言語発達遅滞が顕著な精神遅滞児にかかわる縦断的研究(V) : 助詞表現を促す指導
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(2) . 平成 6年3月. 北海道教育大学紀要 (第1部C) 第蛙巻 第2号 2 44 . . ,No JowmalofHokkaido University of]&iucation(SectionIC) VOI. March ,1994. 言語発達遅滞が顕著な精神遅滞児にかかわる縦断的研究 (V) --助詞表現を促す指導--. 範. 森. 行. A LongitudinaI Study on the‐N【entally Retarded ld with Delayed Speech and Language (V) Chi “ ---- ic1es“ Joshi reaching Expressions of Japanese Part ----つ. Nor iyuki MORI. 目. 次. 1. はじめ に………………………………………………… 97 丑 事例の概要……………………………………………… 98 1) 生育歴 2) 家族 3) 学校 皿. 指導…………………………… ………………………… 99. 1) 指導目標 2) 指導期間・回数・場所 3) 助詞使用の評価方法 )作話課題 ( 1 }文完成課題 ( 2 4) 指導内容・方法 5) 指導内容と逸脱行動 6) 指導の結果 W. 心理検査結果の推移と考察……………………………10I V. おわりに…………………………………………………105 引用文献……………………………………………106 07 指導記録の概要……………………………………1 1‐ はじめに 1989-3) 筆者はこの数年来,言葉の遅れを主訴とした一人の精神遅滞児とかかわっ てきた.森 (. は, 母子分離不安の強い精神遅滞幼児に子供中心の遊戯療法を行い, 社会性の発達を促した‐ 引き 97.
(3) . 森. 範 行. ノ. 続き森 (1 989一1 0 ) は, 本児にとっ て比較的抵抗感の 少ない工TPA 言語学習能力診断検査 (以後, ITPA と記す) の視覚-運動回路 を中心に課題を設定 し, 指導を行 っ た‐ 指導の効 果は 直接指 ,. 導した課題の達成状況のみならず, 心理検査の得点上にも現れており, 視覚課題の処理能力が促進 されたと考えられた. 森( 1 991-3) は, 懸案の 言語指導を開始した‐ ところが, 本児は, 当初構音障害を主訴として 各種治療機関をまわっ てきた経緯があるため, 言語的課題には極度に回避的であっ た そこで 比 . ,. 較的抵抗感が少なく, 指導が効果的であった視覚-運動回路を活用して指導を行なった‐ 指導内容 は, 視覚的に呈示できる動作表現と形容表現に限定した‐ その結果, 当初の指導目標であった聴覚 ‐音声回路よりも活用 した 回路である視覚-運動回路の方を活性 化することになっ た‐ 言語活動が 本来聴覚‐音声回路を介して機能することを考えると, 視覚呈示を徐々にfadeoutする必要があっ た. そ こ で 森 (1991- 7) は 本児が最も不得意としていた言語表現能力を高めるため に 地域の , ,. 生活場面のなかから題 材を引き出すよう にし, 言語表現の動機づけを高めるように工夫した しか . しながら,結果 は,直接指導 した内容 につ いてはある程度の定着を 示 したとはいえ ITPA の 「こ , とばの表 現」 には全く変化がなく, 一般化には至らなかっ たといえる ‐ 今回は助詞表 現の指導を行なった. これまでの言語指導は内容語もしく は自立語に限られたが , 今回は単独 では意味をもたない助詞に着目させ,言語表現活動を多様化させようと考えたの である . 指導の評価は, これまでと同様, 個々の指導内容の定着を調べると共に 指導の前後に心理検査を , 施行することにより, 一般的な発達水準を評定することによっ て行い, 指導方法との関連を検討す る‐. 亘. 事例の概要 A子. 女児. 昭和53年1 0月 生 (指導開始時11才, 養護学校小学部6年). 1) 生育歴 森( 1 989-3, 1989一10 ) を参照の こと.. 2) 家族 父, 母, 兄, A子の4人家族. 父親 ( 40才) は土建業を営んでおり, 夜も帰宅が遅く, A子と接 する時間はあまりない. その分, 母親 ( 41才) がA子にかかりっ きりで, 幼児期よりA子の治療と 養育にかけずりまわっ てきた. 心配性の 母親であり, 現在でも過保護 過干渉の傾向が強い 当初 , ‐ は学力の面でも他児との差が開いていくことに焦りを感 じており, 家庭学習で無理に追い付かせよ うとした時期もあった‐ 思い通りの効果があがらなかったこともあり, 現在は精神遅滞児としての 実態を受け入れられるよう に変わっ てき ている. 父親は, 当初から精神遅滞児としてA子を受け入れてきたが, 母親と対照的に甘やかす傾向があ る.. 兄は中学3年で, 最寄りの市立中学校に通っ ている‐. 3) 学校 幼稚園を経て, ミ ッ ショ ン系の私立小学校に4年次ま で在籍した. 入学後の状況は, 1989一 .森 ( 10 , 1991- 3, 1991一 7) に示すとおりである.. 教科の学習は限界 にきており, 他児との学力差が一層大きくなっ た、ことのみならず, 遊びにおい ても同級生から敬遠されるようになっ てきたため, 両親は6年次に養護学校に編入させた A子は . 98.
(4) . 言語発達遅滞が顕著な精神遅滞児にかかわる縦断的研究 (V). 本来外向的, 活動的な性格であったが, 小学校では学力よりもしつけを重点的に指導されてきたの で萎縮していたようであっ た‐ 養護学校へ転校後はリーダー的存在となりえたので,, 自信と本来 の活動性を取り戻したようであっ た.. 皿 指導 1) ‐指導目標 助詞の使用頻度を高め, 使用の誤りに気 づ かせる. それにより懸案である言語表現能力を高める ことを目指す. ITPA では聴覚-音声回路全般の処理能力 を発達させることを主な目標とする‐ バラ ンスの上からは特に 「ことばの表現」 と 「文の構成」 の発達が望まれる‐ 2) 指導期間・回数・場所 平成2年7月 から11月までの5ヵ月 間.原則として週2回,1回20分程度, 計18回の指導を行なっ た. 場所は, 養護学校 (5回), 大学 (2回), A子の自宅 ( 11回) であっ た.. 3) 助詞使用の評価方法 ( 1 ) 作話課題 助詞の レパ r トリーと出現率を調べるために, 指導の前後に字が書いてない絵本を見せて自由に お話を作らせた‐ 使用 した絵本はディック・ブルーナ 「じのないえほん」 (福音館書店, 19 68 )と 太田大八 「かき」 (文研出版, 1 975 ) であっ た. これらの絵本は藤友 ( ) が4才児, 5才児, 1985 6才児の健常幼児に絵のみによる年令 ごとのス トーリーの理解度を調べた実験 に使用されたもので ある. 本児の精神年令が6才程度であり, 難易度が適切と考えた. 2 } 文完成課題 ( 助詞使用の適切さを指導の前後で比較するために, 絵に適合するような助詞を選択肢から選んで 文の空欄に入れる課題を行っ た. 提示文は岸・綿井 ( 1 989 ) のものを10例使用 し, 新たに5例加え た. 岸・綿井 (1989 ) はコン ピュータ制御による助詞の指導を行い, 課題の絵と KR 情報は CRT 画面上に表示したが, 本事例においては絵カー ドを作成し, 対面方式で指導を行っ た.. 4) 指導内容・方法 指導は格助詞を中心に行った‐ 状況に適合するようにランダムに並べられた数枚の単語カー ドを 並べ換え て, 文を完成させる課題を与え, 解答させる (例: より・ねこ・小さい・は・ぞうゅねこ ・は・ぞう・より・小さい). 導入としては上記の例のように常識的に判断できる問題から入っ た が, 簡単な状況を示す絵や実際の状況を見せ, その状況に適合するように文を構成させるような課 題に移行していっ た‐ 2つの名詞が同等に述部を導く可能性のある文 (可逆文) を構成させる課題 が必要 であったからである(須藤・岸,1 983 ). 各々の問題で解答を誤っ た場合はKR情報 を与え, 説明を加えた. 一連の指導後, 復習を兼た小テストを行い, 指導内容の定着を図っ た‐ 小テストは 2種類で, ひとつ は絵と助詞を含む文章の一致/不一致を○/× で判断さ せる問題 で, もうひとつ は適切な助詞を選択肢から選んで空欄に入れる問題であった. 教材作りには次の点に留意した. ①3語以上の内容語からなる文で, 2つの名詞が共にその述部の意味を持つ単語から構成されてい る こ と.. ②格助詞以外の単語は本児が習得済みであること. ③文の意味が容易に視覚的に表現できるものであること. このことは本児の得意な視覚-運動回路 99.
(5) . 森. 範 行. を活用するためにも重要である‐. ④視覚的に状況を提示する材料として, 人形や小物の場合は実物を用いたが, 大部分は絵を使用し た.絵カー ドは,須藤・臼田 ( 1985 ) を参考に作成した. その際, 本児の動機 づ けを高めるために, 登場人物を本児とその友人に置き換えたり, 本児の好きなまんがのキャラクター (ちびまるこちゃ んとその家族) を登場させたりした.. 5) 指導内容と逸脱行動 今回も, 森 ( 1989一1 0 ) の表2と同じ様式で毎回の指導内容と逸脱行動を記録した. 課題に対する回避行動は, 課題が難しかっ たり, 課題に飽きてきた頃によくみられた. 学校での 指導においては室外に出て行こうとしたり, 廊下を逃げ回っ て遊ぶ行動等で示された‐ 自宅では自 分の ベッ ドに逃げたりした‐ 転換行動 (教材・教具を指示された課題以外に用いる行動) は, 状況を提示するために用いられ た人形で遊んでしま っ たり, 提示された絵に落書をすることに示された. A子にとっ ての身近 な教 材・教具は, 学習への動機 づけを高める効果がある反面, 遊びを誘発する面もある. 本児の場合は 特に, 遊びの中に指導課題を含める工夫が必要である.. 被転導行動 (局外刺激によって注意が課題から離れる行動) は, 当初は本児の逸脱行動の中心で あっ たが, 現在では減少 している‐ 特に大学での指導においてはA子の関心を維持するものが少な いため, 被転導行動は持続しなかっ た‐ 自宅においてはA子が普段使用 している小物類が気になる 程度であ った. 指導者に対する攻撃行動は多く はないが, A子の回避行動を制 したり, 課題に戻るように促した ときに, 指導者に乱暴な口をきいたり, たたいたりすることがあっ た‐ 愛着行動は, 指導者が学校やA子の自宅に訪問したときに抱きついたり, 顔を寄せてきたりする ところに示された. 気分イライラ行動は, 学校で放課後ひとり残されて指導を受けた場面でみられた. 母親が迎えに くるのが待遠しいという風であった. 全体として, 当初問題になっ ていた逸脱行動は減少 してきている. 今回は野外で指導することは なかっ たが, 指導の場所は種々の事情から変更せざるを得なかっ た. このことが指導場面の不安定 さを招いたことは否めないであろう‐ 結果として, 自宅での指導が最も多くなった. 自宅はA子に とっ て最も居心地がよい反面, 学習と遊びが混同しやすい難点があっ た.. 6) 指導の結果 作話課題における助詞の レパー トリーと出現頻度は, 表1に示すとおりである‐ これは 「じのな いえほん」 と 「かさ」 に基 づくお話作りの合計である. なお, 助詞の分類は西尾・岩淵・水谷 ( 19 71) に よ っ た.. 100.
(6) . . 言語発達遅滞が顕著な精神遅滞児にかかわる縦断的研究 (V) 作話課題における助詞の出現頻度. 表1. 指導前. 指導後. 16. 20. 3. 3. 8. 0. 2. 5. 2. I. 0. l. そこに. 家へ. リ ,. てか でで. 小. 接続助詞. ュ も. 小. 間投助詞 匿 終 助 詞. 小 な もん の. 小 合. 計 みがいて みつけてきたから 遊んで それでも 計. 樫麓よ 計 ねむたかったな 学校だもん ふってんの 計 計. n 7 ム ー▲. 係助詞1薯 i露呈は. 1 リ ム1. パ ン屋さんで 計. 小. = V qリ ー▲ ” 十 ◆^ = V▲ ご へ り^ 4. 使 用 例 うさぎが 一緒の 歯を 子供と. 十 ▲ リム Qリ ー▲ リム リム にV I. 助詞 が のを と に へで. 助詞分類 格 助 詞. 12. 7. I. 3. 3. 7. 4. 10. 7. 5. 0. I. 0. I. 7. 7. 42. 47. ) に基づく‐ 971 助詞の分類は 「岩波国語辞典」 (西尾ら, 1. 指導の前後で比較すると, 助詞の種類によっ て変動 があるが, 総数で5語増加 した. その中で今 回の指導の中心とした格助詞は4語増加 した‐ さ らに, プロ トコルを分析すると, 助詞を使用すべ き場面で実際に使われた割合は, 指導前 :59%であったが, 指導後 :69%で10%増加 したことが注 目さ れる‐ 9%) であっ たが, 指導後は24問正答 (正答 文完成課題では27間中, 指導前は16問正答 (正答率5 率89%) し, 正答率で30%上昇した‐ 特に, 格助詞 「が」 は, 11間中4問正答 (正答率36%) から 1 0問正答(正答率91%)へと正答率で55%の上昇を示 した‐ このことは, 主格としての格助詞 「が」 が主語の下に付き, 述語との関係を示すものであることの理解 が定着したことを示すものと思われ る.. W. 心理検査結果の推移と考察 ここで報告する検査項目は, TK 式田研・田中 ビネー知能検査 (以後, ビネ ー検査と記す), ITPA, 新版S‐M 社会生活能力検査 (以後, S‐M 検査と記す) である‐ ビネー検査, ITPA, S-M 検査は毎回施行 している. 今回の指導の前 (CA:11才2カ月) と. 2才3カ月) の検査結果の概要を表2に示す‐ 指導後 (CA:1. 101.
(7) . 森. 範 行. 表2 発達の概要 (下段は増分を示す). 名 ポミ. TK式田中ビネー検査 MA. IQ. ITPA検査 PL A. S一M社会生活能力. PLQ. SA. SQ. 1 1才0 2月. 5才08月. 51. 6才0 2月. 55. 2月 9才0. 81. 1 2才0 3月. 6才0 8月. 54. 6才1 0月. 56. 9才07月. 78. 1月 +1年0. +1年0 0月. +3. + 0年0 8月. +I. + 0年0 5月. -3. MA, PLA, SAともにこの約1年間に各々 1年, 8カ月, 5カ月 増加 した. IQ と PLQ は上昇 したが, SQは前回 (森, 1 991一7) に引き続き低下した. ビネ ー検査において今回初めて合格したものは,「理解」(4才級), 「ひもとおし」 (5才級), 「物の差異」 (5才級), 「3数詞逆唱」 (6才級), 「関係類推」 (6才級), 「頭文字の同じ 単語」 (7才級), 「話の不合理」 (7才級) であった‐ 助詞使用の観点から解答内容を分析すると, 「関係類推」 (6才級) では 「魚は水の中を泳ぐ, 飛行機は………」 に対して, 前回は 「上」 とのみ答えていたが, 今回は 「空の中へ飛ぶ」 となり, 「ラジオは耳で聞く, 新聞は………」 に対 しても 「見る」 のみから 「目で見る」 で正答になっ た . 「話の不合理」 (7才級) では 「ひとりの男の人が両手をポケ ッ トに………」 の問題に対して前回 は無答であったが, 今回は 「両手をポケ ッ トに入れて杖を振れない」 で正答となっ た. これらのこ とから,助詞の使用が指導場面以外にも定着したと考え られ,結果としてIQを幾分高めた (表2) と考えることができる. 検査時においては前回ま でにみられた立ち歩き (回避行動) はほとん どなくなっ た. 注意の散漫 さも少なくなったが, 前回合格した 「文の記憶」 (7才級) で失敗したことが示すように, 注意の 維持は未だ不十分である. ITPA のプロフィ ールは, 図1の PLA 表示 (CA が9才を越えたので SS 表 示はできない) に 示すように, 受容能力以外は, 指導の前後ともに同様のパターンを描い ている. 1年以上の伸びを示した下位検査項目は,伸 びの大きい順に,「動作の表現」 (1年8カ月以上), 「ことばの表現」 (1年6カ月), 「ことばの類推」 (1年3ヵ月) であっ た. 「動作の表現」 は A子が好む課題であり, かつて指導したものである (森, 1989一1 0 991-3)‐ 他方, 「こと ば ,1 の表現」 は, これまで最も伸 び悩ん できたものであり, 前回 (森, 1991-7) は指導の中心であっ たにもかかわらず全く変化が みられなかっ たものであったことを考慮すると, この伸びは注目すべ きことである. 例えば, 「積木」 の説明に対して前回は 「積木で遊ぶ」 のみであっ たものが, 今回 は 「積木, 木でできている, 遊びに使う, 臭い, 長四角」 となり, また 「封筒」 では前回 「封筒, こう入れる, ここにA子ちゃんへと書く」 であっ たものが今回は 「手紙出したり, こういう字をこ こに入れたり, ポス トに入れたり, ここに切手, 字を森先生と書いたり, 見たりするもの」 と, い ずれも言語表現が多様化 している. 助詞を多く用いることにより, 以前よりも長文が可能になり, 言語表現能力が増 してきたように思われる. 事物の多様な属性に着目し表現できるようになったこ とは, 個々の指導に加えて, 絵本によるお話作りの効果と考えることができる. 「絵の理解」 と 「絵さがし」 は前回よりかえっ て低下した. A子の認知特性は当初から視覚-運. 動回路が優位であり, 初期の指導は優位な回路を活用してきたが, 指導の中心が聴覚-音声回路に 移 っ てきたため, かつての視覚-運動回路にかかわる指導において十分定着 していなかっ た分はか えっ て低下したと考えることができる. 102.
(8) . . 言語発達遅滞が顕著な精神遅滞児にかかわる縦断的研究 (V). 表. A. 得. 点 、 自 動 水 準. 配列記慢舗肋. 形 の 記 憶. 絵 さ が し. 文 の 構 成. とばの表現. 動 作 の表 現. 構成能力. 数 の 記 憶. 表現能力. A CA:1 1歳2カ月 ←÷÷÷÷- 2歳3カ月×-----※ CA:1. x ′ P. ソ ′ ′ /. ′ ′ ▲. /. //. /\. ダ、. ー. t \\. Y. /×\. 、. /\ 、. ′ 、1 、、 i ′/ 、 ′ ′/ \ 、・、 ′ . ′ ・ 、 ′′ 、 × ‐‐‐、 ※/ ‐. /. 穴. ハ. \. / ′穴. \” \ ′ー. x-- ・ --※/. ↑. へ ; ・ / 、. \\. 7 ‐ 0 66 6 ‐ O 5 ‐ 6 50 4 ‐ 6 4 ‐ O 3 → 6 0 3 ‐. T P 準. 連合能力 とばの類推. 社会生. 活宵肋. 絵 の 理 解. M‐S. SA 10 ‐ 6 10 ‐ 0 9 ‐ 6 9 O ‐ 8 6 → 8 ‐ O 6 7 ‐. 受容能力. I 水. 象. 絵 の 類 推. 他の 検査. とば の理解. 令 触. 令. 擬 態. 年 ・. 語学習年令 脇. 暦. 年. 発 達 年 令. \. \\. 〃 、 、 ‘′ \. \ \/. \却 V. トめ′ -〆 、 / t. y. /. 、 /. V. 図1 ITPA言語学習能力診断検査 PLA (言語学習年令) の推移. 表3に示すように,この約1年間での伸びは聴覚-音声回路の PLA で1 1カ月 の伸びを示したが, 視覚-運動回路では逆に1カ月 低下 した. A子の認知特性は一貫して聴覚-音声回路が視覚-運動 回路よりも処理能力が低いパターンを示 してきており, 指導前では2年の差があったものが, 指導 後ではその差が1年に縮ま っ ている‐ 一連の指導の最終目標は認知機能をバラ ンスよく発達させる ことにあり, そのため徐々 に指導の中心を聴覚-音声回路の活性化に移行してきたが, その効果が 991-7) の指導目標の中心とした 「ことば 現れてきたと考えることができる‐ 特に, 前回 (森, 1 の表現」 が1年6ヵ月 も伸びたことは画期的なことである. 表3 回路別PLAの平均値 ( ) は標準偏差 下段を増分を示す. 済き路. 聴覚-音声回路. 視覚-運動回路. 差 (前項‐後項). 5才06月. 7才06月. ー2年0 0月. ) ( 14 .9. (18 .3). 1 2才03月. 6才0 5月 ( 10 ) .6. 7才05月. +1年01月. + 0年1 1月. - 0年0 1月. 2月 11才0. ー1年00月. (16 .7). +1年00月. 表4は過程別 PLA を示す. 前回 (森, 1991-7) で最も伸びた受容能力は今回はかえって低下 したが,連合能力と表現能力は伸 びを示した‐特に表現能力は1年6ヵ月 も伸 びており, これは 「こ 103.
(9) . 森. 範 行. とばの表現」 と 「動作の表現」 が共に大きく伸びたためである. しかしながら, 今回初めて大きく 伸びたとはいえ,「ことばの表現」 の PLA は下位検査項目の中では最低の5才1ヵ月 に過 ぎない‐ 他方, 「動作の表現」 は当初から高い PLA を示して いたものであるが, 今回はついに上限 (9才 6 ヵ月 以上) に達したため, 両者の差はかえっ て大きくなっ た‐ 従来より大きい標準偏差が一層大. きくなっ たのはそのためである.受容能力は7ヵ月低下 したが,これまでのバターンとは反対に 「こ とばの理解」が優位になっ て おり,標準偏差が小さくなり, 両者の バランスはよくなったといえる. 表4 過程別PLAの平均値 ( ) は標準偏差 下段を増分を示す. 程 声き. 受容能力. 連合能力. 表現能力. 1 1才0 2月. 8才00月 ( 6 ) ‐0. 5才0 2月 ( 2 5 ‐). 5才09月 ( 25 ) ‐5. 1 2才0 3月. 7才0 5月 ( 4 ) ‐5. 6才00月 (7 ) ‐0. 7才03月 ( 2 6 ) ‐5. +1年01月. - 0年0 7月. + 0年1 0月. 十1年0 6月. 表5は水準別 PLA を示す. 表象水準で8カ月, 自動水準で1カ月 の伸びを示 した. 森 ( 1989一 ) 以降表象水準より自動水準の方が優位であり, 前回 (森, 1991-?) も自動水準の方が7カ月 10 分優位であったが, 今回は両水準とも6才11ヵ月 で差がなくなっ た. 表象水準が自動水準につ いに 追いついたということができる. 表5 水準別PLAの平均値 ( ) は標準偏差 下段を増分を示す. ≧ミ. 表象水準. 自動水準. 差 (前項‐後項). 2月 11才0. 6才03月 ( 21 ) .3. 6才1 0月 1 8 ) ( ‐6. ー0年0 7月. 2才0 3月 1. 6才11月 ( 1 7 ) .8. 6才1 1月 ) ( 9 ‐9. 0月 0年0. +1年01月. + 0年0 8月. + 0年0 1月. 十 0年0 7月. S一M 検査のSA はこの約1年間で5カ月分 しか伸びず, SQ は81から78になり, 前回 (森, 199 1- 7) に引き続き低下 した. 領域別 プロフィ ールは図2に示す‐ プロフィ ールの パター ンは前回 とほとんど同じである.. 104.
(10) . 言語発達遅滞が顕著な精神遅滞児にかかわる縦断的研究 (V) 8 d. ・年 令 領域別社会生活. 域. s H冬温良立 勤 移 L i t 。 “ m 。 。 c 。 業 作 0 o i t c c U a 。 n p. ー. cももも誉 s. 徹,才. 月。. ト\~、 - - ,, 外 d4. 2才3ヵ月X一-- 杖1 C A 1 :. \. ぎ ,,,,,,,バ,,,,, 製塁審. s嶋。 ,烏童謡. ′〆 煮ン. - - ふ - - 躍. , , , , ,一 ,・,., ,・,,,, 一 ▼ ′ 、 , , , ,. 図2 新版S-M社会生活能力検査 領域別SA (社会生活年令) の推移. 11ヵ月), 「集団参加 (S) 」 (9ヵ月), 表6に示すように,今回伸びた領域は「移動(L)」 ( 「自己統制 (SD) 」 (8ヵ月) であり, A子は初めてのところでも歩いて20分く らいの範囲であ ればひとりで外出できるようになり, 学校での役割を果たせるようになり, 人の話や説明を終わり まで静かに聞くことができるようになっ た.小学校から養護学校に転校したことにより,A子にとっ て適切な役割や交友関係が準備さ れたことにより, 適応状態が改善されたものと思われる. 他の領 域は変化がなく, 特に 「意志交換 (C) 」 は7才8ヵ月のレベ ルに留ま っ ており, 本を読んで理解 することや簡単な文章も書くことはできない. 「作業 (0) 」 と既に上限に達している 「身辺自立 (SH) 」 はほぼ年令相応である. 表6 S‐M社会生活能力検査 領域別SA (社会生活年令) の推移 ↑は以上 右欄は増分を示す 生活年令 (CA). 11才02月. 2才0 3月 1. 十1年01月. 社 会 生 活 年 令 (SA). 9才0 2月. 9才0 7月. + 0年0 5月. 社 会 生 活 指 数 (SQ). 81. 78. 身 辺 自 立 (SH). -3. 1 2才06月↑. 2才0 6月↑ 1. + 0年0 0月↑. 移. 動. (L). 7才0 5月. 8才04月. + 0年1 1月. 作. 業. (0). 2才00月 1. 1 2才0 0月. 0年00月. 意 志 交 換. (C). 7才08月. 7才0 8月. 0年00月. 集 団 参 加. (S). 8才07月. 9才04月. + 0年0 9月. 己 統 制 (SD). 8才06月. 9才0 2月. + 0年0 8月. 自. V‐ お わ り に. この縦断的研究の一連の指導目標は能力間のバラツキを減らそうとするところにあっ た‐ 本児の 場合, 当初から社会生活能力が認知能力を一貫して大きく上回っ てきた. しかしながら, CA9才 2 ヵ月 時におけるSQ9 6を ピーク に, 以後 SQ の下降を示 し始め, 認知能力 との差は縮ま っ てきて いる (森, 1 991-3;1 991-7)‐ 年令が上がるにつ れて, 言語能力とそれを支える認知能力が社 会生活能力全般に果たす役割が大きくなるためである‐ とはいえ, 社会生活能力の中では最も低 105.
(11) . 森. 範 行. い「意志交換」でさえも, SA 7才8ヵ月 で, ビネー検査の MAや1TPA の全 PLA を約1年上 回っ て い る. ITPA においてもバ ラツキは大きく 989 ) の プロフィ ールを一貫 し , 「表出遅滞型」 (長崎, 1. て示してきた. すなわち, 聴覚-音声回路の中でも特に′「ことばの表現」 が伸び悩ん でいた. そこ で, 言語表現能力を活性化 しようと前2 回 (森,. 1 991- 3 ;1991- 7) は試みてきたが, 直接指導 した個々の内容につ いてはある程度の定着を示 したとはいえ, 一般化には至らなかっ たといえる‐ 今回の約1年間において1年6ヵ月 の伸びを示したことは, 第 “ここの4年間の言語指導の効果が 加重した結果と考えることもできるし, 第2には普通小学校から養護学校 に編入したことにより本 児にとっ て適切な学習活動が保障されるようになったことも考え られる‐ だが, 上記2つ の要因の. 他に, 助詞の習得が言語表現活動全般に及ぼす効果について検討する必要がある. 助詞は独立して 意味をもたず, 内容語に付随してはじめ て意味をもつ‐ したがっ て, 助詞を正確に使用するために は場面との適合性を把握し,論理的性を検討する必要がある‐本児の場合, 主語を表す格助詞 「が」 の使用が正確になっ た. ただし, 今回の指導で使用 した絵の主語は人間もしくは動物 に限っ た. 池 ( 1 982 ) によると, 無生物を主語 にした 「窓 (が) あいています」 のような課題を与えた場合には 精神遅滞児は同等の言語発達水準の健常児と比べて誤りが多いとのことで, 本児にとっ ても使用頻 度の少ない助詞表現にも着目させるような指導が今後は必要 であろう. 本児のような軽度の精神遅滞児は, 一般に表出言語の遅れを契機として気 づかれる場合が多い. 言語の指導は内容語から始めるのが原則 であるが, 言語表現能力を多様化するため には, 内容語の 習得 が一定の水準に達した段階で助詞の指導を導入することが有効であろうと考えられる. すなわ ち, 助詞の使用が可能になるにつ れて既に習得している内容語の活用 も一層活性化するのではなか ろうか. 今回の指導における 「ことばの表現」 の上昇はそのことを示唆するもの である.. <引用文献> 1‐ 藤友雄嘩:幼児はいかに絵本を読むか, 人文論究, 4 5 5 , 198 . 2. 池 弘子:知能障害児の助詞の習得過程- - 「が」 と 「を」 の習得段階の設定, 特殊教育学研究, 20 98 2 ,3,1 . 3. 岸 学・綿井雅康:言語発達遅滞児に対する助詞の指導について (2), 日本教育心理学会第31回総会論文集, 454 , 1989 ‐. 4. 森 範行:言語発達遅滞が顕著な精神遅滞児にかかわる縦断的研究 (1) ---遊戯療法による社会性の発達と 構音の改善, 北海道教育大学紀要第一部C (教育科学編), 39 89一 3- , 2, 19 5‐ 森 範行:言語発達遅滞が顕著な精神遅滞児にかかわる縦断的研究 (=) - -視覚-運動機能の指導, 北海道 教育大学紀要第一部C (教育科学編), 40 9 8 9冊10 , 1, 1 ‐ 6‐ 森 範行:言語発達遅滞が顕著な精神遅滞児にかかわる縦断的研究 (m) - -視覚呈示による動作と形容表現 を促す指導, 北海道教育大学紀要第一部C (教育科学編), 41 91-3‐ , 2, 19 7. 森 範行:言語発達遅滞が顕著な精神遅滞児にかかわる縦断的研究 (W) - -野外活動を通して言語表現を促 す指導, 北海道教育大学紀要第一部C (教育科学編), 4 2 99 1‐7‐ , 1, 1 8. 長崎 勤:精神遅滞児の言語指導をめぐる諸問題 - -目的, 指導システム, 指導方法を中心に, 特殊教育学研 〆 E , 27 , 3, 1989 .. 9‐ 西尾 実・岩淵悦太郎・水谷静夫:岩波国語辞典第二版, 岩波書店, 1 1 97 . 10 須藤貢明・岸 学 ことばの遅れた子の言語指導 教育出版 1 9 8 3 : . , , . 、 11 85 9 ‐ 須藤貢明・臼田恵美子:基本的言語の指導とその教材, 学苑社, 1 ‐. 106.
(12) . 言語発達遅滞が顕著な精神遅滞児にかかわる縦断的研究 (V). <付記> 1992 ) において発表したものに加筆したものである. この報告は,日本特殊教育学会第30回大会(. 当時の養護学校教員養成課程4年目学生, 西野朋子さん (現函館養護学校教諭) には指導に協力を して もらっ た‐ 記して感謝の意を表します. (本 学 助 教 授. 函 館 校). 指導記録の概要 <第1回: 7月11日: 養護学校> 授業中に抽出して, 相談室で指導を行なったが, 落ち着かず, 何度も椅子を立っ て教室へ戻ろう とする (回避行動)‐ 制する といきなり指導者の頭 をたたいた (攻撃行動)‐ 助詞につ いてはよく わかっ ていないようであっ た‐ 9日: 養護学校> <第2回: 7月1 「先生」 と言っ て, 指導者にいきなり抱きつく (愛着行動). 指導の途中で飽きてきて, 後にあ る掛け算表で遊びだす(被転導行動) . 注意したがやめないので, しばらく遊ばせてから続行した‐ <第3回: 8月 6 日: A子の自宅> 夏休みに入っ ているため, A子の自宅で指導した‐ 部屋に入ると指導者に抱きつ き, 顔を寄せて きた (愛着行動). 教具として豆電球と懐中電灯を使用 したが, 遊びを誘発してしまい, かえっ て 本来の課題から離れてしま っ た (転換行動)、 ‐ A子はあまり考えずに答を出してしまう傾向がある が, KR情報を与えるとすぐ納得した. <第4回: 9月20日: 大学> 自宅では遊具に気を取られやすく, わがままにもなるので, 大学の演習室に指導の場を移す‐ 演 習室内の図書 などをいじっ てみたりするが, A子の興味を引くものはなく, 被転導行動は持続 しな かっ た‐ そのため課題に集中できたようである‐ 指導後のテス トでは全問正解であった‐ <第5回: 9月21日:大学> 課題に集中して取り組んでいた. 指導後のテス トも全問正解であった‐ 助詞の意味もわかっ てき たようだ‐ <第6回:10月 4 日: A子の自宅>. 課題への集中力が高いので大学での指導の方が効果的であるが, 送迎の問題や自宅の方が何か あったときにすく 対処できるという母親の要望により, 今回からまたA子の自宅で行うことになっ た‐ 教材・教具として絵と人形を使用 したが, 人形で遊ぶ場面がみられた (転換行動)‐ <第7回:io月 8 日: A子の自宅> 主部と述部を逆にすることがあるため, 可逆文を用意 して区別をはかっ た‐ A子の好きな 「ちび まるこちゃ ん」 の絵を提示すると, その絵を取っ て足の下に隠してしま っ た (転換行動)‐ 可逆文 の理解が十分でなく, 指導後のテス トでも間違えた‐ 助詞に着目するようにはな ったが, 内容との 整合性につ いてはあまり考えていないようだ‐ <第8回:10月1 9日: A子の自宅> 男の子の絵を示すと 「ゆっき」 と書き込む‐ これは同級生のニックネームである. 女の子の絵に は同級生の友人のフルネームを書く (転換行動)‐ 「~が~をたたいています」 で指導者をたたい 107.
(13) . 森. 範 行. たり,「~が~をおこっ ています」 では泣く真似をしたり して課題から離れた動作化 で反応した (転 換行動)‐ 「~が~を~」 の関係はまだ十分理解していない. <第9回:1 0月24日:A子の自宅> テー プレコーダーを持っ ていくと, マイクに話し掛けたり してしばらく遊ぶ (被転導行動). 学 校で足首を打撲したとのことで, いつ ものようにカーペッ トの上に座ると痛がるの で, 途中で椅子 に座らせ, 学習机で指導した. 姿勢がよくなるためか, いつ もより集中できたようである‐ <第10回:1 0月26日:A子の自宅> 「れる」 「られる」 の最初の指導が終わ ったところで課題に取り組むのを嫌がり, ベッ ドの上 に 逃げてしまう (回避行動). なかなか課題に戻ろうとしなかった‐ 能動-受動の関係の理解が困難 なようであ った‐ 人形を使っ て両者の関係を説明しようとしたが, かえっ て人形で遊んでしまうこ とになっ た (転換行動)‐ 指導後のテス トでも正答は6間中2問に留ま っ た. <第11回:10月30日: A子の自宅> 部屋に入ると, A子は 「光 GENJI」 の ビデオを見ている最中で, 指導の開始に手間取った‐ 受動的表現はとりあえず外したので, 課題を回避することはほとんどなかっ た. 指導後のテス トで も誤りは1問のみであっ た. <第1 2回:11月 2 日:A子の自宅> これまでの指導のまとめとして,読み上げた文章に適合する絵を選ぶという「カルタ」 を行った. 結果は10間中8問正解であっ た‐ ただし, 正解の手がかりは助詞のみではなく絵自体にもあり, 十 分に助詞を理解しているわけではない. <第1 3回:11月 5 日: A子の自宅> 風邪気味とのことで多少ポーッ としていたが, 部屋の ドアに 「勉強中」 の札を下げたりして, や る気を示していた. 指導後のテストでは1問間違えたが, 指摘されると自ら正解に気づいた. <第1 4回:11月 9日:養護学校> 自宅では課題への取り組みを妨害する要因が多いため, 指導の場を再び養護学校に移した. 以前 は授業中に抽出してもらっ て指導をしていた が, 授業の欠席は適切ではないとの判断から今回から は放課後の指導になった‐ しかし, クラスのみん なは帰るのに自分 だけが残されたという意識が強 く, イライラ しているようであっ た. <第1 5回:11月13日:養護学校>. いきなり教室を出て走りだした (回避行動). 指導者が追うと逃げ回る‐ 指導者を困らせて楽し ん でいるよう であった. 教室に戻るとカセ ッ トテープをかける (被転導行動). 指導者が止めよう とすると, 怒るの で音量を小さく して指導を始める. 課題に集中して取り組めなかっ たようであっ た. 指導後のテス トで絵 を提示するとその紙に 「光 GENJI」 の絵を描いた (転換行動)‐ 6回:11月15日:養護学校> <第1 A子の習いもの (踊り) の都合により, あまり時間が取れないので 「赤ずきんち ゃん」 の絵本を 助詞に着目させて読ませようとしたが, 読みたがらないので指導者が助詞に印を付けながら読んで 聞かせた‐ 静かに聞いていた. <第17回:11月20日: A子の自宅> 放課後ひとり残されて指導を受けるのは抵抗があるようであり, 母親が迎えに来るのを待ちきれ ない様子なので, 再び自宅で指導することにした‐ 指導者が訪問したとき, A子は居間でテレビを 見ていたが, すんなり見るのをやめて指導場面に入っ た‐ これまでの復習であり, 帰宅を気にする 必要もないので, 落ち着いて取り組んでいた‐ 途中で おもちゃのお金を出して遊ぶ場面もみられた 108.
(14) 言語発達遅滞が顕著な精神遅滞児にかかわる縦断的研究 (V). (回避行動). <第18回:11月30日: A子の自宅> 風邪のた め, 10日後の指導であっ た. 最後の指導 となるため総復習をした. 誤りに自分で気 づく ようになり, 指導後のテストでは全問正解になっ た.. 109.
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