( 様 式
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学 位 論 文 審 査 の 概 要
博 士 の 専 攻 分 野 の 名 称 博 士 ( 医 学 ) 氏 名 増 子 和 尚
主 査 教 授 瀬 谷 司
審 査 担 当 者 副 査 教 授 笠 原 正 典
副 査 教 授 秋 田 弘 俊
副 査 教 授 清 野 研 一 郎
学 位 論 文 題 名
Studies on induction of effective anti-tumor immunity and regulatory mechanisms by novel long peptide vaccination
( 新 規 人 工 合 成 ロ ン グ ペ プ チ ド に よ る 効 率 的 な 抗 腫 瘍 免 疫 誘 導 と 作 用 機 序 に 関 す る 研 究 )
申 請 者 は シ ョ ー ト ペ プ チ ド に 比 べ て 人 工 合 成 ロ ン グ ペ プ チ ド(H/K-HELP)が 、 よ り 効 率 的 に 抗 腫 瘍 免 疫 を 誘 導 し 、誘 導 さ れ たCTLは 機 能 的 で あ る こ と を 証 明 し た 。ま た 、予 防 ・ 治 療 モ デ ル で H/K-HELP に よ る 優 れ た 抗 腫 瘍 効 果 を 示 し た 。 さ ら に 、 抗 腫 瘍 免 疫 誘 導 の メ カ ニ ズ ム と し て H/K-HELP は 接 種 局 所 の 樹 状 細 胞 特 異 的 に 長 期 間 抗 原 提 示 さ れ て い る こ と を 示 し 、 予 防 モ デ ル に 抗 CD4 中 和 抗 体 を 用 い た 実 験 で 抗 腫 瘍 免 疫 増 強 に は 免 疫 初 期 の 段 階 でCD4陽 性T細 胞 か ら の ヘ ル パ ー 機 能 が 必 要 で あ る こ と を 示 し た 。
発 表 後 、 副 査 で あ る 清 野 研 一 郎 教 授 よ り H/K-HELP が 生 体 内 で 抗 原 提 示 が 持 続 す る メ カ ニ ズ ム に 関 す る 質 問 が あ っ た 。 副 査 で あ る 笠 原 正 典 教 授 よ り H/K-HELP デ ザ イ ン に お け る リ ン カ ー の 長 さ 、 リ ン カ ー ア ミ ノ 酸 を 変 え る 実 験 で プ ロ リ ン を 選 択 し た 理 由 に 関 す る
質 問 が あ っ た 。 副 査 で あ る 秋 田 弘 俊 教 授 よ り リ ン カ ー を 入 れ る こ と で 有 害 事 象 が 起 こ る 可
能 性 、 臨 床 試 験 の 成 果 、 免 疫 治 療 の 方 針 に つ い て の 考 え 、 マ ウ ス 実 験 で 免 疫 治 療 に よ っ て
癌 細 胞 が 耐 性 を 示 す 現 象 が あ る か に 関 す る 質 問 が あ っ た 。 主 査 の 瀬 谷 司 教 授 よ り ロ ン グ ペ
プ チ ド ミ ッ ク ス に 対 す る H/K-HELP の 利 点 、 臨 床 で 著 し い 抗 腫 瘍 効 果 が 見 ら れ な い の に 対 し 、 マ ウ ス の 実 験 系 で 見 ら れ た 理 由 に 関 す る 質 問 が あ っ た 。
申 請 者 は 、 い ず れ の 質 問 に 対 し て も 、 自 身 の 実 験 結 果 や 関 連 論 文 な ど を 引 用 し て 、 そ れ
ぞ れ 適 切 に 回 答 し た 。
こ の 論 文 は 、 従 来 の ペ プ チ ド に 比 べ て H/K-HELP が 効 率 的 に 抗 腫 瘍 免 疫 を 誘 導 す る だ け で は な く 、 如 何 に し て 誘 導 さ れ る か を 様 々 な 手 法 で 証 明 し た 点 で 高 く 評 価 さ れ 、 今 後 、
H/K-HELPを 用 い た 癌 免 疫 治 療 や 既 存 の 癌 治 療 法 と の 併 用 療 法 が 期 待 さ れ る 。
審 査 員 一 同 は 、 こ れ ら の 成 果 を 高 く 評 価 し 、 こ れ ま で の 研 究 活 動 に お け る 研 鑽 な ど も 併