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阪神高速道路における事故解析

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Academic year: 2021

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南山大学 数理情報学部 情報通信学科 卒業研究 発表予稿

阪神高速道路における事故解析

2000MT063,中野敦之 指導教員 長谷川利治

1. はじめに

現代において車は欠かせない移動手段の一つとなってい る.一般道だけでなく高速道路を利用することにより私たち は県内のみならず,県外への移動も大変スムーズに行うこ とができる.高速道路により人,物の流れを活発にすること は経済的にも大変重要であり,これからもますます重要にな るとおもわれる. しかしその一方で平成 15 年度の全国の交通事故死亡者 数は 7465 人,高速道路では 255 人の方々が命を失ってい る.阪神高速道路では平成 13 年度,平成 14 年度共に 7 人 に対して,平成15 年度では 15 人,平成16 年度(12 月現在) では 7 人と急増している.[1][2]

2. 阪神高速道路について

阪神高速道路公団は,昭和 37 年 10 月 8 日に最初の基本 計画の支持を受け,その後路線の追加などによって変更支 持を受け, 現在は 40 回の変更を受けている. 阪神高速道 路は大阪市,神戸市,京都市とその周辺の地域に路線網を 有する有料自動車専用道路である .[1] 2.1. 交通事故について 以下に,近年全路線で発生した事故件数をグラフに表 す. 図 1 阪神高速道路における交通事故件数 (参考資料:阪団,「データ」 阪神高速道路公団) グラフから毎年約 7000 件の交通事故が起こっていること がわかる.多い年では 8000 件近くになる年もある. 2.2. 堺線下りにおける事故件数 図2 堺線下りにおけるキロポイントごとの事故件数 (参考資料:阪神高速道路公団, 「データ」) グラフからもわかるように堺線下り 1~2 キロポイントで交 通事故が圧倒的に多いことがわかる. 次に 1.2~1.4 キロポイントでの交通事故件数を示す. 1.2 ~ 1.4 キ ロ ポイント 1~2キロポイント 平成12年度 38(件) 43(件) 平成13年度 42(件) 47(件) 平成14年度 59(件) 89(件) 平成15年度 70(件) 76(件) 図 3 堺線下り 1.2~1.4 キロポイントで発生した事故件数 図から堺線下りにおいて1.2~1.4 キロポイントでの事故 が,1~2 キロポイントでの事故の大半を示していることがわ かる.なぜならここでは見通しの悪いカーブが存在するから である.

3. 堺線下り 1.2~1.4 キロポイントにおける

解析

堺線下り 1.2~1.4 キロポイントにおける交通事故が,年齢 や時間帯,路面状態,天候等とどのような相関関係があるの かを調べてみる.ここで統計的手法はデータから判断して, 数量化Ⅱ類を用いる. 3.1. 考察 第 3 章の解析において「年齢」が「曜日」「被害程度」「時 0 1000 2000 3000 4000 5000 6000 7000 8000 9000 平成 5 平成 6 平成 7 平成 8 平成 9 平成 10 平成 11 平成 12 平成 13 平成 14 平成 15 (年度) (事 故数 ) 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 0~ 1 1~ 2 2~ 3 3~ 4 4~ 5 5~ 6 6~ 7 7~ 8 8~ 9 9~ 10 10~ 11 11~ 12 12~ 13 (年度) (事故数 ) 平成12年度 平成13年度 平成14年度 平成15年度

(2)

南山大学 数理情報学部 情報通信学科 卒業研究 発表予稿 間」「人身」「路面状態」とどのような相関関係があるのか調 べた. この解析から分かったことをまとめてみると, ・19 才~29 才という年齢層は時間帯が 0:00~5:59 の深 夜に被害程度が中破以上の事故と関係が深い. ・30 才~39 才という年齢層は昼間,交通量が多い時間帯 に路面状態が湿潤,被害程度が中破以上と関係が深い. ・50 才以上は交通量が多い昼間に路面状態が湿潤,被 害程度が小破と関係が深い. 次に中間発表で行った堺線下り1.2~1.4 キロポストの H7 ~10 年度においてわかったことを以下に示す. ・19 才~29 才は 21:00~23:59,3:00~5:59 といった深 夜に,週末,人身を伴わない,被害程度が中破以上と関係が 深い. ・30 才~49 才は朝や昼の交通量の多い時間帯で路面状 態が湿潤,被害程度が中破以上と関係が深い. ・50 才以上は周の半ばで,朝や昼の交通量の多い時間 帯で,路面状態が湿潤,被害程度が小破,人身を伴う事故と 関係が深い. 50 才以上は朝や昼などの明るい時間帯に交通事故が多 いことからカーブに気が付かなかったとは考えにくい.従っ てハンドル,ブレーキ操作不適当等による運転技術の衰え が原因と予測できる.カーブの表示を事前に知らせることも 重要であるが,高齢者になるほど運転技術や判断力の衰え につながることを認識する必要がある. 10 代,20 代の若者の深夜(0:00~5:59)における交通事 故は特に多く,深夜に起きる事故の大半が 10 代,20 代の若 者が起こしている.深夜に多いことからスピードを出し過ぎ ていることも考えられ,深夜のスピード違反対策を行うことも 必要かとおもう.また夜は見通しが悪いので,2 次災害につ ながりやすいことも考えられる. 次に年齢の中でも運転歴や高速道路利用状況によって どのような傾向があるかを解析してみる.

4. 運転経験による交通事故の解析

第 3 章では年齢による時間帯別や路面状態等の違いに よる交通事故の特徴がわかったが,同じ年代別でも運転歴 や職種,高速道路利用状況などの運転経験によってどのよ うな関係があるかを解析する.全路線 2003 年度 4 月のデー タを用いる. ここで統計的手法はデータから判断して,数量 化Ⅱ類を用いる. 4.1. 考察 ・10 代,20 代は職業が運転手以外で,運転歴が 2 年以内, 利用頻度は初めて,車種は軽自動車,自動二輪,大型車と 関係が深い. ・30 代~50 代は職業が運転手,運転歴が 10 年以上,利 用頻度は時々利用,車種が普通貨物車,普通乗用車と関係 が深い. ・60 代以上は職業が運転手,利用状況は頻繁,日に 1 回 程度,初めて,車種が普通乗用車,軽乗用車と関係が深い. 10 代,20 代の若者は運転経験の不足から交通事故が起 こしているとおもわれる.そのため初心者に対する高速道 路利用の交通事故対策は必要かとおもわれる.30 代~50 代は運転歴が長い職業運転手が交通事故を起こしている ことから初心者とは違う慣れからの事故ということで運転適 性の不足によるためとも考えられる.そのため職業を運転 手とする者に対しての運転適性判断も重要ではないかとお もわれる.

5.おわりに

本研究では阪神高速道路における事故解析を行った。何 度も解析を繰り返した結果、外的基準とアイテムとの間に、 特に相関関係が深く表れ興味深いと思われた結果を本文 に載せるに至った. 課題としてはカーブや合流地点等の事故多発地点では、 若者の深夜におけるスピード過多に対する取り締まり,若者 に危険性を認識させる講習等が必要かとおもわれる.高 齢者への運転技術や判断力の低下に伴う交通時故もまた 本人の認識不足によるものとも考えられるので講習等が必 要かとおもわれる. 運転初心者に対する高速道路利用の講習も更に積極的 に行う必要があるとおもう.また職業運転手に対する運転適 性の判断にも今後注目していくべきだと考える. 今回のデータはH7~10 年度、13~15 年度の堺下り 1.2 ~1.4 キロポイント、H15 年度 4 月の全路線を用いたにすぎ ないのですべての阪神高速道路の交通事故にあてはるわ けではない.

参考文献

[1] 阪神高速道路公団ホームペ-ジ http://www.hepc.go.jp/ [2] 警察庁ホームページ http://www.npa.go.jp/ [3]鈴木義一郎,「例解多変量解析」,実教出版,1983 [4]柴田英行,上原幸作,「都市内高速道路における事故解 析」,2004

参照

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