• 検索結果がありません。

RELATIONSHIP BETWEEN DISTANCE OF VISIBLE ROAD ON ROAD NETWORK AND OCCURRENCE OF SNATCH

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "RELATIONSHIP BETWEEN DISTANCE OF VISIBLE ROAD ON ROAD NETWORK AND OCCURRENCE OF SNATCH"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

石川  愛:大阪市立大学大学院  工学研究科  都市系専攻,[email protected] 大阪市住吉区杉本3丁目3138

鈴木  広隆:大阪市立大学  大学院工学研究科  都市系専攻,[email protected] 大阪市住吉区杉本3丁目3138

道路ネットワークにおける見通し距離とひったくり発生との関係に関する研究

石川  愛、鈴木  広隆

RELATIONSHIP BETWEEN DISTANCE OF VISIBLE ROAD ON ROAD NETWORK AND OCCURRENCE OF SNATCH

Ai ISHIKAWA, Hirotaka SUZUKI

Abstract: Various crimes have been steadily increasing and many people feel uneasy about public safety. Especially, the number of snatch occurrence in Osaka has been the top in Japan for the last 31 years, and it is serious problem. This study aims to research relationship between visibility and occurrence of snatch by quantifying the visibility.

In Sumiyoshi ward, relationship of occurrence of snatch was studied. From the study, the rate of occurrence of snatch is relatively lower in the area where distance of visible road is from 50m to 100m comparing the area where the distance is longer or shorter in both.

Keywords: 見通し距離(Distance of Visible Road) ,道路ネットワーク(Road Network) , ひったくり (Snathc)

1 はじめに

今日、都市空間で起こる街頭犯罪が刑法犯罪の大 半を占めており、身近な犯罪が多発している。社会 意識に関する世論調査 1)では、近年「治安」に対し て不安感を持つ人の割合が高くなっていることが 報告されており、効果的な対策が期待されている。

また治安に関する世論調査2)では、「自分や身近な人 が被害に遭うかもしれないと不安になる犯罪」とい う設問に対して、空き巣やすり、ひったくりなどの 機会犯罪が回答の上位を占めており、身近な犯罪の 発生が一般市民の不安感を増大させていることが 分かる。特に大阪府では、平成18年に31年連続全 国最多ひったくり認知件数を記録し 3)、府を挙げて 様々な対策をとっているにも関わらず長年解決で きない深刻な問題となっている。

そこで本研究では、ひったくりの発生を誘発する 要因の 1 つに、道路上の見通しが関係すると考え、

道路上の見通しを定量化し連続的なデータを作成 してひったくり分析に利用することで、道路上の見 通しとひったくり発生との関係を明らかにするこ とを目的としている。

都市計画の視点から防犯の問題にアプローチし た研究として、柏原らによるコンビニ強盗 4)、伊藤 らによる電話ボックス荒らし 5)、放火 6)の発生に関 連する都市空間要因の分析が行われている。これら の研究でも、道路上の見通しが機会犯罪の発生に影 響する都市空間特性として挙げられているが、見通 しの情報は数値化されておらず、犯罪発生地点の現 地調査で見通しの情報が収集されている。

また街頭犯罪と可視領域との関係に関する研究 として、森口ら 7)による、ひったくりをはじめとし た街頭犯罪発生の特徴と発生に影響を与えている 施設に関する研究が行われている。この研究では、

主要道路と生活道路との交差点における可視領域

(2)

を抽出する方法で見通しの数値化が試みられてい る。しかし、主要道路と生活道路の交差点という数 少ない特定の点のみを対象として数値化が行われ ており、また可視領域とひったくりの関係について 4km 四方の地域ごとに集計する方法で分析され ている。

本研究は、道路上の見通しを定量化して連続的な データを作成することで、特定の地点ではなく対象 地域内の任意の点で見通しを数値として得ること に重点を置いている。これによりすべてのひったく り発生地点での見通しを数値として得ることがで きるため、より詳細な分析が可能となる。

そこで本研究では道路上の見通しを定量化した

「見通し距離」という指標の利用を試み、ひったく り発生と見通し、さらに駅や道路などの主要な都市 施設との位置関係について分析を行った。

2 研究の内容と方法 2.1 対象地域の選定

  大阪府で発生しているひったくりのうち、その約 半数が大阪市内で発生しており、非常に深刻な問題 となっている。そこで大阪市 24 区を対象として地 域特性とひったくり発生との関係について調べた ところ8)、住居面積割合が高い9区については、昼 間に発生しているひったくりの割合が高いため、見 通しが関係する犯行が多いと思われる。そのため、

住居面積割合の高い区の中でひったくり発生密度 と一人当たりの発生件数がともに高い住吉区を対 象区として選定した。

2.2 データ構築の方法

  本 研 究 に 必 要 な デ ー タ は す べ て GISSIS MapModeller V 6.2 (株)Informatix社製)を使用し て作成した。作成方法を次に示す。

1) ひったくり発生地点データ

  大阪府警察のホームページ 9)で公開されている

「大阪府警察犯罪発生マップ」を利用して、2005 年の1月から12月に起こったひったくりの発生地 点を記した地図をラスター情報として保存し、GIS に読み込んだ。その後、国土地理院  数値地図2500

(空間データ基盤)と位置が合うように幾何補正を

行い、それを背景としてひったくり発生地点にポイ ントを入力しベクトル情報とした。この期間に住吉 区で発生したひったくりは154件であった。

(2) 見通し距離メッシュデータ

国土地理院  数値地図2500(空間データ基盤)よ り抽出した道路ネットワークデータを利用して、道 路上の代表点における見通しの定量化を行い、その 値を元にメッシュデータを作成した。

まず道路上のある位置から見通すことができる 道路の合計距離をその位置における「見通し距離」

として定義する。

ある位置における見通し距離を求める場合、たと え、その位置から直線道路が伸びていたとしても、

人間の眼で認識できる範囲は限定される。ひったく り犯罪については、犯行を明確に認識できる範囲が 犯行を遂行するかどうかの判断に関係があると考 えられる。そこで本研究では、視対象との間に視線 を遮るものがなかった場合に、視対象である犯人を 明確に認識できる距離を「最大見通し距離」として 定義する。具体的には、人の熟視角を1度とし、視 対象である人の大きさを約1.5mとすると、視対象 を明確に認識できる視距離は約 100m となるため、

最大見通し距離を100mとして設定した。図2は点 Aにおける最大見通し距離100m以内にある道路を 抽出した結果である。

この結果では、道路Bの一部が見通し可能道路と して抽出されているが、実際に点Aに立って道路B の方向を見たと仮定すると、道路Bは大きく曲がっ ているために点Aからは道路Bを見通すことはでき ないと想像される。そこで、道路の可視/不可視の判 断については、最大見通し距離だけではなく、隣り 合う道路の成す角度を考慮に入れることとした。具 体的には、見通し距離を計算する位置を開始地点と して、順番に接続している道路を辿っていき、最大

A B

2  点Aにおける  最大見通し可能道路 

3  点Aにおける  見通し可能道路 

A B

(3)

5  主要都市施設バッファとひったくり地点 

駅  コンビニエンスストア 

1000 1500m

500 0 500

N

1000 1500m

500 0 500

N

主要都市施設 作成方法

国土地理院  数値地図2500(空間データ基盤)よ り駅を抽出

警察関連施設 数値地図25000(空間データ基盤)より交番や警 察署など警察関連施設のデータを抽出

コンビニエンス ストア

「i タウンページ」(NTT番号情報株式会社)10) を利用して、コンビニエンスストアの住所を調べ てアドレスマッチングを行い、住所を緯度経度の 位置座標に変換して電子地図上にプロット 主要道路 大阪市  平成12年土地利用現況調査  道路幅員

データより道路幅員が12m以上の主要道路を抽出

1  主要都市施設位置データ作成方法 

見通し距離内の道路であっても、前の道路との成す 角度が5度以上の場合は、その道路は見通すことが できないと判断する。この5度という値は、現地調 査を含む予備調査の結果を元に決定した値である。

この道路角度の条件を考慮して点Aにおける見通し 可能な道路を抽出した結果が図 3 である。そして、

この抽出された見通し可能道路の距離の合計が点A における見通し距離となる。

連続線分として与えられる道路ネットワークデ ータを用い、この見通し距離を住吉区内にあるすべ ての交差点と道路の屈曲点を対象として計算した。

そして、これにより得られた離散的な見通し距離の 値を連続的なデータにするため、内挿補間法を利用 してメッシュデータを作成した。しかし、この方法 では、計算対象となっている交差点と屈曲点につい ては精度の高い値が求まるが、それ以外の点は見通 しが良い交差点や屈曲点の値を使って補間される ため、実際よりも大きな見通し距離が設定されると いう問題が明らかになった。そこで、交差点と屈曲 点から 10m 離れた道路上の点を計算対象に追加す ることとした。これにより交差点と屈曲点以外の道 路上の点も、より現実に即した精度の高い値を得る ことができる。この方法で住吉区内の見通し距離メ ッシュデータを再度作成し、ひったくり発生地点デ ータと重ね合わせた。その結果を図4に示す。

(3) 主要都市施設バッファデータ

本研究では、代表的な TG(トラフィックジェネ レーター)である駅とコンビエンスストア、犯罪の 発生に影響を与える可能性のある警察関連施設、都 市交通の基盤となる主要道路、以上4種類の施設を

主要都市施設として扱うこととした。まずこれらの 主要都市施設の位置を示すデータを作成し(表1 照)、各主要都市施設から 100m ごとにバッファを 作成した後、ひったくり発生地点データと重ね合わ せた。その結果の一部を図5に示す。

2.3 分析の方法

(1) 見通し距離とひったくり発生件数

見通し距離50mごとにメッシュデータの10m ルの数とそのセル内に位置するひったくり発生地 点の数をカウントして見通し距離 50m ごとのひっ たくり発生密度を求めた。

しかし、この方法では道路以外の街区や河川部分 も密度計算の対象となってしまうため、正確な路上 のひったくり発生密度求めることができない。そこ で、ひったくり発生密度を求める場合は、見通し距 離メッシュデータの中から道路上に位置するセル のみを抽出して、その面積を利用することとした。

4  見通し距離メッシュデータとひったくり地点 

見通し距離分布

350m〜

300m〜350m 250m〜300m 200m〜250m 150m〜200m 100m〜150m 50m〜100m 0m〜50m

(4)

(2) 主要都市施設とひったくり発生件数

100mバッファ内に含まれるひったくり発生地 点の数とバッファの面積を計算し、各主要都市施設 からの距離100mごとのひったくり発生密度を求め た。

2.4 研究の結果

  住吉区におけるひったくり発生密度は、見通しが 非常に悪い0〜50mの場所で高く、50〜100mで一 旦低くなり、比較的見通しの良い100〜250mの場 所で再度高くなっていることが分かる(図6参照) 一般的には、見通しが悪い場所では犯行が目撃され にくいため、見通しが悪いほどひったくり発生件数 が多くなると考えられるが、今回はこれと異なる結 果となった。そこで、この結果が信頼できるものか どうかを確認するために、住吉区に隣接する阿倍野 区、東住吉区2区を対象として追加し、住吉区と同 様の方法でひったくり発生密度を求めたところ、ど ちらの区も住吉区を対象とした分析結果と同様の 傾向を示していることが分かった(図6参照)   次に、駅やコンビニエンスストアから近ければ近 いほどひったくり発生密度が高いことが分かる(図 7、8)。これらの施設には多くの人が集まるため、

犯行の標的を探しやすい場所であることが理由と して考えられる。またコンビニエンスストアは、一 般的にアクセスの良い場所に立地していることが 多いため、犯行後に逃走しやすい場所であると考え られる。警察関連施設と主要道路からの距離とひっ たくり発生密度には、特に関係性は見られなかった。

3 まとめ

  本研究では、道路上の見通しを数値化してメッシ ュデータを作成することで、道路上の見通しを示す

連続的なデータを作成することができた。また、そ のデータを利用して、ひったくりとの関係を調査し、

見通しが非常に悪い場所と比較的良い場所でひっ たくり発生密度が高くなっていることがわかった。

この理由としては、見通しが比較的良い場所では犯 行が目撃される危険性はあるが、犯行後に逃走しや すいとも考えられる。

今後は、見通しが良いにもかかわらずひったくり 発生密度が高い場所の特徴を調べるとともに、犯罪 は複数の要因が絡み合って発生すると考えられる ため、逃走のしやすさや主要道路までの近接性、道 路幅員などの複数の条件を考慮して分析を進める 予定である。

参考文献

1) 内閣府ホームページ:平成191月調査  社会意識に関す る世論調査

http://www8.cao.go.jp/survey/h18/h18-shakai/2-2.html 2) 内閣府ホームページ:平成1812月調査  治安に関する

世論調査

http://www8.cao.go.jp/survey/h18/h18-chian/index.html 3) 大阪府警察ホームページ:ひったくりの現状

http://www.police.pref.osaka.jp/05bouhan/anzen/taisaku/

hittakuri/index.html

4) 柏原哲郎,伊藤篤,近江隆:コンビニエンスストアのセキュリ ティーに関わる都市空間要因の研究 −東京都23区を対象 にして− ,1997年第 32回日本都市計画学会学術研究論文 集,pp.721-726

5) 伊藤篤,柏原哲郎,近江隆:電話ボックス荒らし犯罪からみた 都市空間の犯罪要因分析,都市計画214,pp.55-61

6) 伊藤篤,近江隆,石坂公一:機会犯罪の成立に関連する都市空 間特性に関する研究,1997年第32回日本都市計画学会学術 研究論文集,p715-720

7) 森口幸信,吉川眞,田中一成:街頭犯罪の空間分析,地理情報シ ステム学会講演論文集,pp.349-352,2006

8) 石川愛,鈴木広隆,中尾正喜:地域特性を考慮したひったくり 発生件数と照度の関係に関する研究 –大阪市24区を対象 と し て–,2006 年 日 本 建 築 学 会 大 会 学 術 講 演 梗 概 集,pp.313-314

9) 大阪府警察ホームページ:大阪府警察犯罪発生マップ http://www.map.police.pref.osaka.jp/Public/index.html 10) iタウンページ:http://itp.ne.jp

8  コンビニエンスストアからの 

距離とひったくり発生密度 

0 20 40 60 80

100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 1100 コンビニエンスストアからの距離(m)

/k㎡

7  駅からの距離とひったくり発生密

度 

0 5 10 15 20 25 30

100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 駅からの距離(m)

/k㎡

3区における見通し距離と  ひったくり発生密度 

0 10 20 30 40 50 60 70 80

0〜

50 50〜

100 100〜

150 150〜

200 200〜

250 250〜

300 300〜

350 350〜

400 見通し距離(m)

/k㎡ 住吉区

阿倍野区 東住吉区

図 5  主要都市施設バッファとひったくり地点 駅  コンビニエンスストア 10001500m5000500N10001500m5000500N主要都市施設作成方法駅国土地理院  数値地図2500(空間データ基盤)より駅を抽出 警察関連施設数値地図25000(空間データ基盤)より交番や警察署など警察関連施設のデータを抽出 コンビニエンス ストア 「iタウンページ」(NTT番号情報株式会社)10)を利用して、コンビニエンスストアの住所を調べてアドレスマッチングを行い、住所を緯度経度の位置座標に変換して電子地図

参照

関連したドキュメント

This means that finding the feasible arrays for distance-regular graphs of valency 4 was reduced to a finite amount of work, but the diameter bounds obtained were not small enough

Keywords: continuous time random walk, Brownian motion, collision time, skew Young tableaux, tandem queue.. AMS 2000 Subject Classification: Primary:

Kilbas; Conditions of the existence of a classical solution of a Cauchy type problem for the diffusion equation with the Riemann-Liouville partial derivative, Differential Equations,

This paper develops a recursion formula for the conditional moments of the area under the absolute value of Brownian bridge given the local time at 0.. The method of power series

Related to this, we examine the modular theory for positive projections from a von Neumann algebra onto a Jordan image of another von Neumann alge- bra, and use such projections

The main problem upon which most of the geometric topology is based is that of classifying and comparing the various supplementary structures that can be imposed on a

An integral inequality is deduced from the negation of the geometrical condition in the bounded mountain pass theorem of Schechter, in a situation where this theorem does not

Then it follows immediately from a suitable version of “Hensel’s Lemma” [cf., e.g., the argument of [4], Lemma 2.1] that S may be obtained, as the notation suggests, as the m A