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儲かる農業の実現
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1 活動のねらい
西都市宝財原みかん生産組合では、面積 7.3ha、農家戸数4戸で根域制限マルチ栽培 に取り組んでいます(平成 29 年現在)。
普及センターでは、総合農業試験場での試験成果 や現地での調査結果から平成 16 年にかん水基準等 をもりこんだ根域制限マルチ栽培暦を作成して技術 の普及に努めてきました。
しかし、毎年の降水量の変動や他産地の出荷前進 化による産地間競争の激化に対応するため、根域制 限マルチ栽培向けのより精度の高いかん水基準の改 定と農家への速やかな分析データの伝達を行うこと により、高品質(「日南 1 号」9 月中下旬糖度 9.0
以上、クエン酸 1.0%以下、3 分着色以上。10 月上旬糖度 10.0 以上、クエン酸 1.0% 以下、5 分着色以上)な果実生産を目指して支援を行いました。
2 活動の経過又は普及の関わり
⑴ かん水基準改定へ向けた取組
「日南1号 NEW」と「日南1号」について、よ り精度の高いかん水基準の改定へ向け、6年間(平 成 21 年∼ 26 年)のデータから、果径、糖度、 酸に基づくかん水基準を作成しました。そして、 平成 27 年6月の講習会で新しい基準の説明を行 い、計画的なかん水の実践を支援しました。
⑵ かん水基準を活用したかん水ができる環境整備
平成 27 年からは、宝財原みかん生産組合の園地 12 ヶ所について 10 日ごとに果 実品質の分析を行い、分析当日又は翌日にデータを提供しました。また、平成 26 ∼ 29 年は、TDR土壌水分計(センサーを土壌に差し込むだけの簡易土壌水分計)に より、4ヶ所の計測を行いデータの提供を行いました。それらのデータとかん水基準 を比較しかん水のタイミングを判断できる環境を整えました。
根域制限マルチ栽培の様子
栽培講習会
IJĹ ⑶ かん水の省力化への取組
平成 27 年に児湯農林振興局の畑かん営農推進 担当と連携し、電磁弁の導入を推進し、かん水が タイマーで実施できるようになりました。このこ とにより、団地内の各ブロックごとに設置されて いる複数のかん水バルブを開閉する作業時間が大 幅に短縮され、これまでと比較し 80 ∼ 90%以 上削減されました。
⑷ 果実分析からかん水までを自己完結できる方法の確立
農家自らが果実分析できるように、酸分析の方法について講習会等で説明を行い、 実際に分析を行える農家もでてきました。これにより自分で決めた地点の果実分析を 行い、改定したかん水基準と果実品質(糖度・酸)、果径を照らし合わせ、かん水の タイミングを決めるという一連の過程が自己完結できる方法が確立しました。
3 活動の成果
宝財原みかん生産組合では、その年の気象により、若干の影響は受けるものの、高品 質な果実をほぼ予定した時期に出荷することができ、日南1号の露地栽培単価と比較 し、1.5 ∼2倍という高単価で取引されています。
高品質の果実を生産でき、単価が高いことから、宝財原みかん生産組合の根域制限マ ルチ栽培面積は、近年増加してきています。
4 今後の方向
高品質みかんの安定生産へ向け、若手後継者を対象に酸分析の方法について説明を行 い農家が果実分析からかん水判断まで自己完結できる方法の定着を図っていきます。
5 対象集団又は対象農家の声
栽培講習会や巡回などで、園地の生育状況や病害虫の発生状況等に対し、情報提供や 対策などを聞くことができ、助かっています。
定期的に果実品質や土壌水分の調査を実施してもらい、状況を把握しやすく、かん水 などの目安として活用でき、品質向上に向けて取り組めています。
電磁弁の設置状況