• 検索結果がありません。

IRUCAA@TDC : 第282回東京歯科大学学会インプラントシンポジウム : 提示症例2 歯周病患者に対するインプラント治療

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "IRUCAA@TDC : 第282回東京歯科大学学会インプラントシンポジウム : 提示症例2 歯周病患者に対するインプラント治療"

Copied!
5
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)Title Author(s) Journal URL. 第282回東京歯科大学学会インプラントシンポジウム : 提示症例2 歯周病患者に対するインプラント治療 二階堂, 雅彦 歯科学報, 107(4): 412-415 http://hdl.handle.net/10130/104. Right. Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/.

(2) 4 1 2. インプラントシンポジウム. 提示症例2:. 歯周病患者に対するインプラント治療. コメンテーター 二階堂雅彦 (東京都開業,東京歯科大学臨床教授). 筆者は歯周病患者に対してのインプラント治療に. さてそれではこれらの患者にどのような対処して. は,①インプラント感染(インプラント周囲炎) のリ. いったらよいのだろうか?筆者は以下のような治療. スク,②歯周炎の結果として,硬組織,軟組織が破. 戦略をもって歯周炎患者のインプラント治療に当. 壊されたことによる骨量,軟組織量不足のリスク,. たっている。. の二つの大きなリスクがあると考える。. ①. 度のケースでは確定的歯周外科を含め,術前の. 本稿では東京歯科大学市川総合病院口腔がんセン. 歯周治療を行う。. ター,岡崎先生よりの問題提起を受け,①のインプ ラント周囲感染のリスクとその対処について考察し. 術前の歯周治療は歯周炎の重症度にあわせ,重. ②. 重度歯周炎ケースでは Actinobascillus actinomycetemcomitans(A.a 菌) ,Polphyromonas gingivalis. たい。. (P.g 菌) 等の歯周病細菌が高率で検出されるこ. 従来よりインプラント周囲炎の細菌叢は慢性歯周 1). 炎のそれと類似することが知られている 。また無. とがある。細菌検査を行いそれらを確認し,初. 歯顎患者と有歯顎患者のインプラント周囲細菌叢を. 期治療でも排除されないときには抗菌剤を使用. 比較した研究によると,有歯顎インプラントでは無. しインプラント術前に除菌をはかる。. 歯顎に比較して有意に歯周病原菌の割合が高く,歯. ③. を可及的に行う。. 牙がインプラントに対する細菌の供給源になる可能 2). ④. 性が指摘されている 。. 喫煙,糖尿病など他のリスクファクターの排除 メインテナンスの重要性を患者も含め認識し, 緊密な術後のメインテナンスを行う。. 以上より歯周炎はインプラントのリスクであるこ とが推測されるが,では歯周病患者に対しインプラ ントを応用した実際はどうなのだろうか?それらを. 症例は1 9 9 9年,初診時4 3歳男性。全顎的な治療を. 対象とした長期的縦断研究は数編発表されている. 求め来院した。患者は重度の歯周炎に罹患してい. が,俯瞰すると,歯周炎患者に対するインプラント. た。広汎性重度侵襲性歯周炎と診断し,個々の歯の. 3) ∼8). の成功率(生存率) は総じて高い. が,同時にイン 6). 予後判定後,治療計画を立案した。この患者の歯周. プラント周囲炎発症リスクも高いという報告 が認. 病リスクは非常に大きいと考え,緊密な初期治療,. められ,また侵襲性患者など歯周炎に対する感受性. 歯周外科を行った後,患者の希望を取り入れ,下顎. の高い群では,生存率が低下することが報告されて. はインプラント支持ブリッジ,上顎はパーシャルデ. いる5)。すなわち術前の歯周炎の重症度の高い場合. ンチャーによる補綴を計画した。(図1a, b) 下. はインプラント周囲炎発症の可能性は高まりさらに. 顎前歯部は Type1の骨質を有し,インプラント埋. それには喫煙などのリスクファクター,インプラン. 入には苦慮した. 8). ト表面性状も関与している 。換言すれば歯周炎は. 図2は治療終了時の口腔内写真と X 線である。. インプラント治療に対するリスクファクターである. この後1−3か月毎のリコールに入って行った。当. ことが明らかであり,これはインプラント周囲炎発. 初は問題なく経過したが,3年経過後のメインテナ. 症の生物学的背景を考えると当然のことと思われ. ンス時,下顎前歯インプラント部の腫脹を訴えた。. る。. (図3a) 口腔内所見では同部の腫脹,排膿と歯石 ― 38 ―.

(3) 歯科学報. Vol.1 0 7,No.4(2 0 0 7). 文. 沈着を,また X 線ではインプラント頚部の骨吸収 を認めた。当時臨床に導入し始めたリアルタイム PCR 法による歯周病細菌検査を行うと5 4. 5 5%と非 常 に 高 率 の Polyphyromonas gingivalis (P. g. 菌) が 検出された。(図3b) その後上部構造を除去し縁下 のディブライドメントを行い,同時にレボフラキサ シン(クラビットTM)3 0 0mg を7日間投与した。歯 肉の状態は大きく改善し6ヶ月後に再度細菌検査を 行ったところ P. g. 菌はほぼ消失した。(図3c) その後は腫脹等を繰り返すことなくメインテナン スを継続し,X 線でも同部インプラントの骨吸収は 停止していると推測される。(図4a, b) しかし左 下6番の骨欠損は徐々に進行している。 本症例は重度歯周炎に対するインプラント治療の 7年経過症例である。文献に見られるようにインプ ラントの生存に関しては問題はないが,途中1本の インプラントにはインプラント周囲炎を生じ高比率 の歯周病原菌を認めた。生体の歯周病菌に対する感 受性の高さはいまだに持続していると思われ,今後 も緊密なメインテナンスの欠かせない症例である。. 図1a. 献. 1)Mombelli A, van Oosten MAC, Schurch E, Lang NP : The microbiota associated with successful or failing osseointegrated titanium implants. Oral Micribiol Immunol 2:1 4 5∼1 5 1,1 9 8 7. 2)Quirynen M, Listgarten M : The distribution of bacterial morphotypes around natural teeth and titanium implants as modum Branamark. Clin Oral Impl Res 1:8∼ 1 2,1 9 9 0. 3)Nevins M, Langer B : The successful use of osseointegrated implants for the treatment of the recalcitrant periodontal patient. J Periodontol6 6:1 5 0∼1 5 7,1 9 9 5. 4)Ellegaard B, Baelum V, Karring T : Implant therapy in periodontally compromised patients. Clin Oral Impl Res 8:1 8 0∼1 8 8,1 9 9 7. 5)Mengel R, Schroder T, Flores-de-Jacoby L : Osseointegrated implants in patients treated for generalized chronic periodontitis and generalized aggressive periodontitis. J Periodontol7 2:9 7 7∼9 8 9,2 0 0 1. 6)Karoussis IK, Salvi GE, Heitz-Mayfield LJA, Bragger U, Hammerlle CH, Lang NP : Long-term implant prognosis in patients with and without a history of chronic periodontitis. Clin Oral Impl Res1 4:3 2 9∼3 3 9,2 0 0 3. 7)Wennstrom JL, Ekestubbe A, Grondhal K, Karlsson S, Lindhe J : Oral rehabilitation with implant-supported fixed partial dentures in periodontitis-susceptible subjects. A 5-year prospective study. J Clin Periodontol3 1: 7 1 3∼7 2 4,2 0 0 4. 8)Rosenberg ES Cho SC, Elian N, Jalbout ZN, Froum S, Evian CI : A comparison of characteristics of implant failure and survival in periodontally compromised and periodontally healthy patients : A clinical report. Int J Oral Maxillofac Implants1 9:8 7 3∼8 7 9,2 0 0 4.. 初診時の口腔内写真. 図1b 初診時X線では重度歯周炎を示している。 ― 39 ―. 4 1 3.

(4) 4 1 4. インプラントシンポジウム. 図2a. 治療終了時の口腔内写真. 図2b 同X線. 図3a. メインテナンス時に下顎前歯部インプラントの腫 脹を訴える。. 図3b X 線では同部の骨吸収を認めた。. ― 40 ―.

(5) 歯科学報. Total Bacteria Counts A. actinomycetemcomitans P. intermedia P. gingivalis T. forsythensis. Vol.1 0 7,No.4(2 0 0 7). 1 1, 0 0 0, 0 0 0. 4 1 5. Total Bacteria Counts. 1 2, 0 0 0, 0 0 0 After LVFX 0. 0. 0 0%. 4, 3 0 0. 0. 0 4%. A. actinomycetemcomitans. 6 9, 0 0 0. 0. 6 3%. P. intermedia. 3, 2 0 0. 0. 0 3%. 6, 0 0 0, 0 0 0. 5 4. 5 5%. P. gingivalis. 8 2, 0 0 0. 0. 6 8%. 3 1, 0 0 0. 0. 2 8%. T. forsythensis. 図3c リアルタイム PCR 法による歯周病細菌検査,高率の P. g. 菌が検出された。. 図4a. 図3d 6ヶ月後,細菌叢は大きく改善した。. 7年経過後の口腔内写真. 図4b 同X線. ― 41 ―. N/A.

(6)

参照

関連したドキュメント

■実 施 日:平成 26 年8月8日~9月 18

6  外出  12  忘年会  7  夏祭り  1  新年会 . 8  花火 

(平成 28 年度)と推計され ているが、農林水産省の調査 報告 14 によると、フードバン ク 45 団体の食品取扱量の合 計は 4339.5 トン (平成

添付資料-4-2 燃料取り出し用カバーの構造強度及び耐震性に関する説明書 ※3 添付資料-4-3

    その後,同計画書並びに原子力安全・保安院からの指示文書「原子力発電 所再循環配管に係る点検・検査結果の調査について」 (平成 14・09・20

2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月

4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月

4月 5月 6月 7月 8月 9月 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q