 調布市深大寺 4 鳥獣保護区管理のための調査 図師小野路 4 鳥獣保護区管理のための調査 七国山 4 鳥獣保護区管理のための調査