ABCにおける環境保全活動
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(2) 172 (172). 横浜経営研究 第24巻 第1・2号(2003). 価計算システムとして注目され,欧米,とくに. 維持する上での支障の原因となるおそれのある. アメリカでの原価計算を改善する試みとして議. もの(以下「環境負荷」と言います.)の発生. 論が行われてきた.ABCは製造間接費を正確. の防止,抑制又は回避,影響の除去,発生した. に製品へ配賦することが可能となる手法であり,. 被害の回復又はこれらに資する取組」と定義し. ABCを利用することによって,環境コストを. ている5).. 把握し,正確な原価計算が可能となり,環境コ. そして,環境コストを6)「環境負荷の発生の. ストを管理することが可能になると考えられる.. 防止,抑制又は回避,影響の除去,発生した被. 本稿では,環境コストと密接な関係があり, ABCで考慮される環境保全活動をEMSの視点. 害の回復又はこれらに資する取組のための投資. からとらえる.. 定義している7).ここでいう「投資額」とは. 2.環境保全活動の認識. 額及び費用額とし,貨幣単位で測定します」と 「対象期間における環境保全を目的とした支出 額で,その効果が八一にわたって持続し,その. を明らかにするために,環境コストの定義を示. 期間に費用化されていくもの(財務会計におけ る償却資産の当期取得額)」であり,「費用額」. し,そして環境保全活動の認識について検討す. とは「環境保全を目的とした財・サービスの費. る.. 消によって発生する財務会計上の費用又は損. 本章では,環境コストと環境保全活動の関係. 失」である8).. 2.1 環境コストの定義. このように環境コストの定義については,い. 環境コストは,たとえばカナダ勅許会計士協. くつかの見解がある.CICAIも環境省も基本的. 会(CICA)では,環境対策コストと環境損失 からなっており,環境対策コストは「環境汚染 の防止,削減もしくは浄化,または再生可能資. には,環境負荷物質の防止,抑制に関わるコス. トが環境コストである.そこで,本稿では,. 源もしくは再生不能資源の保護のために,事業. 『環境省ガイドライン』の定義,すなわち「環 境負荷の発生の防止,抑制又は回避,影響の除. 体によってまたは事業体のためにその他の者に. 去,発生した被害の回復にかかるコスト」を環. よってとられる措置に関わるコスト」であり,. 境コストの定義に用いる.その理由は,『環境. 環境損失は「環境に関連して,見返りや便益な. 省ガイドライン』の定義に示されている「環境. くして事業体に発生するコスト」と定義されて. 負荷の発生を防止し,抑制又は回避し,影響を. いる4).. 除去し,発生した被害を回復する」活動を環境. 次に,環境省から2002年3月に公表された. 保全活動としてとらえることが可能であり, ABCにおける環境保全活動の視点から議論を. 『環境会計ガイドライン(2002年版)』(以下,. 『環境省ガイドライン』と略称する)における 環境コストの定義について述べる.. 『環境省ガイドライン』では,まず,環境保. 5)環境省・環境会計ガイドライン改訂検討会 [2002]p.3.. 加えられる影響であって,環境の良好な状態を. 6)環境省・環境会計ガイドライン改訂検討会では, 「環境コスト」という用語について,「環境保全コス ト」を用いているが,「環境保全コスト」と「環境コ スト」は同義と考えられるので,本稿では「環境コ スト」という用語を用いる.. 4) Canadian Institute of Chartered Accountants,. 7)環境省・環境会計ガイドライン改訂検討会. E襯roη膨η’α1 CO3’5αη4 L励〃∫”θ3’ACCO襯’η9翻4 F伽ηc∫αZRθpor珈8 Z53配65[1993]p.v.(平松一夫・谷口. [2002]p.6.. 智香訳[1995]p.7).. [2002]p.6.. 全活動を「事業活動その他の人の活動に伴って. 8)環境省・環境会計ガイドライン改訂検討会.
(3) ABCにおける環境保全活動(小川哲彦). (173) 173. 展開できると考えられるからである.よって,. 環境保全活動を認識するにあたりPDCAサイ. 環境保全活動を「環境負荷の発生を防止し,抑. クルで注目する段階は,計画(Plan)の段階で. 制又は回避し,影響を除去し,発生した被害を. ある.計画の段階では,環:境側面,法的及びそ. 回復する活動」とし,環境コストを「環境保全. の他の要求事項,目的及び目標,環境マネジメ. 活動によって発生するコスト」と定義する.. ントプログラムが要求されているlo).環境側面. そこで,’次節では,こうした環境保全活動を. とは「環境と相互に影響しうる,組織の活動,. どのように認識するのかについて述べる.. 製品又はサービスの要素」でありll),著しく環. 境影響をもつかまたはその可能性がある環境側 2.2 環境保全活動の認識. 面を決定する手順を確立し維持しなければなら. 環境保全活動を認識するために,EMSを利 用する.その理由は,企業がEMSを導入する・. ない12).環境影響とは,「有害か有益かを問わ. ず,全体的に又は部分的に組織の活動,製品又. 動機はさまざまであろうが,確立され,統一さ. はサービスから生じる,環境に対するあらゆる. れたマネジメントシステムを利用することによ. 変化」となっている13).要するに,環境側面と. って,いかなる企業にも対応できる環境保全活. 環境影響は,原因と結果という関係である.. 動を認識することができると考えられるからで. ISOI4001では,環境側面について,「組織は,. ある.さらに,後述するが,環境側面に焦点を. 著しい環境影響をもつか又はもちうる環境側面. 当てることによって環境保全活動を認識するこ. を決定するために,組織が管理でき,かつ,影. とが可能となる.なお,本稿で考察する環境保. 響が生じると思われる,活動,製品又はサービ. 全活動は,説明を単純化するために,生産活動. スの環境側面を特定する手順を確立し,維持し. に関連するものを対象とする.. なければならない.組織は,環境目的を設定す. EMSの概要は,まず組織のトップの意思を. る際に,これらの著しい影響に関連する側面を. 示す環:境方針(environmental policy)を策定. 確実に配慮しなければならない」(4.3.1)と要. し,計画(planning)を立て,それを実施およ. 求している14).. び運用(implelnentation and operation)し,. つまり,著しい環境影響がありそうな環境側. その結果の点検および是正処置(checking and. 面を明確にする手順書を求めており,①組織の. corrective action)を講じ,さらに環境パフォ. 環境側面をリストアップし,②その中から著し. ーマンスを改善するために,経営者による見直. い環境影響がある環境側面を選び出し,③選び. し(management review)が行われ,継続的. 出した環境側面は目的設定にあたって考慮する. に改善するプロセスである.要するに,PDCA. という手順がとられるのである.EMSを構築. サイクルにもとつくマネジメントシステムであ. している企業では,著しい環境影響をもたらす. り,こうしたサイクルを繰り返すことによって. 可能性のある環境側面を把握しており,環境負. EMSを継続的に改善し,環境パフォーマンス. 荷を生じさせる発生源の活動,プロセスごとに. の向上を図ることが可能となるのである.環境. 調査している15>.. パフォーマンスとは「自らの環:境方針,目的及. び目標に基づいて,組織が行う環境側面の管理 に関する,環境マネジメントシステムの測定可. 10)吉澤正監修[1996]pp.35−37.. 能な結果」である9).. ll)吉澤正監修[1996]p.29. 12)吉澤正監修[1996]p.35. 13)吉澤正監修[1996]p.31. 14)吉澤正監修[1996]p.35.. 9)吉澤正監修[1996]p.31.. 15)鈴木敏央[1996]pp.91−92..
(4) 174 (174). ;横浜経営研究 第24巻 第1・2号(2003). ㈲日本機械工業連合会によると,具体的な環. あり,次のような事項に役立つ18).. 境側面の例として,工程のインプット面では, おがくず,灯油,洗浄液,塗料などがあり,ア. ・環境パフォーマンス基準に達するための必. ウトプット面では,粉塵,CO2,木屑,騒音な. 要な行動の決定. どをあげている16).. ・重大な環境側面の特定. このようにEMSを構築している企業は,環. ・環境側面に対するマネジメントの向上機会 の確保. 境側面を把握し,著しい環:境影響をもたらす環:. 境側面を特定しており,それらの発生を防止し,. ・環境パフォーマンスの変化の把握. 抑制し,影響を除去することから,環境側面と. ・事業の効率と効果の向上. 環境保全活動との関連性が見出される.環境保. ・戦略的事業の機会の見極め. 全活動を認識するためには環境側面を把握する 全活動が導き出されるのである.. EMSを構築している組織は,環境方針,環 境目的・目標,その他の基準に照らしてEPEを. 環境側面は,企業の形態によってさまざまで. 行い,EMS中の測定および評価のためのツー. あることから,環境側面を把握し,環境保全活. ルとしてEPEを利用できる.. 動を認識するための一定の枠組みが必要となる.,. EPEは,組織の環境パフォーマンスに関する. EMSは, PDCAサイクルにもとつくマネジメ ントシステムであり,EMSを改善し,その結. 指標を選択し,関連するデータを収集・分析し,. 果として環境パフォーマンスの向上が図られる. 評価し,その結果を内部への報告や外部へのコ. のである.環境パフォーマンスは,先述したが,. ミュニケーションに利用し,さらにプロセスを. 環境側面の管理に関するEMSの測定可能な結 果であることから,環境パフォーマンス評価. 定期的に見直し,改善するというプロセスを辿. (Environmental Perforrnance Evaluation:以下,. そして,組織の構造(規模,所在地,業種な. EPEと略称する)を用いることで環境保全活動. ど),組織の環境戦略などを考慮した計画にも. を認識する枠組みを示すことが可能となると考. とづいて実施する必要があることから,EPEの. えられる.. 範囲を特定し,環境パフォーマンス指標を選択. EPEは,組織の環境パフォーマンスが組織の マネジメントによって定められた基準を満たし. する必要がある19).. EPEのための指標には,環:境状態指標. ているか否かを判定するための情報を提供し,. (Environmental Condition Indicators:以下,. 環境パフォーマンスを改善していくための内部. ECIと略称する),環境パフォーマンス指標. プロセスおよびツールとして位置づけられる17).. (Environmental Performance Indicators:以下,. そして,組織の環境パフォーマンス基準に照ら. EPIと略称する)がある.さらにEPIは,マネ. して,組織の過去と現在の環境パフォーマンス. ジメントパフォーマンス評価(Management. を比較し,指標によってその情報を提供すると. Performance Indicators:以下, MPIと略称す. いう組織内部の進行型の管理プロセス・手段で. る)およびオペレーショナルパフォーマンス指. 16)具体的な環境側面の例については,(社)日本機. 18)(社)日本機械工業連合会編,河野正男監修. 械工業連合会[1998]pp。17−18を参照.. [1999]p.3頁.. 17)(社)日本機械工業連合会編,河野正男監修. 19)(社)日本機械工業連合会編,河野正男監修. [1999]P.2.. [1999]P。6.. ことが必要であり,そこから実施すべき環境保. 環境パフォーマンス基準に照らしてその情報を. る..
(5) ABCにおける環境保全活動(小川哲彦). (175) 175. 標(Operational Performance Indicators:以下, OPIと略称する)がある20).. MPIは,直接環境負荷を削減するというより,. ECIは,局地的,地域的,国家的または地球. 環境負荷物質を削減する方策を決定する指標で. 規模での環境状態についての情報を供給し,組. あるが,間接的に環境負荷物質を削減すると考. 織の環境側面の影響およびその可能性を理解す. えられる.OPIは,環境側面から導き出される. るのに有用な環境の状態についての情報を提供. 指標であり,OPIにおける環境負荷物質を削減. する指標であり,大気・水・土壌・自然・生態. する努力がなされると考えられる.. 系・人間などが対象となる.多くの場合,政. MPIは,組織の方針や計画等の策定,実施,. そして,(社)日本機械工業連合会では, ISO14031のEPEをふまえて機械工業向けとし てEPEのための評価項目リスト(チェックリス ト)を公表しており,それは表1および表2に. また環境側面に関連する決定や処置など,組織. 示されているマネジメント分野の体系および環. の運営に関するマネジメント努力に関するEPI である.組織に関連している全ての手続きや活. 境活動の体系という2つの体系で構成されてい. 動が対象になる22).. 表1および表2のそれぞれの体系は,機械工. OPIは,機械や設備の運用など,次の事項に 関連する環境パフォーマンスの指標であり,次. 業の特性が加味されており,その他の業種には,. のとおりである23).. この機械工業の環境パフォーマンスを評価する. 府・行政などが発表する周辺の環境状況などの データを活用することとなる21).. る.. また違った特性があるのであろうが,本稿では ための項目,すなわち,環境保全活動の例を中. ・入力:材料(すなわち,処理材,リサイク. 心に検討する.. ル材,再使用材,若しくは原材料又は天然. 表1お白び表2に示されている項目は,大・. 資源),エネルギー及びサービス. 中・小項目に分類されており,大項目が細分化. ・組織の操業への供給. されて中項目となり,中項目が細分化されて小. ・組織の設備及び装置の設計,設置,運用. 項目となっている.表1のマネジメント分野の. (緊急事態及び非通常運用を含む.)及び保. 体系では,たとえば,大項目「1環境保全に. 全. 係る方針の展開」は,「1.1環境方針」,「1.2. ・出力:組織の操業の結果としての,製品. 環境目的・目標」および「1.3実施計画」の3. (例えば,主製品,副産物,並びにリサイ. つの中項目に細分化され,「1.2環境目的・目標」. クル及び再使用の材料),サービス,廃棄. は,「1.2.1環境目的」および「1.2.2環境目標」. 物(例えば,固体,液体,有害物,非有害. という2つの小項目に細分化されている.また,. 物,リサイクル可能なもの,再使用可能な. 表2の環境活動分野の体系では,たとえば,大. もの)及び排出(例えば,大気への排出,. 項目「1 生産活動での環境負荷の低減」は,. 水域又は土壌への流出,騒音,振動,熱,. 「1ユ工場等の立地・建設段階,施設改善での環. 放射熱,光). 境配慮」,「1.2公害対策の実施」,「1.3化学物質. ・引渡し:組織の操業からの結果としての出. 等に関する環境配慮」,「1.4省資源」,「1.5地球. 力. 温暖化対策」および「L6生産施設・設備の保 全」の6つの中項目に細分化され,「1.2公害対. 20)日本工業標準調査会「JIS Q 14031」P.4.. 21)日本工業標準調査会,前掲書,pp.9−10.. 策の実施」は,「1.2.1大気汚染の防止」,「1.2.2. 22)日本工業標準調査会,前掲書,pp.8−9.. 水質汚濁の防止」,「1.2.3騒音の防止」,「1.2.4. 23)日本工業標準調査会,前掲書,p.9.. 振動の防止」,「1.2.5悪臭の防止」,「1.2.6地盤.
(6) 横浜経営研究 第24巻 第1・2号(2003). 工76 (176). 表1 環境パフォーマンス評価チェックリスト(マネジメント分野の体系). 中 項 目 小 項 目. 大 項 目. 1.1環境方針 1 環境保全に係る方針の. @展開. 1.2環境目的・目標. 1.2.1環境目的 1.2.2環境目標. 1.3実施計画(環境マネジメントプログラム). 21推進体制及び責任 2 推進体制及び責任. 2.2 経営資源の適切な配分と管理. 22.1経営資源の適切な配分 22.2 環境コストの把握・管理. 2.3 情報収集・整備体制. 3 教育・訓練・情報提供. 3.1 従業員への教育・情報提供. 3.1.1 従業員への環境専門教育. 3ユ2 従業員への環境教育. 3.2 協力会社,納入会社への教育・情報提供. 4 コミュニケーション. 41情報公開・情報提供 42 利害関係者との対話. 5 運用管理 6 緊急時への対応. 6.1環境リスク管理 6.2 緊急時への対応. 7.1監視及び測定 7 点検及び是正処置. 72点検及び是正処置 73 記録 7.4内部環境監査. 8 経営層による見直し. 9 研究開発. &1 経営層による見直し. &2 環境マネジメントシステムの改善. 91 テーマ選定の環境評価と研究体制 92 研究成果の環境評価と適用 10,1協力・納入会社の評価・選定. 10協力・納入会社. 10.2協力会社の体制整備支援 10.3納入製品への要求 11.1環境政策への貢献. 11社会との共生. 11.2地域社会・NGO等への協力 11.3従業員のボランティア活動への支援 12.1環境負荷の低減. 12 海外事業展開における. 12.2技術移転. @ 環境配慮. 123人材教育 12.4 環境政策への貢献. (出典:(社)日本機械工業連合会編,河野正男監修『環境パフォーマンス評価チェックリスト』日刊工業新聞社,1999年,14頁).
(7) ABCにおける環境保全活動(小川哲彦). (177) 177. 表2 環境パフォーマンス評価チェックリスト(環境活動分野の体系) 大 項 目. 中 項 目 小 項 目 1.1 工場等の立地・建設段階,施設改善での環境配慮. lal大気汚染の防止 1.2.2水質汚濁の防止. L2.3騒音の防止 1.2 公害対策の実施. 1.24振動の防止 1.2β 悪臭の防止. 1 生産活動での環境負荷. 1.2β 地盤沈下の防止. @の低減. 12.7 土壌汚染の防止 1.3 化学物質等に関する環境配慮. 1。3.1 化学物資の適正管理. 1.3.2 化学物質の排出抑制対策. 1.4 省資源. 1.5地球温暖化対策. 1.51省エネルギー 1.5.2 その他の地球温暖化対策. L6 生産施設・設備の保全 21 産業廃棄物の発生抑制 2 産業廃棄物対策の実施. 22 リサイクル等による廃棄物の有効利用. 23廃棄物の適正処理 3 環境保全に優れた資材・機材の採用. 4L1省エネルギー型製品の開発 41 環境保全性に優れた製品の開発 4 環境負荷の少ない. @製品の開発. 4.1.2 環境装置等の開発・製造. 413その他環境保全性に優れた製品 @ (含む包装)の開発 42.1 リサイクル容易化のための製品. 42 廃棄段階を考慮した製品の開発. @ 開発 4.22製品の長寿丁丁. 5 自社製品の回収・再利用. 5.1 自社製品の回収. 52 自社製品のリサイクル. 6 輸送にともなう環境負荷. al低公害車の使用・環境負荷の少ない運転等. @の低減. a2輸送の効率化による環境負荷の低減. 7 緊急時への対応. 7.1環境リスクの管理. 72緊急時への対応 8.1 グリーン購入. 8 管理部門等における. @環境保全. 8.2省エネルギー 8.3 省資源・リサイクル. &3.1省資源 &3.2 リサイクル製品の購入. 84 一般廃棄物対策 9ユ 環境負荷の低減. 9 海外事業展開における. 92 技術移転. @環境配慮. 9.3 人材教育. 94環境政策への貢献 (出典:(社)日本機械工業連合会編,河野正男監修『環境パフォーマンス評価チェックリスト』日刊工業新聞社,1999年,15頁).
(8) 178 (178). 横浜経営研究 第24巻 第1・2号(2003). 沈下の防止」および「L2.7土壌汚染の防止」. らに環境保全活動を細分化し,各環境保全活動. の7つの小項目に細分化されている.. の内容を提示する.. これら2つの表に示されている各項目は,環. まず,表1のマネジメント分野の体系に示さ. 境パフォーマンスを評価するための項目であり,. れている環境保全活動は,機械装置のように直. それぞれの項目にEPIがある.たとえば,表2 における「1 生産活動での環境負荷の低減」. 接,生産活動に関係しない.表1の中で「1. の中項目「1.2公害対策の実施」にある小項目. び責任」,「3 教育・訓練・情報提供」,「6 緊. 「1.2.1大気汚染の防止」には,「NOx排出濃度」. 急時への対応」および「7 点検及び是正処置」. や「SOx排出濃度」などのEPIがあり,こうし. については,直接環:境負荷を削減する活動では. た指標を用いてEPEを実施するのである.. ないが,環境負荷の低減に寄与する活動である. 環境保全活動を認識するために,こうした. ので,環境保全活動としてとらえる.それ以外. EPEの項目を用いることが可能である.たとえ ば,先の例で示した,表2の小項目「1.2.1』. については,生産活動に関連した環境保全活動. 大気汚染の防止」は,「大気汚染を防止する」. そして,表2の環境活動分野の体系に示され. という環境保全活動と考えることができる.環. ている環境保全活動では,まず,「1 生産活動. 境保全活動の大分類が「生産活動での環境負荷. での環:境負荷の低減」の中項目および小項目に. の低減」活動であり,中分類が「公害対策の実. 示されている環境保全活動があげられる.しか. 施」活動であり,小分類が「大気汚染の防止」. し,「1.1工場等の立地・建設段階,施設改善で. 活動であると考えられる.. の環境配慮」については,工場の建設に関わる. そして,この「大気汚染の防止」活動は,先. ものなので除外する.そして「2 産業廃棄物. 述した環境側面によって認識される.大気に放. 対策の実施」,「3 環境保全に優iれた資材・機. 出される環境汚染物質として何が発生しており,. 材の採用」,「5 自社製品の回収・再利用」,. どのプロセスで発生しているのかが環境側面の. 「6輸送にともなう環境負荷の低減」,「7緊急. 観点から明らかにされるのである.. 時への対応」および「8 管理部門等における. 表1および表2は機械工業における例であり,. 環境保全」を環境保全活動としてとらえる.. 企業全体としてのEPEチェックリスト,すなわ. 以上,表1および表2の環境保全活動を参考. ち,・評価にあたってチェックの対象とすべき環. にして,環境保全活動および環境保全活動の具. 境保全活動分野の体系であるが,本稿では機械. 体的な内容を表3に示す.. 工業を前提とした特定の事業所における環境保. 表3では,「生産活動での環境負荷の低減」,. 全活動について検討する.. 「環境保全に優れた資材・機材の採用」,「自社. そこで,本稿で取り上げる生産活動に関連し. 製品の回収・再利用」,「廃棄物対策の実施」,. た環境保全活動を(財)日本機械工業連合会によ. 「輸送にともなう環境負荷の低減」,「緊急時へ. る機械工業における例を参考にして考える.. の対応」および「管理部門等における環境保全」. (財)日本機械工業連合会の環:境パフォーマンス. という7つの環境保全活動の大分類があり,大. 評価チェックリストは,環境パフォーマンスを. 分類ごとに細分化した環境保全活動を示してい. 評価するためのチェックリストとして表1およ. る.たとえば,大分類の「生産活動での環境負. び表2を示している.それらの表1および表2. 荷の低減」であれば,「大気汚染の防止」や. に示されている項目を環境保全活動としてとら. 「水質汚濁の防止」等,12の環境保全活動に細. え,環境保全活動を簡略化するために明らかに. 分化している.さらに,細分化された環境保全. 環境保全活動と考えられるものを取り上げ,さ. 活動の具体的な内容を提示している.たとえば,. 環境保全に係る方針の展開」,「2 推進体制及. としては除外する..
(9) ABCにおける環境保全活動(小川哲彦). (179) 179. 表3 環境保全活動一覧表 環境保全活動の具体的な内容. 環境保全活動. ・大気汚染の防止のための検討会議・大気汚染の防止に資する設 大気汚染の防止. 備の導入および改善・大気汚染の防止設備の運転管理・環境負荷 の少ない生産技術開発・測定機器および測定業務・公害健康被害 補償法による汚染賦課量賦課金の支払等 ・水質汚濁防止のための検討会議・水質汚濁の防止に資する設備. 水質汚濁の防止. の導入および改善・水質汚濁の防止設備の運転管理・地下水汚染 対策設備の導入および改善・管理留処分場維持管理および水質測 定・環境負荷の少ない生産技術開発・測定機器および測定業務等 ・土壌汚染防止のための検討会議・化学物質,六六の地中漏洩防. 止設備の導入および改善・化学物質,並等の拡散防止設備の導入 土壌汚染の防止. および改善・地下タンク等の点検・土壌汚染調査・環境負荷の少 ない生産技術開発・測定機器および測定業務・土壌,地下水浄化 装置の導入および改善等 ・騒音の防止のための検討会議・防音施設の設置および改善・生. 騒音の防止. 産設備の防音改善・環境負荷の少ない生産技術開発・測定機器お よび測定業務等. ・振動の防止のための検討会議・防振設備の設置および改善・生 生. 振動の防止. 産活. よび測定業務等. ・悪臭の防止のための検討会議・脱臭設備等の導入および改善・. 動 蕩. 悪臭の防止. 環境. 脱臭設備等の運転管理・排気口など建屋の異臭対策・環境負荷の 少ない生産技術開発・測定機器および測定業務等. 負荷の. 地盤沈下の防止 低 減. 産設備の防振改善・環境負荷の少ない生産技術開発・測定機器お. 化学物質の適正管理. ・地盤沈下の防止のための検討会議・地下水汲み上げ量の削減・. ?源転換・測定機器および測定業務等 ・化学物質の適正管理のための検討会議・化学物質の管理・測定. 機器および測定業務・PRTRの実施等 ・化学物質の排出抑制対策のための検討会議・化学物質排出抑制. 化学物質の排出抑制対策. 設備の導入および改善・化学物質排出抑制設備の運転管理・化学 物質代替に伴う設備改善・オゾン層破壊物質対策・設備の維持管 理・環境負荷の少ない生産技術開発等 ・材料等の効率的利用のための検討会議・材料等の効率的利用に. 材料等の効率的利用. 資する設備の導入および改善・直接補助材料の低減・変動材料の 削減・原料屑等の再利用・設備管理用燃料等の削減・維持管理に 要する備品等の削減等 ・水使用の削減のための検討会議・水循環利用設備の導入および. 節水等の水使用の削減. 改善・水使用量測定機器および測定業務・維持管理に要する備品 等の削減等. ・地球温暖化の防止のための検討会議・省エネ設備の導入および. 改善・新たなエネルギー源の導入・生産設備に係る省エネ対策の 地球温暖化の防止. 実施・省エネ型機器の導入・建屋等の断熱,保温対策・省エネ活 動・設備維持管理・温室効果ガス排出抑制のための設備の導入お よび改善・温室効果ガス排出抑制設備の運転管理・環境負荷の少 ない生産技術開発・測定機器および測定業務等.
(10) 180(180). 横浜経営研究 第24巻 第1・2号(2003). 環境保全に優れた資材・機材の採用. 鷺. 自社製品の回収. 鷲用の. 回. 自社製品のリサイクル. ・環境保全に優れた資材・機材の採用のための検討会議・副資材 の環境保全型への切替・グリーン購入・梱包材等の削減,切替等 ・自社製品の回収のための検討会議・特約店等からの回収等. ・自社製品のリサイクルのための検討会議・自社内リサイクルの ための設備の導入等. ・産業廃棄物の発生抑制のための検討会議・産業廃棄物の減量に 産業廃棄物の発生抑制. 資する設備,機器の導入および改善・設備維持管理・梱包材料の 変更・ゼロエミッション活動野. 廃 薄物対. ・リサイクル等による廃棄物の有効利用のための検討会議・産業. リサイクル等による廃棄物の有効利. p棄物の有効利用・分別設備設置・設備の維持管理・廃機器のリ. 用. サイクル・リサイクル製品の品質管理・焼却による熱回収等の実. 策の. 実施. 施・分別回収専任者の設置等. ・廃棄物の適正処理のための検討会議・廃棄物の処理・最終処分 廃棄物の適正処理. 施設の管理・廃棄物置場の設置および管理・PCBの無害化処理・ 事業系一般廃棄物処理および処分委託・自家処理等 ・低公害車の使用のための検討会議・事業所内で使用する低公害. 負輸. 離 髄. 低公害車の使用. 車の購入・事業所内で使用する低燃費車の購入・事業所外で使用 する低公害車等の購入等. う環境. 輸送の効率化による環境負荷の低減 緊. 急 曵 の. 対 応. 環境リスクの管理 緊急時への対応 グリーン購入 省エネルギー. ・輸送の効率化による環境負荷の低減のための検討会議・購買品. yび製品の輸送方法の改善・輸送の効率化等 ・環境リスクの管理のための検討会議・緊急時のための訓練・保 険料の支払等. ・緊急時への対応のための検討会議・環境損傷コスト・環境損傷 引当金・裁判費用等. ・グリーン購入のための検討会議・コピー用紙,文具などのグリ 一ン用品の購…入・自社内でのグリーン購入の推進等. ・省エネルギーのための検討会議・回書ネ型機器の導入・憶説ネ 型空調等の導入等. 管理. ・省資源・リサイクルのための検討会議・節水型機器の導入・雨 部門等. 省資源・リサイクル. 水利用施設の導入・再生紙の購入・その他リサイクル材を活用し. ス製品等の購入等 にお. け. 一般廃棄物対策. ・一 ハ廃棄物対策のための検討会議・分別回収・生ごみ堆肥化・. 厨茶畑乾燥化当. る環. ・環境管理の実施のための検討会議・ISOI4001の認証取得・ 境保. 全. 環境管理の実施. ISO14001の認証の維持,更新・内部監査・各種環境関連調査,目 的・目標の進捗管理・調査,報告・環境方針,環境目的・目標, 計画の立案等. ・社員への教育のための検討会議・内部監査員の教育・エネルギ 社員への教育. 一管理士(熱・電気),公害防止管理者等の有資格者育成・社内教 育・環境関連動向調査,情報収集・協力会社,納入会社への教育等. (出典:本表は次の文献を参考に作成.(社)日本機械工業連合会編,河野正男監修『環境パフォーマンス評価チェックリスト』日刊工業新聞 社,1999年,14−15頁.同連合会『環境管理・監査の標準化に関する調査研究(その3)』1998年3月,17−24頁.同連合会『機械工業における環 境会計ガイドライン』2001年7月,13−21頁.).
(11) ABCにおける環境保全活動(小川哲彦). (181)181. 環境保全活動が「大気汚染の防止」であれば,. したのは,EMSにおける環境目的・目標と関. 「大気汚染の防止に資する設備の導入および改. 連づけることが可能となるからである.環境目. 善」や「測定機器および測定業務」等が具体的. 的・目標は,環境負荷物質をどれだけ削減する. な内容であり,「リサイクル等による廃棄物の. かを示していることから,コスト・ドライバー. 有効利用」という環境保全活動であれば,「産. が環境目的・目標を達成しているかどうかを把. 業廃棄物の有効利用」や「廃機器のリサイクル」. 握するための指標にもなるのである.. 等が環境保全活動の具体的な内容である.実際. また,コスト・ドライバーは違う視点に用い. に行っている活動がどの環境保全活動に属する. ることも可能である.それは,環境保全活動に. のかを判断するために,環境保全活動の具体的. よる効果である.環境省は物量単位で測定され. 内容欄を設けている.. る環境保全効果について,次のように定義して. 環境保全活動が認識されれば,ABCを用い. いる25).. て,その活動がどれだけの資源を消費している かを算出し,環境保全活動ごとにコスト・プー. 「環境負荷の発生の防止,抑制又は回避,影. ルを設置し,適切なコスト・ドライバーを用い. 響の除去,被害の回復又はこれらに資する取組. て製品へと環境コストを配賦することが可能と. による効果とし,物量単位で測定します」. なるのである.. 次に,環境保全活動に関するコスト・ドライ バーについて検:討する.. 3.コスト・ドライバー 環境保全活動というコスト・プールに集計さ. これは環境保全活動による効果であり,表4 で示したコスト・ドライバーと同義であると考 えられる.環境保全活動のコスト・ドライバー. は,環境保全効果としても利用することが可能 である.. れた環境コストは,次に製品へと配賦される.. 4.おわりに. ここで問題となるのが,コスト・ドライバーの 概念である.環境保全活動に見合ったコスト・ ドライバーが選択されなければならない.. 本稿では,環境コストおよび環境保全活動の 定義を行い,典型的な環境保全活動を認識し,. コスト・ドライバーを選択する時には,①コ. 具体的な環境保全活動およびコスト・ドライバ. スト・ドライバーとして用いる変数は,計量的. ーを示した.環境保全活動を認識する際に,直. に評価可能であり,かつ同質性があり,②経済. 接,環境負荷の削減量が判明しない,すなわち. 的にコスト・データがとれるものであり,③ア. 間接的な環境保全活動があることに注意が必要. クティビティ別コスト・プールに集計するコス. である.ここで,直接的に環境負荷物質を削減. トの増減に強い相関性があることが重要である. する環境保全活動を直接的環境保全活動といい,. 24).これらを念頭において,表4に環境保全活. 間接的に環境負荷物質を削減する環境保全活動. 動のコスト・ドライバーを例示する.. を間接的環境保全活動ということとする.. 表4で示したコスト・ドライバーは,基本的 にはそれぞれの環境保全活動によって環境負荷. 間接的環境保全活動の例として,表3におけ. 物質の発生が削減された量である.コスト・ド. のための検討会議」が考えられる.これは,ど. ライバーを環境負荷物質の発生を削減した量と. のようにしたら大気へ排出する環境負荷物質を. 24)吉川武男,ジョン・イネス,フォークナー・. 25)環境省・環境会計ガイドライン改訂検討会. ミッチェル[1994]pp.53−54.. る「大気汚染の防止」にある「大気汚染の防止. [2002]p.6..
(12) 横浜経営研究 第24巻 第1・2号(2003). 182 (182). 表4 環境保全活動とコスト・ドライバーの具体例 環境保全活動 大気汚染の防止. 水質汚濁の防止. 土壌汚染の防止. ?回社 p収製. @品. ・排水の減少量 E環境負荷物質の削減量:. ・振動の低減量. 悪臭の防止. ・悪臭の低減量. 地盤沈下の防止. ・地下水汲み上げ量の削減量. 化学物質の適正管理. ・化学物質の使用量. 化学物質の排出抑制対策. ・化学物質排出量の削減量. 材料等の効率的利用. ・材料等の使用量の削減量. 節水等の水使用の削減. ・水使用量の削減量. 地球温暖化の防止. ・CO、排出量の削減量. ・環境保全に優れた資材・機材の使用割合. 自社製品の回収. ・自社製品の回収量. 自社製品のリサイクル. ・自社製品リサイクルの使用量. 廃棄物の適正処理. 傭噸. E排水量の削減量. 振動の防止. リサイクル等による廃棄物の有効利用. 瘠ォに ク負伴. ・排水に含まれる環境負荷物質の削減量. ・騒音の低減量. 産業廃棄物の発生抑制. 荷う輸の環送. ・大気に放出された環境負荷物質の削減量. 騒音の防止. 環境保全に優れた資材・機材の採用 再の自. コスト・ドライバー. ・産業廃棄物量の削減量. E産業廃棄物処理委託量 ・リサイル等に用いた廃棄物の使用量 ・産業廃棄物量の削減量. E産業廃棄物処理委託量. 低公害車の使用. ・低公害車の使用割合. 輸送の効率化による環境負荷の低減. ・輸送の効率化による環境負荷低減量. 環境リスクの管理. ・訓練時間. 緊急時への対応. ・対応時間. グリーン購入. ・グリーン購入対象品目数. 省エネルギー. ・エネルギー消費の削減量. 省資源・リサイクル. ・水等資源使用の削減量. Eリサイクル製品購入対象品目数. 一般廃棄物対策. ・一 ハ廃棄物量の削減量. EMSの構築・運用. ・EMS担当者数. 社員への教育. ・資格取得者数. (出典:回覧は次の文献を参考に作成.(社)日本機械工業連合会編,河野正男監修『環境パフォーマンス評価チェックリスト』日刊工業新聞 社,1999年,14−15頁.同連合会『環境管理・監査の標準化に関する調査研究(その3)』1998年3月,17−24頁.同連合会『機械工業における環 境会計ガイドライン』2001年7月,13−21頁.).
(13) ABCにおける環境保全活動(小川哲彦). ( 183) 183. 削減できるのか検討する会議である.この環境. から直接的環境保全活動に関連している.. 保全活動は,直接,環境汚染物質を削減してい. 計画の段階では,物量情報による計画値と貨. るわけではない.直接的に環境負荷の削減が把. 幣情報の観点から,環境保全活動の組み合わせ. 握できる環境保全活動は,表3の例で言えば, 「地球温暖化防止」における「生産設備に係る. を考慮し,最適な環境保全活動を実行するため. 省エネ活動」や「産業廃棄物の発生抑制」にお. に直接的環境保全活動と間接的環境保全活動の. ける「梱包材の変更」である.「地球温暖化防. 関係を整理し,環境保全活動ごとのつながりを 把握する必要がある.そうすることで,環境目. 止」活動では,生産設備の製造設備の運転時間. 的・目標を達成するためにどういう環境保全活. を削減することによって削減した時間分だけの. 動を行うべきなのかという環境負荷を削減する. 電力使用量を減らすことができ,また,「廃棄. ための最善の手段を選択することが可能となる. 物の発生抑制」活動では,サプライヤーからの. のである.. 梱包材をダンボール箱からプラスチック製の箱 に変更し,プラスチック製の箱を繰り返し使用. 参 考 文 献. することによって,ダンボール下部の廃棄物が. Canadian Institute of Chartered Accountants,. 削減される.. Eηvlroηmeη亡al Cos亡s ∂ηd 五ゴab111亡fes. このように環境保全活動には,直接的環境保 全活動と間接的環境保全活動がある.これらの 環境保全活動はともに重要な活動であるが,特 に直接的環境保全活動を支援する間接的環境保 全活動を発見することが重要である.そのため. にはEMSの計画の段階で間接的環境保全活動 を明確にする必要がある.まず,環境側面をと らえ,各工程でどのような環境負荷物質が発生 しているのかを把握する.そして,環境目的・. 目標の達成のために環境負荷物質をどのように 削減するのか,直接的環境保全活動および間接 的環境保全活動を考慮して計画が立案されるの である.. また,直接的環境保全活動と間接的環境保全. 活動の認識について,EPEのMPIとOPIを利用 することも可能であろう.MPIはマネジメント に関する指標であるから間接的環境保全活動に. 関連しており,OPIは操業に関する指標である. Accoαη亡加g aηd F1ηaηcla11∼epor亡∫η9∫ssロes. [1993](平松一夫・谷口智香訳[1995]『環境会 計一環境コストと環境負債一』). 小川哲彦[2001]「内部環:境会計の現状と課題」『横浜. 国際社会科学研究』第6巻第2号,8月. 環境省・環境会計ガイドライン改訂検討会[2002] 『環境会計ガイドライン(2002年版)』3月. (財)地球・人間環境フォーラム[2002]『平成13年度 環境にやさしい企業行動調査(環境省委託調査)』 地球・人間環境フォーラム. (社)日本機械工業連合会[1998]『環境管理・監査の 標準化に関する研究調査(その3)』3月. (社)日本機械工業連合会編,河野正男監修[1999] 『ISO14031対応環境パフォーマンス評価チェック リスト』日刊工業新聞社,8月. 鈴木敏央[1996]『よくわかる環境マネジメントシス. テムーISOI4001対応と構築ノウハウー』ダイヤ モンド社,9月. 日本工業標準調査会「JISQ14031⊥ 吉川武男,ジョン・イネス,フォークナー・ミッチ ェル[1994】『リストラ/リエンジニアリングの ためのABCマネジメント』中央経済社,3月. 吉澤正監修[1996]『対訳 ISO14001・14004環境マ ネジメントシステム』日本規格協会. 〔おがわ てつひご 佐賀大学経済学部講師〕.
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