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目次 はじめに 3 3 競合国企業の動向 54 1 ベトナムにおける電源計画 IPP 事業権の取得状況 電力セクターの概況 EPC 受注状況 PDP7 改訂版のレビュー 19 4 まとめ ベトナム発電事業展開にあたっての留意点 30

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(1)

デロイト トーマツ コンサルティング合同会社

平成28年度質の高いインフラシステム海外展開促進事業

ベトナムにおける電力分野への海外展開支援に係る基礎情報収集調査

2017年3月31日

経済産業省 貿易経済協力局 資金協力課 御中

最終報告書

(2)

目次

はじめに

3

1

ベトナムにおける電源計画

7

1.1

電力セクターの概況

7

1.2 PDP7

改訂版のレビュー

19

1.3

ベトナム発電事業展開にあたっての留意点

30

2

本邦企業の海外展開動向

45

2.1

海外展開方針

45

2.2

ベトナムにおける投資動向

50

3

競合国企業の動向

54

3.1 IPP事業権の取得状況 54

3.2 EPC

受注状況

58

4

まとめ

62

4.1 GtoGによる支援事項 62

4.2

ベトナム電力セミナー

65

Appendix 67

本報告書に記載されている情報は、公開情報に加え、本調査の分析に利用する承諾を得た上で、ヒアリング等で第三者から提供を頂いたデータも含まれています。これら情報自体の 妥当性・正確性については、弊社では責任を負いません。

本報告書における分析手法は、多様なものがありうる中でのひとつを採用したに過ぎず、その正確性や実現可能性に関して、弊社がいかなる保証を与えるものではありません。

本報告書は、調査委託契約に従って貴省の政策決定の参考資料として作成されたものです。内容の採否や使用方法については、貴省自らの責任で判断を行うものとします。

(3)

はじめに

(4)

本調査の概要

はじめに

本調査ではベトナムの電力セクターの概況を調査し 我が国の支援対象を提示した

本プロジェクトの背景

我が国は、世界のインフラ需要に対応する ため、「質の高いインフラ輸出拡大イニシ アティブ」を掲げ、アジア地域から、我が国 の質の高いインフラを普及させる取組を推 進している

インフラ輸出の推進

本プロジェクトの内容 本プロジェクトの結論

ベトナムでは、急速な経済成長に伴い増 大している運輸・エネルギー等の経済イン フラ需要に対し、電力インフラ整備は未だ 不足している状況にある

ベトナムで増大する電力インフラ需要

我が国の「質の高い電力インフラ」をベトナ ムに輸出することで、ベトナムの電力イン フラの整備不足の解消に貢献することが 求められている

ベトナムへの電力インフラの輸出促進

各政府機関、企業に関連する文献調査お よび、徹底したヒアリングによりベトナムに おける電力セクターの概況を明らかにし、

民営化自由化の動向、競合国企業の進出 状況等を整理した

ベトナムの電力セクターの概況調査

ベトナムにおける日本企業の新たな海外 展開機会を提案すべく、同マスタープラン に記載のあるプロジェクトについて詳細な レビューを行った

PDP7改訂版のレビュー

我が国企業の競争力を踏まえつつ、電力 分野における今後の円借款及び海外投融 資を活用した支援候補プロジェクトを特定 した

支援対象プロジェクトの抽出

我が国の商社、電力、重電メーカーを招き、

本調査結果を広く周知した

ベトナム電力セミナーの開催

(5)

調 査 項 目

概 要

遂行期間 2ヵ月(2017年2月~2017年3月)

本調査では、「1.ベトナムにおける電源計画」、「2.本邦企業の海外展開動向」、「3.競合国企業の動向」の項目について 文献調査・ヒアリングを実施し、最後に「 4. まとめ」において、資金協力課の支援対象となる候補 PJ を抽出した。

調査のフロー

はじめに

本調査では 2 ヵ月で国内外で文献調査・ヒアリングを実施した

ベトナム電力市場に進出し ている外国企業の展開状 況および今後の方針を文 献調査およびヒアリング調 査により情報収集した

対象は主に中国、韓国企 業とした

ベトナム 発電事業 展開にあ たっての留 意点を整理 した

本邦企業のベトナムも含め た海外電力市場への展開 方針を文献調査および、ヒ アリングにて確認した

0

国内外の本 邦企業にヒア リングを実施 し、GtoGによ る支援事項を 整理した

PDP7

改訂版 のレビュー

ベトナム 発電事業展開

にあたっての 留意点

海外展開 方針

ベトナムに おける投資

動向

IPP事業権

の取得状況

ベトナム 電力セミナー

EPC

受注状況

1

)ベトナムにおける電源計画 (

2

)本邦企業の海外展開動向 (3)競合国企業の動向 (

4

)まとめ

GtoG

による 支援事項

文献調査 現地ヒアリング

文献調査 国内ヒアリング

文献調査 現地ヒアリング

国内ヒアリング セミナー 現地ヒアリング

現地ヒアリング

我が国の商 社、電力、重 電メーカーを 招き、本調査 結果を広く周 知した

ベトナムにおける卸電力市 場の創設をはじめとした自由 化の動向を中心に整理した

電力セクター の概況

1-1 1-2 1-3 2-1 2-2 3-1 3-2 4-1 4-2

(6)

ヒアリング先一覧

はじめに

国内・ベトナムの政府機関・企業 24 件に対し、徹底的なヒアリングを実施した

JERA

J-POWER

関西電力

九州電力

東北電力

三菱商事

JICA

三菱日立パワーシステムズ 住友商事

双日

豊田通商

丸紅

三井物産

JBIC

三菱東京UFJ銀行

みずほ銀行

EVN

MOIT

PV Power

JICA

在ベトナム日本国大使館

JX

東京ガス

三菱日立パワーシステムズ

*政府機関・企業名の順序は五十音順・アルファベット順

ベトナム(※企業名は親会社名)

政府機関・企業名

日本 企業名

その 他 電 力 商

銀 行

E P C ガス 石油 現地 政 府 機 関

日 系 政府 機 関

(7)

1. ベトナムにおける電源計画

1.1 電力セクターの概況

1.2 PDP7 改訂版のレビュー

1.3 ベトナム発電事業展開にあたっての留意点

(8)

ベトナムは2000年以降GDPの2桁成長を果たしてきたが、近年では7%程度に低下しているものの、引き続き成長が見込 まれる。 IMF では今後 7.7% の成長を見込んでおり、 MOIT の電源開発計画も同程度の成長を見込んでいるとみられる。

ベトナムにおける人口・GDPの実績と見通し

1.1 電力セクターの概況

ベトナムの GDP は年率 7% 超の成長を続ける見通し

97 91 92

89 90 87 88

84 86 82 83

81 82 79 80

78

85

75 80 85 90 95 100

CAGR 1.1%

100万人

2005 2010 2015 2021

2000

Forecast(2016~)

出所:IMF「World Economic Outlook Database 2016.10」

人口 の推移

名目GDP の推移

Forecast(2015~)

299 186 191

156 171 113 135

98 102 66 78

50 58 35 40

31 33

0 50 100 150 200 250 300

2021

CAGR 12.9%

2015

10億$

2000 2005 2010

7.2%

CAGR 1.0%

CAGR 7.7%

(9)

2016年3月公表のrevPDP7では年率6.6%の電力需要増加を見込んでいる。ただし、これまで電力需要は年率13%増加 していることから、 MOIT ヒアリングでは 2020 年までは CAGR13% の成長もあり得るとしている。

ベトナムにおける電力需要予測

1.1 電力セクターの概況

電源開発計画では年率 6.6% の電力需要の成長を見込んでいる

MOITヒアリングにおけるコメント

政府公式見解としては、

2016

~2025

年までの期間については、

revPDP7

の 前提と同様のCAGR6.6%での需要増加 を、現在でも見込む

但し、短期的、具体的には2016年

~2020

年までの期間については、あくま でも

MOIT

の内部検討上の数値ではあ るが、CAGR13%での需要成長が見込 まれるとしている

なお、需要予測は、トップダウンとボトム アップの

2

つのアプローチに基づいて 実施している

トップダウン→海外諸国の過去の 経済成長と電力需要の伸びの実 績の比較に基づく重回帰分析

ボトムアップ→地域別の需要 見通しの積み上げ

出所:MOIT, EVNおよびPV Powerへのインタビュー、EVN Annual Report 2016、ADB「ASSESSMENT OF POWER SECTOR REFORMS IN VIETNAM」より作成

300

200

100

0

2025 272

2020 2015

2000 2005 2010

23

144

198

86

CAGR +6.6%

46

(TWh)

Others

Commercial & Hotels, Banks Agriculture, Forestry & Aquaculture

Administration & Residential Industry & Construction

CAGR +13.0%

History Projections

(10)

ベトナムの電源容量は過去15年間年率12.7%で増加しており、2015年時点で38,553MWである。PDP7では年率8.5%の 増加を見込んでおり、石炭、再エネのシェアが拡大する計画となっている。

1.1 電力セクターの概況

石炭と再エネを中心に電源容量は年率 8.8% で増加する

ベトナムの電源構成の推移

出所:EVN Annual Report 2016、及び2015、ADB「ASSESSMENT OF POWER SECTOR REFORMS IN VIETNAM」より作成

(MW)

ベトナムの2015年、および2030年の電源構成比

0.4%

38.0%

33.5%

20.7%

7.5%

0 50,000 150,000

100,000

CAGR +8.5%

2010

38,553

2000

11,771 5,129

2005

22,068

2025 101,358

2020 2030

131,570

60,953

2015 ガス

再エネ

水力 石炭

その他

38,553MW(2015年)

History Projections

19.2%

4.4%

42.8%

16.6%

17.0%

再エネ 石炭 水力

その他 ガス

再エネ その他 石炭 ガス 水力

100,586MW(2030年)

CAGR +12.7%

石炭火力:

9.3%増加 再エネ:

18.8%増加

(11)

ベトナムでは、2025年に人口が1億人に達し、一人当たりGDPは3,980ドル、一人当たり電力消費量は2,688kWhに増加 する見通し。

一人当たりGDPと一人当たり電力消費量の各国比較

1.1 電力セクターの概況

ベトナムでは 2025 年に一人当たり電力消費量が 2015 年の 1.7 倍に増加する見通し

Algeria

Argentina

Australia

Austria Belgium

Brazil

Canada

Chile China

Czech Republic Denmark

Egypt

Finland

France

Germany

Greece

Hong Kong

India Indonesia Iran Iraq

Ireland Israel

Italy Japan

Kazakhstan

Kuwait

Libya

Malaysia

Netherlands New Zealand

Peru

Portugal

Romania

Russia

Saudi Arabia

Singapore

Slovakia

South Korea

Spain

Sweden

Taiwan

Trinidad and Tobago

Turkey

United Arab Emirates

United Kingdom

United States of America

Venezuela Vietnam

0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 16,000 18,000

0 10 20 30 40 50 60

KWh/capita

GDP/capita 出所:Deloitte Economic Intelligence Databaseを基にDeloitte分析

産油国・産ガス国

その他の国

(千ドル)

Vietnam(2025)

GDP:3,980US$/capita 2,688kWh/capita Vietnam(2015)

GDP:2,088US$/capita 1,571kWh/capita

(12)

発電セグメントのみ外資が参入。送配電以降はEVNの垂直統合となっているが、自由化に備え分社化済みである。

なお、一部地方ではコミューン事業者が配電・小売り事業を担っている。

1.1 電力セクターの概況

発電は外資参入が可能であり 送配電・小売りは EVN の垂直統合だが分社化済み

ベトナムの電力事業体制

出所:MOIT、EVN、PV Powerインタビューおよび経済産業省「諸外国のエネルギー政策動向等に関する調査」、海外電力調査会「海外諸国の電気事業2014年版」、

JETRO「ベトナムの電力調査2013」、ADB「ASSESSMENT OF POWER SECTOR REFORMS IN VIETNAM」より作成

*1

・・・

EVN

直轄企業:

EVN

100%

保有し予算も

EVN

が割り振る

*2: EVN

独立採算企業:

EVN

100%

保有するが独立採算形式をとる

Electric Power Trading Company

(EPTC)*1

National Load Dispatch

Center (NLDC)*2

コミューン事業者/

Local Distribution Unit (LDU) 電力

公社

(EVN)

IPP

Petro Vietnam Power Vinacomin

Power

(外資BOT含む)

GENCO 1

GENCO 2

GENCO 3

BOT

EVN

送配電 小売 トレーディング 給電

発電 送電 配電

バリュー チェーン

PPA:90%

スポット:10%

PPA:100%

National Power Transmis sion Corp (NPTC)*2

HNPC*2

NPC*2 SPC*2 CPC*2 HCMC*2

備考 発電は外資BOT事業 者も参入可能

外資BOT事業者はPPAのみ可能

現状、売電先とする卸売事業者はEPTCのみだが、

そのうちあらゆる卸売事業者、及び大口需要家は 直接調達可能となる想定

主に遠隔地では、コミューン事業者、及びLDUと呼ば れる小規模配電事業者が各配電・小売事業者から電 力を調達する

コミューン事業者、及びLDUは、保有する配電設備の 管理も実施している

61.2%

16.1%

22.7%

(13)

ベトナムでは電力自由化を3段階で推進しており、2012年7月にはEVNを唯一の売電先とする卸売(スポット)市場を創設 した。今後、卸売市場に需要家を参画させ、最終的には小売部門の自由化も実施予定である。

1.1 電力セクターの概況

卸市場の流動化を促進し 最終的には小売りも自由化する工程表を示している

ベトナムにおける電力市場改革の動向

出所:EVNインタビュー、EVN Annual Report 2016、PV Powerインタビュー、ADB「ASSESSMENT OF POWER SECTOR REFORMS IN VIETNAM」より作成

根拠法:首相決定No.63/2013/QD-TTg (2013年8月発行)

Vietnam Electricity Market (VREM) Vietnam Wholesales

Electricity Market(VWEM) Vietnam Competitive

Generation Market(VCGM)

2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017

*現在 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 2025

Pilot Operation Full Operation Pilot Operation Full Operation Pilot Operation Full Operation

1 2 3

自由化 状況

発電部門への外資参入の許可

卸売市場の流動化(*卸売事業者、および大口需要家が買電者として参加)

小売市場の自由化

中央給電指令所(NLDC) が需給調整 最終的にEVNから独立した独立系統運用機関を目指す

PPA(相対契約)90%、

スポット契約10%

電力 システム

流動性

概要

発電事業者はPPA(相対取引)とスポット 市場を通じて、卸事売業者(EVN)に

電力を販売できるようになる

発電事業者はEVN以外のあらゆる卸売事業者および 大口需要家に電力を直接販売できるようになる

(※2017年3月現在は実現していない)

すべての最終需要家が任意に

電力の調達先(小売業者)を決定することができる

PPA(相対契約)を60%まで減少、

スポット契約を40%まで増加 卸売(スポット)市場の導入(*売電先はEVNのみ)

発送電分離

(Legal unbundlingを実施)

最終的に資本分離(Ownership separation)を目指す

(14)

2017年現在、EVNを唯一の売電先とする卸市場があり、国営発電事業者の発電量の約10%が卸市場で取引されている。

将来は配電・小売、大口需要家も卸市場から買電が可能になる予定。なお、 BOT (外資の IPP )は参画対象外である。

1.1 電力セクターの概況

EVN をシングルバイヤーとする卸市場があり 大口需要家の参加も予定されている

出所:EVNインタビュー、EVN Annual Report 2016、PV Powerインタビュー、ADB「ASSESSMENT OF POWER SECTOR REFORMS IN VIETNAM」より作成 スポット取引

PPA(相対取引)

凡例

発電 事業者

卸売事業者/

大口需要家 スポット

市場

EVN

最終 需要家

市場参画対象 市場参入の対象

PV Power Vinacomin

EVN GENCO1 EVN GENCO2 EVN GENCO3

Hanoi PC

Northern PC Central PC HCM PC

Southern PC 大口需要家

発電事業者

卸売事業者

/

大口需要家

1

2

1

2

EPTC NPTC

*VCGM市場で 取引されている

対象外

対象

対象 対象外

BOT事業者

戦略的水力発電所 30MW以下の発電所

※火力発電所および、水力発電所が市場の参入対象

ベトナムにおける卸売電力市場イメージ

NLDC

(15)

0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600 1,800 2,000

12 11 8

3 5 6 7 9 10 11 12 2 4 7 9 10

2 8

8.8

3

1 5 6

4

0.0 4.4

火力発電の推定 平均PPA価格

(5.72 US cent)

水力発電の推定 平均PPA価格

(3.74 US cent)

スポット価格は2015年は推定PPA単価よりも高く推移していたが、2016年は低下傾向にある。降雨量が多かったこと、

及び CfD の上限価格が引き下げられたためである。

ベトナムにおける電力スポット市場価格

1.1 電力セクターの概況

卸売電力市場のボラティリティは高くはなく 一定程度有効に機能している

30-day moving average of the daily

average price 30-day moving

average of the daily maximum price 凡例

出所:VCBS「VIETNAM POWER INDUSTRY 2016」より作成

※1,000dong = 4.40US cent(報告省令レート/2017年4月分)

(dong/kWh) (US cent/kWh)

2015

2016

(16)

国有企業であるEVNの発電子会社3社(Genco1,2,3)及び、PVNの発電子会社(PV Power)の民営化プロセスが実行中 である。ヒアリングによると、 EVN 子会社と PV Power では異なる民営化スキームを採用する模様である。

1.1 電力セクターの概況

国営発電会社は順次民営化される見通しである

ベトナム国営発電会社の民営化動向

出所:EVNインタビュー、EVN Annual Report 2016、PV Powerインタビュー、同社提供資料より作成

発電セグメントの民営化 民営化スキーム

 Phuc首相の声掛けで、ベトナム航空など国

営企業の民営化が進展中

発電セグメントもEVN, PVN, Vinacominの 発電子会社が順次民営化される予定であ る

PV Power 7.8%

EVN 20.9%

Genco1 13.9%

Genco3 17.2%

BOT and others 23.7%

Vinacomin 4.8%

Genco2 11.7%

38,553MW(2015年)

直近の 民営化対象

55.4%

PV Power

EVN

PVN

PV Power

100%保有

PVN

戦略投資家へ売却(最大3社まで)

Strategic

Investor A B C Public

>50%

EVNは50%未満に

EVN

G1 G2 G3

Ultimate Public

<50%

Asis Future

100%保有

EVN

G1 G2 G3

Asis

Genco3を先行IPO

EVN

G1 G2

Public

Future

<49%

G3

PV Power

(17)

Target 2017

IPO準備 IPO スキーム決定

Valuation

PV Powerの民営化が最も早い見込みであり、EVN子会社の中では、比較的健全なGenco3が先行して民営化される模 様である。

1.1 電力セクターの概況

比較的健全性の高い発電事業者より順に民営化される予定である

ベトナム国営発電会社の民営化動向

*: 1,000dong = 0.0440USD(報告省令レート/2017年4月分)で換算

出所:EVNインタビュー、EVN Annual Report 2016、PV Powerインタビュー、同社提供資料より作成

発電会社 発電容量 発電ポートフォリオ スケジュール

PV Power Genco1

Genco2

Genco3

5,144MW

4,337MW

6,377MW

4,208MW 7,722MW

(本体)

※本体は暫く民営化しない

0% 100%

火力(石炭)

火力(石炭) 火力(ガス)

火力(石炭) 火力(石油・その他)

火力(ガス)

水力

火力(石炭)

水力

水力

Target 2017-18 In Progress

Done

In Progress Done

Done

火力(石炭)

水力

火力(石油・その他)

火力(ガス)

最も健全なGenco3を先行させてIPOを実施。

Genco1,2

も順次

IPO

していく 電力

公社

(EVN)

(18)

政府による赤字補填のあるPLNを除くと、東南アジア各国の国営電力会社の営業利益率は5%以上である。EVNの財務 は健全だが、営業利益率は 2% と低く、電力単価の適切な改定を持続的に続けられるかが長期的な健全性の焦点である。

東南アジア・東アジアの主な電気事業者の収益性

1.1 電力セクターの概況

EVN の営業利益率は 2% であり東南アジアの国営電力の中では低い部類である

出所:各社Annual report(「2015年、連結)等をもとに作成 為替レートは日本銀行(2017.3)公表情報を使用

0 10 20 30 40 50 60 70 80

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21

関西電力

EGAT(

タイ

)

TNB (

マレーシア

)

MERALCO(フィリピン)

中部電力

KEPCO(

韓国

)

東京電力

PLN(

ネシア

)

EVN(

ベトナム

)

営業利益率

(%)

自己資本比率

(%)

バブルの大きさ:売上高(米国ドル換算)

※電力価格を補填する政府補助金により営業利益を黒字化 また、資本増強により、自己資本比率が上昇している

営業利益率-13%

自己資本比率35%

(19)

1. ベトナムにおける電源計画

1.1 電力セクターの概況

1.2 PDP7 改訂版のレビュー

1.3 ベトナム発電事業展開にあたっての留意点

(20)

PDP は今後10 年間の中期計画およびそれを含む20 年間の長期計画を示したもので、原則5 年に1 回の見直しが行わ れている。地方人民委員会から協力を得ながらスポンサーから提案を行い、具体案件が PDP に盛り込まれることとなる。

PDPの過去の見直しの経緯

1.2 PDP7 改訂版のレビュー

電源開発計画( PDP )は地方人民委員会等の協議を経て 5 年毎に更新される

*1 PDP という用語が使われはじめたのはPDP5 からで、それ以前は電力マスタープラン(MP)と呼ばれていた

出所:MOIT Circular No. 43/2013/TT-BCT、NEDO「平成25年度調査報告書 ベトナムにおける石炭高効率利用システムの基礎調査」および各種情報より作成

PDPに具体案件を盛り込む手順(概要)

名称

*1

公表時期

計画対象期間

*2

オリジナル版の 計画案作成主体 電力

マスタープラン ビジョン

MP1 1981~1990年 2000年迄

電力研究院(IE)と 旧ソ連共同

MP2 1986~1995年 2005年迄

MP3 1991~2000年 2010年迄

MP4 1996~2005年 2015年迄

電力研究院(IE)に

日本が策定支援

PDP5

2001年6月発行 2003年3月改定

2001~2010年 2020年迄

電力研究院(IE)

独自に策定

PDP6

2007年7月発行 2006~2015年 2025年迄

電力研究院(IE)に

日本が策定支援

PDP7

2011年7月発行 2013年12月改定 2016年3月再改定

2011~2020年 2030年迄

電力研究院(IE)に 日本が策定支援

(一部:需要想定 並びに系統計画)

• MOIT が中心となり、エネルギー研究院

(IE)、EVN、PVN、Vinacomin や地方人民 委員会から意見を聞きつつ素案を作成

案件のスポンサー(オーナー)が地方人民 委員会と協業し、具体的な立地と採用する 発電技術を選定

案件のスポンサー(オーナー)がFSを実施

この際、地方人民委員会からの協力を得ら れるかが重要

案件のスポンサー(オーナー)からFS結果 をMOITに申請 (※EIAについては、天然 資源環境省への提出が必要)

政府・首相承認

通常、首相決定・承認という形で発行

MOITから

政府・首相に申請

FS結果の MOITへの申請

実施可能性調査

(FS)の実施

※環境影響調査

(EIA)含む 具体的な発電所立地、

発電技術を選定 長期電源計画

の素案作成

(電源種別、系統計画)

• MOITから政府・首相に申請

(21)

電源開発計画は未達が続いているが、PDP6と比較すると、PDP7の電源計画に対する電源開発の予実差は減少してお り、 2014 年時点で計画値よりも 2,101MW 下回っている。

過去のベトナムにおける電源開発総量(MW)

1.2 PDP7 改訂版のレビュー

ベトナムにおける電源開発計画は未達が続くも 近年では予実差が縮小している

出所:JICAベトナム電力調査2011および2015

PDP6 PDP7

30,000

15,000 0 20,000 25,000 35,000

2,101MW 34,971

2013 2014

32,870

2012 2011

2010

4,500MW

21,595

2008 2009

2007 2006

12,375

26,095

計画値

実績値

(MW)

( 年 )

(22)

2016年3月公表時点のrevPDP7では、原子力4.6GWも含む形で、合計96.0GWの新規電源開発を計画していた。

2016年3月公表時点のrevPDP7:運開予定年×電源別内訳

1.2 PDP7 改訂版のレビュー

昨年 3 月公表版では、 2030 年までで計 96.0GW の新規電源開発が計画されていた

*1: その他には、高炉ガス、コジェネを含む *2: 再エネには、風力、太陽光、バイオマスを含む。また電源未特定のものも含む *3:水力には揚水含む

出所:revPDP7

1.1 1.8

2.7

4.7

2.1

6.5 7.2

3.2

1.8 1.8 2.0 2.0 1.8

3.0

1.8 0.8

1.5 0.8

2.3

2.3

0.8

2.3 2.2 0.8

0.5 0.5

0.7

0.8

0.8 1.0

0.9

1.0

1.1 1.2

1.0

1.2 1.8

2.2

2.9

3.2

3.4

3.5

1.1 2.3

1.2 0.6

0.7 0.8

0.1 0.3

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12

4.3 0.2

0.5

2020 2017

2.7

0.40.4

9.5

2021

10.3

2022 2023 7.2 0.4

0.3

2016

0.2

2024

5.7

2026 2025

0.3 7.9

0.1

2027 0.8 6.5

5.9 5.3

0.5

2030 2028

9.0

2029 0.3 3.8

2019 6.2

4.6 0.2

2018

石炭

7.2

水力

GTCC

再エネ その他

原子力

(GW)

計 画 容 量

運開 予定年

Total: 96.0GW

*1

*3

*2

(23)

ベトナム現地政府等へのインタビューおよび各種公開情報に基づくと、2017年3月時点では原発が除かれた分(▲4.6GW の影響)を全て補填する案件の目途は立っていない状況で、 92.9GW の新規電源開発が計画されている。

現時点の最新情報に基づく更新版:運開予定年×電源別内訳

1.2 PDP7 改訂版のレビュー

現時点での各種公開情報に基づくと、 93.0GW の新規電源開発計画となっている

*1: その他には、高炉ガス、コジェネを含む *2: 再エネには、風力、太陽光、バイオマスを含む。また電源未特定のものも含む *3:水力には揚水含む

出所:MOIT, EVNおよびPV Powerへのインタビュー、および各種情報を基に作成

計 画 容 量

運開 予定年

Total: 93.0GW

1.1 1.8

2.7

4.7

2.1

6.5 7.2

3.2 3.0

1.8 2.0 2.0 1.8 2.4

1.2 1.5

1.8 0.8

2.3 3.0

0.8

2.3 2.2 0.8

0.5

0.5

0.7

0.8

0.6 1.0

0.9

1.0

1.1 1.2

1.0 1.2

1.8

2.2

2.9 3.2 3.4

3.5 0.6

0.7 0.8

0.1 0.3

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12

0.4

0.2

0.4 0.3

0.2

6.2

4.3 0.5

2017 2016

7.2 0.5 0.4

2023 2021

9.9

2020

10.3

2022 5.3

0.2

2019 2030

5.3

2029 0.3 0.3

2027

5.9 5.7

6.7

0.8 2.7

2026 2028

6.5

0.1

6.1

2024 7.2

3.8

2018 2025

GTCC

石炭 水力 再エネ その他

*1

*3

*2

原発分の計画前倒

しは見られるが全 量を補填するには 至っていない

(GW)

(24)

MOITへのヒアリングによると、原発撤回分の補てんについては、石炭、ガス、再エネのいずれかで対応する。2017年3月 時点で特に決まった方針はないとのことだったが、 GTCC での新規案件組成されていることが確認された。

2016年3月以降の電源開発計画の動き(2030年までの累計ベース)

1.2 PDP7 改訂版のレビュー

20163 月公表版発表以降 原子力が撤回され GTCC が追加された

(MW)

出所:MOIT, EVNおよびPV Powerへのインタビュー、および各種情報を基に作成

MOITヒアリングにおけるコメント

原発計画の撤回を受け、現在MOITは 政府と共同で電源構成の見直しを検討 しているところ。未だ決定したものはない

原発の減少分は、石炭、ガス、再エネの 増加により補填する方針だが、具体的 にそれぞれ幾らとするかについて、現時 点で話せるものはない

<補足>

現在の

revPDP7

のさらなる改定版を公 式なものとして出すかは未定

 2020

年~

2030

年の電源開発計画と

2040年までのビジョンを含む電源開発

計画が、

2019

年を目途に

PDP8

として出 される見込み(正式に確定したスケ ジュールというわけではない)

0 92,000 96,000

+1,200

-180

石炭

93,017

原子力

95,957

最新情報 に基づく

更新版

(非公式)

revPDP7

(2016/3)

GTCC -4,600

水力 石炭

+1,840 -1,200

2016年3月以降に 廃止された案件

2016年3月以降に 新規追加された案件 Bac Lieu I:JICA、双日が

案件組成を進めていたが、

環境懸念によって計画が 中止となった

(25)

原発計画の全面撤回に加えて、水力計画の一部撤回、Bac Lieu省での石炭火力(JICA仕込み案件)の中止がなされた。

なお、水力については、 PV Power へのヒアリングにて「今後大規模な水力の開発は無いと認識」とのコメントもあった。

2016年3月以降の変動内容詳細

1.2 PDP7 改訂版のレビュー

20163 月以降の計画変更のサマリー

案件種類 電源種別 PJ名 容量

(MW)

予定投資家 運開

予定年 摘要(中止の背景等)

分類 企業名 中止案件

(6,120MW)

原子力 Ninh Thuan I (1st Phase) 1,200 EVN EVN 2028

2016年11月の国会にて原発中止計画が承認

原発の安全性およびバックエンドも含めたコストを 勘案して中止を決定

Ninh Thuan I (2nd Phase) 1,200 EVN EVN 2029 Ninh Thuan II (1st Phase) 1,100 EVN EVN 2029 Ninh Thuan II (2nd Phase) 1,100 EVN EVN 2030

水力 Huoi Tao 180 未定 未定 2030 2016年11月に環境、住民への影響から水力案件

の縮減を決定

石炭 Bac Lieu I (1st phase) 600 未定 未定 2029 JICA、双日が案件組成を進めて来た案件であっ

たが、石炭火力への環境懸念から、Bac Lieu省 地方人民委員会が計画の中止を決定

Bac Lieu I (2nd phase) 600 未定 未定 2030

新規 追加案件

(3,040MW)

GTCC Nhon Trach 3 750 PVN PVN 2020 PV PowerインタビューにてrevPDP7への追加案

件として首相承認済みと明言

Nhon Trach 4 750 PVN PVN 2024

Quang Tri gas power PJ 340 BOT

(特定)

VietGazprom 2021* Gazprom Internationalのベトナム事務所長が 2017年2月にQuang triの地方人民員会にて本発 電所の計画を表明

既にF/Sを開始しており、地方人民委員会から好 意的なコメント、サポートを受けている状態

石炭 Quang Tri 2 1,200 BOT

(特定)

韓国電力

(傘下の KOWEPCO

2024 20172月にQuang tri地方人民委員会と KOWEPCOで覚書を締結

Quang tri地方人民委員会は、本件のrevPDP7へ の追加に向け、KOWEPCOを支援する旨を表明

* 2017年中に政府からの計画承認を得るというスケジュールを報道記事にて確認。運開予定年は未確認だが、2017年中の着工、完工まで4年間と想定して2021年とした

出所:MOIT, EVNおよびPV Powerへのインタビュー、および各種情報を基に作成

(26)

2016年3月公表時点での2030年までの累計ベースの電源別および予定投資家別の内訳は以下のとおり。

2016年3月公表時点のrevPDP7:電源別×予定投資家分類内訳

1.2 PDP7 改訂版のレビュー

20163 月公表時点で、石炭・ GTCC の内、 BOT40% を賄う計画であった

(GW) *2 *1

70% 80%

80%

100%

0%

40%

60%

20%

100%

90%

40%

20%

0% 10% 30% 50% 60%

水力

6.0 6.6

5.5

0.9

0.2 4.6 17.1

0.1

3.0

43.4

0.5

1.7

1.3

0.8

8.0 12.0

23.2 1.5

25.1 10.0

4.6 5.1

2.9

その他

0.4

2.5 GTCC

1.3

石炭 原子力

3.8

再エネ

BOT(特定)

未定

BOT(未定)

Vinacomin PVN EVN

*1: その他には、高炉ガス、コジェネを含む *2: 再エネには、風力、太陽光、バイオマスを含む。また電源未特定のものも含む *3:水力には揚水含む

出所:revPDP7

*3

96.0MW

(27)

ベトナム現地政府等へのインタビューおよび各種公開情報に基づくと、石炭ではPVN→EVNへの変更があったものの、

GTCC での新規 PVN 案件が見られ、 PVN の存在感の高まりが見られる。

現時点の最新情報に基づく更新版:電源別×予定投資家分類内訳

1.2 PDP7 改訂版のレビュー

現時点では、 BOT のポーションはさらに高まり、 PVN の存在感が増している状況

*1: その他には、高炉ガス、コジェネを含む *2: 再エネには、風力、太陽光、バイオマスを含む。また電源未特定のものも含む *3:水力には揚水含む

出所:MOIT, EVNおよびPV Powerへのインタビュー、および各種情報を基に作成

*2 *1

70% 80%

80%

100%

0%

40%

60%

20%

100%

90%

40%

20%

0% 10% 30% 50% 60%

水力

7.5 5.4

6.7

0.9

0.0 22.3

0.1

3.0

43.4

0.5

1.7

1.3

0.8

7.8 13.8

23.2 1.5

25.1 6.0

5.1

2.9

その他

0.4

2.5 GTCC

0.1

石炭

4.1

再エネ

BOT(特定)

未定

BOT(未定)

Vinacomin PVN EVN

*3

93.0MW (GW)

(28)

MOITへのヒアリングによると、BOT案件においては、石炭火力は超々臨界をMOITとして推奨、ガス火力についてはシン プルサイクルはなく、すべて GTCC での開発を念頭としているとのこと。

石炭、ガス火力における採用技術についての方針

1.2 PDP7 改訂版のレビュー

輸入炭の BOT 案件では超々臨界の採用が推奨される見通し

出所:MOITへのインタビューを基に作成

石炭

ガス

BOT案件 BOT案件以外(EVN, PVN案件)

公式文書上に明記されたものではない が、輸入炭の活用(スポンサー自ら調達 責任を負う形)と超々臨界の導入を推奨 している

高効率の機器を導入した方が、長期的 には電気料金の低減に繋がるという考 え方に基づいたもの

亜臨界、超臨界、超々臨界で特定の推 奨、優先順位はない

ただし、事業者は環境面に十分配慮し なければならない

なお、国内炭の場合は(石炭の品質の 問題から)亜臨界、輸入炭の場合は超 臨界か超々臨界となる

シンプルサイクルはなく、今後の開発は全てGTCCを前提としている

MOIT

ヒアリング における

コメント

(29)

ローカル銀行のファイナンス能力が未熟な中、日韓のECAもしくは中国銀行がメインとなり、そこに市中銀行が協調する形 が主流。今後ベトナム政府保証が付かなくなると、日韓 ECA とそれに紐づく市中銀行からの資金供給が厳しくなる恐れ。

ファイナンスソースに関する調査・分析結果

1.2 PDP7 改訂版のレビュー

ローカル銀行のファイナンス能力には限界があり ECA の融資が不可欠である

出所:MOIT, EVN、PV Powerおよび本邦企業へのインタビュー、および本邦各種情報を基に作成

ベトナムローカル銀行の ファイナンス能力・実績

外国金融機関の ファイナンス動向

実績として、過去発電所案件への融資が確認出来たのは、Duyen Hai IIIの一件のみ。

(ベトナム上位大手行の

VietinBank, BIDV, Vietcombank

の三行)

また、本邦金融機関へのヒアリングによると、現状では、電力分野でのプレイヤーという観点での地場 銀行の重要性は低いとのこと。

大規模発電案件への融資は下記の観点から地場銀行では苦しいと見ている

融資規模:1件あたり資本金の15%以内という貸出制限があり、100~150M USD 規模が必要となる大型発電所案件の融資規模を拠出出来る銀行がほとんど無い

協調融資スキームの不在:ベトナムでは未だ複数の地場銀行間での協調融資、

いわゆるシンジケートローンを組成する仕組み・慣習が無い

また、プロジェクトファイナンスの経験も皆無、組成能力は無い

メインとなるのは、日本:JBIC、韓国:KEXIMの両国ECAによる協調融資、及び中国勢(China

Development Bank

)というケースが大宗

上記、日韓ECAからの融資は、ベトナム政府保証を前提

また、ECAからの融資、保証を受けられることを背景として市中銀行も融資を実行

今後、ベトナム政府保証が付かなくなった場合、ECAが融資・付保を行わない→市中銀行が融資を行

わない

エクイティスポンサーである外資企業が投資をしない

発電所の新規開発が停滞、という事態

も懸念される

(30)

1. ベトナムにおける電源計画

1.1 電力セクターの概況

1.2 PDP7 改訂版のレビュー

1.3 ベトナム発電事業展開にあたっての留意点

(31)

一般的なIPP、EPC事業の海外展開時のリスクは13個に類型化されるが、本邦企業 ヒアリングによれば、ベトナムにて特筆すべきものは次頁の 6 領域である。

ベトナムにおけるIPP(BOT)およびEPC事業展開にあたってのリスクマップ

1.3 ベトナム発電事業展開にあたっての留意点

ベトナム発電事業展開においては種々の留意点が存在

一般的な発電事業展開 におけるリスクの類型

※各リスクの定義はAppendix参照

ベトナムにおける発電事業の進捗ステップ

(1)

スポンサーリスク

(2) PJ遅延リスク

(3)

完工リスク

(4)

原料・燃料調達リスク

● ●

(5)

操業リスク

(6)

技術リスク

(7)

販売リスク

● ●

(8)

金利リスク

(9)

為替リスク

(10)

キャッシュフローリスク

(11)

社会/環境リスク

(12)

災害リスク

(13)

カントリーリスク

事業化 準備 調査

事業 計画 承認

(地方・

中央)

詳細条件交渉・各種契約締結 土地

収用 PPA 主機

選定

EPC 契約

燃料 契約

融資 契約

SPC 設立

建設 工事

O&M 燃料 調達

設備 運転

発電事業経営 料金

回収

Debt 返済

全ての段階で発生し得るもの

ベトナムにて特に留意・特筆すべきもの

他国の場合と同様に発生し得るもの 当該段階では発生対象外

凡例

A

B

C

F

D

E

(32)

ベトナムにおけるIPP(BOT)およびEPC事業展開にあたっては、「PJ遅延」、「燃料調達」、「主機選定」、「PPA」、「政府保 証」、「環境意識」の大きく 6 領域に特に留意する必要がある。

ベトナムにおけるIPP(BOT)事業展開にあたっての留意点

1.3 ベトナム発電事業展開にあたっての留意点

ベトナムでの発電事業において特に留意すべきリスクは 6 領域存在

領域・項目 摘要

PPA

交渉の 長期化

外貨兌換保証 売電価格

ベトナム側の交渉スタイル、省庁間での縦割りによる非効率等を背景として、BOT案件のPPA 交渉に非常に長い時間を要する(『遅々として進む』)

支出がドル建てであるのに対し、収入がドン払いとなり、外貨兌換保証が不可欠だが、政府に よる外貨兌換保証は30%の上限が設定されている

政府による小売電気料金抑制に起因し、EVNが提示する買電価格が低い→EVNが年4回料 金改定が出来るようになった等の制度変更で好転の兆し

土地収用

政令間での矛盾や、農家への土地補償価格の問題から、土地収用に時間を要するケース有り

売電量

電力システム改革の中で計画されている卸売市場導入後の新規BOT案件においてもEVNに よる全量買取が確保されるか注視が必要

EVN

債務履行 への政府保証

公的債務の対GDP65%以内という上限に既に達した状況で、今後の新規BOT案件(および

EPC案件も)に対して政府保証が付かない見通し

PJ遅延

A

PPA

(売電契約)

D

政府保証

E

石炭に対する 世論

昨年発生したフォルモサ製鉄所における海洋汚染事故等を端緒とし、現在、ベトナムではメ ディア、一般市民からの石炭への抵抗が見られる

F

環境意識

上流開発遅延・

港湾の制約

国内ガス田の開発遅延発生や、港湾インフラ上の制約(喫水の浅さ)等も背景にしたLNG受入 基地の開発停滞懸念および輸入炭の導入の限界の恐れがある

B

燃料調達

スペックインでの 受注機会喪失

(本邦企業のEPC事業機会として)石炭の場合、亜臨界・超臨界の場合には低価格の中国製 主機に席巻される恐れがあり、GTCCの場合も容量によっては欧米勢に奪われる恐れがある

C

主機選定

1 2 3 4 5 6 7 8 9

(33)

(外資含む)民間事 業者が立地、電源、

容量等を含む発電 所建設計画を策定

上記計画につき、立 地する省の地方人 民委員会の賛同を 得た上で、地方人民 委員会から政府

(MOIT、首相府)に 対して提案

民間事業者、地方 人民委員会からの 提案をMOIT、首相 府にて審査し、事業 計画を承認

MOU(覚書)を締結

承認されたものは、

電源開発計画

(PDP)に織り込まれ ることとなる

BOT案件実施にあたっての各種詳細条件を交渉し、契約を締結

通常、以下の契約が含まれる

諸条件が固まった上で、融資契約・SPC(JV)設立契約を締結する

(ファイナンスクローズ)

EPCコントラクター 主導の下、発電所 の建設工事を推進

土地

収用

PPA

燃料 調達

EPC

LTSA

O&M

保険

融資 契約

SPC

契約

ボトルネック

ベトナム側の交渉および意思決定スタイル、省庁間での縦割りによる非効率等を背景として、PPA交渉の長期化が常態 化している(本邦企業関与案件でも政府による事業計画承認( MOU 締結)から 6 ~ 8 年が経過)。

BOT案件のプロセスと進捗遅延の要因となるボトルネック仮説

1.3 ベトナム発電事業展開にあたっての留意点

① 特筆すべき留意点詳細 PPA 交渉の長期化 (1/2)

建設工事

発 電 所 運 転

・ 売 電 開 始

PPA

交渉は主には、スポンサーとなる民間事業者とオフテイカーとなる

EVN

、所轄官庁である

MOIT

との間で行われるが、

項目によってベトナム側の交渉の相手方が増え、ステークホルダーが多岐に亘る→詳細は次頁参照 各種契約の締結

政府による 事業計画承認

MOU

締結)

事業化準備調査

F/S

(34)

PPA交渉においては、EVN、MOITだけでなく、地方人民委員会や財務省、中央銀行および天然資源環境省といった多岐 に亘る相手方と交渉を行う必要があり、また、単一省庁では解決を見ない事項は首相府にエスカレーションされる。

PPA交渉におけるステークホルダー(概念図)

1.3 ベトナム発電事業展開にあたっての留意点

① 特筆すべき留意点詳細 PPA 交渉の長期化 (2/2)

外資 スポンサー

(20社程度)

EVN MOIT

監督 官庁

メインとなる交渉相手

売電価格

(水準および フォーミュラ)

売電量 等

地方人民委員会

財務省(

MOF

中央銀行(

SBV

天然資源環境省 トピックによって 相対する交渉相手 土地利用等

政府保証

外貨兌換保証

環境対策

首相府 相対交渉で 妥結しない場合の エスカレーション先

調 整力 無し

1

2

2

4

PPA

交渉が長期化する主な要因

ベトナム側の交渉戦略

1

BOT案件20件程度を横並びで走らせ、一件で

も自分たちに有利な条件を引き出せると、同じ 条件を全案件に適用しようと、交渉を振出しに

政府保証、兌換保証の問題

2

外資スポンサーとの間で政府保証、兌換保証

の条件について平行線を辿り、合意に至らない

この点はMOITも課題とは認識

省庁間の縦割り、連携の無さ

3

省庁間での情報連携が十分に取れておらず、

外資スポンサーが各省庁に一から説明をしなけ ればならない事態も発生

ベトナム側の意思決定スタイル

4

複数省庁間を跨がる課題等については、(権限

移譲もなされていないため)首相府に上げられ るが、首相府も多くの議案を抱えており、そこで 進捗が停滞

3

(35)

政令間での矛盾や、農家への土地補償価格の問題から、土地収用に時間を要するケース有り。但し、本邦企業ヒアでは この点そこまで問題が無い事例も確認されており、ベトナム政府側も政令間の矛盾解消に向けた取り組みを推進中。

土地収用について

1.3 ベトナム発電事業展開にあたっての留意点

② 特筆すべき留意点詳細 土地収用

政令間 の矛盾

農家への 土地補償

価格

問題点 詳細

 Land Law2013およびDecree 15/2015/ND-CPの2つの

法、政令の間で下記矛盾が生じている

 Land Law2013→国民の土地に関する権利を保

護するもので、「土地利用権の移転は、対価の完 全な支払の後のみ認められる」としている

 Decree 15/2015/ND-CP→発電所BOT案件を含

む、PPPの促進、円滑な事業推進を図る政令で、

この中では「

PPP

事業に供する土地は民間コント ラクターは無償でそれを使用出来る」と規定

農家への土地補償価格について、下記のような乖離が 発生することがあり、交渉が難航するケースがある

政府側→地方人民委員会が制定する「土地価格 リスト」を基礎に計算(土地使用税の計算等に供さ れるもの)

住民側

市場実勢価格(上記政府側の評価額よ りも高い)をベース

 MOITヒアリングで、現在ベトナム政府としてこの

矛盾解消に向けた取り組みを推進中と明言

具体的には、法務総合研究所国際協力部及び

JICA

による「

2020

年を目標とする法・司法改革 支 援プロジェクト」(2015 年4 月1 日~2020 年3 月)において、法令相互間の不整合の抑制・是正、

法令の統一的な運用・適用の実現に向けた取り 組みが進められている

本邦商社へのヒア結果

(複数の商社から同様のコメントを聴取)

現地側の認識および改善に向けた取り組み状況

出所:MOIT, EVNおよびPV Power、本邦企業へのインタビュー、および各種情報を基に作成

政府側が土地収用については責任 を持って取り組んでいる

住民への補償額計算もIFCの基準

に則って行われているし、政府が地

元住民と対話するコミッティを設立

してしっかりとケアしている

参照

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