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偏微分とは?(教科書5.2節) 2

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Academic year: 2021

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(1)

2012.10.5.

微分積分学・同演習B S1-12+13クラス)

担当:原 隆(数理学研究院):伊都キャンパス数理教育研究棟219号室,

phone: 092-802-4441,e-mail: [email protected]

Office hours: 講義終了後に質問を受け付けます.メイルでの質問も歓迎.

概要:大津先生担当の春学期の「微分積分学A」に引き続いて,微分と積分を究める.

秋学期でキーとなる概念:偏微分,重積分,(時間があったら少しだけ)級数

特に講義を通して身につけて欲しいこと:この講義で学んでほしい「能力」は以下の2つである.

(最低限)微分や積分のいろいろな概念を習得し,実際に 応用して使える ようになること

(可能ならば)単にやり方を覚えるのではなく,自分の議論に自信が持てるように なること.

従来,高校までの数学では主に最初の面に力点が置かれていた.ところが,昨今の中学,高校でのカリキュラムの 制約上,その最初の面ですら,練習不足と思われる学生さんが増えている.また,「この問題はこのように解けば良 い」ことは知っているけども,「その方法がなぜ正しいのか」が説明できない人(「本当にその方法で良いのか,自 信ある?」と問いかけると固まってしまう人)も多いようだ.そこで,この講義ではそのような練習不足を補いつ つ,この方法はなぜ正しいのか,が説明できる人を養成することを目指す.

内容予定:(以下は大体の目安です. V. 多変数の微分(偏微分)

1. 偏微分とは?(教科書5.2節)

2. 合成関数の偏微分連鎖律(教科書5.3節)

3. 陰関数の導関数(教科書5.4節)

4. 高階の偏微分とは?(教科書5.5節)

5. テイラー展開(教科書5.6節)

6. 極大極小問題(教科書5.7節)

7. (おまけ)条件付き極値問題— Lagrangeの未定定数法(教科書にはない)

VI. 多変数函数の積分(多重積分)

1. 2重積分とは(教科書6.1 節)

2. 反復積分による2重積分の計算法長方形の場合(教科書6.2節)

3. 反復積分による2重積分の計算法縦線領域の場合(教科書6.3節)

4. 変数変換(教科書6.4節)

5. 2重積分の応用(教科書6.5節)

VII. 時間があれば少し高度なこと(例えば級数)もやるかもしれない

教科書:神永正博,藤田育嗣「計算力をつける微分積分」(内田老鶴圃)——春学期と同じ

参考書:上の教科書はちょっと簡単すぎるかもしれないので,もっといろいろと調べたい場合には,以下の本をお 薦めする.

斉藤正彦「微分積分学」(東京図書).実はこの本の前身であった「微分積分教科書」の方が良いと思うが,絶 版になってしまった.ともかくしっかりした良い本です.

高木貞治「解析概論」(岩波).今の学生さんには難しすぎる,との意見もあるが,不朽の名著だ.超お奨め.

小平邦彦「解析入門I, II」(岩波).上の解析概論を少しとっつきやすくした感じ.激しくお奨め.

杉浦光夫「解析入門1, 2」(東大出版会).かなり分厚いけど,その分,記述は丁寧.お奨め.

(2)

評価方法:大津先生のやり方をある程度,踏襲したいので,もう少し様子を見てから決定します.ただし,平常 点を2割程度,期末試験を8割程度という基本方針は春学期から受け継ぐものとします.

合格(最低)基準:

合格のための条件は,講義中に出題する例題,レポート問題,小テスト問題などと同レベルの問題が解けることで ある.(ただし「時間がなくてレポートは出せないけど試験には出すぞ」などの指示を講義中に与えることもあり得 る.)具体的には大体,以下のようになる(進度の都合で内容に若干の変更があるので,完全なリストを現時点で呈 示する事はできないが,講義を追っておれば明らかになるはず).

多変数関数の微分とその応用について,計算ができること(具体的には,偏微分の計算,多変数函数の増減と 極値問題,多変数のテイラー展開など).

多重積分とその応用について,計算ができること(具体的には反復積分,変数変換など).

この科目に関するルール:

世相の移り変わりは激しく,僕が学生だったときには想像すらできなかったことが大学で行われるようになりま した.そのうちのいくつかは良いことですが,悪いこともあります.オヤジだとの反発は覚悟の上で,互いの利益 のために,以下のルールを定めます.

まず初めに,学生生活の最大の目的は勉強すること であると確認する.

講義中の 私語,ケータイの使用はつつしむ.途中入室もできるだけ避ける(どうしても必要な場合は周囲の 邪魔にならないように).これらはいずれも講義に参加している 他の学生さんへの 最低限のエチケットです.

僕の方では時間通りに講義をはじめ、時間通りに終わるよう心がける.

重要な連絡・資料の配付は原則として講義を通して行う(補助として僕のホームページも使う——アドレス http://www2.math.kyushu-u.ac.jp/˜hara/lectures/lectures-j.html).「講義に欠席したから知らなかった」

などの苦情は一切,受け付けない.

レポートを課した場合,その期限は厳密に取り扱う.

E-mail による質問はいつでも受け付ける([email protected]).ただ,回答までには数日の余裕を 見込んで下さい.なお,学生さんのメイルが往々にしてspam mailに分類されてしまう事があります(多分,

html mailで送られてくると自動的にスパムにされてしまうのだろう).見分け易いように,題名には「工学

部の○○です」などと書いて下さい.また僕にメイルしたのに,2,3日しても返事がない場合は返事を催促 して下さい.たとえどんなに理不尽(例:人格攻撃)なメイルであっても,僕は返事はすることにしていま す.返事がないのはメイルが届いていない可能性が高いです.

演習書の奨め:

教科書の例題や節末問題,章末問題はできるだけやること.それでもわかった気がしなかったら,演習書(いわ ゆる問題集)をやることを勧めます.問題をやることによって,自分が曖昧にしかわかっていなかった部分がはっき りしてくることが多い.ただし,その際,解答を鵜呑みにはせず,自分で納得するまで考えること.考えてもわか らなかったら,友達や教官(僕を含む)に訊けばよい.同じ理由で 問題の解答を頭から覚える愚だけは避ける 事.

(3)

105日:今日は偏微分の第一回と簡単な復習テスト(履修者調べを兼ねて)です.

復習テスト

1 以下の函数のマクローリン展開をx4の項まで求めよ.

(a)

1 +x+x2 (b) log( cosx)

2 次の積分を計算せよ.

(a)

1 0

2 + 3x

1 +x2 dx (b)

5 3

1

x29dx

3: 次の函数f(x, y)の偏導関数fx(x, y)fy(x, y)を計算せよ.

(a) f(x, y) =x2+ 3x2y4xy2 (b) f(x, y) =x2exy (c) f(x, y) = x2y

x2+y (d) f(x, y) =x y sinx

(4)

1019日:今日は連鎖律と陰関数の微分です.

簡単な練習(時間があったらやる)

4 以下の偏微分を計算せよ.単なる計算ですが,案外ミスが目立つので.

(1) f(x, y) :=x2+ 3xy+ 4xy2 の時に ∂f

∂x ∂f

∂y (2) g(x, y, z) :=x3 ×ey2+z3+xy の時に ∂g

∂x ∂g

∂z

5 連鎖律に関する,以下の問に答えよ.

(1)x, yの函数f(x, y)がある(具体的な形はまだわからない).また,x, yu, vが,

x(u, v) =u3+v2, y(u, v) =uv

の関係を満たしている.このとき,合成関数g(u, v) =f(x(u, v), y(u, v))を定義しよう.偏微分∂g

∂u ∂g

∂vを,f xyに関する偏微分(と,もちろん,u, v)を用いて表せ.

(2)具体的に

f(x, y) := sin(x2+xy) の時に,このときに偏微分 ∂g

∂u ∂g

∂v を求めよ.この場合,(1)の結果を使う方法と,直接g(u, v)u, vの函数と して書き下して計算する方法,の二通りをやってほしい.

6 F(x, y) =x36xy+e3xyとする.F(x, y) = 0が定める陰関数y の導関数を求めよ.

—————————————————練習問題の略解—————————————

4 ともかく注意深く計算するのみです.

(1)

∂f

∂x = 2x+ 3y+ 4y2, ∂f

∂y = 3x+ 4x×2y= 3x+ 8xy (2)

∂g

∂x = 3x2ey2+z3+xy+x3ey2+z3+xyy=(

3x2+x3y)

ey2+z3+xy =( 3 +xy)

x2ey2+z3+xy

∂g

∂z =x3×ey2+z3+xy×3z2= 3x3z2ey2+z3+xy

5

(1)モロに連鎖律の公式から

∂g

∂u = ∂f

∂x

∂x

∂u+∂f

∂y

∂y

∂u = 3u2∂f

∂x+v∂f

∂y

∂g

∂v = ∂f

∂x

∂x

∂v +∂f

∂y

∂y

∂v = 2v ∂f

∂x+u∂f

∂y (2)連鎖律を使うと

∂g

∂u = 3u2∂f

∂x+v∂f

∂y = 3u2cos(x2+xy) (2x+y) +v cos(x2+xy)x={3u2(2x+y) +vx} cos(x2+xy) このままでもよい(ただし,x=u3+v2, y=uvは明記する)が,すべてu, vで表すと,

= (6u5+ 4u3v+ 6u2v2+v3) cos {

(u3+v2)(u3+uv+v2) }

(5)

∂g

∂v = 2v∂f

∂x+u∂f

∂y = 2v cos(x2+xy) (2x+y) +ucos(x2+xy)x={2v(2x+y) +ux}cos(x2+xy) このままでもよい(ただし,x=u3+v2, y=uvは明記する)が,すべてu, vで表すと,

= (u4+ 4u3v+ 3uv2+ 4v3) cos {

(u3+v2)(u3+uv+v2) }

直接計算すると,まず

g(u, v) = sin(x2+xy) = sin {

(u3+v2)(u3+uv+v2) }

であるので,これをu, vで普通に偏微分して

∂g

∂u = cos {

(u3+v2)(u3+uv+v2) }×{

(3u2)(u3+uv+v2) + (u3+v2)(3u2+v)}

= cos {

(u3+v2)(u3+uv+v2) }×{

6u5+ 4u3v+ 6u2v2+v3}

∂g

∂v = cos {

(u3+v2)(u3+uv+v2) }×{

2v(u3+uv+v2) + (u3+v2)(u+ 2v)}

= cos {

(u3+v2)(u3+uv+v2) }×{

u4+ 4u3v+ 3uv2+ 4v3} となる.もちろん,この結果は,連鎖律を使った結果と一致する.

6 高校のノリでやると,

x36xy+e3xy = 0 の両辺をxで微分して

3x26y6xy0+e3xy(3y+ 3xy0) = 0 つまり x22y+e3xyy(2e3xy)xy0= 0 これから,

y0= x22y+y e3xy (2e3xy)x となる.

教科書のやり方なら y0=Fx

Fy

=3x26y+e3xy×3y

6x+e3xy×3x =x22y+y e3xy

2x+x e3xy = x22y+y e3xy (2e3xy)x

(完全なおまけ)Mathematicaに訊いてみると,この陰関数のグラフは下のような感じらしい.

-10 -5 0 5 10

-10 -5 0 5 10

(6)

112日:今日は多変数函数のテイラー展開です.

レポート問題:

7 以下の関数f, g(x, y) = (0,0)の周りのテイラー展開を,2次まで求めよ.その際授業でやった12 両方のやり方を試みること.なお,根性のある人は,3次まで求めたらなお,良い.

(a) f(x, y) =y cos(xy) (b) g(x, y) =

1 +x2+y (1)

(注意)授業で説明した2つの方法とは

1 テイラー展開の公式をそのまま使ってガンガン計算する方法

2 適当に変数を定義することにより,簡単な一変数の函数(または複数の一変数函数)のテイラー展開として求 める方法

ということである.

番外問題:これまでの講義内容で改善したらよいと思うところ,わかりにくかったところ,講義への要望などがあ れば自由に書いてください.また,質問があれば,それもどうぞ.この番外問題は成績には一切関係ないことを保 証しますから,次回からの講義を良くするつもりで書いてくださると助かります.

レポート提出について:レポートは,

119日(金)の授業開始時に 教室で集めます.

なお,授業ではいつも使ってるマークシート型の解答用紙を配りました.欠席した人で,この用紙がない人は,仕 方ないから,普通のレポート用紙で出してください.

(7)

7の略解 (a)

方法1については,ともかく微分して行くだけである.

∂f

∂x =y2 sin(xy), ∂f

∂y = cos(xy)xy sin(xy)

2f

∂x2 =y3 cos(xy), 2f

∂x∂y =xy2cos(xy)2ysin(xy), 2f

∂y2 =x2y cos(xy)2xsin(xy)

3f

∂x3 =y4 sin(xy), 3f

∂x2∂y =3y2cos(xy) +xy3 sin(xy)

3f

∂x ∂y2 =4xycos(xy)2 sin(xy) +x2y2 sin(xy), 3f

∂y3 =3x2 cos(xy) +x3y sin(xy) となるので,(x, y) = (0,0)での値は

∂f

∂x = 0, ∂f

∂y = 1,

2f

∂x2 = 0, 2f

∂x∂y = 0, 2f

∂y2 = 0

3f

∂x3 = 0, 3f

∂x2∂y = 0, 3f

∂x ∂y2 = 0, 3f

∂y3 = 0 となって,なんとまあ

f(x, y) =y+ 4次以上

となってしまうのだった.一生懸命微分したけど,こんな結果になってしまいました.

2ならもっともっと簡単.我々は既に

cos(xy) = 1(xy)2

2 + 8次以上 を知ってる.なので直ちに

ycos(xy) =yx2y3

2 + 9次以上 とわかる.

(b)方法1はやはり微分するだけ:

∂g

∂x = x

1 +x2+y, ∂g

∂y = 1

2

1 +x2+y

2g

∂x2 = 1 +y

(1 +x2+y)3/2, 2g

∂x∂y = x

2(1 +x2+y)3/2, 2g

∂y2 = 1 4(1 +x2+y)3/2

3g

∂x3 = 3x(1 +y)

(1 +x2+y)5/2, 3g

∂x2∂y = 1 + 2x2y 2(1 +x2+y)5/2

3g

∂x ∂y2 = 3x

4(1 +x2+y)5/2, 3g

∂y3 = 3

8(1 +x2+y)5/2 となるので,(x, y) = (0,0)での値は

∂g

∂x = 0, ∂g

∂y = 1 2,

2g

∂x2 = 1, 2g

∂x∂y = 0, 2g

∂y2 =1 4

3g

∂x3 = 0, 3g

∂x2∂y =1

2, 3g

∂x ∂y2 = 0, 3g

∂y3 = 3 8

(8)

となっている,従って公式から g(x, y) = 1 +y

2 +1 2 (

x21 4y2

) +1

6 (31

2x2y+3 8y3

)

+ 4次以上= 1 +y 2 +x2

2 y2 8 x2y

4 +y3

16+ 4次以上 となる.正直,かなり大変である.

2でやると簡単.まず,一変数の関数の展開として(春学期の範囲)

1 +t= 1 + t 2 t2

8 + t3

16+ 4次以上 を求めておく.これを求めるには

1 +t 3回も微分する必要はあるが,一変数だからそんなに大変ではあるま い.あとはこれにt=x2+yを代入して,3次以下を残すように展開すれば良い:

1 +x2+y= 1 +x2+y

2 (x2+y)2

8 +(x2+y)3

16 + 4次以上

= 1 +x2+y

2 y2+ 2x2y 8 +y3

16+ 4次以上 これはもちろん,1で求めた結果と一致している.

(9)

119日:今日は2変数函数の極大極小問題です.

レポート問題:

8 以下の関数f(x, y), g(x, y)の極大点・極小点と,そこでのf, gの値をそれぞれ求めよ.もし,授業で習っ た事だけでは極大極小が判定できない場合は,理由をつけて「判定できない」とすれば良い.

f(x, y) :=x33xy+y3, g(x, y) :=xy(x2+y21)

番外問題:これまでの講義内容で改善したらよいと思うところ,わかりにくかったところ,講義への要望などがあ れば自由に書いてください.また,質問があれば,それもどうぞ.この番外問題は成績には一切関係ないことを保 証しますから,次回からの講義を良くするつもりで書いてくださると助かります.

レポート提出について:レポートは,

1116日(金)の授業開始時に 教室で集めます.

なお,授業ではいつも使ってるマークシート型の解答用紙を配りました.欠席した人で,この用紙がない人は,仕 方ないから,普通のレポート用紙で出してください.

(10)

1116日:今日は2変数函数の(条件付き)極大極小問題です.

講義の時に「大体予告」しましたが,中間試験を以下のように決定しました.

   日時:127日(金)の2限,いつもの時間    場所:2304教室

試験室は,いつもの教室と異なりますから,十分に注意して下さい.

中間試験範囲は「偏微分に関するところ全部」です.ただし,「条件付き極値問題」については,出すか出さな いか,まだ決めていません.

レポート問題:

9 x, yが,x3+y3= 3xyを満たす範囲で自由に動くとき,関数 f(x, y) =x2+y2 の極大点・極小点と,そ こでのf の値を求めよ.

番外問題:これまでの講義内容で改善したらよいと思うところ,わかりにくかったところ,講義への要望などがあ れば自由に書いてください.また,質問があれば,それもどうぞ.この番外問題は成績には一切関係ないことを保 証しますから,次回からの講義を良くするつもりで書いてくださると助かります.

レポート提出について:レポートは,

1127日(火)の正午までに,全学教育のレポートボックス( 1 番)に 出して下さい.11/27 は箱崎日(馬出日?)だそうです.なので,実質的な締

め切りは 11/22 の木曜となる可能性がありますから,十分にご注意を.

なお,授業ではいつも使ってるマークシート型の解答用紙を配りました.欠席した人で,この用紙がない人は,仕 方ないから,普通のレポート用紙で出してください.

(11)

1130日:今日はこれまでの問題の解説(2問)+重積分とは?です.

前回に予告した通り,中間試験を以下のように決定しました.

   日時:127日(金)の2限,いつもの時間    場所:2304教室

試験室は,いつもの教室と異なりますから,十分に注意して下さい.

中間試験範囲は「偏微分に関するところ全部」です.ただし,「条件付き極値問題」については,出すか出さな いか,いまだ決めていません.

総じて,授業中の小テスト問題やレポート問題が解ければ,高得点になると思います.

成績の付け方について:

(学期初めには未確定だったので,以下のように宣言しましょう)

主に中間試験(+レポート)と期末試験の成績を総合して評価する.

最終成績は一旦,100点満点に換算してから,この大学の様式に従ってつける.

その100点満点(最終素点)は,以下のように計算する.

まず,「中間試験の点」「期末試験の点」をそれぞれ100点満点で出す.

次にこの2つと平常のレポート点を「平均」し,一応の総合点を出す:(総合点A)= 0.10×(レポート 点)+ 0.50×(中間の点)+ 0.40×(期末の点)

ただし,上の計算式の重みを若干変更する可能性はあることを承知されたい.

最終素点は (最終素点)= max{(総合点A)(期末の点), } とする.つまり,(総合点A)と(期末の 点)を比べて,良い方をとるのだ.

上の「最終素点」をよく見て,必要ならば全体に少し修正(例:全員に下駄をはかせるとか)を加えたものを つくり,これをこの大学の基準と合わせて最終成績を出す.

レポートの占める割合は,上のように低い.しかし,上の計算では合格基準に少し足りない人を助けるかどう かには,もっと大きな割合で使用する可能性がある.また,チャレンジ問題などでずば抜けた解答をした人に も特例措置を講ずるかもしれない.

以下,問題の略解

8 ともかく手順通りに計算して行きます.f(x, y)から始めます.

(1)極値の候補点を求める.

∂f

∂x = 3x23y= 3(x2y), ∂f

∂y = 3(y2x) なので,この2つの偏微分がゼロになるところは

x2=y かつ y2=x

の解である.これは例えばyを消去して解いてみると,xx=x4,つまりx(x1)(x2+x+ 1) = 0の実数解(つ

まりx= 0,1)として求まる.この結果からyを求めて整理すると,極値点の候補は

(0,0) (1,1) 2つあることがわかる.

(2)極値点の候補のそれぞれが本当に極値かどうかを判定する.

この函数のx, yにおけるヘシアンは 36xy9 である.そこで,

候補(0,0)ではヘシアンの値は 9<0.よってここは鞍点であり,極大でも極小でもない.

(12)

候補(1,1)ではヘシアンの値は+27>0.よってここは必ず極大または極小になっている.ここが極大か極小 かを判定するために ∂x2f2 = 6xの値を見ると,これは6>0.よって,(1,1)では極小である.またここでのf の値はf(1,1) =1である.

以上まとめるとf の極値点は(1,1)ひとつだけで,そこでのf の値は1 である.

次にgに進もう.

(1)極値の候補点を求める.

∂g

∂x = 3x2y+y3y, ∂g

∂y =x3+ 3xy2x なので,この2つの偏微分がゼロになるところは

y(3x2+y21) = 0 かつ x(x2+ 3y21) = 0

の解である.これを解くのはちょっと厄介だが,例えば,x= 0の場合とx6= 0の場合でまず場合分けをし,次に それぞれをy= 0y6= 0で場合分けして落ち着いてやれば必ず解ける.極値の候補は

(0,0), (±1,0), (0,±1), (±1

2,±1 2 )

とわかる(上では複合は任意).

(2)極値点の候補のそれぞれが本当に極値かどうかを判定する.

この函数のx, yにおけるヘシアンは

(6xy)2(3x2+ 3y21)2=−{13(x+y)2}{13(xy)2}

である.(1)で求めた全ての候補点で上のヘシアンを計算する.たくさんあって大変だが,まあ,仕方ない.

候補(0,0)ではヘシアンの値は 1<0.よってここは鞍点であり,極大でも極小でもない.

候補(0,±1)(±1,0)ではヘシアンの値は 4<0.よってここは鞍点であり,極大でも極小でもない.

候補(

±1 2,±1

2

)でのヘシアンの値は2>0.よってここは必ず極大または極小になっている.ここが極大か

極小かを判定するために ∂x2f2 = 6xyの値を見ると,

候補±(1 2,1

2

)での値は3/2>0.よって,ここでは極小であり,そのときのgの値は1

8 である.

候補±(1 2,1

2

)での値は3/2<0.よって,ここでは極大であり,そのときのgの値は 1

8 である.

以上まとめるとgの極大点は±(1 2,1

2

)で,そこでのgの値は 1

8 である.また,gの極小点は±(1 2,1

2

)で,そ

こでのgの値は1

8 である.

(注意)この問題ではf, gともにx, yについて対称である(xyを取り替えても同じ値になる).このような場合,

(x0, y0)が極小点なら,(y0, x0)も極小点である(理由は各自で考えること).

このような対称性は実際に以下の(少なくとも)2つの面で役に立つ:

極値点を(人力でなく計算機で)探す場合,対称性があれば,探索領域を半分にすることができる.例えば,

xyのところだけを探して,出て来た答えでx, yを入れ替えればx < yの場合の解もわかる.

逆にx, yの取り替えについて不変な答えが出ることを検算に利用することもできる.

(13)

9 ラグランジュの未定乗数法を使うため,

h=x2+y2λ(x3+y33xy) として,x, y, λ に関する偏微分をゼロとおいてみると,

2x3λ(x2y) = 0, 2y3λ(y2x) = 0, x3+y33xy= 0 となる.これを解く.最初に第一式と第二式を引くと

{23λ(x+y)}(xy) = 0

を得る.x6=yなら上の中括弧の中がゼロだが,この場合には解が存在しない.(ここの計算は当方の出題ミス により大変になってしまったので,最後に説明する。)

x=yの時は,x=yを元の3式に代入して x=y= 3

2 または x=y= 0 2つの場合があるとわかる.この二つが極値点の候補である.

このそれぞれが本当に極値かどうかを調べよう.実のところ,極値かどうかは後の(注)で説明するように簡単 に判定できるのであるが,まずはそのような「飛び道具」を使わなくてもよい,万能の方法を説明する.

x=y= 0では?

x=y= 0ではx2+y2= 0であり,更に常にx2+y20(等号はx=y= 0の場合のみ).従ってこの場合,x, y がどのようにx=y= 0からズレたとしても,x2+y2の値はゼロから上がる.よって,これは極小になっている.

x=y= 3/2では?

x=y= 3/2の近傍でのx2+y2を調べたいので,x=s+ 3/2,y=t+ 3/2とおいてみよう.

xy= 9

4+ 3(s+t) +s2+t2 () である.

一方,x, yの満たす式x3+y3= 3xys, tで表すと 9

4(s+t) +9

2(s2+t2)st+s3+t3= 0 (∗∗)

となる.これはなかなか扱いにくいが,まず,大雑把な様子をつかむために,s, tの一次だけを見てみると,

s+t0

となる.つまり,x=y = 3/2の近傍では,x, yは傾き1の直線に接する形で動いている訳だ.これは特に,s, t が大体同じ大きさであることを意味する.

従って,もう少し精度を上げるには,(**)s, t2次まで見れば良い1 9

4(s+t) +9

2(s2+t2)st0 = s+t≈ −2(s2+t2) +4 9st

これを(*)に代入して,s, t2次まで正しい式として(急いでやったので,以下の係数はちょっと間違ってるかも)

xy 9

45(s2+t2) +4 3st= 9

45(s+t)2+34 3 st= 9

4+O(s4)34

3 s2+O(s3, t3)

となる(最後のところでは,(**)を参照してs+t s, t2次であることを用いた).この表式は343s2のため に,s=t= 0の近傍では9

4よりも小さい(もちろん,s=t= 0の場合を除く).つまり,s=t= 0は極大になっ ており,もとのx, yに戻ると,x=y= 32は極大点であるとわかる.なお,この点での値はx2+y2= 92である.

1(**)では1次まで,つまりs+t= 0まで見て,(*)では2次まで見るのは不十分である.(**)での2次の補正が(*)に入ってくるかも しれないから.実際,以下で見るように,s2の係数が補正によって変わってくる

参照

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