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'公 海 に お
†ノうる定 着 漁 業
桑原輝路
一二
三
四五 定着漁業と定着漁場
定着漁業の例
定着漁業と排他的管鰭
定着漁業と歴史的湾
結語
定着漁業と定着漁場
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定着漁業(団①魯①u・豊o昌冨ぱ9◎oo自⑦暮籠団hぢげoユ$)というのは︑一般の漁業即ち海水中を自由に游ぎ回つてい
る魚類を捕獲の封象とする漁業が必すしも特定の場所に定着して行われるということがないのに封して︑その漁業活
動が或る場所に定着して行われる漁業をいうのである︒漁業活動が定着して行われる理由として吹の二つのことが考
えられる︒第一に探取する封象物が動かない場合であり︑第二に探取する道具が固定していて動かない場合である︒
第一の場合は牡蠣や眞珠貝やナマコや珊瑚や海綿などの漁業であつて・これらの種類はみな全然動かないわけではな
公海における定着漁業
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○
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商學討究第五巻第一號
いが︑一般の游動魚に比して著しい海底への定着性をもつている︒從ってこれらの種類を探取の封象とする漁業は︑
おのつから定着性をもち︑從つて定着漁業とよばれるのである︒第二の場合は︑第一の場合と異つて自由に游動する
種類を捕獲の封象とするのであるが︑その場合に海底に打ち込まれた棒や杭などの永久的設備を使用する︒この場合
には漁業活動がそのような設備のほどこされている場所に定着するのは云うまでもないことであつて︑やはり定着漁
業とよびうるだらう︒一般にはこの二つの鍾類の漁業をともに定着漁業とよんでいるようである︒いつれも漁業活動
が或る場所に定着するという職において共通であるが︑第一の場合は特に設備というものを必要としないのに封し︑
第この場合は永久的設備を使用することによつて﹁航行の自由﹂とも深い關連をもち︑從つて爾者の性格は若干異る
ものとなる︒いつれにしろこ㌧においては︑專ら第一の場合の定着漁業のみを問題としようとするのである︒
ハユ 云うまでもなく定着漁業の行われる漁場は定着漁場((弓Φoずo艮$獣阜o暮ρ冒0900①鎖⑦暮嘗団h冨ぽo昌$)とよばれ
ねる︒第一の場合についてのみ云えば︑定着漁場は海底である︒從つて漁場そのものが海底に定着していると云える︒
定着漁業は探取の封象とするものが︑たまた交海底に見出されるものであるとして広漁業資源であると云うことに
は攣りなく︑從つて定着漁業はあくまでも漁業なのであつて︑それが公海において行われるならば︑公海自由の原
則︑特に﹁漁業の自由﹂の原則に從はねばならぬことは明らかであるが︑定着漁場が海底であると云うことから︑殊
に最近の沿岸國による大陸棚への権利の主張及びそれに關連する國連國際法委員会の法典案をめぐつて困難な問題が
おこつてくる︒また漁船の嚢達によつて溜岸國以外の遠隔の地にある國が︑滑岸國の基地を頼ることなく充分に定着
漁業を誉みうるようになつてきていることも前の場合と關連して問題を紛糾させる一つの原因となつていると考える
ことができるだろう︒,・
‑h冨げ⑦﹁同にbμ漁業(h置3一昌σq一口伽ロ辺﹃嘱)と漁場(愉昌言σqσq周o誓乙)の二つの意・味がある︒從つてo自o自o耳匿罵含畠甲o円剛o︒︒は揚合にょ
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● ︑ つで︑定着漁業に或に定着漁揚↑解しれ方がふいようである︒いつれにしろコロソボスに︑日σ・σ・剛霧碧畠9す暮︒♂臣︒
冒骨臼奉ぎ昌巴昌彗ohgoのの2卜ρ炉β巴こ¢嵩の沸謬O巳c5ど3いゆbさ四[ぎ酢⑦旨巴8巴9㌶寓ΦごHO㎝卜︒●の中において︑
惚卜︒ひの巴・暴qh藝2隅霧な響Nひ鵠︒}5器山︒暮螢剛誘に︑まれ㈱ωも・G・津号g喜︒h器島魯響回h喜︒触冨なゆω器℃蔓︒g︒昌g凱
唱曾ぽ臼8m$山⑦艮巴門留に一諦していろ︒
ヂデル(ρO置oごピ⑦七﹃o謬ぽ8﹃冨二8巴穿醒89宣目巽博弓o目o︼鳩HOωb●)に第七編第一章なH・︒・︒冨9︒籍臣区窪一璋霧と
題し︑定着漁揚という面から定義なあ允えている︒そして定着漁楊に﹁二種の漁場﹂な含まぜている︒
・フラソソワ(串碧8ン霊糞犀ぞ︒3℃・ωH・寄℃鼠︒ロ島⑦同肖薦ゴ︒︒$訊︼三⑦3巴8巴b彗6︒ヨヨ凶置︒P︒︒︒8巳0ゆ①︒・訟︒♪
﹀\O累・ミ旨漕嵩竃程︒ゴHOαO)も定着漁業な二つの意壕に使つていろ︒
ムートy(冨.≦‑・竃o暮o口℃目冨(δ三置o昆巴o陽崔色ひHO認堕で・HG︒Q︒)にむしろ第一の揚合な強調していろ︒・
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隔 顧
定着漁業の例●
國際法の書物には次のような定着漁場があげられている︒グランヴイル爾,チユニジア︑セイロン︑アイルラン
ド︑西オーストラリア︑クインスランド(オー,ストラリア)︑メキシコ︑コロンビア︑アルヂエリァ︑サルヂニア︑
シシリー︑蘭領南ニユーギ一一ア︑蘭領東印度︑'佛領オセアニア︑ニユーカレドニァ︑佛領ソマリーランド︑ヴエネズ
エラ︑パナマ︑フロリダ州︑ペルシヤ湾︒云うまでもなくこれらの定着漁場は︑そこにおいて翠に定着漁業が行われ
ているというだけでなくそこにおける漁業活動に封し滑岸國によつて何等かの立法措置がとられている定着漁場であ
ゐ︒そこで後の読明の便宜上︑これらの定清漁場及びそこにおける漁業活動に關係ある條約︑法令︑判決等をおのお
のについて列學すれば次の通りである︒
グランヴイル湾‑一八三九年八月二Hの佛英條約(パリ條約)︑一八四三年六月二三日・一八六七年一一月一一
公海仁おける定着漁業
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商學討究第五巷第一號︑
日(無批濫)・一九二三年九月二九日の佛英條約︒
チユ昌ジアf一八九六年三月一八日・一八九八年一月=二日︒一九〇四年一二月三一日・一九〇六年七月一七
日・一九三〇年のベェ(頃①阿)の布告︒
セイロンiー一八一一年の法令三號︑一八四二年の法令五號(眞珠漁業)︑一八四三年の法令五號及び一八號(眞
疎漁業)︑一八九〇年の法令一八號(聖螺漁業)︑一八九一年六月三〇日の聖螺法(一九二九年の法令二號によつ
て改正)︑一九〇三年のマドラス高等裁制所判決︑一九二五年二月一二日の眞珠漁業法︑
アイルランドー一八三九年八月一一日の佛英條約︑一八四二年の議会制定法︑一八四三年の佛英條約︑一八四三年
の議会制定法・福密院令︑一八六七年一一月=日の佛英條約︑一八六八年の條約施行法・海洋漁業法︒
四オーストラリアー一八八九年の西オーストラリア眞珠貝ナマコ漁業法︒
クインスランドー一八八一年九月一五日のクイyスランド眞珠貝ナマコ漁業法(一八八六年︑一八九一年︑一八
九三年︑一八九六年︑一八九八年︑一九=二年︑一九三一年に改正)︑一八八八年のクインスラシド眞珠貝ナマ
コ漁業法︑一八八九年一一月=二日のクインスランドの法︒
ヴエネズェラー一九三五年七月二二日の眞珠漁業法︒
蘭領南昌ユーギニァー一九〇五年の眞珠・眞珠母・ナマコ漁業に關する法令︒
蘭領東印度i‑ー一九=ハ年一月二九周の法令︒
フロリダ州1∴九二七年のフロリダ州の法律︑一九四一年スキリオテス封フロリダ州の最高裁判所の判決︒
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σ
まつこれらの定着漁場が海岸からどれぼどの距離にひろがつているだらうか︒グランヴイル潤においてはフルトン
す によれば︑一八三九年の佛英條約によつて﹁三マイルの限界をこえて遠くひろがつている非常に廣範園な水域﹂が專
らフランス漁夫のためにあてられたのであつて︑﹁閉鎖線は或る場所では海岸から約一四マイルのところを通つてい
る︒﹂'
チユニジアにおいては﹁廣い海綿の淺瀬がチユ昌ジァ滑海に海岸から約一五マイルにまで隣接しており︑この距離
ぞソロヨリにおいて水深三〇メートルをこえない︒﹂またフランソワによれば﹁海床は陸から一七マイルも遠く及んでいる︒﹂
ら セイ・ンにおいて眞珠貝及び聖螺(昏替昇)の漁場となる淺瀬は海岸から六マイル乃至一=マイルにまでひろがつ
ハ ている︒﹂︑
アイルランドについては一八六七年にアイルランド沖にある牡蠣の定着漁場について匠劃をせねばならなくなつた
事件が稜生したのであるが︑その際︑商務院の問合せに封しアイルランド當局は回答の中で︑アイルランド東海岸の
り最も貴重な牡蠣床は海岸に卒行して海岸から五マイル乃至一〇マイルの距離に横たわつていると述べている︒
更に他の例をあげるまでもなく︑定着漁場は多くの場合三マイル外に位置しているということを指摘すれば充分で
ある︒
定着漁場が多くの場合︑公海に見出されるとしても︑またそこにおいて滑岸國或は他の國の國民にょつて定着漁業
が行われているとしても︑それだけでは別にとりあげる必要はない︒たf公海にある定着漁場において行われる漁業
活動に封していつれかの國が排他的な管轄を行つているとき︑そこに公海自由の原則との關係が問題となるのである︒
しかしながら先に列學した多くの定着漁場のうち︑そのような例はあまり多くないようである︒
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先づ云うまでもなく定蒲漁業に封する排他的な管轄が公海に及ばす三マノ・ル内に限られるときは問題とはならな
公海における定着漁業