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第 2 節原子力安全 保安院 年度の原子力安全 産業保安行政に関する主な動き原子力安全 保安院 ( 以下 保安院 という ) は 2001 年の組織発足以降 国民生活や産業活動に欠かせないエネルギー施設や産業活動の安全の確保のため 様々な経験から得た教訓も踏まえながら 安全規制の着実な

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第2節 原子力安全・保安院

··· 401 1.2009 年度の原子力安全・産業保安行政に関する主な動き ··· 401

原子力安全

··· 401 1.原子力安全規制に関する課題の整理(基本政策小委員会) ··· 401 2.原子力施設の安全規制に関する 2009 年度の主な取組 ··· 402 2.1.実用発電用原子炉施設 ··· 402 2.2.研究開発段階にある原子炉(発電の用に供するもの) ··· 405 2.3.精練・加工事業 ··· 405 2.4.貯蔵事業 ··· 405 2.5.再処理事業 ··· 406 2.6.放射性廃棄物の処分に係る安全規制 ··· 406 2.7.原子力防災対策 ··· 406 2.8.原子力安全規制に関する広聴・広報活動 ··· 406 2.9.国際協力に関する取組 ··· 407

産業保安

··· 408 1.高圧ガス及び火薬類の保安 ··· 408 2.電力の保安 ··· 409 3.都市ガス及び熱供給の保安 ··· 410 4.液化石油ガスの保安 ··· 411 5.鉱山の保安 ··· 413 6.産業保安監督部 ··· 415 6.1.北海道産業保安監督部 ··· 415 6.2.関東東北産業保安監督部東北支部 ··· 418 6.3.関東東北産業保安監督部 ··· 420 6.4.中部近畿産業保安監督部 ··· 423 6.5.中部近畿産業保安監督部近畿支部 ··· 427 6.6.中国四国産業保安監督部 ··· 430 6.7.中国四国産業保安監督部四国支部 ··· 434 6.8.九州産業保安監督部 ··· 438 6.9.那覇産業保安監督事務所 ··· 440

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第2節 原子力安全・保安院

1.2009 年度の原子力安全・産業保安行政に関する主な 動き 原子力安全・保安院(以下「保安院」という。)は、2001 年の組織発足以降、国民生活や産業活動に欠かせないエネ ルギー施設や産業活動の安全の確保のため、様々な経験か ら得た教訓も踏まえながら、安全規制の着実な実施とその 実効性向上のための取組を行ってきている。 (原子力安全分野) 2009 年度、原子力安全分野においては、改訂された耐 震指針に照らした原子力発電所等の耐震安全性評価、中越 沖地震(2007 年7月)、駿河湾沖の地震(2009 年8月)を 受けた地震への対応を始めとする原子力施設の耐震安全 性に関する再確認を実施・継続し、柏崎刈羽原子力発電所 6、7号機が、運転再開に至るなど、進展を見せた。また、 2009 年1月に施行した新検査制度の下で原子力発電所等 の安全確認を着実に実施し、高経年化対策に関し、国内で 初めて 40 年超運転に至った敦賀原子力発電所1号機の高 経年化対策の技術的妥当性を確認した。 更に核燃料サイクル分野においては、プルサーマル実施 に係る安全性の確認(玄海原子力発電所第3号機において 国内初のプルサーマルによる営業運転開始(12 月))、高 速増殖炉「もんじゅ」の試運転再開に当たっての安全確認、 国内初の中間貯蔵施設であるリサイクル燃料備蓄センタ ーの事業許可申請に対する一次審査の完了(原子力安全委 員会、原子力委員会への諮問(12 月))、同様に国内初の MOX燃料加工事業に関する事業許可申請についての二 次審査の進展等、事業の新たな展開に対し、安全確認を厳 格に実施している。 なお、こうした規制活動については、立地地域の方々を 含めた国民の理解に向け、「一日保安検査官事務所」を始 めとする広聴・広報活動を積極的に実施した。 一方、国際動向や技術的進展等の原子力安全を取り巻く 状況変化を踏まえ、今後取り組むべき安全規制の課題につ いての検討を行い、2010 年2月には総合資源エネルギー 調査会原子力安全・保安部会基本政策小委員会において 「原子力安全規制に関する課題の整理」が取りまとめられ、 これに基づく取組を開始している。 また、独立行政法人原子力安全基盤機構(JNES)に おいては、柏崎刈羽原子力発電所の再起動にあたっての耐 震安全性や設備健全性確認、14 年ぶりに運転を再開した 高速増殖原型炉もんじゅの安全性確認、新耐震設計審査指 針に基づく耐震バックチェックの評価、更には新検査制度 の円滑な運用開始などの主要課題に対して、専門家集団と しての組織力と機構が有する最新知見や解析評価技術に よって、原子力安全・保安院を技術的に支援した。 (産業保安分野) 2009 年度、産業保安分野においては、業務用施設にお ける一酸化炭素中毒事故の増加を踏まえ、広報活動を通じ て類似事故の防止対策を強化し、また、自主保安を支える 事業者のコンプライアンスの重要性の増大を踏まえ、立入 検査等により事業者の監督を強化するなど、現下の状況を 踏まえた的確な対策を実施してきた。これに加え、近年の 高圧ガス、都市ガス及びLPガスの各分野における事故の 要因分析と今後の対策の在り方を検討し、保安行政の一層 の充実を目指すとともに、小型の水力発電設備と工場等の 未利用蒸気を活用した小型の汽力発電設備の規制の見直 しに向けた検討を始め、技術動向等も踏まえた保安規制の 見直しについても適切に実施している。

原子力安全

1.原子力安全規制に関する課題の整理(基本政策小委員 会) (検討の背景) 保安院は、2001 年の発足以降、総合資源エネルギー調 査会原子力安全・保安部会(以下「保安部会」という。) の検討、種々の事故・トラブルの経験、内外の安全規制の 状況等を踏まえ、規制制度、規制体制、人材等原子力の安 全基盤の整備に注力し、原子力安全規制を充実するための 様々な施策に取り組んできた。 一方、我が国も含めた世界的な視点から鳥瞰すると、近 年のエネルギー問題や地球環境問題等を背景に原子力の 再評価、原子力利用の裾野の拡大、新たな原子力技術や知 見の活用等原子力利用を巡る様々な環境変化が生じてい る。また、そうした動きに合わせ、原子力安全の分野にお いても、より高度・先進的な安全規制の追求、新たな安全 技術への取組、安全規制の国際協調等が急速に進展しつつ ある。

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(基本政策小委員会) 原子力安全を取り巻く状況変化を踏まえ、2009 年3月 に開催された第 29 回保安部会において、安全確保に係る 横断的な規制課題について基本政策小委員会を開催し検 討することを決定した。 本決定を受け、同年4月から基本政策小委員会を開催し、 今後の取組課題を抽出するとともに個々の課題のプライ オリティ、役割分担、スケジュール等の対応方針について 取りまとめることとした。 (安全規制に関する今後の課題) 基本政策小委員会において、これまでの安全規制の実施 状況を評価するとともに、保安院が今後取り組むべき安全 規制課題の抽出・整理を行い、2010 年2月、「原子力安 全規制に関する課題の整理」の最終的な取りまとめを行っ た。 原子力安全規制に関する課題(主な項目) 1.安全規制における経験と知見の活用 (1) 経験と知見に基づく規制制度の充実 (2) 安全研究等による新たな技術的知見の活用 2.規制対象の変化を見越した取組 (1) 発電炉の更なる高経年化への対応 (2) 中間貯蔵事業の進展への対応 (3) 原子炉施設の廃止措置の本格化への対応 (4) 放射性廃棄物の処理・処分に係る状況の進展への対 応 (5) 次世代軽水炉等の開発への対応 3.経済的・国際的な状況変化への対応 (1) 既存設備の有効利用に対する安全規制 (2) 原子力利用のグローバル化への対応 (3) 安全規制の国際協調 4.ステークホルダー(利害関係者)・コミュニケーショ ンに関する取組 (1) 立地地域を中心とした国民とのコミュニケーション の充実 (2) 産業界とのコミュニケーションの充実 5.機能的な規制機関への取組 (1) 規制当局の品質保証活動の充実 (2) 規制業務の適正化 (3) 人材育成対策の充実・強化 保安院は「原子力安全規制に関する課題の整理」への対 応計画を作成し、これを毎年作成する「原子力安全・保安 院の使命と行動計画」に反映させ、また、基本政策小委員 会において、保安院の対応状況を適時に確認することとし ている。 2.原子力施設の安全規制に関する 2009 年度の主な取組 2.1.実用発電用原子炉施設 実用発電用原子炉施設については、核原料物質、核燃料 物質及び原子炉の規制に関する法律(原子炉等規制法)及 び電気事業法による規制を実施しており、具体的には、原 子炉設置(変更)許可、保安規定の(変更)認可等を原子 炉等規制法に基づき、工事計画の(変更)認可、使用前検 査、定期検査等については、電気事業法に基づき、規制を 実施している。2009 年度の主な取組を以下に示す。 (1) 耐震安全性の確認 原子力安全委員会において、2006 年9月改訂された改 心安全設計審査指針に基づき、保安院は、電力会社等に対 して、既設発電用原子炉施設等についてバックチェックを 実施し、その結果を報告することなどを求めた。これに対 して、2008 年3月末までに電力会社等から中間報告書等 が保安院に提出された。 保安院は、電力会社等からの報告内容の妥当性について 原子力安全・保安部会のワーキンググループにおいて確認 を行っている。2009 年度においては、原子力安全・保安 院として、女川原子力発電所1号機、柏崎刈羽原子力発電 所1、6、7号機、福島第一原子力発電所5号機、福島第 二原子力発電所4号機、伊方原子力発電所3号機、玄海原 子力発電所3号機、川内原子力発電所1号機のバックチェ ックを完了した。 なお、地震により停止した主な原子炉の安全確認・運転 再開に向けた動きについては以下のとおり。 (ア) 新潟県中越沖地震後の柏崎刈羽原子力発電所の安全 確認 2007 年7月 16 日新潟県中越沖を震源とするマグニチュ ード 6.8 の地震が発生し、東京電力㈱柏崎刈羽原子力発電 所の2、3、4、7号機は設計通り安全に自動停止(1、 5、6号機は定期検査のため停止していた)し、原子炉を

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「止める」、「冷やす」、放射性物質を「閉じこめる」とい う安全上重要な機能は正常に働いた。ただし、安全上重要 な設備に大きな損傷はみられなかったものの、事業者によ る自衛消防体制、事業者から国等への情報連絡体制及び国、 事業者から地元に対する情報提供の在り方等の課題が明 らかになった。 こうした問題点を受け、経済産業省では事業者に対し、 自衛消防体制の強化や、安全第一とした耐震安全性の確認 等について指示するとともに、国や事業者においてより的 確に対応策が講じられるよう「中越沖地震における原子力 施設に関する調査・対策委員会」を設置し、地震が発電所 に及ぼした具体的な影響の調査や国及び事業者の今後の 課題と対応についての検討を行っている。その中で、保安 院は、[1]原子炉施設の健全性(建屋、設備・機器の地震 による影響)及び[2]耐震安全性(新耐震設計指針に基づ き基準地震動の下でも施設の耐震安全性が維持されるか) の2項目について、発電所の安全確認に取り組んでいる。 [1]施設健全性の評価については、設計時の想定を大幅 に上回る揺れを受けたことを踏まえ、東京電力が実施した 点検・評価結果を受け、立入検査の結果及び専門家の意見 を踏まえてその妥当性について評価を進めている。 また、[2]耐震安全性の評価については、中越沖地震を 踏まえ、柏崎刈羽原子力発電所の敷地・敷地周辺の地質・ 地質構造及び基準地震動について、専門家の意見を聴くと ともに、自ら現地調査等も行い、検討を行った。 その結果、保安院は、7号機について、建屋や設備等の 健全性は維持されていること、新しい基準地震動に対して 建屋や設備の安全機能が維持されていることを確認し、 2009年2月に開催された第9回調査・対策委員会における 専門家の議論を踏まえ、起動に係る安全上の問題はないも のと判断した。その後、東京電力は同年5月から起動試験 を開始し、保安院は6月、継続的かつ安定的な運転に安全 上の問題はないものと評価する報告書を取りまとめた。7 月には、原子力安全委員会から保安院の評価は妥当との見 解が示され、地元の理解を得て12月に総合負荷性能検査を 実施し、営業運転を開始した。 また、6号機についても、7号機と同様の安全確認を経 て、2010年1月に営業運転を開始した。 国際機関との関係では、2008 年6月に続き、国際原子 力機関(IAEA)主催の国際ワークショップが新潟県・ 柏崎市において開催され(参加者数:27 カ国、1国際機 関、約110 人)、IAEAや各国における耐震安全等に対 する取組、新たな耐震安全基準、我が国を始めとする各国 の個別発電所毎の近況、耐震安全研究について情報交換等 が行われた。 今回の地震による柏崎刈羽原子力発電所への影響につ いては、IAEA に対し、引き続き情報提供等を行うと ともに、耐震安全基準の改訂等IAEA における国際的 な耐震安全性向上に係る活動の高度化に向けた協力を行 っている。 また、今回の地震の経験を踏まえ、2009 年 12 月には、 新潟工科大学・東京電力・独立行政法人原子力安全基盤機 構(以下、「JNES」という。)による原子力耐震・構 造研究拠点が開所し、原子力耐震・構造に係る最新の知見 と情報の収集・分析、国際的な研究の連携及び人材育成の 推進等の国際協力を実施している。 (イ) 駿河湾を震源とする地震後の浜岡原子力発電所の安 全確認 2009年8月11日、駿河湾を震源とするマグニチュード 6.5の地震が発生した。この地震の際、浜岡原子力発電所 の4号機、5号機は設計通り安全に自動停止(1号機、2 号機は廃止措置準備、3号機は定期検査のため停止してい た)し、原子炉を「止める」、「冷やす」、放射性物質を 「閉じこめる」という安全を確保する上で最も重要な機能 は正常に働いた。その際、5号機は、3号機・4号機に比 べて大きな揺れが観測されたことから、設備の健全性を慎 重に確認するため、中部電力(株)に対し5号機の耐震設 計上重要な設備の地震応答解析による健全性評価結果及 び設備の点検・評価結果の報告を求めるとともに、5号機 の揺れが他号機に比べて大きかった要因の分析を耐震バ ックチェックの中で行うよう求めた。提出された報告書に ついては専門家の意見も踏まえて評価を行い、5号機の揺 れが他号機に比べて大きかった要因については地震・津波、 地震・地盤合同ワーキンググループにおいて専門家の意見 を聴きながら、評価を行っている。 なお、3号機・4号機はともに設計上考慮している基準 地震動※を十分下回っており、設備点検の結果等から健全 性は維持されていると評価し、プラント起動試験を通じて 安全確認を行い、国による最終的な検査を経て、また、地 元の理解も得て営業運転に移行した(4号機は2009年10

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月16日、3号機は2009年10月30日)。 ※基準地震動:地震の最大の影響を考慮し、この範囲内で施設を設計する よう定められた地震の揺れ。 (2) 高経年化対策の充実 保安院は、運転年数が長期にわたる原子力発電所の安全 対策として、2005 年 12 月に、事業者に対し、運転開始後 30 年を迎えるまでに経年劣化の技術評価の実施結果とと もに、新たに追加する保守管理活動を実施するための長期 保全計画及び同計画の実施状況について、国に報告するこ とを義務づけ、2006 年1月から新制度に基づく運用を開 始した。また、2009 年より、新たな検査制度の施行に伴 い、高経年化技術評価に基づく 10 年間の保守管理方針(長 期保守管理方針)を保安規定記載事項として国の認可対象 とした。長期保守管理方針は、保安規定の保全計画に反映 され、事前に国が確認を行うとともに、その実施状況につ いても保安検査や定期安全管理審査等で確認している。 敦賀発電所 1 号機が 2010 年 3 月に国内で初めて運転開 始後 40 年を経過することから、核原料物質、核燃料物質 及び原子炉の規制に関する法律(以下「原子炉等規制法」 という。)第 37 条第 1 項の規定に基づき、2009 年 2 月、 日本原子力発電(株)より「敦賀発電所原子炉施設保安規定 変更認可申請書」が提出された。 保安院は立入検査やJNESによる技術的妥当性の確 認結果を踏まえつつ、6度にわたり高経年化技術評価WG において専門的意見を聴取し、総合的な審査を行った結果、 この申請が審査基準(高経年化対策実施ガイドライン等) に適合するものと判断し、同年 9 月に、原子炉等規制法第 37 条第 1 項に基づく保安規定の変更認可を行った。 (3) プルサーマル実施に関する安全確認 プルサーマルの実施にあたっては、事業者はプルサーマ ル実施に関する原子炉の設置(変更)許可受けなければな らない。また、燃料となる輸入MOX燃料体については、 燃料体検査として「製造開始前」「製造完了後で日本への 海上輸送開始前」「発電所に搬入された後」の各段階にお いて燃料体の健全性についての確認を実施した結果、技術 基準に適合している必要がある。その他、『使用前検査』 にて燃料体の原子炉内での配置状況(燃料装荷検査)や制 御棒の効き(原子炉停止余裕検査)、定格熱出力一定状態 における炉内の出力分布など(炉心性能確認検査)などを 確認する。 2009年度は、上記のような安全確認を経て、九州電力 (株)玄海原子力発電所第3号機が2009年12月2日に国内 初のプルサーマル営業運転を開始した。また、四国電力 (株)伊方発電所第3号機が、2010年3月30日にプルサーマ ル営業運転を開始した。 (4) 廃止措置 実用発電用原子炉施設の廃止に関しては、解体の方法、 核燃料物質の管理及び譲渡し並びに核燃料物質によって 汚染された物の廃棄等を記載した廃止措置計画を認可の 対象とし、厳格に確認する。2009 年度の主な取組を以下 に示す。 (ア) 浜岡原子力発電所1・2号機に係る廃止措置計画認 可 原子炉施設の廃止段階の規制については、2005 年に従 来の原子炉解体届の提出に替えて、国が廃止措置の計画の 認可を行うことを骨子とした原子炉等規制法の改正を行 い、原子炉設置者は原子炉施設の廃止に際して、解体の方 法、核燃料物質の管理及び譲渡、核燃料物質によって汚染 された物の廃棄等について記載した廃止措置計画につい て、経済産業大臣の認可を受けることとなった。 中部電力株式会社は、2009 年1月 30 日に営業運転を停 止した浜岡原子力発電所1・2号機について、同年6月に 廃止措置計画の認可申請を行い、経済産業大臣は、11 月 18 日に認可した。 浜岡原子力発電所1・2号機の廃止措置計画の概要は次 のとおりである。 ・廃止措置期間 2009 年度~2036 年度(約 28 年間) ・廃止措置期間全体を、①解体工事準備期間(2009 年度 ~2014 年度)、②原子炉領域周辺設備解体撤去期間(2015 年度~2022 年度)、③原子炉領域解体撤去期間(2023 年 度~2029 年度)、④建屋等解体撤去期間(2030 年度~2036 年度)の4期間に区分。 ・基本方針として、周辺公衆及び作業者の被ばく低減、放 射性廃棄物の廃棄、保安に必要な施設の維持管理、等を 記載。 ・上記①の準備期間の実施項目として、使用済燃料の搬出、 施設の汚染状況調査等を記載。

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・上記②~④については、①の汚染状況調査を踏まえて、 改めて計画の変更認可申請を行う方針。 この廃止措置期間中に発生する廃棄物の量は次のとお りである。 <1号機> ・低レベル放射性廃棄物 約 7,000 トン ・放射性廃棄物として扱う必要のない廃棄物 約 11,200 トン ・放射性廃棄物でない廃棄物 約 192,600 トン <2号機> ・低レベル放射性廃棄物 約 7,800 トン ・放射性廃棄物として扱う必要のない廃棄物 約 13,400 トン ・放射性廃棄物でない廃棄物 約 249,400 トン 解体工事準備期間における主な実施項目は、「廃止措置 対象施設からの燃料搬出」「系統除染」「汚染状況の調査」 「管理区域外の設備・機器の解体撤去工事」となっており、 2009 年度末(2010 年3月)までに、以下の作業を実施し ている。 ・燃料搬出作業 ・汚染状況の調査として、放射化汚染及び二次的な汚染の 計算による評価について、1・2号機の設計の運転履歴 に基づく詳細な評価を行うため、評価方法の検討、評価 に必要となるプラントデータ等の調査 ・系統除染として、1号機及び2号機の原子炉再循環系、 原子炉冷却材浄化系、余熱除去系の除染 ・管理区域外の設備・機器の解体撤去として、1・2号機 の窒素供給装置の解体 2.2.研究開発段階にある原子炉(発電の用に供するも の) 発電の用に供する研究開発段階については、核原料物質、 核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(原子炉等規制 法)及び電気事業法による規制を実施している。具体的に は、原子炉設置(変更)許可、保安規定の(変更)認可等 を原子炉等規制法に基づき、工事計画の(変更)認可、使 用前検査、定期検査等については、電気事業法に基づき、 規制を実施している。 2009年度の主な取組を以下に示す。 (ア) 「もんじゅ」の試運転再開に当たっての安全確認 (独)日本原子力研究開発機構(以下「原子力機構」と いう。)は、2009年11月、高速増殖原型炉「もんじゅ」の 試運転再開に向けた安全管理面及び設備面の取組結果を 報告した。 保安院は、本報告を受け、安全性総点検の指摘事項への 対応状況の確認の他、自律的な品質保証体制の確立や長期 停止設備の健全性の確認など、もんじゅの試運転再開に当 たっての安全性について、専門家の意見を踏まえ、2010 年2月に評価を取りまとめた。 また、2010年3月には、2006年3月の耐震設計審査指針 に伴うもんじゅの耐震安全性評価(バックチェック)につ いて、専門家の意見を踏まえて取りまとめるとともに、も んじゅの炉心確認試験計画に対する評価及び保安院の当 該試験に対する安全確認方針を取りまとめた。 2.3.精練・加工事業 精錬の事業又は加工の事業を行おうとする者は、原子炉 等規制法に基づき、経済産業大臣の許可を受けなければな らない(これを変更する場合には、変更の許可又は届出が 必要)。事業を実施する者に対しては、施設に関する設計 及び工事の方法についての認可、使用前検査、定期検査、 保安検査等により安全性を確認する。 2.4.貯蔵事業 貯蔵の事業を行おうとするものは、原子炉等規制法第に 基づき、経済産業大臣の許可を受けなければならない(こ れを変更する場合には、変更の許可又は届出が必要)。事 業を実施する者に対しては、施設に関する設計及び工事の 方法についての認可、使用前検査、定期検査、保安検査等 により安全性を確認する。2009 年度の主な取組を以下に 示す。 (ア) リサイクル燃料貯蔵㈱リサイクル燃料備蓄センター 使用済燃料貯蔵事業に関する事業許可の審査 2007 年 3 月にリサイクル燃料貯蔵(株)から貯蔵事業 者としての事業許可申請がなされ、原子力安全・保安院は 貯蔵施設の耐震及び設備についてそれぞれ専門家から意 見を聴取し、2009 年 12 月に一次審査を終了した。2010 年3月末時点では、原子力安全委員会にて二次審査中であ る。

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2.5.再処理事業 再処理の事業を行おうとするものは、原子炉等規制法に 基づき、経済産業大臣の指定を受けなければならない(こ れを変更する場合には、変更の許可又は届出が必要)。事 業を実施する者に対しては、施設に関する設計及び工事の 方法についての認可、使用前検査、定期検査、保安検査等 により安全性を確認している。2009 年度の主な取組を以 下に示す。 (ア) 六カ所再処理施設高レベル廃液漏えい 日本原燃株式会社は、2009 年1月 21 日、2月1日、10 月 22 日、高レベル廃液ガラス固化建屋固化セル内におい て、高レベル放射性廃液の漏えいを確認した。 保安院は、2009 年 12 月 22 日、日本原燃株式会社から 3回目の漏えいに対する原因と対策に係る報告を受け、妥 当と判断した。 また、2010 年2月 24 日、3回発生した高レベル廃液漏え いの原因究明と対策の総括、その後の洗浄による漏えい液 の回収並びに機器の健全性の評価等をまとめた報告を受 領した。その後、保安院は、2010 年3月9日に再処理 WG、 2010 年3月 10 日に六カ所再処理施設総点検に関する検討 会、2010 年3月 19 日に事故故障対策WGを開催し、専門 家よりご意見をいただき、日本原燃株式会社からの報告の 内容について、確認を行った。 2.6.放射性廃棄物の処分に係る安全規制 放射性廃棄物の廃棄については、原子炉等規制法等に基 づいた規制を行っている。原子炉等規制法に基づく放射性 廃棄物の廃棄については、製錬施設、加工施設、原子炉施 設、再処理施設、核燃料物質使用施設等の中で行われる事 業所内廃棄及び各原子力施設の外で行われる事業所外廃 棄があり、それぞれに厳格な安全確認を実施する。2009 年度の主な取組を以下に示す。 2.7.原子力防災対策 JCO臨界事故により顕在化した課題の解消に向けて、 原子力災害予防に関する事業者の義務、政府の原子力災害 対策本部の設置等について特別の措置を講ずることを目 的とする原子力災害対策特別措置法が 2000 年6月より施 行され、各種対策を講じている。2009 年度の主な取組を 以下に示す。 (1) 原子力総合防災訓練 原子力災害対策特別措置法に基づき、国が毎年作成する 防災訓練計画に従い、内閣総理大臣等の参加を得て国、地 方自治体、原子力事業者等による国の原子力総合防災訓練 を毎年実施している。 2009 年度においては、日本原子力発電株式会社東海第 二発電所において、116 機関、地元住民を含めた総勢約 3100 人の参加の下、原子力総合防災訓練を実施した。 (参考)過去の訓練実績 ・2000 年度:島根県/中国電力(株)島根原子力発電所 (参加者:1,869 人 参加機関:83 機関) ・2001 年度:北海道/北海道電力(株)泊発電所 (参加者:2,717 人 参加機関:62 機関) ・2002 年度:福井県/関西電力(株)大飯発電所 (参加者:4,415 人 参加機関:117 機関) ・2003 年度:佐賀県/九州電力(株)玄海原子力発電所 (参加者:9,400 人 参加機関:86 機関) ・2004 年度:新潟県中越地震のため中止 ・2005 年度:新潟県/東京電力(株)柏崎刈羽原子力発電 所(参加者:2,590 人 参加機関:74 機関) ・2006 年度:愛媛県/四国電力(株)伊方原子力発電所(参 加者:3,690 人 参加機関:88 機関) ・2007 年度:青森県/日本原燃(株)六ケ所再処理事業所 (参加者:1,834 人 参加機関:70 機関) ・2008 年度:福島県/東京電力(株)福島第一原子力発電 所(参加者:3,927 人 参加機関:113 機関) 2.8.原子力安全規制に関する広聴・広報活動 ホームページや広報誌、メールマガジン等の多様な媒体 による情報提供や住民や自治体向けの説明会など、様々な 手段を講じて立地地域を含めた国民に対するきめ細かい 広聴・広報活動に努めている。2009 年度における主な取 組を以下に示す。 (1) 原子力安全・保安院通信 原子力施設立地地域住民を対象に、原子力安全規制の情 報等を定期的に提供する「原子力安全・保安院通信」を年 4回発行。立地地域住民全戸へ配布(約 60 万部)。 (2) 一日原子力保安検査官事務所

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各原子力保安検査官事務所が、原子力安全規制に関する 地域の顔として、その活動について広報を行う「一日原子 力保安検査官事務所」を実施。(全国 21 カ所) (3) モバイル保安院 大規模地震等発生の際、原子力施設の状況等について、 原子力安全・保安院から携帯電話等のメールアドレスに直 接情報提供を行う「モバイル保安院」の運用を実施。 (4) 住民説明会等 「中越沖地震に関する柏崎刈羽原子力発電所に関する 住民説明会」や「原子力発電所に係るプルサーマルの安全 性に関するシンポジウム」などを開催。 2.9.国際協力に関する取組 保安院は、我が国及び国際的な原子力安全の向上のため、 原子力安全条約等で求められている国際的な義務の履行、 国際原子力機関(IAEA)を始めとする国際会議、二国 間・多国間会合へ積極的な参画を行っている。2009 年度 の主な取組を以下に示す。 (1) 使用済燃料管理及び放射性廃棄物管理の安全に関す る条約(廃棄物等安全条約)第3回検討会合(5月) への参画 廃棄物等安全条約に係る第3回検討会合が IAEA 本部で 開催され、我が国が議長を務めた。また、我が国は本条約 の履行状況についてレビューを受けるとともに、他の締約 国のレビューを行った。 (2) IAEA安全基準委員会への参画 我が国は、IAEA原子力安全基準委員会(NUSSC)、 安全基準委員会に参画し、安全基準策定に貢献。また、安 全基準全体を総括し承認を行うCSS(Commission on Safety Standards)に参画。特に耐震分野において、2007 年の中越沖地震の経験を反映するなど、安全指針の改訂に 大きく貢献したところ。 (3) IAEA特別拠出金事業会合への参画 アジア原子力安全ネットワーク(ANSN)特別拠出金 事業において運営委員会議長を日本が務め、国際耐震安 全センター(ISSC)特別拠出金事業において、2010 年3月に新潟県・柏崎市で国際ワークショップを開催す るなど、日本として積極的に協力を行った。 (4) 経済協力開発機構原子力機関(OECD/NEA)会 合への参画 OECD/NEAの原子力規制活動委員会(CNRA)、 原子力施設安全委員会(CSNI)、に積極的に参加し、 原子力施設に係る検査制度、運転経験などの規制情報の交 換等を行った。 (5) 国際原子力規制者会合への参画(INRA)(10 月韓 国) 韓国で開催され、保安院から首席統括安全審査官が日本 代表として出席し、日本の原子力安全に関する主要動向に ついて紹介、欧米諸国等と意見交換を行った。 (6) 日中韓上級規制者会合への参画(8月ソウル) 第2回会合において、原子力安全に係る取組及び技術協 力活動を各国が紹介し、意見交換を行った。また、当該会 合による協力についての覚書に署名した。 (7) 日米情報交換会合開催(10月東京) 第 18 回会合(保安院-米国原子力規制委員会)が東京で 開催され、意見交換を行った。 (8) 原子力安全に関する国際研修事業 中国、ベトナムの原子力規制当局者等を対象に、原子力 安全規制に関する研修等を実施。2009 年度は中国から 10 名、ベトナムから 29 名の受入れを行った。また、アジア 諸国を対象に耐震安全研修を新たに開始し、25 名を受入 れた。更に、中国、ベトナムの原子力発電所運転管理者等 を対象に、研修等を実施した。

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産業保安

1.高圧ガス及び火薬類の保安 (1) 高圧ガス保安及び火薬類保安に関する取組 高圧ガスの保安に関する規制については、「高圧ガス保 安法」及び「石油コンビナート等災害防止法」の規定に基 づき、製造、貯蔵等の高圧ガスの取扱いや容器の製造及び 取扱いに係る保安を確保するとともに、民間事業者による 高圧ガスの保安に関する自主的な活動を促進することに より、公共の安全を確保している。 火薬類の保安については、「火薬類取締法」の規定に基 づき、火薬類の製造、販売、貯蔵、運搬、消費等の取扱い を規制することにより、火薬類による災害を防止し、公共 の安全を確保している。 (2) 2009 年度の事故の状況及び対策 高圧ガス保安の確保が適切に行われるよう立入検査を 実施した。 (ア) 行政による事後的な監視として行っている立入検査 を 18 件実施した。 (イ) 高圧ガス保安法関係の法令違反や認定基準に満たな い事項が確認された場合、改善指示などの行政指導並び に認定の取消し処分など厳正に対処するとともに、プレ スリリースや原子力安全・保安院のホームページへの掲 載などを通じ対外的に公表し透明性を高めている。 具体的には、2009 年 10 月 16 日に発生したLPガスを燃料 とする陶芸用窯を使用する際の一酸化炭素中毒事故を受 けた一酸化炭素中毒の防止に関する注意喚起、2009 年 10 月 18 日に発生した在宅医療用酸素使用中火災事故を受け た火気使用に関する注意喚起、指定保安検査機関の不適切 な検査(一部高圧ガス設備の不具合について改善結果を確 認せずに検査合格とした例など)に係る厳重注意等を実施 した。 高圧ガス事故統計集計 2005 年 2006 年 2007年 2008 年 2009 年 41 39 67 85 60 1月 33 43 48 85 54 2月 74 82 115 170 114 47 39 62 62 65 3月 121 121 177 232 179 4月 42 41 56 61 58 163 162 233 293 237 36 48 37 52 74 5月 199 210 270 345 311 35 36 77 60 77 6月 234 246 347 405 388 47 63 62 68 73 7月 281 309 409 473 461 43 61 56 60 71 8月 324 370 465 533 532 45 38 68 60 55 9月 369 408 533 593 587 39 44 58 71 64 10 月 408 452 591 664 651 44 49 65 70 85 11 月 452 501 656 734 736 52 53 79 72 74 12 月 504 554 735 806 810 合計 504 554 735 806 810 対前 年比 2.6 9.9 32.7 9.7 0.5 〔注〕上欄は各月件数。下欄は各月累計件数。速報値のた め、変更等があり得る。 「高圧ガス保安法」関係事故件数の推移 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 製 冷 凍 15 20 39 50 82 造 コンビナート 15 37 31 43 29 事 L P 10 8 25 21 16 業 一 般 26 35 55 61 91 所 計 66 100 150 175 218 移 動 21 30 31 30 21 消 費 400 408 535 583 562 そ の 他 17 16 19 18 9 合 計 504 554 735 806 810 〔注〕速報値のため、変更等があり得る。 (3) 日油㈱武豊工場における爆発事故 2009年11月4日、日油㈱武豊工場(愛知県武豊町)内の 点火薬製造工室(エアバックを膨らませる点火薬を製造す る工室)において、爆発事故が発生し、作業員2名のうち 1名が被災、熱傷によって死亡した。 中部近畿産業保安監督部は、翌 11 月5日に職員2名を 現地に派遣し、同日、火薬類取締法(以下、「火取法」)第 45 条に基づき日油㈱に当該製造工室の使用を停止する旨 の緊急措置命令を発出し、火取法第 42 条に基づき事故原 因などの報告を指示。 これに対し、2010 年4月2日に同社から当該報告指示 に対する報告を受理し、確認・検証した結果、一部火取法 の違反行為が認められたため、平成 22 年4月9日付け文 書で日油㈱に厳重注意を実施するとともに、再発防止策の 実施状況などについて報告するよう指示した。

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なお、2010 年4月2日付けで日油㈱から当該点火薬製 造工室を廃止した旨の変更届が提出されたため、当該点火 薬製造工室に対する緊急措置命令を解除した。 (4) 審議会の開催状況 (ア) 高圧ガス及び火薬類保安分科会高圧ガス部会 総合資源エネルギー調査会高圧ガス及び火薬類保安分 科会高圧ガス部会は高圧ガスの保安に関する重要事項の 調査及び審議を所掌事務としている。第 11 回高圧ガス部 会(2009 年7月開催)では、(ア)高圧ガス、都市ガス及び LPガスの各分野における事故要因と今後の対策の在り 方について、(イ)保安検査規格審査小委員会の再開につい て、(ウ)高圧ガス保安法に係る構造改革特区提案(第 12 次提案)への対応状況について、第 12 回高圧ガス部会 (2009 年9月開催)では、(ア)保安検査規格審査小委員 会等について、(イ)地方分権への対応について、第 13 回 高圧ガス部会(2009 年9月開催)では、地方分権への対応 について等、それぞれ有識者による議論を行った。 また、「高圧ガス設備等耐震設計基準」(以下、「耐震告 示」という。)については、地震学の発展等に伴い、長周 期振動の特性等について、現行の耐震告示では適切に反映 されていない箇所がある他、既存設備の耐震性評価等、耐 震設計基準に関し、検討を要する事項がある。このため、 現行の耐震告示の改正等、高圧ガス設備の耐震設計等に係 る事項について、検討・審議する場として、高圧ガス部会 の下に「高圧ガス設備等耐震設計基準等小委員会」を設置 し、審議を行い、2010 年3月に開催された第2回小委員 会にて、耐震告示改正原案が承認された。 2009 年6月に取りまとめられた「産業事故分析・対策検 討共同ワーキンググループ」報告書において、近年の高圧 ガス、都市ガス及びLPガスの各分野における事故の要因 分析と今後の対策の在り方が取りまとめられたところ、事 故情報の収集の在り方を中心とした具体策を検討するた め、高圧ガス部会の下に「高圧ガス事故情報小委員会」を設 置し、審議を行い、2009 年4月に報告書を取りまとめた。 本報告書を踏まえて、漏えいの定義の見直しや都道府県か ら国への事故報告の様式改定などの高圧ガス保安法事故 措置マニュアルの改定を行った。(2011 年1月から適用) さらに、2009 年7月に開催された第 11 回保安検査規格 審査小委員会において、2009 年6月 15 日付けをもって、 高圧ガス保安協会から経済産業大臣宛てに保安検査の方 法を定める告示(平成 17 年経済産業省告示第 84 号)によ り、保安検査の方法として指定されている高圧ガス保安協 会規格等7規格のうち6規格について、改正を行った旨の 報告があり、改正版を本告示により保安検査の方法として 指定することを希望する旨の申請があったことから、審議 を行い、2010 年3月に告示の改正を行った。 (イ) 高圧ガス及び火薬類保安分科会火薬部会 火薬類の保安に関する重要事項を調査・審議するために、 総合資源エネルギー調査会高圧ガス及び火薬類保安分科 会の下に火薬部会、同部会の下部機関として、煙火保安小 委員会、産業火薬保安小委員会、特則検討小委員会、火工 品検討小委員会を設置している。第4回火薬部会(2009 年 4月開催)では、(ア)最近の火薬類取締法関係の事故の状 況について、(イ)2008・2009 年度の火薬類取締法関連施 策について、(ウ)2008 年度の火薬部会関係小委員会開催 状況、(エ)火薬類取締法関連の規制等の改正について等、 第5回火薬部会(2009 年9月開催)及び第6回火薬部会 (2009 年9月開催)では、(ア)地方分権への対応について 等、それぞれ有識者による議論を行った。 2009 年 11 月に開催した火工品検討小委員会では、使用 数の増加や多様化が進んでいる自動車用火工品の安全性 評価や取扱いのあり方等について、「適用除外火工品の評 価基準」及び「自動車に用いられる火工品の取扱い」に関 するワーキンググループにおける議論を踏まえて審議を 行った。 2.電力の保安 (1) 電力の保安に関する取組 1964 年に公布され、1965 年7月1日から全面的に施行 された電気事業法は、その規制内容として、2つの性格を 有している。すなわち、電気事業が地域独占的な公益事業 であることから、電気の使用者の保護と電気事業そのもの の健全な発達を図るために必要とされる、いわゆる公益事 業規制を規定する事業法と、電気がその使用如何によって は危険を伴う商品であるために必要とされる保安規制を 規定する保安法の2つである。後者の保安規制分野につい ては、1995 年に自己責任原則を重視した安全規制の合理 化等を基本方針とした規制の見直しを行ったが、こうした 自主保安・自己責任原則の下で電気設備に関する事故を防

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止するとともに、技術動向、社会ニーズ等を踏まえ、自主 保安の徹底、学協会等の知見の活用を図りつつ、規制の制 度や技術基準を継続的に見直していくことが主な政策課 題である。2009 年度には、昨今の発電用風力設備の導入 拡大に伴って、落雷、強風等の自然災害による同設備の損 壊事故が多発している状況に鑑み、発電用風力設備に係る 技術基準等の強化を行うなど、様々な取組を実施したとこ ろである。 (2) 電力の保安の確保に向けた今後の取組 2009 年度の電力の保安に向けた取組は上述のとおりで あるが、引き続き、技術進歩や環境変化を踏まえ、電力の 保安確保に向けた規制をさらに合理的かつ効果的に実施 していく必要がある。2010 年度以降は、昨今、農業用水 路の遊休落差や工場の未利用蒸気を利用した発電など、こ れまで有効活用されていなかったエネルギー(未利用エネ ルギー)を活用した発電設備の導入や技術・製品開発の動 きが盛んとなっている状況等に対応して、安全確保を大前 提としつつ、科学的かつ合理的な規制の観点から、一定の 要件を満たす未利用エネルギーを活用した小型の水力発 電設備及び汽力発電設備について、電気事業法の規制の見 直しを行っていく予定。また、再生可能エネルギーの導入 促進に向けた太陽電池発電設備に係る規制の見直しや最 新の科学的知見を踏まえた、電力設備から発生する電磁界 に係る規制の導入について検討を行うなど、様々な取組を 引き続き行っていく予定である。 3.都市ガス及び熱供給の保安 (1) 都市ガス及び熱供給の保安に関する取組 「ガス事業法」は、ガス工作物の工事、維持及び運用並 びにガス用品の製造及び販売を規制することによって、公 共の安全を確保し、併せて公害の防止を図ることを目的と している。 「特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律」は、 「ガス事業法」及び「液化石油ガスの保安の確保及び取引 の適正化に関する法律」(以下、「液石法」という。)と相 まって、特定ガス消費機器の設置又は変更の工事の欠陥に 係るガスによる災害の発生を防止するため、これらの工事 の事業を行う者の工事の監督に関する義務等を定めるこ とを目的としている。 「熱供給事業法」は、熱供給施設の工事、維持及び運用 を規制することによって、公共の安全を確保することを目 的としている。 (2) 2009 年度の事故の状況及び対策 「ガス事業法施行規則」第 112 条に基づき 2009 年に国 に報告された事故の件数は 305 件であり、製造段階におけ る事故 11 件、供給段階における事故 132 件、消費段階に おける事故 162 件であった。 これまでの傾向同様、供給 段階の事故件数が約半数を占めている。また、死亡者数は 全体で3名であり、内訳は製造段階0名、供給段階0名、 消費段階3名であった。2008 年と比較すると、事故件数 は7件増加し、死亡者は1名減少した。 製造段階における事故は、11 件の報告があり、2008 年に 比べて4件減少した。 供給段階における事故の報告件数は 132 件と 2008 年に 比べ3件減少した。全 132 件のうち、46 件が新築・改装 工事、解体・撤去工事、給排水衛生工事、上下水道工事等 の他社工事によるもので、ガス事業者に対する事前照会の ないものが大半を占めている。また、51 件が自然劣化等 を含むガス工作物の不備を原因とする導管からの漏えい であり、いずれも一般需要家の人身事故はほとんど発生し ていない。 消費段階における事故の報告件数は 162 件と 2008 年に 比べ 14 件増加した。漏えい・着火による機器焼損は、2008 年同様に大半を占めている。風呂釜による事故については、 点火操作の繰り返しにより風呂釜内部にガスが滞留し異 常着火に至ったものや、給湯器による事故については、経 年劣化や外壁塗装工事の養生による給排気経路の閉塞に よる事故が目立つ。 下記表の、製造・供給・消費の事故件数を合計すると、 2007 年 370 件、2008 年 298 件、2009 年 305 件と、2007 以降の年間事故件数は約 300 件前後発生している。その主 な原因は、パロマ工業製瞬間湯沸器による一酸化炭素中毒 事故発覚(2006 年7月)等に伴う、ガス事故への社会の注 目の高まりや、消費生活用製品安全法の事故報告制度の強 化(2007 年5月)を受けて、消費者の意識向上に加え、ガ ス事業者としても国への報告をガス事故に該当するか否 か判然としなかった事例も含めてより積極的に行うよう になったことが背景にあると考えられる。

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なお消費生活用製品安全法の施行にあわせて、2009 年 9月に消費者庁が発足した。ガス事故のうち消費者事故等 に該当する案件については、消費者安全法に基づき、消費 者庁に対して通知を開始し、2010 年3月までに 98 件のガ ス事故を通知した。 都市ガス事故集計表 2008 年 2009 年 事故件数 15 11 製造 死亡者数 0 0 事故件数 135 132 供給 死亡者数 0 0 事故件数 148 162 消費 死亡者数 4 3 合 計 事故件数 298 305 (ア) 業務用厨房での一酸化炭素中毒事故対策 一般消費者の一酸化炭素中毒事故は漸減傾向である一 方、業務用厨房での一酸化炭素中毒は 2009 年は6件発生 し、2008 年に比べ5件減少したものの、これまでの増加 傾向が止まったとはまだ言えない状況である。業務用厨房 施設における一酸化炭素中毒事故防止のため、液化石油ガ ス保安課と連名で3月、5月、7月に業務用厨房施設のユ ーザーに関係する各省に対し関連施設への注意喚起実施 の協力要請を行った また、2010 年2月、原子力安全・保安院、ガス関係団 体及びガス使用者のユーザー団体が共同して、業務用厨房 の関係者(店長、オーナー、管理責任者及び店舗・厨房の 従業員)向けにガス機器使用時の注意事項をまとめたマニ ュアルを作成し、ガス事業者、ガス使用者のユーザー団体 などから各ユーザーへの当マニュアル配布を開始した。 (3) 審議会の開催状況 2009 年度においては、総合資源エネルギー調査会都市 熱エネルギー部会ガス安全小委員会を7月に開催し、2008 年に発生した事故の状況等について報告を行うとともに、 2008 年7月に高圧ガス部会、都市熱エネルギー部会ガス 安全小委員会及び液化石油ガス部会の下に、合同で設置さ れた「産業事故分析・対策検討共同ワーキンググループ」 において検討された、高圧ガス、都市ガス及び液化石油ガ スの利用に伴う事故の削減に向けたより実効的な対応策 の在り方について、検討結果が報告書として取りまとめら れたことを受け、その概要について報告を行った。 4.液化石油ガスの保安 (1) 液化石油ガスの保安に関する取組 原子力安全・保安院は、一般消費者等が生活の用に使用 する液化石油ガスによる災害の防止を目的とする「液石 法」の実施及び液化石油ガス販売事業者等への立入検査の 実施による事後規制など同法の適正な運用を図るととも に保安対策の高度化を図るための調査・研究開発を実施し ている (2) 2009 年の事故の状況及び対策 (ア) 液化石油ガスの事故件数 2009 年における液化石油ガス分野における事故の件数 は以下のとおり。 液化石油ガス一般消費者事故集計表 (年別及び月別事故(累計)件数) 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 1月 8 55 20 17 17 2月 15 23 49 104 18 38 26 43 18 35 3月 15 38 8 112 25 63 22 65 17 52 4月 2 40 7 119 19 82 21 86 11 63 5月 6 46 11 130 18 100 14 100 13 76 6月 6 52 11 141 18 118 10 110 18 94 7月 6 58 18 159 18 136 25 135 20 114 8月 4 62 19 178 21 157 19 154 11 125 9月 4 66 11 189 17 174 14 168 15 140 10 月 6 72 10 199 22 196 20 188 17 157 11 月 9 81 9 208 20 216 26 214 17 174 12 月 24 105 11 219 23 239 20 234 11 185 合計 105 219 239 234 185 対前年 比(%) - +108.6 +9.1 ▲2.1 ▲20.9 〔注〕下段の数字は1月からの累計件数

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(年別事故件数及び死傷者数) 項目 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 件 数 105 219 239 234 185 死者(人) 1 0 4 4 4 傷者(人) 58 78 98 79 148 (イ) ガス事故防止のための措置 ①2009 年においては、業務用厨房施設等において多くの 者が巻き込まれる一酸化炭素中毒事故が多発した(1月 鹿児島県・軽症 18 名、6月山口県・死亡1名軽症 21 名、 9月栃木県・軽症 11 名 等)。一酸化炭素中毒事故防止 のため、2月に関係団体へ注意喚起を要請し、3月には 業務用厨房施設向けのプレスリリースを行い、また、7 月 29 日、10 月 15 日、11 月6日にホテル・旅館等の施 設におけるボイラーの一酸化炭素中毒事故防止に関す る注意喚起を関係省庁及び関係団体に対して行った。 ②2009 年7月からガス関連分野における事故の未然防止 対策を検討するため、総合エネルギー調査会高圧ガス及 び火薬類保安分科会、同分科会液化石油ガス部会及び都 市熱エネルギー部会の下に「産業事故分析・対策検討共 同ワーキング」を設置し、事故の実態把握、今後の対応 策のあり方について検討を行った。 (ウ) 液化石油ガス販売事業者等への指導について 液化石油ガス販売事業者等における保安の確保・高度化 の努力が適切に行われるよう下記を実施した。 ①行政による事後的な監視として行っている立入検査を 17 件実施した。 ②立入検査を行った結果、保安業務の一部を適切に実施し ていなかった2事業者に対し、液石法の規定に基づく保 安業務の改善命令を、また、法令の規定に違反し、定期 供給設備点検及び定期消費設備調査を期限内に実施し ていない者等、3事業者に対し厳重注意を行った。法令 違反については、液化石油ガス事故にもつながる可能性 があることから、保安業務の改善命令、改善指示及び厳 重注意といった行政指導については、プレスリリースや ホームページへの掲載などにより公表した。 (エ) 液化石油ガス保安対策指針の策定について 消費者の保安確保の一層の充実及び重大事故の撲滅の 観点から、2009 年度液化石油ガス販売事業者等保安対策 指針を策定した。本指針は、[1]法令遵守委の徹底(経営 者の保安確保へ向けたコミットメント、事業所単位での保 安確保など)、[2]組織内リスク管理の徹底(リスクマネ ジメントの導入、ダブルチェック体制の構築)、[3]事故 防止対策(一般家庭における一酸化炭素中毒等の事故防止 対策、業務用厨房等における一酸化炭素中毒事故防止対策、 質量販売に係る事故防止対策など)、[4]自然災害対策(大 規模災害が発生した場合に備え、地域防災協定の締結等に より、あらかじめ防災対応の体制の構築)の4点を重点項 目として、所管の液化石油ガス販売事業者等に対し通知し、 自主的な保安対策を実施する際の指針として周知徹底を 図った。 (オ) 調査・研究開発の実施について 技術開発による保安の高度化を図り、事故・災害を未然 に防止するため、液化石油ガス機器の異常等をマイコンメ ーター等により覚知し、その情報を集中監視システムを通 じて自動通報するシステムの開発、バルク貯槽の製造後 20 年経過時の法定検査手法等に関する調査研究を高圧ガ ス保安協会へ委託して実施した。 (カ) 保安指導・普及啓発の実施について 液化石油ガス等を取り扱う事業者の自主保安を促進し、 事故・災害を未然に防止するために、地域の指導者となる べき保安専門技術者の育成、インターネットを利用した各 種保安技術の情報提供、地域の事業者向けの保安技術講習 会等、事故情報のとりまとめ及び分析等を高圧ガス保安協 会等へ委託して実施した。 また、この他、一般消費者等に対する保安啓発チラシの 配布、新聞・雑誌広告等、各種広報活動を通じた液化石油 ガスの安全広告を株式会社讀賣連合広告社等を通じて実 施した。 (キ) 液化石油ガス消費者保安功績者原子力安全・保安院 長表彰について 液化石油ガスの保安高度化を図るため、液化石油ガス保 安法令に定める以上の保安活動を積極的に推進し顕著な 功績を挙げた液化石油ガス販売事業者 14 者、液化石油ガ ス保安に貢献した個人1者に対し表彰を行った。また、表 彰者を周知するため、原子力安全・保安院や関係団体のホ ームページ等で積極的に広報を行った。 (3) 審議会の開催状況 2009 年度においては、総合資源エネルギー調査会高圧 ガス及び火薬類保安分科会液化石油ガス部会を7月に開

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催し、以下のテーマについて議論、報告がなされた。 ①2009 年度の保安対策指針について ②2008 年7月に高圧ガス部会、都市熱エネルギー部会ガ ス安全小委員会及び液化石油ガス部会の下に、合同で設 置された「産業事故分析・対策検討共同ワーキンググル ープ」において検討された、高圧ガス、都市ガス及び液 化石油ガスの利用に伴う事故の削減に向けたより実効 的な対応策の在り方について、検討結果が報告書として 取りまとめられたことを受け、その概要について報告を 行った。 ③業務用厨房での事故件数の増加を受け、業務用厨房CO 事故の対応策について報告を行った。 ④「山口県における液化石油ガス一酸化炭素中毒事故原因 調査・再発防止検討委員会」における事故原因の調査、 再発防止策の検討結果について報告を行った。 また、山口県のホテルでのCO中毒事故を受けて、ガ ス安全小委員会及び液化石油ガス部会の下に「山口県に おける液化石油ガス一酸化炭素中毒事故原因調査・再発 防止検討委員会」を設置し、3回にわたって事故原因の 調査、再発防止策の検討を行い、2010 年1月に報告書 の取りまとめを行った。 5.鉱山の保安 (1) 鉱山の保安に関する取組 鉱山においては、鉱業権者による自主保安体制の確立・ 堅持を基本とする保安の確保が事業活動の大前提である が、政府としても、これを補完するため「鉱山保安法」及 び「金属鉱業等鉱害対策特別措置法」に基づき監督検査等 を実施した。 また、金属鉱山等の坑廃水などは、放置すれば周辺環 境・住民に多大な影響を及ぼすおそれがあることから、地 方公共団体等が行う鉱害防止事業に対して補助金等によ る支援を行うとともに、独立行政法人石油天然ガス・金属 鉱物資源機構(以下、「JOGMEC」という。)等を通じ て鉱害防止技術開発、鉱害防止工事の調査指導、国際技術 協力等を実施した。 (2) 2009 年度の災害の状況及び対策 鉱山保安法第 41 条に基づき、2009 年に報告があった災 害は次のとおり。 災害報告件数 罹災者数 (軽傷以上) 金属・非金属 15 11 石灰石 18 15 石油 3 2 石炭(亜炭を含む) 1 1 合計 37 29 鉱山(一部休廃止鉱山を含む)における危害及び鉱害を 防止するため、鉱山保安法及び金属鉱業等鉱害対策特別措 置法に基づき、産業保安監督部等が監督検査等を実施した。 また、石炭鉱山のうち2炭鉱が坑内堀炭鉱(炭鉱技術移 転のための研修炭鉱を含む。)である。露天掘炭鉱に比べ、 坑内作業等特有の作業環境下にあることから、災害につな がる危険性を内包しており、保安確保に万全を期す必要が ある。このため、鉱山保安法に基づき、北海道及び九州産 業保安監督部が監督検査等を実施した。 (参考) (2009 年末現在) 稼行鉱山数 鉱山労働者数 金属・非金属 186 3,049 石灰石 265 6,542 石油 61 1,590 石炭 (亜炭含む) 15 661 合計 527 11,842 (3) 休廃止鉱山の鉱害防止対策 金属鉱山等においては、閉山後もカドミウム、砒素等の 有害物質を含む坑廃水が半永久的に流出するという特殊 性があり、地元住民の健康、周辺環境に重大な影響を及ぼ すおそれがある。このため、産業保安監督部等による監督 検査等に加えて、次のような施策を実施した。 (ア) 休廃止鉱山鉱害防止等工事に係る支援 休廃止鉱山に係る鉱害の発生を防止するため、地方公共 団体及び鉱害防止義務者(鉱業権者等)が行う鉱害防止事 業に対して休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金(以下「休 廃止補助金」という。)を交付(補助率:3/4)した。 (A) 義務者不存在分 鉱害防止義務者が不存在又は無資力の休廃止鉱山に ついて、地方公共団体が実施する集積場の覆土・植栽、 坑口の閉そく、坑廃水処理等の事業に対し休廃止補助金

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を交付した。 (B) 義務者存在分 鉱害防止義務者が存在する休廃止鉱山について、義務 者が実施する坑廃水処理事業のうち、義務者の行為に起 因しない汚染分(自然汚染、他者汚染)の処理費用に対 し休廃止補助金を交付した。 (イ) JOGMECによる鉱害防止支援事業 鉱害防止部門が実施する事業の運営に必要な経費等に ついて運営費交付金を交付し、次の事業を実施することに より、金属鉱山等に起因する鉱害を防止した。 (A) 地方公共団体への支援業務 地方公共団体が実施する鉱害防止事業(鉱害防止義務 者が不存在の場合)について、地方公共団体の依頼に応 じて事前調査・技術指導等の調査指導業務を実施した。 また、地方公共団体の委託を受けて大規模又は技術的 に困難な鉱害防止工事の設計・工事支援業務及び坑廃水 処理施設の運営管理業務を実施した。 (B) 調査研究技術開発業務 鉱害防止対策の効率化・費用低減化等のため必要な技 術の開発に関する調査研究業務を実施した。2009 年度は、 坑廃水中の亜鉛の処理技術の開発等を行った。 (C) 融資業務 鉱害防止資金(使用済特定施設鉱害防止工事及び坑廃 水処理事業分、鉱害防止事業基金拠出金分)及び鉱害負 担金資金について融資を行った。 (D) 鉱害防止積立金業務 使用中の特定施設について、使用終了後の鉱害防止工 事費用として、金属鉱業等鉱害対策特別措置法の鉱害防 止積立金制度に基づき、採掘権者等が積み立てる積立金 の管理業務を実施した。 (E) 鉱害防止事業基金業務 恒久的な坑廃水処理費用を確保するため、金属鉱業等 鉱害対策特別措置法の鉱害防止事業基金制度に基づき、 採掘権者等の拠出した基金の管理・運用業務を実施した。 (ウ) 廃止石油坑井封鎖事業費補助金 鉱害防止義務者が不存在で、漏油等の鉱害が発生又は発 生するおそれがある廃止石油坑井の封鎖措置を実施する 地方公共団体に対して、廃止石油坑井封鎖事業費補助金を 交付(補助率:3/4)した。 (4) 技術開発等の推進 (ア) 海洋採掘施設環境影響調査事業 石油・天然ガス鉱山における海洋掘採施設撤去時の鉱害 防止に資するガイドライン作成のための調査等を実施し た。 (イ) 海洋石油開発海底生産技術等調査委託事業 海域における石油及び可燃性天然ガスの採取に使用する 海底生産施設が当該海域の環境に及ぼす影響に関する調 査を実施した。 (ウ) 先進型坑廃水処理技術開発委託事業 鉱害防止事業の国民経済的負担を軽減するため、酸性度 が極めて高く、汚濁負荷量の多い坑廃水等を、低コストで 浄化可能な先進型水処理技術の開発を、委託事業として実 施した。 (エ) 休廃止鉱山鉱害防止技術等調査研究事業 鉱害防止事業の国民経済的負担を軽減するため、国内外 における関連技術の最新の知見を結集し、費用対効果に優 れる技術の各休廃止鉱山への適用可能性と、適用した場合 の定量的効果の検討を、委託事業として実施した。 (5) 国際協力事業 我が国に蓄積されている保安技術を積極的に海外に移 転することにより、鉱害防止、海外の鉱山での事故の減少、 保安技術に習熟した人材の育成を通じて、国際社会に貢献 することを目的に次の事業を実施した。 (ア) JICA開発調査 (A) ペルー閉山計画審査能力強化プロジェクト 2007 年度にペルー国から閉山計画書の審査を滞りな く実施するための協力要請があり、2008 年度から課題の 抽出調査を行い、2010 年 2 月から 2011 年 8 月の期間で、 閉山計画書審査改善のアクションプラン作成や審査基 準の改正等の事業を実施している。 (6) 鉱山保安法施行規則等の一部改正 (ア) 中央鉱山保安協議会 2009 年度は中央鉱山保安協議会、石油鉱山保安部会及 び制度審査部会を開催した。

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会議の名称 開催年月日 議事内容 第5回石油鉱山保安部会 H21.10.8 1.中間報告書(案)について (これまでの検討結果の中間的整理) 中央鉱山保安協議会 H22.2.15 1.中央鉱山保安協議会会長の互選について 2.審議事項  ①鉱山保安法施行規則の一部改正について 3.報告事項  ①鉱山災害防止対策研究会報告書について  ②改正鉱山保安法の施行5年後におけるレビューについて  ③石油鉱山保安部会中間とりまとめについて  ④休廃止鉱山鉱害防止対策研究会について  ⑤石炭じん肺訴訟の状況について  ⑥平成22年度鉱山保安関係予算について  ⑦平成21年度全国鉱山保安表彰について 第1回制度審査部会 H22.3.17 1.最近の災害の状況(21年速報ベース) 2.改正鉱山保安法の施行5年後におけるレビューについて  ①これまでの検討の経緯  ②主な議題と対応の考え方について 3.スケジュール (イ) 鉱山保安法施行規則 2009 年に改正され、2010 年 4 月から施行される土壌汚 染対策法において、土壌汚染の把握の契機等が拡大された ことを踏まえ、鉱山保安の確保全体の観点から、鉱業権者 が産業保安監督部長に対して行うべき報告事項に、「坑水 又は廃水が浸透する土壌の汚染状態が基準に適合しない とき、その状況及び講じた措置の内容」が追加されるとと もに、その他所要の改正を行った。 (7) 全国鉱山保安表彰 全国鉱山保安表彰は、鉱山保安に関し特に成績優良な鉱 山及び鉱山保安の確保に特に功労のあった者について、経 済産業大臣表彰を行い、保安意識の高揚を図ることを目的 に、1950 年度から実施。 (2009 年度表彰式の概要) ・期日:2009 年 10 月 19 日(月) ・場所:メルパルク東京 ・被表彰者: 鉱山の部:8 鉱山 保安責任者の部:2 名 保安従事者の部:22 名 保安功労・貢献者の部:3 名 6.産業保安監督部 6.1.北海道産業保安監督部 (1) 管轄区域 北海道 (2) 施策の概要 (ア) 電力の保安 電気事業用・自家用電気工作物の工事・維持・運用及び 一般用電気工作物に係る保安の監督、指導業務のほか、電 気事業用・自家用発電所の公害防止等の指導監督及び電気 工事業の保安に関する業務、主任技術者等の電気関係各種 資格の審査・交付業務を実施した。 (イ) 各種ガス・火薬類・コンビナートの保安 「ガス事業法」に基づくガス工作物に係る各種届出・審 査業務、立入検査、ガス消費機器設置工事監督者資格認定 業務、「高圧ガス保安法」に基づく完成検査の認定等の進 達、「液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関す る法律」に基づく立入検査、高圧ガス保安意識の高揚並び に保安の推進のための共同防災訓練の実施、石油コンビナ ート等特別防災地区の防災対策の推進のための合同立入 検査、「火薬類取締法」に基づく許認可業務、完成・保安 検査、各保安業務に関する事務所、功労者等に対する保安 表彰を実施した。 (ウ) 鉱山の保安 「鉱山保安法」に基づく各種届出審査等業務、鉱山にお ける危害・鉱害防止に関する保安監督・指導業務、施業案 の審査、地方鉱山保安協議会に関する業務を実施した。 また、金属鉱業等鉱害対策特別措置法に基づく鉱害防止 積立金制度、鉱害防止事業基金制度の運用及び特定施設の 鉱害防止事業計画の審査及び検査、鉱害防止技術に関する 指導、休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金の交付業務等を 実施した。 (3) 業務実施状況 (ア) 電力の保安 (A) 立入検査実施状況 (単位:件) 項 目 2009 年度 電気事業用電気工作物 12 自家用電気工作物 62 (単位:件) 項 目 2009 年度 水力発電所 21 火力発電所 31 風力発電所 11

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(B) 電気事故等発生状況 (単位:件) 項 目 2009 年度 感電又は破損による死傷事故 4 電気火災事故 0 破損又は誤操作による公共被害事故 0 主要電気工作物の破損事故 14 供給支障事故 1 電気事業者間の波及事故 0 自家用電気工作物からの波及事故 14 ダムの異常放流 0 (C) 主要業務処理状況 (単位:件) 項 目 2009 年度 保安規程等届出関係 5,475 主任技術者の選任関係 3,812 主任技術者免状交付関係 82 電気事業用及び自家用電気工作物の 工事計画関係 70 使用開始届出 19 定期事業者検査 62 電気関係報告規則 1,583 電気工事士法・工事業法、認定校・ 養成施設関係 226 電気保安功労者表彰関係 11 (イ) 各種ガス・火薬類・コンビナートの保安 (A) 一般ガス・簡易ガス等保安関係 (a) 立入検査実施状況 (単位:件) 項 目 2009 年度 一般ガス事業者 9 簡易ガス事業者 17 大口ガス事業者 1 ガス導管事業者 1 準用事業者 0 (b) 事故発生状況 (単位:件) 項 目 2009 年 事故件数 11 うち死傷事故 3 うち死亡事故 1 死亡者数 1 (c) 主要業務処理状況 (単位:件) 項 目 2009 年度 工事計画の届出 12 特定ガス工作物変更届出 11 保安規程(変更)届出 36 ガス主任技術者選解任届出 94 表彰関係(大臣、院長) 5 ガス消費機器設置工事 監督者資格証(再交付含む) 44 (B) 高圧ガス保安関係 (a) 立入検査実施状況・事故発生状況 (単位:件) 項 目 2009 年度 立入検査 0 項 目 2009 年 事故件数 53 (b) 主要業務処理状況 (単位:件) 項 目 2009 年度 大臣認定試験者確認調査 0 管内都道府県ブロック会議 1 表彰関係(大臣、院長) 11 項 目 2009 年度 高圧ガス輸送保安確保のための共同 防災訓練開催地 函館市 ※北海道産業保安監督部、北海道、高圧ガス地域防 災協議会の三者共催

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