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医療現場の働き方改革

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Academic year: 2021

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1 .医療を未来に繋げるために,医療現場の働 き方改革を!─NoChange,NoFuture─         厚生労働省労働基準局 労働条件政策課:安里賀奈子  今日は「医療現場の働き方改革」というシン ポジウムですが,医療を未来に繋げるために, 今,働き方改革を進めて行く必要がある,とい う話をさせていただきます。

 「─No Change, No Future─」という副題を 付けていますが,これは本心でして,働き方改 革というと,どうしても,法律ができたから やっているんだと考える方がいらっしゃるかと 思いますが,そうではなくて,時代に対応して いくために本当に必要な取り組みだと思ってお ります。今日はそのあたりのことをお伝えして いきたいと思います。  資料は大量にご用意させていただいておりま す。後でダウンロードもできると思いますの で,じっくりお時間あるときに話を振り返りな がらでも見ていただければと思います。ポイン トとしては ₃ つお伝えしたいと思っておりま す。一番お伝えしたいのが「働き方改革の意義」 です。それから,特に医師の働き方改革につい ては,「2024年 4 月から適用される上限水準」 としてどのような内容が予定されていて,どう いうことを各医療機関で準備していかなければ いけないのか,ということをお伝えしたいと思 います。そして最後に,いろいろな職場で働き 方改革を進めていただく必要がありますけれど も,「働き方改革を推進するときのポイント」 についてもお伝えしたいと思っております。  それでは早速,「働き方改革の意義」ですが, 「どうして働き方改革が必要なのか」をお伝え したいと思います。法律ができたから仕方がな い,ではないのです。法律は当然必要があっ て,社会的なニーズがあるから,必要性があっ て,制定されていくものなのですが,働き方改 革推進法の必要性,背景がどこにあったかとい うと,こちらのグラフになります。見てお分か りのように,日本の人口減少が進んでいるとい うスライドです。人口が減っていくとそれだけ ではなくて生産年齢人口と言ったりしますが, 働き盛りの層の割合がどんどん低下していく, そういうことが指摘されています。日本社会は 当然いろいろなサービスがあって成り立ってい ますので,働き手が減っていく中でどうやって この日本社会を維持していこうか。この危機感 から始まっているのが働き方改革です。

メインシンポジウム:

医療現場の働き方改革

1 .医療を未来に繋げるために,医療現場の働き方改革を!   ─No Change, No Future─

厚生労働省労働基準局労働条件政策課:安 里 賀奈子 2 .働き方改革と地域医療 愛知県医療勤務環境改善支援センター         森本社会保険労務士事務所:森 本 智恵子 ₃ . 医療現場の働き方改革   ─アフターコロナのメディカルデジタルトランスフォーメーション─ 社会医療法人石川記念会 HITO 病院:石 川 賀 代 座長 海南病院名誉院長:山 本 直 人  上都賀総合病院長:十 川 康 弘

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 こちらは,また別の切り口からまとめたスラ イドですが,生産年齢人口の急減が見て取れま す。これにどう対処していくかです。生産年齢 人口と一口に言っても女性とか,または,生産 年齢人口と言われる年齢は超えているけれど も,まだまだ元気な高齢者の方とか,そうし た,まだ日本には活躍しきっていない人たちが いるのではないか。そういう方々が活躍できる ような社会にすることで,対応してはどうだろ うという発想で働き方改革の推進法が制定され ました。  女性や高齢者に,希望を聞いてみますと,働 く時間は柔軟にしたい,正社員ではない長時間 ではない働き方がしたい,という声が聞こえて きます。ですので,正社員で長時間の人しか働 けない,そのような働き方ではなくて,硬直的 な労働時間を変えていって,非正規であっても 低賃金や不安定な雇用にはならない,それで割 を食わないような働き方を目指していこう。こ うして始まっているのが働き方改革,そして成 立したのが働き方改革推進法です。  医療機関の方に向けて説明するときは,働き 方改革推進法のポイントを ₃ つに絞ってお伝え しています。 1 点目は「時間外労働の上限規制」 です。医師以外の方はもう始まっています。そ れから,「年次有給休暇の取得」。10日以上の年 次有給休暇を与えられている人は,せめて 5 日 は確実に消化してもらおうという取り組みが, 医師も含めて既に始まっています。それから正 規と非正規の対応の差を禁止しようという取り 組みもあります。  今日は,この「時間外労働の上限規制」の話 を中心に後半お伝えしていきたいと思うのです が,医師については適用開始が2024年 4 月から ということで,ほかの職種と比べて 5 年間の猶 予を頂いています。今,非常に多くの長時間労 働の医師がいる中で,どのように地域医療も守 りながら働き方改革を進めていくのか。医師以 外の職種にも同じく 5 年間猶予されている業種 がありますが,それらの業種については 5 年後 にどの水準が適用されるのかということはもう 決まっていますが,医師だけは 5 年後の水準の 中身も別途定めることになっていまして,議論 をして今,制度の案を作っているところです。  以上,駆け足で言いましたが,「働き方改革 がなぜ必要か」については,法律ができたから ではなくて,今,申し上げたような「時代の変 化」に対応するための方策としてやるのです。 ですので,皆さんもお勤めの医療機関,経営さ れている医療機関が「時代の変化」に対応して 変わっていくために,「法律があってもなくて も実はやったほうがいい」のが働き方改革とい うことなのです。  それが証拠にではないですが,よく,コロナ があったから働き方改革も足踏みするのではな いか,スケジュールが変更されるのではないの かというような問い合わせを頂きます。これに ついては,今申し上げましたように,働き方改 革は法律ができたからやるのではなくて,社会 に必要とされている,時代に必要とされている からやるものなのです。これは ₈ 月に厚生労働 省の社会保障審議会の医療部会に出した資料の 抜粋ですが,「人口減少と高齢化」はコロナが あったからといってなくなるわけではありませ ん。「人口減少と高齢化」が引き続き進行する ので,そうした社会に対応するためには,ここ には働き方改革以外の取り組みも入っておりま すが,働き方改革もそういう時代に対応する 1 つとして書かれておりまして,そうしたことは 着実に進めるべきである,という話になってい ます。  そして,着実に進めるべきという方向性のも と,各取り組みのそれぞれの細かいところは, またそれぞれの検討会で検討していくべきだろ うということが医療部会で議論されておりま す。この ₈ 月の医療部会で確認された方向性を 受けて,医師の働き方改革については「医師の 働き方改革の推進に関する検討会」を開催し て,制度内容の細かい点の詰めを行なっていま す。「医師の働き方改革の推進に関する検討会」 はコロナの影響があって ₃ 月以降しばらく中断 していましたが, ₈ 月に再開し, ₈ 月, 9 月と これまで 2 回議論をしています。  こういう話をしてもぴんとこないかもしれな

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いので,もう 1 , 2 枚スライドを用意していま す。例えば,各医療機関でも顕著だと思います が女性医師の割合が増えていると思います。女 性だからという,性分担みたいな考え方はどう かとは思うのですが,女性は今後の出産や子育 てなど,先々をいろいろ考えて診療科を選んだ り医療機関を選んだりすると思います。という ことで,今後どんどん増えていく女性医師の皆 さんに活躍してもらえる環境を築いておかない と,医療機関としても非常にもったいないこと になると思っています。診療科ごとで差がある のは有名な話ですけれども,やはりハードなと ころにはなかなか来ないという構造になってい ますので,働き方を変えて,短い時間帯でも働 けるようにする,保育を充実させて育児中の医 師が働きやすいようにする,という工夫をする ことによって,日本全体の労働力人口のパイは 減るわけですが,医療機関にきちんと人が入り 続ける,働き続けられる環境を獲得していかな ければいけないというように思っています。女 性医師への配慮というより,育児中や介護中の 医師への配慮という発想で取り組むと,男性医 師,女性医師ともに働きやすくなってよりよい と思います。  続きまして,働き方改革の概要について,実 際2024年 4 月からの上限規制案がどういう形に なっているかご紹介したいと思います。  この案は,今の検討会の前身の検討会になり ますが,「医師の働き方改革に関する検討会」 において22回検討を重ねて,非常に多くの医療 界,労働界,そして法学者の方にも入っていた だいて,侃侃諤諤議論をして,その方向性を報 告書にまとめています。  今日は,その報告書の概要を使って大きな流 れを説明したいと思います。この検討会は,時 間数を何時間にするのかというのがメインのお 題だったのですが,当然,それに至るまでにい ろいろなことを議論しました。その中で最も画 期的だったと思うのは,医師の長時間労働の背 景として,医療機関の労務管理の問題以外のも のがある,ということが確認されたことです。  私は医政局と労働基準局と両方に座ってい て,どちらに座っていても医療機関の勤務環境 改善に取り組んでいます。私で 5 代目ぐらいの ポストですが,これまで先代からずっとやって いる仕事は,医療機関の皆さんに勤務環境の改 善をしてくださいと,医師だけでなく看護師の 方,ほかの職種の方,全ての職種の方を対象 に,そういう働き掛けをするというのが私のポ ストの仕事でした。医療機関に向けて労務管理 の適正化ほか勤務環境の改善を訴え続けてきた 訳です。  ただ,医師の長時間労働というと,医療機関 の労務管理の問題はもちろんあるのですが,特 に医師は,タイムカードも持っていない,労働 時間を管理していない,そういう話をよく聞き ます。そういう問題がもちろんあるけれども, それだけでもないということがこの検討会で明 確に確認されていまして,こちらの赤字の部分 ですが,偏在の問題,需給の問題,それから国 民の医療のかかり方の問題など,様々な問題が あると明確に確認をされて,方向性としては, 先ほど例示した労働時間管理とか,基礎的なこ とをしっかりやっていただくことはもちろん必 要だけれども,それ以外の課題についてもしっ かり徹底して取り組んでいこうという方向性が この検討会で明確に出されています。  もう 1 点ご紹介したいのが応招義務です。応 招義務があるので,医師に時間外労働の規制を 適用するのは難しいのではないかと議論がされ ていた時期があります。応招義務があるから医 師は長時間労働にならざるを得ない,仕方がな いというような話がよくされていました。これ については,「応招義務を理由にして長時間労 働を正当化することはできない」ということが 報告書の中でまとめられています。  もう少し説明しますと,応招義務については 研究を 1 つしまして,応招義務にはどういう法 的な性格があって,どういう場合に現代におい ては応招義務の違反になって,どういうところ がセーフなのか,研究班に研究していただき, 通知にその成果をまとめています。ポイントを 申し上げますと,応招義務というと医師と患者 との間の強い権利義務関係というイメージがあ

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るかもしれませんが,実はそうではなくて,よ く読み解くと,医師と国との間の関係,公法上 の義務関係だということが分かってまいりまし た。患者がいて絶対に断れないような義務では ありませんので,医療機関は,医師には応招義 務がかかっていることを前提とした上で,しっ かり労働基準法令も守って業務遂行できるよう な体制整備を行なう必要が結局あるということ が確認されております。応招義務があるから医 者の長時間労働は仕方がないといことにはなっ ていませんので,この点をご注意いただければ と思います。  前置きが長くなりましたが,それでは,2024 年 4 月から医師の上限時間がどう設定される予 定なのかについてご説明します。  こちら,真ん中,A,B,C と ₃ つの積み木 のような絵がありますが, ₃ 種類の上限時間の 設定をしようと考えています。A の水準は,年 960時間としております。これは休日労働も含 めた数字で,時間外・休日労働の時間を年960 時間以下とする水準で働くというものです。こ れを原則的な水準と考えており,A 水準と呼ん でいます。年960時間を12で割り戻すと, 1 月 ₈0時間になります。 1 月₈0時間の時間外・休日 労働は,一般の方にかかっている労働時間規制 の複数月平均₈0時間以下と並びます。一般の方 も様々な条件を揃えれば,最大で,月に₈0時間 の時間外・休日労働が可能となっていますので, A 水準はほぼ一般の方と同じような働き方であ り,これを医師の原則的な水準にしようという ように思っています。  一方,A 水準には,一般の方と違う工夫をし ている点がいくつかあります。一般の方は長時 間労働になる時間数の設定を 2 段階に分けてお り,通常の残業はこのレベルで,年に半年まで は,忙しい時期もあるだろうからもっと高いレ ベルにいってもいいというような,階段状の規 制を一般の労働者の方はするのですが,医師に ついては,年末の締切日が近いときに会計が忙 しくなるような,季節による閑繁はあまり想定 されないだろうということが議論されて,この 階段状の規制は特に設けないこととしていま す。  この A の水準ですが,実は年に時間外・休 日労働が960時間以下となる水準で働いても, 月単位で見ると,ある月は月100時間を超える ようなデータが確認されています。医師がオペ 中に時間が来たから帰らなければいけないとい うことになっては困るという話もあり,年の上 限を960時間とするとともに,月の上限は一般 と同じように月100時間未満,これをまず原則 として,上限として設定するが,例外を認める こととしています。緊急オペ等の対応があった ときにきちんと対応できるように,例外を認め ることにしていますが,当然,健康がきちんと 確保された形で認められるものでなければいけ ませんので,月100時間未満の例外を認めるた めには,この帯で書いている部分ですが,月の 上限を超える前に面接指導などで疲労度の確認 をしていただいて,これはもう就業をやめたほ うがいいということであれば,ドクターストッ プをかける。こういう体制を用意して,実際に そのように運用している場合にのみ,月100時 間未満の例外を認めることができるということ を検討しています。  2024年 4 月までまだ時間がありますので,年 960時間は様々な改革をすれば,医師全員が A の水準でいけるだろうということも期待される わけですが,実は医師の養成数はもう先が見え ていますので,2024年 4 月の段階では,全ての 医師が A 水準で働いたとすると 1 万人医師が 足りないということがデータで分かっていま す。ですので,2024年 4 月の段階では,A より 高い水準が地域医療を確保するために必要だろ うということで,地域医療確保暫定特例水準, B 水準と呼んでいますが,こちらを設定するこ ととしています。(安里注:その後の議論で, 地域医療確保暫定特例水準として,地域に医師 を派遣している医療機関を対象とした「連携 B 水準」も設定。)  こちらは,どの医療機関でもなれるわけでは なく,地域に必要な医療機関を特定して,都道 府県知事に指定をしていただこうと思っていま すが,指定をして,なおかつ,救急をやってい

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るから B 医療機関という形で指定を受けた場 合には,救急医療に携わっている医師だけ,「地 域で必要とされる医療の機能がありますね」と 言ったときに,その機能に従事している人だけ がかかるという限定的な水準です。  この上限時間数ですが,月の上限は A 水準 と同じとしていますが,年の上限は1,₈60時間 としようとしています。1,₈60時間としたのは, この議論をしていた当時,確認できる勤務医の 労働時間のデータを見て₃,000時間近い時間外 をしている方もいるわけなのですが,上位 1 割 の人を確実に減らすとすると何時間になり得る かを計算して,出てきたのが1,₈60時間です。 労働時間の上限が入りますので,全ての医師, どんなに今忙しい方でも2024年 4 月までにはせ めて年1,₈60時間以下のラインには到達しよう と,こういう目標的な思いもあって定めている のがこの時間数になります。  1,₈60時間について,医師が過労で倒れても いいのかというような批判がされますが,もち ろんそういうつもりはありません。我々が考え ているのは,年で見ると1,₈60時間という非常 に長時間ではあるけれども,休み休み働ける, 休息を入れながら働けるということを目指して います。B の水準が適応される医師には,一般 労働者にはない追加的健康確保措置という連続 勤務時間の制限,それから勤務間インターバ ル,これは24時間につき 9 時間以上取ってくだ さいというのを義務付けたいと思っています。 また,これらを義務付けたとして,緊急オペが あっても途中で帰らなければいけないのか,と なるとうまくいきませんので,やむを得ずこれ らが守れない場合には,守れなかった分の休息 を取っていただこうと,代償休息として,休息 が少なくなった分,次の日は早く帰る,勤務中 に休息を取る,次の日はお休みにするなど,い ろいろなやり方があると思いますが,そういう 形で,守れない場合は代償休息を与えることを 義務とする。この ₃ つをセットで義務付けたい と思っています。こうすることで,長時間では あるけれども,休みを入れながら,健康を確保 しながら働ける,これを目指しています。  この A と B の 2 つの水準があれば,地域の 問題と医師の健康の問題は解決すると思いたい のですが,もう 1 つ,医療の特徴として非常に 高度で専門的だということがあると思います。 この高度で専門的な医療を日々学んで技術を身 に付けて,また研究などして,牽引し,支えて いく方々が必要なわけで,検討会でも医師の皆 さんからのご意見としても,研鑽をしたいとい う意欲をそがないような仕組みに是非してほし いということを強く言われました。  そうしたことを受けて設定しているのが C の水準です。集中的技能向上水準という呼び方 にして,C⊖1 と C⊖2 に分けています。C⊖1 は 初期・後期の研修医のイメージです。C⊖2 は, その期間を越えた後の方を対象にしたものです が,いずれにせよ,この C の水準は事前に研 修を,プログラムは,こういうものですという のを明らかにして,長時間労働するようなプロ グラムですが,自分はそういう形で研鑽を積み たいと手を挙げた人が,この C の水準の対象 になるということを予定しています。C の水準 も B と同じように,都道府県知事から指定を 受けた医療機関に限定をして実施します。そし て,同じように勤務間インターバル等の健康確 保措置を義務付けていくことを予定していま す。  この A,B,C の ₃ つ水準で(安里注:後の 議論を受けて,A,連携 B,B,C の水準の設 定となった),2024年 4 月から医師の上限時間 の制限が始まり,将来どうなるかですが,(連 携 B 及び)B の水準は医師数が足りても,医 師には偏在の問題があると思います。地域偏 在,診療科偏在はありますが,厚生労働省では 20₃6年度までにはこの偏在問題を解き終えると いう目標を立てていますので,そのときには (連携 B 及び)B の水準が要らなくなるはずな ので,将来的には20₃5年度末には B の水準が なくなって,A と C の 2 つの水準になると思っ ています。  C の水準の時間数ですが,現段階では何時間 の時間外をすれば十分な研鑽が積めるのかとい うデータがありませんので,B の水準と同じと

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ころから始めようと決めています。1,₈60時間 からスタートして,月の上限は同じように100 時間未満,例外ありという形にしていますが, 中長期的に何時間の時間外が適切なのか検証し て,恐らく中長期的な検証をすると,医師の働 き方改革は進んで,例えば,事務作業はほかの 職種にお願いしますとか,研鑽を積むための IT 技術等の発達によって,それほど長時間で なくても研鑽が積めるようになるなど期待でき ますので,将来的には C の時間数も縮減され ていく傾向になると思っています。  これが制度案の全体像ですが,この時間数の 議論は,医師の勤務実態のデータを基に行ない ました。この勤務実態データは,副業・兼業し た時間,複数医療機関で働いた時間も込みの時 間数で,副業・兼業の時間数も含めた時間数を 基に議論し,年960時間,年1,₈60時間という数 字を決めていったわけです。  実態調査については昨年度,令和元年に新し い実態調査を行ないました。それがこのグラフ ですが,オレンジが前回調査,緑が今回の令和 元年の調査です。令和元年の調査は 9 月に行 なっており,コロナの影響が出る前の調査で す。今回の調査を見ると,医師の時間外は多少 減りましたが,全体として大きく減った,又 は,大きく伸びたとはなっていませんので,先 ほど,前回調査で上位 1 割から,1,₈60を算出 したという話をしましたが,今この新しい勤務 実態調査のデータを検討会に報告をしています が,1,₈60という時間数を変動するほどの大き なデータはどうもないという感触で,1,₈60か らスタートをすることが見込まれています。  ただ,この勤務実態調査から,当時分からな かったことで見えてきたことがあります。それ を説明しているのがこちらのスライドです。先 ほど,「A と B と C と ₃ つの水準でスタートし ます」と言いましたが,我々,漠然とですが, B の水準の対象の医師が地域の医療機関でも働 いていて,長時間になっているだろうというイ メージでいたのですが,新しい調査をしたとき に,副業・兼業のデータをもう少し細かく取り ましたら,実は病院全体で見たときに,これは 緑が A 水準の方で,黄色が B 水準の方,働き 方のレベル感,自分の病院でどれだけ働いてい るかを見たときに,実は本務先では A 水準で 働いているけれども,複数の医療機関で勤務す ることによって,トータルとして A 水準を超 えるというような働き方をされている方が病院 全体で 1 割ほど,大学病院では 2 割を超える方 がそういう働き方をしていることが分かりまし た。  従来の整理ですと,B の水準の方だけを通算 した場合も含めて長時間働くという考えでした ので,ここを手当てしないと,無用な医師の引 き上げが起こり,地域医療が崩壊するという懸 念もあり,新しい実態調査を踏まえて, 9 月₃0 日の検討会で事務局から提案させていただき, おおむねいいのではないかとなっていますが, 先ほど,「この B や C は指定をされる」と言い ましたが,当然,指定をされるときには要件が あります。B 水準の医療機関の要件は,こちら の網掛けの黒字の部分が当初予定されていたも のです。救急をやっているとか,在宅で中心的 な役割を担っているとか,いろいろ挙がってい ますが,ここにこの赤字の類型も追加しようと 議論しています。この赤字の類型は大学病院な どを念頭に置いていますが,医師派遣を通じて 地域医療を支えているような医療機関について は,そういう機能を持っていることを理由にし て,B の水準の指定を受けることも可能にする という整理を予定しております。(安里注:こ れが後に「連携 B 水準」としてまとまってい ます。)  ここで,労働基準法制の関係でご紹介したい ことがあります。「2024年 4 月から医師の上限 規制が始まります」と言うと,それでは今は, 医師には規制がない,青天井で何時間でも働け ると考えられると思うのですが,これはある意 味正解ですが,ある意味では不正解です。とい うのも,医療界でもご存じの方が増えていると いいと思うのですが,勤務医の皆さんは労働者 として労働基準法が適用されていますが,労働 基準法では法定労働時間が 1 日 ₈ 時間,週40時 間と決まっています。決まっているけれど,こ

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んな短時間では業務が回らないということがあ るでしょうから,そういう場合には,₃6協定(サ ブロクキョウテイ)と呼んでいますが,労働基 準法₃6条に基づく労使協定を結んで,その事業 所の労使で話し合って,それではこの時間働こ う,この時間までは延長してよしとしよう,そ ういう協定を結んで初めて法定労働時間が超え られるという構成になっています。働き方改革 推進法以前は,この₃6協定を結んだとき特に法 律上の上限がなかったわけです。行政指導をす る際の基準としての上限しかなかった。これが 働き方改革推進法が施行されて,₃6協定で定め る時間数の上限が定められたこの赤線の部分で すね,これが設定されたわけです。この規制は 今現在,医師は,左の図の,改正前の世界にい るのですが,₃6協定の上限については設定が無 いわけですが,「₃6協定を結ばなければ法定労 働時間を超えた労働をすることができない」と いう規制はかかっていますので,各医療機関で 医師に時間外労働をしてもらいたい,休日労働 をお願いしたいという場合には,₃6協定を結ん で,なおかつ自分たちで決めた,その₃6協定の 上限時間の中で働くことが必要となります。₃6 協定を結んでいないあるいは,結んでいるけれ ども,実は看護師の方と同じ時間数になってい て実態と違う,実際は,医師は₃6協定の協定時 間より働いているという場合には,₃6協定を見 直していただかないと基準法違反となりますの で,その点は誤解のないようにご注意いただき たいと思います。ですので,医師の労働時間に ついてはきちんと把握して,適切な形で₃6協定 を結んでいかなければいけないのでご注意くだ さい。  副業・兼業の話をしましたので,関連しても う 1 点補足します。先ほど A,B,C の水準の 時間数が年960時間とか,1,₈60時間と言いまし たが,労働基準法の規制のかけ方は,今説明し た₃6協定で締結できる時間数に上限をかけると いうものと,もう 1 つ,₃6協定で何時間と決め ようとも絶対的に超えてはいけないという上限 を定めるという 2 種類に分かれています。これ は, 自 分 の 病 院 だ と₃6協 定 で A 水準にとど まっているけれども,通算した場合,A 水準を 超えてしまう方もいると思いますが,そういう 方の調整は,自分の病院で何時間かというの と,通算して何時間かという規制が並行して 走っていますので,その点時々混乱される方が 多いと思いますので,ご注意いただければと思 います。  少しややこしい制度ですが,こちらでおさら いしますと,(連携 B),B,C については,都 道府県が指定をして適用対象が決まっていきま す。A,(連携 B),B,C,で始まりますが,(連 携 B,)B の水準は将来はなくなります。C の 水準については中長期的に検証していきます。 (連携 B),B,C 水準が適用される医師につい ては,先ほど言いました労働時間規制のうち, 通算して適用される時間数については年1,₈60 時間ということになりますが,各医療機関にお ける時間外・休日労働時間数については,それ ぞれの病院で₃6協定において,自分たちの病院 での時間数について時間数を定める必要があり ます。自分たちの病院は機能的にも B が取れ る,必要だから B を取ろうというところで あっても,自分たちの病院では何時間にするか を話し合って,₃6協定でしっかり定めていく必 要がありますのでご注意ください。  国としてはこうした時短に向けた取り組みを しっかり進めるために,A 水準を超えるような 医師がいる医療機関には時短計画の策定をお願 いして,毎年 PDCA サイクルを回していただ こうと思っています。また B,C の水準に手を 挙げる医療機関については第三者の評価を受け ていただき,取り組みが十分かというのを指定 前に評価いただいて,それから指定後も定期的 に評価を受けていただく,そういう仕組みも予 定をしております。  あとは A,B の働き方のイメージの図を付け ています。  それから,B 水準を超えるような働き方をす る医師がいるであろう医療機関の割合を推計し ていますが,全体だと 2 割ぐらいの病院が2024 年 4 月に向けてしっかり改善をしていかなけれ ばいけないと思っています。

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いう方には,これは201₈年に国としてまとめた ものですが,緊急的にまずはやって欲しいこ と,上限規制の制度案はまだできていませんで したが,やらなければいけないことはもう明ら かだということで,まず時間をきちんと把握を してくださいと。それから₃6協定,先ほど言い ましたがきちんと点検していただかないと,今 の時点で法令違反ということもあります。あと は長時間労働の医師の面接などをしっかりやっ てくださいということを打ち出していますの で,参考にしていただければと思います。  国のほうでももちろん,先ほど冒頭に言いま したが,偏在対策,地域医療提供体制の見直 し,上手な医療のかかり方など,様々な取り組 みを進めていくことを決めていて,ロードマッ プという形でまとめています。  地域の医療構想との関係でいくと,先ほど時 短計画の策定をお願いする話をしましたが,(連 携 B),B,C 医療機関は960時間超えの医師が 残り続けるので,毎年時短計画を策定して,そ れを都道府県に提出していただく予定ですが, 都道府県のほうでは提出されたものを見て,こ れはとても医療機関の取り組みだけではどうし ようもないという場合には,地域で医師派遣を 優先的に行なうとか,地域の医療機関内での連 携強化・機能分化について何らか検討いただく とか,そういうことをやろうという話もしてい ます。  また,偏在対策も地域枠の設定なども取り組 んでおり,徐々にではありますが,一定の効果 が出てきていることも,ご報告したいと思いま す。  タスクシフト・タスクシェアの関係で,特定 行為の看護師さんを養成しようという取り組み も行なっています。研修をパッケージ化して取 りやすくしたり,各種のインセンティブを設定 したりしています。タスクシフト・タスクシェ アについては,別の検討会で,さらにできるこ とがないか検討も進めています。  上手な医療のかかり方については,昨年度か ら11月を取り組み月間として,集中的に CM を流したりして取り組んでいます。医療機関の  診療科ごとのデータを,みるとあまり前回と 今回でデータが変わっていないと言いました が,よくよく見ると時短が進んでいる部分もあ り,このスライドでご紹介しています。  全体のスケジュール感をもう一度ご説明しま す。  2024年 4 月からは A,(連携 B),B,C の上 限水準適用が始まりますが,その前の202₃年度 には都道府県が B,C 医療機関を指定していた だく期間かと思っています。先ほど言いました ように,指定の前には評価を受けていただくこ とを予定していますので,2022年度には評価を 受けていただきたいと思いますが,白地で評価 を受けるのは厳しいので,先ほど言いました医 師の労働時間短縮計画の策定を事前に行なって いただき,その計画を踏まえて2022年度には評 価を受けていただく,これを予定しています。  「これを予定しています。」と言いましたが, 指定をする枠組みや追加的健康確保措置の義務 付け等は法律に基づく必要がありますので,法 改正が必要になります。今申し上げた様々なこ とは医事法制において規定する予定です。1,₈60 とか960とかいう時間数は法律が成立した後に, しっかり健康が守られる制度ができていること を前提とした上で,労働基準法に基づく省令に おいて時間数を定めることを予定しています。  その法改正の準備を進めていますが,最速で 次の通常国会への提出になりますので,時短計 画などの策定は 4 月には恐らく間に合わないの で,法令上は年度の途中からお願いすることに なると思いますが,皆さん,医療機関では当然 年度ごとに業務を見直したり,取り組みについ て検討したりすると思いますので,いずれにせ よ,その時短計画の取り組みは今年度に策を 練って,来年度からやり始めると,そういう動 きをしていただければいいと思っています。  駆け足で言いましたが,2024年 4 月からの上 限水準,自分たちの医療機関はどこになるのだ ろうと考えていただいて,それに向けた時短の 取り組みを今から進めていただければと思いま す。  「何から取り組んでいいのか分からない」と

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す。社会保険労務士や,医業経営アドバイザー が配置されています。この医療勤務環境改善支 援センターは,名称が長いので,勤改センター と略されたりしますが,勤改センターの皆さん には今,管下の医療機関の状況の把握をしてい ただくことをお願いしています。地元の勤改セ ンターの方から問い合わせが寄せられることが あると思いますので,是非状況をお答えいただ いて,必要に応じて支援を受けていただければ と思います。支援は無料で実施しています。ま た,先ほどからご紹介しています医師の労働時 間短縮計画の作成についても,この勤改セン ターで支援を実施する予定でおりますので,ぜ ひご活用下さい。  厚生労働省として,病院長向けの研修会も今 後予定しています。今年度は10月から開始を予 定していますが,各地でもう少し丁寧にお話し できるような時間を設けて,また,病院長によ る取組事例の紹介や,参加者間の意見交換の時 間,厚生労働省に質問いただく時間なども設定 していきますので,さらに興味がありましたら ぜひ参加いただければと思います。  最後にポイントとして, 1 つどうしてもお伝 えしたいことをお話しさせてください。働き方 改革でずっと上限時間の話をしていましたの で,働き方改革は「時短をすればいい」という ことになりがちですが,実はそうではないで す,という話です。働き方改革,人口減少社会 にどう対応していくか,という話を先にしまし た。働き方改革をしないと人材獲得競争にも負 けるという話もありますが,時短さえしていれ ば人が来るかというと,どうもそうではない。 働きがいとか,雰囲気に引き付けられるという こともあります。加えて,人口減少社会で労働 力が少ない訳で,人材獲得を頑張っても,全体 として少ない労働力の時代に突入しています。 ですので,少ない労働力でも,パフォーマンス を発揮できる働き方に変わっていかなければい けないわけです。女性の例をお話ししました が,女性に限らず,何らかの制約がある人でも 働ける環境づくり,それからチームで協働して 動く姿勢,これがこれからの時代は必須なのだ 中でも患者さんにご不便をお願いするような取 り組みをしたいときには,国の取り組みも専用 ホームページを設けて,ポスターなど掲載して います。国のポスターを活用するなど,併せ て,連動するような形で発信されるのもよいと 思っています。  労働基準法制についても,いくつか工夫した 点があります。 1 つは,宿日直の許可の基準に ついてです。宿日直業務については労働基準監 督署の許可を得た場合には,労働時間規制の対 象外とするという制度がありますが,この宿日 直の許可基準は,昭和20年代に通知を出して以 来,変更していませんでしたが,現代に合わせ た例示を入れて,こういう状態なら宿日直許可 が得られるということを示し直した通知を発出 しています。また,医療機関の中で業務を区 切ってその許可を得ることも可能ですので,も し「寝当直」のような,業務負担の軽い当直や 宿直業務がありましたら,宿日直許可を取って いただくとよいと思います。  それから,研鑽で病院に残っているような医 師について,労働時間でない場合もあり得ると いうことで,このような管理をすれば,労働時 間でないというのがよく分かるようになりま す,ということも通知にまとめています。  オンコールについては残念ながらすぱっと切 ることができませんので,結局,オンコール中 どれだけ労働から離れているか,この点で,個 別判断をせざるを得ないという形になっていま すのでご留意ください。  副業・兼業の医師について,どういう形で時 間管理をすればよいのかという点も議論しまし た。これは先の検討会で出したばかりの資料で すが,このような時間管理をすればワークする のではないか,ということもいわれていますの で,参考にしてください。  あとは,診療報酬とか,基金とか,助成金と か,いろいろな支援策を用意しています。支援 策については説明を除きましたが,各都道府県 に医療勤務環境改善支援センターでいろいろ相 談を受け付けていますので,不明な点や相談が ありましたら,ぜひ活用いただければと思いま

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機関においても,絶対に必要なのは,病院長の 皆さんのリーダーシップです。実は働き方改革 は,働き方を変えるものなので,病院長が号令 をかけて,はい終わり,ではなく,病院長の宣 言に応じて動く相手が必要だと思います。誰か が共に,「よし,やろう」とならないと動かな くなるので,職場の各層のリーダーシップが必 要なのです。そういう意味では本当に難事業と 思いますが,今日私の話を聞かれた方は,これ は何かのご縁だと思って,今まで興味がなかっ たとしても何かできることが絶対にあると思い ますので,何か 1 つ,働き方改革にご協力いた だければと思っております。 座長(十川):冒頭に,コロナの環境であって も,スケジュールに変わりはないということで お話しいただきました。あと 4 年ということで すね。  コロナの環境で各病院とも患者さんが10%か ら,場合によっては₃0%ぐらい減少していて, ある意味では病院へのかかり方については,改 善と言うのが正しいか分かりませんが,初診患 者が減っているという状況にある。あるいは入 院患者も減っている。医師から見れば,ある意 味では仕事量が減っている状況だと。それに慣 れてくれば,少し働き方改革が,それぞれのイ メージというか,変わってくるかもしれない。 だけれども,アフターコロナになったときに, 定着する部分もあるし,また戻ってくる。それ はこの 4 年間の中で起こってくるわけですね。 4 年間の中でいろんな改善計画とか,デュー ティーも出てくるようなお話を伺いましたが, そういう需要動向の,あるいは時間労働のデー タ集計とかも当然されていきながら,その変化 を見ていかれるんでしょうか。 演者:コロナの環境については,別途研究班を 立ち上げていて,働き方改革についてだけでは ないですが,どういう影響が出ているかという ことを研究しております。  コロナがあったので,医療界を取り巻く状況 というのが今違った形になっているかと思いま すが,当然,今後国のほうで思っていることと と思います。これは組織の風土に繋がるものと 思いますが,こうしたことは職員間で話をし て,PDCA サイクルを回しながらつくってい くしかないと思います。一過性ではなくて繰り 返し取り組み続けていくことが必要だと思いま す。  勤改センターの話に戻りますが,勤改セン ターは,そういう PDCA サイクルを回すこと を応援する組織として作られていますので,ぜ ひご活用いただければと思います。  また,国でもずっと勤務環境改善を研究して いて,ポイントとしては病院長なりが適切な メッセージを言うこと,短時間で成果を出し て,「これはいいね」と言って進めていくこと, そういうことが必要だということが分かってい ますので参考にしてください。  駆け足でお伝えしましたが,厚生労働省では 医療機関の勤務環境改善について「いきサポ」 というサイトを立ち上げていて,そこに関連情 報をいろいろ載せています。好事例も検索でき るようになっています。好事例については昨 年,検討会のほうにももう少し体系立ててまと めた資料を出していまして,今回,講演資料に その全部を付けていますので,そちらもお時間 があるときにぜひ読んでいただければと思いま す。  最後に,人口構造の変化というのは,急速に 進むことが見えていますので,働き方改革をし て魅力的な職場になっていただいて,医療界に 人が来続けるというところをぜひ,みんなでつ くっていきたいと思っています。私は医者でも 医療職種でもありませんが,子供が ₃ 人おり, やはり安心してかかれる医療というのは,日本 のいいところとして残していきたいと思ってい ます。好事例をご紹介しましたが,こうした好 事例が,医療界では当たり前になるところまで いくことができたらいいと思っています。  あれこれお話ししましたが,いろいろな取り 組みが働き方改革には必要だと思います。好事 例も資料でご紹介していますが,各医療機関に どれが一番マッチするか,効果が高いかは,そ れぞれの医療機関によると思うので,どの医療

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思います。  医師の働き方改革をするために,看護師の働 き方改革もしたい,ということもあると思うの ですが,それも場合によっては補助金の対象と なり得る可能性もありますので,幅広にご相談 を寄せていただければと思っています。 座長(山本):厚生連病院はやはりへき地,離 島を含めまして,医療を守るということで動い ているかと思うんですけれども,その中で地域 医療に与える影響ですね,これも推進する検討 会で協議されているかと思います。そういった ところを少し調査結果ですね,地域医療にどれ だけ影響があるのか,多分そういったところも いろいろ検討いただいているかと思いますけれ ど も, 皆 さ ん 興 味 あ る か と 思 い ま す の で, ちょっとご説明を。 演者:今ご指摘いただきました地域医療の関係 については,我々も心配がありましたので,大 学病院の調査を 2 大学に限ってですがさせてい ただきました。その調査結果は検討会に報告し ていて,資料は,先ほどご紹介した「いきサポ」 から経由して資料掲載サイトにアクセスできま すので,お時間があるときに見ていただければ と思います。かいつまんで言いますと,都心に 近いところとへき地の大学 2 カ所を調査させて いただき,両方とも平均を見れば実はA 水準 ぐらいで大学病院の先生方は働けていて,地域 に出て働いている分を通算した場合に,複数医 療機関勤務で地域に出ていて,A の水準を超え るということが分かってきました。それもあっ たので,先ほど言いましたB の要件を追加す るという形になったのですが,ここで出たデー タで我々として非常に嬉しかったのは, 1 つは 大学病院の先生方にヒアリングをして,両大学 とも医師の引き上げというのを働き方改革のた めにやろうとは思ってなく,極力避けたいと 思っている,というコメントを頂いたことで す。  それから,両大学について,追加で何人医師 がいれば,2024年 4 月にそれぞれの病院がうま く業務を回せるようになるのかという分析をし たときの必要医師数が, 1 人か 2 人くらいでし 皆さんの置かれた状況がマッチしているのか, 乖離しているのかを見ながら取り組みを進めて いこうということは考えていて,どういう形で 実態調査を利用するかはまだ明確に決めてはい ませんが,何らか実態の把握をしながら,我々 が考えている支援策も含めて,十分ワークして いるかを見ながら進めてしていきたいと思って います。   1 点,お伝えしたいのが,コロナの影響で今 患者さんが減って,一瞬楽になっているという ような事態があるかもしれませんが,これはも し可能でしたら,それを例えばチャンスと捉え て,働き方改革というと,時間がないからでき ないとか,そういう声をよく聞きますが,本当 の働き方をこの機に変えておく,取り組み始め ることをお勧めします。今,改善しておかない と,またコロナが来たときにわーっとなって, うまくいかないというようなこともあり得るか と思いますので,逆に,もしお手隙の時間がで きているのであれば,そういうことにも取り組 んでいただきたいと思っております。 座長(十川):支援メニューを用意していると おっしゃいました。今回の診療報酬改定の中で は,地域医療介護確保支援基金の中から支援す るというのがありましたけれども,これもコロ ナにかかわらず予定どおりされるんでしょう か。 演者:これはコロナのことを言い訳にといいま すか,実際にコロナの影響でなかなか調整が進 まないところがあったのですが,ようやくこう いう要件でやろうということなどが決まってき て,今,各都道府県の担当のほうには情報を出 しているところです。基金の対象なのではない かと思われる医療機関の方はぜひ都道府県のほ うに相談していただいて,あと,説明をはしょ りましたが,基金で補助されるのは,地域でこ の病院が欠かせないとか,そういう要件が当然 付いてきますが,そうではない医療機関でも, 960超えの医師がいるので改革したいという場 合には別途補助金も用意をしておりますので, 勤務環境改善するぞと思って,多少お金がかか るなというときには,ぜひ活用いただければと

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の将来推計人口」を見ていくと総人口が段階的 に下がっていくということがわかる。14歳以下 人口は「少子」といわれているように2060年に 向かって減少の一途をたどる。反対に65歳以上 人口の数は,実は人数としては横ばいで「高齢 化」のイメージが表すように決して高齢者が増 えているわけではない。何が問題になるかとい うと,生産年齢人口が1990年代バブルの頃の全 盛期と比べると半数くらいの人数になることで ある。  想像してみるとイメージしやすいかと思う が,2060年に向かって今より少ない医療従事者 人数で,「みとり」や,高齢者やご家族を「支 える」「癒やす」といった様なサポートをして いくことになる。医療従事者の数は減っても, 高齢者の数は変わらないという時代がやってく る。やってくる未来は,少ない人数でいかに医 療を回していくのか,人の命と向き合っていく のか,そのような場面をクローズアップしてい くことになる。そのような状況を考えると,医 師不足解消のために医学部の合格者数が上がっ ていったとしても,医師の数は不足する医療機 関も出てくるであろうし,そもそも人口減少に より各病院で働くコメディカルの数が減ること によって現時点で同じ医療サービスを提供する ことは難しい。  医療従事者が減ってしまうということを考え ると,何が必要になってくるのかといえば,「働 き方改革」,つまりそぐわない表現ではあるが 「医療の効率化」を進めていくのが妥当である といえよう。  医師やコメディカル等「人」を増やせばいい のではないか?と言われることもあるが私自身 愛知県西三河在住で,愛知県は名古屋市を中心 とした都心部もあるが,県境の山間部であった り,太平洋を望む海沿いであったりと都心部と 違って医師が集まらない地域が少なくない。 2020年初めに病院の統廃合の話題が出,医療勤 務環境改善支援センターの医療労務アドバイ ザーとして病院を訪問すると必ず医師不足につ いて話題が上がる。全体的に医師が足らない医 療機関もあれば特定の診療課の医師が不足して た。これは医師の方はそれぞれレベルがあるの で,人数だけでは割り切れない,分かり切れな い部分ももちろんあるとは思うのですが,その 数が,これは私は又聞きですが,研修医制度を 設けたときに必要だといわれた数からするとか なり低い数らしく,研修医制度を入れたときと 同じように,地域医療崩壊が起こるのではない かということを危惧する声もあったと聞いてお りますが,まだ 2 大学の調査だけですがその限 りにおいては,そこまでの影響はなさそうだと いうのが 1 つ見えています。  これはまだ 2 つの大学だけですので,今年度 はまだ決まってはいないのですが,できれば数 を増やしてほかの大学についても見ていきたい と思っています。また今回調査で行なったの は,各大学で実際に医師が何時間働いているの かを確認し,業務内容を確認して取り組みまし たが,その調査対象とならなかった大学におい ても,ぜひ先に始めていただいて,いろいろ見 えてくるところがあるかと思っております。 2 .働き方改革と地域医療    愛知県医療勤務環境改善支援センター  森本社会保険労務士事務所:森本智恵子  2024年医師の働き方に大幅な規制がかかる。 時間外の上限規制,インターバル,連続勤務の 時間制限等「命を預かる」現場では取り組むに は課題の多い改革である。他業種と比べ 5 年の 猶予はあるが待ったなしの法改正であるといえ る。  高齢者の増加及び生産年齢人口比率が減少し て行く日本において,医師をはじめとした医療 従事者の減少,高齢者・在宅医療の需要の伸び, 地域格差等の様々な問題に医療水準を保ったま ま患者への医療の提供をどのように行なうか考 えなければならない。  特に地域医療については住んでいる地域に よって受けることのできる医療サービスが異な ることの無いよう今後国・都道府県・各医療機 関が双方向に十分検討が必要な内容である。  総務省の「人口推計」より,平成29年「日本

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断してもらう。そのような医療を受ける私たち 自身の考え方の変化や協力も必須である。  別視点から見ていくと「医療の効率化」に IT を導入していけばいいのではないか?とい う議論がある。初診料は平成1₈年の2₇0点から 一向に上方改定されていない。医療機関は収入 が法律で決まっている診療報酬という中で,お 金のかかる IoT や ICT,そして AI を取り入れ れば「効率化」は簡単にできるかもしれない。 しかし,経営は切り離せないのでシステム導入 にどれだけ予算取りができるのかが重要であ り,先延ばししなければならない医療機関も当 然ある。診療報酬には限りがあり,その中で電 子カルテの音声入力で簡単に対応できるように する,医療ロボットのダビンチを入れて手術の 精度を高めていく,そういったことはどこの医 療機関でもできることではない。これから先, 近い未来はマンパワーを中心に「効率化」を考 えていくということが必須事項となってくる。  2019年 4 月「働き方改革」として時間外労働 の上限規制が動き出した。あまり今までは取り ざたされてこなかったが,実は医師の時間外労 働の上限は一般則と同じ状況であった。それが 2024年に向けての 5 年猶予ができた時点で,上 限規制の枠が外れ青天井となった。一般の労働 者に関しては法律という形でキャップが掛かっ たが,医師に関してはこのキャップが外れてし まった。どういう状況かといえば,大阪の医療 機関が 1 か月200時間の₃6協定を結びオンブズ マンの指摘があったと一時期話題になったが, このような時間外時間でも協定を結べてしまう ということである。  医療労務管理アドバイザーとして県内の医療 機関を訪問する中で,200時間近い時間外時間 働いているドクターも世の中には存在するが, 今回「医師の時間外労働規制」の B 水準に該 当するドクターというのは本当に一部の方であ る。全国で 1 割程度という資料からだけでな く,愛知県のアンケートや訪問時の話からもそ うであろうと感じ取ることができる。特定の科 や,特定の医師の長時間労働が課題の医療機関 いたり,研修医を採りたくてもなかなか都心部 を離れると集まらないこともある。研修医の採 用は毎年一定数あったとしても定着しないとい う医療機関は多数ある。  一昔前は経営を視野に入れ新しい医療の展開 をすると,特にバブル時代,医療機関は発展し ていくという時代があったが,これからはどう しても「医療の効率化」,これ無くしては考え られない状況になっている。医療と教育に「効 率化」という言葉を使うのはとても恐縮だが, 人の命を軽んずるというわけではなくどういっ た形で医療に向き合っていけば医療従事者の負 担が減っていくかということを考えていくこと になる。その実現には,医療機関,医師をはじ めとした医療従事者,そして行政に適切に導い てもらいながら,忘れてはならないのが医療を 受ける側の私たちも「医療の効率化」に協力し ていかなくてはならない。三者間が共通認識の 合意をすることにより,医療の効率化が進んで いくのではないか。  事例より,患者に治療方針や症状の説明をす る場合,今までは医師の時間外であっても家族 の希望時間に合わせてアポ入れする患者優先の 対応の医療機関が多かったが,就業時間内にの みカンファレンス時間を予定しないと院内掲示 をして周知する医療機関もある。患者優先から バランスの取れた適切な対応をルール化するこ とにより医師の時間外労働を削減していく。  また,患者によっては紹介状を持たずにいき なり ₃ 次救急や 2 次救急の専門医での受診をす る。通常の診療時間だけではなく,救急外来や 深夜外来に患者が押し寄せる状況が散見され る。ここでプライマリ・ケア機能を充実させて, 「かかりつけ医」を大事にするという考えを持 つよう私たちも変わっていかなくてはならな い。最初に普段の自分をよく知る「かかりつけ 医」に診断を仰ぐ。救急外来にいきなり受診す ると「保険外併用療養費」を支払わなければな らないことを医療を受ける側も認識しなくては ならないし,経過が分からない中での医師の診 療の負担を減らす,重複する検査等を省略す る,紹介状を元に追加の検査を経て専門医に診

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スクシフト・タスクシェアリング」で業務改善 を推奨している。  タスクシフト・タスクシェアは医療機関の方 であれば聞いたことのある言葉ではないか。 1 つ目に現在既に導入している制度のブラッシュ アップを勧めたい。「うちは医療クラークを入 れているので大丈夫です。」という医療機関は 沢山あるが,医学会に出席した際にどういった 声が聞こえてくるかというと,「診断書をどの ように書いたら患者さんが要求しているもの, 行政が要求しているものになるか分からない」 という言葉を耳にする。特に年金や障害・傷病 関係書類の悩みがあると感じる。ある程度形式 が決まっているので,各医療機関でブラッシュ アップをし,医師に再作成の負担を掛けない診 断書の状態に持っていく。そのような小さな, 現状の底上げも PDCA のひとつである。   2 つ目に現行制度上実施可能な業務の洗い出 しも参考にされたい。タスクシフト検討会でど の業務にどのコメディカルにシフトできるのか という資料が作成されている。静脈のルート確 保や入院時の説明など当然今すぐ取り入れられ るものも掲載されているので,積極的に取り入 れていただきたい。愛知県医療勤務環境改善支 援センターでの支援先にこのタスクシフトを体 系的に取り入れ始めている医療機関がある。今 行っているものは継続,新しく取り入れたいも のは対象者が誰かというような形で進めてい る。  現状時間がない,人手がない,こういったこ とが弊害になっている。何もないところからは 難しいのでタスクシフト検討委員会が出してい る幾つかの項目がある中で,「これはどうか」 といったように,その中からピックアップして いくところから始める事をお勧めする。今行動 に移しているものは当然ピックアップし,「で きている」「来年やろう」「2022年にやろう」と いう形で,段階を踏まないと難しい。医師から の発案が望ましいが,医師,看護師が音頭を取 るというのはとても難しい話になるので,事務 方である程度タスクシフトの状況を拾い上げ, 医師を含むプロジェクトチームでイエス,ノー が殆どであることから各医療機関がどのように 対応するか検討していかなくてはならない。  現状年960時間以上の時間外労働をしている 医師を抱える医療機関は B 水準を選択しなく てはならない。B 水準を取るために連続勤務制 限2₈時間や勤務間インターバル 9 時間確保等を 設けなくてはならない。今までは宿直明け午後 職免のように₃2時間連勤が通常であった働き方 をこのまま続けることはできない。今までの働 き方を見直す段階に来ているといえよう。  さらにドクターストップ(面接指導と就業上 の措置)が「医師の働き方改革」に組み込まれ 医師の健康確保にも目が向いている。各医療機 関では副院長や外部医師が産業医になり,医師 の健康を見守る体制作りが必須である。  「医師の時間外短縮計画」策定及び「第三者 評価」を受けることが負担になり A 水準を希 望される医療機関もある。今後近隣の医療機関 がどの水準を取るのか,場合によっては₃6協定 の上限に達するために「診療を断る」事態にな りかねないこともありうることから地域医療機 関での話し合いも必要になると思われる。  医師の働き方改革の見通しのスケジュールは 現在2020年,そしてコロナ禍ということを鑑み ると時間的に厳しい現状である。  「労働時間を少なくしろ」というのは簡単な 話ではないと医療機関から本当によく言われる 言葉である。人を増やすといっても,医師の採 用は非常に難しい。それではコメディカルを増 やすのかといっても,人件費率・利益分配率を 考えても今入ってくる診療報酬以上の人を雇う わけにはいかない。  解決策として国は何を薦めているかという と,医師の時短計画の策定を打ち出している。 そ れ は 各 医 療 機 関 で 策 定 し た 時 短 計 画 を PDCA で繰り返し回していただくということ。 「計画をして,行動をして,チェックをして, そして,またアクションを起こしていくという ことを繰り返してください。」と提案している。 問題としては,時短計画を立ててそのまま,「頑 張って」と言ってもできる状態ではない。「タ

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か,患者数がどれぐらいあるのか,地理的条件 を勘案し類似医療機関が隣接していれば,取り 合いになってしまうが,医療機関が離れている ところは類似していても,また症例が少なくて も残さなければいけない。そういったことを考 えながら統廃合が決められている状態である。  実際に統廃合対象医療機関でも研修医の受け 入れ先としてある状態でありますので,全部こ れをなくしてしまえというのは乱暴な話である ことから,働き方,医師の研修の状況,その地 域で要求されている内容を考えて会議が行なわ れている状態である。  地域,行政,医療機関で連携して医療を守っ ていかなければいけない時期に来ている。今, 行政と医療機関で積極的に話し合いが行なわれ ているが,今後は医療機関や,特に自治体主導 で,患者,地域の方に情報発信をし適切な医療 提供を受けるよう学び,医療従事者の生活と健 康が守られるよう願っている。 座長(山本):働き方改革の制度の中で,実 際,具体的に地域医療,地域全体でそういった ことを考えていく。それで,先生は実際にいろ んなご相談を受けられているかと思うんですけ れども,病院によって,改革のためのプロジェ クトチームを検討されているところも病院個々 の状況がございますよね。タスクシフト,タス クシェアというのはなかなか,できるところと できないところ,あるいは,マンパワー的にや りたくてもできない,いろいろな状況があるか と思うんですけれども,ほかに医療現場として はどのような感覚なんでしょうか。 演者:先生がおっしゃられるとおり,やはり時 間がない,人手がない,こういったことが弊害 にはなっているということであります。ですの で,タスクシフトの検討委員会が出されている 幾つかの項目があるので,私がお話しさせてい ただくときには,「これはどうですか」と言っ たところで,その中から取りあえずピックアッ プしていただくところから始めている状態で す。いきなり,どーんというのは難しいので, 今やっているものは当然ピックアップされて, と選択式で進めると,少しは早く進んでいくの ではないかと思われる。   ₃ つ目に重要なものになってくるが,法改正 が必要な業務の検討。今まで医師しかできな かったもの,例えば,放射線技師がルート確保 した状態で進めることができれば,医師の時間 の短縮が当然なされる。医学的見地や医療各法 の絡みもあるが,どういった条件になれば医師 は任せることができ,そして,検査技師もどう いった条件ならば受け取ることができるかとい うことを検討した上で話し合いが現在進められ ている。法改正がなされれば現状の様々な手順 がなくなり,医師からのオーダー 1 つで進んで いくということも考えられる。  資格法の定義が壁になってはいるが,専門職 であり,この資格に対してはどこまでの業務範 囲が認められるかというのは決まっている中で どこまで広義な解釈をして任せていくかといっ たところを日々検討が行なわれている。  看護師の特定行為研修制度に関しては看護協 会でも奨学金制度をつくり,できるだけたくさ んの方に研修を受けて欲しいと研修プログラム をパッケージングしており,今働いている医療 機関も安定して送り出せる状況になるように計 画がされている。少額ではあるが,雇用保険か らも特定行為研修制度に対する補助が出る制度 があるので,積極的に利用し特定行為ができる 看護師数を増やす。アメリカ並みに増やすとい うのはなかなか難しいかもしれないが進めてい かなくてはならないもののひとつであろう。  地域医療構想は2019年までにデータを分析し て,どういった形で地域医療構想が必要かとい うことが考えられてきた。今までは,各医療機 関の努力で報酬単価を上げる,どういった分野 に特化して患者を獲得する,等各医療機関独自 の経営を考えてきた時代だった。人口減少の一 途を辿る今,患者の取り合いにならないよう, 診療実績が少ない,または類似の病院が近くに あり共倒れにならないよう,国が地域として医 療を守るという方向性に転換している。  データ分析をしてどういった実績があるの

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